JP4465733B2 - グリーンシートの切断方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、グリーンシートの切断方法に関し、詳しくは、テーブル上にグリーンシートを保持し、切断刃をグリーンシートに進入させることにより、グリーンシートを切断するグリーンシートの切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品を製造する場合、その製造工程において、セラミックグリーンシート又はその積層体(グリーンシート)を所定の寸法に切断することが必要になる。
【0003】
ところで、グリーンシートを切断する方法としては、例えば、図8に示すように、テーブル51上にグリーンシート52を載置して、吸引あるいは接着などの方法によりグリーンシート52を固定し、ホルダ53に保持された切断刃54を下降させて、図9に示すように切断刃54をグリーンシート52に進入させることにより、グリーンシート52を切断する方法がある。
【0004】
なお、このグリーンシートの切断方法においては、所定の位置でグリーンシート52を切断した後、切断刃54を上昇させて、テーブル51を1切断ピッチ分だけ所定の方向(図8では矢印Aで示す方法)に移動させ、再び切断刃54を下降させてグリーンシート52を切断し、これを繰り返すことにより、グリーンシート52から所定の形状及び寸法の素子(切り出し体)を切り出すようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の方法では、図9に示すように、切断刃54がグリーンシート52に進入すると、切り出される側のグリーンシート52aが、大きく変形し、この変形が、図10に示すように、塑性変形として切断後にも残留し、所望の形状及び寸法を有する素子(切り出し体)を得ることができなくなるという問題点がある。
【0006】
また、図11に示すように、内部電極55が配設されたグリーンシート62を切断線Lで切断する場合において、切断面63が平坦、垂直にならず、露出させないようにすべき内部電極55の端部55aが切断面63から露出してしまうというような問題点がある。
【0007】
本願発明は、上記問題点を解決するものであり、グリーンシートを、切断刃を用いて、所定の形状及び寸法に確実に切断することが可能なグリーンシートの切断方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明(請求項1)のグリーンシートの切断方法は、
テーブル上にグリーンシートを保持し、切断刃をグリーンシートに進入させることにより、グリーンシートを切断するグリーンシートの切断方法であって、
切り出される側のグリーンシートの上面及び側面の両方を、グリーンシートとの当接部が、切り出される側のグリーンシートの上面及び側面の両方と当接するように、略L字型の形状を有しており、かつ、前記当接部が、切断工程におけるグリーンシートの形状に対応して回動するように構成された押圧手段を用いて押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断すること
を特徴としている。
【0009】
切り出される側のグリーンシートの上面及び側面の両方が押圧されることにより、切断工程におけるグリーンシートの変形が抑制され、グリーンシートを切断刃により所定の形状及び寸法に確実に切断することが可能になる。
また、押圧手段として、グリーンシートとの当接部が、切り出される側のグリーンシートの上面及び側面の両方と当接するように略L字型の形状を有し、かつ、切断工程におけるグリーンシートの形状に対応して回動するように構成された押圧手段を用いるようにしているので、グリーンシートの変形を受け止めて、切断工程における変形をより確実に抑制することが可能になる。
【0010】
また、請求項2のグリーンシートの切断方法は、前記押圧手段が弾性材料からなるものであることを特徴としている。
【0011】
弾性材料からなる押圧手段を用いることにより、グリーンシートに過度の応力を加えることなく、切断工程における変形を抑制することが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0012】
また、本願発明(請求項3)のグリーンシートの切断方法は、
テーブル上に、グリーンシートを一方向に複数に切断した、複数の短冊状の切断シート片の集合体(グリーンシート)を保持し、切断刃を前記切断方向(一方向)と直交する方向に、グリーンシートに進入させることにより、グリーンシートを前記一方向に直交する方向に切断するグリーンシートの切断方法であって、
前記短冊状の各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、その上面又は側面の少なくとも一方を押圧することができるように構成された押圧手段により、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧して各切断シート片の変形を抑制しながら、切断刃を進入させてグリーンシートを切断すること
を特徴としている。
【0013】
一方向に複数に切断されたグリーンシートの、短冊状の各切断シート片の形状にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することができるように構成された押圧手段により、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧しながら、切断を行うことにより、切断工程における各切断シート片の変形を抑制しながらグリーンシートを効率よく切断することが可能になる。
