JP4462624B2 - スプリングリテーナ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン用バルブスプリングリテーナ及びその製造方法に関するものである。
エンジン用バルブスプリングリテーナは、バルブスプリングの端部を受け、このリテーナより内側の吸・排気バルブ及びバルブに嵌合したコッタを抑え、バルブの駆動中にバルブスプリングが外れないようにする役割を持つ。
従来のエンジン用バルブスプリングリテーナとして、Ti−6Al−4V系のTi合金を素材としたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−180013号公報(図1、「特許請求の範囲」、段落番号「0002」)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図10は従来の技術の基本構成を説明する図であり、エンジン用バルブスプリングリテーナ200は、軸線部にバルブ通過用の貫通孔201を形成し、その周縁部にダブルスプリングを支持するための受け部202、203を設けたものである。
特許文献1の「特許請求の範囲」に「Ti−6Al−4V系のTi合金を300〜800℃で所定形状に温間鍛造し、・・・エンジン用バルブスプリングリテーナ。」という記述がある。
また、特許文献1の段落番号「0002」に「・・・軽量化したエンジン用バルブスプリングリテーナ・・・Ti−4Al−22V系のTi合金を200℃前後で所定形状に冷間鍛造し、・・・。」という記述がある。
しかし、Ti−6Al−4V系のα+β型Ti合金は、温間鍛造を前提とするため、寸法精度を出すためや表面の平滑性を得るために仕上げ加工が必要になり、工程数が増加するなど、製造コストが嵩む。
一方、Ti−4Al−22V系はβ型Ti合金であり、冷間鍛造を前提とするため、製品形状が良好になる。しかし、β型Ti合金は材料が高価であるとともに、鍛造時の変形抵抗が高いために、金型の寿命が短くなり、エンジン用バルブスプリングリテーナは高価になる。
本発明は、材料がチタン系の比較的安価な合金であり、製造法が冷間鍛造であるスプリングリテーナ(エンジン用バルブスプリングリテーナ)及びその製造技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、吸・排気バルブを閉じ方向へ付勢するためのバルブスプリングの一端を保持するスプリングリテーナであって、円筒部の軸線を上下方向に見たとき、円筒部から鍔部を張出し形成し、円筒部の外周面と鍔部の下面とでバルブスプリングを受ける形状のスプリングリテーナにおいて、
このスプリングリテーナは、α型チタン合金で構成するとともに、少なくとも仕上げ工程は冷間鍛造法で実施し、この冷間鍛造の際に鍔部を径外方ほど厚さが薄くなるように前記鍔部を斜め下方へ圧縮してなり、
前記鍔部に形成する斜面は、前記円筒部の外周面からtだけ径外方へ離れた位置から形成するものとし、距離tは前記鍔部の外径をD、円筒部の外径をdとしたときに、(0.395D−0.5d)≦t≦(0.453D−0.5d)に基づいて定め、
前記鍔部の最大厚さをe、鍔部の先端の厚さをfと呼ぶときに、この鍔部の先端厚さfは、鍔部の最大厚さeの41%〜70%に設定し
前記鍔部の外径Dのうち、最大径をD1、最小径をD2と定義した場合に、(D1−D2)/D1×100により求められる扁平率が1.0%未満であることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、チタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と0.2〜0.5質量%の酸素を含み、その他不可避な不純物を含むα型チタン合金であることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、チタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と、0.2〜0.5質量%の酸素と、0.01〜0.06質量%の窒素を含み、その他不可避な不純物を含むα型チタン合金であることを特徴とする。
請求項に係る発明では、鍔部は、外周端部に厚さを一定とした逃げ部を設けることを特徴とする。
