JP2001317315A - 中空ポペット弁とその製造方法 - Google Patents

中空ポペット弁とその製造方法

Info

Publication number
JP2001317315A
JP2001317315A JP2000134375A JP2000134375A JP2001317315A JP 2001317315 A JP2001317315 A JP 2001317315A JP 2000134375 A JP2000134375 A JP 2000134375A JP 2000134375 A JP2000134375 A JP 2000134375A JP 2001317315 A JP2001317315 A JP 2001317315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stem
cotter
end part
cotter groove
poppet valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000134375A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Noguchi
真司 野口
Isao Shirayanagi
伊佐雄 白柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOGUCHI SEISAKUSHO KK
Noguchi Works Co Ltd
Original Assignee
NOGUCHI SEISAKUSHO KK
Noguchi Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOGUCHI SEISAKUSHO KK, Noguchi Works Co Ltd filed Critical NOGUCHI SEISAKUSHO KK
Priority to JP2000134375A priority Critical patent/JP2001317315A/ja
Publication of JP2001317315A publication Critical patent/JP2001317315A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】鋼板を深絞り加工して作られたポペット弁を可
及的に軽量化するべく、ステムの肉厚を薄くしていく
と、ステムの部分が降伏して伸びてしまう以前に、コッ
タ溝より上側の部分がコッタによって扱かれ、変形して
しまうことがあるので、ステム部分の重量増加を最小に
抑えつゝ、補強することを目的とする。 【解決手段】物として、一端が開いた中空のステムのタ
ペット側に、外周壁の一部を外側から押圧し内側へ膨出
させてコッタ溝を成形するとともに、前記コッタ溝より
タペット側の内面に耐摩材料で作られた端部部材を収
め、ステムの端部を内側へ変形させて固定することによ
って解決できる。製造方法として、板材を成形して中空
のステムを成形する工程と、そのステムのタペット側の
端部近傍を外周から内周へ膨出させて外面に環状のコッ
タ溝と内面に環状のリブとを成形する工程と、ステムの
タペット側の端部から挿入される端部部材を前記リブに
よって支承する工程と、ステムの端部を内周方向へ変形
させて端部部材を抜け止めする工程とによって解決でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の吸排気弁
として好適なポペット弁に関するもので、特にステムを
中空に形成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポペット弁を軽量化する手段とし
てステムの部分をドリル加工して中空にすることが知ら
れている。ドリル加工による穿孔は深い孔を開ける際に
偏肉を生じ、薄く作るのにも限度があった。出願人はス
テムの製造を板材からプレス機械で深絞り加工し、必要
に応じて扱き加工を加えることにより、機械加工する場
合に比してステムの肉厚を大幅に薄肉とする技術を開発
し、先に、特開2000−45730号として提案し
た。
【0003】さらに、そこではステムに形成されるコッ
タ溝も切削によることなく、図6で示す転造法、あるい
はスピニング加工などの塑性加工によって成形してい
る。この加工方法によれば、ステムの部分が全長に亘っ
て均一に肉厚に成形され、かつ、バルブスプリングによ
って切断される限界まで、その肉厚を薄く加工できる特
徴がある。
【0004】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、出願人の実験
によれば、ポペット弁の肉厚を薄くしていくと、ステム
が切断される以前にコッタ溝とタペット側端部との間の
短い軸部がバルブコッタによって扱きを受けて変形して
しまうことが判明した。
【0005】すなわち、図7(a)で示すように、出願
人の開発した薄肉中空のポペット弁80のフレア部に設
けた弁体81を、アムスラ引張り試験機のベッド91に
取り付けた弁座形の抑え具92によって位置決めし、ス
テム82のタペット端側をコッタ溝に係合させたコッタ
83と弁ばねリテーナ84とを介して、前記アムスラ引
張り試験機のラム93へ取り付けた引上げ具94によっ
