JP4461890B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

この発明は、印刷装置に係り、詳しくはイメージバッファに格納されているイメージデータを印刷ヘッドへ順次転送して印刷処理を行う印刷装置に関するものである。
従来、印刷装置の一つとして、例えばインクジェット方式のプリンタが知られている。近年、こうしたプリンタにあっては、パソコン等のホストコンピュータと接続されていなくとも、いわゆるスタンドアロン機としてそれ単体での印刷処理を行うことが可能となっている。この種のプリンタにおいて、色変換・2値化処理等の一連の画像処理は、例えばCPUとバスを介して接続される制御ASICによって実現される。この制御ASICには、同ASICが直接データを読み書き可能なメモリ(例えばSDRAM)が接続されており、印刷ヘッドへ供給する各色イメージデータ(具体的にはドット形成の有無を示すドットデータ)を格納するためのイメージバッファ等はこのメモリを利用して構築される。
このようなプリンタにおいて、イメージバッファに格納されるイメージデータは、CPUの制御の下、該CPUが直接データを読み書き可能なメモリ(例えばSDRAM、以下「CPUメモリ」という)内に一旦読み込まれた後、印刷ヘッドへ順次転送される。印刷ヘッドは、こうして受け取った各色イメージデータをもとに、各色のインク滴をそれぞれの色に対応するノズルから吐出することにより画像を形成する。
しかしながら、上記のような従来構成では、以下のような問題がある。
第1に、印刷ヘッドへのイメージデータの転送をCPUの制御に基づいて行うため、CPUの処理負荷が大きくなるといった問題がある。近年のプリンタは多機能化・高機能化が一層望まれており、したがって、CPUが実行する処理は可能な限り軽減させることが望ましい。
第2に、このようにCPUの制御に基づいてイメージデータの転送を行う場合、印刷ヘッドのヘッドギャップが一定の値に制限されるといった問題がある。詳しくは、印刷ヘッドには各色に対応したノズル列間にヘッドギャップが形成されている。従って、各色ノズルから吐出するインクドットを印刷媒体上の同一画素の位置に形成(着弾)するには、こうしたヘッドギャップを埋めるべく、各色のイメージデータに対しヌルデータ(全ビットが「0」のデータ)を付与して転送する必要がある。言い換えれば、各色のイメージデータを転送するタイミングをヘッドギャップに対応させて色毎にずらす(これをヌルギャップという)必要がある。
こうしたデータ転送をCPUの制御に基づいて行う場合、CPUは各色についてのイメージデータの転送を一挙に管理しなければならないので、CPUの処理効率を極力低下させずに転送を行うには、ヘッドギャップは、CPUメモリに逐次読み込むイメージデータのサイズに依存したある一定の値に制限されてしまう。この問題を解決するために、ヘッドギャップに対応した所定の転送量のヌルデータをあらかじめイメージデータに付与してイメージバッファ内に格納しておく方法も考えられるが、この方法は、イメージバッファのサイズが大きくなるため好適ではない。
第3に、通常プリンタには用紙等の印刷媒体を検出するセンサが設けられており、プリンタは、このセンサによる検出結果に基づいて、印刷ヘッドの走査毎に用紙(具体的にはノズル数分の印字領域に対応した用紙)が有ることを随時確認しながら印刷を行うようになっている。ここで、例えば、プリンタに設定された用紙サイズよりも実際にセットされた用紙サイズが小さい場合など、印刷ヘッドの走査開始時に用紙無しが検出された場合が問題となる。即ち、この場合、イメージバッファ上には、印刷ヘッドへ転送すべき該印刷ヘッドのノズル数分に対応したイメージデータが既に生成されて格納されており、このイメージデータが印刷ヘッドへ転送されてしまうと、用紙から外れた領域(印字外領域)にインク滴が吐出されてしまうという問題があった。