JP4463241B2 - ロータリ耕耘機のカバー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上部カバーを前後回動可能としたロータリ耕耘機のカバー装置に関するものである。
従来、ロータリ耕耘機のカバー装置においては、耕耘部の上方を覆う上部カバーの後端に、耕耘部の後方を覆うと共に均平作用をする後部カバーを枢支しており、耕耘又は代掻き作業時に、耕深に応じて後部カバーを適正高さにするために、ロータリ機枠に対して上部カバーを耕耘部の周方向前後に回動可能に支持し、耕深が浅くなれば上部カバーを後方移動して、上部カバーの後端高さを変更し、後部カバーを低くするように構成している。
この種のカバー装置として、互いに螺合したネジ軸とネジ筒とを、一方を上部カバーに他方を機枠に枢支連結し、他方を回転してネジ筒軸を伸縮させることにより、ロータリ機枠に対して上部カバーを円弧方向に前後動させ、後部カバーの上端の位置を上下動させるように構成されているものが知られている。該カバー装置は、ネジ筒軸の回転により上部カバーを前後動させるので、後部カバーの位置を微調整できるが、ハンドルを何回転もさせねばならないので、調整に時間がかかる問題があった。
かかる問題を解決すべく、例えば特許文献1には、操作レバーの揺動操作により、リンク機構を介して上部カバーを迅速且つ簡単に前後移動できるようにしたロータリ耕耘機のカバー装置が提案されている。
特開平05−123001号公報
しかしながら、上記特許文献1のカバー装置によれば、操作レバーを揺動させるための機構に加えて操作レバーを係止状態から揺動可能とするための保持手段が配備されており、操作レバーを揺動操作する前に操作レバーの保持状態を解除するための予備操作が必要となって上部カバーの位置調整の操作に手間がかかる問題があった。
また、上述の如き機構や操作レバーの揺動に伴って上部カバーを回動させるべく揺動するリンク機構等がそれぞれ別部品で取り付けられる構造とされており、多数の部品が必要となってコスト高を招来する問題があった。
そこで、本発明は、上部カバーの位置調整のための操作を容易に行うことができると共に、部品点数を削減できるロータリ耕耘機のカバー装置を提供するようにしたものである。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、
第1に、ロータリ耕耘部2の上方を覆う上部カバー21を機枠6に対してロータリ耕耘部2の周方向前後に回動可能に支持し、該機枠6と上部カバー21との間に、上部カバー21を回動した位置で保持する位置決め機構30を配備しており、
前記位置決め機構30は、前記機枠6に前部が揺動可能に枢支されたアーム部材31と、前記上部カバー21に固設された固定部材32とを備え、前記固定部材32に係合部33を配備し、前記アーム部材31に前記係合部33を挿通した係合溝35を配備しており、
前記係合溝35は、アーム部材31の上方向への揺動によって係合部33を係止すると共に下方向への揺動によって係合部33の係止状態を解除する前後方向複数の係止部34と、該複数の係止部34の上側と連接していて前記係合部33を相対前後移動可能にした連通部36とを備えており、
前記各係止部34の後部に連接部38を連接し、前側の係止部34の連接部38から後側の係止部34の前部に向けて下がり傾斜状の傾斜部39を形成し、この傾斜部39の前部を前側の連接部38から前方へ突出しかつ前側の係止部34の上方に突出しており、
前記アーム部材31と機枠6との間に、アーム部材31の姿勢を前記係止部34に係合部33を係止した状態に保つ姿勢保持手段41を配備していることを特徴とする。
第2に、前記係止部34は丸棒状の係合部33を収容可能な半円弧部37を備え、前記連接部38を半円弧部37の後部37aに連接し、かつ前記連接部38を係止部34に収容された係合部33の中心と上部カバー21の回転中心とを結ぶ中心直線L1と平行に配置していることを特徴とする。
第3に、前記上部カバー21の回動中心からアーム部材31の揺動中心までの距離と上部カバー21の回動中心から係合部33の中心までの距離とを略等しく設定していることを特徴とする。
また、本発明は次のような特徴を有する。
