JPH08296497A - 圧力リング用線材およびその製造方法 - Google Patents
圧力リング用線材およびその製造方法Info
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- JPH08296497A JPH08296497A JP10383895A JP10383895A JPH08296497A JP H08296497 A JPH08296497 A JP H08296497A JP 10383895 A JP10383895 A JP 10383895A JP 10383895 A JP10383895 A JP 10383895A JP H08296497 A JPH08296497 A JP H08296497A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面処理工程前の中間研磨仕上工程の省略ま
たは表面処理工程後の外周研磨仕上加工を大幅に低減可
能なオイルリング用平鋼線材とその製造方法の提供。 【構成】 内燃機関の圧力リング用の長尺の線材におい
て、リングの外周側となる面が、中高形状であること、
および前記リングの主要な端面となる二面から等距離で
ある中心面に対し非直角であること、のいずれかである
圧力リング用線材、同用途用線材の製造方法、線材のリ
ングの外周側となる面を、中高形状に加工する方法
が、該面を圧下するロール、または該面と直角方向の面
を圧下するロールによるもの、上記中心面に対して非
直角の面に加工する方法が、該面を圧下するロールによ
るもの、ならびに中高形状の面、および上記中心面に
対し非直角である面、のいずれかに加工する方法が、孔
型ダイスによるものであることをそれぞれ特徴とする圧
力リング用線材の製造方法。
たは表面処理工程後の外周研磨仕上加工を大幅に低減可
能なオイルリング用平鋼線材とその製造方法の提供。 【構成】 内燃機関の圧力リング用の長尺の線材におい
て、リングの外周側となる面が、中高形状であること、
および前記リングの主要な端面となる二面から等距離で
ある中心面に対し非直角であること、のいずれかである
圧力リング用線材、同用途用線材の製造方法、線材のリ
ングの外周側となる面を、中高形状に加工する方法
が、該面を圧下するロール、または該面と直角方向の面
を圧下するロールによるもの、上記中心面に対して非
直角の面に加工する方法が、該面を圧下するロールによ
るもの、ならびに中高形状の面、および上記中心面に
対し非直角である面、のいずれかに加工する方法が、孔
型ダイスによるものであることをそれぞれ特徴とする圧
力リング用線材の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に使用するピ
ストンリングのうち、圧力リング製造用の長尺の線材お
よびその製造方法に関するものである。
ストンリングのうち、圧力リング製造用の長尺の線材お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧力リングは、燃焼室に近い部位に通常
2〜3本設けられ、耐摩耗性、耐食性、耐焼付性の点で
過酷な条件にさらされる。従来、自動車等の内燃機関で
は、使用の初期に低負荷、かつオイル交換を早期に行な
うなじみ運転が必要であった。その理由は、機関の各部
の摺動部の異常摩耗を防止するためであり、その最も大
きい要素として、ピストンリングが挙げられている。
2〜3本設けられ、耐摩耗性、耐食性、耐焼付性の点で
過酷な条件にさらされる。従来、自動車等の内燃機関で
は、使用の初期に低負荷、かつオイル交換を早期に行な
うなじみ運転が必要であった。その理由は、機関の各部
の摺動部の異常摩耗を防止するためであり、その最も大
きい要素として、ピストンリングが挙げられている。
【0003】すなわち、エンジン完成時点での圧力リン
グの外周面の形状は、図11Aに示すように単純な円筒
状(プレーンリング)であり、エンジンの使用初期にお
いて、リングの外周面のうち、上下縁近傍が、中央部に
比べて摩耗が多く(エッジローディング)、該部の異常
摩耗を防止するため低負荷とし、また同時に摩耗によっ
て生じた摩耗粉除去のためオイルの交換も早期に行なう
必要があった。正常摩耗後のプレーンリングは、図11
Bに示すように、外周面が樽形(バレルフェイス)とな
る。したがって、予めバレルフェイス化しておけば、な
じみ運転の必要性を低下し、またはなじみ運転の期間を
短縮し得る。
グの外周面の形状は、図11Aに示すように単純な円筒
状(プレーンリング)であり、エンジンの使用初期にお
いて、リングの外周面のうち、上下縁近傍が、中央部に
比べて摩耗が多く(エッジローディング)、該部の異常
摩耗を防止するため低負荷とし、また同時に摩耗によっ
て生じた摩耗粉除去のためオイルの交換も早期に行なう
必要があった。正常摩耗後のプレーンリングは、図11
Bに示すように、外周面が樽形(バレルフェイス)とな
る。したがって、予めバレルフェイス化しておけば、な
じみ運転の必要性を低下し、またはなじみ運転の期間を
短縮し得る。
【0004】ところで、ピストンリング、特に過酷な条
件下で使用される圧力リングの大半は、炭素鋼、ステン
レス鋼等のいわゆるスチール製であり、その製造工程は
次の通りである。 矩形断面を有する熱処理済み線材を、真円または楕円
状に連続的に曲げ加工を行なうカーリング加工工程、 カーリング線材を切断して、C字状のリングにする切
断工程、 所定の巻き形状に矯正を行なう熱矯正工程、 クロムメッキ、窒化等の表面処理工程、 外周面を含む表面の研磨加工工程、の5工程を基本と
する。但し、通常は前記工程ととの間に外周面研磨
を含む中間研磨工程を挿入する。ピストンリングの外周
面の研磨加工は、超精密を要しかつ表面処理により被研
削性を低下した状態で行なうものであるため、多大の仕
上げ工数を必要とするかまたは中間研磨工程を必要とす
る。したがって、仕上げ代を微小量でも減少し得れば仕
上研磨工数を大きく低減すること、または中間研磨工程
をを排除または縮小することができる。
件下で使用される圧力リングの大半は、炭素鋼、ステン
レス鋼等のいわゆるスチール製であり、その製造工程は
次の通りである。 矩形断面を有する熱処理済み線材を、真円または楕円
状に連続的に曲げ加工を行なうカーリング加工工程、 カーリング線材を切断して、C字状のリングにする切
断工程、 所定の巻き形状に矯正を行なう熱矯正工程、 クロムメッキ、窒化等の表面処理工程、 外周面を含む表面の研磨加工工程、の5工程を基本と
する。但し、通常は前記工程ととの間に外周面研磨
を含む中間研磨工程を挿入する。ピストンリングの外周
面の研磨加工は、超精密を要しかつ表面処理により被研
削性を低下した状態で行なうものであるため、多大の仕
