JP3283753B2 - 鋸 刃 - Google Patents

鋸 刃

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JP3283753B2
JP3283753B2 JP05203796A JP5203796A JP3283753B2 JP 3283753 B2 JP3283753 B2 JP 3283753B2 JP 05203796 A JP05203796 A JP 05203796A JP 5203796 A JP5203796 A JP 5203796A JP 3283753 B2 JP3283753 B2 JP 3283753B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、帯鋸、丸鋸など
の鋸刃に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、帯鋸、丸鋸などの鋸刃としては、
例えば図12(A),(B)に示されているような、直
歯101S、左あさり歯103Lおよび右あさり歯10
3Rを1グループとしたものや、例えば図13(A),
(B)に示されているような、直歯105S、左あさり
歯107L、右あさり歯107R、左あさり歯109L
および右あさり歯109Rを1グループとしたもの等が
知られている。
【0003】上記各鋸刃における左あさり歯103L,
107L,109Lおよび右あさり歯103R,107
R,109Rは共に独立して曲げ加工が施されており、
図14に示されているように、各鋸刃で被削材Wの切削
加工を行った際には被削材Wと各鋸刃の胴部111との
干渉を防いでいる。
【0004】しかしながら、上記各鋸刃における左あさ
り歯103L,107L.109Lおよび右あさり歯1
03R,107R,109Rが独立しているため、被削
材Wの切断において左あさり歯103L,107L,1
09L、右あさり歯103R,107R,109Rの各
々が、被削材Wへの突入時に鋸刃が左右に振られて切削
加工される。切削加工された被削材Wの切断面を見る
と、図15(A),(B),(C)に示されているよう
に、いわゆるユウレイ模様113が現われる。
【0005】この各鋸刃が左右に振れる現象は特に重切
削を行う上で問題があり、送り速度がある限界を超える
と、図16(A),(B),(C)に示されているよう
に、被削材Wにウネリ量aを有するウネリ模様115が
発生し、曲がりへとつながってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図12
(A),(B)および図13(A),(B)に示した各
鋸刃では、左右のあさり歯が鋸刃の進行方向の前後にず
れているので、上記進行方向に対して左右に振られてユ
ウレイ模様113が発生する。また切り込み量を大きく
した切削においてはウネリ模様115が発生するので、
この各鋸刃が左右に振られるのを防ぐ方策としては、同
一歯において左右のあさり歯が左右に対向して同時に切
り込む必要がある。
【0007】この同一歯において左右同時に切り込むた
めの鋸刃としては、撥型鋸刃として、図17に示されて
いるような鋸刃が知られている。すなわち、図17にお
いて、先行歯117と撥形状の後続歯119とからな
り、しかも先行歯117が高歯で、後続歯119が低歯
となっている。
【0008】しかしながら、図17に示されているよう
に、側面逃げ角α´を得るため、面dを研磨加工にて仕
上げなければならず、加工に多くの時間を要するという
問題があった。また、USP3,576,061に示さ
れているように、すくい面傾斜角を設ける場合も同様の
問題があった。
【0009】さらに、USP3,367,216に示さ
れているようなチェーンソーは木工用であって、金属を
切削するには歯先が強度不足である。また、USP3,
651,841に示されているような鋸刃は木材、有機
材(コルク、ゴム、骨等)用であって、金属切削に使用
されることもあるが、しかし、この場合も歯先強度が不
充分である。特に重切削には向いていない。
【0010】実公昭62−28336号公報及び特公昭
62−5730号公報に示されている丸鋸では、歯先の
厚み方向歯線の中央で分割された歯線が、胴部側面に垂
直であり、切断された切り粉は、ガレット内に収まって
しまい、切り粉が溶着してしまうと、切り粉除去装置
(ワイヤーブラシ等)による切り粉除去性が悪く、溶着
による歯先チッピングが発生する。また、先行歯の歯先
が欠けてしまい、歯先センター部に溝を有した後続歯の
摩耗が進行してきて後続歯歯先センター溝深さよりも切
り込みが大きくなったとき、切り粉の分割がされなく、
切削抵抗が増加し、また、溶着強度も増加して、歯先チ
ッピングが多発する。