ロータリ耕耘部2の上方を覆う上部カバー21を機枠6に対してロータリ耕耘部2の周方向前後に回動可能に支持し、該機枠6と上部カバー21との間に、上部カバー21を回動した位置で保持する位置決め機構30を配備しているロータリ耕耘機のカバー装置において、
前記位置決め機構30は、前記機枠6に揺動可能に枢支されたアーム部材31と、前記上部カバー21に固設された固定部材32とを備え、前記アーム部材31と固定部材32の何れか一方の部材に係合部33を配備し、他方の部材に、アーム部材31の一方向への揺動によって係合部33を係止すると共に、アーム部材31の他方向への揺動によって係合部33の係止状態を解除する前後方向複数の係止部34を配備していることを特徴としている。
これによれば、アーム部材31を他方向に揺動することにより何れかの係止部34に係止している係合部33の係止状態が解除され、これによって上部カバー21が回動可能となる。また、アーム部材31を一方向に揺動して係合部33を何れかの係止部34に係止させることにより、上部カバー21が回動した位置で保持されることとなる。
また、前記アーム部材31と機枠6との間に、アーム部材31の姿勢を前記係止部34に係合部33を係止した状態に保つ姿勢保持手段41を配備していることが好ましい。
これによれば、上部カバー21を保持している状態におけるアーム部材31のがたつきを抑えることができ、より安定した状態で上部カバー21を機枠6に保持することができる。
また、前記他方の部材に、前記複数の係止部34と、該複数の係止部34を連接してなる連通部36とを備えてなる係合溝35を形成しており、該係合溝35に係合部33を挿通していることが好ましい。
これによれば、係合部33は係止部34から離脱しても連通部36から離脱することがなく、アーム部材31の操作が容易となる。
本発明によれば、上部カバーの位置調整のための操作を容易に行うことができると共に、部品点数を削減できる。
以下、図を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5は、本発明に係るカバー装置19を備えたロータリ耕耘機1の第1実施形態を示している。
図5に示す如く、ロータリ耕耘機1は、サイドドライブ形のロータリ耕耘部2を備え、走行車であるトラクタTの後方に2点リンク4を介して装着され、油圧装置5のリフトアーム5aとリフトロッド5bにより昇降自在になっている。
該ロータリ耕耘機1は、前方に伸びるロアアーム部6Aと支持アーム部6Bとを有する機枠6を備えており、該ロアアーム部6Aの前部がトラクタTの後部に設けられたブラケット5cに横軸廻りで揺動自在に枢支されている。
図4に示す如く、機枠6の中央部には、動力受入軸7を前方に突出したベベルギヤ伝動体を有するギアケース8が設けられている。また、該ギアケース8から左右外方にサポートアーム9がそれぞれ突設されている。一方(本実施の形態においては左側)のサポートアーム9の突出端に側部伝動ケース10が下方延長状に固着されていると共に、他方(本実施の形態においては右側)のサポートアーム9の突出端にサイドフレーム11が下方延長状に固着されている。また、互いに対向する側部伝動ケース10とサイドフレーム11の下部には軸受部12がそれぞれ設けられている。
前記ロータリ耕耘部2は、左右一対の軸受部12を介して爪軸13を水平軸心廻りに回転自在として軸架し、該爪軸13に複数の耕耘爪14を突設して構成されている。
ロータリ耕耘部2の回転駆動機構は、トラクタTのPTO軸にジョイント軸を介して動力受入軸(PIC軸)7を連結し、該動力受入軸7とギアケース8内のベベルギヤ伝動体を介してサポートアーム9に内挿した伝動軸9aを連動連結し、側部伝動ケース10内で伝動軸と爪軸13に亘って巻掛伝動体を巻き掛けることにより構成される。該回転駆動機構により、爪軸13は、図5の矢示Aの如くダウンカット方向に回転する。
また、図3及び図4に示す如く、左右一対の軸受部12には、草の巻き付き、泥の付着等を防止して、爪軸13の端部と側部伝動ケース10及びサイドフレーム11との連結部を保護する保護カバー17が設けられている。各保護カバー17は、軸受部12の軸受支持体12aに対して爪軸13の軸心廻りに回動自在に支持されている。
