JP4463677B2 - 干渉電力計算方法およびその装置、信号対干渉および雑音電力比算出装置、無線装置、コンピュータプログラム - Google Patents

干渉電力計算方法およびその装置、信号対干渉および雑音電力比算出装置、無線装置、コンピュータプログラム Download PDF

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本発明は、直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式に係り、特に、伝送路等化後の干渉電力の計算方法およびその装置、信号対干渉および雑音電力比算出装置、無線装置、コンピュータプログラムに関するものである。
従来、シングルキャリア符号分割多重アクセスセルラーシステムにおいて、下り方向(基地局から端末への方向)のリンクでは、セクタ当りの平均伝送レートを増大させるために、端末の受信品質に応じてチャネルを割り当てる対象となる端末を選択している(例えば非特許文献1、2参照)。例えば、受信品質の最良の端末に対して常にチャネルを割り当てることができれば、セクタ当りの平均伝送レートを最大化することができる。シングルキャリア符号分割多重アクセスセルラーシステムでは、端末の受信品質として、信号対干渉および雑音電力比(SINR;Signal to Interference and Noise power Ratio)を用いることが多く、多くの端末が採用しているレイク受信後の信号対干渉および雑音電力比の計算方法は例えば非特許文献3により開示されている。
ところで、新世代移動通信システムにおいては、シングルキャリア符号分割多重アクセス方式に代わり、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式の採用が検討されている。以下、パイロット信号とデータ信号を時分割多重して送信する下りリンクを例にして、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における従来の信号対干渉および雑音電力比の計算方法を説明する。
初めに、図7を参照して、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における送信時の拡散処理と多重処理の詳細を説明する。なお、説明の便宜上、変調方式はBPSK(Binary Phase Shift Keying)とする。また、拡散率N、符号多重数M及びデータサブキャリア数Nは全て「4」とする。また、変調シンボルの例として[1,−1,1,1]を用いている。
図7において、送信機は、先ず、シリアルデータの変調シンボル[1,−1,1,1]をパラレルデータに変換する(S101)。次いで、パラレル化された4つの変調シンボル「1(変調シンボル番号=0)」,「−1(変調シンボル番号=1)」,「1(変調シンボル番号=2)」,「1(変調シンボル番号=3)」について、各々拡散率N(=4)分のコピーを作成する(S102)。次いで、各変調シンボル番号のコピー群ごとに、各々異なる拡散符号を乗算する(S103)。次いで、該拡散後の各変調シンボル番号のコピー群を符号多重数M(=4)に対応して分離した後に加算する(S104)。これにより、拡散率N(=4)個のデータトーンが生成される。
ここで、m番目の変調シンボルをX(m)、但し、0≦m≦M−1(=3)とする。また、m番目の変調シンボルの拡散符号をc(m,n)、但し、nはは系列番号を表し、0≦n≦N−1(=3)とすると、n番目のデータトーンD(n)は(1)式により表される。
Figure 0004463677
一般に、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式では、拡散符号としてウォルシュ符号などの直交符号が用いられる。直交符号は(2)、(3)式で表される特性を有する。
Figure 0004463677
この特性により同じ符号間の相関値はその系列長となり、異なる符号間の相関値は「0」となる。
次いで、上記生成された拡散率N(=4)個のデータトーンは、データサブキャリア数N(=4)個のデータサブキャリアにそれぞれ配置された後に、逆フーリエ変換が施されて時間領域の信号に変換される。次いで、時間領域に変換された信号は、サイクリックプリフィックスが付加され、さらにパイロット信号と時間多重されて送信される。
次に、図8、図9を参照して、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における受信時の逆拡散処理の詳細を説明する。なお、上記図7と同様に、説明の便宜上、変調方式はBPSKとし、また、拡散率N、符号多重数M及びデータサブキャリア数Nは全て「4」とする。また、変調シンボルの例として[1,−1,1,1]を用いている。また、伝送路の変動を補償する伝送路等化方式は、最小平均二乗誤差を用いた等化方式である。
初めに、図8を参照して、伝送路が周波数選択性を持たない場合を説明する。図8には、伝送路が周波数選択性を持たない場合を示している。また、雑音成分は無視している。
図8において、受信機は、受信信号をパイロット信号とデータ信号に分割し、パイロット信号から伝送路推定値と雑音電力スペクトラム密度推定値を計算する。次いで、伝送路推定値と雑音電力スペクトラム密度推定値を用いて最小平均二乗誤差等化重みを計算する。また、データ信号に対してサイクリックプリフィックスを除去し、シリアル/パラレル変換した後にフーリエ変換を施してデータトーンに変換する(S201)。図8では、伝送路が周波数選択性を持たず、且つ雑音成分を無視しているので、受信データトーンD(n)は送信データトーンD(n)に等しくなる。