【0011】さらに、先行例としての特開昭54−45
895号においては、鋸刃における歯先の中央部にV字
形状の溝を形成することにより、歯先を左右に分割して
先端部を、鋸刃の胴部側面より突出した構成である。
【0012】上記構成においては、左右に分割した歯先
部は尖鋭に形成してあるので、歯先強度が小さく、被削
材が金属の場合には全く切断することができないもので
ある。
【0013】この発明の目的は、先行歯に対して後続歯
における左右のあさり歯を左右方向へ同時に曲げ加工す
る時間を短時間で行い得るようにし、またユウレイ模様
の発生はほとんどなく、さらに、切削時のウネリ模様は
発生せず切削時の切れ曲がりは小さく、より安定した切
削加工を可能にした鋸刃を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述のごとき
問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明は、
左右方向にあさり出しを行なわない直歯よりなる先行歯
と、上記先行歯による切削溝の幅を拡開すべく切削する
後続歯とを備えてなる鋸刃において、前記後続歯は、歯
先の厚み方向歯線のほぼ中央部に割を入れて左右方向に
屈曲することによって形成された左右のあさり歯であ
、上記左右のあさり歯における先端内側の間隔寸法は
前記先行歯の厚み寸法より小さい寸法である。
【0015】上記構成により、後続歯でもって被削材の
切削を行うとき、後続歯に備えた左右のあさり歯が被削
材に同一箇所で同時に作用するので、左右方向の分力は
互いに対向し相殺されることになり、鋸刃の左右方向の
振動を効果的に防止することができる。したがって、被
削材の切削加工時に生じる傾向にあるユウレイ模様がほ
とんどなく及び切削時に生じる傾向にあるウネリ模様の
発生を防止することができる。
【0016】また、各後続歯の左右のあさり歯における
先端内側の間隔寸法が先行歯の厚み寸法より小さいこと
により、上記左右のあさり歯の間に切削されることなく
三角形状に残る部分は各先行歯によって切削されるの
で、金属材の切削を確実に行うことができる。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、左右のあさり歯の先端部付近の厚さは
胴部の厚さの1/2であり、それぞれのあさり歯の基部
付近の厚さにほぼ等しい厚さであるから、後続歯に備え
た左右のあさり歯の厚さは全長に亘ってほぼ等しい厚さ
であり、強度が大きいものである。
【0018】換言すれば、左右のあさり歯の断面形状は
矩形状を呈するので、歯先コーナ部の強度維持が容易で
あり、耐摩耗性が向上すると共に、重切削時における切
削抵抗に起因する変形も少なく、能率の良い重切削を行
うことができるものである。
【0019】請求項3による発明の鋸刃は、前記後続歯
複数であり、後続歯の高さが低くなるに従って左右方
向への振り出し量が大きくなるように形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0020】請求項3による発明の鋸刃では、後続歯が
複数からなり、後続歯の高さが低くなるに従って、振り
出し量が大きくなるように形成されているから、被切削
材に切削加工を行うと、ユウレイ模様がほとんどなく、
切削におけるウネリ模様は発生せず切削時の切れ曲がり
は小さく、より安定した切削加工が可能である。また後
続歯の数をランダムにする場合には、後続歯の左右の曲
げ加工は一定の規則で施す必要がなくなり、より一層研
磨加工よりも短時間で左右同時に曲げ加工を行うことが
でき、また、切削抵抗を各歯に分散し低減することがで
きる。
【0021】さらに、各後続歯の左右のあさり歯におけ
る先端内側の間隔寸法が先行歯の厚み寸法より小さいこ
とにより、上記左右のあさり歯の間に切削されることな
く三角形状に残る部分は各先行歯によって切削されるの
で、金属材の切削を確実に行うことができる。
【0022】請求項4による発明の鋸刃は、前記後続歯
における分断位置の寸法Aが胴厚をTとした場合、T/
2−0.1mm≦A≦T/2+0.1mmであることを
特徴とするものである。
【0023】請求項5による発明の鋸刃は、前記後続歯
における左、右歯の歯線傾斜角をβL ,βR とした場
合、βL >0°,βR >0°である後続歯を含むことを
特徴とするものである。
【0024】請求項6による発明の鋸刃は、前記後続歯
における分断角をθとした場合、20°≦θ≦90°で
あることを特徴とするものである。
【0025】請求項4による鋸刃で後続歯における分断
位置の寸法Aが胴厚をTとした場合、T/2−0.1m
m≦A≦T/2+0.1mmであること、請求項5によ
る鋸刃で後続歯における左,右歯の歯線傾斜角をβL
βR とした場合、βL >0°,βR >0°である後続歯