請求項に係る発明では、逃げ部の幅は、鍔部に形成する斜面の長さの30%を超えない大きさに設定したことを特徴とする。
請求項6に係る発明では、請求項1記載のスプリングリテーナは、鍔部の下面から連続するアウタースプリング抑え円筒部の外周面と、この外周面から連続する下面、及びこの下面から連続する外周面とで形成するインナースプリング抑え円筒部とを有し、このインナースプリング抑え円筒部の上下幅に対して、アウタースプリング抑え円筒部の上下幅を大きくしたことを特徴とする。
請求項に係る発明では、円筒部から鍔部を張出し形成し、円筒部の外周面と鍔部の下面とでバルブスプリングを受ける形状のα型チタン合金のスプリングリテーナの製造方法において、
このスプリングリテーナの製造方法は、α型チタン合金のチタン線材又は棒材を切断し、成形用素材とする工程と、
金型のダイの凹部に成形用素材を置き、パンチの底面で成形用素材を据え込み加工する工程と、
据え込み加工後の据え込み品に穴開け加工を施す工程と、
ダイの凹部に穴開け加工品を置き、ダイとパンチを近づけるが如くダイあるいはパンチを移動させ、冷間鍛造して予備成形品を造る工程と、
ダイの凹部に予備成形品を置き、ダイとパンチを近づけるが如くダイあるいはパンチを移動させ、冷間鍛造して鍔部を径外方ほど厚さが薄くなるように形成されたスプリングリテーナとしての仕上げ成形品を造る工程と、からなり、
スプリングリテーナの鍔部の斜面を形成する傾斜部を、一体的に備えているパンチを用いて冷間鍛造を実施することにより、該斜面を形成すると同時にスプリングリテーナを本成形若しくは仕上げ成形するようにしたことを特徴とする。
請求項8に係る発明では、前記パンチの傾斜部に設けた逃げ部を形成する水平面を、前記パンチの傾斜部に設けることにより、スプリングリテーナの逃げ部を、冷間鍛造にて同時に形成するようにしたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、冷間鍛造の際に、径外方ほど厚さが薄くなるように鍔部を斜め下方へ圧縮する。
その結果、仮に変形の異方性が大きいα型チタン合金を材料に採用しても、冷間鍛造で成形した時に、鍔元アール部に発生し易い引けを抑制するとともに、外径の異方性も抑制することができる。
加えて請求項1に係る発明では、鍔部に形成する斜面は、前記円筒部の外周面からtだけ径外方へ離れた位置から形成するものとし、距離tは前記鍔部の外径をD、円筒部の外径をdとしたときに、(0.395D−0.5d)≦t≦(0.453D−0.5d)に基づいて定めたので、この範囲内にtを設定することで、変形の異方性を確実に抑制することができる。
更に請求項1に係る発明では、鍔部の先端厚さは、鍔部の最大厚さの41%〜70%に設定した。41%未満では先端における肉の充填が不足し、又70%超では斜面に異方性の抑制効果が不十分となり、何れにしてもスプリングリテーナの形状は不良になる。この点、本発明によれば良好な形状のスプリングリテーナを提供することができる。
以上より、冷間鍛造工程で、量産可能で高強度、低コストのチタン合金製バルブスプリングリテーナを提供することができる。
請求項2に係る発明では、スプリングリテーナに使用するチタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と0.2〜0.5質量%の酸素を含み、その他不可避な不純物を含むα型チタン合金としたので、Ti−6Al−4V合金やTi−4Al−22V合金などに比べて、素材費を抑えることができる。
請求項3に係る発明では、スプリングリテーナに使用するチタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と、0.2〜0.5質量%の酸素と、0.01〜0.06質量%の窒素を含み、その他不可避な不純物を含むα型チタン合金としたので、Ti−6Al−4V合金やTi−4Al−22V合金などに比べて、素材費を抑えることができると共に、Nを含むことで、請求項2の合金に比べて、より強度を高めることができる。
請求項に係る発明では、鍔部は、外周端部に厚さを一定とした逃げ部を設けたので、変形の異方性が十分抑制され、鍔部の外径精度が向上するという利点がある。