次いで、最小平均二乗誤差等化重みを用いて受信データトーンD(n)を等化する。ここで、等化後の受信データトーンD'(n)は、伝送路推定値H(n)および雑音電力スペクトラム密度推定値Nによって(4)、(5)式により表される。但し、W(n)は最小平均二乗誤差等化重みである。また、は複素共役を表す。
Figure 0004463677
Figure 0004463677
次いで、等化後の受信データトーンD'(n)は、パラレル/シリアル変換された後に、復調シンボルに対応した拡散符号が乗算されることにより、逆拡散される(S202)。逆拡散後の変調シンボルX(m)は(6)式で表される。
Figure 0004463677
図8には、0番目の変調シンボルを逆拡散する場合のみを図示している。なお、図8においては、説明の便宜上、受信データトーンが変調シンボル番号0〜3の変調シンボルごとに分離して図示しているが、実際にはこのように分離することはできない。
0番目の変調シンボルを逆拡散する場合は、送信機が0番目の変調シンボルを拡散するときに用いた符号と同じ符号を乗算する。ここで、受信データトーンD(n)が送信データトーンD(n)に等しい場合には、上記(3)式の直交符号の特性により、送信時の拡散符号と同じ符号で逆拡散された0番目の変調シンボルのみが復調されるが、逆拡散符号と異なる符号で拡散された1から3番目の変調シンボルの同相成分は「0」となるために、符号間干渉は発生しない。
次に、図9を参照して、伝送路が周波数選択性を持つ場合を説明する。図9には、伝送路が周波数選択性を持つ場合を示している。
図9においては、伝送路は周波数選択性を持ち、周波数選択性を持つ受信データトーンに雑音が付与される(S201)。その場合の受信データトーンD(n)は、受信機において伝送路が持つ周波数特性と同じ特性が計算できたと仮定すると、(7)式で表される。但し、N(n)は雑音スペクトラムを表す。
Figure 0004463677
これにより、最小平均二乗誤差等化後の受信データトーンD'(n)は(8)式で表される。
Figure 0004463677
ここで、簡単のため、(8)式の雑音成分を無視する。これにより、受信データトーンD'(n)は(9)式で表される。
Figure 0004463677
上記図8に示されるように、等化後の受信データトーンD'(n)が周波数選択性を持たない場合、拡散符号と異なる符号が乗算された1から3番目の変調シンボルの同相成分は、+1と−1の数が等しくなり、積分することによって「0」となる。しかしながら、図9に示されるように、等化後の受信データトーンD'(n)が周波数選択性を持つ場合には、拡散符号乗算後の変調シンボルも周波数選択性を持つために、積分後の1から3番目の変調シンボルの値は「0」にならない。また、その変調シンボルの値は、拡散符号と逆拡散符号の組み合わせに起因するため、1から3番目の変調シンボルの値はすべて異なっている。このため、信号対干渉および雑音電力比を算出する際には、逆拡散符号と異なる符号で拡散された変調シンボルが、逆拡散するシンボルに与える干渉成分をそれぞれ計算する必要が生じる。
上述した理由から、従来は、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における信号対干渉および雑音電力比を求めるための干渉電力を計算する際、拡散符号の組み合わせごとに異なる符号間干渉を計算する必要があることから、入力データとして拡散符号が必須となる。そして、m番目の変調シンボルの干渉電力P(m)は(10)式で表される。
Figure 0004463677
ここで、i≠jのとき、X(i)とX(j)は無相関となるので、上記(10)式は(11)式となる。
Figure 0004463677
さらに、(12)式により表すことができる。
Figure 0004463677
この(12)式により示されるように、従来の干渉電力計算方法では、拡散符号の各系列番号における等化重みと、伝送路推定値と、信号対干渉および雑音電力比を計算するシンボルに乗算された拡散符号と、信号対干渉および雑音電力比を計算するシンボルに符号多重されたシンボルに乗算された拡散符号とを乗算する。次いで、この乗算結果を系列方向に加算し、この加算結果の二乗を信号対干渉および雑音電力比を計算するシンボルを除く全シンボルにおいて計算する。次いで、これら計算結果を加算し、この加算結果を干渉電力として算出している。なお、一般に、信号電力Pと雑音電力Pは変調シンボルに関わらず一定とみなされ、信号電力Pは(13)式により、雑音電力Pは(14)式によりそれぞれ求められる。
Figure 0004463677
Figure 0004463677
これにより、信号対干渉および雑音電力比γ(m)は(15)式により求められる。
3GPP2, C.S0024 Version 4.0, "cdma2000 High Rate Packet Data Air Interface Specification," Oct. 2002. N. T. Sindhushayana and P. J. Black, "Forward Link Coding and Modulation Design for cdma2000 1xEV-DO (IS-856)," Proc. PIMRC 2002, Vol. 4, pp. 1839-1846, Lisbon, Portugal, Sept. 2002. 3GPP2, C30-20031002-004, "1xEV-DO Evaluation Methodology (V1.4)," Aug. 2003.