を含んでいること、請求項6による鋸刃で後続歯におけ
る分断角をθとした場合、20°≦θ≦90°であるこ
とにより、切削加工を行うとユウレイ模様はほとんどな
く、切削におけるウネリ模様は発生せず切削時の切れ曲
がりは小さく、より安定した切削加工が可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の例
を図面に基いて詳細に説明する。
【0027】図1(A),(B),(C)を参照する
に、鋸刃刃材として工具鋼を使用するが、本例において
は鋸刃刃材として例えば材質が高速度工具鋼(ハイス)
を使用した鋸刃1は長手方向へ胴部3を有しており、こ
の胴部3には、左右方向にあさり出しを行わない矩形状
の直歯からなる先行歯5と、この先行歯5による切削溝
を広くすべく切削する後続歯7が1グループとして形成
されている。上記後続歯7の先端部は、厚み方向歯線の
ほぼ中央部に割を入れることによって左右に分断されて
いる。分断される前の左右方向の直線状の歯線は左あさ
り歯7L、右あさり歯7Rの歯線7Tとして2分されて
存在すると共に左右へ同時に曲げ加工されることにより
振り出されて左右のあさり歯7L,7Rが形成されてい
る。また、前記後続歯7の高さは図1(C)によく示さ
れているように、先行歯5の高さより低く構成されてい
る。
【0028】より詳細に説明すると、後続歯7における
左右のあさり歯7L,7Rは、後続歯7の厚み方向歯線
のほぼ中央部に割7Dを入れてV字形状に拡大すること
により、鋸刃1の進行方向に対して左右方向へ同時に屈
曲して振り出されたものであり、各左右のあさり歯7
L,7Rにおける先端外側7EOは先行歯5の厚さより
左右方向の外側に突出しているが、先端内側7EIの間
隔寸法は、先行歯5の厚さ寸法より小さい寸法である。
【0029】上記構成の鋸刃1によって被削材の切削加
工を行うと、先行歯5が先行して被削材に切り込み、切
削溝を直線的に形成する。次に、後続歯7における左右
のあさり歯7L,7Rが上記切削溝を拡開すべく切削を
行う。
【0030】上述のごとく、被削材の切削を行うとき、
後続歯7における左右のあさり歯7L,7Rが被削材の
対称位置に同時に作用するので、左右のあさり歯7L,
7Rに作用する左右方向の分力は互いに対向して相殺す
ることになり、鋸刃1の左右方向の振動が防止される。
【0031】したがって、いわゆるユウレイ模様の発生
がほとんど防止されると共に、切削時におけるウネリ模
様の発生を効果的に防止することができるものである。
【0032】既に理解されるように、左右のあさり歯7
L,7Rは、割7Dを入れることによって左右方向へ同
時に屈曲して振り出した構成であるから、左右のあさり
歯7L,7Rにおける先端部付近の厚さと基部付近の厚
さはほぼ等しく、断面形状は矩形状を呈するものであ
る。
【0033】すなわち、左右のあさり歯7L,7Rの厚
さは全体に亘ってほぼ一定であり、強度維持が容易であ
ると共に、切削時等における耐摩耗性の向上を図ること
が容易なものである。
【0034】図2(A)〜(D)には他の鋸刃の実施の
形態の例が示されている。図2(A)〜(D)におい
て、鋸刃1は長手方向へ胴部3を有しており、この胴部
3の一側部には矩形状の直歯からなる先行歯5と、この
先行歯5による切削溝を広くすべく切削する後続歯7が
1グループとして形成されている。後続歯7の数はラン
ダムに複数で構成されている。図2(A)には先行歯5
との間に後続歯9,11,13を1グループとするグル
ープ7A,後続歯15,17,19,21,23を1グ
ループとするグループ7Bおよび後続歯25が示されて
いる。しかも、例えば後続歯9,11,13の先端部
は、厚み方向歯線のほぼ中央部に割を入れることにより
左右に分断されており、分断される前の歯線が、左あさ
り歯9L,11L,13L,右あさり歯9R,11R,
13Rに分割された歯線として存在していると共に左右
へ同時に曲げ加工されることにより振り出されて形成さ
れている。
【0035】上記グループ7Aにおいて、後続歯9と後
続歯13の歯高寸法はほぼ等しく、中央の後続歯11の
歯高寸法は上記後続歯9,13の歯高寸法より僅かに小
さく形成してある。そして、上記後続歯9における左右
のあさり歯9L,9Rの左右の振り出し量(あさり幅)
は、後続歯13における左右のあさり歯13L,13R
のあさり幅とほぼ等しく設けてある。中央の後続歯11
における左右のあさり歯11L,11Rのあさり幅は、
上記後続歯9,13における左右のあさり歯9L,9
R;13L,13Rのあさり幅よりも僅かに大きく形成
してある。
【0036】前記グループ7Bにおいて、後続歯15,
23の歯高寸法および左右のあさり歯15L,15R;
23L,23Rのあさり幅はほぼ等しく形成してある。