上げ工数を必要とするかまたは中間研磨工程を必要とす
る。したがって、仕上げ代を微小量でも減少し得れば仕
上研磨工数を大きく低減すること、または中間研磨工程
をを排除または縮小することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、断面が矩
形状の従来の圧力リング用線材をカーリングした時、カ
ーリング製品の外周面形状は、図10にやや誇張して寸
法Kで示すように、数μmの中低(以下逆バレルと記
す)形状となることを知見した。したがって、従来の矩
形断面の圧力リング用線材では、圧力リング外周面をプ
レーン形状に研磨仕上げする場合、この逆バレルに相当
する量を余分に研磨する必要がある。さらになじみ運転
の省略もしくはその期間短縮等を目指して、またはさら
になじみ運転で得られる形状よりも改良されたバレルフ
ェイス形状とする時は、さらにこのバレルフェイス量に
相当する研磨量が加算されることになる。
形状の従来の圧力リング用線材をカーリングした時、カ
ーリング製品の外周面形状は、図10にやや誇張して寸
法Kで示すように、数μmの中低(以下逆バレルと記
す)形状となることを知見した。したがって、従来の矩
形断面の圧力リング用線材では、圧力リング外周面をプ
レーン形状に研磨仕上げする場合、この逆バレルに相当
する量を余分に研磨する必要がある。さらになじみ運転
の省略もしくはその期間短縮等を目指して、またはさら
になじみ運転で得られる形状よりも改良されたバレルフ
ェイス形状とする時は、さらにこのバレルフェイス量に
相当する研磨量が加算されることになる。
【0006】圧力リングの外周面の形状は、バレルフェ
イス以外にも図11Cで示すテーパ状とする場合も考え
られるから、これらの形状を研磨で創生する場合も上記
バレルフェイスの場合と同様に研磨量が加算される。し
かも上記の研磨は、従来のやり方ではすべて線材を切断
して一個一個のピストンリングに切り離した後に行なわ
れていたため工数が多くなり、工程も煩雑であった。従
来のバレルフェイス付きの圧力リングは、すべて個々の
ピストンリングにつき、研磨工程を入れて行なっていた
ため、製造工程の流れを阻害し、かつ寸法や形状の管理
上も問題となっていたのである。
イス以外にも図11Cで示すテーパ状とする場合も考え
られるから、これらの形状を研磨で創生する場合も上記
バレルフェイスの場合と同様に研磨量が加算される。し
かも上記の研磨は、従来のやり方ではすべて線材を切断
して一個一個のピストンリングに切り離した後に行なわ
れていたため工数が多くなり、工程も煩雑であった。従
来のバレルフェイス付きの圧力リングは、すべて個々の
ピストンリングにつき、研磨工程を入れて行なっていた
ため、製造工程の流れを阻害し、かつ寸法や形状の管理
上も問題となっていたのである。
【0007】そこで、本発明の目的は圧力リング用線材
の断面形状を、線材の製造時に少なくとも外周面となる
面をバレルフェイスまたはテーパ形状に対応した形状と
しておき、カーリング後の逆バレル量を減少せしめるこ
とである。本発明の他の目的は、線材の状態で予めバレ
ル形状またはテーパ状とすることにより、それぞれプレ
ーン形状に研磨仕上げする場合でも、バレルフェイスま
たはテーパ状とする場合でも、研磨仕上げ工数を大幅に
低減すること、およびなじみ運転により得られるよりも
高い気密性や摺動特性に優れたピストンリングをも製造
可能とするものである。さらに本発明の他の目的は、外
周面の研磨加工工数を大幅に減少し、あるいは中間研磨
工程を排除または縮少し、または、より高性能のピスト
ンリングの製造が可能な圧力リング用線材およびその製
造方法を提供することである。
の断面形状を、線材の製造時に少なくとも外周面となる
面をバレルフェイスまたはテーパ形状に対応した形状と
しておき、カーリング後の逆バレル量を減少せしめるこ
とである。本発明の他の目的は、線材の状態で予めバレ
ル形状またはテーパ状とすることにより、それぞれプレ
ーン形状に研磨仕上げする場合でも、バレルフェイスま
たはテーパ状とする場合でも、研磨仕上げ工数を大幅に
低減すること、およびなじみ運転により得られるよりも
高い気密性や摺動特性に優れたピストンリングをも製造
可能とするものである。さらに本発明の他の目的は、外
周面の研磨加工工数を大幅に減少し、あるいは中間研磨
工程を排除または縮少し、または、より高性能のピスト
ンリングの製造が可能な圧力リング用線材およびその製
造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上からわかるように、
まず本発明の線材は、内燃機関の圧力リング用線材にお
いて、リングの外周側となる面が、中高形状であるこ
と、および前記リングの主要な端面となる二面から等距
離である中心面に対し非直角であること、の少なくとも
いずれかであることを特徴とする圧力リング用線材であ
る。本発明の線材において、外周となる面を中高形状と
するときは、その量を3.0〜30μm、望ましくは5
〜20μm、外周となる面を中心面に対し、非直角とす
るときは、その角度を90゜からの偏倚で6°以下、望
ましくは3°以下とするとよい。
まず本発明の線材は、内燃機関の圧力リング用線材にお
いて、リングの外周側となる面が、中高形状であるこ
と、および前記リングの主要な端面となる二面から等距
離である中心面に対し非直角であること、の少なくとも
いずれかであることを特徴とする圧力リング用線材であ
る。本発明の線材において、外周となる面を中高形状と
するときは、その量を3.0〜30μm、望ましくは5
〜20μm、外周となる面を中心面に対し、非直角とす
るときは、その角度を90゜からの偏倚で6°以下、望
ましくは3°以下とするとよい。
【0009】なお、本発明で中高形状とその量、および
非直角とその角度とは、次の通りである。図1に線材1
の断面形状の一般形を示す。線材1のリングの外周とな
る面aを、その両端部の面とり状または円弧状の部分に
ついて、自然に延長し、リングの主要な端面となる二面
b,cの延長線と交わる点、d,eを直線で結び、これ
をfとし、また、二面b,cから等距離の中心面gを仮
想する。中高形状とは、外周となる面aが直線fより本
体の外方向に膨出していることを意味し、その量はその
最大寸法αをいう。また、非直角とは直線fが中心面g
と非直角であることを意味し、本発明では直線fと、中
心面gとの角度を直角からの偏倚角θで表わす。なお、
本発明の圧力リング用線材は、上記中高と非直角とを同
時有してもよい。
非直角とその角度とは、次の通りである。図1に線材1
の断面形状の一般形を示す。線材1のリングの外周とな
る面aを、その両端部の面とり状または円弧状の部分に
ついて、自然に延長し、リングの主要な端面となる二面
