JP4462443B2 - パラメータ設定装置 - Google Patents

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本発明は、パラメータ設定装置に関するもので、より具体的には、PLC等の制御装置を構成するユニットなどのように複数の機種またはバージョンを持つ機器に対してパラメータ設定を行なうための装置に関する。
生産工場の製造現場等に設置されるFA(ファクトリーオートメーション)システムの制御を司るPLC(プログラマブルロジックコントローラ)は、制御プログラムに基づいて演算実行するCPUユニット、センサやスイッチなどの入力機器を接続してそれらのオン・オフ信号を入力信号として入力する入力ユニット、アクチュエータやリレーなどの出力機器を接続してそれらに対して出力信号を出力する出力ユニット、上位端末装置などと接続してそれと情報をやりとりする通信ユニット、各ユニットに電源を供給する電源ユニット、などの複数のユニットを組み合わせることにより構成されている。
PLCのCPUユニットにおける制御は、入力ユニットで入力した信号をCPUユニットのI/Oメモリに書き込み(INリフレッシュ)、予め登録されたユーザプログラム記述言語(例えばラダー言語)で組まれたユーザプログラムに基づき論理演算をし(演算実行)、その演算実行結果をI/Oメモリに書き込んで出力ユニットに出力し(OUTリフレッシュ)、その後、通信ユニットを介して通信ネットワーク上の他のPLCとの間でデータ送受信を行ったり、CPUユニットに備えられた通信ポートを介して外部の機器との間でデータ送受信などを行う(周辺処理)といったことをサイクリックに繰り返し処理するようになっている。なお、INリフレッシュとOUTリフレッシュと一括して行なう(I/Oリフレッシュ)場合もある。この場合、CPUユニットは、I/Oリフレッシュ処理、ユーザプログラム実行処理、周辺処理をサイクリックに繰り返し行うこととなる。
CPUユニットは、制御プログラムを記憶するプログラムメモリと、入力ユニットが入力した入力信号と制御プログラムの演算結果である出力信号とをそれぞれ記憶するデータメモリと、制御プログラムに基づく演算処理等をする処理プロセッサ部とを含んで構成される。CPUユニットにおける制御プログラムは、PLCを稼働させる前に、PLCの使用者(ユーザ)がプログラミングツール装置を操作することにより、例えばラダー図(ラダーチャート)で表現されるラダー言語で記述して作成される。そして、作成されたユーザプログラムは、プログラミングツール装置によってラダー図のシンボルが命令語に変換され、個々のCPUユニットに応じたオペランドが規定され、対象となるCPUユニットにダウンロードされる。CPUユニットの処理プロセッサ部は、プログラムメモリからユーザプログラムの命令語を順次読み出して、この命令語のオペランドに従うメモリのアドレスに基づいてデータメモリから入力信号の情報を読み出して、このデータをユーザプログラムに従って論理演算し、演算結果をデータメモリに記憶し、記憶した演算結果を出力信号として出力ユニットへ出力する。CPUユニットの処理プロセッサ部は、この入力信号読み出し処理(INリフレッシュ処理)、ユーザプログラム実行処理、出力処理の出力処理(OUTリフレッシュ処理)、をサイクリックに実行する。
さらに、PLCを実際に稼動させるに先立ち、上述したユーザプログラムのダウンロード以外にも、CPUユニット,通信ユニット,I/Oユニット,位置制御ユニット,モーションコントローラユニットなどの各種のユニットに対して、ユニットの動作に必要なパラメータその他の個々の設定を行なうことがある。係る設定は、一般にパーソナルコンピュータ上で起動する専用ツールを用いて行われる。
ところで、PLC用のユニットは、CPUユニットや、電源ユニット、入力ユニット、出力ユニット、入出力ユニット、高機能ユニット、通信ユニットなど、各種類ある。その各種ユニットのそれぞれは、その機能や能力容量の違い等によって型式が付与されている。そして、型式が同一でも、異なるバージョンのものが複数種存在することが多々ある。その型式やバージョンは、人為的に決めるものである。なお、製造メーカによっては、型式(かたしき)をタイプ(type)と呼んだり、型式とバージョンとを統合した区分概念を機種(きしゅ)、またはモデル(model)と呼ぶこともある。複数の機種やバージョンが存在するのは、PLCを構成するユニットには、生産方式の高度化,多様化並び技術の進歩に伴って新規の機能が付加された新機種の開発や仕様の改善、さらには、搭載ソフトウエアの機能強化などの各種の改良といったバージョンアップが行なわれる。そして、このバージョンアップは、処理速度の向上,機能追加などが行われるが、基本的に従来機種との互換性を持ち、旧バージョンのPLCを構成するユニットの機能は新バージョンのユニットに継承される。したがって、旧バージョンのPLCで使用していたユーザプログラムは、そのまま新バージョンのPLCに実装することが可能となる。このように、旧バージョンの機能を継承し、従前のユニットでもそのまま使用することが可能な機能強化などの改良の範囲が、通常、型式の同一の範囲となる。なお、旧バージョンで使用していた機能を無くし、係る旧バージョンのユーザプログラムをそのまま使用できなくなるような場合には、通常、型式が変更される。つまり、バージョンアップされたPLCを構成する各ユニットは、新バージョン対応版として使用することはもちろんのこと、旧バージョンの製品の代用品と等としても使用できるようになる。
同様のことは、ユニットに対するパラメータの設定に対しても言える。すなわち、設定するパラメータの種類は、ユニットの種別によって異なることはもちろんのこと、ユニットがバージョンアップするごとに追加されることがある。これは、上述したようにバージョンアップにともない、機能が追加されたり、処理速度が向上することに伴い、設定すべきパラメータの種類も増加したり、設定すべき項目が同じでも選択できる範囲が拡大することなどがあるためである。このパラメータの設定においても、上述したように、旧バージョンで使用・設定可能であったパラメータは、全てバージョンアップされたユニットにおいても継承される。なお、パラメータの設定・編集を行なう技術については、例えば特許文献1に開示されたものがある。
特開2002−268730号公報
通常、ユニットのバージョンアップに対応して、パラメータを設定するためのツール(パラメータ設定装置)もバージョンアップされる。すなわち、新バージョンのPLC用のユニットにおいて機能拡張され、設定項目等が増加した場合、旧バージョンのパラメータ設定装置では拡張された機能(設定項目)に対応できず、その拡張された機能をサポートするためには、それに対応したパラメータ設定装置が必要となるためである。
ところで、「ユニット」ならびに「パラメータ設定装置」が共にバージョンアップされたとしても、ユーザは必ずしもバージョンアップされたユニットを使用するとは限らない。すなわち、バージョンアップされた内容がそのユーザにとって必要がないものの場合、ユーザは、バージョンアップしたユニットを入手しないことは多々ある。ただし、その場合でも、現在使用中のユニットが故障し、同一の型式のユニットに交換した結果、バージョンアップされたユニットになるなど、ユーザが予期しないところでバージョンアップされることもある。同様に、ユーザが保有するパラメータ設定装置のバージョンが常に最新のものになっているとは限らない。その結果、パラメータ設定装置のバージョンと、そのパラメータ設定装置で設定しようとするユニットのバージョンとが一致しない現象が生じるおそれがある。
そして、そのようにパラメータ設定装置とユニットのバージョンが一致してないと、誤作動を生じるおそれがある。すなわち、仮にパラメータ設定装置が最新バージョンのものに更新されても、上述したように実際のユニットが旧バージョンの場合、パラメータ設定装置側の定義ファイルに記述されているパラメータをユニットに書き込むと正しく動作しないことが想定されるのである。
本発明は、パラメータを設定するパラメータ設定装置が旧バージョンで、実機のユニットが新バージョンであってもエラー無しにパラメータ設定できるといったように、実機のユニットのバージョンとユニットのパラメータを設定するパラメータ設定装置のバージョンとが一致していなくても対応でき、ユーザが、両者のバージョンの一致/不一致を意識することなくパラメータの設定を行なうことの出来るパラメータ設定装置を提供することにある。