請求項に係る発明では、逃げ部の幅は、鍔部に形成する斜面の長さの30%を超えない大きさに設定したので、鍔部に形成する斜面形状の自由度を低下させることなく、変形の異方性を十分抑制できると共に、確実に外径精度の向上を図ることができるという利点がある。
請求項に係る発明ではまず第1の工程として、チタン線材または棒材を切断し成形用素材とし、次に第2の工程としてこの成形用素材を据え込み加工し、第3の工程として続けて穴開けし、その後、第4の工程として冷間鍛造して予備成形品を造り、第5の工程として冷間鍛造でスプリングリテーナを造るという、少なくとも5段階の加工工程を経て製造する。
冷間鍛造を用いているので、最終鍛造後は、切削などの後加工を施すことなくスプリングリテーナの仕上げ成形品を完成させることができる。
また、冷間鍛造の際に鍔部は、径外方ほど厚さが薄くなるように鍔部を斜め下方へ圧縮することで、鍔部の肉の流れを均一化し、外径の精度の高いスプリングリテーナを製造できる。
図1〜図3で本発明の基礎技術の説明を行い、図4以降で本発明の成立経緯及び本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1はスプリングリテーナを含む動弁機構の一例を示す断面図であり、動弁機構10は、吸気バルブ(又は排気バルブ)11の傘部12を受けるバルブシート13と、傘部12から上側に延びるバルブ軸14と、このバルブ軸14をガイドするバルブガイド15と、吸気バルブ11を閉じ方向へ付勢するバルブスプリング16と、このバルブスプリング16の一端17を保持するスプリングリテーナ20と、このスプリングリテーナ20の内側にありバルブ軸14の上部凹部21に嵌合するコッタ22と、バルブ軸14の上端面に備えるインナーシム23と、これらバルブ軸14、バルブスプリング16、スプリングリテーナ20、コッタ22及びインナーシム23を覆うリフタ24と、このリフタ24に接触するカム26を備えるカムシャフト25とからなる。
なお、27はピストン、28はシリンダヘッドである。
図2はチタン棒の切断から冷間での穴開け加工までの作用図である。
(a)で、シャーリング装置30の基台31にチタン棒32を載せ、このチタン棒32を刃33で切断し、矢印Pの如く成形用素材34を得る。
(b)で、金型35のダイ36の凹部37に成形用素材34を置き、パンチ38の底面39で矢印Qの如く移動させ成形用素材34を据え込み加工する。
(c)で、得た据え込み品43を、ダイ41の凹部42にセットする。そして、据え込み品43に穴開け工具44で矢印Uの如く移動させ穴開け加工を施す。
図3はスプリングリテーナの予備成形から仕上げ成形までの作用図である。
(a)で、ダイ45の凹部46に穴開き品47を置き、パンチ48を矢印Vの如く移動させ、穴開き品47を予備成形としての冷間鍛造する。
(b)で、ダイ49の凹部51に予備成形品52を置き、パンチ53を矢印Wの如く下げ、スプリングリテーナを本成形若しくは仕上げ成形としての冷間鍛造する。
各工程は、ヘッダーマシン等の鍛造設備によって、連続的に行うことも可能であるし個別の工程として行うことも可能である。
図4は本発明で検討したA形スプリングリテーナの断面図であり、A形スプリングリテーナ55は、本体56に円筒部57を設け、この円筒部57から外側に鍔部58を設け、この鍔部58の天井部59を鍔部58の外周面61まで平らに延ばした部品である。62は貫通孔、63は鍔元アール部である。これを形状Aとする。
図5は図4の平面図であり、完成品としてのA形スプリングリテーナ55において、鍔部58の外形は正円であることが望ましい。しかし、冷間鍛造により張出し成形したときに鍔部58が歪な円になることがあった。そこで、歪の度合いを定量化するために、最大径をD1、最小径をD2とし、(D1−D2)/D1 × 100の計算式により、外径の扁平率を求めることにする。外径の扁平率が小さいほど良いことは言うまでもない。
出発材料をTi−1Fe−0.3O(酸素0.3質量%)の棒材とし、この棒材を切断し、上述したとおりに、据え込み、穴開け、予備成形(冷間鍛造)、本成形(冷間鍛造)することで、図4のA形スプリングリテーナ55を得たところ、出来上がり品の外径扁平率は、8.9%であった。許容される外径の扁平率は1.0%と言われているので、8.9%では到底採用できない。