b,cの延長線と交わる点、d,eを直線で結び、これ
をfとし、また、二面b,cから等距離の中心面gを仮
想する。中高形状とは、外周となる面aが直線fより本
体の外方向に膨出していることを意味し、その量はその
最大寸法αをいう。また、非直角とは直線fが中心面g
と非直角であることを意味し、本発明では直線fと、中
心面gとの角度を直角からの偏倚角θで表わす。なお、
本発明の圧力リング用線材は、上記中高と非直角とを同
時有してもよい。
【0010】次に本発明の製造方法について述べる。本
発明の圧力リング用線材の製造方法は、線材を、リング
の外周側となる縁面を中高または中心面に対して非直角
に成形した後、焼入れ、焼戻し熱処理する方法による。
縁面を中高または非直角に成形する方法としては、ロー
ルによる引抜きまたは圧延と、孔型ダイスによる引抜き
方法のいずれでも可能である。
発明の圧力リング用線材の製造方法は、線材を、リング
の外周側となる縁面を中高または中心面に対して非直角
に成形した後、焼入れ、焼戻し熱処理する方法による。
縁面を中高または非直角に成形する方法としては、ロー
ルによる引抜きまたは圧延と、孔型ダイスによる引抜き
方法のいずれでも可能である。
【0011】すなわち、本発明の製造方法は、内燃機関
の圧力リング用線材の製造方法であって、該線材のリン
グの外周側となる面を中高形状に加工する方法が、該中
高形状に対応する作業面を有するロール、または該中高
形状とすべき面と直角方向の面からロール、により圧下
するものであることを特徴とする圧力リング用線材の製
造方法、同様の線材の製造方法であって、該線材のリン
グの外周側となる面を、前記リングの主要な端面となる
二面から等距離である中心面に対して非直角の面に加工
する方法が、該非直角の面に対応する作業面を有するロ
ールでの圧下によるものであることを特徴とする圧力リ
ング用線材の製造方法、ならびに同様の線材の製造方法
であって、該線材のリングの外周側となる面を、中高形
状の面、および前記リングの主要な端面となる二面から
等距離である中心面に対し非直角である面、の少なくと
もいずれかに加工する方法が、該中高形状の面や非直角
である面に対応する作業面を有する孔型ダイスによる引
抜きによるものであることを特徴とする圧力リング用線
材の製造方法である。
の圧力リング用線材の製造方法であって、該線材のリン
グの外周側となる面を中高形状に加工する方法が、該中
高形状に対応する作業面を有するロール、または該中高
形状とすべき面と直角方向の面からロール、により圧下
するものであることを特徴とする圧力リング用線材の製
造方法、同様の線材の製造方法であって、該線材のリン
グの外周側となる面を、前記リングの主要な端面となる
二面から等距離である中心面に対して非直角の面に加工
する方法が、該非直角の面に対応する作業面を有するロ
ールでの圧下によるものであることを特徴とする圧力リ
ング用線材の製造方法、ならびに同様の線材の製造方法
であって、該線材のリングの外周側となる面を、中高形
状の面、および前記リングの主要な端面となる二面から
等距離である中心面に対し非直角である面、の少なくと
もいずれかに加工する方法が、該中高形状の面や非直角
である面に対応する作業面を有する孔型ダイスによる引
抜きによるものであることを特徴とする圧力リング用線
材の製造方法である。
【0012】ロールを用いる場合、ロールは滑り軸受で
支持されたものとするのが、製品の寸法精度を確保し易
く望ましい。ロールによる方法は、そのロールの組合せ
形式により、中高成形に対しては、図2〜図4および図
6に、中心線に対し非直角に成形するのに対しては図7
〜9に分類できる。それぞれの組合せ形態の詳細につい
ては作用の項目で説明する。
支持されたものとするのが、製品の寸法精度を確保し易
く望ましい。ロールによる方法は、そのロールの組合せ
形式により、中高成形に対しては、図2〜図4および図
6に、中心線に対し非直角に成形するのに対しては図7
〜9に分類できる。それぞれの組合せ形態の詳細につい
ては作用の項目で説明する。
【0013】
【作用】本発明の圧力リング用線材は、カーリング成形
以前から長尺の線材の状態で外周面となる縁面が中高ま
たは中心面に対して非直角とされているので、カーリン
グ後に逆バレルが減少し、もしくはバレル形状またはテ
ーパ状となる。したがって、本発明によれば、円筒状も
しくはバレル形状またはテーパ状に仕上げるための研磨
工程は不必要になるか、研磨代を大幅に低減することが
できる。従来のバレル形状やテーパ状の圧力リングは、
一個一個のリングに研磨工程を施していたので、本発明
はこの研磨工程省略と品質向上(特に寸法形状の一定
化)に大きな効果をもたらすことになる。また本発明に
よれば、なじみ運転で得られる形状よりバレル量が大き
い、または異なる形状とすることにより、油掻き性、気
密性、摺動特性等に優れたピストンリングを容易に得る
ことが可能となる。
以前から長尺の線材の状態で外周面となる縁面が中高ま
たは中心面に対して非直角とされているので、カーリン
グ後に逆バレルが減少し、もしくはバレル形状またはテ
ーパ状となる。したがって、本発明によれば、円筒状も
しくはバレル形状またはテーパ状に仕上げるための研磨
工程は不必要になるか、研磨代を大幅に低減することが
できる。従来のバレル形状やテーパ状の圧力リングは、
一個一個のリングに研磨工程を施していたので、本発明
はこの研磨工程省略と品質向上(特に寸法形状の一定
化)に大きな効果をもたらすことになる。また本発明に
よれば、なじみ運転で得られる形状よりバレル量が大き
い、または異なる形状とすることにより、油掻き性、気
密性、摺動特性等に優れたピストンリングを容易に得る
ことが可能となる。
【0014】従来の矩形状圧力リング用線材の場合に
は、平均的断面寸法の圧力リング用線材をリングにカー
リングした時の逆バレル量は、本発明者の測定によると
約3μmである。したがって、逆バレルを防止するに
は、圧力リング用鋼線材の中高量は、少なくとも約3.
0μmは必要で、望ましくは5μm以上である。また、
逆に中高量が極端に高過ぎると、ピストンリング外周面
の摩耗の進行が早くなる、ライナー上に焼付き疵が生じ
る(スカッフィング)等のエンジン特性の低下を招くと
いう現象が生じる。これは、バレル中高量増加に伴って
ピストンリングとシリンダーライナとの接触面積が減少
するために面圧が上昇し、発生するものと考える。この
現象に基づき、本発明者等がテストを行なった結果か
ら、線材バレル量を30μm以下に抑える必要があるこ
とを確認した。
は、平均的断面寸法の圧力リング用線材をリングにカー
リングした時の逆バレル量は、本発明者の測定によると
約3μmである。したがって、逆バレルを防止するに
は、圧力リング用鋼線材の中高量は、少なくとも約3.