本発明の参考例となるパラメータ設定装置は、プログラマブルコントローラを構成するユニットの機種ごとに設定対象のパラメータを定義した機種情報定義ファイルを持ち、その機種情報定義ファイルに基づいて、バージョンに関してアッパードコンパチブルなユニットに対してパラメータ設定することを想定したものであるパラメータ設定装置であって、ユニットに対して設定するパラメータを入力するに際し、そのユニットに対応した前記機種情報定義ファイルに基づいてパラメータ設定画面を表示する手段と、そのパラメータ設定画面を介して入力設定されたパラメータを前記ユニットを構成するプログラマブルコントローラにダウンロードする手段と、前記ダウンロードを行なうに際し、前記パラメータ設定の際に使用した機種情報定義ファイルのバージョンと、設定対象の実機ユニットのバージョンとの対応を比較し、両バージョンが一致するか、前記実機ユニットのバーションの方が新しい場合に前記ダウンロードを実行し、前記実機ユニットのバージョンの方が古い場合には前記ダウンロードの実行を禁止するように制御する手段と、ダウンロードの実行を禁止するように制御した場合に、エラーであった旨を表示する手段と、を備えて構成した。この構成により、パラメータを設定するパラメータ設定装置が旧バージョンで、実機ユニットが新バージョンであっても、設定エラーとならずにパラメータ設定できるといったように、実機のユニットのバージョンとユニットのパラメータを設定するパラメータ設定装置のバージョンとが一致していなくても対応でき、ユーザが、両者のバージョンの一致/不一致を意識することなくパラメータの設定を行なうことができる。
「アッパードコンパチブル」とは「上位互換」の意味であり、「アッパードコンパチブルなユニット」とは、同一の型式のユニットにおいて、新バージョンのユニットは、旧バージョンのユニットがもつ機能設定等について互換性があるという意味である。また、アッパードコンパチブルな関係というのは、基本的に、旧バージョンのユニットにて設定可能なすべてのパラメータ項目等が新バージョンのユニットに利用できるが、新バージョンのユニットにて設定可能なすべてのパラメータ項目等は旧バージョンのユニットに利用できるとは限らない関係をいう。さらに言うと、基本的に、旧バージョンのユニットにて利用可能なデータファイル等は、新バージョンのユニットでも利用可能だとも言える。通常、新バージョンにする場合のバージョン番号は、大きな数値とするから、大きいバージョン番号のユニットは、小さいバージョン番号のユニットに対して互換性をもつこととなる。大きいバージョン番号のユニットを言い換えると、新バージョンユニットとなるし、後発のユニットとなる。一方、小さいバージョン番号のユニットを言い換えると、旧バージョンユニット、または先発のユニットとなる。
本発明の参考例となるパラメータ設定装置は、プログラマブルコントローラを構成するユニットの型式およびバージョンごとに、パラメータを定義した機種情報定義ファイルに基づいてユニットに対するパラメータ設定を行なうパラメータ設定装置であって、ユニットに対して設定するパラメータを作成するに際し、そのユニットの所定のバージョンの前記機種情報定義ファイルに基づいてパラメータ設定画面を表示する手段と、そのパラメータ設定画面で設定されたパラメータを前記ユニットを構成するプログラマブルコントローラにダウンロードする手段と、前記ダウンロードを行なうに際し、前記パラメータを作成した際に使用したユニットのバージョンと、実機のユニットのバージョンを比較し、両バージョンが一致するか、前記実機のユニットのバーションの方が新しい場合に前記ダウンロードを実行し、前記実機のユニットのバージョンの方が古い場合にはダウンロードを実行しないように制御する手段と、備えて構成した。
機種情報定義ファイル自体は、パラメータ設定装置が保有していても良いし、別のサーバ・外部記憶装置・データベース等に格納されていても良い。要は、係る機種情報定義ファイルをアクセスして取得することが出来るようになっていればよい。
この参考例によれば、パラメータを設定するパラメータ設定装置が旧バージョンで、実機のユニットが新バージョンであってもエラー無しにパラメータ設定できるといったように、ユーザは実機のユニットのバージョンと、パラメータ設定装置側に用意されたバージョンとの一致/不一致を意識することなく、パラメータの設定処理が行なえる。すなわち、パラメータ設定装置が所定のバージョンの機種情報定義ファイルに基づくパラメータ入力画面を表示するため、ユーザは、そのパラメータ入力画面にしたがってパラメータの入力を行なう。そして、実機にダウンロードするに際し、パラメータ設定装置が、作成したパラメータが実機に設定して問題ないか否かを判断し、問題がない(実機のバージョンと一致するか、実機の方が新しい)ことを確認の上、動作可能なバージョンのパラメータのみ実際にダウンロードされ、問題がある場合にはダウンロードしない。係る判定ならびにダウンロードの実行・停止が自動的に行なわれるため、ダウンロードされれば正常なパラメータの設定が実行できることを意味するので、ユーザがバージョンを意識する必要がない。
そして、前記パラメータ画面を表示する際に使用するユニットの所定のバージョンは、最新のバージョンとすることができる。もちろん、それ以外のバージョンとしてもよい。通常、ユーザは、パラメータ設定装置等は自己が必要とする機能に合わせたバージョンのものを用意する。従って、最新のバージョンに合わせてパラメータを設定することで、自己が必要とする機能を持ったユニット用のパラメータの設定が行なえる。そして、上述した如く、係るパラメータについてダウンロードが成功すれば、それは、ユニットのバージョンも、ユーザが必要としているパラメータ設定装置側の最新バージョンに対応したものであることが保証されるとともに、当該最新バージョン用のユニットとして動作する。
前記実機のユニットのバーションの方が新しい場合に前記ダウンロードを実行した場合、係る処理を実行したことを記録する手段を備えるとよい。本発明によれば、ユニット側で動作可能であればパラメータのダウンロードが行なわれるが、必ずしも、ツール側と実機側でのバージョンが一致しているとは限らない。そこで、バージョンが不一致でパラメータのダウンロードを実行した場合には、その旨(係る処理を実行したこと)を記録すると、その後、その記録を読み出すことでユーザはバージョンの不一致であることを確認できる。そして、不一致の状態で問題がない場合には、そのまま放置すればよいし、必要が有れば、ユニットの最新或いは必要なバージョンの機種情報定義ファイルを取得し、使用可能な状態にし、その機種情報定義ファイルに基づいてパラメータの再設定を行なうことで、ユーザが希望する動作をユニットに行なわせるためのパラメータ設定が行なえる。
プログラマブルコントローラを構成する複数のユニットに対してそれぞれ作成したパラメータを一括でプログラマブルコントローラに転送する場合、個々のユニットの型式およびバージョンチェックを実行し、型式およびバージョンが不一致の場合はそのユニットのパラメータ転送を中止して、次のユニットのパラメータの転送処理に移行する手段を備えるとよい。このようにすると、一括でダウンロードする場合でも、個々のユニット毎にダインロードの可否を行なえる。
本発明に係るパラメータ設定装置は、プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットの型式およびバージョンの情報を取得する手段と、その取得する手段によりその実機のユニットの型式およびバージョン情報に基づいて、対応可能な機種情報定義ファイルを特定する手段と、前記実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段と、その特定した対応可能な機種情報定義ファイルおよび取得したパラメータに基づいて、前記ユニットに対するパラメータ設定画面を表示する手段と、を備え、前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、取得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が一致し、バージョン情報が実機側の方が新しい場合には、パラメータ設定装置側のバージョンを変更せずにパラメータ設定画面を表示するように構成した。
このようにすると、実機の構成に適した機種情報定義ファイルを取得し、それに基づいてパラメータの設定が行なえるので、やはり、ユーザは、実機側のユニットのバージョンとツール側のバージョンの一致/不一致を意識することなくパラメータの設定を行なうことができる。
そして、前記対応可能な機種情報定義ファイルは、例えば、型式が同じで、バージョンが実機のバージョン以下とすることができる。バージョンが一致するもののみとしても良い。
さらに、前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、前記機種情報定義ファイルに格納されたデフォルト値を表示する手段を備えるとよい。そのようにすると、ユーザは、ある程度のパラメータの適した目安を知ることが出来るので、設定作業が容易になる。もちろん、デフォルト値を使用せず、最初からユーザが任意の値を設定することも出来る。
