JP4464541B2 - プロテクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば血管等に穿刺される穿刺具に装着して使用されるプロテクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
患者に対し採血や薬液の投与を行う際などには、シリンジの先端部に注射針を装着し、注射針を患者の血管に穿刺しこれを行う。このような注射針は、先端に鋭利な針先を有する針管(針体)と、針管の基端に固着されたハブとで構成されている。
【0003】
患者から採血する場合には、シリンジが備えるプランジャを引く操作をし、シリンジ内部に血液を吸引する。また、患者に薬液を投与する場合には、プランジャを押す操作をし、シリンジ内部に収納された薬液を患者の血管内に注入する。
【0004】
ところで、患者に対し採血や薬液の投与を終了した注射針およびシリンジは、不要となるため、それぞれ別個に廃棄に供されるが、注射針をそのまま廃棄すると、廃棄作業者等が誤って針先で指等を刺すという事故が起きるおそれがある。特に、針の表面や内部には、血液が付着、残留しているため、このような誤刺により、感染を起こすおそれもある。
【0005】
従って、使用済みの注射針は、針管に筒状のキャップを被せて破棄するなどの対策がとられている。
【0006】
しかしながら、このような針管にキャップを被せる作業は、キャップの一端部の開口内に針管をその針先から挿入して行われるため、その作業に際しても、針先等に付着、残留している血液が作業者の手に着いたり、針先で作業者の手を刺したりしないようにするために、細心の注意を払わねばならず、使用後の注射針の廃棄処理に多大な手間を要するという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、穿刺具に対し取り付けて使用することができ、簡単な操作で使用後の針体の針先を収納し、廃棄処理等に際し安全性の高いプロテクタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
【0009】
(1) 先端に針先を有する針体と、前記針体の基端側に設置されたハブとを備える穿刺具に装着して使用されるプロテクタであって、
前記ハブに固定するためのリング状をなす固定部と、前記固定部に対し回動可能に支持され、前記針体の少なくとも針先を覆うプロテクタ本体とを有し、
前記固定部は、前記ハブの外周部に形成されたリブに係合可能であり、前記固定部の内周に沿って等角度間隔で形成された複数の凹部で構成され、前記ハブに対しその周方向に回転することを阻止する回転阻止手段を有し、
前記ハブに前記固定部を嵌入、固定した際には、前記ハブに形成された前記リブが、前記固定部に形成された複数の前記凹部から選択された前記凹部に挿入され、これにより、前記固定部を前記ハブに対しその周方向の設置角度を規定しつつ固定することができるよう構成されていることを特徴とするプロテクタ。
【0011】
(2) 前記固定部の内径が前記固定部の軸方向に沿って変化している上記(1)に記載のプロテクタ。
【0015】
(3) 前記プロテクタ本体は、回動機構を介して前記固定部に回動可能に支持されている上記(1)または(2)に記載のプロテクタ。
【0016】
(4) 前記回動機構は、ヒンジ構造部で構成される上記(3)に記載のプロテクタ。
【0017】
(5) 前記プロテクタ本体は、横断面が略コ字状をなしている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のプロテクタ。
【0018】
(6) 前記プロテクタ本体は、前記針体の針先を覆った状態を保持する保持手段を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のプロテクタ。
【0019】
(7) 前記保持手段は、弾性変形可能な係合片で構成される上記(6)に記載のプロテクタ。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプロテクタを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1および図2は、それぞれ、本発明のプロテクタを穿刺具(注射針)に装着した状態の実施形態を示す部分断面側面図、図3は、図1中のY−Y線視図(穿刺具の記載省略)、図4は、図3中のZ−Z線断面図、図5は、プロテクタの他の実施形態を示す断面側面図、図6は、図1中のX−X線断面図である。
【0022】
なお、以下の説明では、図1および図2中の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。
【0023】
