JP4194804B2 - 成形品処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成形品処理装置に関し、セメントモルタル、セラミック等の製品を製造する場合に、成形機により成形される成形品を加熱、加湿して養生を行ったり、生ゴミ等を圧縮したり、魚油を圧搾した後の魚の搾りかすを加熱乾燥する等の後処理を効率的に行うものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばセメントモルタル製品、セラミック製品を製造する際に、モルタルなどの原料に振動を加えながら加圧成形する成形機等によって成形された成形品を養生するための後処理は、この成形品を処理室に搬入することにより行われていた。
しかしながら、成形機により成形された成形品を処理室に搬入したり後処理済みの製品をこの処理室から搬出するには人手と時間とを要していたばかりでなく、この未養生の成形品は振動や衝撃により崩れ易く、亀裂などを生じ易いことからその取扱は困難であった。
かかる点から、出願人は、例えば成形機により成形される成形品を処理室内に設ける移動自在な多列・多段の収納棚に自動的に搬入し、また、この搬入と同時に処理済みの成形品を自動的に搬出するようにした成形品処理装置として例えば特願平2−75469号として出願し、権利化するのに至っている。
この出願の発明にかかる成形品処理装置の概略を図13ないし図15によって説明する。
この成形品処理装置は、成形機aにより成形された成形品bをそれぞれパレットcに載置した状態で収納するための多段・多列に配列された棚を備える移動可能な収納棚dと、この収納棚dを包囲する処理室eと、成形機aにより成形された成形品bをそれぞれ収納棚dに搬入するために処理室eの側面に設けた搬入ステーションfと、処理室eでの処理をし終えた製品を収納棚dに対して成形品bの搬入と同時に搬出するために処理室eの側面に近接して設けた搬出ステーションgと、搬入ステーションfによる成形品bの搬入位置I′に成形品bが通過可能な開口部kに対応する大きさの複数の扉構成板i1,i2,i3・・・を有する開閉手段hを、また搬出ステーションgによる成形品bの搬出位置O′に少なくとも後処理済みの成形品bが通過可能な開口部kに対応する大きさの複数の扉構成板i1,i2,i3・・・を有する開閉手段h′を処理室eの壁面に設けた。lは成形品取り出し部である。
そして、成形機aにより成形された成形品bの処理を行うために、成形品bの搬入位置I′に設けた開閉手段hの扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉して成形品bが通過可能な大きさに形成される開口部kから処理室e内に備えた収納棚dの多段・多列に配列した棚に処理室eの側面に設けた搬入ステーションfにより成形品bを搬入し、成形品bの搬出位置O′に設けた開閉手段h′の扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉することにより成形品bが通過可能な大きさに形成される開口部kを通じて処理室eによる後処理済みの成形品bを収納棚dの棚から処理室eの側面に設けた搬出ステーションgから搬出するものである。
このように、成形品bの搬入位置I′および搬出位置O′に設けた開閉手段h,h′の扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉して成形品bが通過可能な大きさに形成される開口部kを通じて処理室e内に備える収納棚dの棚に対して成形品bの搬入と搬出とを行うものなので、成形品bおよび製品の搬入と搬出の際に、処理室e内の後処理のための雰囲気が実質上変化することなく、燃料や材料を有効利用してエネルギーや資源の有効活用をはかろうとするものであった。また、搬入ステーションfと搬出ステーションgとを処理室eを挟んで対向して設け、成形品bの搬入と搬出とを同時に行うことにより、例えば成形品bの搬入数と後処理済みの成形品b、すなわち製品の搬出数を同数にすることにより収納棚dに空きを生ずることなく、処理室e内の成形品bと製品との合計数を処理室eに収納可能な最大の数に保つようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図14ないし図15に示す上記従来の成形品処理装置は、処理室e内に多段・多列の収納棚dを備え、この収納棚dに対して成形品bを搬入ステーションfと搬出ステーションgとにより搬入または搬出する構造なので、搬入と搬出とにはその分、時間と手間を要することになっていた。また、収納棚dの1つの棚に対する成形品bの搬入数と搬出数が限られるため、成形品bの後処理数を飛躍的に増加できず、増加するためには収納棚dの棚数を増し、大型化しなければならないので、処理室e自体も大型化することになる。また、収納棚dの棚に収納する成形品bの大きさも制約を受けるので、大型の成形品bを処理するのには不向きであった。
また、成形品bを処理室eに対して搬入したり、搬出するための開閉手段h,h′は、昇降用のシリンダsの駆動により駆動される多数の扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉することにより成形品bが通過可能な大きさの開口部kを形成することにより行われるため、成形品bの搬入と搬出とには絶え間なく頻繁に扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉しなければならず、その分の時間と手間、さらには扉開閉板i1,i2,i3・・・を開閉するための昇降用シリンダsに圧力を送るポンプを駆動するために多大の電力等を要する。しかも、開閉手段h,h′自体、構造が複雑化し、多くの部品を必要とするから、製作、組立が容易には行えなかった。
【0004】
