JP4464473B2 - 帯鋸刃 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は帯鋸刃の鋸歯構造及び同鋸歯構造の歯を備えた帯鋸刃に係り、さらに詳しくは、形鋼、パイプ、シートパイル、デッキプレート等の切断時のように大きな振動を伴う金属切断用の帯鋸刃の鋸歯構造及び同鋸歯構造の歯を備えた帯鋸刃に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、形鋼、パイプ、シートパイル、デッキプレート等の切断においては、切断時に生じる大きな振動による帯鋸刃の歯先のチッピングや歯欠けを防止するため、例えばU.S.PAT.5,018,421やU.S.PAT.5,501,129に示されるような工夫がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、U.S.PAT.5,018,421では、チッピングや歯欠けに対する歯先強度を向上させるために逃げ面を円弧状に形成してあるが、このような構造では食込み性が悪く、高速切断が困難であるという問題がある。
【0004】
また、U.S.PAT.5,501,129では、U.S.PAT.5,018,421と従来の歯との組合わせにより高速切断ができ、且つチッピング、歯欠けに対して強いという特徴があるものの、何等かの原因で大きな歯欠けを生じると、その後続歯に大きな切込みが生じ、大きな切削抵抗が生じて、次々に連続的に歯欠けを生じ易いという問題がある。
【0005】
更に、元来より、チッピング、歯欠けに強くする手法として、鋸歯の逃げ角やすくい角を小さくして歯先強度を大きくする方法が用いられているが、特に逃げ角を小さくすると、歯先強度は大きくなるが、切削抵抗も増大する為、かえって切断が困難になるという相反する問題点がある。
【0006】
図15は、形鋼市場においてランダムに抽出したユーザーから、寿命となった使用済み鋸刃を回収し、歯欠け状況を調査した結果である。なおここでは、チッピングに相当する小さな欠けは除外し、切削が完全に不可能と見なせる大きな歯欠けのみをカウントした。この結果からわかる様に調査本数48本中、大きな歯欠けを生じていなかったのは8本にすぎず、実に83%の鋸刃に大きな歯欠けが生じていた。
【0007】
より詳細には、調査過程において、歯欠けを生じていた鋸刃の半数以上が連続して歯欠けを生じていることが明白となった。
【0008】
この様に、形鋼市場においては、歯欠け、チッピングにより、切断面不良や切れ曲りを生じて鋸刃寿命となっているという大きな問題がある。
【0009】
次に、図14を参照して、この連続的歯欠けのメカニズムを説明する。すなわち、帯鋸刃BSを矢印で示したごとく走行方向Vに走行せしめると共に矢印で示したごとく切込み方向Cへ切込みを与えてワークWの切断中に、帯鋸刃BSにおける歯先線T1 がT2 に達した時に、何等かの原因で鋸歯Bに歯欠けを生じた場合(図14中の鋸歯Bの歯先に示すハッチング部分)を想定すると、帯鋸刃BSは切削抵抗の背分力を受けてたわんで切削しているので、歯欠けを生じた瞬間には、それまで切削していた歯先線T2 から歯先線T3 にたわみが瞬時に軽減されて直線状に戻される。
【0010】
このため、後続の鋸歯Aの切込み量がXとなり、通常の切込み量に比して急激に非常に大きなものとなる。したがって、前記鋸歯Aの切削抵抗が急激に大きくなるので、鋸歯Aはこれに耐えることができず歯欠けを生じることになる。このようにして連続的な歯欠けが生じると、次々に後続の鋸歯に歯欠けが生じる傾向にある。
【0011】
ところで、先行例としてのイギリス特許公開明細書第2009670号では、木材切断用の鋸刃として、歯先後部に突起部のある例が示されているが、その主目的は歯先後部に設けられた突起部が、その歯先で切削された溝の中に入る事により、案内歯の役目をはたし、直進性の向上を図っている。この方法では、1歯当りの切込み量を、少なくとも歯先とその歯先後部に設けられた突起部との段差以上に大きくしなければ効果を得る事ができない。
【0012】
一般的に、木材切断と金属切断とでは、1歯当りの切込み量に大きな差があり、木材切断の場合の方が、はるかに大きな切込み量となっている。すなわち、上記先行例は、木材切断等の1歯当りの切込みが非常に大きい鋸切断に適用されるものであり、金属切断用の鋸刃とは、決定的に異なる。更に、上記先行例では直進性の向上を主目的にしているが、本発明が解決しようとする課題である、連続的な歯欠けの防止方法となっていない点でも、決定的な違いが見られる。