また、前記プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段を備え、前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、取得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が不一致の場合はエラーとして表示させないようにする手段を備えるとよい。
前記プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段を備え、前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が一致し、バージョン情報が実機側の方が古い場合は、実機のバージョンが対応可能な機種情報定義ファイルに基づいてパラメータ設定画面を表示する手段を備えるようにすることもできる。
前記プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段を備え、前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、取得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が一致し、バージョン情報が実機側の方が古い場合は、実機側のバージョンにあわせるかの問い合わせ画面を出力する手段と、その問い合わせに基づきユーザからの了解を受付けたことを条件に実機のバージョンが対応可能な機種情報定義ファイルに基づいてパラメータ設定画面を表示する手段を備えるようにすることもできる。
さらにまた、前記プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段を備え、前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、その取得した実機のユニットに設定するようにしてもよい。オンライン接続したユニットがすでにパラメータが設定されているような場合には、そのパラメータを取得し、それを基準に修正処理をした方が好ましい。もちろん、実機のユニットは存在しても、パラメータが未設定の場合には、上述したデフォルト値を利用すると容易に設定できる。
なお、オンライン接続して実機の型式とバージョンを取得しチェックした結果、パラメータ設定装置がそのユニットに対応するバージョンの機種情報定義ファイルを保持していない(アクセスするための情報を備えていない)場合には、パラメータ設定画面を表示できなくなるが、対応する機種情報定義ファイルを入手することで、そのユニットに適したパラメータ設定画面を表示することが可能となる。すなわち、本発明では、パラメータ設定装置自体のシステム変更等をするのではなく、機種情報定義ファイルを追加・インストール等するだけで、最新のユニットに対応するパラメータ設定装置となる。そして、新規な/最新の機種情報定義ファイルの入手方法としては、例えば、そのユニットのメーカ等のサイトにアクセスしてダウンロード等することにより入手したり、そのユニット自体にそのユニットの機種情報定義ファイルを格納しておき、パラメータ設定装置がオンライン接続することで、そのユニットに格納された機種情報定義ファイルを入手したりすることなどができる。
本発明では、実機のユニットのバージョンと、ユニットのパラメータを設定するツールのバージョンとが一致していなくても、パラメータを設定するパラメータ設定装置が旧バージョンで、実機のユニットが新バージョンであってもエラー無しにパラメータ設定できるといったように対応でき、ユーザが、両者のバージョンの一致/不一致を意識することなくパラメータの設定を行なうことが出来る。
図1は、パラメータ設定装置を兼ねたPLC用ツール装置10およびこのPLC用ツール装置10が設定対象としているPLCシステム20の実機イメージの一例を示している。このPLCシステム20は、複数のラック21,21′,21″から構成されている。各ラック21,21′,21″は、それぞれ電源ユニット22,22′,22″を備え、同一のラックを構成するユニットは、そのラックに接続された電源ユニットからの電力供給を受ける。複数のラックのうちの1つはCPUユニット23を備えたCPUラック21であり、その他のラック21′,21″は、CPUユニットを備えておらず、CPUラック21のCPUユニット23により管理(IOリフレッシュ等)される。各ラック21,21′,21″には、それらのラック21,21′,21″同士を通信可能に連携するためのリピータユニット24と、PLCシステム20が所望の制御を行なうために必要な各種のユニット(IOユニット,マスタユニット,通信ユニット,高機能ユニット(位置制御ユニット,モーションコントローラユニット等)等)25が連結される。また、各ラック21,21′,21″に実装される電源ユニット22,22′,22″は、同一タイプのものでも良いし、異なるタイプのものでも良い。さらに、リピータユニット24同士は、所定の配線ケーブル26で連結される。もちろん、図では3つのラックを連結してPLCシステム20が構築されているが、PLCシステム20を構築するラックの個数は任意であり、1つのラック(CPUラック21のみ)の場合もあり得る。
ところで、PLCシステム20において各ユニットを組み合わせるための構成は2タイプある。1つはベースユニットを用いて接続するタイプ、もう1つはコネクタ接続タイプである。ベースユニット接続タイプは、平面状のベースユニットに所定のスロットが設置されていて、そのスロットに所望のユニットを並列して取り付けることにより、各ユニットを電気・機械的に連結するものである。ベースユニット接続タイプは、別称として、ビルディングブロックタイプとも呼ばれる。このベースユニットは、PLCの各ユニット間においてデータ通信するためのPLCバス,各ユニットへ電源供給するための電源ライン等を内部に配線された構成になっている。各ユニットは、ベースユニットの電源ラインを介して電源供給を受け、ベースユニットのPLCバスを介して互いにデータ通信することができる。もう1つのコネクタ接続タイプは、各ユニットの両側面にコネクタを配置し、各ユニット同士をこのコネクタによって電気・機械的に連結する。そのコネクタ同士を結合することで、各ユニット内に配線されたPLCバス(コネクタに接続されている)が導通する構成を採る。なお、コネクタ接続タイプの各ユニットの背面にはDINレール取付構造が備えられていて、各ユニットは、DINレールを介して並列して固定される。本発明では、いずれのタイプのものに対しても適用できるが、以下の説明では、ベースユニットを用いて接続するタイプの場合について説明する。
PLC用ツール装置10は、各種ユニットを組合わせて任意の構成からなるPLCシステム20を構築したり、PLCを構築するユニットに対するパラメータを設定したり、制御対象に合致するPLCのシステム構成を設計するに当たり、適切なユニット構成を得るためのPLCシステム構築支援機能を備えている。また、このようなツール装置は、PLCシステム構築支援装置と呼ばれたり、コンフィグレータと呼ばれることもある。図1から明らかなように、PLC用ツール装置10は、パーソナルコンピュータに所定のアプリケーションプログラム(ツール)をインストールすることにより構成される。このPLC用ツール装置10は、本発明との関係で言うと、ユニットに対しパラメータを設定するパラメータ設定装置である。もちろん、CPUユニットが実行するユーザプログラムを作成し、ダウンロードするプログラミングツール等も有する。
図2は、PLC用ツール装置10の内部構造を示している。図2に示すように、このPLC用ツール装置10は、外部装置(マンマシンインタフェース)として、キーボード11a,ポインティングデバイス11b等の入力部11と、ディスプレイ等の表示部12とを備える。さらに、内部装置として、システムプログラムを実行したり、各種の演算処理を実行し、ユニット構成情報を作成したりする各種の処理を実行するCPU(制御部)13と、CPU13が演算処理等の各種の処理を実行する際にワークメモリ等として適宜使用するメモリ(RAM)14と、ユニットに関する情報を格納したユニット情報記憶部15と、CPU13にて作成したPLCシステム20を構成する各種のユニットに設定する情報をPLCシステム20にダウンロードする際に使用するCOMポート16を備えている。CPU13は、表示部12に対し、各種の入力画面を表示し、ユーザが入力部11を操作して必要な情報の入力を受けて、ユニット構成情報を決定する。