本発明は上記従来の問題点を解決し、成形品の搬入と搬出とがパレットを積み重ねるようにして一括して多量に行え、成形品の後処理が処理室を大型化しなくても飛躍的に効率化し、また、大型の成形品を処理するのに適し、さらには成形品処理装置自体の構造が簡素化し、製作、組立も容易であり、製造コスト並びに設備費も安価な成形品処理装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は上記課題に鑑みなされ、成形品をパレット毎移送する移送手段を内部に設け成形品を処理する処理室と、成形品が載置されパレットを前記処理室に搬入させる搬入位置および処理済の成形品を前記パレット毎前記処理室から搬出させる搬出位置に近接して長手方向の端部に設けられる開口と、該開口に開閉可能に設けられる開閉手段と、架台フレームの上方に水平に設ける案内軌条部に沿って前記搬入位置と前記搬出位置との間に移動可能に設けられ、かつ前記架台フレームに昇降可能に前記搬入位置に前記パレットを挟持して積み重ねる開閉可能な左右の挟持部材を有する搬入・搬出手段とを備えた成形品処理装置において、
(イ)前記搬入・搬出手段は、前記架台フレームの上方に前記搬入位置と前記搬出位置と、成形品の取出し位置との間を水平方向に移動可能に設けられ、
(ロ)前記開閉手段の後段に空間領域を介して予備開閉手段が前記開閉手段と対向して開閉可能に設けられ、
(ハ)前記空間領域に、成形品が載置された複数個のパレットを1ブロックとし、かつ所望数段のパレットが搬入されたり、または搬出されると、前記開閉手段と、前記予備的開閉手段とが、交互に位相を違え開閉可能に設けられ、
(ニ)前記パレットが積み重ねられた状態で処理室内に搬送され、成形品の処理が行われ、処理後の成形品をパレット毎、前記搬出位置に移送される
(ホ)ことを特徴とするという手段を採用した。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、案内軌条部を水平に上方に設ける略門形の架台フレームと、該案内軌条部に沿って回転可能な複数対の車輪が装設され、水平方向に移動可能なベース体と、該ベース体に付設される駆動源の駆動力により架台フレームを基準面として垂直方向に昇降可能に配置される左右の昇降板と、該昇降板の両側に対向して開閉可能に設けられる左右の挟持部材とからなる搬入・搬出手段を、処理室の長手方向の端部に配置した開口に搬入位置および搬出位置に近接して開閉可能に設けられる開閉手段に対向して設けたことを特徴とするという手段を採用した。
【0007】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて、前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置および搬出位置に近接して開閉手段が設けられ、内部には移送手段よりなる所望数の往路と復路とが循環して設けられたことを特徴とするという手段を採用した。
【0008】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて、前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置に近接して一方の開閉手段が設けられ、他端に配置される搬出位置に近接して他方の開閉手段が設けられ、内部には移送手段よりなる所望数の往路と復路との双方が設けられたことを特徴とするという手段を採用した。
【0009】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて、前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置に近接して開閉手段が設けられ、他端には搬出位置が配置され、内部には移送手段よりなる所望数の往路または復路の少なくとも何れか一方が設けられたことを特徴とするという手段を採用した。
【0011】
また、本発明の請求項に記載の発明は請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項5の何れかにおいて前記開閉手段と前記予備開閉手段とは、処理室の長手方向に配置される端部の開口の全部または大部分を占める大きさの戸板と、駆動源としてのモータと、前記戸板に一端が固定され、他端側は前記モータの出力シャフトに装設される巻取ドラムに捲回されるワイヤーとにより形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明を製品としてセメントモルタル製品を成形する場合を一実施形態として説明する。
図1は本発明の成形品処理装置の一実施形態を示す平面図、図2は同じく本実施形態を構成する移送手段の一例を示す斜視図、図3は同じく本実施形態を構成する移送手段の他例を示す斜視図、図4は同じく本実施形態を構成する搬入・搬出手段の一例を示す正面図、図5は同じく本実施形態を構成する搬入・搬出手段の一例を示す斜視図、図6は同じく本実施形態を構成する搬入・搬出手段における挟持部材の開閉機構部を示す拡大正面図、図7は同じく挟持部材の開閉機構部を示す拡大平面図、図8は同じく本実施形態を構成する開閉手段および予備開閉手段の一例を示す斜視図、図9は同じく本実施形態を構成するパレットの一例を示す拡大平面図、図10は同じくパレットの一例を示す拡大側面図、図11は同じくパレットの積み重ね状態を示す拡大断面図、図12は本発明の第2実施形態を示し、処理室の他例を示す説明的な水平断面図である。
【0013】
図9ないし図11において1は成形機2により成形した成形品3を後処理するために載置することにより、移送したり、保管に供するために使用されるパレットであり、このパレット1は所望数が積み重ね可能である。
また、このパレット1は、例えば図9に示すように剛性材により形成され、成形品3が載置されるパレット本体1Aの周囲に積み重ね可能に外回り縁材4が設けられ、該外回り縁材4の上面または下面の一面に位置決め手段5を所望数設けるとともに外回り縁材4の上面または下面の対応する他面には上段または下段に配置される位置決め手段5の先端部6を受け入れる凹面部7を設ける。
【0014】
前記位置決め手段5は位置決めピン8であり、該位置決めピン8は、長さLを外回り縁材4の厚みTよりも長い丈に形成することにより積み重ねられる上段および下段のパレット本体1Aは相互に搬入・搬出手段11の左右の挟持部材12A,12A;12B,12Bが係脱可能になり、外回り縁材4の内域に設ける収容空間部9に連通された空隙10が形成される。
【0015】
前記成形機2は、例えば図には示さないが、上型と、下型と、下型の周囲に昇降可能に設けられる型枠とにより形成される加圧成形機が用いられる。
