以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1の構成を示す概略構成図である。図1に基づいて、実施の形態1に係る冷蔵庫1の構成について説明する。この実施の形態1では、冷蔵庫1が内部に冷気を循環させることで各貯蔵室(冷蔵室や冷凍室、野菜室等)の冷却を行なう冷凍サイクルを利用したものである場合を例に示している。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
冷蔵庫1には、それぞれドアが設けられた複数の貯蔵室(冷蔵室8や冷凍室5、野菜室、温度切替室等)が設けられている。このドアの微少量の開状態、つまり完全閉状態でない状態を半ドアという。また、冷蔵庫1には、冷凍サイクルの一部を構成する圧縮機2及び冷却器3と、冷却器3付近の冷気を各貯蔵室を循環させる庫内ファンモータ4とが搭載されている。冷凍室5には、冷凍室5内の温度を検出するための貯蔵室温度センサの1つである冷凍室サーミスタ6が設けられている。また、この冷凍室5の前面側(ドア側)には、冷凍室5のドアの開閉状態を検出するための冷凍室ドアスイッチ11が設けられている。
冷蔵室8には、冷蔵室8内の温度を検出するための貯蔵室温度センサの1つである冷蔵室サーミスタ9が設けられている。また、冷蔵室8の背面側には、冷蔵室8へ送り込まれる冷気の流量を調節する冷蔵室ダンパー10が設けられており、前面側(ドア側)には、冷蔵室8のドアの開閉状態を検出するための冷蔵室ドアスイッチ12が設けられている。さらに、冷蔵室8のドア外側表面には、ユーザからの指示を受け付けたり、各貯蔵室の状態を報知したりする警告手段としての操作・表示装置16が設けられている。
冷却器3には、冷却器3の温度を検出するための冷却器温度センサである冷却器サーミスタ7が設けられている。また、冷却器3の近傍には、冷却器3に付着した霜を除霜する霜取りヒータ19が設けられている。冷却器3には庫内の空気中に含まれる水分が氷結し、霜となって付着するため、たとえば半日〜1日に1回の割合で霜取りヒータ19に通電し、冷却器3に付着した霜を融解し取り除くようにするとよい。また、冷蔵庫1の背面側(図1では冷蔵庫1の背面側上部)には、冷蔵庫1の全体を統括制御するための制御基板17が設けられている。この制御基板17には、図2で詳細に説明するマイコン18が搭載されている。
圧縮機2は、冷蔵庫1の各貯蔵室を冷却する冷気を生成するための冷媒を圧縮するものである。冷却器3は、冷媒を蒸発させて冷蔵庫1の庫内を循環する空気から熱を奪い冷気を生成するものである。庫内ファンモータ4は、冷却器3で冷却された冷気を各貯蔵室内へ循環させるものである。冷蔵室ダンパー10は、開閉することによって冷蔵室8内に流れ込む冷気の流量を調節するものである。すなわち、冷蔵庫1は、冷却器3で生成された冷気を各貯蔵室に循環させることによって、各貯蔵室内を冷却するのである。
冷凍室ドアスイッチ11は、冷凍室5のドアと冷蔵庫1本体との距離でドアの開閉状態を検出するようになっている。たとえば、冷凍室ドアスイッチ11は、冷凍室5のドアと冷蔵庫1本体との距離が約10mm(ミリメートル)以下である場合に冷凍室5のドアが閉状態であると検出するとよい。なお、冷蔵室ドアスイッチ12も冷凍室ドアスイッチ11と同様に冷蔵室8のドアと冷蔵庫1本体との距離でドアの開閉状態を検出するようになっている。
図2は、冷蔵庫1の電気的な構成を示すブロック図である。図2に基づいて、冷蔵庫1の電気的な構成について説明する。制御基板17に搭載されている制御装置としてのマイコン(マイクロコンピュータ)18は、CPU(中央演算装置)18aと、ROM(リード・オンリ・メモリ)18aと、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)18bとを主要な回路として構成されている。
CPU18aは、冷蔵庫1を構成する各部を統括制御する機能を果たしており、半ドア判定手段としての機能を果たす。ROM18bは、CPU18aが実行するプログラムや各種固定データを記憶している。たとえば、ROM18bに冷蔵庫1の制御に必要な温度判定プログラムや時間のカウントを行なうプログラムを記憶させておくとよい。RAM18cは、CPU18aがプログラムを実行する際の各種データを一時的に格納するメモリとして機能する。
たとえば、マイコン18(特に、CPU18a)は、冷凍室サーミスタ6や冷却器サーミスタ7、冷蔵室サーミスタ9から送信される検出温度(冷凍室サーミスタ温度や冷却器サーミスタ温度、冷蔵室サーミスタ温度)、操作・表示装置16から送信されるユーザの要求及び冷凍室ドアスイッチ11及び冷蔵室ドアスイッチ12から送信されるドアの開閉状態等の各種情報に基づいて圧縮機1の回転数や庫内ファンモータ4の回転数、冷蔵室ダンパー10の開度、霜取りヒータ19への通電、操作・表示装置16への出力を制御するようになっている。
冷凍室5の温度コントロールは、冷凍室サーミスタ6から送信される冷凍室サーミスタ温度が入力されたマイコン18が圧縮機2の運転/停止を制御することで行なっている。また、冷蔵室8の温度コントロールは、冷蔵室サーミスタ9から送信される冷蔵室サーミスタ温度が入力されたマイコン18が圧縮機2の運転/停止及び冷蔵室ダンパー10の開閉を制御することで行なっている。なお、冷凍室5及び冷蔵室8以外の貯蔵室の温度コントロールも同様に行なうとよい。
冷凍室ドアスイッチ11及び冷蔵室ドアスイッチ12から送信される各ドアの開閉状態もマイコン18に入力されるようになっている。たとえば、マイコン18は、冷凍室ドアスイッチ11または冷蔵室ドアスイッチ12から送信される各ドアの開閉状態に基づいてドアの開状態が継続していると判断した場合には、操作・表示装置16上に搭載した警告手段であるブザー15を所定回数鳴動させて、ユーザに冷凍室5または冷蔵室8のドアの開状態が継続していることを警告するとよい。なお、ブザー15を単独で冷蔵庫1に搭載してもよい。
図2に示すように、操作・表示装置16には、各貯蔵室内の温度を調節するような場合にユーザからの指示を受け付けるスイッチ13や、各貯蔵室内の温度を表示する液晶部14、音声や警告音等を周囲に報知するブザー15等が搭載されている。つまり、マイコン18は、各貯蔵室の状態(内部温度やドアの開閉等)を、操作・表示装置16の液晶部14を介して表示出力させたり、ブザー15を介して音声出力させたりしてユーザに報知するようになっている。
以下、半ドア判定処理の流れについて説明する。
図3は、実施の形態1に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図3に基づいて、実施の形態1の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。なお、冷蔵室8の半ドアの判定処理についても、冷凍室5の半ドアの判定処理と同様に行なうことができるようになっている。
まず、マイコン18は、圧縮機2が運転中であるかどうか、及び、冷凍室5のドアが開状態から閉状態に切り替わったかどうかを判断する(ステップS101)。マイコン18は、これら2つの条件のうち1つでも満たさない場合には、2つの条件すべてを満たすまで2つの条件の判断を繰り返す(ステップS101;No)。マイコン18は、2つの条件すべてを満たしたと判断すると(ステップS101;Yes)、その判断直後に冷凍室サーミスタ6から送信される冷凍室サーミスタ温度を冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)として設定する(ステップS102)。つまり、マイコン18は、冷凍室ドアスイッチ11からドアが開状態から閉状態に切り替わったという情報を受け取ったとき、冷凍室サーミスタ6から送信される温度情報を特定の温度情報とし、貯蔵室基準温度である冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)として設定するのである。
この冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)は、半ドアの判定処理を行なうための基準として用いられる。そして、マイコン18は、以後変動するその時点での冷凍室サーミスタ6から送信される冷凍室サーミスタ温度を現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)として設定する(ステップS103)。つまり、マイコン18は、所定の時間経過後に冷凍室サーミスタ6から送信される温度情報を現在貯蔵室温度である現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)として設定するのである。なお、この現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)は、判定時間(X)の経過と同時に送信される温度情報であるとよい。また、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)や現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)をRAM18cに格納しておくとよい。