後続歯17,21の歯高寸法は上記後続歯15,23の
歯高寸法より小さく形成してあり、左右のあさり歯17
L,17R;21L,21Rのあさり幅はほぼ等しく、
かつ前記後続歯15,23のあさり幅よりは僅かに大き
く形成してある。中央の後続歯19の歯高寸法は最小に
形成してあるが、左右のあさり歯19L,19Rのあさ
り幅は最大に形成してある。
【0037】なお、前記グループ7Aの後続歯13とグ
ループ7Bの後続歯15は先行歯5としての直歯を間に
しているので、互いの歯高寸法及びあさり幅はほぼ等し
く設けることが望ましい。しかし、場合によっては必ず
しもほぼ等しく設けなくても良いものである。
【0038】後続歯25の歯高寸法及び左右のあさり歯
25L,25Rのあさり幅は、先行歯5としての直歯の
反対側に位置する後続歯23の歯高寸法及びあさり幅に
ほぼ等しく設けることが望ましい。しかし、必ずしもほ
ぼ等しく設けなくても良いものである。
【0039】上記構成の鋸刃1においては、各後続歯が
左右に分割した左右のあさり歯を対称的に備えているこ
とにより、図1に例示した鋸刃1と同様の作用効果を奏
し得ると共に、後続歯を複数備えてグループ化してある
こと、及び各後続歯の左右のあさり歯における先端内側
の間隔寸法が先行歯の厚み寸法より小さいことにより、
上記左右のあさり歯の間に切削されることなく三角形状
に残る部分は各先行歯によって切削されるので、金属材
の切削を確実に行うことができる。さらに、先行歯5の
切削溝を拡開するとき、拡開するための切削量を各後続
歯に分散して各後続歯の切削抵抗を小さく抑制すること
ができると共に切り粉の細分化を図ることができる。
【0040】また、各後続歯の切削抵抗を小さく分散で
きることにより、各後続歯における左右のあさり歯に作
用する左右方向の分力が小さくなり、鋸刃1の左右方向
の振動を効果的に抑止できると共に、切断面の精度向上
を図ることができる。
【0041】なお、後続歯をグループ化する際の後続歯
の歯数は奇数であることが望ましい。しかし偶数にして
も良いものである。さらに、直歯としての先行歯5を前
後した態様に連続して設けても良いものである。すなわ
ち、各グループにおける後続歯の数、及び先行歯の数は
ランダムでもよい。また、先行歯及び各後続歯のピッチ
は等ピッチでもあるいは不等ピッチでも良いものであ
る。
【0042】上述したように図1(A)〜(C)、図2
(A)〜(D)に示されているような各鋸刃1とするこ
とにより、先行歯5に対して各後続歯7〜25の先端部
を厚み方向歯線のほぼ中央部で分断して左右同時に曲げ
加工すると、左あさり歯7L〜25L、右あさり歯7R
〜25Rが左右に対称的に振り出されて形成させること
ができる。しかも、曲げ加工は従来の研磨加工に比べて
短時間で側面逃げ角を得ることができる。
【0043】また、この各鋸刃1を用いて被削材に切削
加工を行うと、ユウレイ模様はほとんどなく、さらにウ
ネリ模様は発生せず切削時の切れ曲がりは小さく切削加
工を行うことができる。しかも後続歯の歯先コーナ部の
強度が大きいため、より安定した重切削加工を可能にす
ることができる。
【0044】図3に示されているように、各後続歯のう
ち、例えば後続歯7は、歯先の厚み方向歯線のほぼ中央
部より左右に分断することにより、容易に左あさり歯7
Lと右あさり歯7Rとのあさり幅を先行歯5の厚みに対
して幅を広くすることができる。しかも、左右の分断は
短時間の動作で行われて左右同時にかつ対称的に曲げ加
工を行うことができる。
【0045】図3(図1(B)のIII −III 線から見た
図)の後続歯7において、胴部側面
【外1】 9とする。この点1,9は側面a,bの振り出しの開始
点である。
【0046】歯部7L側側面を面e、歯部7R側側面を
面fとし一番突出している点をそれぞれ点2,8とす
る。これが振り出し量(あさり幅)の測定点である。歯
部センター溝部7L歯側側面を面i、7R歯側側面を面
j、溝部頂点を点5とし点5を
【外2】 する。
【0047】
【外3】 歯線と呼びそれぞれ線k,lとし、分断前の後続歯歯先
の厚み方向歯線が、分断
【外4】 から一番遠い距離にある点を点3,7とする。
【0048】図3、4における先行歯5及び後続歯7は
太線で描き、面a,b,e,f,i,j、線k,lが示
されている。
【0049】T :面a,b間の距離 DL :点2,4間の距離 DR :点6,8間の距離
【外5】 H :先行歯5の歯先先端部と、点3の距離、又は先行
歯5の歯先先端部と点7の距離のうち小さい方 図4(図1(B)のIV−IV線から見た図)、図5(図1
5のA−A方向から見た図)において、先行歯5と後続
歯7の切り溝の交点を後続歯7の7L歯側を点
【外6】 ここで、図3に示されているように、例えば後続歯7に