また、前記成形品3は、本実施形態のようにセメントモルタル製品のほか、例えばセラミック等の製品、さらには、生ゴミを圧縮、乾燥処理する場合の生ごみ、魚油を圧搾する場合の魚の搾りかす等があげられる。
【0016】
図1、図2、図3において13は成形機2により成形される成形品3を、パレット1を介して型崩れすることなく、保形性を維持しながら搬入・搬出手段11に移送するための移送手段としてのコンベアである。このコンベア13は、例えば図2に示すように、所望複数のスプロケット14と、該スプロケット14の外周に巻回され台車15を移動可能にコロ16を装設した多数のチェーン素子17aを連結するチェーン17等の動力伝達部品とにより形成されるが、コンベア13は図2、図3に示すものは好適例を示すものであり、これに限らず、例えばローラコンベア、ベルトコンベアであってもよい。
【0017】
図1においてS1,S2は、成形品3がパレット1を介してコンベア13により搬入・搬出手段11に所望個数移送されて来たか否かを検知するためのセンサーであり、このセンサーS1,S2はコンベア13の傍らに所定の間隔K1をあけて配置される。
そして、このゼンサーS1,S2が、コンベア13により搬入・搬出手段11に移送されて来る成形品3の該当個数を検知すると、検知された該当個数の成形品3は、コンベア13の搬送路に出没自在に設けたストッパ18がコンベア13に対し突出することによりコンベア13により順次移送されて来る後続の成形品3から分離される。図示する実施形態では、成形品3は、3個毎に1ブロックを形成して搬入・搬出手段11に供給されるようになっている。
【0018】
前記搬入・搬出手段11は、図4、図5に示すように積み重ねるパレット1を所望数段毎に左右の挟持部材12A,12A;12B,12Bにて挟持して吊り上げ、上昇、移送、降下させる一連の動作を行うためのものである。そして、この搬入・搬出手段11は、平行して水平な案内軌条部19を上方に設ける略門形の架台フレームFと、該案内軌条部19に沿って回転可能な複数対の車輪20が装設された水平方向Yに搬入位置Iと搬出位置Oとの間を移動可能な共用のベース体21と、該ベース体21に付設される駆動源22の駆動力により前記架台フレームFを基準面として垂直方向Xに昇降可能に設けられる左右の昇降板23と、該昇降板23の本体ケース23Aの両側に対向して開閉可能に設けられる左右の挟持部材12A,12A;12B,12Bとしての1対の爪部材24とから形成される。
前記駆動源22としては、例えば図示する本実施形態ではシリンダ・ロッド22Bが伸縮するシリンダ22Aが用いられるが、駆動源はこれに限ることなく、例えばサーボモータを用いるとともにボール・スクリューを用いてサーボモータの回転を受動して回転され、回転運動を直線運動に変換することにより昇降板23を昇降可能に設けてもよい。
【0019】
ベース体21を水平方向Yに移動するための移動手段としては、図4および図5に図示する実施形態では例えばモータM1の駆動力を、モータシャフトに装設したピニオン25と、該ピニオン25に歯合され、前記車輪20と同軸に設けたピニオン26と、該ピニオン26が歯合され、案内軌条部19に沿って敷設されたラック27とから形成される。そして、モータM1を駆動することによりモータシャフトに装設したピニオン25を回転すると、該ピニオン25に歯合されるピニオン26は前記ラック27に歯合されながら回転されるので、ベース体21は車輪20が回転されて案内軌条部19に沿って架台フレームF上を所望位置に往復移動するようになっている。
また、上記説明では、ベース体21を水平方向Yに移動するための移動手段としてピニオン25,26と、ラック27とを動力伝達部品に用いているが、これに限ることなく例えばスプロケットおよびチェーンとを動力伝達部品に用いて車輪20に伝達することにより案内軌条部19に沿ってベース体21を架台フレームF上の所望位置に往復移動にすることもできる。
【0020】
また、前記爪部材24の開閉機構としては、駆動源としてのシリンダ22Aのシリンダ・ロッド22Bの伸縮動作により案内棒28,28に案内されて昇降可能になる前記昇降板23の本体ケース23Aの左右に図6,図7に示すように軸29により爪部材24の中間部が枢着され、基端部が軸30にてシリンダ31のロッド31Aの先端に枢着することにより爪部材24はシリンダ31の駆動により開閉される。
【0021】
図1において32は処理室であり、この処理室32は前記搬入・搬出手段11により成形品3がパレット1毎所望数段、搬入・搬出されるように搬入位置I、および搬出位置Oに開閉可能に設けられる開閉手段33、並びに処理を行う成形品3、および処理後の成形品3をパレット1毎に移送する移送手段34を内部に設けている。
また、前記処理室32は、図1に示すような本実施形態では長手方向の一端32aに搬入位置Iおよび搬出位置Oに臨んで開口35a,35bが設けられ、他側の端部32cは閉じられ、内部に設けられる移送手段34よりなる所望数の往路W1と復路W2とにより形成される。本実施形態では、図示するように処理室32は、内部に往路W1と復路W2とが1列づつ設けられた循環形式を採用している。
この処理室32は、図1に示すものは代表的な例示であり、これに限ることなく例えば図12に示すように、長手方向の一端32aに配置される搬入位置Iに近接して開閉手段33が設けられ、他端32bに配置される搬出位置Oに近接して図8に示すような開閉手段33が設けられ、しかも処理室32の内部には所望複数列の往路W1と復路W2との双方が設けられてもよく、往路W1または復路W2の少なくとも何れか一方が設けられてもよい。
【0022】
図1,図8において37は予備開閉手段であり、この予備開閉手段37は処理室32に設ける前記開閉手段33の後段に該開閉手段33と対向して開閉可能に設けられることにより、前記開閉手段33と前記予備開閉手段37とは成形品3が該開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、交互に位相を違えて開閉操作が行われる。このように、成形品3が開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、開閉手段33と予備開閉手段37とが交互に位相を違えて開閉操作が行われるようにしたのは、処理室32内の気密性を維持し、無駄な熱や蒸気が処理室32から漏洩するのを防止し、養生等の後処理を効率的に行うためである。
