JP4464786B2 - 樹脂含浸シートの製造方法および炭素繊維強化プラスチック成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素繊維に樹脂を含浸してなる樹脂含浸シートの製造方法および炭素繊維強化プラスチック成形体に関する。
従来より、繊維を補強材とした繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic:FRP)成形体の一種に、ガラス繊維強化プラスチック(Glass Fiber Reinforced Plastic:GFRP)成形体が知られている(特許文献1参照)。
ところが、ガラス繊維強化プラスチックは高密度で重いため、ガラス繊維に代えて、軽量かつ高強度、高弾性率などの優れた機械的特性を有する炭素繊維(Carbon Fiber:CF)を補強材とした炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic:CFRP)成形体が開発され、自動車、航空機、スポーツ用品などに広く利用されつつある(特許文献2参照)。
このCFRP成形体は、適用される部品の形状に対応して、その製造方法が大きく異なる。
例えば、板状のボンネットなどをCFRP成形体から形成する場合、繊維長の長い炭素繊維を織った織物に、樹脂を含浸させたシート状のプリプレグを複数重ねて所定形状とし、これを熱処理して製造される。その他、この板状のCFRP成形体に付随するリブやボスなどをCFRP成形体から形成する場合、所定の金型に、繊維長の短い炭素繊維と未硬化の合成樹脂との混合物を、所定の金型に流し込んだ後、圧縮成形すると共に合成樹脂を硬化させることで製造される。
特開2001−38724号公報(段落番号0008〜0054) 特開平7−41575号公報(段落番号0019〜0086、図1)
しかしながら、金型を使用し、短繊維の炭素繊維強化プラスチック成形体からリブやボスなどを製造した場合、リブやボス等に対応する金型の中で、炭素繊維が良好に分散できず、その結果、リブやボス等の外観が悪いときがあった。すなわち、狭い金型の中で、炭素繊維が良好に分散できないため、炭素繊維強化プラスチック成形体の強度などにバラツキが生じる場合があった。
そこで、本発明は、成形されることで、繊維長が短い炭素繊維が好適に分散した炭素繊維強化プラスチック成形体を得ることができる樹脂含浸シート、および、炭素繊維強化プラスチック成形体を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、繊維長が3mm〜60mmの炭素繊維に、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂を含浸してなる樹脂含浸シートの製造方法であって、未硬化の不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂に第1増粘剤を添加した後に、予備増粘させるために放置する第1工程と、当該予備増粘した不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂に第2増粘剤を添加・混合した後、炭素繊維に含浸する第2工程と、得られた含浸物を増粘させる第3工程と、を含むことを特徴とする樹脂含浸シートの製造方法である。
このような樹脂含浸シートの製造方法によれば、未硬化の不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂に第1増粘剤を添加した後に、予備増粘させるために放置して所定に粘度高めた後(第1工程)、第2増粘剤を添加し、繊維長が3〜60mmの炭素繊維に含浸し(第2工程)、得られた含浸物を増粘させるため(第3工程)、炭素繊維が、一旦、増粘した不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂に分散した後は、炭素繊維の分散状態は維持されやすくなる。また、得られた樹脂含浸シートの粘度は高いため、その付着性は低く、取り扱いも容易である。
さらに、この得られた樹脂含浸シートを所定に成形し、炭素繊維強化プラスチック成形体を得る場合においても、樹脂含浸シートの粘度が高いため、炭素繊維が分散した状態を維持したまま成形することが可能であり、炭素繊維が好適に分散し、外観も良好である炭素繊維強化プラスチック成形体を得ることができる。すなわち、得られた樹脂含浸シートを適宜な金型で成形する場合、炭素繊維と樹脂が分離し、樹脂のみが優先的に金型の細部注入されることを防止でき、炭素繊維が好適に分散し、外観が良好である炭素繊維強化プラスチック成形体を得ることができる。