【0013】
この発明の目的は、以上のような従来の問題点に着目してなされたものであり、大きな歯欠けを生じた場合でも連続的な歯欠けを防止することのできる帯鋸刃の鋸歯構造及び同鋸歯構造の歯を備えた帯鋸刃を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述したごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、金属切断用の複数の鋸歯を備えた帯鋸刃であって、帯鋸刃によるワークの切断時における切削抵抗の背分力に起因して帯鋸刃にたわみを生じてのワークの正常な切断時には、当該ワークの切削部における切削溝の底部に接触することなく、当該鋸歯の歯先に歯欠けを生じた場合に前記ワークの前記切削溝の底部に当接することにより帯鋸刃の切削抵抗における背分力に起因するたわみ戻りを制限し、後続歯の切込み量を制限して歯欠けが連続的に発生することを防止するために、前記鋸歯の逃げ面の後側位置に歯欠けプロテクターとしての突起部を備えた構成であることを特徴とするものである。
【0016】
また、前記帯鋸刃において、直歯と左右のアサリ振出量が大きな左右のアサリ歯と左右のアサリ振出量が小さな左右のアサリ歯とを有することを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
図1(A),(B)には、この発明の実施の形態に係る帯鋸刃BSにおける連続歯欠け防止方法、この防止方法に用いられる帯鋸刃BSの鋸歯TS構造および帯鋸刃BSに対する基本的な考え方が示されている。すなわち、鋸歯TSにおける歯先1の逃げ面3に、又は逃げ面3の後方等の適宜位置に、歯先1よりも基準線KLからの距離である歯高Hを高さtだけ低くした歯欠けプロテクターとしての当接部をなす突起部5が設けられている。
【0032】
この突起部5は、正常な切断時にはワークWの切削部における切削溝の底部に接触するものではないが、万が一、歯先1に歯欠けを生じた場合には、突起部5の当接面がワークWの切削部における切削溝の底部に当接することにより帯鋸刃BSの、切削抵抗における背分力に起因するたわみの戻りを高さtに制限する。これにより、帯鋸刃BSの走行方向Vに対して直交する切込み方向Cへの後続歯2の切込み量が制限される。したがって、後続歯2の切込み量が急に大きくなることが防止され切削抵抗の急激な増大が抑制されて、歯欠けが連続的に発生することを防止できる。
【0033】
以下に、鋸歯TSの構造および帯鋸刃BSの具体的な実施の形態について説明する。
【0034】
図2(A),(B)に例示の帯鋸刃BS1 の鋸歯TS1 は、歯先1の逃げ面3を逃げ角θのまま帯鋸刃BSの後方(図2中左方向)へ延長した仮想ラインKから、図2(A)中下方へ三角形状に突出する態様の突起部7が当接部として歯先1の後方(図2(A)において左方)に設けられている。この突起部7を形成する当接面9は、平面部として歯先線Tと略平行に設けられている。
【0035】
前記帯鋸刃BS1 の走行方向Vに見て突出部7の最も後方に位置する頂点Fと歯先1との間の距離Lを、隣接する歯11、13の歯先間隔Pの2/3以内とする。すなわち、上記距離Lがあまり大きいと、切粉を収容するガレットの容積が小さくなるので望ましいものではない。さらに歯先1と突起部7の頂点Fとの高低差tが0.05〜1.0mmの範囲内すなわち、高低差tが0.05mm以下の場合には歯先摩耗による寿命短縮に継がり易く、また、1.0mm以上となると、歯欠けを生じたときに後続歯の切込み量が大きくなり易く、連続的な歯欠けを生じ易いものであり望ましいものではない。よって、高低差tは、0.15〜0.40mmとなるように構成するのが好ましい。
【0036】
また、逃げ角θは、以下の実施の形態においても同様に、15度〜45度の範囲で、特に20度〜35度が好適である。すなわち、逃げ角θが45度以上になるとワークに対する切込み性は向上するものの歯先が鋭角となり剛性が低下すると共に摩耗が進行し易くなる。また、逃げ角θが15度以下になると、剛性は向上するものの切込み性が低下し易いので、逃げ角θは15〜45度が望ましいものであり、歯先の剛性及びワークに対する切込み性等を考慮すると、20〜35度が望ましいものである。このような鋸歯TS1 を用いて帯鋸刃BS1 が構成されている。
【0037】