おける分断位置の寸法Aは、胴部の厚さをTとした場
合、T/2−0.1mm≦A≦T/2+0.1mmとす
るのがよい。好ましくはA=T/2が望ましいが、材料
形状等に変化があると考えられ、切断テストの結果、±
0.1mm程度のT/2からのずれまでが許容範囲であ
った。また0.1mmを越えると、左右の振り出し量が
違いすぎて被削面の早期切れ曲がり、切断面不良等の原
因で鋸刃寿命になる傾向にある。
【0050】図4に示されているように、左あさり歯7
L、右あさり歯7Rの歯線傾斜角βL ,βR は、βL
0°,βR >0°が望ましい。β>0°ならば、もし先
行歯5の歯先が溶着により目詰まりを起こしたり、その
他の理由により欠けてしまい且つ割り深さBL ,BR
りも切り込み量が大きく重切削した場合でも、左右のあ
さり歯7L,7Rによって切削された切り粉の巻く方向
がβL ,βR の角度があり逆向きであるため、切り粉は
センター部で分割される。また切り粉がスプリング状に
巻くため切り粉除去装置(ワイヤーブラシ等)による切
り粉除去性がよく溶着による歯先チッピングが減少す
る。これらの分断位置の寸法Aおよび歯線傾斜角β(角
度βL ,βR を意味する)の範囲は実験結果によるもの
である。
【0051】歯部センターを分断曲げ加工を施すことに
より、左右へ振り出すのに使用される工具または方法と
しては、 、一つの分断角θを持つ刃先尖りまたは刃先Rのくさ
び状の工具で1回押し割りながら曲げ加工する場合。
[図18−(A)] 、多種の分断角θを持つ刃先尖りまたは刃先Rのくさ
び状になった1工具または円弧で広がっているくさび状
の工具で1回押し割りながら曲げ加工する場合。[図1
8−(B)]
【0052】、一つの分断角θを持つ刃先尖りまたは
刃先Rの数種類の工具を使用して数回に分けて押し割り
ながら曲げ加工をする場合。[図18−(C)] 、はじめに、T/2の歯材を接合しその後くさび状等
の形状の工具で押し広げる場合。[図18−(D)] 、砥石等の切断手段で歯先の厚み方向歯線のほぼ中央
部に切り欠きを入れたり分断加工を施してからくさび状
等の形状の工具で押し広げる場合。[図18−(E)] 等々が考えられる。
【0053】完成した歯部センター溝形状はいかなる形
状でもよい。例えば、図6(A)〜(F)に示されてい
るようなV型、U型、円型、凹型、凸型、多段型などが
考えられる。
【0054】先行歯5と後続歯7が一歯づつを1グルー
プとする図1(A)〜(C)に示されているような場
合、すなわち、歯部センター溝形状がV状であり冷間加
工において一工具で一回の押圧により割りながら同時に
曲げ加工をする場合、分断角θは20°≦θ≦50°が
望ましく、θ<20°ならば分断する工具が欠け易く、
また十分な振り出しが得られない。θ>50°ならばV
溝状の頂点5付近にクラックが入り歯の強度不足になり
易い。しかしθ>50°であっても分断に使用すること
は可能でθ=90°のものでも、被削材が快削材ならば
歯欠けを起こすこともない。
【0055】側面逃げ角α(αL ,αR を意味する)は
5°≦α≦20°が良く、好ましくは10°が望まし
い。従来、研磨加工により側逃げ角を得ているときはα
≦4°であった。これは研磨砥石形状の関係で鋸刃胴部
に傷が入るため限界の最大側面逃げ角である。また、こ
の場合、刃先摩耗が進行してくると切れ歯部が早期にな
くなってしまう。しかし、α≧5°ならば上記あさり幅
が大きくなり、摩耗の進行が遅く、長期にわたり切削が
可能である。また、α>20°ならば、V溝頂点5にク
ラックが入ることがあり、歯部強度不足になり易い。ま
た歯先形状不良で切断困難が予想される。
【0056】振り出し量C(CL ,CR を意味する)は
0.1mm≦C≦0.5mmであること、望ましくは
0.25mmが望ましい。C<0.1mmの場合、振り
出し量(突出量)が小さく、摩耗が進行すれば、切り刃
部が早期になくなり易い。C>0.5mmの場合は、切
り溝の幅が広くなりすぎて切削時の抵抗が大きくなり易
い。またV溝状の頂点5付近にクラックが入り易く歯の
強度不足になり易い。
【0057】さらに分断深さB(BL ,BR を意味す
る)は0.5mm≦B≦2.0mmであること、1.0
mmが望ましく、B<0.5mmの場合、十分な振り出
しが得られない。B>2.0mmの場合はV溝状の頂点
5付近にクラックが入り易く歯の強度不足になり易い。
【0058】先行歯5との高低差Hは、0.02mm≦
H≦0.5mmが良いが、望ましくは、H=0.15m
mである。分断前の後続歯と先行歯が同一高さであった
場合、分断角θ=20°、振り出し量C=0.1mmの
高低差が最も付き難い条件にして加工すると、分断後の
後続歯が0.02mm低くなる。また、H>0.5mm
の場合、被削材突入切削初期に先行歯は歯先側面を0.