本発明者等は、安価なチタン合金(Ti−1Fe−0.3O)は、いわるゆ異方性が顕著であることと認識し、この異方性対策を検討した。いくつかの対策案のなかで、図4の鍔部58を径外方へ膨出させ、流動化させるときに、この流れに適度な制動を掛ければ、扁平率が改善するのではないかと知見した。すなわち、他の部位より膨出し易い部位の流れを抑え、そこの流れを他の部位より膨出し難い部位へ振り向けることで均一化を図ることができると考えた。この考えに基づいて次の形状Bを決定した。
図6は本発明で検討したB形スプリングリテーナの断面図であり、B形スプリングリテーナ64は、本体65に円筒部66を設け、この円筒部66の外周面67から外側に鍔部68を設け、外周面67から鉛直上向きの延長線Sを基準として−tの本体65上面の位置を圧縮開始位置69とし、この圧縮開始位置69を起点として外側に斜面71を設け、この斜面71の端部を鍔部68の外周面72に連結した部品である。これを形状Bとする。73は貫通孔、74は鍔元アール部である。
次表は形状A及びBの鍔外径の扁平率について調べた結果を示す。
Figure 0004462624
何れも、tは円筒部の外周面からテーパ開始点(以後、圧縮開始位置とする。)までの距離である。
試験番号1は、形状Aでテーパ無しの場合であり、鍔外径の扁平率が8.9%であった。
試験番号2〜4は、形状Bで、tが各々−0.3mm、−0.7mm、−1.0mmの場合であり、鍔外径の扁平率が各々2.9%、2.8%、3.8%であった。加えて、鍔元アール部(図6の符号74)の形状を調べたところ、引けが認められた。
このように、鍔部68に斜め下方へのテーパを設けた形状Bとすることで、鍔外径の扁平率は著しく改善したが、合格基準の1.0%未満には到達しなかった。
本発明者等は、形状Bは径外方への流れを制限し過ぎたために、結果として、扁平率が希望するほどには改善しなかったとともに引けが発生したと考えるに至った。であれば、形状Aと形状Bとの中間の形状を検討することが有効となる。
図7は本発明で検討したC形及びD形スプリングリテーナの断面図である。
(a)で、C形スプリングリテーナ75は、本体76に円筒部77を設け、この円筒部77の外周面78から外側に鍔部79を設け、外周面78から鉛直上向きの延長線Sと本体76との交点位置を圧縮開始位置81とし、この圧縮開始位置81を起点として外側に斜面82を設け、この斜面82の端部を鍔部79の外周面83に連結した形状である。これを形状Cとする。また、84は鍔元アール部である。
(b)で、D形スプリングリテーナ85は、本体86に円筒部87を設け、この円筒部87の外周面88から外側に鍔部89を設け、外周面88から鉛直上向きの延長線Sを基準として+tの本体86上面の位置を圧縮開始位置91とし、この圧縮開始位置91を起点として外側に斜面92を設け、この斜面92の端部を鍔部89の外周面93に連結した形状である。これを形状Dとする。また、94は鍔元アール部である。
形状C、形状Dを比較した結果を次表に示す。
Figure 0004462624
何れも、tは円筒部の外周面から圧縮開始位置までの距離である。
試験番号5は、形状Cで、tが0mmの場合であり、鍔外径の扁平率は2.5%に改善されたが、鍔元アール形状に若干の引けが発生した。
試験番号6は、形状Dで、tが0.7mmの場合であり、鍔外径の扁平率は0.8%に大幅に改善され、加えて鍔元アール形状に引けが無く、良好であった。
したがって、本発明に係るスプリングリテーナの形状は、形状Dを採用することにした。
以上をまとめると発明は、吸・排気バルブを閉じ方向へ付勢するためのバルブスプリングの一端を、保持するスプリングリテーナであって、円筒部から鍔部を張出し形成し、円筒部の外周面と鍔部の下面とでバルブスプリングを受ける形状のスプリングリテーナの製造方法において、
このスプリングリテーナは、チタン合金で構成するとともに、少なくとも仕上げ工程は冷間鍛造法で実施し、この冷間鍛造の際に鍔部を径外方ほど厚さが薄くなるように斜め下方へ圧縮することを特徴とする。
形状Dが好適であることが判明したので、次に距離tの好ましい値を探すため追加実験を実施した。その内容及び結果を次表に示す。
Figure 0004462624
形状はCおよびDとする。
試験番号5は、形状Cで、tを0mmとした場合であり、鍔外径の扁平率が2.5%で、鍔元アール形状に若干の引けが発生したために、判定を×とする。