て引上げて引っ張ることによって、ステム82へ引張り
応力を与えて試験した。その結果、当初、同図(b)中
の右半部であった形状が、同図中の左半分で示すよう
に、コッタ溝より上の部分86がコッタ83によって扱
かれ、符号87で示すようにコッタ溝の径と略同径に縮
径し、コッタを係止することができなかった。
【0006】出願人は先に、このような不具合を解消す
ることが可能な成形方法として、ステムのコッタ溝から
タペット側端部までの部分を肉厚に成形する製造方法を
提案した(特願平11−373363号)が、それによ
ってもタペット側を十分な肉厚にすると、残部の肉厚を
十分に薄肉にすることができなかった。さらに、ステム
のコッタ溝からタペット側端部までの部分を別体に成形
し、ステムの端部へろう付けして結合する方法も提案し
た(特願平2000−029072号)が、製造工程に
ステムを加熱する工程が含まれるため製造が容易でなか
った。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、物として、
中空のステムのタペット側に、外面から内面へ環状に膨
出させて外面のコッタ溝と内面のリブとを設け、前記ス
テムのコッタ溝よりタペット側の内面に耐摩材料で作ら
れた端部部材を収め、ステムの端部を内側へ変形させて
抜止めすることによって解決される。そこでは、前記端
部部材は軸線と直交する方向の断面が円形で、その上面
と下面とが略平行に作られることが好ましい。また、製
造方法として、板材を成形して中空のステムを成形する
工程と、そのステムのタペット側の端部近傍を外周から
内周へ膨出させて外面に環状のコッタ溝と内面に環状の
リブとを成形する工程と、ステムのタペット側の端部か
ら挿入される端部部材を前記リブによって支承する工程
と、ステムの端部を内周方向へ変形させて端部部材を抜
け止めする工程とを含ませることで解決される。
【0008】
【作用】端部部材はコッタ溝の裏面に形成されるリブに
よって支えられ、ステムの端部によって脱落しないよう
固定される。端部部材を円板形とすれば、端部部材は環
状をなすコッタ溝の裏面によって支えられることによ
り、軸線と略直角な端面を形成する。端部部材はステム
の端部によって抜け止めされており、コッタ溝のタペッ
ト端側がコッタによって強い扱き力を受けたとき、コッ
タ溝の裏面を支えてステムの変形を阻止する。コッタ溝
の加工に際して、同時に裏面に端部部材を支承するため
のリブが作られる。リブは端部部材の下面をステムの軸
方向と直交する面に保持する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の最良の実施態様を説明する。
図1中、10はこの発明に係るポペット弁である。ポペ
ット弁10は図示してないエンジンやコンプレッサの弁
座に着座する弁体11と、その弁体に結合されるステム
20とを有する。なお、エンジン用に供される弁体11
はステンレス材その他の耐熱鋼で作られ、弁座部分には
必要に応じてステライトその他の超耐熱材がろう付け、
あるいは盛り金される。
【0010】ステム20は鋼板を深絞りして作られた薄
肉の管材からなっており、その一端21は前記弁体11
の外縁近くへ溶着するよう二次曲線的に外径の拡大する
フレア側となっている。他端22は図示してないタペッ
トや弁リフタ、あるいはロッカーアームに当接するタペ
ット側である。タペット側22には端部近傍に位置し
て、外周面に周知のコッタ83を係止するためのコッタ
溝23が設けられている。コッタ溝23は図6(a)で
示す金型Dを用いて転造され、ステム20をなす壁面が
内側へ環状に膨出し、図2、図4(a)で示すように、
裏面にはコッタ溝23に対応する環状のリブ24が形成
される。
【0011】ステム20のタペット側22の端部には、
図4(b)で示す次の工程において、開口部の内側へ図
3で示す端部部材25が挿入される。端部部材25は焼
入れされた鋼材、あるいは焼結された超硬合金、その他
の耐摩材によって作られ、その形状は、軸方向の断面が
円形で、かつ、上下が平行な面を有する板状、あるいは
軸状に作られている。図3で示す端部部材25は、円板
状をなしており、その周縁は2個の小円25a、25a
の弦によって形成される円弧状に作られている。よっ
て、端部部材25が挿入されるとその下面がリブ24に
よって支承され、ステム20と端部部材25とが同芯に
保持され、上面はステムの外周に対して大略直交する端
面となる。
【0012】端部部材25の形状はこれに限られるもの
ではなく、図5(a)で示すように、厚さ方向の中央部
が略三角形状に突出した、いわゆるそろばん珠の形をし
たものでもよく、この場合、前記したコッタ83から受
ける扱きに対しては耐変形性が大きい。また、同図
(b)で示すように、焼き入れされた玉軸受用の鋼球と
し、ステム24の端部へ取り付けてから研削によって端
面を形成することもある。この場合、鋼球は市販品があ
り、高精度の材料が廉価に入手できる。
【0013】さらに、端部部材25とステム20との結
合を一層確実にするため、図5(c)で示すように、先
の例における端部部材25の軸方向長さを増して軸状と
し、その中央部に補助コッタ溝23aを設けてもよい。
この例において補助コッタ溝23aと端部22aの加締
めは図6(b)のような金型Dを用い、上型と下型との