5mmより大きくこすりながら切削を行うため、切削開
始時の抵抗が大きく摩耗の進行が速く、早期鋸刃寿命に
つながり易い。また切削終了時に厚いバリが発生し除去
が困難になる。
【0059】しかし、二段割り(2回で割を入れる)、
三段割り(3回で割を入れる)、熱間加工等の方法で分
断した場合は上記限りでない。
【0060】これらの側面逃げ角α、分断角θ、分断深
さB,振り出し量Cおよび先行歯との高低差Hの範囲は
実験結果によるものである。
【0061】先行歯5が一歯または複数歯連続している
もの、後続歯の歯数がランダムに形成された複数歯で1
グループとする図2(A)〜(D)に示されているよう
な場合、図1(A)〜(C)より一層の効果に加えて、
切削抵抗の低減の効果がある。図2には、後続歯の歯数
が3歯,5歯,1歯のランダムなものを例示している
が、このランダムには一定の歯数、例えば3歯一定のも
の、5歯一定のものも含まれる。また歯数がランダムな
グループが鋸刃1本の中に同じ周期を持たないもの、ま
た複数のランダムな歯数のグループが周期性を持ったも
のも含まれる。後続歯の歯部センター溝形状がV状であ
り冷間加工で一回で割ながら同時に曲げ加工をする場
合、分断角θは前記記載のとおりである。
【0062】側面逃げ角αは0°<α≦20°が望まし
い。α>20°ならばV溝頂点5にクラックが入り易
く、歯部強度不足になり易い。
【0063】振り出し量Cは0mm<C≦0.5mmの
範囲が望ましく、1グループ内においては振り出し量の
大きさがばらけているのがよい。C>0.5mmの場合
は、切り溝の幅が広くなりすぎて切削時の抵抗が大きく
なり易い。またV溝状の頂点5付近にクラックが入り歯
の強度不足になり易い。さらに、分断深さBは0mm<
B≦2.0mmの範囲が望ましく、振り出し量を上記の
範囲に加工するために有効な値である。B>2.0mm
の場合はV溝状の頂点5付近にクラックが入り歯の強度
不足になり易い。
【0064】先行歯5との高低差Hは、0mm≦H≦
0.5mmの範囲が望ましく、H>0.5mmの場合、
被削材突入切削初期に先行歯は歯先側面を0.5mmよ
り大きくこすりながら切削を行うため、切削開始時の抵
抗が大きく摩耗の進行が速くなり易く、早期鋸刃寿命に
つながり易い。また、切削終了時に厚いバリが発生し除
去が困難になる。0mm>Hの場合、分断されたあさり
歯は歯先先端内側が曲線に変形しているので、切削時の
抵抗が大きくなり早期鋸刃寿命となる。しかし、二段割
り、三段割り、熱間加工等の方法で分断した場合はこの
限りでない。
【0065】これらの側面逃げ角α、分断角θ、分断深
さB,振り出し量Cおよび先行歯との高低差Hの範囲は
実験結果によるものである。
【0066】D(DL ,DR を意味する)の歯線幅はD
>C(DL >CL ,DR >CR )でなくてはならず、分
断曲げ加工方法によってはT/2<Dになる場合もある
が、D=T/2が望ましい。D=T/2であれば歯先の
歯線の変形が少なく、最適歯先形状が得られる。
【0067】(実施例) 同一ピッチ歯形の鋸刃により、図12(A),(B)に
示した従来の鋸刃(α´=11°,振り出し量0.4m
m,)と、図1に示した本実施例の鋸刃1(H=0.1
5mm,α=10°,β=8°,θ=30°,B=1.