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、CPUの処理負荷を極力軽減しつつ、任意のヘッドギャップの印刷ヘッドに対応して印刷処理を行うことが可能であり、且つ印字外領域へのインク滴の吐出を好適に抑制し得る印刷装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明は、主走査方向と交差する副走査方向にノズル列を有する印刷ヘッドの主走査方向の移動に従い、イメージバッファに格納されている各色のイメージデータを前記印刷ヘッドへ順次転送して印刷を行う印刷装置において、前記イメージバッファから読み出した前記イメージデータを色毎に内蔵メモリに記憶し、該内蔵メモリに記憶した前記イメージデータを前記印刷ヘッドの各色ノズル列間に形成されたヘッドギャップに基づいて前記印刷ヘッドへ順次転送するヘッド制御部と、前記副走査方向において印刷媒体を検出するセンサと、前記センサによる検出結果に基づき、前記イメージバッファから前記内蔵メモリへ転送する前記イメージデータのサイズを前記印刷媒体上の印字領域に対応させて前記ノズル列のノズル展開方向に指定する印刷制御部と、を備え、前記センサは、前記印刷ヘッドの走査毎に、少なくとも前記ノズル列のノズル数分の印字領域に対応した前記印刷媒体が存在するか否かを該印刷媒体の有無として検出するものであり、前記ヘッド制御部は、前記センサにより前記印刷媒体の無い旨が検出された場合には、前記印刷ヘッドによる走査の開始に先立って前記内蔵メモリ内のデータ記憶領域をヌルデータにより初期化し、該初期化後の前記内蔵メモリに前記印刷制御部により指定されたサイズにて前記イメージデータを転送することをその要旨とする。
この構成によれば、イメージバッファから印刷ヘッドへのイメージデータの転送処理を印刷ヘッドのノズル列に基づいてヘッド制御部により行うようにしたことで、CPUの処理負荷を軽減して、任意のノズル列の印刷ヘッドに対応した印刷処理を行うことが可能となる。また、ヘッド制御部は、イメージバッファ上のイメージデータを内蔵メモリへ転送する際にあっては、センサによる印刷媒体の検出結果をもとに、印刷ヘッドのノズル展開方向に指定されたサイズにて内蔵メモリへ転送する。即ち、本構成によれば、センサによる検出結果に応じて、内蔵メモリへ転送するイメージデータの高さが印刷ヘッドの所定のノズル数分に制限されるようになる。従って、イメージバッファに既に生成されて格納されているイメージデータを必要量だけ内蔵メモリに転送することができる。そして、印字領域を外れる印字外領域については内蔵メモリ内のデータ記憶領域がヌルデータによりマスクされることにより、印字外領域にインク滴が吐出されることを好適に防止することができる。
また、この構成によれば、前記副走査方向において印刷媒体を検出するセンサによる印刷媒体の検出の結果、印刷媒体の無い旨が検出された場合には、ヘッド制御部は、印刷ヘッドによる走査の開始に先立って内蔵メモリ内のデータ記憶領域をヌルデータにより一旦初期化した後に、指定されたサイズにてイメージデータを内蔵メモリに転送する。こうすれば印字外領域にインク滴が吐出されることを確実に防止することができる。
上述した印刷装置において、前記ヘッド制御部は、前記内蔵メモリに記憶した前記イメージデータを前記印刷ヘッドへ転送するにあたり、該印刷ヘッドの走査毎に前記イメージデータの転送開始を色毎に指示する第1のカウンタと、前記印刷ヘッドの走査毎に前記イメージデータの転送終了を色毎に指示する第2のカウンタと、を有しており、前記第1のカウンタに基づいて前記イメージデータの転送開始前に前記印刷ヘッドへヌルデータを転送し、前記第2のカウンタに基づいて前記イメージデータの転送終了後に前記印刷ヘッドへヌルデータを転送する、ことを要旨としている。
この構成によれば、印刷ヘッドの各走査において、ヘッド制御部は、第1のカウンタがイメージデータの転送開始を指示するカウンタ値となるまではヌルデータの転送を行う。また、第1のカウンタに従ってイメージデータの転送を開始した後は、第2のカウンタがイメージデータの転送終了を指示するカウンタ値となるまで同イメージデータの転送を行う。そして、第2のカウンタがイメージデータの転送終了を指示するカウンタ値となった後は、ヌルデータの転送を再度行う。ここで、本構成では、各色のイメージデータの転送開始と転送終了とはそれぞれ第1のカウンタと第2のカウンタとによって色毎に独立して指示される。これによりヘッド制御部は、イメージデータに付与するヌルデータを色毎にそれぞれ自動生成して転送することができる。このように、本構成では、各色のイメージデータに付与するヌルデータをヘッド制御部内部で自動生成して印刷ヘッドへ転送することができる。従って、CPUの処理負荷を軽減して、任意のヘッドギャップの印刷ヘッドに対応した印刷処理を行うことが可能となる。