0μmは必要で、望ましくは5μm以上である。また、
逆に中高量が極端に高過ぎると、ピストンリング外周面
の摩耗の進行が早くなる、ライナー上に焼付き疵が生じ
る(スカッフィング)等のエンジン特性の低下を招くと
いう現象が生じる。これは、バレル中高量増加に伴って
ピストンリングとシリンダーライナとの接触面積が減少
するために面圧が上昇し、発生するものと考える。この
現象に基づき、本発明者等がテストを行なった結果か
ら、線材バレル量を30μm以下に抑える必要があるこ
とを確認した。
【0015】また、外周となる面を、中心面に対して非
直角とするとき、その角度を90°からの偏倚角で、例
えば1°、線材の厚みを1.5mmとすると、矩形線材
に比し、約26μmの研磨代の低減となり、この値は中
高形状とする場合の望ましい最大値 約33μmにほぼ
匹敵する大きさである。線材の製造方法上からは、ロー
ルによる方法が主となるが、この場合、多数の呼称寸法
の線材に対し、最終パス以外の各パスのロール孔型を矩
形状とし、この孔型をプレーンロール(作業面が円筒状
のロール)の調整で対応するようにすれば、準備すべき
ロール数が少数化でき有利となる。しかし、この方法で
は、最終段のパスのみで中高または非直角に成形するこ
とになり、中高量や90°からの偏倚が大きい場合は、
線材の長手方向の寸法変動が大きくなり易いことがわか
った。
直角とするとき、その角度を90°からの偏倚角で、例
えば1°、線材の厚みを1.5mmとすると、矩形線材
に比し、約26μmの研磨代の低減となり、この値は中
高形状とする場合の望ましい最大値 約33μmにほぼ
匹敵する大きさである。線材の製造方法上からは、ロー
ルによる方法が主となるが、この場合、多数の呼称寸法
の線材に対し、最終パス以外の各パスのロール孔型を矩
形状とし、この孔型をプレーンロール(作業面が円筒状
のロール)の調整で対応するようにすれば、準備すべき
ロール数が少数化でき有利となる。しかし、この方法で
は、最終段のパスのみで中高または非直角に成形するこ
とになり、中高量や90°からの偏倚が大きい場合は、
線材の長手方向の寸法変動が大きくなり易いことがわか
った。
【0016】このため望ましくは、中高量は30μm以
下、さらに望ましくは20μm以下、非直角の場合の9
0°からの偏倚角は望ましくは6°以下、さらに望まし
くは3°以下とする。なお、非直角とする場合、90°
からの偏倚角は0.3°未満では、非直角とした効果が
小さいから、0.3°以上とすることが望ましい。
下、さらに望ましくは20μm以下、非直角の場合の9
0°からの偏倚角は望ましくは6°以下、さらに望まし
くは3°以下とする。なお、非直角とする場合、90°
からの偏倚角は0.3°未満では、非直角とした効果が
小さいから、0.3°以上とすることが望ましい。
【0017】次に本発明の製造方法を説明する。まず、
孔型ダイスによる引抜き法について述べる。この方法
は、剛性の高い孔型ダイス内に線材を通過させながら、
成形を行なうため、寸法精度的には、非常に優れた加工
方法である。この方法は、引抜き加工時に使用する潤滑
剤が線材表面に付着したり、局部的に潤滑剤が線材表面
中に押し込まれて肌荒れが生じ易く、また加工速度が焼
付き発生の点から制限される。しかし、工具費が低廉で
作業も容易なことから、テスト用生産等には便利な方法
である。
孔型ダイスによる引抜き法について述べる。この方法
は、剛性の高い孔型ダイス内に線材を通過させながら、
成形を行なうため、寸法精度的には、非常に優れた加工
方法である。この方法は、引抜き加工時に使用する潤滑
剤が線材表面に付着したり、局部的に潤滑剤が線材表面
中に押し込まれて肌荒れが生じ易く、また加工速度が焼
付き発生の点から制限される。しかし、工具費が低廉で
作業も容易なことから、テスト用生産等には便利な方法
である。
【0018】次に、ロール成形の場合は、ロールの駆
動、非駆動により、圧延、引抜きに区別され、また、ロ
ール孔型の形成方法の点から種々のロールの組合せが可
能であり、いずれも本発明の中高形状や非直角線材の加
工に利用可能である。このロールの組合せのうち、被成
形材の同一断面を、上下、左右、それぞれ一組とする4
箇のロールで取り囲んで加工する方法(1組を圧下、他
の一組を支持もしくは案内とするもの、または二組とも
圧下するものがある)は、張力の変動による断面寸法の
変化が比較的少ない、幅、厚みの両寸法、中高量、90
°からの偏倚角に対し独立に設定し易い点で有利であ
る。また、被成形材を幅方向または厚み方向の一方から
圧下するものは、ロール構成が簡単である点で優れてい
る。
動、非駆動により、圧延、引抜きに区別され、また、ロ
ール孔型の形成方法の点から種々のロールの組合せが可
能であり、いずれも本発明の中高形状や非直角線材の加
工に利用可能である。このロールの組合せのうち、被成
形材の同一断面を、上下、左右、それぞれ一組とする4
箇のロールで取り囲んで加工する方法(1組を圧下、他
の一組を支持もしくは案内とするもの、または二組とも
圧下するものがある)は、張力の変動による断面寸法の
変化が比較的少ない、幅、厚みの両寸法、中高量、90
°からの偏倚角に対し独立に設定し易い点で有利であ
る。また、被成形材を幅方向または厚み方向の一方から
圧下するものは、ロール構成が簡単である点で優れてい
る。
【0019】なお、以下の図2〜図6のロール組合せ図
例は、いずれも両縁面を中高に成形する例で示したが、
図6以外のものは一方のみを中高としてもよく、また図
7〜図9は外周となる縁面のみを中心面に対し非直角に
成形するロール組合せ図例である。以下、ロールの組合
せ例について、検討や実験をした結果を述べる。図2お
よび図7は線材1のひら面を案内または圧下するロール
6,6(以下Hロールと記す)の1組と、縁面を案内ま
たは圧下するロール7,7(以下Vロールと記す)の1
組を井桁状に組み合わせ、このVロールでそれぞれ中高
形状および非直角形状を成形するものである。この方法
は、Hロール6,6およびVロール7,7を被成形材の
幅寸法に関らず、共通のものを使用できる利点がある。
なお、図7において、右方のHロール7は、破線のよう
にすることも可能であるが、鋭角なロール端面を有する
点でやや不利となる。
例は、いずれも両縁面を中高に成形する例で示したが、
図6以外のものは一方のみを中高としてもよく、また図
7〜図9は外周となる縁面のみを中心面に対し非直角に
成形するロール組合せ図例である。以下、ロールの組合
せ例について、検討や実験をした結果を述べる。図2お
よび図7は線材1のひら面を案内または圧下するロール
6,6(以下Hロールと記す)の1組と、縁面を案内ま
たは圧下するロール7,7(以下Vロールと記す)の1
組を井桁状に組み合わせ、このVロールでそれぞれ中高
形状および非直角形状を成形するものである。この方法
は、Hロール6,6およびVロール7,7を被成形材の
幅寸法に関らず、共通のものを使用できる利点がある。
なお、図7において、右方のHロール7は、破線のよう
にすることも可能であるが、鋭角なロール端面を有する
点でやや不利となる。
【0020】図3および図8の方法は、Hロール6,6