しかし、上述した従来の干渉電力計算方法では、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における干渉電力を計算する際、拡散符号の組み合わせごとに異なる符号間干渉を計算する必要があることから、符号多重数Mから1を引いた数分の回数だけ符号間干渉を計算しなければならず、計算量が多いという問題がある。そして、符号多重された変調シンボルをすべて復調する場合には、符号の全組み合わせ数にあたるMw回の符号間干渉の計算が必要となる。例えば、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式において16個の変調シンボルが符号多重された場合、符号の組み合わせの数は120となり、その16符号多重された変調シンボルの干渉電力を求めるための計算量は、信号電力や雑音電力の計算量の120倍となる。このように、従来の干渉電力計算方法では、計算量が膨大となるので、処理時間や消費電力の増大といった問題が生じてくる。この結果、無線通信方式や受信回路の設計上の問題に発展する恐れがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式等の直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における干渉電力の計算量を削減することができる干渉電力計算方法およびその装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、本発明の干渉電力計算装置を備えた信号対干渉および雑音電力比算出装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、本発明の信号対干渉および雑音電力比算出装置を備えた無線装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、本発明の干渉電力計算装置をコンピュータを利用して実現するためのコンピュータプログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る干渉電力計算方法は、直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における伝送路等化後の干渉電力を計算する方法であって、伝送路の変動を補償する伝送路等化重みと、前記伝送路の変動特性を表す値もしくは推定値との積の分散を計算する過程と、前記分散と拡散率の積に符号多重数から1を引いた値を乗算し、この乗算結果から干渉電力を求める過程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る干渉電力計算装置は、直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における伝送路等化後の干渉電力を計算する装置であって、伝送路の変動を補償する伝送路等化重みと、前記伝送路の変動特性を表す値もしくは推定値との積の分散を計算する手段と、前記分散と拡散率の積に符号多重数から1を引いた値を乗算し、この乗算結果から干渉電力を求める手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る信号対干渉および雑音電力比算出装置は、前述の干渉電力計算装置を備えたことを特徴とする。
本発明に係る無線装置は、前述の信号対干渉および雑音電力比算出装置を備えたことを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における伝送路等化後の干渉電力を計算するためのコンピュータプログラムであって、伝送路の変動を補償する伝送路等化重みと、前記伝送路の変動特性を表す値もしくは推定値との積の分散を計算する機能と、前記分散と拡散率の積に符号多重数から1を引いた値を乗算し、この乗算結果から干渉電力を求める機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする。
これにより、前述の干渉電力計算装置がコンピュータを利用して実現できるようになる。
本発明によれば、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式等の直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における干渉電力を計算する際、従来のように拡散符号の組み合わせごとに異なる符号間干渉を計算することが不要となる。これにより、干渉電力の計算量を大幅に削減することができる。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る信号対干渉および雑音電力比算出器10の構成を示すブロック図である。図1において、信号対干渉および雑音電力比算出器10は、信号電力算出部1と、雑音電力算出部2と、干渉電力算出部3と、信号対干渉および雑音電力比算出部4とを備える。各部1〜3には最小平均二乗誤差等化重みW(n)が入力される。また、信号電力算出部1及び干渉電力算出部3には伝送路推定値H(n)が入力される。また、雑音電力算出部2には雑音電力スペクトラム密度推定値Nが入力される。