図3(A),(B)に例示の帯鋸刃BS2 の鋸歯TS2 は当接部としての突起部15の当接面17の一部に、逃げ面3に連続して凹部19を形成した構成である。
【0038】
なお、歯先間隔Pと突起部15の大きさL(頂点Fと歯先1との間の距離Lと同意義である)との関係や、歯先1と突起部15の頂点Fとの高低差t等の関係は前述の図2の鋸歯TS1 の場合と同様である。このような鋸歯TS2 を用いて帯鋸刃BS2 が構成されている。
【0039】
図4(A),(B)に例示の帯鋸刃BS3 の鋸歯TS3 における突起部21は、前述の図2の鋸歯TS1 における当接部としての突起部7のように当接面が平面に形成されるのではなく、当接面が明確な平面部を有しない全体が部分円弧状または任意の曲線状を呈する曲面に形成されている構成である。
【0040】
なお、歯先間隔Pと突起部21の大きさLとの関係や、歯先1と突起部21の頂点Fとの高低差t等の関係は前述の図2の鋸歯TS1 の構成と同様である。このような鋸歯TS3 を用いて帯鋸刃BS3 が構成されている。
【0041】
図5(A),(B)に例示の帯鋸刃BS4 の鋸歯TS4 における突起部23は、前述の図2の鋸歯TS1 における当接部としての突起部7を形成する当接面9のように刃先線Tに平行な平面部分はなく、突起部23の頂点Fの前後がくびれて頂点Fの角度が鋭くなっている構成である。
【0042】
なお、歯先間隔Pと突起部23の大きさLとの関係や、歯先1と突起部23の頂点Fとの高低差t等の関係は前述の図2の鋸歯TS1 の場合と同様である。このような鋸歯TS4 を用いて帯鋸刃BS4 が構成されている。
【0043】
図6(A),(B)に例示の帯鋸刃BS5 の鋸歯TS5 における当接部としての突起部25は、前述の図5の鋸歯TS4 における突起部23の形状に近似するが、この突起部25の頂点Fの後方に逃げ面27を有する構成である。
【0044】
なお、歯先間隔Pと突起部25の大きさLとの関係や、歯先1と突起部25の頂点Fとの高低差t等の関係は前述の図2の鋸歯TS1 の構成と同様である。このような鋸歯TS5 を用いて帯鋸刃BS5 が構成されている。
【0045】
図7(A),(B)に例示の帯鋸刃BS6 の鋸歯TS6 は、歯先1の後方にこの歯先1とほぼ同様の形状をなし且つ先端が歯先線Tと高低差tを有する当接部としての突起部29を有している。この突起部29の先端が頂点Fである。
【0046】
なお、歯先間隔Pと突起部29の大きさLとの関係や、歯先1と突起部29の頂点Fとの高低差t等の関係は前述の図2の帯鋸刃BS1 の構成と同様である。このような鋸歯TS6 を用いて帯鋸刃BS6 が構成されている。
【0047】
図8(A),(B)に例示の帯鋸刃BS7 の鋸歯TS7 は前述の図2に示される鋸歯TS1 と同一の形状をしている。また、この帯鋸刃BS7 では、通常の一般的な形状をした歯31と前述した鋸歯TS7 とが混在している。なお、鋸歯TS7 を前述した他の鋸歯形状としてもよい。
【0048】
図9(A),(B),(C)に例示の帯鋸刃BS8 の鋸歯TS8 は歯先1の先端が狭くなり且つ基準線KLからの歯高がH1 であり、鋸歯TS9 は歯先1の先端が広くなり且つ基準線KLからの歯高がH2 で、歯高H1 より低いバチ型アサリ歯となっている。この鋸歯TS8 、TS9 とも歯先1よりもtだけ基準線KLからの歯高が低い当接部としての突起部33、35を有している。また、帯鋸刃BS8 は、前記のような鋸歯TS8 と鋸歯TS9 とを備えている。
【0049】
なお、鋸歯TS8 、TS9 において突起部33、35の形状は、図2〜図8に示されたような種々の形状が適用可能である。また、歯先間隔Pと突起部33、35の大きさLとの関係や、歯先1と突起部33、35の頂点Fとの高低差t等の関係は前述の鋸歯TS1 の場合と同様である。
【0050】
また、図11は図9のバチ型アサリ歯TS9 のかわりに、歯先の厚み方向歯線のほぼ中央部に割Dを入れて左右方向に屈曲した左右のアサリ歯1R,1Lを備えてなる構成である。
【0051】