請求項2に係る発明は、前記第1工程における予備増粘後の未硬化の不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂の25℃における粘度は、5000〜20000mPa・s、好ましくは5000〜15000mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂含浸シートの製造方法である。
このような樹脂含浸シートの製造方法によれば、炭素繊維が未硬化の不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂に分散しやすくなると共に、炭素繊維の分散状態を好適に確保することができる。
請求項3に係る発明は、前記第1増粘剤および第2増粘剤は、ポリイソシアネートを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂含浸シートの製造方法である。
このような樹脂含浸シートの製造方法によれば、第1増粘剤および第2増粘剤が、反応性の高いポリイソシアネートを含むことによって、未硬化の樹脂の粘度を好適に高めることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂含浸シートの製造方法により製造された樹脂含浸シートを成形してなる炭素繊維強化プラスチック成形体である。
このような炭素繊維強化プラスチック成形体によれば、炭素繊維が全体に略均一に分散しているため、例えば、強度などの特性がバラツキにくくなっており、耐久性が高められている。
請求項5に係る発明は、前記炭素繊維の体積分率が、5〜50%であることを特徴とする請求項4に記載の炭素繊維強化プラスチック成形体である。
このような炭素繊維強化プラスチック成形体によれば、炭素繊維の体積分率が5〜50%のため安価となり、炭素繊維強化プラスチック成形体の適用範囲が広がる。
本発明によれば、成形されることで、繊維長が短い炭素繊維が好適に分散した炭素繊維強化プラスチック成形体を得ることができる樹脂含浸シート、および、炭素繊維強化プラスチック成形体を提供することができる。
次に、本発明の一実施形態について、図1から図3を参照して詳細に説明する。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係る炭素繊維強化プラスチック成形体(以下、CFRP成形体とする)を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係るCFRP成形体の製造方法の工程図である。図3は、CF束への合成樹脂の含浸状況を示す図である。
≪CFRP成形体≫
図1に示すように、CFRP成形体1は、板状の本体5と、本体5に立設したリブ6とを含んで構成されている。CFRP成形体1は、後記するCFRP成形体1の製造方法で説明するように、所定の金型を使用して一体成形(成型)されたものである。したがって、本体5とリブ6の材質は同一である。このようなCFRP成形体1は、補強材としての繊維長の短い複数の炭素繊維束(以下、CF束7とする)と、熱硬化性樹脂が硬化してなるマトリックス(母材、基材とも称される)と、から形成されている。ここで、「繊維長の短いCF」とは、連続していない短繊維の意味である。
<CF束>
CF束7は、CFRP成形体1の全体に亘って、略均一に分散している。すなわち、CF7は、本体5およびリブ6のどちらにおいても、良好に分散している。したがって、CFRP成形体1における炭素の体積分率Vfには、ほとんどバラつきがなく、外観上も、CF束7が分散していない部分は、ほとんど無い。
このようなCF束7は、単繊維(フィラメント)が所定本数(例えば3000本)で束ねられ、所定太さ(例えば2mm以上)の炭素繊維束(ストランド)が、所定長さにて裁断されたものであり、繊維長は短く連続していない。このようなCFは、炭素短繊維とも称される。
なお、CF束7の太さは、CF束の幅と称される場合もある。また、CF束7の長さは、分散性を考慮すると、3mm〜60mmの範囲内であることが好ましく、特に10mm〜30mmの範囲内であることが好ましい。したがって、CF束7を構成する各CFの長さも、この範囲内となる。
<マトリックス>
マトリックスは、後記するCFRP成形体1の製造方法で説明するように、熱硬化性樹脂13(図3参照)が硬化したものである。
したがって、このようなCFRP成形体1によれば、CF束7が全体に亘って略均一に分散しており、外観も良好である。また、CFRP成形体1強度が、部分的にバラツキにくくなっており、CFRP成形体1の耐久性は高くなっている。
また、CFRP成形体1において、CFの体積分率(CFRP成形体1全体積に対するCFの体積率)は、5〜50%に設定されている。特にCFの体積分率は10〜40%であることが好ましく、さらにCFの体積分率は20〜40%であることが最も好ましい。