また、該ロータリ耕耘部2の上方にカバー装置19が取り付けられている。該カバー装置19は、耕耘爪14で耕耘される土の飛散を防止すると共に、耕耘爪14から放擲された土が衝突することによって砕土作用を行うものであって、ロータリ耕耘部2の周方向前後に回動可能に支持された可動カバー20と、ロータリ耕耘部2の前上部に配備された前部カバー24とを備えると共に、可動カバー20を回動した位置で保持する位置決め機構30を配備して構成されている。
可動カバー20は、ロータリ耕耘部2の上方を覆う上部カバー21と、該上部カバー21の左右両側に設けられてロータリ耕耘部2の側方を覆うサイドカバー22と、上部カバー21の後端部に上下回動自在に取り付けられた後部カバー23とを備えている。左右のサイドカバー22は、サイド上部カバー26と、サイド下部カバー27とを備え、サイド上部カバー26の上部は上部カバー21の端部に固着され、下部内面側にはサイド下部カバー27の上部が重合されてボルト固定されている。
また、図3及び図5に示す如く、左右一対のサイド下部カバー27の下部が保護カバー17に固設されている。これによって上部カバー21、左右一対のサイドカバー22及び後部カバー23からなる可動カバー20が保護カバー17を介して爪軸13の軸心廻りに回動可能となる。
また、後部カバー23は、サポートアーム9から突設されたロッドと該ロッドに巻回したコイルバネとからなる弾持手段28によって均平部(接地尾端)が対地方向に付勢されている。
前部カバー24は、上部カバー21の前上方に位置した状態でサポートアーム9に取り付けられており、上部カバー21を後方位置にして該上部カバー21によるロータリ耕耘部2の前上方の覆いがなくなったときに、上部カバー21に代わってロータリ耕耘部2の前上方を覆う役目をする。
図1及び図2に示す如く、位置決め機構30は、機枠6と上部カバー21との間に設けられており、機枠6に揺動可能に枢支されたアーム部材31と、上部カバー21に固設された固定部材32と備え、該固定部材32に係合ピン(係合部)33を設け、アーム部材31に、該アーム部材31の一方向への揺動によって係合ピン33を係止すると共に、アーム部材31の他方向への揺動によって係合ピン33の係止状態を解除する前後方向複数の係止部34を設けている。
固定部材32は、平板な板部材によって形成され、小口面を機枠6に対向させた状態で上部カバー21の後上部に突設されている。これにより、固定部材32の板面は左右方向を向くこととなり、該板面の一方に円柱状の係合ピン33が突設されている。
アーム部材31は、機枠6から後方突出状に延設されており、前端部が左右方向の軸心Xを有するボルト部材31aに枢支され、これによって上下方向に揺動することが可能となっている。ここで、上部カバー21の回動中心からアーム部材31の揺動中心となる軸心Xまでの距離は、該回動中心から係合ピン33までの距離までの距離よりも僅かに短く設定されているが、これら2つの距離が略同じ長さであっても構わない。
また、該アーム部材31の後部に前記複数の係止部34を備えた係合溝35が開設されている。
図1に示す如く、係合溝35は、アーム部材31の後部に孔状に穿設されており、アーム部材31の中途部から後端部に向けて互いの間隔を略同一として列べられた複数の係止部34と、該複数の係止部34を連接している連通部36とを有している。該連通部36は該複数の係止部34よりも上側に形成され、複数の係止部34は上部開放状に形成されて連通部36に連接されている。
また、各係止部34は、丸棒状に形成された係合ピン33と略同径又は僅かに大きい径を有して該係合ピン33を収容可能な半円弧部37を備え、該半円弧部37の後部37aは、当該係止部34に収容された係合ピン33の中心と上部カバー21の回転中心である爪軸13の回転軸心とを結ぶ中心直線L1と平行な連接部38に連接されている。
また、隣合う係止部34の間には、前側の係止部34の連接部38から後側の係止部34の半円弧部37の前部に向けて下り傾斜状に形成された傾斜部39が形成されている。これにより、係止部34の入り口34aは連通部36に向かうにつれて徐々に拡開された形状となっている。
前記連通部36は、全ての係止部34を連通する孔状に形成されているため、係合ピン33は係止部34から離脱しても連通部36から離脱することはない。
アーム部材31の中途部には、棒材を屈曲形成してなる把持部40が上方突出状に取り付けられており、作業者は、該把持部40を把持してアーム部材31の揺動操作を行う。