上述した印刷装置において、前記第1のカウンタは、前記ヘッドギャップに対応した各色のヌルギャップに相当するカウント値が前記印刷ヘッドの走査毎にあらかじめ設定されるヌルギャップカウンタと、前記内蔵メモリから前記印刷ヘッドへの前記イメージデータの転送ビット数を前記内蔵メモリの1面分についてカウントする転送ビット指定カウンタと、を有してなる、ことを要旨としている。
このように、ヘッドギャップに対応した各色のヌルギャップ区間をカウントするヌルギャップカウンタを備えたことにより、ヘッド制御部は、このヌルギャップカウンタのカウンタ値を参照することで、各色のイメージデータの転送開始前にヌルデータを転送することができる。また、内蔵メモリから印刷ヘッドへ転送するイメージデータの転送ビット数を同内蔵メモリ1面分についてカウントする転送ビット指定カウンタを備えたことにより、ヘッド制御部は、この転送ビット指定カウンタのカウンタ値を参照することで、印刷ヘッドへ順次転送するイメージデータの転送ビット位置を把握することができる。
上述した印刷装置において、前記第2のカウンタには、前記内蔵メモリから前記印刷ヘッドへの該内蔵メモリ1面分の前記イメージデータの転送をカウント単位として、前記印刷ヘッドの1走査分の前記イメージデータの転送数を指示するカウンタ値が前記印刷ヘッドの走査毎にあらかじめ設定される、ことを要旨としている。
この構成によれば、ヘッド制御部は、第2のカウンタのカウンタ値に基づいて、1走査分のイメージデータの転送終了を把握することができ、該転送終了後にヌルデータを転送することができるようになる。
上述した印刷装置において、前記内蔵メモリは、同一の記憶容量を有する第1のメモリと第2のメモリとをそれぞれ色毎に備えており、前記ヘッド制御部は、前記イメージバッファから読み出した前記イメージデータを前記第1のメモリと前記第2のメモリとに交互に記憶し、該第1のメモリと該第2のメモリとに対してそれぞれ設けられる前記第1のカウンタに基づいて、それら第1および第2のメモリから前記イメージデータを交互に読み出して前記印刷ヘッドへの転送を行う、ことを要旨としている。
このように、内蔵メモリとして各色それぞれについて第1のメモリと第2のメモリとを設け、それら2つのメモリにイメージデータの書き込み/読み出しを交互に行うようにすれば、データ転送を効率的に行うことができる。
以下、この発明を、複合機プリンタ(印刷装置)に具体化した一実施の形態を図1〜図12に従って説明する。
まず、複合機プリンタの概略構成を図1を参照しながら説明する。
複合機プリンタ(以下「プリンタ」という)1は、スキャナ機能と、プリンタ機能と、コピー機能とを併せ備えるインクジェットプリンタであって、パソコン等のホストコンピュータ(以下「ホスト」という)2と接続しなくともそれ単体で印刷処理を実行することのできるスタンドアロン機である。勿論、プリンタ1をホスト2と接続して該ホスト2の周辺機器として印刷処理やスキャナ読み取り処理等の各種処理を実行することもできる。
また、プリンタ1は、メモリカード等の可搬型記録媒体を装着可能ともなっていて、こうした記録媒体から画像データを読み込んで印刷処理を実行することもできる。さらに、プリンタ1は、所定のインタフェース、例えばUSB(Universal Serial Bus)やブルートゥース(登録商標)等を介して、デジタルカメラや携帯電話機、或いはハードディスク等の外部機器3と通信可能に接続することも可能である。なお、プリンタ1は、USBを介して外部機器3と接続される際には自身がUSBホストとなり、接続相手機器がUSBデバイスとなるようにする。
プリンタ1は、第1のSDRAM(Synchronous DRAM)11と、第2のSDRAM12と、ROM13と、印刷ユニット14と、スキャナユニット15と、カードスロット16と、ASIC(Application Specific IC)17と、センサ18とを備えて構成されている。