次に、マイコン18は、所定の判定時間(X)を経過したかどうかを判断する(ステップS104)。この判定時間(X)は、圧縮機2が運転を開始してから庫内がある程度冷却されるまでに必要な時間を予め想定して設定してあるものである。たとえば、この判定時間(X)を30分〜60分程度に設定しておくとよい。つまり、この判定時間(X)が経過しても冷凍室5の内部が予定してある温度以下になっていない場合には、冷凍室5の内部の冷却が正常に行なわれていないと判断できる。
マイコン18は、判定時間(X)が経過していない、つまり判定時間(X)以内と判断した場合は(ステップS104;No)、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量と判定温度差(A)とを対比する(ステップS109)。つまり、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)から現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)を引いた差分が判定温度差(A)以上であるかどうかを判断するのである。この判定温度差(A)は、圧縮機2の運転開始から判定時間(X)経過後に期待できる冷凍室5の内部温度の低下量を予め想定して予め設定したものである。
マイコン18は、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が判定温度差(A)以上であると判断した場合には(ステップS109;Yes)、冷凍室5の内部は十分に冷却されており、かつ、冷凍室5のドアは完全閉状態であると判断する。この場合には、マイコン18は、半ドアの警告指示を操作・表示装置16に出力せず(ステップS110)、半ドア判定処理を終了する。
一方、マイコン18は、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が判定温度差(A)未満であると判断した場合には(ステップS109;No)、圧縮機2が停止したかどうかまたは冷凍室5のドアの開状態を検知したかどうか判断する(ステップS111)。つまり、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が判定温度差(A)未満であれば、冷凍室5ドアが完全閉状態である場合に得られるはずの適正な温度の低下量が得られておらず、冷凍室5の内部は十分に冷却されていないと判断できる。
ただし、この時点においては、半ドアである可能性はあるものの、半ドアであると断定することはできない。たとえば、冷凍室5のドアと冷蔵庫1本体との間に3〜10mm程度の距離がある半ドアが発生している場合は、冷気漏れが発生して冷凍室5の内部温度が上昇する。そのために、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が判定温度差(A)未満であれば、その原因として半ドアである可能性が考えられる。しかしながら、圧縮機2が停止していたり、冷凍室5のドアがユーザに開けられていたりする場合があるために、この時点で半ドアであると断定することはできないのである。
そこで、マイコン18は、圧縮機2の停止または冷凍室5のドアの開状態を検知した場合(ステップS111;Yes)、その時点で半ドアの警告指示を操作・表示装置16に出力せず(ステップS110)、半ドアの判定処理を終了する。一方、マイコン18は、圧縮機2の停止または冷凍室5のドアの開状態を検知しなかった場合(ステップS111;No)、以後変動するその時点での冷凍室サーミスタ12から送信される冷凍室サーミスタ温度を現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)とすることを繰り返す(ステップS103)。
マイコン18は、判定時間(X)が経過していると判断した場合は(ステップS104;Yes)、その判断直後に冷却器サーミスタ7からの送信される冷却器サーミスタ温度情報を現在冷却器温度である現在冷却器サーミスタ温度(TD1)として設定する(ステップS105)。それは、判定時間(X)を経過しているにも関わらず、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が判定温度差(A)未満であるために半ドアが発生している可能性が高いと考えることができるからである。これに加えて、冷却器サーミスタ温度も利用することによって、半ドアの判定処理をより正確かつ確実なものとしている。
そして、マイコン18は、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)と冷却器確認温度(TD2)とを比較する(ステップS106)。この冷却器確認温度(TD2)は、冷蔵庫1が冷凍室5の内部の冷却を十分に行なえる場合において、上昇し得ない冷却器サーミスタ温度を予め想定して予め設定してあるものである。なお、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)や冷却器確認温度(TD2)をRAM18cに格納しておくとよい。
マイコン18は、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)と冷却器確認温度(TD2)とを比較した結果、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器確認温度(TD2)以上である場合は(ステップS106;Yes)、冷蔵庫1が一時的に冷凍室5の内部の冷却を十分に行なえない状態であると判断する。それは、たとえば冷蔵庫1の据付け直後や冷却器3の霜取り運転直後等で冷却器3の温度が上昇し、冷蔵庫1がその時点において一時的に冷凍室5の内部の冷却を十分に行なえない状態である可能性があるからである。つまり、冷凍室5の内部が十分に冷却されなかった原因が、半ドアであると断定できないため、半ドアの警告指示を操作・表示装置16に出力せず(ステップS110)、半ドアの判定処理を終了する。
一方、マイコン18は、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)と冷却器確認温度(TD2)とを比較した結果、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器確認温度(TD2)未満である場合は(ステップS106;No)、冷凍室5の内部の冷却を十分に行なえる状態であると判断する。つまり、マイコン18は、圧縮機2や冷却器3に異常が何らの異常も発生していないと判断することができるのである。
この場合、マイコン18は、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)と、冷凍室確認温度(TF3)との比較を行なう(ステップS107)。この冷凍室確認温度(TF3)は、冷凍室5の内部温度が上昇しても冷凍室5内に収納されている食品に悪影響を与えないような範囲の温度を予め想定して予め設定してあるものである。なお、冷凍室確認温度(TF3)をRAM18cに格納しておくとよい。
マイコン18は、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)と冷凍室確認温度(TF3)とを比較した結果、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が冷凍室確認温度(TF3)以上である場合は(ステップS107;Yes)、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が食品に悪影響を与えるほどに上昇していると判断する。つまり、マイコン18は、冷凍室5のドアが半ドアであると判断するのである。そして、マイコン18は、操作・表示装置16に半ドアの警告指示を出力する(ステップS108)。この半ドアの警告は、たとえばマイコン18からの指令により操作・表示装置16に搭載したブザー15を鳴動することで行なうとよい。