また、アーム部材31と機枠6の間には、アーム部材31の姿勢を前記係止部34に係合部33を係止した状態に保つ姿勢保持手段41が配備されている。本実施の形態の姿勢保持手段41は、前記ボルト部材31aよりも上方となる位置で機枠6に突設されたブラケット42と、該ブラケット42とアーム部材31の中途部との間に設けられたバネ(付勢手段)43とから構成されている。該バネ43は、収縮方向に付勢力を有し、これによってアーム部材31の自重による下方向への揺動が制限される。
本実施の形態は以上の構成からなるものであって、続いて、可動カバー20の姿勢を調整する方法について、図1に基づいて説明する。
図1に示す如く、上部カバー21は、固定部材32の係合ピン33がアーム部材31に形成された係合溝35の係止部34の何れかに収容されて係止状態となることにより、位置決め機構30を介して機枠6に保持されている。
この状態から上部カバー21の位置を調整するには、先ず、耕耘爪14を地面にあずけた状態又はロータリ耕耘機1を油圧装置5で吊り上げた状態で、把持部40を把持してアーム部材31を押し下げる。これにより、アーム部材31が下方に揺動し、係合ピン33の係止部34での係止状態が解除され、係合ピン33が連通部36に位置することとなる。
このとき、上部カバー21が機枠6に保持されている状態が解除され、これによって上部カバー21は前後回動可能となる。そして、上部カバー21を前又は後ろへ回動して所要の姿勢に設定した後、把持部40から手を放すと、姿勢保持手段41のバネ43の付勢力によりアーム部材31は上方に向けて揺動し、係合ピン33が目的の係止部34に収容されて係止状態となる。このとき、アーム部材31の揺動に伴って係合ピン33が係止部34間の傾斜部39に当接する場合にも、上部カバー21が自重によって後方に向けて回動すると共にアーム部材31がバネ43による付勢力によって上方に揺動するので、これらの運動に伴って係合ピン33は傾斜部39を滑り、該傾斜部39の後側に位置する係止部34に収容されることとなる。
これにより、図1中に2点鎖線で示す如く、固定部材32はアーム部材31に係合することとなり、これら固定部材32及びアーム部材31を介して可動カバー20は所要の姿勢に変更された状態で再び機枠6に保持されるのである。
この様にして可動カバー20を乾田、湿田に対応或いは所要の耕深に対応可能な姿勢に設定することができるのである。
ここで、後部カバー23に作用する均平圧が後部カバー23の回転軸心を介して上部カバー21に作用する場合、係合ピン33には上部カバー21の回転中心を軸心として該均平圧による回転モーメントが作用することとなるが、何れかの係止部34に係止状態にある係合ピン33は、アーム部材31の揺動中心となる前記軸心Xよりも僅かに低位に位置して該軸心Xと対向しており、係合ピン33の回動軌跡と略重なる位置に前記軸心Xが位置しているため、該回転モーメントはアーム部材31の軸心Xに向けて主に作用する。このため、該均平圧によってアーム部材31が揺動する虞はない。
また、何れかの係止部34に係止状態にある係合ピン33には、上部カバー21の回転軸心廻りに該上部カバー21や後部カバー23の自重による回転モーメントが作用することとなるが、該回転モーメントは係合ピン33が当接する係止部34の半円弧部37の後部37a及び連接部38によって受け止められる。ここで、連接部38は上部カバー21の回転中心と係合ピン33とを結ぶ直線L1に平行に形成されているため、前記回転モーメントは連接部38に垂直に作用するものとなる。このため、係合ピン33に作用する回転モーメントを係止部34の連接部38が受け止めることによりアーム部材31は軸心Xの径外方向に引張られることとなる。この結果、前記回転モーメントに起因するアーム部材31を回転させる回転力が該アーム部材31に作用することは殆どなく、係止部34内で係合ピン33ががたついたり、作業中の振動によって係合ピン33が係止部34から外れたりする虞はない。
第1実施形態のカバー装置19によれば、アーム部材31を押し下げ、上部カバー21の位置調整を終えた後にアーム部材31から手を放すという極めて容易な操作によって上部カバー21の位置調整が行われる。
また、係合ピン33と係止部34との上述の如き係合により、機枠6に上部カバー21が保持されている状態でアーム部材31や上部カバー21ががたつくことは殆どなく、これによって上部カバー21は安定した状態で機枠6に保持される。