試験番号7〜9は、形状Dで、各々tを0.3mm、0.5mm、1.5mmとした場合であり、鍔外径の扁平率が、各々0.9%、0.9%、0.9%であるために、判定を○とした。
試験番号10は、tを2.0mmとした場合であり、鍔外径の扁平率が3.3%で合格基準の1.0%より大きいために、判定を×とする。
したがって、tは0.3mm〜1.5mmとした。
次に、このtの範囲である0.3mm≦t≦1.5mmを数式を使って一般的な表現にすることを試みる。
このtの範囲を数式を使って一般化するために、図8を参照する。
図8は本発明に係るスプリングリテーナの断面図であり、スプリングリテーナ100は、本体101の上面102の圧縮開始位置103から下方へ延びる斜面104、この斜面104の外周端部105の外周面106、この外周面106から連続する下面107で形成する鍔部108と、この鍔部108の下面107から連続するアウタースプリング抑え円筒部109の外周面111と、この外周面111から連続する下面112、及びこの下面112から連続する外周面113とで形成するインナースプリング抑え円筒部114とからなるものである。なお、115は鍔元アール部である。
ここで、鍔部の外径をD、圧縮開始位置間の距離をT、円筒部の外径をd、円筒部外周から圧縮開始位置までの距離をtとし、TはDが大きくなれば大きくなり、Dが小さくなれば小さくなるごとくに、Dに比例させるべきであることがわかる。
これら、D、T、d、tの基本式を次式で表す。
Figure 0004462624
式(2)を式(1)に代入して次式を導き出す。
Figure 0004462624
ここで、D=21mm、d=16mmとし、これらをtの最大値1.5mm及び最小値0.3mmと共に式(3)に代入すると、次式となる。
Figure 0004462624
式(4)を変形するとtの最大値を表す数式となり、これを次式で示す。
Figure 0004462624
式(5)を変形するとtの最小値を表す数式となり、これを次式で示す。
Figure 0004462624
式(6)はtの最大値を示すもので、式(7)はtの最小値を示すものであるから、tの範囲を数式を使って一般化すると、次式となる。
Figure 0004462624
この式(8)にD=21mm、d=16mmを代入すると、tは、ほぼ0.3mm≦t≦1.5mmとなる。
以上をまとめると、鍔部に形成する斜面は、円筒部の外周面からtだけ径外方へ離れた位置から形成するものとし、距離tは鍔部の外径をD、円筒部の外径をdとしたときに、(0.395D−0.5d)≦t≦(0.453D−0.5d)に基づいて定めたことを特徴とする。
次に、スプリングリテーナに使用するチタン合金材料種を決定するための詳細な検討を行った。使用するチタン合金は、冷間鍛造が可能なα型チタン合金でチタン(以下Tiとする。)に微量の鉄(以下Feとする。)、酸素(以下Oとする。)、窒素(以下Nとする。)を含むものを検討することにした。
次表は、Ti−Fe−O系チタン合金のFe量を決めるための検討結果を示した表である。
Figure 0004462624
何れも、形状はDであり、tは円筒形の外周面から圧縮開始位置までの距離で1.0mmとする。
試験番号11は、Feが0.3質量%、Oが0.4質量%、残部をTiとしたチタン合金の場合であり、冷間鍛造後の割れは無かったが、鍔外径の扁平率が2.6%であり、合格基準の1.0%未満から外れるために判定を×とした。
試験番号12〜14は、各々Feが0.5質量%、1.0質量%、1.5質量%で、Oが0.4質量%、残部をTiとしたチタン合金の場合であり、冷間鍛造後の割れは無く、鍔外径の扁平率が各々0.8%、0.9%、0.8%であり、合格基準の1.0%未満であるために判定を○とした。
試験番号15は、Feが1.7質量%、Oが0.4質量%、残部をTiとしたチタン合金の場合であり、冷間鍛造後の割れが有るために判定を×とした。
したがって、Ti−Fe−O系チタン合金のFe量は、0.5質量%〜1.5質量%と決定する。
同様に次表は、Ti−Fe−O系チタン合金のO量を決めるための検討結果を示した表である。
Figure 0004462624
何れも、形状はDであり、tは円筒形の外周面から圧縮開始位置までの距離で1.0mmとする。