PLC用ツール装置10のユニット情報記憶部15には、使用可能なユニットに関する情報、例えば、ユニットの種類や、型式等の一覧リストや、各ユニットについての機能や、設定対象となるパラメータなどが記録される。さらに、本発明との関係でいうと、各型式で特定されるユニット種別に存在するバージョン(メインバージョン,マイナーバージョン)の種類と、各バージョン毎で設定可能なパラメータを関連づけた情報である。
例えば、図3に示すように、「型式」と、「バージョン」と、「最新バージョン」と、「機種情報定義ファイル名」とを関連づけたテーブル構造をとることができる。この「型式(かたしき)」は、メーカがそのユニットに付した製品種類を区別する番号または機種番号などが該当する。また、型式は、通常、アルファベットや数値の組み合わせであるため、その型式を見ただけでは、ユーザはその内容を直感的に理解しにくい。そこで、具体的な名称・俗称など、ユーザが理解しやすい情報として文字列も併せて格納しても良い。「バージョン」は、その型式で特定されるユニットに存在するバージョンであり、例えば改良を加えるごとにバージョンが変わり、メインバージョンとマイナーバージョンの組み合わせからなる。よって、ユニット情報記憶部15に格納される上記テーブルには、同一の型式で異なるバージョンのものが存在する。バージョンは、数値で標記され、数値の大きなものほど最新、あるいは後発であることを意味する。「最新バージョン」は、その型式のユニットにおいて最新の改良等が施されたもので、最新のバージョンか否かが記録される。つまり、最新バージョンの場合には、「1」が登録され、その最新改良等がほどこされる前の旧バージョンの場合には「0」が登録される。「機種情報定義ファイル名」は、その型式の当該バージョンに対応する設定すべきパラメータ等の情報が格納されたファイルのファイル名である。この機種情報定義ファイル名を開くことで、その型式の当該バージョンについての詳細な情報(本発明との関係で言うと、パラメータの項目・設定範囲等)を取得することが出来る。なお、機種情報定義ファイルには、実際には、システム内で整合性をチェックするための情報、表示するための情報に加え、パラメータ設定の情報を保持する。パラメータ設定はバージョンごとに異なるユニットがある。ただし、いわゆるアッパーコンパチビリティは保証している。アッパーコンパチビリティとは、同一の型式のユニットにおいて、新バージョンのユニットは、旧バージョンのユニットがもつ機能設定等について互換性があるという意味である。つまり、基本的に、旧バージョンのユニットにて設定可能なすべてのパラメータ項目等は、新バージョンのユニットの機種情報定義ファイルを用いても常に設定可能であることを意味する。
すなわち、上述したように、PLC(PLCシステム)を構成するユニットのうち、ある1つの型式のユニットにおいては、1または複数のバージョン(ユニットバージョン)があって、そのユニットバージョンの違いにより、パラメータの設定項目が違う場合がある。PLC用ツール装置10において、これらのユニットの型式とユニットバージョンの全ての存在する組み合わせパターンに対して、機種情報定義ファイルをそれぞれ作成し、システムにインストールしておくのが理想である。型式とバージョンとをあわせて「機種」で区分するなら、その機種が違うPLC用ユニットのいずれにも対応できるように、PLC用ツール装置10において、その機種ごとの機種情報定義ファイルを作成し、インストールしておくのが理想である。ここでインストールするとは、システム内部にデータベース(ユニット情報記憶部15)があり、そのユニット情報記憶部15に機種情報定義ファイルを検索するために必要な情報(図3に示すテーブル)を登録することを言う。その結果、PLC用ツール装置10は、ユニット情報記憶部15に格納されたユニット情報(上記のテーブル)から機種情報定義ファイルを検索し、対応する機種情報定義ファイルを特定することが可能となる。なお、実際の機種情報定義ファイルは、PLC用ツール装置10内の記憶装置内に格納しても良いし、外部記憶装置、さらには、ネットワークを介して接続される他のサーバその他の任意の場所に格納されていても良い。
図4は、PLC用ツール装置10のCPU13が実行する基本的な処理機能を示すフローチャートである。まず、PLC用ツール装置10を起動する(S1)。本実施の形態のPLC用ツール10は、CPUユニット23等にダウンロードスユーザプログラムを作成するプログラミングツール等と一体に組み込まれている。そこで、図5に示すような基本画面を表示する。図5で示すように、基本画面は、右側のウインドウW1にユーザプログラム(ラダー図)を作成する画面が表示され、左側のウインドウにこれから登録するPLC構成に関するプロジェクト情報のプロジェクト選択画面W2が表示された状態となる。
PLC用ツール装置10において、PLCを構成する各ユニットに対してパラメータを設定する場合、その前提としてPLC20が、どのようなユニット構成を採っているかを特定する必要がある。係るユニット構成の情報を取得する方法として、すでに実際のPLCが構築されている場合には、当該PLCに対してPLC用ツール10をオンライン接続し、そのPLCを構成しているユニット構成情報を取得し、ユニットを特定する方法がある。また、実際のPLCが存在していない場合でも、PLC用ツール装置10のユニット構成情報を作成する機能を利用してオフラインの状態でユニット構成を作成することも出来る。いずれの場合も、最終的に設定したパラメータを、対象となるPLCを構成する各ユニットに設定することになる。
説明の便宜上、オフラインよる設定を説明する。まず、図5に示す表示画面に対し、ユーザはポインティングデバイス11bを操作してプロジェクト選択画面W2中にツリー表示された「ユニット構成情報」をダブルクリック等により選択する。すると、PLC用ツール装置10は、上述した「ユニット構成情報」がクリックされたことを認識すると、図6に示すユニット構成情報画面を表示する(S2)。本実施例では、予め、CPUラックを含めて最大8個のラックを接続するPLCシステムに対応できるようにしているため、初期画面では、「CPUラック」,「ラック01」,「ラック02」,「ラック03」……「ラック07」のみが図のようにツリー状に表示され、各ラックのユニット構成が表示されずに閉じた状態で表示される。図1との対応でいうと、「CPUラック」がラック21に相当し、「ラック01」がラック21′に相当し、「ラック02」がラック21″に相当する。「ラック03」以降は図1に図示されていないが、構築要素である。
尚、実際には、このユニット構成情報画面(図6)を表示するに先立ち、まずCPUラックのCPUユニットを登録処理する。つまり、PLC用ツール装置10は、ユーザに対して、PLCラック構成を新規登録するかどうかを促す画面をダイアログウインドウ画面にて表示する。そしてPLC用ツール装置10は、ユーザ操作により登録する旨の入力を受信し、次に、PLCのCPUユニットの種別を選択する画面を表示し、選択入力を促す。PLC用ツール装置10は、ユーザ操作によりCPUユニットの種別情報の入力を受信する。例えば「CS1H−CPU67」という型式のCPUユニットを選択する旨の入力を受信したとする。これにより、PLC用ツール装置は、対象のCPUユニットの種別とCPUラック構成の初期情報を登録する。このCPUユニットの登録によって、PLC用ツール装置10は、図1のPLCシステムにおけるCPUラック21のCPUユニット23に相当するCPUユニットの種別を登録したこととなる。また、この登録されたCPUユニットの型式が、図6のユニット構成情報画面のツリー表示の最上段に表示される。
次いで、このユニット構成情報画面上で、各ラックに組み込む各種ユニットを登録するステップに移る(S3)。すなわち、設定しようとするラックが、初期画面等のように閉じている場合には、使用する(設定する)ラックのツリー表示の先頭に表示された[+]ボタンをクリックして、図7に示すように適宜のラックを開く。図7では、CPUラックを開いた状態を示している。図示するように、各ラックには、最大で10台分のユニット(CPUラックについては、CPUユニットを除いて10台分のユニット)を登録することができるようになっている。最初はCPUラックのCPUユニット以外は登録されていないから、10台分の各ユニットのツリー表示はすべて「空きスロット」と表示される(ベースユニットに用意されたスロットに装着されるべきユニットが設定されていない。)
次に実際のユニットの登録処理を行なう。新規登録の場合には、ユーザはポインティングデバイス11bを操作して、ツリー表示中の「空きスロット」の欄を選択し、ダブルクリックすると、図8に示すようなユニット選択画面が別ウインドウで表示される。PLC用ツール装置10は、ユニット情報記憶部15を参照してユニット選択画面を表示する。