【0014】
また、請求項4のグリーンシートの切断方法は、前記押圧手段が、前記切断シート片の切断個数に対応する押圧細片を備えた、可撓性を有する材料からなるくし歯状の押圧手段であり、該押圧手段により、前記各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断することを特徴としている。
【0015】
可撓性を有する材料からなるくし歯状の押圧手段を用いることにより、各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0016】
また、請求項5のグリーンシートの切断方法は、前記押圧手段が、短冊状の各切断シート片の形状にばらつきがある場合にも、弾性変形して、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能な弾性材料を用いて形成されており、該押圧手段により、前記各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断することを特徴としている。
【0017】
押圧手段として、弾性変形して、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能な弾性材料を用いて形成された押圧手段を用いることにより、各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0018】
また、請求項6のグリーンシートの切断方法は、前記押圧手段として、柔軟性を有する袋状の容器に流体を収容した当接部材を具備する押圧手段を用い、前記当接部材により、前記各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断することを特徴としている。
【0019】
押圧手段として、柔軟性を有する袋状の容器に流体を収容した当接部材を具備する押圧手段を用い、この当接部材により、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することにより、各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0021】
以下の実施形態では、セラミック電子部品の製造工程において、セラミックグリーンシートを積層、圧着した積層ブロック(グリーンシート)を切断する場合を例にとって説明する。
【0022】
[本願発明が関連する発明の実施形態(実施形態1)]
図1は本願発明が関連する発明の一実施形態(実施形態1)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。以下、この実施形態1のグリーンシートの切断方法を、図1を参照しつつ説明する。
【0023】
(1)まず、図1に示すように、テーブル1上に、グリーンシート(積層ブロック)2を載置し、真空吸引することによりグリーンシート2をテーブル1上に保持する。
(2)そして、押圧手段11を、切り出される側のグリーンシート2(2a)の上面22に当接させる。
(3)それから、押圧手段11により切り出される側のグリーンシート2(2a)の上面22を押圧しながら、切断刃4を下降させることにより、グリーンシート2の変形を防止しつつグリーンシート2を切断する。
【0024】
この実施形態1の場合、テーブル1上に固定されたグリーンシート2に切断刃4を進入させると、図1に示すように、切り出される(分離される)グリーンシート2(2a)は、切断刃4の進入により、図1の矢印Bの方向に曲がって変形しようとするが、押圧手段11により切り出される側のグリーンシート2(2a)の上面22が押さえられるため、押圧手段11とグリーンシート2(2a)の上面22との摩擦力により、切り出される側のグリーンシート2(2a)の曲がり(変形)が抑制されるとともに、切り出される側のグリーンシート2(2a)側から切断刃4に作用する力が増大し、切断面の曲がりを防止することが可能になる。
【0025】
また、内部電極が配設されたグリーンシート(図示せず)を切断するような場合にも、切断面が垂直になるように切断することが可能になることから、内部電極が切断面から露出することを防止することが可能になる。
【0026】
[本願発明が関連する他の発明の実施形態(実施形態2)]
図2は、本願発明が関連する他の発明の実施形態(実施形態2)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。以下、この実施形態2の方法によりグリーンシートを切断する方法を、図2を参照しつつ説明する。
【0027】
(1)まず、図2に示すように、テーブル1上に、グリーンシート(積層ブロック)2を載置し、真空吸引することによりグリーンシート2をテーブル1上に保持する。
(2)そして、押圧手段12を、切り出される側のグリーンシート2(2a)の側面23に当接させる。
(3)それから、押圧手段12により、切り出される側のグリーンシート2(2a)の側面23を押圧しながら、切断刃4を下降させて、グリーンシート2の変形を防止しつつグリーンシート2を切断する。
【0028】