試験番号16は、Feが1.0質量%、Oが0.1質量%、残部をTiとしたチタン合金の場合であり、冷間鍛造後の割れは無かったが、単体強度が弱いために、判定を×とした。
試験番号17〜19は、Feが1.0質量%、各々Oが0.2質量%、0.3質量%、0.5質量%、残部をTiとしたチタン合金の場合であり、冷間鍛造後の割れが無く、単体強度が強いために、判定を○とした。
試験番号20は、Feが1.0質量%、Oが0.6質量%、残部をTiとしたチタン合金の場合であり、冷間鍛造後の割れが有るために判定を×とした。
したがって、Ti−Fe−O系チタン合金のO量は、0.2質量%〜0.5質量%と決定する。
以上の表4及び表5の結果をまとめると、チタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と0.2〜0.5質量%の酸素を含み、その他不可避な不純物を含むα型チタン合金であることを特徴とする。
一般に、スプリングリテーナに使用するチタン合金でTi−Fe−O系チタン合金の強度を増す目的などでNを添加し、Ti−Fe−O−N系チタン合金とすることがある。そこで、このTi−Fe−O−N系チタン合金のN量を決定するための検討を行った。
次表は、N量を決めるための検討結果を示した表である。
Figure 0004462624
何れも、形状はD、tは円筒部の外周面から圧縮開始位置までの距離で1.0mmとし、Feは1.0質量%、Oは0.3質量%を含むものとする。
試験番号21〜23は、各々Nが0.01質量%、0.03質量%、0.06質量%、残部をTiとしたチタン合金の場合であり、冷間鍛造後の割れは無く、単体強度も強いために、判定を○とした。
試験番号24は、Nを0.08質量%含む場合であり、冷間鍛造後の割れが有るために判定を×とした。
したがって、Ti−Fe−O−N系チタン合金のN量は、0.01質量%〜0.06質量%と決定する。
以上の表4、表5及び表6の結果をまとめると、チタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と0.2〜0.5質量%の酸素と、0.01〜0.06質量%の窒素を含み、その他不可避な不純物を含むα型チタン合金であることを特徴とする。
以上の検討で、スプリングリテーナの完成品において、少なくても仕上げ工程は冷間鍛造法で実施し、この冷間鍛造の際に厚さ一定の鍔部を径外方ほど厚さが薄くなるように斜め下方へ圧縮することと、安価なチタン合金を用いることが決定した。
図8において、鍔部108の基部の厚さを「鍔部の最大厚さe」、鍔部108の先端(外周面106)の厚さを「鍔部の先端厚さf」と呼ぶことにする。厚さが最大の基部と厚さが最小の先端との関係は、鍔部108の断面形状を決定する上で重要な要素である。そこで、最大厚さeと先端厚さfの関係を調べた。その内容及ぶ結果を次表に示す。なお、後述の実験番号25〜29の次に次の実験を実施したので、実験番号に番号30〜35を与えた。
Figure 0004462624
第1行の見出しは、試験No.、t、形状、鍔部の最大厚さe、鍔部の先端厚さf、f/e、成形性、判定とした。
何れも、形状はDであり、円筒部外周からテーパ開始点までの距離tは1.0mmであり、鍔部の最大厚さeは1.7mmとする。
試験番号30は、鍔部の先端厚さfが0.6mmで、f/eは35%の場合である。成形テストでは、先端における肉の充填が不十分となり、鍔部の形状が不良であった。そこで、判定を×とした。
試験番号31〜34は、鍔部の先端厚さfが0.7mm、0.8mm、1.0mm、1.2mmで、f/eは41%、47%、59%、70%の場合であり、成形テスト結果は良好であり、判定を○とした。
試験番号35は、鍔部の先端厚さfが1.5mmで、f/eは88%の場合である。成形テストでは、斜面による変形の異方性の抑制効果が不十分となり、逃げ部の形状不良が発生し、判定を×とした。
以上の結果から、鍔部108の基部の厚さを「鍔部の最大厚さe」、鍔部108の先端(外周面106)の厚さを「鍔部の先端厚さf」と呼ぶときに、この鍔部の先端厚さfは、鍔部の最大厚さeの41%〜70%に設定することが重要となり、この範囲に設定することで鍔部の形状を良好にすることができる。