【0023】
また、前記開閉手段33および予備開閉手段37は、開口35a,35bの全部または大部分を占める大きさに形成され、開口35a,35bに対し開閉可能に設けられる戸板39と、および該戸板39に一端が連結されるワイヤー40を巻取ドラム41に捲回するモータM2とよりなる。また、モータM2の負荷を軽減するために、錘Gをワイヤー40の他端に取付ることにより負荷を軽減してもよい。
【0024】
前記移送手段34は、図2、図3に示すように前記コンベア13と同様に、例えばモータM2の駆動力を受動して回転する所望複数のスプロケット14と、該スプロケット14の外周に巻回され台車15が移動可能にコロ16を装設した多数のチェーン素子17aよりなるチェーン17等の動力伝達部品とにより形成される。しかし、図示するものは好適例であり、これに限らず、例えばローラコンベア、ベルトコンベアであってもよい。
【0025】
また、処理室32内に設けられる所望数の往路W1から復路W2へと成形品3を受け渡すための移送手段34は、例えば図2に示すようにシリンダを駆動源とするプッシャ42を使用してパレット1毎成形品3を往路W1から復路W2に押圧移動するほか、図4に示すように往路W1と復路W2との移送手段34の端部32cに交叉して配置されるスプロケット14′の外周に巻回されコロ16′を装設した多数のチェーン素子17′aよりなるチェーン17′をシリンダ駆動される複数個の起伏杆43が起動または伏動することにより往路W1と復路W2との移送手段34のチェーン17に対して僅か上昇するか同高さに降下させることによりパレット1毎成形品3を往路W1から復路W2に受け渡すようにしてもよい。
【0026】
図1において44は製品取出機構部であり、この製品取出機構部44により処理済の成形品3はパレット1から排出コンベア45により搬送される木製パレット46上に移送されて製品を得るほか、空のパレット1は取出コンベア47から洗浄コンベア48に設けた図には示されない回転ブラシの払拭により清掃された後に前記コンベア13に移送され、再使用に供される。
【0027】
本発明の一実施形態は以上の構成からなり、セメントモルタル製品を成形するのに先ず成形機2により成形された成形品3は、その後加熱することにより乾燥されたり、蒸気により加湿して養生される等の後処理を行うために移送手段としてのコンベア13にて移送されるパレット1上に載置され、処理室32に向かって移送されて行く。
この際、未養生の成形品3をパレット1上に載置させて移送を行う等するのは、成形品3が振動や衝撃により崩れ易く、亀裂などを生じ易いのを保護し、成形品3の精度や品質が良く、歩留まりを良くするためである。
【0028】
次いで、成形品3がパレット1を介してコンベア13により順次搬送されて来ると、コンベア13の傍らに所定の間隔K1をあけて配置したセンサーS1,S2により搬入・搬出手段11に移送されて来る成形品3の個数が3個、移送されて来たか否かを検知すると、ストッパ18がコンベア13に突出することによりコンベア13により移送されて来る後続の成形品3から後処理を行うべき成形品3の1ブロック毎の分離を行う。図示する本実施形態では、3個毎に1ブロックを形成して後段の搬入・搬出手段11に供給されるようになっている。
【0029】
そして、成形品3がコンベア13上を3個毎に1ブロックとして順次、搬入・搬出手段11に送られて来ると、右側の挟持部材12A,12Aの駆動源22のシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として伸びるので、昇降板23は案内棒28,28に案内されながら3個毎に1ブロックを形成してパレット1上に載置されている成形品3に対して降下されて行く。この時、昇降板23の本体ケース23Aの左右に軸29により中間部が枢着され、基端部が軸30にてシリンダ31のシリンダ・ロッド31Aの先端に枢着されている爪部材24,24は、シリンダ・ロッド31Aが縮んでいるので、開いている。
【0030】
その後、昇降板23が最低位置に降下すると、シリンダ31が駆動してシリンダ・ロッド31Aが伸長するので、爪部材24,24は軸29を中心として閉じ、3個の成形品3を1ブロックとしてパレット1毎挟持する(図4参照)。
【0031】
この際、本実施形態で使用されるパレット1および台車15は、例えば図9ないし図11に示すように剛性材により形成され、周囲に配した外回り縁材4,4′の上面または下面の一面に位置決め手段5,5′として外回り縁材4,4′の厚みTよりも長い長さLの位置決めピン8,8′が所望数設けられているので、コンベア13に対して台車15とパレット1相互間、またはパレット1相互間に空隙10が確保されるため、爪部材24,24の挟持は容易かつ確実になる。
【0032】
それから、再び右側の挟持部材12A,12Aのシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として縮むので、昇降板23は案内棒28,28に案内されながら上昇されるため、爪部材24,24により挟持されている成形品3は3個を1ブロックとしてパレット1毎最高位置まで上昇される。
【0033】
その後、搬入・搬出手段11のモータM1が駆動されると、モータシャフトに装設したピニオン25が回転され、該ピニオン25に歯合されるピニオン26はラック27に歯合されながら回転されるので、3個を1ブロックとしてパレット1毎成形品3を挟持している爪部材24,24を有するベース体21は車輪20が回転されて案内軌条部19に沿って水平方向へ架台フレームFの上方を所望位置に移動される。
【0034】
そして、再び駆動源22のシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として伸びることにより、昇降板23が案内棒28,28に案内されながら降下するので、3個毎を1ブロックとして爪部材24,24によりパレット1毎挟持されている成形品3は、移送手段34の所望位置、すなわち搬入位置Iへと降下して行く。
【0035】
次いで、3個毎を1ブロックとして爪部材24,24によりパレット1毎挟持されている成形品3が搬入位置Iに到達すると、右側の挟持部材12A,12Aのシリンダ31が駆動し、シリンダ・ロッド31Aが架台フレームFの上面を基準面として縮むので、基端部が軸30にてシリンダ31のシリンダ・ロッド31Aの先端に枢着されている爪部材24,24が開き、成形品3は3個を1ブロックとしてパレット1毎搬入・搬出手段11の移送手段34上の台車15上に受け渡される。