また、係合溝35を開設したアーム部材31と係合ピン33を有する固定部材32とを主構成とする位置決め機構30よって上部カバー21の姿勢調整・保持がなされる。これにより、上部カバー21の位置を調整する装置の部品点数が従来よりも大幅に削減され、該装置に要するコストが低く抑えられることとなる。
図6は、第1比較例であって、アーム部材31に形成された係合溝35は、各係止部34の半円弧部37の半径中心を結ぶ直線L2上にアーム部材31の揺動中心となる軸心Xが位置している。本例においても、これら係合ピン33に作用する回転モーメントを係止部34が受け止めることによりアーム部材31は軸心Xの径外方向に引張られ又は押圧されることとなる。このため、アーム部材31に回転力が作用することは殆どなく、上部カバー21が機枠6に安定した状態で保持される。
また、アーム部材31に把持部44が一体に形成されており、該把持部44は、アーム部材31の上面に沿って延設されている。これにより、位置決め機構30の省スペース化が図られ、上部カバー21上方の空間の有効利用が図られる。
図7及び図8は第2比較例を示している。
第2比較例のアーム部材31は、機枠6に突設されたブラケット47に枢支されており、複数の係止部34の下側に連通部36を設けた係合溝35を備えている。また、アーム部材31の後端部には把持部46が後方突出状に形成されている。
また、姿勢保持手段41は、アーム部材31の延設部45に形成されたアーム側貫通孔51と、ブラケット47に形成された該ブラケット側貫通孔52と、これら貫通孔51、52に挿通されるロック部材53と、ブラケット47に固着された円筒状の保持部材54と、該保持部材54の貫通孔54a、ブラケット側貫通孔52及びアーム側貫通孔51を貫通するロック部材53とを備えている。
また、保持部材54には、内周面から外周面に向けて貫通するL字状の案内孔57が形成されており、ロック部材53には、該案内孔57内を移動可能なロックピン58が突出状に設けられている。
図8中に実線で示す如くロックピン58を案内孔57の先端部に当接させるまでロック部材53を押し込むことにより、該ロック部材53の先端部はアーム側貫通孔51内に位置する。これによってアーム部材31はブラケット47に対して揺動不能となる。
また、図8中に2点鎖線で示す如くロックピン58を案内孔57の後端部に当接させるまでロック部材53を引き抜くことにより、該ロック部材53の先端部はアーム側貫通孔51内からブラケット側貫通孔52内まで引っ込む。これによってアーム部材31は揺動可能となる。また、この状態でロック部材53を回転させてロックピン58を案内孔57の短孔57aに入り込ませることにより、ロック部材53は先端部をブラケット側貫通孔52内に引っ込めた状態に保持される。
また、図7に示す如く、係合溝35の係止部34は、ロック部材53によりアーム部材31を揺動不能とした状態で上部カバー21の回動に伴う係合ピン33の回動軌跡tと重なる位置に形成されている。また、隣合う係止部34の間には、前側の係止部34の半円弧部37の前部から後側の係止部34の連接部38に向けて下り傾斜状に形成された傾斜部39が形成されている。これにより、係止部34の入り口34aは連通部36に向かうにつれて徐々に拡開された形状となっている。
第2比較例は以上の構成からなるものであって、押し込み状態のロック部材53を引き抜くことにより、ロック部材53によるアーム部材31の揺動不能状態は解除される。この状態でアーム部材31を押し上げることにより、何れかの係止部34での係合ピン33の係止状態は解除され、上部カバー21は移動可能状態となる。
そして、上部カバー21を所定の位置に設定した後、アーム部材31を押し下げることにより、係合ピン33はその位置での係止部34に収容されて係止状態となり、上部カバー21の位置が調整されることとなる。このとき、アーム部材31の揺動に伴って係合ピン33が係止部34間の傾斜部39に当接する場合にも、アーム部材31を押し下げることにより係合ピン33は傾斜部39を滑り、該傾斜部39の前側に位置する係止部34に収容される。