すなわち、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が十分に低く冷凍室5の内部の冷却を十分に行なえる状態にあるにも関わらず、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が所定の低下量を満たさず、かつ現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が食品に悪影響を与えるほどに上昇しているような場合には、半ドアが発生しており、半ドアが原因であることが明確になるのである。したがって、マイコン18は、半ドアが発生していると断定することができる。
一方、マイコン18は、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)と冷凍室確認温度(TF3)とを比較した結果、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)未満である場合は(ステップS107;No)、半ドアの判定処理を開始した時点から冷凍室サーミスタ温度が十分に低く、食品の保存に問題がないものと判断する。この場合は、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が十分に低く庫内の冷却を十分に行なえる状態にあり、かつ冷凍室5は低温が保たれているにも関わらず、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が所定の低下量を満たしていないことになる。
しかしながら、このようなケースとしては、たとえば連続して冷却を行なってもそれ以上の冷凍室サーミスタ温度の低下量が見込めないような場合、つまり冷蔵庫1の冷却能力の低温限界付近であった場合が考えられる。したがって、このような場合において、マイコン18は、半ドアではないと判断し、半ドアの警告指示を操作・表示装置16に出力せず(ステップS110)、半ドアの判定処理を終了する。
以上のように、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)を用いて冷蔵庫1の冷却状態(つまり、半ドア)を判定するようになっている。したがって、たとえば特許文献1に記載の従来技術のように霜取り運転直後等で、冷蔵庫1が一時的に庫内の冷却を十分に行なえない状態であり、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が期待値以下であったときに半ドアであると誤判定してしまうものに比べて、このような半ドアを正確かつ確実に判定でき、誤判定を防止することができる。
また、この実施の形態1では、半ドアの判定処理を、冷凍室サーミスタ温度の低下量を用いて行なうようにしている。したがって、たとえば特許文献2に記載の従来技術のように冷凍されていない食品を大量に投入した後でドアを完全に閉めており、冷凍室サーミスタ温度が所定温度以上に上昇した状態が一定時間以上継続したときに半ドアであると誤判定してしまうものに比べて、冷凍室サーミスタ温度の低下傾向を確認できるため、従来に比して、より高精度な半ドアの判定処理が可能となる。
なお、この図3では、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示したが、これに限定するものではない。たとえば、ドアスイッチが設けられている別の貯蔵室についても冷凍室5の場合に準じて半ドアの判定処理を行なうことが可能である。以下に、冷蔵室8の半ドア判定処理の例を図3に倣って簡単に説明する。まず、マイコン18は、圧縮機2が運転であるかどうか、冷蔵室8がドアの閉状態に切り替わったかどうか、さらには冷蔵室8が冷却中であることを確認するため冷蔵室ダンパー10が開状態であるかどうかを判断する(ステップS101)。
マイコン18は、これらの条件をすべて満たしたと判断すると(ステップS101;Yes)、その判断直後に冷蔵室サーミスタ9から送信される温度情報を冷蔵室サーミスタ基準温度(TR1)として設定する(ステップS102)。そして、マイコン18は、以後変動するその時点での冷蔵室サーミスタ9から送信される冷蔵室サーミスタ温度を現在冷蔵室サーミスタ温度(TR2)として設定する(ステップS103)。その他のステップについては、判定温度差(A)及び冷蔵室確認温度(TR3)を冷蔵室8の特性に応じて予め設定したうえで、冷凍室5の半ドアの判定処理と同様に行なうことで、冷蔵室8の半ドアの判定処理が可能である。なお、TR1やTR2をRAM18cに格納しておくとよい。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図4に基づいて、実施の形態2の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態2では上述した実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
上述した実施の形態1では、半ドアの判定処理開始直後の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)を用いて半ドアを判定処理するようにしたものであるが、この実施の形態2は、半ドアの判定開始直後の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)を用いるのではなく、半ドアの判定開始から基準温度確定時間(Y)が経過するまでの間に、最も上昇した仮の冷凍室サーミスタ温度(TF1’)を用いて半ドアを判定処理するようにしたものである。
まず、マイコン18は、実施の形態1と同様に圧縮機2が運転中であるかどうか、及び、冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わったかどうかを判断する(ステップS201)。そして、マイコン18は、2つの条件すべてを満たしたと判断すると(ステップS201;Yes)、その判断直後に冷凍室サーミスタ6から送信される冷凍室サーミスタ温度を仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)として設定する(ステップS202)。この仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)は、半ドアの判定処理を行なうための基準として用いられる。
マイコン18は、以後変動するその時点での冷凍室サーミスタ6から送信される冷凍室サーミスタ温度を現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)として設定する(ステップS203)。次に、マイコン18は、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)と現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)とを比較する(ステップS204)。なお、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)や現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)をRAM18cに格納しておくとよい。
マイコン18は、冷凍室5のドアがドアの閉状態となった後に、現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)が上昇して、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)以上となった場合は(ステップS204;Yes)、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)に現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)を代入して、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)を更新する(ステップS205)。
それから、マイコン18は、予め設定してある基準温度確定時間(Y)が経過したかどうかを判断する(ステップS206)。この基準温度確定時間(Y)は、たとえば冷凍室5に冷凍されていない食品を大量に投入したときや、冷凍室5のドアを長時間開けていたときであって、ドアの閉状態後に冷凍室サーミスタ温度が上昇する場合に、現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)が上昇後の冷凍室サーミスタ温度に追従するのに十分な時間を想定して設定してあるものである。