【0036】
このように、コンベア13と、搬入・搬出手段11との間で前述の操作・手順が繰り返し行われることにより搬入・搬出手段11の移送手段34の搬入位置Iには成形機2にて成形された成形品3が、3個を1ブロックとしてパレット1を介して順次、所望数段積み重ねられる。
【0037】
この際、パレット1は、例えば図9ないし図11に示すように剛性材により形成され、パレット本体1Aの周囲に配置した外回り縁材4の上面または下面の一面に位置決め手段5として外回り縁材4の厚みTよりも長い長さLの位置決めピン8が所望数設けられ、しかも外回り縁材4の上面または下面の対応する他面には上段または下段に配置される位置決めピン8の先端部6を受け入れる凹面部7を設けているので、成形品3を載置しているパレット1相互間の位置決めが迅速かつ確実に行え、振動を受けても積み重ね状態が崩れることがなく、パレット1相互間には空隙10が確保される。また、この空隙10は左右の挟持部材12A,12A;12B,12Bとしての爪部材24,24の挟持を容易かつ確実になすのと、後述の処理室32内での後処理を行う場合に、熱と蒸気とを効率良く成形品3に付与することができるため、高精度にして高品質の成形品3を成形することができる。
【0038】
そして、再び右側の挟持部材12A,12Aの駆動源22のシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが縮み、架台フレームFの上面を基準面として昇降板23および爪部材24,24は上昇する。
また、搬入・搬出手段11のモータM1を駆動することによりモータシャフトに装設したピニオン25が回転され、該ピニオン25に歯合されるピニオン26はラック27に歯合されながら回転されるので、爪部材24,24を有するベース体21は車輪20が回転されることにより、架台フレームF上の案内軌条部19に沿って水平方向Yへ旧位に復し、コンベア13から搬入位置Iへの成形品3の次期の搬入に備える。
【0039】
その後、処理室32における移送手段34のモータM2を駆動すると、このモータM2の駆動力を受動して上流側のスプロケット14が回転するので、このスプロケット14の外周に巻回され、コロ16を装設した多数のチェーン素子17aよりなるチェーン17等の動力伝達部品が台車15を移送するため、この台車15上にパレット1を介して載置され、3個を1ブロックとして所望数段積み重ねられた成形品3は、処理室32の一端32aに搬入位置Iに臨んで設けられる開口35a内の往路W1へと移送されて行く。
【0040】
ところで、処理室32の長手方向の一端32aの内部には、搬入位置Iに近接して設けた開閉手段33は、戸板39が、モータM2により巻取ドラム41にワイヤー40が捲回されて上方へ牽引されることにより開口35aが一度に全部または大部分が開かれている。また、処理室32の他端の開口35b内に復路W2に対応して搬出位置Oに近接して設けられる開閉手段33の戸板39も、搬入位置I側の開閉手段33と同様に同期してモータM2により巻取ドラム41にワイヤー40が捲回されて上方へ牽引されることにより開口35bが開かれるようになる。
【0041】
また、処理室32には、搬入位置I側の開閉手段33の後段に該開閉手段33と対向して予備開閉手段37が設けられているので、3個を1ブロックとしてパレット1毎所望数段積み重ねられた成形品3が、移送手段34により該開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、その時、予備開閉手段37は閉じられ、処理室32内の気密性を維持している。その後、開閉手段33はモータM2が駆動して巻取ドラム41からワイヤー40が繰り出されて戸板39が降下し、戸板39により開口35aが閉じられると、今度は予備開閉手段37はモータM2が駆動し巻取ドラム41にワイヤー40が捲回されて戸板39が上方へ牽引されることにより開口35aが開かれる。すなわち、予備開閉手段37と開閉手段33とは交互に位相を違えて開閉操作が行われる。このように、成形品3が開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、開閉手段33と予備開閉手段37とが交互に位相を違えて開閉操作が行われるため、処理室32内の気密性が維持され、熱や蒸気が処理室32から不用意に漏洩するのを防止し、無駄なエネルギー消費が防止される。
【0042】
こうして、3個を1ブロックとしてパレット1毎所望数段積み重ねられた成形品3は、移送手段34により一度に全部または大部分の開口32aが開かれた搬入位置I側の開閉手段34と予備開閉手段37とを順次通過して処理室32内の往路W1へと移送され、搬出位置O側の予備開閉手段37を通過するまでの間、処理室32内で後処理が行われる。
【0043】
この際、前述のように成形品3が載置され、積み重ねられているパレット1相互間には、位置決めピン8により収容空間部9に連通される空隙10が確保されているので、この空隙10を通じて熱や蒸気が収容空間部9内のセメントモルタルにより形成された成形品3に円滑かつ確実に伝達されて加熱、加湿が行われるため、成形品3の養生が無駄な熱や蒸気を要することなく効率的に行えるとともに高精度かつ、高品質になる。
【0044】
また、処理室32内での往路W1から復路W2への成形品3の受け渡しも、例えば図2に示すようにシリンダの駆動によるプッシャ42の押圧によりパレット1毎成形品3を往路W1から復路W2へと受け渡しが行われるほか、図3に示すように往路W1と復路W2との移送手段34の端部32cに交叉して配置されるスプロケット14′の外周に巻回されコロ16′を装設した多数のチェーン素子17′aよりなるチェーン17′をシリンダ駆動することにより起伏杆43を起動または伏動させると、チェーン17′を往路W1と復路W2との移送手段34のチェーン17に対して僅か上昇するか同高さに降下させることによりパレット1毎成形品3を往路W1から復路W2に受け渡すこともできる。そして、成形品3は往路W2の移送手段34をにより処理室32内を移送されて行くうちに後処理が行われる。
【0045】