したがって、高価なCFの体積分率(含有率)が5〜50%に抑えられているため、CFRP成形体1は安価となり、その適用範囲は広くなっている。
具体的には、例えば、自動車の分野においては、本体5が所定に湾曲したCFRP成形体1を構成し、ボンネット(フード)やリヤスポイラーなどに適用できる。また、二輪車の分野においては、カウル(フェアリング)、フェンダーなどに適用できる。その他、航空機およびロケットのボディ、テニスラケット、ゴルフクラブのシャフト、船体(ボート、カヌーを含む)、燃料電池自動車に搭載される高圧水素タンクの筺体などに適用できる。
≪CFRP成形体の製造方法≫
続いて、CFRP成形体1の製造方法について、図2、図3を参照して説明する。
本実施形態に係るCFRP成形体1の製造方法は、CF束7に、未硬化の熱硬化性樹脂を含浸してなり、シート状の樹脂含浸シートを得る第A工程(樹脂含浸シートの製造)と、金型を使用して、第A工程により得られた樹脂含浸シートの熱硬化性樹脂を硬化させながら成形し、CFRP成形体1を得る第B工程と、を含んでいる。
<第A工程:樹脂含浸シートの製造>
樹脂含浸シートを製造する第A工程は、未硬化の熱硬化性樹脂(合成樹脂)に第1増粘剤を添加して、予備増粘させる第1工程と、予備増粘した熱硬化性樹脂に第2増粘剤を添加した後、CF束7に含浸する第2工程と、得られた含浸物を放置することで本増粘させる第3工程と、を含んでいる。
[第1工程:予備増粘]
所定の容器に、未硬化の熱硬化性樹脂と、第1増粘剤および反応促進触媒と投入し、予備混合(プリブレンド)する(図2、S101)。なお、第1増粘剤などを添加する前の未硬化の熱硬化性樹脂は、作業性(流動性など)を考慮し、その粘度が4000mPa・s以下であることが好ましく、さらに3000mPa・s以下であることが最も好ましい。
そして、予備混合した熱硬化性樹脂を、所定温度(例えば40℃)、所定時間(例えば24時間)にて放置する。そうすると、反応促進触媒下において、第1増粘剤が、未硬化の熱硬化性樹脂と部分的に増粘反応を生じ、予備増粘する(図2、S102)。すなわち、第1増粘剤と共に反応促進触媒を添加することで、効率的に増粘反応を進行させることが可能となり、この増粘反応が進行した後、所定粘度で安定化する。
なお、前記所定時間、所定温度は、熱硬化性樹脂、第1増粘剤、反応促進触媒の種類、量などに関係し、予備実験などに基づいて決定することが好ましい。
(熱硬化性樹脂)
ここで、第1工程において使用する熱硬化性樹脂について説明する。
熱硬化性樹脂としては、例えば、水酸基などの活性水素を有する化合物(以下、活性水素含有化合物という)から適宜選択して使用できる。活性水素含有化合物としては、具体的に、不飽和ポリエステル樹脂(unsaturated polyester:UP)、ビニルエステル(vinyl ester:VE)樹脂などが挙げられる。
その他、活性水素含有化合物以外での熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂(phenol-formaldehyde resin:PF)、熱硬化性アクリル樹脂などから適宜選択して使用できる。ただし、これらに限定されず、これらの変性物を使用することもできる。
(第1増粘剤、第2増粘剤)
次に、第1増粘剤、後記第2工程に係る第2増粘剤について説明する。
第1増粘剤、第2増粘剤は、未硬化の熱硬化性樹脂と部分的に反応して、増粘させるための薬剤である。このような第1増粘剤、第2増粘剤としては、例えば、ポリイソシアネートを使用することができる。
なお、第1増粘剤と第2増粘剤は、同種、異種のどちらでもよい。また、第1増粘剤、第2増粘剤の添加量は、未硬化の熱硬化性樹脂の量に対して相対的に決定される。
具体的にポリイソシアネートとしては、公知の芳香族ポリイソシアネートや、脂環族ポリイソシアネートや、芳香脂肪族ポリイソシアネートや、脂肪族ポリイソシアネートや、ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオールの末端水酸基とジイソシアネートとを反応させたイソシアネートプレポリマーや、さらに、これらのポリイソシアネート化合物とモノイソシアネート化合物との混合物などを使用することができる。