また、係合溝35の各係止部34は、上述の如く係合ピン33の回動軌跡tと重なる位置に形成されているため、何れの係止部34に係合ピン33を係止させた状態であってもアーム側貫通孔51はブラケット側貫通孔52と対向することとなる。このため、再びロック部材53を押し込むことができ、該ロック部材53の押し込みによってアーム部材31は揺動不能状態に固定される。
第2比較例によれば、上部カバー21を機枠6に保持させた状態でアーム部材31は揺動不能に固定されるため、アーム部材31と固定部材32の間でがたつきが発生する虞はなく、これによって上部カバー21の保持状態が極めて安定的なものとなると共に作業時に騒音や部材の損傷の原因となる有害な振動を生じてしまう虞もない。
発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
また、アーム部材31に係合ピン33を取り付け、固定部材32に複数の係止部34を有する係合溝35を形成する構成であっても、第1実施形態と同様の効果を奏する。
また、3点リンク機構によって支持されるロータリ耕耘機に採用する場合にも、第1実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第1実施形態のカバー装置の要部を示す断面側面図である。 カバー装置の要部の背面図である。 ロータリ耕耘機の側部伝動ケース及びその周辺を示す断面背面図である。 ロータリ耕耘機の背面図である。 ロータリ耕耘機の左側面図である。 第1比較例の要部を示す断面側面図である。 第2比較例のカバー装置の要部を示す断面側面図である。 姿勢保持手段の一部を破断して示す背面図である。
1 ロータリ耕耘機
2 ロータリ耕耘部
6 機枠
9 サポートアーム
13 爪軸
19 カバー装置
20 ロータリカバー
21 上部カバー
30 位置決め機構
31 アーム部材
32 固定部材
33 係合ピン(係合部)
34 係止部
35 係合溝
36 連通部
37 半円弧部
38 連接部
39 傾斜部
41 姿勢保持手段

Claims (3)

  1. ロータリ耕耘部(2)の上方を覆う上部カバー(21)を機枠(6)に対してロータリ耕耘部(2)の周方向前後に回動可能に支持し、該機枠(6)と上部カバー(21)との間に、上部カバー(21)を回動した位置で保持する位置決め機構(30)を配備しており、
    前記位置決め機構(30)は、前記機枠(6)に前部が揺動可能に枢支されたアーム部材(31)と、前記上部カバー(21)に固設された固定部材(32)とを備え、前記固定部材(32)に係合部(33)を配備し、前記アーム部材(31)に前記係合部(33)を挿通した係合溝(35)を配備しており、
    前記係合溝(35)は、アーム部材(31)の上方向への揺動によって係合部(33)を係止すると共に下方向への揺動によって係合部(33)の係止状態を解除する前後方向複数の係止部(34)と、該複数の係止部(34)の上側と連接していて前記係合部(33)を相対前後移動可能にした連通部(36)とを備えており、
    前記各係止部(34)の後部に連接部(38)を連接し、前側の係止部(34)の連接部(38)から後側の係止部(34)の前部に向けて下がり傾斜状の傾斜部(39)を形成し、この傾斜部(39)の前部を前側の連接部(38)から前方へ突出しかつ前側の係止部(34)の上方に突出しており、
    前記アーム部材(31)と機枠(6)との間に、アーム部材(31)の姿勢を前記係止部(34)に係合部(33)を係止した状態に保つ姿勢保持手段(41)を配備していることを特徴とするロータリ耕耘機のカバー装置。
  2. 前記係止部(34)は丸棒状の係合部(33)を収容可能な半円弧部(37)を備え、前記連接部(38)を半円弧部(37)の後部(37a)に連接し、かつ前記連接部(38)を係止部(34)に収容された係合部(33)の中心と上部カバー(21)の回転中心とを結ぶ中心直線(L1)と平行に配置していることを特徴とする請求項1に記載のロータリ耕耘機のカバー装置。
  3. 前記上部カバー(21)の回動中心からアーム部材(31)の揺動中心までの距離と上部カバー(21)の回動中心から係合部(33)の中心までの距離とを略等しく設定していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ耕耘機のカバー装置。
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