この実施形態2の場合も、グリーンシート2に対して切断刃4を進入させると、図2に示すように、切り出される(分離される)グリーンシート2(2a)は、矢印Bの方向に曲がって変形しようとするが、切り出される側のグリーンシート2(2a)の側面23が、押圧手段12により押さえられるため、グリーンシート2の曲がりが抑制される。その結果、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ることが可能になる。
【0029】
[本願発明の実施形態(実施形態3)]
図3は、本願発明の実施形態にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。以下、この実施形態3の方法によりグリーンシートを切断する方法を、図3を参照しつつ説明する。
【0030】
(1)まず、図3に示すように、テーブル1上に、グリーンシート(積層ブロック)2を載置し、真空吸引することによりグリーンシート2をテーブル1上に保持する。
(2)そして、押圧手段13のL字型の当接部13aを、切り出される側のグリーンシート2(2a)の上面22及び側面23からなる稜線部近傍に当接させる。なお、この実施形態3の押圧手段13は、グリーンシート2に当接する当接部13aが、切り出される側のグリーンシート2(2a)の上面22及び側面23の両方に当接するように、L字型に形成されており、かつ、当接部13aが、切断工程におけるグリーンシート2(2a)の形状に対応して、軸14を中心として回動するように軸14により回動可能に支持されている。したがって、当接部13aをグリーンシート2(2a)の上面及び側面に当接させ、下方に力を加えることにより、グリーンシート2(2a)の上面と側面23の両方を確実に押さえることができる。
(3)それから、押圧手段13の当接部13aにより、切り出される側のグリーンシート2(2a)の上面22及び側面23を押圧しながら、切断刃4を下降させることにより、グリーンシート2の変形を防止しつつグリーンシート2を切断する。
【0031】
この実施形態3では、上述のように、L字状で、軸14により回動可能に支持された当接部13aを備えた押圧手段13により、切り出される側のグリーンシート2(2a)の上面22及び側面23を押圧することにより、切り出される側のグリーンシート2(2a)の曲がりを確実に抑制することが可能になるため、上記実施形態1及び2の場合と同様の効果をさらに確実に得ることが可能になる。
【0032】
[本願発明の他の実施形態(実施形態4)]
図4は、本願発明の他の実施形態(実施形態4)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。なお、この実施形態4の方法は、図4に示すように、一方向(矢印Cの方向)に所定のピッチで複数に切断されたグリーンシート2を、上記の切断方向(矢印Cの方向)と直交する方向(矢印Dの方向)に切断する方法にかかるものである。
【0033】
そして、この実施形態4においては、図4に示すように、押圧手段15として、板状部材にスリット16を所定のピッチ(グリーンシート2の矢印Cの方向への切断ピッチに対応するするピッチ)で形成することにより、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aの上面22を押圧する押圧細片15aを形成したくし歯状の構造のものを用いている。
【0034】
以下、この実施形態4の方法によりグリーンシートを切断する方法について説明する。
【0035】
(1)まず、図4に示すように、一方向(矢印Cの方向)に所定のピッチで複数に切断されたグリーンシート2を、テーブル1上に載置し、真空吸引することによりグリーンシート2をテーブル1上に保持する。
(2)そして、くし歯状の押圧手段15の各押圧細片15aを、グリーンシート2の各切断シート片32の、切り出される部分32aの上面22に当接させる。
(3)それから、押圧手段15の各押圧細片15aにより、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aの上面22を押圧しながら(図5参照)、切断刃4を下降させることにより、切断工程における短冊状の各切断シート片32の変形を防止しつつ短冊状の各切断シート片32を矢印Dの方向に切断する。
【0036】
この実施形態4の場合、くし歯状の押圧手段15を用いているので、図5に示すように、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aの高さがそれぞれ異なっている場合にも、押圧手段15の各押圧細片15aにより、その上面22が確実に押さえられるため、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aの曲がり(変形)が抑制されるとともに、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aから切断刃4に作用する力が増大し、切断面の曲がりを防止することが可能になる。また、内部電極が配設されたグリーンシート(図示せず)を切断するような場合にも、切断面が垂直になるように切断することが可能になることから、内部電極が切断面から露出することを防止することが可能になる。
【0037】
[本願発明の他の実施形態(実施形態5)]
図6は、本願発明の他の実施形態(実施形態5)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。この実施形態5は、上記実施形態4と同様に、一方向(矢印Cの方向)に所定のピッチで複数に切断されたグリーンシート2を、上記の切断方向(矢印Cの方向)と直交する方向(矢印Dの方向)に切断する方法にかかるものであるが、押圧手段として、短冊状の各切断シート片32の形状にばらつきがある場合にも、弾性変形して、各切断シート片32の形状に応じて、各切断シート片32の切り出される部分32aの上面22を押圧することが可能な弾性材料(この実施形態5ではゴム)からなる押圧手段17を用いている。