ポリイソシアネート化合物について、具体的に説明すると、芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などを使用できる。脂環族ポリイソシアネートとしては、水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネート(CHDI)、水素添加4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)などを使用できる。芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリエンジイソシアネート(TMXDI)などを使用できる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などを使用できる。また、これらのポリイソシアネート化合物のアロファネート体、ビュレット体、トリマー体なども使用することができる。
次に、モノイソシアネート化合物について、具体的に説明すると、フェニルイソシアネート、イソシアネートエチルメタクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートなどを使用できる。
(反応促進触媒)
次に、反応促進触媒について説明する。
反応促進触媒は、前記増粘反応を促進させるための触媒であり、例えば、公知のウレタン化触媒を使用することができる。ウレタン化触媒としては、トリエチルアミンなどの3級アミン、オクタン酸錫、ジブチル錫ジラウレートなどの有機酸塩などの有機金属化合物を使用することができる。
ここで、増粘反応について、第1増粘剤および第2増粘剤として、ポリイソシアネートを選択した場合について説明する。
ポリイソシアネートのシアネート基(R-N=C=O)は、前記反応促進触媒下にて、前記不飽和ポリエステル樹脂などの化合物の活性水素と部分的に反応し、ウレタン結合(-NH-CO-O-)を形成する。すなわち、前記増粘反応により、部分的にウレタン結合が生成するため、見かけ上架橋されて増粘する。
このような第1工程に係る予備混合(S101)・予備増粘(S102)は、予備混合・予備増粘後の未硬化の熱硬化性樹脂の粘度、つまり、次の第2工程において、CF7に含浸する未硬化の熱硬化性樹脂の25℃における粘度が、5000〜20000mPa・sの範囲となるように設定することが好ましく、特に5000〜15000mPa・sであることが望ましい。
25℃における粘度が5000mPa・sより低いと、後記第B工程において、金型に流動性の高い樹脂のみが充填されやすくなり、製造されたCFRP成形体1において、CF束7が均一に分散しにくく、一方、25℃における粘度が20000mPa・sより高いと、CF束7に含浸しにくくなるからである。
[第2工程:CFの含浸および本増粘]
所定時間経過後、予備増粘させた熱硬化性樹脂に、第2増粘剤を添加し、本混合する(図2、S103)。このとき、第2増粘剤と共に、反応促進触媒を添加してもよい。
次いで、後記実施例で説明するSMC(Sheet molding compound)含浸機などを使用し、第2増粘剤を添加した熱硬化性樹脂を、CF束7に所定の塗布量となるように含浸させる(図2、S104)。
ここで、図3を参照して、SMC含浸機10によるCF束7への前記予備増粘した熱硬化性樹脂の含浸について説明する。
図3に示すように、下塗り用のフィルム11Aと、上塗り用のフィルム11Bとを所定に配置し、上塗り用のドクターブレード12Aおよび下塗り用のドクターブレード12Bの上流側に、前記予備増粘した熱硬化性樹脂13、13(図3では、単に「樹脂」と記載している)をそれぞれ配置する。そして、フィルム11Aに対してドクターブレード12Aを、フィルム11Bに対してドクターブレード12Bを、それぞれ所定高さ位置に設定し、フィルム11A、11Bを下流側で、所定のライン速度で巻き取り、前記予備増粘した熱硬化性樹脂13を所定の塗布量で、フィルム11A、11Bに塗布する。
このような熱硬化性樹脂13の塗布に並行して、CF束ボビン15から、裁断される前の長いCF束(以下、長CF束16とする)を引き出し、長CF束16をカットローラ17で所定長さに裁断し、CF束7として、フィルム11A側の熱硬化性樹脂13と、フィルム11B側の熱硬化性樹脂13とが合流する前に、所定の供給幅、所定のピッチ(フィルム11A、11Bの長手方向において、CF束7を供給する間隔)にて、降下させる。
その後、フィルム11Aとフィルム11Bは合流し、この合流と共に、熱硬化性樹脂13、13およびCF束7は、フィルム11A、11Bの間に挟まれる。そして、フィルム11A、11Bは、熱硬化性樹脂13およびCF束7を挟んだまま、フィルム11A、11Bの幅方向に配置された複数の含浸ローラ18、18…を、上下方向において交互に経由した後、巻き取られる。この含浸ローラ18、18…を経由するときに、熱硬化性樹脂13とCF束7とは揉まれて、CF束7に熱硬化性樹脂13が含浸する。そして、CF束7および熱硬化性樹脂13は、フィルム11A、11Bに挟まれたまま巻き取られ、CF束7に熱硬化性樹脂13が含浸してなる樹脂含浸シート21を得ることができる。