この画面は、PLCを構成する対象ユニットを種別ごとにツリー構造で表示する。例えば図8のように、「アナログI/Oユニット」、「センサユニット」、「モーションコントローラ」、「位置制御ユニット」、「温度調節ユニット」、「基本I/Oユニット」、「通信ユニット」などの各種ユニットがツリー表示される。PLC用ツール装置10は、ツリー表示画面の「+」をユーザのポインティングデバイス11bのクリック操作を受信すると、そのユニットの型式情報をユニット情報記憶部15を参照して表示する。この画面を利用して、ユーザは使用しようとしているユニットをユニット一覧から探し出し、選択し、登録する。図9の例では、ユニット種別が「通信ユニット」で、その型式が「CJ1W-CLK21−V1」のユニットが選択された状態を示している。図8から明らかなように、ユニット選択画面では、ユニットの種別ごとに分類分けされたツリー構造で表示されるため、ユーザは容易に目的とするユニットを選択しやすくなる。
9 ユーザ操作の詳細を述べると、ポインティングデバイス11b等の入力部11を操作し、使用するユニットを表示した状態でクリックする。これにより、制御部13は、クリックされたユニットの型式名を反転表示し、仮選択状態であることを示すとともに、図示省略するユニットに関するデータベースからそのユニットについて関連づけられている情報を読み出して、読み出した情報を「仕様」のウインドウW3に表示する。そして、「OK」ボタンがクリックされると、その仮選択状態のユニットを、図7のユニット構成情報画面で指定した箇所に登録し、型式等の情報を追加表示する。
図9は、上記のユニット登録操作を複数回繰り返した後のユニット構成画面を示している。図9から明らかなように、すでにユニット登録されている場合には、設定されたユニットの型式が表示され、未登録の場合には、「空きスロット」と表示される。また、登録されたユニットの場合、ユニット情報記憶部15に格納された「型式」の情報を読み出して表示する。型式の後に( )で示された具体的な名称は、上述したようにユニット情報記憶部15の「型式」の欄に登録されているものを表示する。また、具体的な図示は省略するが、ユニット情報記憶部15には、型式のみを登録しておき、型式と具体的な名称を関連づけたテーブルを別途用意し、当該テーブルから必要な情報を読み出して表示するようにしても良い。さらにまた、機種情報定義ファイル名で特定される機種情報定義ファイルには、そのユニットについてのパラメータ設定に関する情報以外にも、例えば、入・出力点数(メモリの使用CHに反映)の他、様々な情報が記述されている。これらの情報に基づき、図9に示すように点数情報等も併せて表示している。もちろん、係る表示は必須ではない。
なお、図9のユニット構成情報画面ですでに登録されているユニットを、別のユニットに交換する場合、たとえば、図8のユニット構成情報画面上で対処となるユニットをクリック等して選択した状態で削除し、一旦「空きスロット」の状態にした後でCPU13が上述した新規の登録を行なうようにしても良いし、変更処理により別のユニットに変更することもできる。但し、本実施の形態では、メモリの使用エリア(チャンネル)を自動的に設定(型式の前に記載された[ ]で表記された数値)していることから、その情報を引き継ぐことができるユニット、つまり、同種のユニットへの変更のみを許容している。変更可能なユニットか否かは、ユニット情報記憶部15に格納された「機種情報定義ファイル名」で特定される機種情報定義ファイル等を参照することでわかるため、該当するもののみを抽出し、表示することになる。なお、このようにメモリの自動設定を行なわない場合には、すべてのユニットへの変更を許容する仕様にすることもできる。
すべてのユニットの登録が完了すると、パラメータの編集処理を行なう(S4)。すなわち、ユーザは、図9等に示すユニット構成情報画面中に表示されたユニットのうち、パラメータの編集処理を行なうユニットを選択する。この選択処理は、上述した各種の選択処理と同様に、ユーザは、ポインティングデバイス11bを操作し、設定対象のユニットをクリックする。すると、PLC用ツール装置10は、選択されたユニットを認識し、そのユニットに対応する図10に示すようなパラメータ入力画面を表示する。
このパラメータ入力画面は、選択されたユニットの型式についての最新バージョンに対応するものを表示する。最新バージョンの機種情報定義ファイルは、CPU13が、ユニット情報記憶部15にアクセスし、その選択されたユニットの型式における最新バージョンの欄が「1」のものを検索し、対応する機種情報定義ファイル名を取得し、それに基づき当該ファイルにアクセスすることで取得することができる。
図10に示すように、パラメータ入力画面は、設定するパラメータの「項目名」と、その項目名に対する「設定値」と、「単位」との組み合わせからなる。ユーザは、「設定値」の欄を入力・設定することになる。このパラメータ入力画面(編集画面)に表示するパラメータの項目名や、各項目の値の範囲、データのサイズ、転送先アドレスなどの情報はすべて定義ファイル上に定義している。また、機種情報定義ファイルには、そのユニットに適したパラメータをデフォルト設定情報として保持しており、最初に呼び出したときには、そのデフォルト設定のパラメータ値を設定値の欄に表示する。ユーザは、修正したい項目について、設定値を修正し、最終的にそのユニットに対するパラメータの編集が終了したならば、「OK」ボタンをクリックする。これにより、その「OK」ボタンがクリックされた時点の設定値の内容が、そのユニットについてのパラメータとして登録される。
また、「デフォルト設定値に戻す(E)」ボタンがクリックされたならば、CPU13は、対応する機種情報定義ファイルに格納されているデフォルト設定情報を読み出し、全てのパラメータに対する設定値を初期状態のデフォルト設定に戻す。このように、ユーザは、係るパラメータ入力画面に対し、必要な情報(パラメータ)の入力を行ない、各ユニット毎にパラメータの設定を行なう。
パラメータ編集処理が終了したならば、次に、PLC用ツール装置10を設定対象のPLCシステム20に対してオンライン接続する(S5)。編集処理が終了したか否かの判断は、ユーザが行なう。オンライン接続処理も、ユーザが、図1に示すように、実際にPLC用ツール装置10とPLCシステム20とを通信可能な状態にする。係る処理は、従来のものと同様である。そして、オンライン接続されると、表示部12には、図11に示すような画面に表示が切り替わる。図5と図11とを比較すると明らかなように、図11ではプロジェクト選択画面W2におけるCPUユニット形式に続いて、「オフライン」の表示が無くなっているとともに、図5では「×」マークを付してPLCシステムと接続されていない(オフライン)であることを示していたが、係る「×」マークがオンラインにすることによりなくなる。
このようにPLCシステムとオンライン接続することで、作成したユニットの構成情報ならびに全てのユニットのパラメータをPLCに転送(ダウンロード)することができる(S6)。但し、上述したように、オフラインにおけるパラメータ設定は、設定するユニットのバージョンが最新バージョンのものと仮定して作成したが、実際のユニットは必ずしも最新バージョンとは限らない。また、逆に、PLC用ツール装置10に用意された機種情報定義ファイルの情報が古く、実際の最新バージョンに適合していない場合もあり、実際のPLCのバージョンよりもPLC用ツール装置10で用意された最新の機種情報定義ファイルのバージョンの方が古い場合もある。そこで、個々のユニットに対して、実機とツール側の機種情報定義ファイルのバージョンの状態に応じて、以下のルールに基づいてパラメータの転送可否をユニット毎に判断するようにした。
(1)PLC用ツール装置10で設定したバージョンが、実際のPLC側のバージョン(ユニットバージョン)よりも古い場合には、作成したパラメータをPLCへ転送する。この場合、アッパードコンパチビリティを利用し、PLCの実際の各ユニットは、古いバージョンのものとして動作する。
(2)PLC用ツール装置10で設定したバージョンと実際のPLC側のバージョンが一致する場合には、何ら問題がないため、作成したパラメータをPLCへ転送する。
(3)PLC用ツール装置10で設定したバージョンが、実際のPLC側のバージョンよりも新しい場合には、作成したパラメータはPLCへ転送せず、ユーザにメッセージで通知する。但し、この場合に、このメッセージの通知を受けた後は、通常、ユニットのバージョンに合わせた機種情報定義ファイルに基づくパラメータ入力画面(パラメータ編集画面)を用意し、それを用いてパラメータの再設定を行ない、PLCへ転送することになる。