図1および図2に示すプロテクタ1は、穿刺具2に装着して使用される。まず、この穿刺具2の構成について説明する。
【0024】
穿刺具2は、先端部に鋭利な針先21を有する針管20と、この針管20の基端部に固定されたハブ22とで構成されている。
【0025】
針管20は、中空針であり、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金のような金属材料で構成されている。針管20の先端部には、鋭利な針先21が形成されている。この針先21の形状は特に限定されず、本実施形態では、針管20の軸線に対し所定角度傾斜した刃面を有する形状をなしている。
【0026】
針管20の基端部には、ハブ22が液密に固着(固定)され、針管20の内腔とハブ22の内部とが連通している。
【0027】
針管20のハブ22に対する固着方法としては、特に限定されず、例えば、カシメ、融着(熱融着、高周波融着等)、接着剤による接着等の方法が挙げられる。
【0028】
ハブ22は、ほぼ筒状の部材で構成され、好ましくは透明(無色透明)、着色透明または半透明の樹脂で構成され、内部の視認性が確保されている。
【0029】
このハブ22は、基端方向に向かってその外径および内径が漸増するテーパ状をなしている。このテーパ状部分の内側には、例えば、シリンジ6の先端突出部61が挿入、嵌合され、これにより、穿刺具2がシリンジ6に装着される。
【0030】
ハブ22の基端外周には、リング状に突出したフランジ23が形成されている。
【0031】
また、ハブ22の先端側外周には、複数(図示の構成では4本)のリブ24が形成されている。
【0032】
プロテクタ1は、穿刺具2のハブ22に固定するための固定部3と、固定部3に対し回動機構5を介して回動可能に支持され、針管(針体)20の少なくとも針先21を覆うプロテクタ本体4とを有している。
【0033】
図3に示すように、固定部3は、リング状(環状)をなしており、その孔にハブ22の前記テーパ状部分が嵌入し、固定される。
【0034】
図4に示すように、固定部3の内径は、固定部3の軸方向(図4中上下方向)に沿って変化しているのが好ましい。すなわち、固定部3の内面31は、その内径が図1および図2中先端方向に向かって漸減するテーパ面を構成している。これにより、ハブ22のテーパ状部分に対しより確実に嵌合するので、強固に安定的に固定することができる。さらに、多少、形状や大きさ(外径)が異なる種々のハブ22を有する穿刺具(特に、既存の穿刺具)2に対しても、確実に固定することができる。
【0035】
内面(テーパ面)31のテーパ角度θは、特に限定されないが、0.2〜10°程度が好ましく、0.5〜5°程度がより好ましい。
【0036】
この固定部3には、ハブ22に対しその周方向に回転することを阻止する回転阻止手段が設けられていてもよい。この回転阻止手段としては、例えば、固定部3の内面31に例えば粗面加工(エンボス加工)を施すことにより、内面31の摩擦係数(摺動抵抗)を増大させる構成が挙げられる。
【0037】
また、図5に示すように、固定部3の内面31に、例えば各種ゴムや熱可塑性エラストマー等の弾性材料、あるいは粘着剤よりなる内層32を形成し、ハブ22に対する摩擦抵抗を増大させてもよい。
【0038】
使用中などに、ハブ22に対し固定部3が周方向に回転してしまうと、針先21の刃面(開口部)の方向が変わってしまったり、刃面(開口部)の方向を見失ってしまったりするおそれがあるが、前記のような回転阻止手段を設けることにより、このような不都合がより確実に防止される。
【0039】
なお、固定部3は、図示のように、全周が繋がったリング状(環状)をなすものに限らず、周方向の一部が欠損したC字状をなすもの(Cリング)であってもよい。
【0040】
このような固定部3は、ハブ22に対し、単に嵌合により固定されているだけでもよいが、接着剤により接着されていたり、融着(熱融着、超音波融着等)されていたりしてもよい。
【0041】
プロテクタ本体4は、針管20の少なくとも針先21を覆う被覆部41と、プロテクタ1の回動中心(軸51)と被覆部41とを連結するアーム(支持部材)45とを有し、これらが好ましくは一体化されている。被覆部41とアーム45とが一体形成されていることにより、部品点数が少なく、簡単な構成で、プロテクタ本体4を回動可能に設置することができる。アーム45は、弾性変形可能な材料で構成され、若干撓むようになっている。
【0042】
図6に示すように、被覆部41は、対抗する一対の側壁部(側板)42、42と、両側壁部42、42を連結する底部(底板)43とで構成され、横断面形状が略コ字状をなしている。両側壁部42、42間には、溝44が形成され、該溝44内に、針管20の針先21を含む先端側の部位が挿入、収納されるようになっている。両側壁部42、42は、ほぼ平行に設置されている。