なお、CF束7でなく、ガラス繊維に樹脂を含浸した樹脂含浸シートは、一般に、SMC(シート・モールディング・コンパウンド)と称される。
このCF束7への含浸において、第1工程における予備増粘により、未硬化の熱硬化性樹脂13の粘度は、5000〜20000mPa・sに高められている。したがって、CF束7に熱硬化性樹脂13が含浸すると共に、CF束7が熱硬化性樹脂13に分散した後は、CF束7が沈降したり、泳いだりして、CF束7の分散に偏りが生じにくくなっている。すなわち、CF束7が良好に分散した樹脂含浸シート21を得ることができる。
[第3工程:本増粘]
続いて、第2工程で得られた樹脂含浸シート21(得られた含浸物)を、フィルム11A、11Bに挟まれたまま、所定温度(例えば40℃)、所定時間(例えば24時間)にて放置する(図2、S105)。この放置において、樹脂含浸シート21に含まれる、第1工程で添加した反応促進触媒下で、未増粘反応の第1増粘剤および第2増粘剤は、未硬化の熱硬化性樹脂13の一部と増粘反応し、樹脂含浸シート21はさらに増粘(本増粘)される。
なお、この第3工程における所定時間、所定温度は、第1工程と同様に、熱硬化性樹脂、第1増粘剤、第2増粘剤、反応促進触媒の種類、量などに関係し、予備実験などに基づいて決定することが好ましい。
そして、所定時間経過後、フィルム11A、11Bに挟まれた樹脂含浸シート21を得ることができる。この樹脂含浸シート21の粘度、詳しくは、これを形成する熱硬化性樹脂13の粘度は、予備増粘(第1工程)、本増粘(第3工程)により、十分に高められている。すなわち、樹脂含浸シート21の付着性(タック性)は低く、容易にフィルム11A、11Bを剥がすことができる。また、手などにも付着しにくく、作業性は高くなっており、例えば、所定形状に容易に裁断することができる。
<第B工程:樹脂含浸シートの成形>
続いて、第A工程で得られた樹脂含浸シート21を成形し、CFRP成形体1を得る第B工程について説明する。
フィルム11A、11Bを剥がし、樹脂含浸シート21を所定形状にて取り出す。そして、取り出した所定形状の樹脂含浸シート21を、前記本体5およびリブ6(図1参照)に対応した金型に投入した後、所定圧力にて圧縮成形する。この圧縮成形において、ヒータなどにより前記金型を所定温度、所定硬化時間(成形時間)にて加熱し、熱硬化性樹脂13を硬化させる。
この成形においても、第A工程における予備増粘および本増粘により、樹脂含浸シート21を形成する未硬化の熱硬化性樹脂13(樹脂含浸シート21に係るマトリックス)の粘度が高いため、成形時の流動において、未硬化の熱硬化性樹脂13のみが優先して、金型に流れることはない。すなわち、CF束7が未硬化の熱硬化性樹脂13に分散した状態のまま、リブ6に対応する金型の細部にも、樹脂含浸シート21が充填される。したがって、成形後に、リブ6にもCF束7が均一に分散することになる。
所定時間経過後、前記金型を離型すると、CF束7が略均一に分散し、かつ、CFの体積分率が低いCFRP成形体1を得ることができる。
なお、この圧縮成形により、樹脂含浸シート21に係る熱硬化性樹脂13は、熱硬化して、CFRP成形体1に係るマトリックスとなる。
以上、本発明の好適な実施形態について一例を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のような変更をすることができる。
前記した実施形態では、CFRP成形体1全体が、CF束7とマトリックスから形成された場合について説明したが、その他に例えば、図3に示すように、本発明に係るCFRP成形体はリブ6のみに相当する場合であってもよい。すなわち、図3に示すCFRP成形体2は、所定枚数のプリプレグが積層し成形されてなる本体8と、CF束7とマトリックスからなるリブ6とから構成されている。
前記した実施形態では、第1工程において、第1増粘剤を添加・混合後(図2、S101)、所定時間放置し(S102)、第2工程において、第2増粘剤を添加・混合(S103)する場合ついて説明したが、増粘剤の添加回数、放置回数はこれに限られず、例えば、第2増粘剤の添加後、放置し、さらに第3増粘剤を添加してもよい。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明する。
なお、以下に述べる実施例1、比較例1〜3では、リブ6およびボス付きで、本体8の厚さが1.4mmのCFRP成形体1(またはGFRP成形体)を作製した場合について説明する。
(1)実施例1
(1−1)不飽和ポリエステル樹脂A(熱硬化性樹脂)の準備
撹拌機、温度計、不活性ガス導入口、還流管および加熱装置を備えた10Lフラスコ中に、イソフタル酸830g(5.0mol)、プロピレングリコール798g(10.5mol)を仕込み(投入し)、窒素ガス気流下で、200℃にて8時間、反応させた。