関係を水平方向へ移動させることによって外周に転造に
よる溝を作ることもできる。このように端部部材25の
移動を端部22aの加締めだけでなく、中央部でも行う
ことにより、軸方向の固定を一層確実にすることができ
る。
【0014】次いで、ステム20は図4(c)で示すよ
うに、外周を両側から型26aで挟んで抑え、それによ
って位置決めした上、回転する工具26bを上側から押
し付けて端部22aを内側へ折り曲げ、加締め加工す
る。最後に、ステム20は同図(d)で示すように、端
部部材25の端面と折り曲げられた端部22aを同時に
研削し、仕上げられた端面22bが形成される。
【0015】以上のように、例示した各実施例によれ
ば、ステム20は端部部材25によってコッタ溝23付
近の強度が高められているので、コッタ83による剪断
力やタペットによる衝撃的な荷重を受けても、変形した
り、破壊したりすることがない。よって、ステム20の
全体を略均一な肉厚とすることができ、軽量化に寄与し
ている。また、肉厚を大きく変化させる必要がないか
ら、ステム20の深絞り加工、あるいは扱き加工が容易
となり、製造コストの低減に大きな効果がある。
【0016】なお、ステム20に取り付けられる端部部
材25は、超硬合金や熱処理された鋼材などの硬質金属
が使用されるので、ステム20への焼き入れを省略する
こともできる。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、中空に作られ
たステムの板厚を増すことなくタペット側の端部に設け
られるコッタ溝付近の強度を高めることができる。すな
わち、弁コッタを介してコッタ溝が強い扱き力を受けて
も、その力は端部部材によって支承されるのでステム自
体が薄肉であっても変形することがない。また、端部部
材として熱処理を施した硬質なものを用いれば、ステム
の焼入れを省略することも可能である。請求項2の発明
によれば、ステムに形成されるコッタ溝の裏側に形成さ
れる環状のリブによって端部部材の下面が支えられる
と、上面がステムの端面となる。請求項3の発明によれ
ば、ポペット弁のタペット側端部の強度が十分高く、軽
量なものを容易に製造することができる。などの効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例を示すポペット弁の軸線に
沿った断面図である。
【図2】その一部を拡大して示す部分拡大断面図であ
る。
【図3】そこに使用される端部部材を拡大して示すもの
で、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図4】ポペット弁の製造工程を示す工程図である。
【図5】(a)、(b)、(c)はそれぞれ異なる変形
例を示す、図2相当の部分拡大断面図である。
【図6】ステムの端部へ端部部材を加締め加工で取り付
けるための金型を示す側面図である。
【図7】(a)はポペット弁の引張り試験機を示す断面
図であり、(b)は、その試験の前後におけるポペット
弁の形状変化を示す断面図である。
【符号の説明】
10、80・・・・ポペット弁 11・・・・弁体 20・・・・ステム 21・・・・一端(フレア側) 22・・・・他端(タペット側) 22a・・・端部 22b・・・端面 23・・・・コッタ溝 23a・・・補助コッタ溝 24・・・・リブ 25・・・・端部部材 25a・・・小円 25b・・・三角形の突起 81・・・・弁体 82・・・・ステム 83・・・・コッタ 84・・・・弁ばねリテーナ 86・・・・コッタ溝より上の部分 87・・・・縮径 91・・・・ベッド 92・・・・抑え具 93・・・・ラム 94・・・・引上げ具 D・・・・金型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空のステムのタペット側に、外面から内
    面へ環状に膨出させて外面のコッタ溝と内面のリブとを
    設け、前記ステムのコッタ溝よりタペット側の内面に耐
    摩材料で作られた端部部材を収め、ステムの端部を内側
    へ変形させて抜止めした中空ポペット弁。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記端部部材は軸線と
    直交する方向の断面が円形で、その上面と下面とが略平
    行に作られている中空ポペット弁。
  3. 【請求項3】板材を成形して中空のステムを成形する工
    程と、そのステムのタペット側の端部近傍を外周から内
    周へ膨出させて外面に環状のコッタ溝と内面に環状のリ
    ブとを成形する工程と、ステムのタペット側の端部から
    挿入される端部部材を前記リブによって支承する工程
    と、ステムの端部を内周方向へ変形させて端部部材を抜
    け止めする工程とを含む中空ポペット弁の製造方法。
JP2000134375A 2000-05-08 2000-05-08 中空ポペット弁とその製造方法 Pending JP2001317315A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000134375A JP2001317315A (ja) 2000-05-08 2000-05-08 中空ポペット弁とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000134375A JP2001317315A (ja) 2000-05-08 2000-05-08 中空ポペット弁とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001317315A true JP2001317315A (ja) 2001-11-16