信号電力算出部1は、従来と同様の構成であり、上記(13)式により信号電力Pを算出する。雑音電力算出部2は、従来と同様の構成であり、上記(14)式により雑音電力Pを算出する。
干渉電力算出部3は、本実施形態に係る干渉電力計算方法により干渉電力Pを算出する。具体的には、(16)式により計算する。
Figure 0004463677
但し、分散Var[W(n)H(n)]は(17)式により表される。
Figure 0004463677
上記(16)式に示されるように、本実施形態に係る干渉電力計算方法では、拡散符号の各系列番号における最小平均二乗誤差等化重みW(n)と伝送路推定値H(n)の積「W(n)H(n)」の分散Var[W(n)H(n)]を計算し、この分散Var[W(n)H(n)]と拡散率Nの積に符号多重数Mから1を引いた値「M−1」を乗算し、この乗算結果を干渉電力Pとして求める。つまり、本実施形態に係る干渉電力計算方法では、分散Var[W(n)H(n)]と拡散率Nの積を一つの変調シンボルが与える符号間干渉の期待値とみなすことによって、干渉電力Pを求めている。これにより、拡散符号を用いずに干渉電力Pを計算することができる。従って、干渉電力算出部3には、拡散符号の入力が不要である。
なお、上記(16)式において拡散率Nの二乗で除算しているが、これは逆拡散時の積分操作の後に拡散率で除算する処理に対応するための処理である。
信号対干渉および雑音電力比算出部4は、(18)式により信号対干渉および雑音電力比γを算出する。
Figure 0004463677
上述したように本実施形態によれば、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における干渉電力を計算する際、従来のように拡散符号の組み合わせごとに異なる符号間干渉を計算することが不要となる。これにより、干渉電力の計算量を大幅に削減することができる。
以下に、上記(16)式の導出について詳細に説明する。
先ず、最小平均二乗誤差等化重みW(n)と伝送路推定値H(n)の積「W(n)H(n)」の平均値uを用いると、該積「W(n)H(n)」は(19)式として表すことができる。
Figure 0004463677
このとき、上記従来の干渉電力計算方法における「m番目の変調シンボルの干渉電力P(m)の算出式」である(12)式は、(20)式として表される。
Figure 0004463677
ここで、i≠mであるので、上記(3)式により、干渉電力P(m)は(21)式となる。
Figure 0004463677
Figure 0004463677
ここで、上記(21)式において(22)式に示す項に着目し、該(22)式を展開すると、(23)式となる。
Figure 0004463677
そして、上記(2)式から(24)式が成り立つので、上記(23)式は(25)式となる。
Figure 0004463677
Figure 0004463677
但し、符号±は、任意に正負のいずれかをとることを表す。
一般に伝送路の周波数選択性は、隣り合うサブキャリア間で相関が高いので、同様に、最小平均二乗誤差等化重みW(n)と伝送路推定値H(n)の積「W(n)H(n)」、つまりν(n)の相関も高い。しかしながら、異なる拡散符号同士の積はランダムに1もしくは−1をとるので、上記(25)式において「±ν(n)」の相関値は低くくなる。これにより、区間[0,N−1]に渡る「±ν(n)」の加算は、ランダム信号の加算とみなすことができ、この結果として(26)式が成り立つと仮定できる。
Figure 0004463677
この(26)式から上記(22)式に示す項は(27)式となり、この結果、上記(21)式は(28)式として表される。
Figure 0004463677
Figure 0004463677
この(28)式において、(29)式により、上記(16)式が得られる。
Figure 0004463677
このように本実施形態によれば、上記(16)式により、分散Var[W(n)H(n)]と拡散率Nの積に、符号多重数Mから1を引いた値「M−1」を乗算して干渉電力Pを算出することができる。これにより、干渉電力の計算量を大幅に削減することができる。この結果、処理速度の高速化や消費電力の低減が可能となる。
また、解析的に干渉電力を計算できるので、方式評価などを目的としたシミュレーションソフトウェアの干渉電力計算部にも適用することができ、シミュレーション時間の短縮が可能となる。