0mm,C=0.25mm)とを使用して、被削材S4
5C,φ250を鋸速30m/minで送り量(切込み
量)を変化させ、ウネリ量の状態を比較すると共に、一
定の送り量で連続切断を行い、切れ曲がり量の比較を行
った。その結果は図7,図8に示すとおりである。ここ
で、送り量とは、図19において示される方法で求めら
れる。
【0068】図7,図8に示されているように、従来の
鋸刃では送り量50mm/minでウネリ量が0.3m
mとなり、その条件で、50,000cm2 の切断で図
20に示す切れ曲がり量が2.0mmに達した。それに
比べて本実施例の鋸刃1では送り量50mm/minで
ウネリ量は発生せず、150,000cm2 の切断後で
も、図20に示す切れ曲がり量は0.3mmであった。
【0069】図9に示されているように、割り位置と切
断面積の関係を表すグラフで0はA=T/2の位置で全
ての歯が分断されている鋸刃で平均約250,000c
2切断でき、0.1mm,−0.1mmは割り位置が
一本の鋸刃の中にL側、R側にそれぞれ最大0.1mm
近くずれている歯があるもので平均約100,000c
2 切断でき、0.2mm,−0.2mmは割り位置が
一本の鋸刃の中にL側、R側にそれぞれ最大0.2mm
近くずれている歯があるもので平均約20,000cm
2 切断出来たことを示したものである。切断面積10
0,000cm2を合格ラインとしたとき割り位置±
0.1のずれまでが許容範囲であった。
【0070】図10に示されているように、割り位置と
面粗度の関係のグラフはS45Cφ250の50,00
0cm2 切断時と鋸刃寿命時の被削材表面粗さのRma
xを示したものである。また歯材に高速度工具鋼を使用
した従来のあさり鋸刃の面粗度も同時に示した。このグ
ラフの場合、±0.1mmのデータは割り位置AがT/
2−0.1mm≦A≦T/2+0.1mmの範囲でバラ
ついている鋸刃で切断したときのRmaxであり、この
バラつきまでが従来のあさり鋸刃と同等の切断面粗さで
ある。±0.2mmになると50,000cm2 を切断
する前に鋸刃寿命になり、データはないので切断不能と
してある。
【0071】なお、この発明は、前述した実施の形態の
例に限定されることなく、適宜な変更を行うことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形
態の例では先行歯5として図1(A)〜(C)および図
2(A)〜(D)に示されているように矩形状の直歯を
例にとって説明したが、例えば図11(A),(B)に
示されているような先端が台形状や、先端にV状の切り
欠きを歯先の厚み方向歯線中央からL側,R側にそれぞ
れずれた位置に有した直歯等さまざまな形状が考えられ
る。また、図11(B)の歯型のV状の切り欠きは、図
21に示すように、U形,矩形,台形等のものが考えら
れる。
【0072】なお、被削材として、S45Cの場合につ
いて例示したけれども、金属材料としてはS45Cに限
ることなく、本例に係る金属刃は、一般的な金属材料の
切削にも適用することができるものである。
【0073】
【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例の説明より
理解されるように、請求項1に記載の発明は、左右方向
にあさり出しを行なわない直歯よりなる先行歯と、上記
先行歯による切削溝の幅を拡開すべく切削する後続歯と
を備えてなる鋸刃において、前記後続歯は、歯先の厚み
方向歯線のほぼ中央部に割を入れて左右方向に屈曲する
ことによって形成された左右のあさり歯であり、上記左
右のあさり歯における先端内側の間隔寸法は前記先行歯
の厚み寸法より小さい寸法である。
【0074】したがって、後続歯でもって被削材の切削
を行うとき、後続歯に備えた左右のあさり歯が被削材に
同一箇所で同時に作用するので、左右方向の分力は互に
対向し相殺されることになり、鋸刃の左右方向の振動を
効果的に防止することができる。よって被削材の切削加
工時に生じる傾向にあるユウレイ模様及び切削時に生じ
る傾向にあるウネリ模様の発生を効果的に防止すること
ができる。
【0075】また、各後続歯の左右のあさり歯における
先端内側の間隔寸法が先行歯の厚み寸法より小さいこと
により、上記左右のあさり歯の間に切削されることなく
三角形状に残る部分は各先行歯によって切削されるの
で、金属材の切削を確実に行うことができる。
【0076】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、左右のあさり歯の先端部付近の厚さは
胴部の厚さの1/2であり、それぞれのあさり歯の基部
付近の厚さにほぼ等しい厚さであるから、後続歯に備え
た左右のあさり歯の厚さは全長に亘ってほぼ等しい厚さ
であり、歯先強度が大きいものである。
【0077】換言すれば、左右のあさり歯の断面形状は
矩形状を呈するので、歯先コーナ部の強度維持が容易で
あり、耐摩耗性が向上すると共に、重切削時における切
削抵抗に起因する変形も少なく、能率の良い重切削を行
うことができるものである。
【0078】請求項3による発明によれば、後続歯
であり、後続歯の高さが低くなるに従って左右方向へ
の振り出し量が大きくなるように形成されているから、
被切削材に切削加工を行うと、ユウレイ模様はほとんど
なく、また切削におけるウネリ模様は発生せず切削時の
切れ曲がりは小さく、より安定した切削加工が可能であ
る。
【0079】また、1グループの後続歯の数をランダム
にする場合には、後続歯の左右の曲げ加工は一定の規則
で施す必要がなく、より一層研磨加工よりも短時間で同
時に行うことができ、また切削抵抗を各歯に分散し低減
することができる。
【0080】請求項4による発明で後続歯における分断
位置の寸法Aが胴厚をTとした場合、T/2−0.1m