なお、マイコン18は、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)と現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)とを比較した結果、現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)が仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)未満となった場合は(ステップS204;No)、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)の更新を行なわずに、基準温度確定時間(Y)が経過したかどうかを判断する(ステップS206)。
マイコン18は、基準温度確定時間(Y)が経過していないと判断した場合は(ステップ206;No)、圧縮機2が停止したかどうかまたは冷凍室5のドアの開状態を検知したかどうか判断する(ステップS207)。そして、マイコン18は、圧縮機2の停止または冷凍室5のドアの開状態を検知した場合(ステップS207;Yes)、その時点で半ドアの警告指示を操作・表示装置16に出力せず、半ドアの判定処理を終了する。一方、マイコン18は、圧縮機2の停止または冷凍室5のドアの開状態を検知しなかった場合(ステップS207;No)、以後変動するその時点での冷凍室サーミスタ温度を現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)とすることを繰り返す(ステップS203)。
マイコン18は、基準温度確定時間(Y)が経過していると判断した場合は(ステップS206;Yes)、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)の更新を終了し、基準温度確定時間(Y)が経過した時点での仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)を冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)として確定する(ステップS208)。そして、マイコン18は、以後変動するその時点での冷凍室サーミスタ6から送信される冷凍室サーミスタ温度を現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)として設定する(ステップS209)。なお、以後のステップS210〜ステップS217の処理の流れについては、上述した実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
たとえば、冷凍室5に冷凍されていない食品が大量に投入された場合は、冷凍室5のドアを完全に閉めた後にも冷凍室サーミスタ温度が上昇し、半ドアの判定開始直後の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が判定温度差(A)より少なく、十分な冷凍室サーミスタ温度の低下量を得ることができない。一方、最も上昇した現在冷凍室サーミスタ温度(TF4)を冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)として現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)と比較すると、判定温度差(A)以上の十分な冷凍室サーミスタ温度の低下量を期待することができるため、冷凍室5の内部は十分に冷却されておりドアが完全閉状態であると判断できるのである。
以上より、この実施の形態2では、冷凍室5のドアの閉状態後、基準温度確定時間(Y)以内に最も上昇した冷凍室サーミスタ温度を半ドアの判定処理における冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)とすることができるため、半ドアの誤判定を効果的に防止することが可能となり、実施の形態1よりも更に高精度に貯蔵室の半ドアを判定処理することが可能となる。
実施の形態3.
図5は、実施の形態3に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図5に基づいて、実施の形態3の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態3では上述した実施の形態1及び実施の形態2との相違点を中心に説明するものとする。
上述した実施の形態2では、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器確認温度(TD2)以上の場合は、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が所定の低下量を満たさない原因が半ドアであるのか、一時的に冷凍室5の内部の冷却を十分に行なえない状態であるのかを問わずに半ドアの警告を行なわずに半ドア判定処理を終了するようになっている。この実施の形態3では、更に高精度に半ドア判定処理を実行するために、圧縮機2の運転状況を判断要素として加えた。
つまり、この実施の形態3では、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量の条件を満たさない原因が半ドアであるかどうかを確認するために、圧縮機2をしばらく運転させて冷却器サーミスタ温度が十分低下した後に、もう一度半ドアの判定処理を行なうようにしている。このようにすれば、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が所定の低下量を満たさない原因が半ドアであるのかどうかを明確に判定することができる。
ステップS301〜ステップS317の処理の流れについては、上述した実施の形態1及び実施の形態2と同様であるので説明を省略する。マイコン18は、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)と冷却器確認温度(TD2)とを比較した結果、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器確認温度(TD2)以上である場合は(ステップS312;Yes)、上述した実施の形態2とは異なり半ドアの判定処理を終了せずに半ドアの警告を保留する(ステップS318)。つまり、マイコン18は、ドアの状態決定を保留するとともに、警告も保留するのである。
そして、マイコン18は、半ドアの警告を保留した(ステップS318)後も、半ドアの警告を行なった(ステップS314)後も半ドアの判定回数を+1カウントする(ステップS319)。つまり、マイコン18は、半ドアの警告を保留した回数及び半ドアの警告を行なった回数を累積してカウントするのである。それから、マイコン18は、半ドアの判定回数が所定回数(たとえば3回)未満であるかどうかの判定を行なう(ステップS320)。
マイコン18は、半ドアの判定回数が指定回数未満であると判断した場合は(ステップ320;No)、半ドア判定処理を繰り返す(ステップS303)。したがって、半ドア判定処理を最大で指定回数分(たとえば3回分)行なうことになる。一方、マイコン18は、半ドアの判定回数が指定回数以上であると判断した場合は(ステップ320;Yes)、半ドアの判定処理を終了する。
以上のように、この実施の形態3では半ドアの判定回数を複数回行なうようにしているので、ユーザが気付きにくい微少量の半ドアを認識する機会を増やし、ドアの閉め直しを促すことで冷凍室5の内部温度が上昇することを効果的に防止することができる。また、実施の形態1及び実施の形態2では、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が所定の低下量を満たさない原因が半ドアであるのか、一時的に冷凍室5の内部の冷却を十分に行なえない状態であるのかを問わずに半ドアの警告を行なわずに半ドア判定処理を終了するよるようにしていたが、この実施の形態3では、このような場合でも半ドアの警告を保留にした後、半ドア判定処理を繰り返すようにしている。
半ドアが実際に発生しているのであれば、次回以降の半ドアの判定処理中に圧縮機2が運転することにより冷却器サーミスタ温度の低下が期待でき、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)は十分に低く庫内の冷却を十分に行なえる状態にあるにも関わらず、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量の条件を満たさず、かつ現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が食品に悪影響を与えるほどに上昇していることにより、半ドアであると断定できるため、半ドアの警告を行なうことが可能となるため、より正確かつ確実に半ドアの判定処理を行なうことができる。
実施の形態4.