このようにして処理室32内にて養生等の後処理が行われると、前述のように処理室32の他端32bの内部に搬出位置Oに近接して設けた予備的開閉手段37と、開閉手段33とは、モータM2が駆動して巻取ドラム41にワイヤー40が捲回されて戸板39が上方へ牽引されることにより、戸板39が交互に位相を違えて開閉操作が行われるので、後処理が終えた成形品3はパレット1を介して積み重ねられたまま搬入・搬出手段11の搬出位置Oへと搬出される。しかも予備的開閉手段37と、開閉手段33とは、戸板39が交互に位相を違えて開閉操作が行われので、処理室32内の気密性が維持され、熱や蒸気が処理室32から不用意に漏洩するのを防止し、無駄なエネルギー消費が防止される。
【0046】
また、処理室32内での成形品3の後処理は、図13ないし図15に示すような従来の成形品処理装置のように、処理室e内に多段・多列の収納棚dを設け、この多段・多列の収納棚dに対して成形品bを処理室eの側面に対向して設けた搬入ステーションfと搬出ステーションgとにより搬入または搬出するのとは異なり、成形機2により成形され、パレット1に載置された成形品3は前述のように位置決め手段5により相互に位置決めされるパレット1を介して3個を1ブロックとして所望数段、積み重ねられて搬入位置Iから処理室32内に一括して搬入されて後処理が行われ、しかも処理室32から積み重ね状態のまま一括して搬出位置Oへ搬出されるので、従来のように収納棚dの1つの棚に対する成形品bの搬入数と搬出数が限られることない。しかも、従来の成形品処理装置のように収納棚dを用いて後処理が行われるものではないので、収納棚dを収納するための上下のクリアランス等の余分な空間は不用になり処理室32は簡単な構造になり製作および組立は容易になり、しかも大型化することなく、小型の処理室32であっても成形品3の後処理数を飛躍的に増加して効率的な後処理が行える。
また、従来のように、収納棚dを用いて成形品の後処理をするのとは異なり、積み重ね状態で後処理が行われるので、成形品3の大きさも制約を受けることなく、大型の成形品3を処理するのに適するとともにパレット1自体の構造も簡素化する。
【0047】
このように、処理室32への成形品3の搬入と搬出とは、搬入・搬出装置11によりパレット1を介して所望数段積み重ねられた成形品3を処理室32の長手方向の一端の搬入位置Iおよび搬出位置Oに臨んで設けられる開口32a,32bの全部または一部、図示する実施形態では全部を占める大きさの戸板39が開閉される開閉手段33と予備開閉手段37を通じて積み重ね状態のまま処理室32に対して一度に搬入または搬出がなされるので、時間と手間を要することになく、迅速かつ効率的に後処理を行うことができる。
【0048】
そして、成形品3がパレット1を介して積み重ねられたまま搬入・搬出手段11の搬出位置Oへと搬出されると、今度は左側の挟持部材12B,12Bの駆動源22のシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが伸び、昇降板23は案内棒28,28に案内されながら3個を1ブロックとし、パレット1を介して所望数段積み重ねられて後処理が済んだ成形品3に対して降下されて行く。この時、爪部材24,24は、開いている。
【0049】
そして、昇降板23が降下し、左側の挟持部材12Bのシリンダ31が駆動してロッド31Aが伸長するので、後処理がなされ、3個を1ブロックとした成形品3をパレット1毎爪部材24,24が挟持する。
【0050】
それから、再びシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが縮み、昇降板23は上昇されるため、爪部材24,24により挟持された成形品3は3個を1ブロックとしてパレット1毎最高位置まで上昇される。
その後、搬入・搬出手段11のモータM1が駆動され、モータシャフトに装設したピニオン25が回転されると、該ピニオン25に歯合されるピニオン26はラック27に歯合されながら回転されるので、パレット1毎3個を1ブロックとして成形品3を挟持している爪部材24,24を有するベース体21は、車輪20が回転されて架台フレームF上の案内軌条部19に沿って水平方向Yへ取出コンベア47の所望位置に移動される。
【0051】
そして、再び左側の挟持部材12Bのシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが伸びて昇降板23が降下するので、3個毎を1ブロックとして爪部材24,24によりパレット1毎挟持されている成形品3は、取出コンベア47の所望位置に降下し、シリンダ31が駆動し、爪部材24,24が開くので、後処理が済んだ成形品3は3個を1ブロックとしてパレット1毎取出コンベア47に受け渡される。
【0052】
このように処理室32内でパレット1を介して積み重ねられて後処理がなされた成形品3は、上記操作手順が繰り返して行われることによりパレット1を介して3個を1ブロックとして1段毎に搬出位置Oから取出コンベア47へと順次受け渡される。
【0053】
そして、製品取出機構部44により後処理が済んだ成形品3は、排出コンベア45の木製パレット46上に載置されて製品を得るとともに後処理済みの成形品3が取り出された空のパレット1は、取出コンベア47から洗浄コンベア48に設けた図には示されない回転ブラシの払拭により清掃された後に前記コンベア13に移送され、再使用に供される。
【0054】
また上記実施形態では、処理室32により成形品3の後処理を行うために、搬入・搬出手段11によりパレット1を介して3個を1ブロックとして成形品3を搬入位置Iに移送したり、搬出位置Oから製品取出位置に移送したりする場合を代表的に説明したが、これは例示であり1ブロックを形成する成形品3およびパレット1の設置個数の増減変更は自由に行える。
【0055】
また、上記実施形態では、処理室32により成形品3の後処理を行うために、成形機2により成形された成形品3をパレット1を介して3個を1ブロックとして搬入位置Iに移送する場合に、搬入・搬出手段11により1段づつ積み重ねるとともに、処理室32にて後処理が済んで搬出位置Oに搬出された積み重ね状態の成形品3を製品取出機構部44に移送する場合に搬入・搬出手段11により1段づつ移送する場合を代表的に説明したが、これは例示であり、本発明は搬入・搬出手段11の左右の挟持部材12A,12A;12B,12Bの爪部材24,24の長さ、形状を変更することにより容易に所望数段毎にパレット1毎成形品3を効率よく搬入位置Iに移送したり、製品取出機構部44に移送することができる。