なお、(1)から(3)でいう「PLC用ツール装置10で設定したバージョン」は、PLC用ツール装置10が持つ最新の機種情報定義ファイルのバージョンの意味、またはPLC用ツール装置10自体のバージョンあるいは機種の意味、の少なくともいずれかを含むものである。また、「PLC側のバージョン」は、PLCを構成するユニットが持つバージョンの意味、またはPLCを構成するユニットの機種の意味、の少なくともいずれかを含むものである。
なお、PLC用ツール装置10側のバージョンがPLC側のバージョンよりも古い場合は、次のようなユースケースが想定される。ユーザがシステムを構築し、PLC用ツール装置10側にも構成情報を設計して、システムの稼動を開始した。途中でPLC用ユニットの故障が発生し、そのユニットの交換を行なったところ、ユニットのバージョンが変更(バージョンアップ)されていることがある。係る場合、通常ユーザ自身は、旧バージョンのユニットの機能で問題ないが、実際の商品がたまたまバージョンアップしたものしかなく、バージョンアップした機能等は不要であることが多い。このようなケースにおいて新しいユニットはアッパードコンパチビィティを保証しているので、ユーザは新しいユニットに以前設定した旧バージョンのパラメータ設定情報をPLCへ転送する必要があるし、係る旧バージョンのパラメータ設定情報で保証される動作が実行されれば問題がない。逆にPLC用ツール装置10側を交換したユニットに合わせて新しいバージョンに変更してしまうと再度品質の検証を実施する必要が生じてしまう。
一方、PLC用ツール装置10側のバージョンの方がPLC側のバージョンより新しい場合は、ダウンコンパチビリティを既存のPLC用ユニットが必ずしも保証されないため、一括転送処理にてパラメータ等の情報をそのまま転送するのを禁止する。つまり、旧バージョンのユニットにとっては、新バージョンで作成されたパラメータが転送されてくると、対応不能で、未知のパラメータを取得することになり、ダウンコンパチビリティが保証されていない場合には、誤作動を生じるおそれがあるためである。誤作動が生じなくても、対応できないパラメータについては旧バージョンユニットでは動作しないこととなり、ユーザが想定した動作を旧バージョンユニットでは保証できないおそれがあるためである。
係る処理が、処理ステップS6にて実行される。具体的には、CPU13が、図12に示すフローチャートを実行する。すなわち、まずPLC用ツール装置10で作成したユニット構成情報上のラック,スロット位置のユニットそれぞれの型式とバージョンを取得する(S11)。次いで、PLCシステム20側の対象ラック,スロット位置のユニットの型式とバージョンを取得する(S12)。
そして、型式が一致しているか否かを判断する(S13)。つまり、PLC用ツール装置10において作成された各スロット位置に設定されたユニットと、実際のPLCシステム20におけるユニットの型式が一致していない場合には、そもそも設定或いは実機の組み立て自体が間違っているため、パラメータの設定ができないので、「型式不一致」としてログに登録(S14)し、処理ステップS11に戻る。
型式が一致している場合には、バージョンのチェックを行なう。ここでは、まずPLC側のバージョンの方がツール装置10で設定したバージョンよりも古いか否かを判断し(S15)、実際のPLCの方が古い場合には、上記のルール(3)に該当するため、パラメータの設定を行なわない。そして、「PLCが旧バージョンのためダウンロードしなかった」ことをログに登録し(S16)し、処理ステップS11に戻る。
PLCのバージョンの方がツール装置10側のバージョンよりも古くない場合には、処理ステップS15の分岐判断はYesとなり、上記のルール(1)か(2)のいずれかに該当するため、PLC用ツール装置10が持つ最新の機種情報定義ファイルを用いて設定したパラメータを、設定対象のPLC用ユニットへダウンロードする(S17)。但し、ルール(1),(2)では、いずれもパラメータをダウンロードするものの、バージョンが一致していない(ルール(1))場合には、その旨をユーザに通知するのが好ましい。
そこで、ダウンロード後に、PLC側のバージョンの方がツール装置10側のバージョンよりも新しいか否か判断する(S18)。そして、実機のバージョンの方がツール装置10側のバージョンよりも新しい場合には、処理ステップS18の分岐判断はYesとなり、「PLCが新バージョンであるが、ツール側のバージョンのパラメータをダウンロードした」ことをログに登録し(S19)し、処理ステップS11に戻る。
また、実機とPLC用ツール装置10のバージョンか一致している場合には、処理ステップS18の分岐判断はNoとなり、PLC側の設定対象のユニットのバージョンとツール装置10側のバージョンとが同一であることから、結果的に、ルール(2)に該当し、正しくパラメータを設定できたことになる。そして、処理ステップS20に進み、次のユニットがあるか否かを判断し、ある場合にはS11に戻り、上述した処理を繰り返し実行し、次のユニットがない場合には、処理を終了する。
別の実施形態として、構成情報や全てのパラメータをPLCへ一括して転送するので
はなく、個々のユニットのパラメータを変更することも可能である。このような場合はパラメータを編集したいユニットを選択し、編集機能を実行する。この編集機能実行前にPLC側のユニットのバージョン情報を取得し、PLC用ツール装置10側のバージョンと比較し、それにより処理を切り替える。
(1)′PLC用ツール装置10側のバージョンが、PLC側のバージョンよりも古い場合には、PLC用ツール装置10側のバージョンでパラメータ編集画面を表示する(アッパードコンパチビリティを利用)。つまり、PLC用ツール装置10が持つ最新の機種情報定義ファイルを用いたパラメータ編集画面を表示し、パラメータを設定する。
(2)′PLC用ツール装置10のバージョンとPLC側のバージョンが一致した場合には、PLC用ツール装置10のパラメータ編集画面(上述の(1)′のパラメータ入力画面と同様のもので最新バージョン用)を表示する。
(3)′PLC用ツール装置10のバージョンが、PLC側のバージョンよりも新しい場合には、PLC用ツール装置10のバージョンをPLC側のバージョンの定義ファイルに切り替えてパラメータ編集画面を表示する。つまり、PLC用ツール装置10において、最新の機種情報定義ファイルを用いず、PLC側のバージョンに合致した機種情報定義ファイルを用いてパラメータ編集画面を表示し、パラメータを設定する。
PLC用ツール装置10側のバージョンが古い場合は、上述した一括転送と同様にアッパードコンパチビリティを保証するため、PLC用ツール装置10側の現在のバージョンでパラメータ編集画面を表示する。逆に、PLC用ツール装置10のバージョンがPLC側のバージョンよりも新しい場合は、ダウンコンパチビリティが保証されないため、現在のPLC用ツール装置10側の最新バージョンの機種情報定義ファイルに基づくパラメータ編集画面を表示させるべきではない。このような場合は、PLC用ツール装置10のユニット情報記憶部15に、各種のユニットそれぞれについて、同一型式で異なるバージョンの機種情報定義ファイルが記憶されているから、そこからPLC側のバージョンと同じものを検索すればよい。ユニット情報記憶部15に格納される上記テーブルにおいて、旧バージョンの機種情報定義ファイルには「0」が登録されているから、その中から検索し、PLC用ツール装置10側のユニットのバージョンをPLC側のバージョンと同じものに変更し、そのバージョンの機種情報定義ファイルを使用してパラメータ編集画面を表示させることができる。
ここで1つの場合を想定して、実施形態の変形例を説明する。その場合とは、ユーザがシステムを構築し、PLC用ツール装置10側にも構成情報を設計して、システムの稼動を開始し、その途中でPLC用ユニットが故障し、そのユニット交換した際、交換後のユニットが、交換前のユニットよりもバージョンアップされているものであった場合である。この場合、ユーザが、交換前に設定した旧バージョンのパラメータ設定情報を、交換後の新バージョンのPLC用ユニットへ転送したいときがある。交換後のPLC用ユニットは、新バージョンであっても交換前のバージョンと同じ動作をしてくれれば事足りるからである。このとき、バージョンの違いによりパラメータに相違が発生することがあるが、それらの相違は以下のルールに基づいて変換すればよい。
(4)変換後にパラメータが増える場合は、パラメータに初期値を設定する。つまり、PLC用ツール装置10において、交換後のユニットに合致した新バージョンの機種情報定義ファイルによる設定対象のパラメータの中で、交換前の旧バージョンの機種情報定義ファイルによる設定対象のパラメータにないものがあれば、そのパラメータを初期値を設定するということである。