【0043】
プロテクタ本体4の先端までの長さは、針管20をプロテクタ本体4で覆ったとき、針先21がプロテクタ本体4の先端から突出しない(はみ出さない)程度の長さとされる(図2参照)。
【0044】
このようなプロテクタ本体4は、固定部3に設けられた回動機構5によって、回動可能に支持されている。この回動機構5により、プロテクタ本体4は、針管20の少なくとも針先21を覆う第1の位置(図2参照)と、針体2から離間する第2位置(図1参照)とに回動する。
【0045】
図2および図3に示すように、回動機構5は、ヒンジ構造部をなすものであり、アーム45の端部に形成された軸51と、この軸51を支持する軸受け53とで構成されている。軸51は、アーム45に対しほぼ垂直に形成されている。また、軸受け53は、一対の対抗する板片で構成され、各板片には、軸51の両端部がそれぞれ挿通されている。
【0046】
プロテクタ本体4の回動角度範囲(回動可能な最大の角度の範囲)は、特に限定されないが、80〜180°程度が好ましく、90°以上、180°未満であるのがより好ましく、100°〜165°程度であるのがさらに好ましい。このような範囲であると、穿刺等の操作性が特に優れる。
【0047】
また、回動機構5は、プロテクタ本体4の姿勢(回動角度)を固定する機能、特に多段階(例えば、図1、図7中の姿勢A、B、C、D)に固定する機能を有していてもよい。これにより、針管20の生体等への穿刺操作の際に、プロテクタ本体4が穿刺具2に対し揺動して、操作の妨げとなることをより確実に防止することができる。この機能は、例えば、軸51とそれを挿入、支持する孔とを多角形の形状とすることで可能となる。
【0048】
なお、本発明において、回動機構は、図示のようなヒンジ構造のものに限らず、例えば、帯状体で固定部3とプロテクタ本体4とを可撓性を有する帯状体で連結し(好ましくはこれらを一体形成し)、該帯状体の湾曲変形によりプロテクタ本体4が回動する構成としてもよい。
【0049】
ハブ22およびプロテクタ4の各部の構成材料は、特に限定されず、それぞれ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、アクリル系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アイオノマー、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の各種樹脂材料が挙げられる。
【0050】
このようなプロテクタ1では、図1に示すように、プロテクタ本体4を回動させ、その姿勢を、例えば位置Aから、位置B、位置Cを経て、位置Dへと変化させることができる。
【0051】
通常は、プロテクタ本体4を位置Aから位置Bの範囲のいずれかの位置に設定し、針先21の生体への穿刺操作などを行なう。
【0052】
また、針先21を生体から抜き取った後は、プロテクタ本体4を図1中反時計方向に回動させ、位置Cを経て位置Dへ変位させる。
【0053】
従来の穿刺操作では、針先21を生体から抜き取った後、針管20にキャップを被せていたが、キャップの一端部の開口内に針管20をその針先21から挿入して行うため、針先21が該開口を外れた場合には、キャップを摘んでいる指を針管20の針先21で誤刺するという事故が生じるおそれがあった。しかし、本発明では、プロテクタ本体4が針管20の側方から接近し、針先21を覆うため、前述したような誤刺や、血液の付着による汚染等を有効に防止することができる。
【0054】
プロテクタ本体4の溝44内には、針管20の針先21を覆った状態を保持する保持手段として、係合片46が設置されている(図1〜図3、図6参照)。
【0055】
係合片46は、弾性変形可能な板状の部材であり、図6に示すように、プロテクタ本体4の被覆部41と一体的に形成されたものでも、被覆部41に別部材を固着したものでもよい。
【0056】
この係合片46は、針管20がプロテクタ本体4の溝44内に入って行く際(プロテクタ本体4が位置Cから位置Dへ移動する際)、係合片46を越えて溝44の奥部(プロテクタ本体4の底部43)側へ移動することはできるが、一旦この状態となると、針管20が溝44から出ようとする方向(図6中上方)へ移動しようとしても、針管20が係合片46に当接し、針管20によって図6中上方へ押圧された係合片46の端部47が側壁部42の内面に当接し、それ以上上方へ移動することができなくなり、針管20が係合片46を越えて溝44から出ようとすることを阻止する。
【0057】
このような保持手段を設けたことにより、プロテクタ本体4が針管20の針先21を一旦覆った後は、以後、その状態が保持され、誤って針先21がプロテクタ本体4外へ露出することが防止されるので、高い安全性が持続される。