を、少なくとも一方がそれぞれ中高形状および非直角の
少なくともいずれかの形状に対応する作業面を有するV
ロール7,7で抱え込む方法であり、力学的に最も安定
で堅牢であり、量産性に優れる方法である。図4および
図9の方法は、図3の方法からHロール6,6を除去し
たものに相当するものである。ただし、圧下量によって
は、図5に中高形状に成形する場合について誇張して示
すように端部での膨れ部を発生することがあるので、ロ
ール径または圧下量を調整する必要がある。また、図9
において、偏倚角が大きい場合には、破線に示す支持ロ
ールが必要となる。
を、少なくとも一方がそれぞれ中高形状および非直角の
少なくともいずれかの形状に対応する作業面を有するV
ロール7,7で抱え込む方法であり、力学的に最も安定
で堅牢であり、量産性に優れる方法である。図4および
図9の方法は、図3の方法からHロール6,6を除去し
たものに相当するものである。ただし、圧下量によって
は、図5に中高形状に成形する場合について誇張して示
すように端部での膨れ部を発生することがあるので、ロ
ール径または圧下量を調整する必要がある。また、図9
において、偏倚角が大きい場合には、破線に示す支持ロ
ールが必要となる。
【0021】図6は、ひら面方向から圧下することによ
り、両縁面を中高形状とするもので、最も簡単な中高形
成法であるが、上記の各方法のように、中高量をロール
の作業面の形状によって規制するものと異なり、厚み寸
法と中高量とが必ずしも狙い通りとならない場合がある
ので、先行テスト等により、圧下量を決定する必要があ
り、また両縁の中高量は一般に同量となる。この場合の
中高量は圧下量、被加工材の硬さ、ロール径の増加とと
もに増加し、またロールを無駆動とする引抜きに比し駆
動の圧延法が多い。
り、両縁面を中高形状とするもので、最も簡単な中高形
成法であるが、上記の各方法のように、中高量をロール
の作業面の形状によって規制するものと異なり、厚み寸
法と中高量とが必ずしも狙い通りとならない場合がある
ので、先行テスト等により、圧下量を決定する必要があ
り、また両縁の中高量は一般に同量となる。この場合の
中高量は圧下量、被加工材の硬さ、ロール径の増加とと
もに増加し、またロールを無駆動とする引抜きに比し駆
動の圧延法が多い。
【0022】本発明は前述のように断面形状に特徴のあ
る圧力リング用線材であり、鋼の化学組成については特
に限定はしない。しかし、この形状の効果を生かし、圧
力リングの特性を有利にする化学組成があるので、以下
にこれを説明する。本発明の圧力リング用線材に用いる
材料は、圧延や引抜き等の加工に必要な最低限度の塑性
変形能を有する材料であれば足りる。現在、本用途用と
して最も一般的な材料は、CとCrを適量含有するマル
テンサイト系ステンレス鋼である。
る圧力リング用線材であり、鋼の化学組成については特
に限定はしない。しかし、この形状の効果を生かし、圧
力リングの特性を有利にする化学組成があるので、以下
にこれを説明する。本発明の圧力リング用線材に用いる
材料は、圧延や引抜き等の加工に必要な最低限度の塑性
変形能を有する材料であれば足りる。現在、本用途用と
して最も一般的な材料は、CとCrを適量含有するマル
テンサイト系ステンレス鋼である。
【0023】CはCrおよびMo,W,V,Nb等の添加元素
と結合して炭化物を形成し、耐摩耗、耐焼付性の向上に
寄与すると共に、一部は基地中に固溶して基地を強化す
る。このため、本発明に適した鋼には、Cは0.3〜
1.5%、またはさらに粉末法によるものでは、2.8
%程度まで添加できる。一方、Crは前述のようにCと
結び付いて、炭化物(M23C6型およびM7C3型)を形成
し、耐摩耗性および耐焼付性を向上させるので、本発明
のリング用線材には必須の成分である。また一部は、基
地中に固溶して強度とともに耐酸化性、耐熱性を向上さ
せる。また、窒化処理により硬質の窒化層を生成し、耐
摩耗性、耐焼付性を大きく向上させる。これらの効果を
得るために、本発明に適した鋼のCrは3〜25%の範
囲で添加される。このうち、7〜25%添加することが
望ましい。本発明では、線材の化学成分としては、Cと
Crの含有量が最も重要であるが、C,Cr以外の元素
は適宜選択して添加できる。
と結合して炭化物を形成し、耐摩耗、耐焼付性の向上に
寄与すると共に、一部は基地中に固溶して基地を強化す
る。このため、本発明に適した鋼には、Cは0.3〜
1.5%、またはさらに粉末法によるものでは、2.8
%程度まで添加できる。一方、Crは前述のようにCと
結び付いて、炭化物(M23C6型およびM7C3型)を形成
し、耐摩耗性および耐焼付性を向上させるので、本発明
のリング用線材には必須の成分である。また一部は、基
地中に固溶して強度とともに耐酸化性、耐熱性を向上さ
せる。また、窒化処理により硬質の窒化層を生成し、耐
摩耗性、耐焼付性を大きく向上させる。これらの効果を
得るために、本発明に適した鋼のCrは3〜25%の範
囲で添加される。このうち、7〜25%添加することが
望ましい。本発明では、線材の化学成分としては、Cと
Crの含有量が最も重要であるが、C,Cr以外の元素
は適宜選択して添加できる。
【0024】上記の各元素を組み合わせた望ましい鋼の
例としては、重量%でC 0.3〜1.5%、Si≦
1.5%、Mn≦1.5%、Cr 3〜25%の鋼や、
さらに該鋼にMoとWが1種または2種でMo+1/2W
で3%以内、VとNbの1種または2種でV+1/2N
bで3%以内でこれらの4元素を単独または複合して選
択添加する鋼があげられる。また、上記の組合せの鋼に
Cuを5%以内やCoを12%以内を適宜添加して、耐
食性を高めたもの、Alを0.5〜2%程度添加して窒
化性を向上したもの(低Cr材の低耐摩耗性を補償した
もの等)、またNiを0.3〜5%添加して焼入れ性を
向上したものも、それぞれ本発明に適用できるピストン
リング用平鋼線として有用である。
例としては、重量%でC 0.3〜1.5%、Si≦
1.5%、Mn≦1.5%、Cr 3〜25%の鋼や、
さらに該鋼にMoとWが1種または2種でMo+1/2W
で3%以内、VとNbの1種または2種でV+1/2N
bで3%以内でこれらの4元素を単独または複合して選
択添加する鋼があげられる。また、上記の組合せの鋼に
Cuを5%以内やCoを12%以内を適宜添加して、耐
食性を高めたもの、Alを0.5〜2%程度添加して窒
化性を向上したもの(低Cr材の低耐摩耗性を補償した
もの等)、またNiを0.3〜5%添加して焼入れ性を
向上したものも、それぞれ本発明に適用できるピストン
リング用平鋼線として有用である。
【0025】主要成分であるCとCrの範囲に着目すれ
ば、本発明に適した鋼として、低Cr側では、C 0.
3〜0.8%、Cr 3〜7%を主とするFe系の鋼、中
Cr側ではC0.3〜0.8%、Cr 7〜15%を主と
するFe系の鋼、高Cr側ではC 0.5〜1.5%、
Cr 15〜25%を主とするFe系の鋼が適している。
もちろん上記のC,Crは最少条件であり、他の含有元
素であるSi,Mn,Mo,W,V,Nb,Al,N
i,Co,Cuなどは上記の条件内で任意に添加でき
る。
ば、本発明に適した鋼として、低Cr側では、C 0.