【0038】
この実施形態5の場合、弾性材料からなる押圧手段17を用いているので、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aの高さがそれぞれ異なっている場合にも、押圧手段17により、その上面22が確実に押さえることが可能になり、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aの変形を抑制することが可能になる。その結果、上記実施形態4の場合と同様の効果を得ることができる。
【0039】
[本願発明の他の実施形態(実施形態6)]
図7は、本願発明の他の実施形態(実施形態6)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。なお、この実施形態6も、上記実施形態4及び5と同様に、一方向(矢印Cの方向)に所定のピッチで複数に切断されたグリーンシート2を、上記の切断方向(矢印Cの方向)と直交する方向(矢印Dの方向)に切断する方法にかかるものであるが、押圧手段として、柔軟性を有する袋状の容器18に流体19を収容するとともに、容器18を下面側が開口した枠体20に保持させてなる押圧手段21を用いている。なお、この実施形態においては、流体19を収容した容器18が、押圧手段21の当接部21aを構成している。
【0040】
この実施形態6では、短冊状の各切断シート片32の切り出される部分32aの高さがそれぞれ異なっているような場合にも、その高さに応じて、押圧手段21の当接部21aが十分に変形するように構成されているので、各切断シート片32の切り出される部分32aの上面22を確実に押さえて、その曲がり(変形)を抑制することが可能になる。その結果、上記実施形態4及び5の場合と同様の効果を得ることが可能になる。
【0041】
なお、上記の各実施形態では、セラミック電子部品の製造工程において、セラミックグリーンシートを積層、圧着した積層ブロック(グリーンシート)を切断する場合を例にとって説明したが、セラミックグリーンシートを積層した積層ブロックに限らず、セラミックスラリーをシート状の所定の形状に成形した成形体や、その他の種々のグリーンシートを切断する場合に本願発明を適用することが可能である。
【0042】
本願発明は、さらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、押圧手段の構成、切断刃の形状などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0043】
【発明の効果】
上述のように、本願発明(請求項1)のグリーンシートの切断方法は、切り出される側のグリーンシートの上面又は側面の両方を、グリーンシートとの当接部が、切り出される側のグリーンシートの上面及び側面の両方と当接するように、略L字型の形状を有しており、かつ、当接部が、切断工程におけるグリーンシートの形状に対応して回動するように構成された押圧手段により、切り出される側のグリーンシートの上面及び側面を押圧しながら切断刃によりグリーンシートを切断するようにしているので、切断工程におけるグリーンシートの変形を防止して、グリーンシートを所定の形状及び寸法に確実に切断することができる。
【0044】
また、請求項2のグリーンシートの切断方法のように、弾性材料からなる押圧手段を用いるようにした場合、グリーンシートに過度の応力を加えることなく、切断工程における変形を抑制することが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0045】
また、本願発明(請求項3)のグリーンシートの切断方法は、一方向に複数に切断されたグリーンシートの、短冊状の各切断シート片の形状にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することができるように構成された押圧手段により、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧しながら、切断を行うようにしているので、切断工程における各切断シート片の変形を抑制しながらグリーンシートを効率よく切断することができる。
【0046】
また、請求項4のグリーンシートの切断方法は、可撓性を有する材料からなるくし歯状の押圧手段を用いることにより、各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0047】
また、請求項5のグリーンシートの切断方法は、押圧手段として、弾性変形して、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能な弾性材料を用いて形成された押圧手段を用いるようにした場合、各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0048】
また、請求項6のグリーンシートの切断方法のように、押圧手段として、柔軟性を有する袋状の容器に流体を収容した当接部材を備えた押圧手段を用い、この当接部材により、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧するようにした場合、各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明が関連する発明の一実施形態(実施形態1)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。