図2は、本実施形態に係る信号対干渉および雑音電力比の算出誤差のシミュレーション結果を示すグラフ図である。図3は、本シミュレーション条件を示すシミュレーションパラメータの一覧である。図4は、本シミュレーションに用いたマルチパスモデルを示す図である。
図2に示されるように、本実施形態に係る干渉電力計算方法(上記(16)式)により信号対干渉および雑音電力比を算出した場合の誤差は、最大で0.015dB程度である。ここで、例えば既存のシングルキャリア符号分割多重アクセスセルラーシステムでは、信号対干渉および雑音電力比に応じて送信データレートを切り替えているが、このときの信号対干渉および雑音電力比の要求精度は最小でも0.1dBである。したがって、本実施形態に係る干渉電力計算方法を適用して信号対干渉および雑音電力比を算出しても、実際のシステムにおける要求精度を満足することができる。
図5は、本実施形態に係る無線装置の送信部20の一実施例を示すブロック構成図である。図6は、本実施形態に係る無線装置の受信部30の一実施例を示すブロック構成図である。これら図5および図6の無線装置は、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式に対応したものである。また、実施の一例として、変調方式はBPSKであり、また、拡散率N、符号多重数M及びデータサブキャリア数Nは全て「4」である。また、伝送路の変動を補償する伝送路等化方式は、最小平均二乗誤差を用いた等化方式である。
図5に示す送信部20において、送信変調シンボルは、シリアル/パラレル変換器21によりシリアル/パラレル変換された後、変調シンボルごとに、各々の乗算器22により異なる拡散符号が乗算されて拡散される。次いで、その拡散された信号は、各々対応するシリアル/パラレル変換器23によりシリアル/パラレル変換された後、系列番号に対応して各々設けられた加算器24により多重されて送信データトーンが生成される。該送信データトーンは逆フーリエ変換器25により逆フーリエ変換された後、パラレル/シリアル変換器26によりパラレル/シリアル変換され、さらにサイクリックプリフィックス挿入器27によりサイクリックプリフィックスが付加されて時間多重器28に入力される。
また、パイロット信号は、シリアル/パラレル変換器23によりシリアル/パラレル変換された後、逆フーリエ変換器25により逆フーリエ変換され、さらにパラレル/シリアル変換器26によりパラレル/シリアル変換され、さらにサイクリックプリフィックス挿入器27によりサイクリックプリフィックスが付加されて時間多重器28に入力される。時間多重器28は、それら入力された双方の信号を時間多重して無線送信する送信信号を出力する。なお、上記した図5の構成は従来の構成と同様である。
図6に示す受信部30は、上記図1に示す本実施形態に係る信号対干渉および雑音電力比算出器10を備えている。その他の構成は従来の構成と同様である。
図6に示す受信部30において、受信信号は時分割多重分離器31によりパイロット信号とデータ信号に分割される。データ信号は、サイクリックプリフィックス除去器32によりサイクリックプリフィックスが除去された後、シリアル/パラレル変換器33によりシリアル/パラレル変換され、さらにフーリエ変換器34によりフーリエ変換されて受信データトーンとして伝送路変動補償器35に入力される。伝送路変動補償器35は、最小平均二乗誤差等化重みを用いて受信データトーンを等化する。この等化後の受信データトーンは、系列番号に対応して各々設けられた乗算器37により各々対応する拡散符号が乗算されて逆拡散される。各々逆拡散された信号は、各々対応する積分器38により積分された後に、パラレル/シリアル変換器39によりパラレル/シリアル変換されて受信変調シンボルとして出力される。
また、パイロット信号は、サイクリックプリフィックス除去器32によりサイクリックプリフィックスが除去された後、シリアル/パラレル変換器33によりシリアル/パラレル変換され、さらにフーリエ変換器34によりフーリエ変換されて伝送路推定器41に入力される。伝送路推定器41は、その入力信号に基づき、伝送路推定値および雑音電力スペクトラム密度推定値を算出する。さらに、最小平均二乗誤差等化重み算出器42は、その伝送路推定値および雑音電力スペクトラム密度推定値に基づき、最小平均二乗誤差等化重みを算出する。
次いで、本実施形態に係る信号対干渉および雑音電力比算出器10は、その伝送路推定値、雑音電力スペクトラム密度推定値および最小平均二乗誤差等化重みを使用して信号対干渉および雑音電力比を算出する。これにより、図6の受信部30では、信号対干渉および雑音電力比算出における計算量が大幅に削減されるので、信号対干渉および雑音電力比の算出時間が短縮されると共に消費電力低減が可能となる。