3〜0.8%、Cr 3〜7%を主とするFe系の鋼、中
Cr側ではC0.3〜0.8%、Cr 7〜15%を主と
するFe系の鋼、高Cr側ではC 0.5〜1.5%、
Cr 15〜25%を主とするFe系の鋼が適している。
もちろん上記のC,Crは最少条件であり、他の含有元
素であるSi,Mn,Mo,W,V,Nb,Al,N
i,Co,Cuなどは上記の条件内で任意に添加でき
る。
【0026】より具体的な代表鋼は、C 0.35%、
Si 0.36%、Mn 0.25%、Cr 6%または
これらにAl 0.1%を添加したものや、C 0.5
%、Si 0.2%、Mn 0.25%、Cr 8.0%
や、C 0.4%、Si 1.0%、Mn 0.40%、
Cr 5.0%、Mo 1.2%、V 0.8%や、C
0.65%、Si 0.25%、Mn 0.4%、Cr
12.5%や、C 0.6%、Si 0.4%、Mn
0.3%、Cr 15%、Mo+1/2W 1.5%、V+1
/2Nb 0.5%や、C 0.65%、Si 0.35
%、Mn 0.35%、Cr 13.6%、Mo+1/2W
0.25%、V+1/2Nb 0.07%や、C 0.63
%、Si 0.4%、Mn 0.35%、Cr 13.5
%、Mo+1/2W 0.3%、、V+1/2Nb 0.1%
や、C 0.83%、Si 0.4%、Mn 0.3%、
Cr 17.5%、Mo+1/2W 1.1%、V 0.1
%、またはこれにCoを8%以下で添加したものや、C
0.8%、Si 0.4%、Mn 0.4%、Cr 2
1.5%、Mo+1/2W 1%、V+1/2Nb 0.25
%、Co 4%以下またはこれにCuを2%以下で添加
したものや、C 0.8%、Si 0.35%、Mn
0.5%、Cr 15%、Mo+1/2W1.2%、V+1/
2Nb 0.2%、Co 0.8%や、C 1.3%、Si
0.3%、Mn 0.3%、Cr 23%、Mo+1/2W
1.2%、V+1/2Nb 0.1%、またはこれにCo
を6%以下で添加したものなどが挙げられる。
Si 0.36%、Mn 0.25%、Cr 6%または
これらにAl 0.1%を添加したものや、C 0.5
%、Si 0.2%、Mn 0.25%、Cr 8.0%
や、C 0.4%、Si 1.0%、Mn 0.40%、
Cr 5.0%、Mo 1.2%、V 0.8%や、C
0.65%、Si 0.25%、Mn 0.4%、Cr
12.5%や、C 0.6%、Si 0.4%、Mn
0.3%、Cr 15%、Mo+1/2W 1.5%、V+1
/2Nb 0.5%や、C 0.65%、Si 0.35
%、Mn 0.35%、Cr 13.6%、Mo+1/2W
0.25%、V+1/2Nb 0.07%や、C 0.63
%、Si 0.4%、Mn 0.35%、Cr 13.5
%、Mo+1/2W 0.3%、、V+1/2Nb 0.1%
や、C 0.83%、Si 0.4%、Mn 0.3%、
Cr 17.5%、Mo+1/2W 1.1%、V 0.1
%、またはこれにCoを8%以下で添加したものや、C
0.8%、Si 0.4%、Mn 0.4%、Cr 2
1.5%、Mo+1/2W 1%、V+1/2Nb 0.25
%、Co 4%以下またはこれにCuを2%以下で添加
したものや、C 0.8%、Si 0.35%、Mn
0.5%、Cr 15%、Mo+1/2W1.2%、V+1/
2Nb 0.2%、Co 0.8%や、C 1.3%、Si
0.3%、Mn 0.3%、Cr 23%、Mo+1/2W
1.2%、V+1/2Nb 0.1%、またはこれにCo
を6%以下で添加したものなどが挙げられる。
【0027】
【実施例】表1に組成を示す6種類の材料を用いて圧延
した実施例を、以下説明する。 (実施例1)先ず、1.515mm×3.40mmの矩形断面素材を
用意して、タークスロールにて両縁面が中高形状の平線
材(1.50mm×3.41mm)を製作した。ロールは図3に示す通
り、HロールをVロールによって両側から抱え込む方式
に組み合わせた(以下いずれもロールは滑り軸受支持方
式のものとした)。その結果、No.1、No.2およ
びNo.3の材料については、他の3材質に比べて同一
穴型でも中高の盛り上がり高さが低く、7.8〜8.4
μmであり、目標とする中高形状は得られた。他の3材
質の中高盛り上がり高さは、10.2〜12.5μmで
あり、順調な成形が可能であった。なお、1コイル内の
中高量のばらつきは最大0.5μmであった。
した実施例を、以下説明する。 (実施例1)先ず、1.515mm×3.40mmの矩形断面素材を
用意して、タークスロールにて両縁面が中高形状の平線
材(1.50mm×3.41mm)を製作した。ロールは図3に示す通
り、HロールをVロールによって両側から抱え込む方式
に組み合わせた(以下いずれもロールは滑り軸受支持方
式のものとした)。その結果、No.1、No.2およ
びNo.3の材料については、他の3材質に比べて同一
穴型でも中高の盛り上がり高さが低く、7.8〜8.4
μmであり、目標とする中高形状は得られた。他の3材
質の中高盛り上がり高さは、10.2〜12.5μmで
あり、順調な成形が可能であった。なお、1コイル内の
中高量のばらつきは最大0.5μmであった。
【0028】上記の材質No.1、No.2およびN
o.3の結果は、CおよびCr含有量が低く、比較的軟
質材であるために、線材とHロールとの間に発生する摩
擦係数が他の3材質に比べて低くなり、その結果線材が
長手方向に延伸されて、断面の縁面方向への幅広がりが
抑制されたことが原因と推定される。以上の結果より、
本方法での中高断面平線の製造が工業的に可能であるこ
とを確認した。なお、Hロールの圧下寸法を上記1.50mm
から(圧下量 0.015mm)さらに小さくして、1.48mm(圧下
量 0.035mm)に圧延したところ、VロールとHロールの
隙間に材料がはみ出し、バリ状の疵が平線コーナ部に現
れたが、このこと以外は異常なかった。
o.3の結果は、CおよびCr含有量が低く、比較的軟
質材であるために、線材とHロールとの間に発生する摩
擦係数が他の3材質に比べて低くなり、その結果線材が
長手方向に延伸されて、断面の縁面方向への幅広がりが
抑制されたことが原因と推定される。以上の結果より、
本方法での中高断面平線の製造が工業的に可能であるこ
とを確認した。なお、Hロールの圧下寸法を上記1.50mm
から(圧下量 0.015mm)さらに小さくして、1.48mm(圧下
量 0.035mm)に圧延したところ、VロールとHロールの
隙間に材料がはみ出し、バリ状の疵が平線コーナ部に現
れたが、このこと以外は異常なかった。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例2)上記実施例1の4箇のロール
のうち、Hロール2箇を取外し、Vロールのみで同じ供
試材を使って、圧下量が0.012mm以下の範囲で圧延テス
トを行なった。その結果、8.4〜11.2μmの中高
量が得られた。中高量と材質の関係および1コイル内の