その後、無水マレイン酸490g(5.0mol)を添加し、200℃にて5時間、反応させて、酸価25.0mgKOH/gの不飽和ポリエステルを得た。次いで、この不飽和ポリエステル(不飽和オリゴマー)100質量部に対して、不飽和ポリエステルの主鎖間を架橋し、CFRP成形体の強度を高めるためのスチレンモノマー50質量部、ハイドロキノン(hydroquinone)0.05質量部をそれぞれ添加、溶解し、不飽和ポリエステル樹脂Aを得た。
得られた不飽和ポリエステル樹脂Aの初期粘度は、2000mPa・s(25℃)であり、適度な流動性を備えていた。したがって、不飽和ポリエステル樹脂Aは、例えば、パイプ内を流通させての搬送は容易であった(後記表1参照)。つまり、不飽和ポリエステル樹脂Aの配管等による搬送性などは良好であり、取り扱い容易であった。
(1−2)不飽和ポリエステル樹脂Aと第1増粘剤との混合(プリブレンド)
次いで、粘度2000mPa・s(25℃)の不飽和ポリエステル樹脂Aを撹拌しながら、第1増粘剤として、ポリイソシアネート(具体的にはMDI系ポリイソシアネート(コスモネート(登録商標)M−200、三井武田ケミカル社製))を3phr(parts per hundred parts of resin、不飽和ポリエステル樹脂A100質量部に対して3質量部)、反応促進触媒としてオクタン酸錫を0.01phr(不飽和ポリエステル樹脂A100質量部に対して0.01質量部)を添加し、所定に混合(プリブレンド)した。
(1−3)予備増粘
そして、プリブレンドした不飽和ポリエステル樹脂Aを、40℃で24時間にて放置し、不飽和ポリエステル樹脂Aの一部とポリイソシアネートとを予備増粘させた。24時間後、25℃において粘度9000mPa・sの不飽和ポリエステル樹脂Aを得た。
(1−4)第2増粘剤の添加、本混合
前記粘度9000mPa・s(25℃)の不飽和ポリエステル樹脂Aに、第2増粘剤として、前記ポリイソシアネートを6.8phr(不飽和ポリエステル樹脂A100質量部に対して6.8質量部)添加し、本混合した。
(1−5)樹脂の含浸
月島機械社製のSMC(Sheet Molding Compound)含浸機を使用して、室温(25℃)における粘度が9000mPa・sである本混合後の不飽和ポリエステル樹脂Aを、CF束7に含浸し、樹脂含浸シート21を得た。この含浸において、塗布量は1467g/m2、ライン速度は2m/min、塗布幅は440mmとした。
CF束7としては、東邦テナックス社製のHTA−S12K−F202(フィラメント12000本(12K))を、長さ25.4mmに裁断したものを使用した。また、CF束7の供給幅は500mmとし、等間隔に複数のCF束7を供給し、降下条件は700g/m2に設定した。
(1−6)樹脂含浸シートの放置、本増粘
そして、得られた樹脂含浸シート21を、40℃で24時間にて放置して、不飽和ポリエステル樹脂Aとポリイソシアネートとを反応させることで、本増粘した。
24時間後、フィルム11A、11Bを剥がし、本増粘後の樹脂含浸シート21を、250×250mmに裁断した。なお、フィルム11A、11Bを剥がす際、本増粘後の樹脂含浸シート21は付着性を全く有さなかったため、容易に剥がすことができ、スムーズに作業は進行できた。また、その本増粘後の樹脂含浸シート21を形成する樹脂(未硬化の不飽和ポリエステル樹脂A)の粘度は、200万mPa・sであった。
(1−7)圧縮成形
次いで、川崎油工社製の圧縮成形機(100tプレス機)を使用し、開口300×300mmの金型キャビティの所定位置に、前記裁断した樹脂含浸シート21を2層で重ね、不飽和ポリエステル樹脂Aを硬化させながら、圧縮成形した。この圧縮成形において、金型温度は120℃、型締め時間(硬化時間、成形時間)は4min、型締め圧力は10MPaとした。
所定時間経過後、離型し、本発明に係るCFRP成形体1(実施例1)を得た。
(1−8)測定
得られたCFRP成形体1について、本体5の厚さ、全体の密度、CFの体積分率Vf、曲げ強度を測定した。
(1−8−1)厚さの測定
CFRP成形体1の本体5の厚さは、ミツトヨ社製のシネックスゲージ547−321で測定した。
(1−8−2)密度、CFの体積分率の測定
CFRP成形体1の密度は、電子計り(MIRAGE社製SD−120L)を使用して、CFRP成形体1の空中での重量(空中重量m)と、水中での重量(水中重量m1)とを測定し、アルキメデス法による次の式(1)に従って算出した。
また、これとは別に、硬化した不飽和ポリエステル樹脂AとCFの密度を、それぞれ求めた。
CFRP成形体の密度=空中重量m/(空中重量m−水中重量m1) …(1)