【0058】
なお、保持手段の構造、機能等は、図示のものに限定されないことは、言うまでもなく、例えば、針管20を挟持するクリップ、チャック等であってもよい。また、このような保持手段を有さないものでもよい。
【0059】
次に、穿刺具2およびプロテクタ1の使用方法の一例について、詳細に説明する。
【0060】
[1] 穿刺具2のハブ22に、プロテクタ1の固定部3を嵌入し、固定する。このとき、図1に示すように、針先21の刃面(開口部)とプロテクタ1の回動機構5とがほぼ同じ方向(いずれも、図1中上方を向いている)となるように固定する。
【0061】
この固定に際しては、必要に応じ、ハブ22と固定部3とを接着または融着することができる。なお、この固定は、予め完了しているものが好ましいが、使用前に固定の作業を行なってもよい。
【0062】
[2] 穿刺具2のハブ22にシリンジ6の先端突出部61を挿入、嵌合すると共に、プロテクタ本体4を例えば位置A〜位置Bの間の任意の位置(穿刺操作の邪魔にならない位置)として、針管20から離間した状態とし、シリンジ6を把持する。
【0063】
なお、プロテクタ本体4の位置は、操作者の希望に応じて、適宜設定(選択)することができ、操作をさらに容易に行なうことができる。
【0064】
[3] この状態で、針管20の針先21を患者の血管(静脈または動脈)に穿刺し、シリンジ6が備えるプランジャ(図示せず)を操作し、患者に対して血液の採取あるいはシリンジ内の薬液の注入を行なう。
【0065】
この操作の最中に、ハブ22に対し固定部3が周方向に回転することはなく、操作を確実に行なうことができる。
【0066】
[4] 血液の採取あるいは薬液の注入が終了したら、針管20を患者の血管から抜き取る。
【0067】
[5] 次いで、プロテクタ本体4を図1中反時計方向に回動させ、位置Cを経て位置Dへ変位させる。これにより、プロテクタ本体4の被覆部41が針管20の少なくとも針先21を覆う。
【0068】
さらに、プロテクタ本体4の底部43を指で押圧すると、針管20は、係合片46を越えて溝44の奥部(プロテクタ本体4の底部43)側へ移動し、底部43の内面に当接する。この状態で、針管20が戻ろうとしても(底部43の内面から離間する方向に移動しようとしても)、前述した係合片46による逆方向への移動阻止機能により、針管20は、係合片46を越えて溝44から出ることができず、針管20の針先21が溝44内に保持される。
【0069】
[6] 以上のようにして針管20の針先21がプロテクタ本体4内に収納されたら、シリンジ6に穿刺具2が装着された状態のままで、廃棄に供される。
【0070】
また、ハブ22からシリンジ6の先端突出部61を抜き取り、穿刺具2とシリンジ6とを分離し、それぞれ別個に廃棄してもよい。
【0071】
穿刺具2は、針先21がプロテクタ本体4内に収納されており、特に、針先21がプロテクタ本体4の先端から突出したり、離脱したりすることがないため、廃棄処理を行なう者等が針先21で誤って手指等を刺すという事故が防止される。
【0072】
図7は、本発明の他の実施形態のプロテクタを穿刺具(注射針)に装着した状態を示す部分断面側面図、図8は、図7中のW−W線視図である。以下、図7および図8に示すプロテクタについて、図1〜図6に示すプロテクタとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0073】
穿刺具2のハブ22の外周には、4本のリブ25が等角度間隔(90°間隔)で形成されている。この場合、図7に示すように、各リブ25は、ハブ22の長手方向中央より基端側まで形成されている。
【0074】
一方、プロテクタ1の固定部3’は、前記と同様にリング状(環状)に形成されており、その内周面には、リブ25に係合可能な凹部33が複数形成されている。これらの凹部33は、固定部3’がハブ22に対しその周方向に回転することを阻止する回転阻止手段を構成するもので、本実施形態では、8個の凹部33が固定部3’の内周に沿って等角度間隔(45°間隔)で形成されている。
【0075】
ハブ22に固定部3’を嵌入、固定した際には、ハブ22に形成された4本のリブ25が、固定部3’の対応する4つの凹部33に挿入され、これにより、固定部3’のハブ22に対する周方向の回転が確実に阻止される。
【0076】
かかる構成では、固定部3’は、ハブ22に対しその周方向の設置角度を規定しつつ固定することができる。すなわち、リブ25が挿入される凹部33の位置を選択することにより、穿刺具2に対するプロテクタ本体4の周方向の設置角度を、45°づつ調整することができる。
【0077】