中高寸法のばらつきは実施例1とほぼ同様であった。な
お、圧下量が0.012mmを越えた場合、図5に示すような
コーナ中部の盛り上がりが生じ、形状不良を生ずること
がわかった。以上から、本方法においては、実施例の条
件下でVロールの圧下量を0.012mm以下に規定すること
によって、線材断面に適正な中高形状を付与できること
を見出した。
のうち、Hロール2箇を取外し、Vロールのみで同じ供
試材を使って、圧下量が0.012mm以下の範囲で圧延テス
トを行なった。その結果、8.4〜11.2μmの中高
量が得られた。中高量と材質の関係および1コイル内の
中高寸法のばらつきは実施例1とほぼ同様であった。な
お、圧下量が0.012mmを越えた場合、図5に示すような
コーナ中部の盛り上がりが生じ、形状不良を生ずること
がわかった。以上から、本方法においては、実施例の条
件下でVロールの圧下量を0.012mm以下に規定すること
によって、線材断面に適正な中高形状を付与できること
を見出した。
【0031】(実施例3)さらに、本発明者は、上記供
試材を図6に示すようにHロールのみで中高形状を成形
するテストを行なった。本方法では、Hロールの圧下量
によって、中高量が変化するため、圧下量を0.10mm,0.1
4mm,0.18mm,0.22mm,0.26mmの5水準(但し、化学成分N
o.4については、圧下量0.32mmを追加した)に変化
し、各圧下量での中高を測定した。その結果を表2に示
す。材料No.1、No.2およびNo.3は、実施例1と同様
な現象が発生し、同一圧下量で比較した場合に、バレル
高さは他の3線材に比べて低めとなった。しかしなが
ら、圧下量を調整することで、任意のバレル高さが得ら
れることを見出すことができ、本方法は工業的に十分量
産が可能な成形手段であることがわかった。また、本方
法によれば、前述の2例で必要なキャリバー加工を施し
たVロールを必要としないため、最も効率的かつ安価に
バレル形状を成形できる特徴を併せ持つ。
試材を図6に示すようにHロールのみで中高形状を成形
するテストを行なった。本方法では、Hロールの圧下量
によって、中高量が変化するため、圧下量を0.10mm,0.1
4mm,0.18mm,0.22mm,0.26mmの5水準(但し、化学成分N
o.4については、圧下量0.32mmを追加した)に変化
し、各圧下量での中高を測定した。その結果を表2に示
す。材料No.1、No.2およびNo.3は、実施例1と同様
な現象が発生し、同一圧下量で比較した場合に、バレル
高さは他の3線材に比べて低めとなった。しかしなが
ら、圧下量を調整することで、任意のバレル高さが得ら
れることを見出すことができ、本方法は工業的に十分量
産が可能な成形手段であることがわかった。また、本方
法によれば、前述の2例で必要なキャリバー加工を施し
たVロールを必要としないため、最も効率的かつ安価に
バレル形状を成形できる特徴を併せ持つ。
【0032】(実施例4)図2に示す井桁の組合せ方式
による圧延法で、No.1の線材の圧延を行なったとこ
ろ、Vロールと被加工材の材質の組合せによっては、鋭
角コーナ部より欠損が生じ、その影響で線材コーナー部
にかじり状の疵が発生することがあることがわかった。
しかし、組合せを注意すれば十分使用に耐えるものであ
ることがわかった。 (実施例5)次に化学成分No.4の材料の実施例3で得
られた線材と、同一呼称寸法の矩形断面線材Gおよび中
高量を3.0μmとした線材Hを準備し、それぞれ所定の
連続熱処理後リング状にカーリング加工、切断を行な
い、ガス窒化を施して圧力リング用窒化リングを成形し
た。これらのリングを回転砥石によって、圧下量 0.10
〜0.26mmの5水準については、リング外周面を中高高さ
が30μmになるまで、圧下量 0.32mmについては、中高高
さが35μmになるまでそれぞれ研磨し、その際の必要研
磨代を評価した。その結果を表3に示す。
による圧延法で、No.1の線材の圧延を行なったとこ
ろ、Vロールと被加工材の材質の組合せによっては、鋭
角コーナ部より欠損が生じ、その影響で線材コーナー部
にかじり状の疵が発生することがあることがわかった。
しかし、組合せを注意すれば十分使用に耐えるものであ
ることがわかった。 (実施例5)次に化学成分No.4の材料の実施例3で得
られた線材と、同一呼称寸法の矩形断面線材Gおよび中
高量を3.0μmとした線材Hを準備し、それぞれ所定の
連続熱処理後リング状にカーリング加工、切断を行な
い、ガス窒化を施して圧力リング用窒化リングを成形し
た。これらのリングを回転砥石によって、圧下量 0.10
〜0.26mmの5水準については、リング外周面を中高高さ
が30μmになるまで、圧下量 0.32mmについては、中高高
さが35μmになるまでそれぞれ研磨し、その際の必要研
磨代を評価した。その結果を表3に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】これによると、圧延線材の中高量が大きい
ものほど、研磨代が少なくなり、したがって、研磨に要
する時間が短縮させることができることがわかる。すな
わち、従来法により3μmの逆バレルを有するもので
は、30μmのバレルフェイス形状とするには、35μmの
研磨代が必要であるのに対し、Eでは10μmの研磨代と
なり、研磨代を約1/3とすることができる。さらにN
o.Fの中高量 30.9mmの線材から35μmのバレルフェイ
ス形状まで研磨を行なったものについては、必要研磨代
は小さいが、エンジンテスト中にシリライナの焼付き疵
が発生した。これは前述の通り、接触面積の減少に伴う
面圧上昇が原因と考える。
ものほど、研磨代が少なくなり、したがって、研磨に要
する時間が短縮させることができることがわかる。すな
わち、従来法により3μmの逆バレルを有するもので
は、30μmのバレルフェイス形状とするには、35μmの
研磨代が必要であるのに対し、Eでは10μmの研磨代と
なり、研磨代を約1/3とすることができる。さらにN
o.Fの中高量 30.9mmの線材から35μmのバレルフェイ
ス形状まで研磨を行なったものについては、必要研磨代
は小さいが、エンジンテスト中にシリライナの焼付き疵
が発生した。これは前述の通り、接触面積の減少に伴う
面圧上昇が原因と考える。
【0036】(実施例6)ロール組立を図7として、前
記実施例1で用いた6種類の材質による1.515mm
×3.40mmの矩形断面の素材を用い、ロールの位置
調整により圧下率を変化させるもの、およびロール組立
を図8に示すものとし、上記5種類の材質について、素
材の幅寸法を変化することにより、圧下率を変化させる
ものについて、外周となる面を中心面に対し非直角に成
形するテストを行なった(θはいずれも1°および3
°)。その結果、各材質とも角度は、ほぼロール孔型に
倣うこと、製品の鋭角のコーナの鋭利度は、従来の矩形
状線材に比し、特に遜色はなく、0.2C(面とり状 0.