Family

ID=18642663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000134375A Pending JP2001317315A (ja) 2000-05-08 2000-05-08 中空ポペット弁とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001317315A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105722616A (zh) * 2013-06-17 2016-06-29 蒂森克虏伯钢铁欧洲股份公司 用于制造旋转对称的金属零件的方法和设备
JP2020508875A (ja) * 2017-02-15 2020-03-26 フェデラル−モーグル バルブトレイン ゲーエムベーハーFederal−Mogul Valvetrain Gmbh ディスクバルブをクロスウェッジ圧延する方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105722616A (zh) * 2013-06-17 2016-06-29 蒂森克虏伯钢铁欧洲股份公司 用于制造旋转对称的金属零件的方法和设备
CN105722616B (zh) * 2013-06-17 2019-02-12 蒂森克虏伯钢铁欧洲股份公司 用于制造旋转对称的金属零件的方法和设备
JP2020508875A (ja) * 2017-02-15 2020-03-26 フェデラル−モーグル バルブトレイン ゲーエムベーハーFederal−Mogul Valvetrain Gmbh ディスクバルブをクロスウェッジ圧延する方法
JP7007390B2 (ja) 2017-02-15 2022-01-24 フェデラル-モーグル バルブトレイン ゲーエムベーハー ディスクバルブをクロスウェッジ圧延する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6932040B2 (en) Metal plate rocker arm and method of manufacturing the metal plate rocker arm
JP4871293B2 (ja) 冷媒入り中空ポペットバルブおよびその製造方法
US11215091B2 (en) Hollow engine valve and manufacturing method therefor
JP5311918B2 (ja) スプリング・リテーナ及びスプリング・システム
JP2009293465A (ja) 中空バルブの製造方法
JP4462624B2 (ja) スプリングリテーナ及びその製造方法
JPS6330655A (ja) カムシヤフトの製造方法
EP0911493A2 (en) Improved tip structures for an ultra light engine valve
US6378543B1 (en) Hollow poppet valve and the method for manufacturing the same
JP2008088815A (ja) 中空ポペット弁とその製造方法
JP2001317315A (ja) 中空ポペット弁とその製造方法
JP2003004051A (ja) シェル形針状ころ軸受用軌道輪およびその製造方法
US6679478B2 (en) Hollow poppet valve and method for manufacturing the same
US11446729B2 (en) Method for the production of an internal stop in a tubular component
JP2004025198A (ja) 拡散接合方法および接合部品並びにエンジンバルブの製造方法とエンジンバルブ
JP4536191B2 (ja) ピストンピン及びその製造方法
JP2763375B2 (ja) カムシャフトの製造方法
JP4581233B2 (ja) 車輪支持用転がり軸受ユニット
JP3709786B2 (ja) 突起付き中空軸の製造方法
JPH09329008A (ja) 内燃機関用バルブスプリングリテーナ及びその加工方法
KR102259041B1 (ko) 엔진 밸브의 보스부가 있는 중간품의 제조 방법
JP4042666B2 (ja) ロッカアーム
JP2001293531A (ja) ワークの内径精度向上方法、カムシャフトの製造方法
JP3684971B2 (ja) 突起付き中空軸およびその製造方法
US20210199029A1 (en) Method for producing a hollow valve with an optimised interior stem geometry for internal combusion engines