図7に示すように、固定部3’のハブ22に対する固定は、通常は、針先21の刃面(開口部)とプロテクタ1の回動機構5とがほぼ同じ方向(いずれも、図1中上方を向いている)となるようになされるが、この状態から例えば時計方向または反時計方向に45°あるいは90°回転させた位置で固定することもできる。このような調整は、使用者(穿刺操作者)が、穿刺操作などをよりし易いように、好みに応じて行なうことができる。
【0078】
以上、本発明のプロテクタを図示の各実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、プロテクタを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
【0079】
また、本発明のプロテクタを装着する穿刺具としては、各種注射針に限らず、例えば、留置針(外針)と組み合わせて用いる留置針組立体にも適用することができる。
【0080】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、簡単な操作で、迅速かつ安全に、使用後の針体をプロテクタ内に収納することができ、廃棄処理等に際し、血液の汚染や感染等を防止し、誤って針先で手指等を刺すという事故もなく、衛生面、安全面で極めて優れた穿刺具を提供することができる。
【0081】
また、本発明のプロテクタは、固定部にて穿刺具に取り付けることができ、特に、ハブの形状、寸法が多少異なる穿刺具に対しても、取り付け可能であるため、既存の穿刺具にも取り付けて使用することができる。
【0082】
また、固定部が回転阻止手段を有する場合には、使用中などに、プロテクタが周方向に不本意に回転することによる不都合(例えば、針先の方向が変化してしまうこと)を防止することができる。
【0083】
また、本発明は、小型で簡単な構造、少ない部品点数で上記効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロテクタを穿刺具(注射針)に装着した状態の実施形態を示す部分断面側面図である。
【図2】本発明のプロテクタを穿刺具(注射針)に装着した状態の実施形態を示す部分断面側面図である。
【図3】図1中のY−Y線視図である。
【図4】図3中のZ−Z線断面図である。
【図5】本発明のプロテクタの他の実施形態を示す断面側面図である。
【図6】図1中のX−X線断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態のプロテクタを穿刺具(注射針)に装着した状態を示す部分断面側面図である。
【図8】図7中のW−W線視図である。
【符号の説明】
1 プロテクタ
2 穿刺具
20 針管
21 針先
22 ハブ
23 フランジ
24 リブ
25 リブ
3、3’ 固定部
31 内面
32 内層
33 凹部
4 プロテクタ本体
41 被覆部
42 側壁部
43 底部
44 溝
45 アーム
46 係合片
47 端部
5 回動機構
51 軸
53 軸受け
6 シリンジ
61 先端突出部
Claims (2)
- 先端に針先を有する針体と、前記針体の基端側に設置されたハブとを備える穿刺具に装着して使用されるプロテクタであって、
前記ハブに固定するためのリング状をなす固定部と、前記固定部に対し回動可能に支持され、前記針体の少なくとも針先を覆うプロテクタ本体とを有し、
前記固定部は、前記ハブの外周部に形成されたリブに係合可能であり、前記固定部の内周に沿って等角度間隔で形成された複数の凹部で構成され、前記ハブに対しその周方向に回転することを阻止する回転阻止手段を有し、
前記ハブに前記固定部を嵌入、固定した際には、前記ハブに形成された前記リブが、前記固定部に形成された複数の前記凹部から選択された前記凹部に挿入され、これにより、前記固定部を前記ハブに対しその周方向の設置角度を規定しつつ固定することができるよう構成されていることを特徴とするプロテクタ。 - 前記固定部の内径が前記固定部の軸方向に沿って変化している請求項1に記載のプロテクタ。
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Cited By (1)
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- 2000-07-24 JP JP2000222600A patent/JP4464541B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
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KR101685689B1 (ko) * | 2015-06-11 | 2016-12-13 | (주)가이버 | 주사바늘용 안전캡 |
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