2mm)程度のシャープな角部を得ることは特に困難で
はなく、したがって、実生産が十分可能であることが判
明した。なお、θを5°としたものでは、コーナの鋭利
度がやや低下することが判明したが、十分実用性のある
ことが確認された。
記実施例1で用いた6種類の材質による1.515mm
×3.40mmの矩形断面の素材を用い、ロールの位置
調整により圧下率を変化させるもの、およびロール組立
を図8に示すものとし、上記5種類の材質について、素
材の幅寸法を変化することにより、圧下率を変化させる
ものについて、外周となる面を中心面に対し非直角に成
形するテストを行なった(θはいずれも1°および3
°)。その結果、各材質とも角度は、ほぼロール孔型に
倣うこと、製品の鋭角のコーナの鋭利度は、従来の矩形
状線材に比し、特に遜色はなく、0.2C(面とり状 0.
2mm)程度のシャープな角部を得ることは特に困難で
はなく、したがって、実生産が十分可能であることが判
明した。なお、θを5°としたものでは、コーナの鋭利
度がやや低下することが判明したが、十分実用性のある
ことが確認された。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、予めバレルフェイス
またはテーパ状にした本発明の長尺の線材を用いて製造
された圧力リングは、個々のピストンリングをバレルフ
ェイスまたはテーパ状に仕上げる中間研磨工程を省略で
きるか、または研磨代を大幅に低減することができる。
さらに、予め線材の状態で最適量のバレル量やテーパー
量を付与できるので、なじみ運転により得られるよりも
高い気密性や摺動特性に優れた圧力リングを容易に得る
ことができる。
またはテーパ状にした本発明の長尺の線材を用いて製造
された圧力リングは、個々のピストンリングをバレルフ
ェイスまたはテーパ状に仕上げる中間研磨工程を省略で
きるか、または研磨代を大幅に低減することができる。
さらに、予め線材の状態で最適量のバレル量やテーパー
量を付与できるので、なじみ運転により得られるよりも
高い気密性や摺動特性に優れた圧力リングを容易に得る
ことができる。
【図1】中高とその量、および非直角とその角度を説明
する図である。
する図である。
【図2】本発明のロールの組合せの一例を示す図である
(中高成形)。
(中高成形)。
【図3】本発明のロールの組合せの一例を示す図である
(中高成形)。
(中高成形)。
【図4】本発明のロールの組合せの一例を示す図である
(中高成形)。
(中高成形)。
【図5】図4の方法で発生することがある膨れ部を誇張
して示した図である。
して示した図である。
【図6】本発明のロールの組合せの一例を示す図である
(中高成形)。
(中高成形)。
【図7】本発明のロールの組合せの他の一例を示す図で
ある(非直角形成)。
ある(非直角形成)。
【図8】本発明のロールの組合せの他の一例を示す図で
ある(非直角形成)。
ある(非直角形成)。
【図9】本発明のロールの組合せの他の一例を示す図で
ある(非直角形成)。
ある(非直角形成)。
【図10】逆バレルを説明する図である。
【図11】本発明の圧力リング断面形状を説明する図で
ある。
ある。
1 圧力リング、2 圧力リング内外周面、3 圧力リ
ング平面、4 シリンダまたはシリンダライナ、5 ピ
ストン、6 Hロール、7 Vロール
ング平面、4 シリンダまたはシリンダライナ、5 ピ
ストン、6 Hロール、7 Vロール
Claims (7)
- 【請求項1】 内燃機関の圧力リングに使用される長尺
の線材において、線材の面のうちリングの外周側となる
面が、中高形状であること、および前記リングの主要な
端面となる二面から等距離である中心面に対し非直角で
あること、の少なくともいずれかであることを特徴とす
る圧力リング用線材。 - 【請求項2】 外周側となる面が中高形状であり、その
中高寸法が3.0〜30μmである請求項1の圧力リン
グ用線材。 - 【請求項3】 外周側となる面が中心面に対して非直角
であり、その角度は、90°からの偏倚で6°以下であ
る請求項1の圧力リング用線材。 - 【請求項4】 内燃機関の圧力リング用線材の製造方法
であって、該線材のリングの外周側となる面を中高形状
に加工する方法が、該中高形状に対応する作業面を有す
るロール、または該中高形状とすべき面と直角方向の面
からロールにより圧下するものであることを特徴とする
圧力リング用線材の製造方法。 - 【請求項5】 内燃機関の圧力リング用線材の製造方法
であって、該線材のリングの外周側となる面を、前記リ
ングの主要な端面となる二面から等距離である中心面に
対して非直角の面に加工する方法が、該非直角の面に対
応する作業面を有するロールでの圧下によるものである
ことを特徴とする圧力リング用線材の製造方法。 - 【請求項6】 ロールは滑り軸受けで支持されたもので
ある請求項4または5の圧力リング用線材の製造方法。 - 【請求項7】 内燃機関の圧力リング用線材の製造方法
であって、該線材のリングの外周側となる面を、中高形
状の面、および前記リングの主要な端面となる二面から
等距離である中心面に対し非直角である面、の少なくと
もいずれかに加工する方法が、該リングの外周側となる
面に対応する作業面を有する孔型ダイスによる引抜きに
よるものであることを特徴とする圧力リング用線材の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10383895A JPH08296497A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 圧力リング用線材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10383895A JPH08296497A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 圧力リング用線材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08296497A true JPH08296497A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14364572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10383895A Pending JPH08296497A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 圧力リング用線材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08296497A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005066482A1 (ja) * | 2004-01-09 | 2005-07-21 | Nippon Piston Ring Co., Ltd. | コイルエキスパンダ用線材およびコイルエキスパンダ |
JP2009507160A (ja) * | 2005-09-01 | 2009-02-19 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関用のピストンリングを製作するための方法及びこのようなピストンリング |
CN103403409A (zh) * | 2011-02-28 | 2013-11-20 | 日本活塞环株式会社 | 活塞环 |
CN111075598A (zh) * | 2019-12-28 | 2020-04-28 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种活塞环、活塞组件及发动机 |
-
1995
- 1995-04-27 JP JP10383895A patent/JPH08296497A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005066482A1 (ja) * | 2004-01-09 | 2005-07-21 | Nippon Piston Ring Co., Ltd. | コイルエキスパンダ用線材およびコイルエキスパンダ |
JP2009507160A (ja) * | 2005-09-01 | 2009-02-19 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関用のピストンリングを製作するための方法及びこのようなピストンリング |
CN103403409A (zh) * | 2011-02-28 | 2013-11-20 | 日本活塞环株式会社 | 活塞环 |
CN103403409B (zh) * | 2011-02-28 | 2016-10-26 | 日本活塞环株式会社 | 活塞环 |
CN111075598A (zh) * | 2019-12-28 | 2020-04-28 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种活塞环、活塞组件及发动机 |
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