【図2】 本願発明が関連する他の発明の実施形態(実施形態2)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。
【図3】 本願発明の実施形態(実施形態3)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。
【図4】 本願発明の他の実施形態(実施形態4)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。
【図5】 実施形態4にかかるグリーンシートの切断方法の一工程における動作を説明する図である。
【図6】 本願発明のさらに他の実施形態(実施形態5)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。
【図7】 本願発明のさらに他の実施形態(実施形態6)にかかるグリーンシートの切断方法を示す図である。
【図8】 従来のグリーンシートの切断方法を示す図である。
【図9】 従来のグリーンシートの切断方法を示す要部拡大図である。
【図10】 従来のグリーンシートの切断方法によりグリーンシートを切断した場合のグリーンシートの変形の状態を示す図である。
【図11】 従来のグリーンシートの切断方法によりグリーンシートを切断した場合に、セラミックグリーンシートの切断面から内部電極が露出した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 テーブル
2 グリーンシート(積層ブロック)
2a 切り出される(分離される)グリーンシート
4 切断刃
11,12,13,15,17,21 押圧手段
13a 押圧手段の当接部
14 軸
15a 押圧細片
16 スリット
18 柔軟性を有する袋状の容器
19 流体
20 枠体
21a 当接部
22 切り出されるグリーンシートの上面
23 切り出されるグリーンシートの側面
32 切断シート片
32a 切断シート片の切り出される部分
A テーブルの移動方向
B グリーンシートの変形の方向
C グリーンシートの一方向の切断方向
D グリーンシートの一方向の切断方向に直交する方向
Claims (6)
- テーブル上にグリーンシートを保持し、切断刃をグリーンシートに進入させることにより、グリーンシートを切断するグリーンシートの切断方法であって、
切り出される側のグリーンシートの上面及び側面の両方を、グリーンシートとの当接部が、切り出される側のグリーンシートの上面及び側面の両方と当接するように、略L字型の形状を有しており、かつ、前記当接部が、切断工程におけるグリーンシートの形状に対応して回動するように構成された押圧手段を用いて押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断すること
を特徴とするグリーンシートの切断方法。 - 前記押圧手段が弾性材料からなるものであることを特徴とする請求項1記載のグリーンシートの切断方法。
- テーブル上に、グリーンシートを一方向に複数に切断した、複数の短冊状の切断シート片の集合体(以下、単に「グリーンシート」という)を保持し、切断刃を前記切断方向(一方向)と直交する方向に、グリーンシートに進入させることにより、グリーンシートを前記一方向に直交する方向に切断するグリーンシートの切断方法であって、
前記短冊状の各切断シート片の形状(高さ及び幅)にばらつきがある場合にも、各切断シート片の形状に応じて、その上面又は側面の少なくとも一方を押圧することができるように構成された押圧手段により、各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧して各切断シート片の変形を抑制しながら、切断刃を進入させてグリーンシートを切断すること
を特徴とするグリーンシートの切断方法。 - 前記押圧手段が、前記切断シート片の切断個数に対応する押圧細片を備えた、可撓性を有する材料からなるくし歯状の押圧手段であり、該押圧手段により、前記各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断することを特徴とする請求項3記載のグリーンシートの切断方法。
- 前記押圧手段が、短冊状の各切断シート片の形状にばらつきがある場合にも、弾性変形して、各切断シート片の形状に応じて、各切断シート片の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することが可能な弾性材料を用いて形成されており、該押圧手段により、前記各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断することを特徴とする請求項3記載のグリーンシートの切断方法。
- 前記押圧手段として、柔軟性を有する袋状の容器に流体を収容した当接部材を具備する押圧手段を用い、前記当接部材により、前記各切断シート片の切り出される側の上面又は側面の少なくとも一方を押圧することにより、切断工程におけるグリーンシートの変形を抑制しながらグリーンシートを切断することを特徴とする請求項3記載のグリーンシートの切断方法。
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