【0056】
さらに、上記実施形態ではパレット1を左右の挟持部材12A,12A;12B,12Bにて挟持して吊り上げ、上昇、移送、降下させる一連の動作を行うための搬入・搬出手段11の挟持部材12A,12A;12B,12Bを架台フレームFの上面を基準面として垂直方向Xに昇降可能に設ける駆動源22としては、例えば図示ではシリンダ22Aが用いられるが、これに限ることなく、駆動源としてサーボモータを用いるとともにボール・スクリューを用いてサーボモータの回転を受動して回転させ、回転運動を直線運動に変換することにより搬入・搬出手段11の挟持部材12A,12A;12B,12Bを垂直方向Xに昇降可能に設けてもよい。
【0057】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明は以上のように、成形品をパレット毎移送する移送手段を内部に設け成形品を処理する処理室と、成形品が載置されパレットを前記処理室に搬入させる搬入位置および処理済の成形品を前記パレット毎前記処理室から搬出させる搬出位置に近接して長手方向の端部に設けられる開口と、該開口に開閉可能に設けられる開閉手段と、架台フレームの上方に水平に設ける案内軌条部に沿って前記搬入位置と前記搬出位置との間に移動可能に設けられ、かつ前記架台フレームに昇降可能に前記搬入位置に前記パレットを挟持して積み重ねる開閉可能な左右の挟持部材を有する搬入・搬出手段とを備えた成形品処理装置において、前記搬入・搬出手段は、前記架台フレームの上方に前記搬入位置と前記搬出位置と、成形品の取出し位置との間を水平方向に移動可能に設けられ、前記開閉手段の後段に空間領域を介して予備開閉手段が前記開閉手段と対向して開閉可能に設けられ、前記空間領域に、成形品が載置された複数個のパレットを1ブロックとし、かつ所望数段のパレットが搬入されたりまたは搬出されると、前記開閉手段と、前記予備的開閉手段とが、交互に位相を違え開閉可能に設けられ、前記パレットが積み重ねられた状態で処理室内に搬送され、成形品の処理が行われ、処理後の成形品をパレット毎、前記搬出位置に移送されるので、成形品の搬入と搬出とが一度に多量に行え、成形品の後処理が処理室を大型化しなくても飛躍的に効率化することができ、また、大型の成形品を処理するのに適する。さらには、パレットを積み重ねて成形品を処理するものであり、従来のように多段・多列の収納棚を処理室の内部に設ける必要はないから、処理室自体の構造を簡素化でき、製作、組立も容易であり、製造コスト並びに設備費も安価になる。
【0058】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、案内軌条部を水平に上方に設ける略門形の架台フレームと、該案内軌条部に沿って回転可能な複数対の車輪が装設され、水平方向に移動可能なベース体と、該ベース体に付設される駆動源の駆動力により架台フレームの上面を基準面として垂直方向に昇降可能に配置される左右の昇降板と、該昇降板の両側に対向して開閉可能に設けられる左右の挟持部材とからなる搬入・搬出手段を、処理室の長手方向の端部に配置した開口に搬入位置および搬出位置に近接して開閉可能に設けられる開閉手段に対向して設けたことを特徴とするので、成形機により成形された成形品をパレットを介して搬入位置に移送して後処理をする場合や処理室にて後処理が済んで搬出位置に搬出された積み重ね状態の成形品を製品取出機構部に移送する場合に搬入・搬出手段により迅速かつ効率的に行える。
【0059】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて、前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置および搬出位置に近接して前記開閉手段が設けられ、内部には移送手段よりなる所望数の往路と復路とが循環して設けられたことを特徴とするので、処理室自体の構造が簡単になり、製作および組付けが容易になり、製作コストおよび設備費は安価になり、小型の割に成形機により成形された成形品をパレットを介して搬入位置に移送して後処理をする場合や処理室にて後処理が済んで搬出位置に搬出された積み重ね状態の成形品を製品取出機構部に移送する場合に搬入・搬出手段により迅速かつ効率的に行える。
【0060】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて、前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置に近接して一方の開閉手段が設けられ、他端に配置される搬出位置に近接して他方の開閉手段が設けられ、内部には移送手段よりなる所望数の往路と復路との双方が設けられたことを特徴とするので、成形機により成形された成形品をパレットを介して搬入位置に移送して後処理をする場合や処理室にて後処理が済んで搬出位置に搬出された積み重ね状態の成形品を製品取出機構部に移送する場合に搬入・搬出手段により迅速かつ効率的に行える。
【0061】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて、前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置に近接して開閉手段が設けられ、他端には搬出位置が配置され、内部には移送手段よりなる所望数の往路または復路の少なくとも何れか一方が設けられたことを特徴とするので、成形機により成形された成形品をパレットを介して搬入位置に移送して後処理をする場合や処理室にて後処理が済んで搬出位置に搬出された積み重ね状態の成形品を製品取出機構部移送する場合に搬入・搬出手段により迅速かつ効率的に行える。
【0063】