続いて、CFRP成形体1の本体8を、ダイヤモンドカッタにより、15×15mmで切り出し、この切り出し片の質量を計量器(AND社製HM−300)を使用して、質量を測定した。
次いで、前記切り出し片を200mLトールビーカに入れ、濃硫酸(大成化学社製、純度95%)を50mL注いだ後、ヒータで加熱して前記切り出し片中の硬化した不飽和ポリエステル樹脂A(マトリックス)を溶解させた。樹脂が完全に溶解した後、過酸化水素水(関東化学社製)を60mL注いだ。その後、アスピレータで吸引しながら、前記切り出し片に含まれていたCFを、計量済のガラスフィルタで分別ろ過した。さらに、分別したCFを蒸留水およびアセトンで洗浄した。
その後、残存したCFをガラスフィルタと共に恒温槽に入れ、100℃、2時間にて乾燥した後、CFとガラスフィルタの合計質量を測定した。
そして、式(2)に従ってCFの質量を、式(3)に従って不飽和ポリエステル樹脂Aの質量を、それぞれ算出した。
CFの質量=[乾燥後のCFとカ゛ラスフィルタの合計質量]−[カ゛ラスフィルタの質量] …(2)
不飽和ホ゜リエステル樹脂Aの質量=[CFRP成形体の質量]−[CFの質量] …(3)
そして、式(4)に従ってCFの体積、式(5)に従って不飽和ポリエステル樹脂Aの体積を、それぞれ算出した。
CFの体積=[CFの質量]/[CFの密度] …(4)
不飽和ホ゜リエステル樹脂Aの体積=[不飽和ホ゜リエステル樹脂Aの質量]/[不飽和ホ゜リエステル樹脂Aの密度] …(5)
次いで、式(6)に従って、CFの体積分率Vfを算出した。算出結果を表1に示す。
CFの体積分率Vf(%)=[(CFの体積)/(CFの体積+不飽和ホ゜リエステル樹脂Aの体積)]×100 …(6)
(1−8−3)曲げ強度の測定
次に、曲げ強度の測定について説明する。
「JISK7074:炭素繊維強化プラスチックの曲げ試験方法」に準拠して、得られたCFRP成形体1の本体8をダイヤモンドカッタで切り出し、幅15mm×長さ100mmの曲げ試験片を作製した。そして、この曲げ試験片について、曲げ試験機(島津製作所社製オートグラフAG5000E)を使用し、4点曲げ試験を実施し、曲げ強度を測定した。なお、試験速度は5mm/min、下支点のスパンは板厚(CFRP成形体1の本体5の厚さ1.4mm)×40mmに設定した。
(1−8−4)リブ、ボスにおけるCFの分散状態
また、目視にて、リブ6およびボスへのCFの分散状態を観察した。
(2)比較例1
(2−1)不飽和ポリエステル樹脂Bの準備
実施例1に係る不飽和ポリエステル樹脂Aの準備に対して、不飽和ポリエステル(不飽和オリゴマー)を架橋するスチレンモノマーを減量することで、不飽和ポリエステル樹脂の初期粘度を高めることを試みた。具体的には、不飽和ポリエステル100質量部に対して、スチレンモノマー33.3質量部、ハイドロキノン0.05質量部を添加、溶解し、不飽和ポリエステル樹脂Bを得た。
ところが、得られた不飽和ポリエステル樹脂Bの初期粘度が、6000mPa・s(25℃)まで高まってしまい、その流動性が低下したため、パイプなどによる搬送が困難であった(表1参照)。
なお、その他、スチレンモノマー量を変化させて、生成する不飽和ポリエステル樹脂の粘度のコントロールを試みたが、スチレンモノマー量の変化に対しての不飽和ポリエステル樹脂の粘度変化が大きく、スチレンモノマー量を調整することで、不飽和ポリエステル樹脂の粘度を制御することは、困難であった。
(2−2)樹脂含浸シート、CFRP成形体の作製
次いで、不飽和ポリエステル樹脂Bに、前記ポリイソシアネートを9.8phr(不飽和ポリエステル樹脂B100質量部に対して9.8質量部)を添加し、混合した。すなわち、比較例1では、ポリイソシアネートの予備混合、予備増粘を行っておらず、オクタン酸錫も使用していない。
その後、実施例1と同様に、CF束7に不飽和ポリエステル樹脂Bを含浸して、比較例2に係る樹脂含浸シートを得た。その他については、実施例1と同様であり、実施例1と同様に各種測定を行った。測定結果を表1に示す。
(3)比較例2
オクタン酸錫(反応促進触媒)を使用せず、ポリイソシアネートを予備混合(プリブレンド)、予備増粘しなかった以外は、実施例1と同じである。つまり、比較例2では、比較例1と同様に、CF束7に含浸する前に、不飽和ポリエステル樹脂Aを予備増粘させていない。
したがって、室温(25℃)で2000mPa・sの不飽和ポリエステル樹脂Aを、CF束7に含浸した。
そして、実施例1と同様に各種測定を行った。測定結果を表1に示す。
(4)比較例3
(4−1)熱硬化性樹脂の準備
室温における粘度が2000mPa・sの不飽和ポリエステル樹脂Aに炭酸カルシウムを添加し、マトリックス原料を作製した。配合比は、不飽和ポリエステル樹脂A40質量%、炭酸カルシウム60質量%とした。