m≦A≦T/2+0.1mmであること、請求項5によ
る発明で後続歯における左、右歯の歯線傾斜角をβL
0°,βR >0°であること、請求項6による発明で後
続歯における分断角をθとした場合、20°≦θ≦90
°であることにより、切削加工を行うとユウレイ模様は
ほとんどなく、切削におけるウネリ模様は発生せず切削
時の切れ曲がりは小さく、より安定した切削加工が可能
である。
【0081】すなわち、本発明によれば、鋸刃によって
被削材を切断する際に生じる傾向にあるユウレイ模様及
びウネリ模様の発生を効果的に抑止し、能率の良い切
断、切断精度の向上を図ることができ、また切れ曲がり
による鋸刃寿命が大幅に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の鋸刃の一実施の形態の例を
示す上面図、(B)は(A)の正面図、(C)は(B)
のIC−IC線に沿った側面図である。
【図2】(A)はこの発明の鋸刃の他の実施の形態の例
を示す上面図、(B),(C),(D)は(A)のB−
B,C−C,D−D線に沿った側面図である。
【図3】この発明における鋸刃の後続歯を分断する場合
の分断位置の寸法を説明する説明図で、図1(B)のII
I −III 線に沿った矢視図である。
【図4】後続歯の詳細を示す上面図で、図1(B)のIV
−IV線に沿った矢視図である。
【図5】先行歯および後続歯により形成された切削溝を
鋸刃の進行方向から見た図である。
【図6】後続歯における歯部センター溝形状を種々示し
た図である。
【図7】従来の鋸刃と本実施の形態の鋸刃を用いて被削
材を切断した場合における送り量とウネリ量との関係を
示した関係図である。
【図8】従来の鋸刃と本実施の形態の例の鋸刃を用いて
被削材を切断した場合における切断面積と切れ曲がり量
との関係を示した関係図である。
【図9】本発明の後続歯における割り位置と切断面積と
の関係を示した図である。
【図10】本発明の後続歯における割り位置と面粗度と
の関係を示した図である。
【図11】本発明の先行歯の他の例を示す図である。
【図12】(A)は従来の鋸刃を示す上面図、(B)は
(A)の側面図である。
【図13】(A)は従来の他の鋸刃を示す上面図、
(B)は(A)の側面図である。
【図14】図12,図13の鋸刃で被削材を切断加工し
ている状態の断面図である。
【図15】(A)は切断加工した被削材の切断面を示す
斜視説明図、(B),(C)は(A)のB−B,C−C
線に沿った矢視図である。
【図16】(A)は切断加工した被削材の断面における
ウネリを示す斜視説明図、(B),(C)はB−B,C
−C線に沿った矢視図である。
【図17】従来の別の鋸刃を示す側面図である。
【図18】(A)〜(E)は、それぞれ後続歯に左右の
あさり歯を形成する場合の工具及びその方法を示した説
明図である。
【図19】送り量(切り込み量)を求める方法の説明図
である。
【図20】被削材の切断面における切れ曲がり量を示す
斜視説明図である。
【図21】(A)は先行歯における切り欠きの形状例を
示す上面図で、(B)は(A)のB−B線に沿った矢視
図である。
【符号の説明】
1 鋸刃 3 胴部 5 先行歯 7,9,11,13,15,17,19,21,23,
25 後続歯 7L,9L,11L,13L,15L,17L,19
L,21L,23L,25L 左あさり歯 7R,9R,11R,13R,15R,17R,19
R,21R,23R,25R 右あさり歯 T 胴の幅 A 分断位置の寸法 α 側面逃げ角 θ 分断角 B 分断深さ C 振り出し量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23D 61/00 - 61/18 B27B 33/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右方向にあさり出しを行なわない直歯
    よりなる先行歯と、上記先行歯による切削溝の幅を拡開
    すべく切削する後続歯とを備えてなる鋸刃において、前
    記後続歯は、歯先の厚み方向歯線のほぼ中央部に割を入
    れて左右方向に屈曲することによって形成された左右の
    あさり歯であり、上記左右のあさり歯における先端内側
    の間隔寸法は前記先行歯の厚み寸法より小さい寸法であ
    ることを特徴とする鋸刃。
  2. 【請求項2】 左右のあさり歯の先端部付近の厚さは
    部の厚さの1/2であり、それぞれのあさり歯の基部付
    近の厚さにほぼ等しい厚さであることを特徴とする請求
    項1に記載の鋸刃。
  3. 【請求項3】 前記後続歯複数であり、後続歯の高さ
    が低くなるに従って左右方向への振り出し量が大きくな
    るように形成されていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の鋸刃。
  4. 【請求項4】 前記後続歯における分断位置の寸法Aが
    胴厚をTとした場合、T/2−0.1mm≦A≦T/2
    +0.1mmであることを特徴とする請求項1,2又は
    3に記載の鋸刃。
  5. 【請求項5】 前記後続歯における左,右歯の歯線傾斜
    角をβL ,βR とた場合、βL >0°,βR >0°であ
    る後続歯を含むことを特徴とする請求項1,2,3又は
    4に記載の鋸刃。
  6. 【請求項6】 前記後続歯における分断角をθとした場
    合、20°≦θ≦90°であることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,又は5に記載の鋸刃。
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