また、図1における干渉電力算出部3の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより干渉電力算出処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、伝送路の変動を補償する伝送路等化方式は、上述した実施形態における最小平均二乗誤差を用いた等化方式に限定されず、干渉電力の計算には最小平均二乗誤差等化重みの他、伝送路の変動を補償するものであれば各種の伝送路等化重みを用いることができる。
また、干渉電力の計算において分散を求める対象である伝送路等化重みとの積をとるのは、伝送路の変動特性を表す値もしくは推定値であればよい。例えば、伝送路の周波数特性を表す値か、もしくはその推定値であればよい。或いは、伝送路のインパルス応答を示す値か、もしくはその推定値であってもよい。
また、上述した実施例では、マルチキャリア符号分割多重アクセス方式の無線装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は、直交符号を用いて符号拡散を行うスペクトラム拡散通信方式であれば特にアクセス方式には限定されない。例えば、周波数分割アクセス方式や時分割アクセス方式においても同様に適用可能である。また、リンク方向にも限定されず、下りリンク(基地局から端末方向のリンク)および上りリンク(端末から基地局方向のリンク)のいずれにも適用可能である。
また、上述した実施例では、パイロット信号とデータ信号を時分割多重する方式を例に挙げて説明したが、パイロット信号とデータ信号を周波数分割多重する方式にも適用可能である。また、拡散率、符号多重数、データトーン数、データサブキャリア数などの伝送パラメータの値については、上述した実施例の値に限定されず、任意の値を用いることができる。
本発明の一実施形態に係る信号対干渉および雑音電力比算出器10の構成を示すブロック図である。 同実施形態に係る信号対干渉および雑音電力比の算出誤差のシミュレーション結果を示すグラフ図である。 図2に係るシミュレーション条件を示すシミュレーションパラメータの一覧である。 図2に係るシミュレーションに用いたマルチパスモデルを示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線装置の送信部20の一実施例を示すブロック構成図である。 本発明の一実施形態に係る無線装置の受信部30の一実施例を示すブロック構成図である。 マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における送信時の拡散処理と多重処理を説明するための概念図である。 マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における受信時の逆拡散処理を説明するための概念図である。 マルチキャリア符号分割多重アクセス方式における受信時の逆拡散処理を説明するための概念図である。
符号の説明
1…信号電力算出部、2…雑音電力算出部、3…干渉電力算出部、4…信号対干渉および雑音電力比算出部、10…信号対干渉および雑音電力比算出器、20…送信部、30…受信部。

Claims (5)

  1. 直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における伝送路等化後の干渉電力を計算する方法であって、
    伝送路の変動を補償する伝送路等化重みと、前記伝送路の変動特性を表す値もしくは推定値との積の分散を計算する過程と、
    前記分散と拡散率の積に符号多重数から1を引いた値を乗算し、この乗算結果から干渉電力を求める過程と、
    を含むことを特徴とする干渉電力計算方法。
  2. 直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における伝送路等化後の干渉電力を計算する装置であって、
    伝送路の変動を補償する伝送路等化重みと、前記伝送路の変動特性を表す値もしくは推定値との積の分散を計算する手段と、
    前記分散と拡散率の積に符号多重数から1を引いた値を乗算し、この乗算結果から干渉電力を求める手段と、
    を備えたことを特徴とする干渉電力計算装置。
  3. 請求項2に記載の干渉電力計算装置を備えたことを特徴とする信号対干渉および雑音電力比算出装置。
  4. 請求項3に記載の信号対干渉および雑音電力比算出装置を備えたことを特徴とする無線装置。
  5. 直交符号を用いたスペクトラム拡散通信方式における伝送路等化後の干渉電力を計算するためのコンピュータプログラムであって、
    伝送路の変動を補償する伝送路等化重みと、前記伝送路の変動特性を表す値もしくは推定値との積の分散を計算する機能と、
    前記分散と拡散率の積に符号多重数から1を引いた値を乗算し、この乗算結果から干渉電力を求める機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とするコンピュータプログラム。


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