図10に例示の帯鋸刃BS9 では、各鋸歯の歯先を円滑な曲線でなぞったときの歯先線Tが上下にうねり変化するように構成されている。この歯先線Tの上下変化は規則的に変化するように設けてもよいし、不規則に変化するように設けても良い。また、この帯鋸刃BS9 における通常の鋸歯37および当接部としての突起部39を備えた鋸歯TS10の配置も任意であるが、うねりの頂部付近に鋸歯TS10を設けるようにするのが効果的である。この帯鋸刃BS9 を構成する鋸歯TS10としては、前述した鋸歯TS1 〜TS9 のいずれを用いることもできる。また、図10では歯先線が上下にうねり変化する例を示したが、鋸刃背面また歯先線と背面の両方が上下にうねり変化する帯鋸刃とすることもできる。また、図10では、通常の鋸歯37および突起部39を備えた例を示したが、図1〜図9のいずれかに記載の帯鋸刃に前述したうねり変化を設けることもできる。
【0052】
以上のごとき構成により、鋸歯に歯欠けを生じた場合には、鋸歯に備えた当接部としての突起部がワークWの切削溝の底部に当接することにより、切断時における帯鋸刃BSのたわみが所定量以上戻らないため、後続する鋸歯の切込み量を抑制することができ、後続の鋸歯の急激な切削抵抗の増大を防止して連続して歯欠けが生じるのを防止することができる。これにより、帯鋸刃BSの寿命が大幅に改善され、切断コストの低減を図ることができる。
【0053】
ところで、前記距離Lが間隔Pの2/3より越えると、ガレット空間の容積が小さくなってしまい、切粉の収容量が小さくなり、切削長の大きいワークの切削に対応できない。したがって、距離Lは間隔Pの2/3以下がよく、ガレット空間を小さくしないので、切粉の収容量が大となって、切削長の大きいワークの切削にも対応できる。
【0054】
また、前記頂点Fと前記歯先1との高低差tが0.05mmより小さくすると、当接部としての突起部5(7,15,21,23,25,29,33,35)がワークWに接触し摩擦抵抗が大きくなることがある。前記高低差が1.0mm以上になると歯欠けが生じ易くなる。この高低差tは好ましくは0.15〜0.40mmの範囲が望ましい。
【0055】
前記逃げ面の逃げ角θが15度未満であると、歯先強度が大となるが、食込み性が小となる。また逃げ角が45度を越えると、食込み性が大となるが歯先強度が小となってしまう。したがって、逃げ面の逃げ角は15〜45度が好ましい。
【0056】
なお、この発明は前述の実施の形態に限定されることなく、例えば図12(A),(B),(C),(D)に示すように、逃げ面を適宜半径Rの凹凸の円弧状に形成することや、突起部を適宜半径Rの円弧状とするように適宜な変更を行なうことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【0057】
なお、前述の説明においては、帯鋸刃における鋸歯のアサリ振出量については触れなかったが、鋸歯のアサリ出しは、図13(A),(B)に示すように、直歯TS−Sとアサリ振出量aが大きな左右のアサリ歯TS−LL,TS−LRを備えたグループと、直歯TS−Sとアサリ振出量bが小さな左右のアサリ歯TS−SL,TS−SRとを備えたグループのごとく、アサリ振出量が異なる複数グループの鋸歯を備えた構成をすることが望ましい。
【0058】
上記構成の帯鋸刃BS10とすることにより、切粉の細分化を図ることができると共に鋸歯のアサリ振出量を大きく設定することができ、例えば大型のH形鋼の切断時等に時として見られる狹窄現象(内部応力の解放により切削溝が狭くなる現象、時には帯鋸刃が挟圧されることがある)によって帯鋸刃が挟圧されることを効果的に抑制することができる。
【0059】
なお、図示のごとく、アサリ振出量の大きな左右のアサリ歯と小さな左右のアサリ歯とを必ずしも整然と配列してグループ化する必要はなく、場合によってはアサリ振出量の大きな左右のアサリ歯と小さな左右のアサリ歯は適宜に混在した配置としても良いものである。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、切断時に帯鋸刃に生じているたわみが鋸歯の歯欠けにより急激に戻ることで生じる傾向にある連続的歯欠けを、鋸歯の歯先の後方に設けられた突起部がワークの切削溝の底部に当接して戻り量を制限することにより、防止することができる。これにより、帯鋸刃の寿命が大幅に改善され、切断コストの低減を図ることができる。
【0061】
また、ワークを切断する帯鋸刃を構成する鋸歯に歯欠けが生じた場合でも、歯先の後方に設けられている突起部がワークの切削溝の底部に当接することにより、切断時に帯鋸刃に生じていたたわみが急激に減少することを防止でき、歯欠けを生じた鋸歯に後続する鋸歯に過剰な切削抵抗が作用するのを抑制して、連続的な歯欠けを防止することができる。
【0068】