図6は、実施の形態4に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図6に基づいて、実施の形態4の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態4では上述した実施の形態1〜実施の形態3との相違点を中心に説明するものとする。
上述した実施の形態1〜実施の形態3では、電源投入後の経過時間に関わらず常時半ドア判定処理の開始を可能としていたが、この実施の形態4では、冷蔵庫1への電源投入から十分な冷却能力が確保されるまでの間における誤判定を防止するため、電源投入後から冷蔵庫1が各貯蔵室の内部を冷却するのに十分な冷却能力を確保できるまでの所定時間が経過するまでは半ドア判定処理を開始しないようにしている。
まず、マイコン18は、電源投入から冷蔵庫1が各貯蔵室(ここでは、冷凍室5)の内部を冷却するのに十分な冷却能力が確保できるまでに必要な所定の時間、たとえば24時間が経過しているかどうかの判定を行なう(ステップS401)。マイコン18は、電源投入から24時間が経過してしないと判断した場合は(ステップS401;No)、半ドア判定処理を開始しない。一方、マイコン18は、電源投入から24時間が経過していると判断した場合は(ステップS401;Yes)、半ドア判定処理を開始する。なお、ステップS402〜ステップS421の処理の流れは、上述した実施の形態3と同様であるので説明を省略する。
このように、実施の形態4では、冷蔵庫1への電源投入から十分な冷却能力が確保されるまでの間、半ドア判定処理を行なわないようにしている。したがって、冷蔵庫1の据付け時に各貯蔵室の内部温度が非常に高く、冷凍室サーミスタ温度が下がりにくいような場合において、ドアが完全閉状態にも関わらず、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)に対する現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が少ないことにより、半ドアと誤判定することを防止することができる。
実施の形態5.
図7は、実施の形態5に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図7に基づいて、実施の形態5の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態5では上述した実施の形態1〜実施の形態4との相違点を中心に説明するものとする。
この実施の形態5では、半ドアの判定処理に用いる判定時間(X)及び冷凍室サーミスタ温度の判定温度差(A)を、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)の温度により区別するようにした。つまり、場合に応じて判定時間(X)及び判定温度差(A)を選択して振り分けるようしているのである。そこで、冷凍室5のドアを短時間開けた場合と、冷凍室5のドアを長時間開けた場合とは、判定時間(X)以内に期待できる現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が異なるので、この性質を利用して半ドアの判定処理を実行するようにしたのである。
冷凍室5のドアを短時間開けた場合は、冷凍室サーミスタ温度の上昇量が少なく、判定時間(X)以内に期待できる現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が多くなるという性質があり、一方、冷凍室5のドアを長時間開けた場合は、冷凍室サーミスタ温度の上昇量が多く、判定時間(X)以内に期待できる現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が少なくなるという性質がある。
たとえば、冷凍室5のドアを短時間開けた後に半ドアを適切に判定できる判定時間(X)及び判定温度差(A)を選択し、同じ設定(つまり、ドアを短時間開けた場合の設定値)でドアが長時間空いた後に半ドアの判定処理を行なう場合、ドアが完全閉状態にも関わらず判定時間(X)以内の現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)の低下量が少ないため、半ドアであると誤判定してしまう可能性がある。このことを防止するためには、ドアを短時間開けた後の半ドアの判定処理で用いる判定時間(X)を、ドアを長時間開けた後の半ドアの判定処理で用いる判定時間(X)に代えて、つまり判定時間(X)を長く設定して半ドアを判定処理するとよい。
ステップS501〜ステップS509の処理の流れについては、上述した実施の形態4と同様であるので説明を省略する。マイコン18は、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)の確定後(ステップS509)、この冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が判定値選択温度(TF5)以上であるかどうかを判断する(ステップS510)。この判定値選択温度(TF5)は、冷蔵庫1が冷凍室5の内部の冷却を十分行なえる状態において、上昇し得ない温度を予め想定して設定してあるものである。
マイコン18は、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が判定値選択温度(TF5)以上であると判断した場合は(ステップS510;Yes)、半ドアの判定処理に用いる判定時間(X1)及び判定温度差(A1)を設定する(ステップS511)。一方、マイコン18は、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が判定値選択温度(TF5)未満であると判断した場合は(ステップS510;No)、半ドアの判定処理に用いる判定時間(X2)及び判定温度差(A2)を設定する(ステップS512)。
すなわち、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)と判定値選択温度(TF5)とを比較することによって、判定時間(X1)及び判定時間(X2)、判定温度差(A1)及び判定温度差(A2)を選択して設定するようにして使い分けているのである。この判定値選択温度(TF5)は、冷蔵庫1が冷凍室5の内部を十分に冷却できる状態において、上昇し得ない温度を想定して設定してあるため、通常、正常に内部が冷却されている場合は判定時間(X2)及び判定温度差(A2)を選択する。なお、以後のステップS514〜ステップS524の処理の流れについては、上述した実施の形態4と同様であるので説明を省略する。
次に、判定時間(X1)及び判定時間(X2)、判定温度差(A1)及び判定温度差(A2)の設定例について説明する。たとえば、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が判定値選択温度(TF5)以上であると判断した場合、以降現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が低下するまでに要する時間は、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が判定値選択温度(TF5)未満であると判断した場合と比較して長くなるものと考えられる。このため判定時間(X)を通常より長くすることで半ドアの誤判定を防止することができる。ここでは、判定時間(X1)>判定時間(X2)とすることで、冷凍室5のドアの閉状態後、冷凍室サーミスタ温度が低下するまでに時間がかかるが、ドアが完全閉状態であることを判定できる。
一方、判定温度差(A1)及び判定温度差(A2)を区別することでも、半ドアの誤判定を防止することが可能である。冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が判定値選択温度(TF5)以上であると判断した場合、以降、ある一定時間における冷凍室サーミスタ温度の低下量は、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が判定値選択温度(TF5)未満であると判断した場合と比較して少なくなるものと考えられる。このため判定温度差(A)を通常より小さくすることで半ドアの誤判定を防止することができる。ここでは、判定温度差(A1)<判定温度差(A2)とすることで、冷凍室5のドアの閉状態後、冷凍室サーミスタ温度の低下量が少ないが、ドアが完全閉状態であることを判定できる。
以上のように、冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)により冷凍室5の冷却状態を推定し、たとえば冷凍室サーミスタ基準温度(TF1)が高い場合は、冷凍されていない食品を大量に入れられたり、ドアを長時間開けられていたなどして、冷蔵庫1(特に、圧縮機2)の負荷が大きいものと考えられるため、半ドアの判定時間(X)に余裕を持たせたり、判定温度差(A)を小さくしたりするなどして、冷凍室5の冷却状態にあわせて適切な半ドアの判定処理を行なうことができるのである。したがって、半ドアを正確かつ確実に判定でき、誤判定を効果的に防止することができる。
実施の形態6.