ところで、図3(b)に示すとおり、本発明を実現するために鋭いエッジを有するパンチ53を使用する。しかし、エッジは鋭くするほど寿命(ショット回数)が短くなり、生産性に影響を及ぼす。そこで、次にパンチの形状を検討する。
図9は本発明に係るパンチ形状の検討図である。
(a)で、スプリングリテーナ120の鍔部121の斜面122を、パンチ53の傾斜部123を用いて加工した後に、パンチ53を矢印Yの如くスプリングリテーナ120から引離した状態を示す。
この場合は、スプリングリテーナ120の鍔部121に斜面122を造ることができるが、使用を重ねる度に、パンチ53の傾斜部123の先端が丸くなり金型寿命の低下を引き起す虞がある。そこで、次のように改良した。
(b)で、スプリングリテーナ124の鍔部125に、斜面126と共に設けた逃げ部127を、パンチ128の傾斜部129及び水平面131を用いて加工した後に、パンチ128を矢印Zの如くスプリングリテーナ124から引離した状態を示す。
図中、eは鍔部125の最大厚さ、kは逃げ部127の厚さ、hは逃げ部127の幅を表す。
鍔部125は、外周端部に厚さを一定とした逃げ部127を設けたので、パンチのエッジは何時までも変形しない。この結果、鍔部125の外径精度が向上するという利点がある。
以上より、逃げ部127を設けたので、鍔部125の外径精度が向上することが判明したが、次に最適な逃げ部127の厚さkを探すために追加実験を実施した。その内容及び結果を次表に示す。
Figure 0004462624
何れも、形状はDであり、円筒部外周からテーパ開始点までの距離tは1.0mmであり、鍔部の厚さは1.7mmとする。
試験番号25は、逃げ部の厚さkが0.6mm、鍔部の最大厚さeに対する逃げ部の厚さkの比率が35%の場合である。成形テストでは、逃げ部を造るクリアランスに素材が均一に入って行かなかったために逃げ部の形状不良が発生し、判定を×とした。
試験番号26〜28は、逃げ部の厚さkを各々0.8mm、1.0mm、1.2mmとし、最大厚さeに対する逃げ部の厚さkの比率が各々47%、59%、70%の場合であり、成形テスト結果は良好であり、判定を○とした。
なお、表に示さないが、これら試験番号26〜28の鍔外径の扁平率は0.5%であった。
試験番号29は、逃げ部の厚さkが1.5mm、最大厚さeに対する逃げ部の厚さkの比率が88%の場合である。成形テストでは、斜面による変形の異方性の抑制効果が不十分となり、逃げ部の形状不良が発生し、判定を×とした。
以上の結果から、逃げ部127の厚さkは、鍔部125の最大厚さeの47〜70%に設定することが必要である。
逃げ部127の幅hは、鍔部125に形成する斜面の長さの30%を超えない大きさに設定したしたので、確実に外径精度の向上を図ることができるという利点がある。
すなわち、鍔部は、外周端部に厚さを一定とした逃げ部を設けることを特徴とする。
さらに、逃げ部の幅は、鍔部に形成する斜面の長さの30%を超えない大きさに設定したことを特徴とする。
また、この冷間鍛造の際に、径外方ほど厚さが薄くなるように鍔部を斜め下方へ圧縮する。
その結果、仮に変形の異方性が大きいα型チタン合金を材料に採用しても、冷間鍛造で成形した後で、鍔元アール部に発生し易い引けを抑制するとともに外径の異方性も抑制することができる。
尚、本発明のスプリングリテーナ100、124を適用するエンジンは、吸気弁及び排気弁を備えるエンジンであれば種類を格別に限定するものではない。
本発明のスプリングリテーナは、自動車の動弁機構に好適である。
スプリングリテーナを含む動弁機構の一例を示す断面図である。 チタン棒の切断から冷間での穴開け加工までの作用図である。 スプリングリテーナの予備成形から仕上げ成形までの作用図である。 本発明で検討したA形スプリングリテーナの断面図である。 図4の平面図である。 本発明で検討したB形スプリングリテーナの断面図である。 本発明で検討したC形及びD形スプリングリテーナの断面図である。 本発明に係るスプリングリテーナの断面図である。 本発明に係るパンチ形状の検討図である。 従来の技術の基本構成を説明する図である。
符号の説明
10…動弁機構 、11…吸・排気バルブ 、16…バルブスプリング 、20、100、124…スプリングリテーナ 、22…コッタ 、101…本体 、103…圧縮開始位置 、104…斜面 、105…外周端部 、106、111、113…外周面 、107、112…下面 、108…鍔部 、109…アウタースプリング抑え円筒部 、114…インナースプリング抑え円筒部 、115…鍔元アール部 、127…逃げ部。