また、直歯と左右のアサリ振出量が大きな左右のアサリ歯と左右のアサリ振出量が小さな左右のアサリ歯とを有するものであるから、最大アサリ振出量を大きく設定することができ、例えば大型のH形鋼等の切断時等に時として見られる狹窄現象を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止する基本的な考え方を示す正面図および底面図である。
【図2】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための鋸歯の一実施の形態および帯鋸刃の一実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図3】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための鋸歯の他の実施の形態および帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図4】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための鋸歯の他の実施の形態および帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図5】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための鋸歯の他の実施の形態および帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図6】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための鋸歯の他の実施の形態および帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図7】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための鋸歯の他の実施の形態および帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図8】(A),(B)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図および底面図である。
【図9】(A),(B),(C)は鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための鋸歯の他の実施の形態および帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図、底面図および断面図である。
【図10】鋸歯の連続的な歯欠けを防止するための帯鋸刃の他の実施の形態を示す正面図である。
【図11】図9に示す構成の鋸刃においてバチ型アサリ歯の厚み方向の中央部に割を入れた構成を示す説明図である。
【図12】鋸歯の種々の変形例を示す説明図である。
【図13】(A),(B)は、アサリ振出量の異なる鋸歯を備えた帯鋸刃を示す正面図及び底面図である。
【図14】鋸歯の連続的な歯欠けを発生させるメカニズムを示す説明図である。
【図15】形鋼市場における歯欠け状況を調査した結果の図である。
【符号の説明】
1 歯先
3 逃げ面
5、7、15、21、23、25、29、33、35、39 突起部
9 一面(平面部)
W ワーク
TS1 〜TS8 鋸歯
BS1 〜BS9 帯鋸刃
TS9 バチ型アサリ歯
T 歯先線
F 頂点
θ 逃げ角

Claims (2)

  1. 金属切断用の複数の鋸歯を備えた帯鋸刃であって、帯鋸刃によるワークの切断時における切削抵抗の背分力に起因して帯鋸刃にたわみを生じてのワークの正常な切断時には、当該ワークの切削部における切削溝の底部に接触することなく、当該鋸歯の歯先に歯欠けを生じた場合に前記ワークの前記切削溝の底部に当接することにより帯鋸刃の切削抵抗における背分力に起因するたわみ戻りを制限し、後続歯の切込み量を制限して歯欠けが連続的に発生することを防止するために、前記鋸歯の逃げ面の後側位置に歯欠けプロテクターとしての突起部を備えた構成であることを特徴とする帯鋸刃
  2. 直歯と左右のアサリ振出量が大きな左右のアサリ歯と左右のアサリ振出量が小さな左右のアサリ歯とを有することを特徴とする請求項1に記載の帯鋸刃。
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