(5)変換後にパラメータがなくなる場合は、パラメータを消去する。つまり、PLC用ツール装置10において、交換後のユニットに合致した新バージョンの機種情報定義ファイルによるパラメータ設定では設定不要(自動設定)で、交換前の旧バージョンの機種情報定義ファイルによるパラメータ設定では設定必要だったものについては、そのパラメータを消去するということである。
(6)変換後もパラメータが存在するがデータの定義範囲が異なる場合には、変換後には存在しない値が定義されている場合は、ユニットの定義ファイルのデータ範囲でチェック可能であり、パラメータ編集画面で赤く表示し、ユーザに不正なデータであることを通知する。つまり、PLC用ツール装置10において、交換前の旧バージョンの機種情報定義ファイルによるパラメータ設定のデータの定義範囲の一部が、新バージョンの定義範囲に含まれていない場合は、設定不可なので、その旨をユーザに通知するということである。
そして、係る処理は、図4に示すフローチャートでは、処理ステップS7にて実行され、具体的には、CPU13が、図13に示すフローチャートを実行することで実現する。すなわち、まずPLC用ツール装置10で作成したユニット構成情報上のユニットを選択(ユーザがポインティングデバイス11bを操作してクリック等)し、パラメータ編集処理を実行する(S21)。次いで、選択されたユニットの対象ラック、スロット位置に基づき、対応する実機であるPLCシステム20側の対象ラック,スロット位置のユニットの型式を取得し、PLC用ツール装置10側の型式と照合する(S22)。そして、その型式についての機種情報定義ファイルが存在するか否かを判断する(S23)。ファイルが存在しない場合には、エラーメッセージを表示し(S30)、処理を終了する。両者の型式が不一致の場合も、一致する機種情報定義ファイルが存在しないため、処理ステップS23の分岐判断はNoとなり、やはりエラーメッセージを表示し(S30)、処理を終了する。
一方、機種情報定義ファイルが存在する場合には、実機のユニットのバージョンをPLCから取得し、PLC用ツール装置10側のバージョンと照合する(S24)。そして、バージョンは一致しているか否かを判断する(S25)。両者のバージョンが一致している場合には、上記の(2)′に該当し、現在のPLC用ツール装置10が保有する最新バージョンの機種情報定義ファイルに基づくパラメータ編集のダイアログを起動し、編集処理をする(S27)。つまり、図10に示したような最新バージョン用のパラメータ入力画面(パラメータ編集画面)を表示し、ユーザにパラメータの変更等を促し、最終的に「OKボタン」をクリックすることで、編集内容が確定される。また、「デフォルト設定に戻す(E)」ボタンをクリックすることでデフォルト設定に戻すこともできる。これは、処理ステップS4で実行される通常のオフライン時に行なう設定と基本的に同じ操作となる。なお、具体的には記載していないが、この後、編集後のパラメータを実機にダウンロードして設定することになる。
一方、両者のバージョンが一致しない場合(S25でNo)には、PLC用ツール装置10のバージョンの方が古いか否かを判断する(S26)。そして、PLC用ツール装置10の方が古い場合(S25でYes)には、上記の(2)′に該当するので、現在のPLC用ツール装置10の最新バージョンの機種情報定義ファイルに基づくパラメータ編集のダイアログを起動し、編集処理をする(S27)。つまり、図10に示したような最新バージョン用のパラメータ入力画面(パラメータ編集画面)を表示し、ユーザにパラメータの変更等を促し、最終的に「OKボタン」をクリックすることで、編集内容が確定される。また、「デフォルト設定に戻す(E)」ボタンをクリックすることでデフォルト設定に戻すこともできる。これは、処理ステップS4で実行される通常のオフライン時に行なう設定と基本的に同じ操作となる。なお、具体的には記載していないが、この後、編集後のパラメータを実機にダウンロードして設定することになる。ここでのPLC用ツール装置10側の処理としては、バージョンが一致した場合と基本的に同様となる。
一方、PLC用ツール装置10のバージョンの方が新しい場合(S26でNo)には、CPU13は、処理ステップS25で取得した実機のユニットのバージョンに対応する機種情報定義ファイルがあるか否かを判断する(S28)。係る判断は、CPU13がユニット情報記憶部15に格納されたテーブルを参照し、「型式+バージョン」が一致するものが登録されているものを探索することで実行する。そして、実機のユニットのバージョンに対応する機種情報定義ファイルが存在する場合には、CPU13は、その機種情報定義ファイル名に基づいて、該当するバージョンの機種情報定義ファイルを読み出す(S29)とともに、パラメータ編集のダイアログを起動する(S27)。係る処理ステップを経て表示されるパラメータ編集画面(パラメータ入力画面)の一例を示すと、図14に示すようになる。この例では、旧バージョン用の画面になったことから、図10に示す最新バージョンにおける3,4行目の項目がない。もちろん、このように項目が無くなる場合のみならず、上述したように、設定可能な範囲が変更されるなど、各種の場合がある。
一方、実機のユニットのバージョンに対応する機種情報定義ファイルが存在しない場合(S28でNo)には、エラーメッセージを表示し(S30)、処理を終了する。なお、本実施の形態では、各バージョン毎に機種情報定義ファイルを用意し、異なるバージョン(旧バージョン)のユニットに対応する場合には、バージョンの一致する機種情報定義ファイルを読み出すようにしたが、本発明はこれにかぎることはなく、例えば、バージョンアップにより変更した内容を記憶保持しておき、最新のバージョンのパラメータ編集画面(パラメータ入力画面)に基づき、設定対象の旧バージョンのユニットで対応しない項目を削除したり、設定範囲を変更したりするなどの処理を行なうようにしても良い。
上述した説明は、図における処理ステップS2以降に続くパソコン上で構成情報を設計した場合に基づいて行なうものであるが、本発明はこれに限ることはなく、PLCと接続してPLCから構成情報および全ユニットのパラメータをPLC用ツール装置10が取得し、それに基づいてパラメータの設定・編集を行なうことができる。これを別の実施形態と位置付けることもできる。
すなわち、図4のフローチャートの処理ステップS8に示すように、PLC用ツール装置10を、対象となるPLCにオンライン接続する(S8)。そして、オンライン接続しているPLCシステム上に装着されているユニットの型式情報およびバージョン情報を取得し、ユニット構成を認識し、それに基づいてユニット構成情報画面を表示する(S9)。このとき表示する画面は、図6に示す基本構成画面である。そして、オンライン接続しても、PLCから情報をアップロードする前は、ユニット構成が不明であるため、処理ステップS2と同様に、ユニットの未設定の状態であり、仮に、各ラックを開いたとしても、図7に示すような画面となる。そして、処理ステップS10を実行し、実際にユニット構成情報を取得することで、例えば図8に示すように、所定のスロットにユニットが設定された状態となる。
また、バージョン情報を取得しているため、パラメータ設定・編集の際にPLC用ツール装置10で使用すべき機種情報定義ファイルを特定することができるので、所定のユニットを指定してパラメータ設定を行なう場合には、そのユニットの型式・バージョンに基づいてユニット情報記憶部15にアクセスし、該当する機種情報定義ファイル名を取得し、それに基づいて対応するファイルを読み出し、所定のパラメータ設定を行なうことになる。
ただし、取得したユニットについての型式・バージョンが必ずしもPLC用ツール装置10にインストールされているとは限らず、インストールされていない新しいユニットや、ユニットはインストールされている(型式は存在する)が、PLC側のユニットのバージョンがインストールされていない場合がある。このような場合は構成図上に正確に復元させることができないため、ユーザに新しいユニットあるいは新しいバージョンの定義ファイルをインストールする旨をメッセージで通知する。
上述した処理が、図4の処理ステップS10にて実行される。具体的には、CPU13が、図15に示すフローチャートを実行することになる。すなわち、まず、オンライン接続したPLCシステムからユニット構成情報をアップロードし(S31)、ユニット構成情報上のユニットの形式とバージョン情報を取得する(S32)。取得した情報に基づき、ラック、スロットの順番にユニットの有無をチェックする(S33)。
ユニットが存在するものについては、CPU13は、ユニット情報記憶部15に格納されたテーブルをアクセスし、そのユニットの型式の機種情報定義ファイルが存在するかをチェックする(S34)。このとき、バージョンまでは照合はしない。