また、本発明の請求項に記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項5の何れかにおいて、前記開閉手段と前記予備開閉手段とは、処理室の長手方向に配置される端部の開口の全部または大部分を占める大きさの戸板と、駆動源としてのモータと、前記戸板に一端が固定され、他端側は前記モータの出力シャフトに装設される巻取ドラムに捲回されるワイヤーとにより形成されることを特徴とするので、従来の成形品処理装置が処理室に対して成形品を搬入したり、搬出するのに、開閉手段の多数の扉構成板を絶え間なく頻繁に開閉することにより成形品が通過可能な大きさの開口部を形成していたのとは異なり、処理室の長手方向の端部に配置される開口の全部または大部分を戸板を開閉することにより行われる。従って、本発明では、成形品の搬入と搬出とは多くの時間と手間がかからず、効率的に行える。さらには戸板を開閉するためのモータを駆動する電力も少なくて済み、省エネルギー化に役立つ。しかも、開閉手段自体、構造が簡単になり、製作、組立が容易になり、製作コストおよび設備費は安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の成形品処理装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】同じく本実施形態を構成する移送手段の一例を示す斜視図である。
【図3】同じく本実施形態を構成する移送手段の他例を示す斜視図である。
【図4】同じく本実施形態を構成する搬入・搬出手段の一例を示す正面図である。
【図5】同じく本実施形態を構成する搬入・搬出手段を示す斜視図である。
【図6】同じく本実施形態を構成する搬入・搬出手段における挟持部材の開閉機構部を示す拡大正面図である。
【図7】同じく挟持部材の開閉機構部を示す拡大平面図である。
【図8】同じく本実施形態を構成する開閉手段および予備開閉手段の一例を示す斜視図である。
【図9】同じく本実施形態を構成するパレットの一例を示す拡大平面図である。
【図10】同じくパレットの一例を示す拡大側面図である。
【図11】同じくパレットの積み重ね状態を示す拡大断面図である。
【図12】図12は本発明の第2実施形態を示し、処理室の他例を示す説明的な水平断面図である。
【図13】従来の成形品処理装置を示す平面図である。
【図14】同じく側面図である。
【図15】同じく開閉手段を示す正面図である。
【符号の説明】
1 パレット
2 成形機
3 成形品
5 位置決め手段
5′ 位置決め手段
10 空隙
11 搬入・搬出手段
12A 挟持部材
12B 挟持部材
13 コンベア
18 ストッパ
19 案内軌条部
22A シリンダ
23 昇降板
24 爪部材
31 シリンダ
32 処理室
34 移送手段
34′ 移送手段
F 架台フレーム
M モータ
M1 モータ
M2 モータ

Claims (6)

  1. 成形品をパレット毎移送する移送手段を内部に設け成形品を処理する処理室と、成形品が載置されパレットを前記処理室に搬入させる搬入位置および処理済の成形品を前記パレット毎前記処理室から搬出させる搬出位置に近接して長手方向の端部に設けられる開口と、該開口に開閉可能に設けられる開閉手段と、架台フレームの上方に水平に設ける案内軌条部に沿って前記搬入位置と前記搬出位置との間に移動可能に設けられ、かつ前記架台フレームに昇降可能に前記搬入位置に前記パレットを挟持して積み重ねる開閉可能な左右の挟持部材を有する搬入・搬出手段とを備えた成形品処理装置において、
    (イ)前記搬入・搬出手段は、前記架台フレームの上方に前記搬入位置と前記搬出位置と、成形品の取出し位置との間を水平方向に移動可能に設けられ、
    (ロ)前記開閉手段の後段に空間領域を介して予備開閉手段が前記開閉手段と対向して開閉可能に設けられ、
    (ハ)前記空間領域に、成形品が載置された複数個のパレットを1ブロックとし、かつ所望数段のパレットが搬入されたり、または搬出されると、前記開閉手段と、前記予備的開閉手段とが、交互に位相を違え開閉可能に設けられ、
    (ニ)前記パレットが積み重ねられた状態で処理室内に搬送され、成形品の処理が行われ、処理後の成形品をパレット毎、前記搬出位置に移送される
    (ホ)ことを特徴とする成形品処理装置。
  2. 案内軌条部を水平に上方に設ける略門形の架台フレームと、該案内軌条部に沿って回転可能な複数対の車輪が装設され、水平方向に移動可能なベース体と、該ベース体に付設される駆動源の駆動力により架台フレームを基準面として垂直方向に昇降可能に配置される左右の昇降板と、該昇降板の両側に対向して開閉可能に設けられる左右の挟持部材とからなる搬入・搬出手段を、処理室の長手方向の端部に配置した開口に搬入位置および搬出位置に近接して開閉可能に設けられる開閉手段に対向して設けたことを特徴とする請求項1に記載の成形品処理装置。
  3. 前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置および搬出位置に近接して前記開閉手段が設けられ、内部には移送手段よりなる所望数の往路と復路とが循環して設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の成形品処理装置。
  4. 前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置に近接して一方の開閉手段が設けられ、他端が配置される搬出位置に近接して他方の開閉手段が設けられ、内部には移送手段よりなる所望数の往路と復路との双方が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の成形品処理装置。
  5. 前記処理室は、長手方向の一端に配置される搬入位置に近接して開閉手段が設けられ、他端には搬出位置が配置され、内部には移送手段よりなる所望数の往路または復路の少なくとも何れか一方が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の成形品処理装置。
  6. 前記開閉手段と前記予備開閉手段とは、処理室の長手方向に配置される端部の開口の全部または大部分を占める大きさの戸板と、駆動源としてのモータと、前記戸板に一端が固定され、他端側は前記モータの出力シャフトに装設される巻取ドラムに捲回されるワイヤーとにより形成されることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項5の何れかに記載の成形品処理装置。
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