図8は、実施の形態6に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図8に基づいて、実施の形態6の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態6では上述した実施の形態1〜実施の形態5との相違点を中心に説明するものとする。
この実施の形態6では、一時的に貯蔵室(ここでは、冷凍室5)の内部の冷却を十分に行なえない状態にあり、半ドアの警告を保留すると判定した場合に、一時的に貯蔵室の内部温度が上昇する可能性がある(庫内の冷却が弱まっている)状態の表示を行なうようにした(ステップS620)。なお、ステップS601〜ステップS619及びステップS621〜ステップS625の処理の流れについては、上述した実施の形態5と同様であるので説明を省略する。
このような表示は、たとえば操作・表示装置16の液晶部14に表示することで行なうとよい。また、文字や絵、色彩、またはそれらの組み合わせで液晶部14に表示させるとよい。このように、冷蔵庫1が一時的に貯蔵室の内部の冷却を十分に行なえない状態にあると判定とした場合に、一時的に貯蔵室の内部の冷却が弱まっている状態の表示を行なうようすれば、ユーザに注意を促すことができる。したがって、このような表示を行なっている間は庫内温度上昇につながるような外的要因(たとえば、ユーザによるドアの開状態閉等)を防止でき、庫内温度をそれ以上に上昇させないことが可能である。
実施の形態7.
図9は、実施の形態7に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図9に基づいて、実施の形態7の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態7では上述した実施の形態1〜実施の形態6との相違点を中心に説明するものとする。
上述した実施の形態1〜実施の形態6では、圧縮機2が運転中に冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わった場合に、冷凍室5の内部温度の低下量による半ドアの判定処理を行なっていた。この場合、万が一、圧縮機2が停止してしまっていると、冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わり、そのまま冷凍室ドアスイッチ11では検出できない微少量のドアの開状態である半ドアになっても、圧縮機2の運転中の条件を満たさないため、半ドアの判定処理を行なわず、半ドアの警告が行なえないということがある。
そこで、この実施の形態7では、圧縮機2の停止中に冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わった場合は、次に圧縮機2が運転するまで待機し、圧縮機2の運転開始後、庫内温度の低下量による半ドアの判定処理を行なうようにしたのである。なお、ステップS701及びステップS706〜ステップS728の処理の流れについては、上述した実施の形態6と同様であるので説明を省略する。
マイコン18は、冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わったどうかを判断する(ステップS702)。マイコン18は、冷凍室ドアスイッチ11から送信される信号に基づいてドアの開閉状態を判断する。なお、冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わるまで、マイコン18は待機する(ステップS702;No)。そして、マイコン18は、冷凍室5のドアの開状態からドアの閉状態に切り替わったと判断した場合は(ステップ702;Yes)、圧縮機2が運転中なのか、停止中なのかを判定する(ステップS703)。
マイコン18は、圧縮機2が停止中であると判断した場合は(ステップS703;No)、半ドアの判定処理を待機する(ステップS704)。つまり、マイコン18は、冷凍室サーミスタ温度の低下量による半ドアの判定処理を行わないのである。半ドアの判定待機中において、マイコン18は、冷凍室5のドアがドアの閉状態である限り圧縮機2が運転するまで待機する(ステップS705;No)。
一方、半ドアの判定待機中において、マイコン18は、冷凍室5のドアがドアの開状態であると判断した場合は(ステップS704;Yes)、その回の半ドアの判定処理を終了する。半ドアの判定待機中に圧縮機2が運転を開始すると、マイコン18は、圧縮機2が運転していると判断し(ステップS703;Yes)、仮の冷凍室サーミスタ基準温度(TF1’)を設定する(ステップS706)。
このように、圧縮機2が停止中に冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わった場合でも半ドアの判定処理を待機し、圧縮機2が運転すると冷凍室サーミスタ温度の低下量による半ドアの判定処理と冷却器3の冷却状態の判定とを行なうようになっている。つまり、圧縮機2の停止中に冷凍室ドアスイッチ11では検出できないような半ドアが発生した場合でも、半ドアを終了せずに待機することが可能になっている。したがって、圧縮機2の運転後において、実施の形態1〜実施の形態6と同様に処理が行なわれ、ユーザに報知する機会が大幅に拡大できる。
また、実施の形態1〜実施の形態6に示したように、圧縮機2が停止している間は、冷凍室5の内部を冷却することができないから、圧縮機2が停止中に冷凍室サーミスタ温度の低下量による半ドアの判定処理を行なうと、実際には半ドアではなく、圧縮機2が停止しているために冷凍室5の内部の温度が上昇してしまったのにも関わらず、半ドアであると誤判定してしまう可能性がある。
しかしながら、この実施の形態7によれば、冷凍室5がドアの開状態からドアの閉状態に切り替わった場合に圧縮機2が停止していたならば、次に圧縮機2が運転するまで半ドアの判定処理を行なわず、圧縮機2が運転を開始して半ドアの判定処理を正確に行なえる状態になるまで待機するようになっているから、実施の形態1〜実施の形態6で起こりえる半ドアの誤判定を防止し、正確かつ確実に半ドアの判定処理を行なうことが可能である。
実施の形態8.