そして、処理ステップS34を実行した結果、型式の機種情報定義ファイルがあるか否かを判断する(S35)。型式の機種情報定義ファイルが存在する場合には、次に、同一のバージョンの機種情報定義ファイルが存在するかチェックする(S36)。そして、処理ステップS36を実行した結果、その型式の同一バージョンの機種情報定義ファイルがあるか否かを判断する(S37)。
同一型式・同一バージョンの機種情報定義ファイルが存在する場合には、そのPLCのバージョンの機種情報定義ファイルを当該フィルに確定する。そして、実機のユニットに設定されたパラメータをアップロードする(S39)。これにより、処理ステップS38で特定した機種情報定義ファイルにより規定される設定すべきパラメータ項目のパラメータ値が、アップロードされた値に設定される。そして、次のユニットが存在するか否かを判断し(S40)、存在する場合は処理ステップ33に戻り、処理を継続する。
一方、処理ステップS35の分岐判断でNo、つまり、同一の型式の機種情報定義ファイルが存在しない場合には、未知の型式としてログに登録(S41)した後、処理ステップS40に飛び、次のユニットの有無を判断する。
また、処理ステップS37の分岐判断でNo、つまり、同一のバージョンの機種情報定義ファイルが存在しない場合には、PLCのバージョンよりも古いバージョンの機種情報定義ファイルを割り付けるとともに、ログにバージョンが相違していることを登録する(S42)。そして、処理ステップS39に飛び、実機のユニットに設定されたパラメータをアップロードする。これにより、処理ステップS42で特定した古いバージョンの機種情報定義ファイルにより規定される設定すべきパラメータ項目のパラメータ値が、アップロードされた値に設定される。なお、バージョンが異なることから、仮にアップロードしたパラメータ項目のうち機種情報定義ファイルでは対応していないものが存在することがあるが、係る場合には、当該パラメータは無視する。そして、次のユニットが存在するか否かを判断し(S40)、存在する場合は処理ステップS33に戻り、処理を継続する。
上述した処理を繰り返し実行することにより、PLC用ツール装置10には、現在のPLCシステムのユニット構成に伴うパラメータ情報を取得するとともに、そのパラメータ情報を編集するのに必要な機種情報定義ファイルが確定される。従って、編集処理をする場合には、その機種情報定義ファイルに基づくパラメータ入力画面(パラメータ編集画面)を表示し、上述したオフラインに基づく処理と同様に必要なパラメータ項目の変更を行ない、ダウンロードすることでパラメータの変更・編集処理が行なえる。
なお、各PLC用ユニットに自らの機種情報定義ファイルを格納しておくことも考えられる。そして、PLC用ツール装置10を、PLC用ユニットに対応する新しいバージョンの機種情報定義ファイルがユニット情報記憶部15に格納されているかどうかを判断する手段、判断手段の判断結果が格納されていないという場合、各PLC用ユニットに格納されている機種情報定義ファイルを、ユニットからアップロードする手段と、その各PLC用ユニットからの機種情報定義ファイルをユニット情報記憶部15に格納する手段と、を持つ構成としてもよい。こうすることで、PLC用ツール装置10は、PLC用ユニットが新しいバージョンであっても、本来の新しいバージョンにそのまま対応できるようになる。
PLCシステムの実機イメージの一例を示す図である。 PLC用ツール装置の構成の一例を示す図である。 ユニット情報記憶部のデータ構造の一例を示す図である。 CPUの機能を示すフローチャートである。 ツールの表示画面の一例を示す図である。 ユニット構成画面の一例を示す図である。 ユニット構成画面の一例を示す図である。 ユニット選択画面の一例を示す図である。 ユニット構成画面の一例を示す図である。 パラメータ入力(編集)画面の一例を示す図である。 ツールの表示画面の一例を示す図である。 CPUの機能を示すフローチャートである。 CPUの機能を示すフローチャートである。 パラメータ入力(編集)画面の一例を示す図である。 CPUの機能を示すフローチャートである。
符号の説明
10 PLC用ツール装置
11 入力部
11a キーボード
11b ポインティングデバイス
12 ディスプレイ
13 CPU
14 メモリ
15 ユニット情報記憶部(バージョン情報記憶手段)
16 COMポート

Claims (7)

  1. プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットの型式およびバージョンの情報を取得する手段と、
    その取得する手段によりその実機のユニットの型式およびバージョン情報に基づいて、対応可能な機種情報定義ファイルを特定する手段と、
    前記実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段と、
    その特定した対応可能な機種情報定義ファイルおよび取得したパラメータに基づいて、前記ユニットに対するパラメータ設定画面を表示する手段と、
    を備え、
    前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、取得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が一致し、バージョン情報が実機側の方が新しい場合には、パラメータ設定装置側のバージョンを変更せずにパラメータ設定画面を表示する、
    ことを特徴とするパラメータ設定装置。
  2. 前記対応可能な機種情報定義ファイルは、型式が同じで、バージョンが実機のバージョン以下であることを特徴とする請求項1に記載のパラメータ設定装置。
  3. 前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、前記機種情報定義ファイルに格納されたデフォルト値を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のパラメータ設定装置。
  4. 前記プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段を備え、
    前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、
    取得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が不一致の場合はエラーとして表示させないようにしたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のパラメータ設定装置。
  5. 前記プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段を備え、
    前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、
    取得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が一致し、バージョン情報が実機側の方が古い場合は、実機のバージョンが対応可能な機種情報定義ファイルに基づいてパラメータ設定画面を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のパラメータ設定装置。
  6. 前記プログラマブルコントローラにオンライン接続し、そのプログラマブルコントローラを構成する実機のユニットに設定されているパラメータを取得する手段を備え、
    前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、
    取得した型式とバージョン情報をチェックし、型式が一致し、バージョン情報が実機側の方が古い場合は、
    実機側のバージョンにあわせるかの問い合わせ画面を出力する手段と、
    その問い合わせに基づきユーザからの了解を受付けたことを条件に実機のバージョンが対応可能な機種情報定義ファイルに基づいてパラメータ設定画面を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のパラメータ設定装置。
  7. 前記パラメータ設定画面を表示する手段は、パラメータ設定画面を表示するに際し、その取得した実機のユニットに設定されているパラメータを表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1,2,4,5,6のいずれか1項に記載のパラメータ設定装置。
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