Claims (8)

  1. 吸・排気バルブを閉じ方向へ付勢するためのバルブスプリングの一端を保持するスプリングリテーナであって、円筒部の軸線を上下方向に見たとき、円筒部から鍔部を張出し形成し、円筒部の外周面と鍔部の下面とでバルブスプリングを受ける形状のスプリングリテーナにおいて、
    このスプリングリテーナは、α型チタン合金で構成するとともに、少なくとも仕上げ工程は冷間鍛造法で実施し、この冷間鍛造の際に鍔部を径外方ほど厚さが薄くなるように前記鍔部を斜め下方へ圧縮してなり、
    前記鍔部に形成する斜面は、前記円筒部の外周面からtだけ径外方へ離れた位置から形成するものとし、距離tは前記鍔部の外径をD、円筒部の外径をdとしたときに、(0.395D−0.5d)≦t≦(0.453D−0.5d)に基づいて定め、
    前記鍔部の最大厚さをe、鍔部の先端の厚さをfと呼ぶときに、この鍔部の先端厚さfは、鍔部の最大厚さeの41%〜70%に設定し
    前記鍔部の外径Dにおいて、最大径をD1、最小径をD2と定義した場合に、(D1−D2)/D1×100により求められる扁平率が1.0%未満であることを特徴とするスプリングリテーナ。
  2. 前記α型チタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と0.2〜0.5質量%の酸素を含み、その他不可避な不純物を含む合金であることを特徴とする請求項1記載のスプリングリテーナ。
  3. 前記α型チタン合金は、チタンに0.5〜1.5質量%の鉄と、0.2〜0.5質量%の酸素と、0.01〜0.06質量%の窒素を含み、その他不可避な不純物を含む合金であることを特徴とする請求項1記載のスプリングリテーナ。
  4. 前記鍔部は、外周端部に厚さを一定とした逃げ部を設けることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のスプリングリテーナ。
  5. 前記逃げ部の幅は、鍔部に形成する斜面の長さの30%を超えない大きさに設定したことを特徴とする請求項4記載のスプリングリテーナ。
  6. 請求項1記載のスプリングリテーナは、鍔部の下面から連続するアウタースプリング抑え円筒部の外周面と、この外周面から連続する下面、及びこの下面から連続する外周面とで形成するインナースプリング抑え円筒部とを有し、
    このインナースプリング抑え円筒部の上下幅に対して、アウタースプリング抑え円筒部の上下幅を大きくしたことを特徴とするスクリングリテーナ。
  7. 円筒部から鍔部を張出し形成し、円筒部の外周面と鍔部の下面とでバルブスプリングを受ける形状のα型チタン合金のスプリングリテーナの製造方法において、
    このスプリングリテーナの製造方法は、α型チタン合金のチタン線材又は棒材を切断し、成形用素材とする工程と、
    金型のダイの凹部に前記成形用素材を置き、パンチの底面で前記成形用素材を据え込み加工する工程と、
    前記据え込み加工後の据え込み品に穴開け加工を施す工程と、
    ダイの凹部に穴開け加工品を置き、ダイとパンチを近づけるが如くダイあるいはパンチを移動させ、冷間鍛造して予備成形品を造る工程と、
    ダイの凹部に予備成形品を置き、ダイとパンチを近づけるが如くダイあるいはパンチを移動させ、冷間鍛造して鍔部を径外方ほど厚さが薄くなるように形成されたスプリングリテーナとしての仕上げ成形品を造る工程と、からなり、
    スプリングリテーナの鍔部の斜面を形成する傾斜部を、一体的に備えているパンチを用いて冷間鍛造を実施することにより、該斜面を形成すると同時にスプリングリテーナを本成形若しくは仕上げ成形するようにしたことを特徴とするスプリングリテーナの製造方法。
  8. 前記パンチの傾斜部に設けた逃げ部を形成する水平面を、前記パンチの傾斜部に設けることにより、スプリングリテーナの逃げ部を、冷間鍛造にて同時に形成するようにしたことを特徴とする請求項7記載のスプリングリテーナの製造方法。
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