(4−2)合成樹脂の含浸、圧縮成形
実施例1と同様に、月島機械社製のSMC含浸機を使用して、前記(4−1)で作製したマトリックス原料をガラス繊維(GF)に含浸した。ガラス繊維としては、日東紡社製のEガラス(RS480PK−650)を、繊維長25.4mmに裁断したものを使用した。なお、塗布量を1864g/m2に、降下条件を782g/m2に変更した以外は、実施例1と同じである。
その後、実施例1と同様に裁断した後、圧縮成形し、ガラス繊維強化プラスチック成形体(GFRP成形体)を作製した。
そして、実施例1と同様に各種測定を行った。測定結果を表1に示す。
Figure 0004464786
(5)評価
表1の密度から明らかなように、本発明に係る実施例1は、比較例3(GFRP成形体)より密度が低く、軽量であることが確認された。
また、CFの体積分率から明らかなように、ガラス繊維(GF)から炭素繊維(CF)に単に置き換えた比較例2では、1つのCFRP成形体内で、体積分率に10〜40%の範囲内でのバラツキが生じていたが、実施例1でそのバラツキが抑えられていると共に、25%という低い値に設定可能であることが確認された。これにより、実施例1に係る曲げ強度は、比較例1および比較例2に対して大きく向上し、曲げ強度のバラツキを示すCV値も抑えられたことが確認された。特に、比較例3のガラス繊維(GF)を、炭素繊維(CF)に置き換えたにも関わらず、ほとんど曲げ強度は殆ど変化しなかった比較例2に対して、CFが好適に分散した実施例1の曲げ強度は大きく高まった。
さらに、比較例2の外観には、CFが好適に分散しておらず、CFの無い部位が確認されたが、実施例1では、そのような部位は確認されなかった。
さらにまた、比較例2のリブおよびボスには、樹脂のみが充填されたが、実施例1では、リブおよびボスにもCFは良好に充填された。
また、スチレンモノマー量を減らした比較例1では、不飽和ポリエステル樹脂Bの初期粘度が6000mPaまで高まってしまい、その流動性(搬送性)が悪化した。これにより、比較例1に係る不飽和ポリエステル樹脂Bを搬送する際、混合容器、貯溜タンク、SMC含浸機などを連結するパイプ内で詰まりが発生した。
さらに、比較例1では、実施例1(スチレンモノマー50質量部)に対して、主鎖間を架橋するスチレンモノマー量を33.3質量部に低下させた不飽和ポリエステル樹脂Bを使用したため、比較例1に係るCFRP成形体の曲げ強度は、実施例1より若干低くなった。
本実施形態に係るCFRP成形体板の斜視図である。 本実施形態に係るCFRP成形体の製造方法の工程図である。 本実施形態において、CF束への樹脂の含浸状況を示す図である。 変形例に係るCFRP成形体の斜視図である。
符号の説明
1 CFRP成形体
5 本体
6 リブ
7 CF束
21 樹脂含浸シート

Claims (5)

  1. 繊維長が3mm〜60mmの炭素繊維に、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂を含浸してなる樹脂含浸シートの製造方法であって、
    未硬化の不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂に第1増粘剤を添加した後に、予備増粘させるために放置する第1工程と、
    当該予備増粘した不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂に第2増粘剤を添加・混合した後、炭素繊維に含浸する第2工程と、
    得られた含浸物を増粘させる第3工程と、
    を含むことを特徴とする樹脂含浸シートの製造方法。
  2. 前記第1工程における予備増粘後の未硬化の不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂の25℃における粘度は、5000〜20000mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂含浸シートの製造方法。
  3. 前記第1増粘剤および第2増粘剤は、ポリイソシアネートを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂含浸シートの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂含浸シートの製造方法により製造された樹脂含浸シートを成形してなる炭素繊維強化プラスチック成形体。
  5. 前記炭素繊維の体積分率が、5〜50%であることを特徴とする請求項4に記載の炭素繊維強化プラスチック成形体。
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