図10は、実施の形態8に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図10に基づいて、実施の形態8の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態8では上述した実施の形態1〜実施の形態7との相違点を中心に説明するものとする。
この実施の形態8では、冷凍室5のドアがドアの閉状態である間に、冷凍室サーミスタ温度が非常に高く、冷却器サーミスタ温度が非常に低い状態が長時間継続した場合に、半ドアであると判定し、警告するようにした。つまり、実施の形態8は、上述した実施の形態1〜実施の形態7の半ドアの判定制御動作とは異なる判定処理に基づいて半ドア判定処理を行なうようになっているのである。
まず、マイコン18は、霜取り運転中であるかどうか判断する(ステップS801)。つまり、マイコン18は、霜取りヒータ19に通電されているかどうかを判断するのである。マイコン18は、霜取り運転中でないと判断した場合は(ステップS801;No)、冷凍室5のドアの開閉状態を判断する(ステップS802)。一方、マイコン18は、霜取り運転中であると判断した場合は(ステップS801;Yes)、半ドア判定処理を終了する。
次に、マイコン18は、冷凍室5のドアがドアの閉状態であると判断した場合は(ステップS802;No)、以後変動するその時点での冷凍室サーミスタ6から送信される冷凍室サーミスタ温度を現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)として設定する(ステップS803)。なお、マイコン18は、冷凍室5のドアがドアの開状態であると判断した場合は(ステップS802;Yes)、半ドア判定処理を終了する。
マイコン18は、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)と設定すると、その時点での冷却器サーミスタ7から送信される冷却器サーミスタ温度を現在冷却器サーミスタ温度(TD1)として設定する(ステップS804)。それから、マイコン18は、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が冷凍室判定上限温度(TF6)以上であるかどうか、かつ、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器判定下限温度(TD3)未満であるかどうかを判断する(ステップS805)。
この冷凍室判定上限温度(TF6)は、正常に冷凍室5の内部が冷却されている場合には上昇し得ない温度を想定して予め設定してあるため、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が冷凍室判定上限温度(TF6)以上である場合は、冷凍室5の内部に収容されている食品に悪影響を与えてしまう異常状態であると判断することができる。また、この冷却器判定下限温度(TD3)は、冷蔵庫1が正常に運転している場合に低下する冷却器サーミスタ温度よりも十分低い温度を想定して予め設定してあるものである。
さらに、マイコン18が両方の条件を満たすと判断した場合は、冷却器3付近の冷気が冷凍室5等の内部に行き渡らない状態であると考えられる。これは、たとえば冷却器3の着霜量が非常に多く、冷却器3が目詰まりを起こし、冷気の循環が十分に行なえない状態である可能性があるからである。通常、冷凍室5のドアが閉じている場合は、冷却器3が目詰まりするほどの着霜は考えられないため、両方の条件を満たす場合はドアが微少量開いた半ドアであると判断できる。
マイコン18は、両方の条件を満たさないと判断した場合は(ステップS805;No)、判定時間(Z)をリセットし(ステップS808)、霜取り運転中であるかどうかの判断を繰り返す(ステップS801)。この判定時間(Z)は、通常、ドアが閉じている場合にはステップS805の条件が継続し得ない時間を予め想定して設定してあるものであり、たとえば30分程度として設定するとよい。
一方、マイコン18は、この両方の条件を満たすと判断した場合は(ステップS805;Yes)、判定時間(Z)が経過したかどうか判断する(ステップS806)。つまり、マイコン18は、判定時間(Z)を経過したどうかで、冷凍室5の内部及び冷却器の異常温度継続による半ドア判定処理を行なうのである。判定時間(Z)を経過したもの判断したマイコン18は、半ドアの警告指示を操作・表示装置16に出力する(ステップS807)。この半ドアの警告は、実施の形態1〜実施の形態7と同様に、たとえばマイコン18からの指令により操作・表示装置16に搭載したブザー15を鳴動することにより行なうとよい。
半ドアの警告を行なった後は、マイコン18は、霜取り運転中であるどうかの判断を繰り返し行なうのである(ステップS801)。一度、判定時間(Z)を経過すると、霜取り運転中であるかどうかの判断(ステップS801)か、冷凍室5のドアの開閉状態の判断(ステップS802)かを終了して、その後半ドア判定処理を再開するか、もしくは現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が冷凍室判定上限温度(TF6)以上であるかどうか、かつ、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器判定下限温度(TD3)未満であるかどうかという2つの条件(ステップS805)を満たさなくなるまで判定時間(Z)をリセットしないため、半ドアの判定処理及び半ドアの警告を行なわないようになっている。
つまり、霜取り運転中であるかどうかの判断では、霜取り運転により冷却器3の状態が正常に戻ることが期待できること、及び、冷凍室5のドアの開閉状態の判断では、ドアの開状態後にドアが完全閉状態であることが期待できることから、半ドア判定処理を終了して、その後半ドアの判定処理を再開する。また、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が冷凍室判定上限温度(TF6)以上であるかどうか、かつ、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器判定下限温度(TD3)未満であるかどうかという2つの条件を満たさなくなった場合は、冷凍室5の内部と冷却器3が異常温度ではなくなったことから以降の庫内温度復帰が期待できるため、判定時間(Z)をリセットして半ドア判定処理を繰り返す。
このように、実施の形態8では、冷凍室5のドアがドアの閉状態であって、冷凍室サーミスタ温度が非常に高く、かつ冷却器サーミスタ温度が非常に低い状態が長時間継続する場合に、冷凍室5の内部と冷却器3の異常温度継続による半ドアを判定処理し、警告することができる。つまり、上述した実施の形態1〜実施の形態7の半ドア判定処理とは異なる判定処理で半ドアの判定処理を行なっているのである。
実施の形態9.
図11は、実施の形態9に係る半ドア判定処理の流れを示すフローチャートである。図11に基づいて、実施の形態9の特徴部分である冷蔵庫1の半ドア判定処理の工程について説明する。ここでは、冷凍室5の半ドアを判定処理する場合を例に示している。この実施の形態9では上述した実施の形態1〜実施の形態8との相違点を中心に説明するものとする。
この実施の形態9では、上述した実施の形態8に示した半ドア判定処理に加えて、冷凍室5のドアがドアの閉状態である間に、冷凍室サーミスタ温度が非常に高く、冷却器サーミスタ温度が非常に低い状態が長時間継続した場合に、半ドアであると判定し、その警告を複数回行なうようにした。つまり、実施の形態9は、上述した実施の形態1〜実施の形態7の半ドアの判定制御動作とは異なる判定処理に基づいて半ドア判定処理を行なうようになっているのである。
ステップS901〜ステップS905の処理の流れについては、上述した実施の形態8と同様であるので説明を省略する。マイコン18は、現在冷凍室サーミスタ温度(TF2)が冷凍室判定上限温度(TF6)以上で、かつ、現在冷却器サーミスタ温度(TD1)が冷却器判定下限温度(TD3)未満である場合は(ステップS905;Yes)、半ドアの判定回数が所定回数(たとえば、3回)未満であるかどうかを判断する(ステップS906)。
そして、マイコン18は、半ドアの判定回数が3回未満の場合は(ステップS906;Yes)、判定時間(Z)が経過したかどうか判断する(ステップS907)。なお、マイコン18は、半ドアの判定回数が3回以上の場合は(ステップS906;No)、霜取り運転中であるかどうか判断する(ステップS901)。ここでは、半ドアの判定回数が3回である場合を例に示しているが、これに限定するものではなく、任意の判定回数でよい。また、この判定回数は、予め設定されていてもよく、ユーザが任意に設定してもよい。
マイコン18は、両方の条件を満たさないと判断した場合は(ステップS905;No)、判定時間(Z)をリセットする(ステップS908)。マイコン18は、判定時間(Z)をリセットした後、半ドアの判定回数もリセットする(ステップS909)。その後、マイコン18は、霜取り運転中であるかどうかの判断を繰り返す(ステップS901)。
マイコン18は、判定時間(Z)が経過していると判断した場合は(ステップS907;Yes)、半ドアの警告指示を操作・表示装置16に出力する(ステップS910)。それから、マイコン18は、半ドアの判定回数を+1カウントする(ステップS911)。このように、半ドアの判定回数をカウントするのである。そして、マイコン18は、半ドアの判定時間(Z)をリセットし(ステップS912)、霜取り運転中であるかどうかの判断を繰り返す(ステップS901)。
一方、マイコン18は、判定時間(Z)が経過していないと判断した場合は(ステップS907;No)、霜取り運転中であるかどうかの判断を繰り返す(ステップS901)。以上のように、この実施の形態9では半ドアの判定回数を複数回行なうようにしているので、ユーザが気付きにくい微少量の半ドアを認識する機会を増やし、ドアの閉め直しを促すことで冷凍室5の内部温度が上昇することを効果的に防止することができる。
実施の形態10.
この実施の形態10では、実施の形態1〜実施の形態7に示した庫内温度の低下量による半ドア判定処理と、実施の形態8及び実施の形態9に示した庫内と冷却器の異常温度継続による半ドア判定処理との両方を行なうようにしたものである。たとえば、3〜10mm程度の半ドアが発生している場合は、冷気漏れにより庫内温度が上昇し、実施の形態1〜実施の形態7に示した庫内温度の低下量による半ドア判定処理において、判定時間内の庫内温度の低下量が判定温度差未満となることで半ドアを判定し、警告することができる。
しかしながら、たとえば1〜2mm程度の極微少な半ドアが継続している場合は、冷気漏れが非常に少なく、庫内温度が異常温度まで上昇するまでに6時間〜12時間程度かかる場合がある。このような場合に、庫内温度の低下量による半ドアの判定処理によると、判定時間以内に庫内温度が判定温度差上低下し、半ドアと判定しない可能性がある。そこで、実施の形態1〜実施の形態7で示した半ドア判定処理に加えて、実施の形態8及び実施の形態9で示した半ドア判定処理、つまり庫内と冷却器の異常温度継続による半ドア判定処理を行なうと、庫内温度の低下量による半ドアの判定中は庫内温度が判定温度差以上低下し、半ドアと判定できないままになってしまう場合に、庫内と冷却器の異常温度が継続した時点で、半ドアを判定し、警告することが可能となる。
これにより、3〜10mm程度の半ドアで冷気漏れが顕著に現れる場合は、庫内温度の低下量による半ドア判定処理により半ドアを判定可能であり、圧縮機2の運転毎に半ドアの警告を行なうことができるため、ユーザに早い段階で半ドアを警告することができる。また、1〜2mm程度の極微少な半ドアで冷気漏れが非常に少ない場合は、庫内温度の低下量による半ドア判定処理では半ドアを検出できないが、庫内と冷却器の異常温度継続による半ドアの判定処理により半ドアの判定ができる。すなわち、両方の半ドア判定処理を適宜行なうことで、より正確に半ドアの判定処理ができるのである。
実施の形態1〜実施の形態10では、半ドア判定処理の例をそれぞれ説明したが、実施の形態1〜実施の形態10で説明した内容を組み合わせて半ドア判定処理を行なうようにしてもよい。つまり、冷蔵庫1の設置場所や、利用目的、価格、冷凍サイクルを循環する冷媒、各構成部(圧縮機2や冷却器3、マイコン18、冷凍室ドアスイッチ11、冷蔵室ドアスイッチ12等)の性能、各貯蔵室の容量等の種々の条件に応じて実施の形態1〜実施の形態10を選択したり、組み合わせたりして設定すればよい。
1 冷蔵庫、2 圧縮機、3 冷却器、4 庫内ファンモータ、5 冷凍室、6 冷凍室サーミスタ、7 冷却器サーミスタ、8 冷蔵室、9 冷蔵室サーミスタ、10 冷蔵室ダンパー、11 冷凍室ドアスイッチ、12 冷蔵室ドアスイッチ、13 スイッチ、14 液晶部、15 ブザー、16 操作・表示装置、17 制御基板、18 マイコン、18a CPU、18b ROM、18c RAM、19 霜取りヒータ。