ROM13には、プリンタ1を制御するための各種のプログラムやデータ等が格納される。第1のSDRAM11には、メモリカードや外部機器3から読み込まれた例えばJPEG形式の画像ファイル等が格納される。第2のSDRAM12には種々の領域が確保される。例えば、第2のSDRAM12には、スキャンして読み取られたRGBラインデータを格納するための領域や、そのラインデータに色変換・2値化処理を施して生成したCMYKドットデータ(色プレーン)を格納するための領域や、マイクロウィーブ処理により各色プレーンのラスタラインを印刷ヘッドのノズル数やノズル配列に対応させて並び替え生成したイメージデータを格納するための領域(イメージバッファ)等が確保される。
印刷ユニット14は、キャリッジおよびそれに取り付けられた印刷ヘッド、キャリッジモータ、紙送りモータ等から構成されている。印刷ヘッドは、用紙等の印刷媒体の搬送路に対応した面に各色用のノズルを多数個有しており、キャリッジモータの駆動に基づき主走査方向(紙送り方向に垂直な方向)に往復移動しながら、各色のインク滴をそれぞれの色に対応するノズルから吐出することにより印刷媒体上に画像を形成する。センサ18は、上記用紙等の印刷媒体を検出するセンサであり、具体的には印刷ヘッドの走査毎に印刷媒体の有無を検出する。
スキャナユニット15は、露光ランプ、CCD(電荷結合素子)センサ、パルスモータ、A/D変換回路等から構成されている。このスキャナユニット15は、原稿台(図示略)に載置された原稿を光学的に読み取って上記CCDに蓄えられた電荷をA/D変換し、読み取った画像をRGB表色系の多階調画像データとして生成する。
カードスロット16は、可搬型記録媒体としてのメモリカード等を挿し込むための装着部として設けられ、プリンタ1は、このカードスロット16に装着されたメモリカード等に保存されている画像データを読み込んで印刷処理を実行することもできる。
ASIC17は、印刷制御部としてのCPU20、ホストインタフェース回路(以下「ホストI/F」という)21、USBホスト回路22、デコード回路23、カードインタフェース回路(以下「カードI/F」という)24、スキャナ入力回路25、画像処理ユニット26、マイクロウィーブ回路27、印刷制御ユニット28およびSDRAMインタフェース回路(以下「SDRAMI/F」という)29を備えている。このうち、CPU20、ホストI/F21、USBホスト回路22、デコード回路23、カードI/F24、スキャナ入力回路25、画像処理ユニット26、マイクロウィーブ回路27、および印刷制御ユニット28は、ASIC17の内部バス30に接続されている。なお、内部バス30には、上述した第1のSDRAM11及びROM13も接続されている。
CPU20は、ROM13に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムにしたがった処理を実行することでプリンタ1の動作を統括的に制御する。例えば、CPU20は、画像処理ユニット26をして色変換・2値化処理を実行させたり、印刷制御ユニット28をして後述する第2のSDRAM12からのイメージデータの転送処理等を実行させたりする。
ホストI/F21は、所定のインタフェースケーブルにより接続されたホスト2からの印刷制御データの受信やホスト2へのステータス情報の送信等、ホスト2との双方向通信の制御を行う。USBホスト回路22は、USBケーブルを通じて外部機器3(USBストレージデバイス)から読み込まれたJPEG形式の画像ファイル等を内部バス30を介して第1のSDRAM11に格納する。また、カードI/F24は、カードスロット19を通じてメモリカードから読み込まれたJPEG形式の画像ファイル等を内部バス30を介して第1のSDRAM11に格納する。なお、カードI/F24とカードスロット19とにより読取部が構成されている。
デコード回路23は、第1のSDRAM11から読み出されたJPEG形式の画像ファイルを解凍(デコード)し、該デコードして得られたRGB表色系の多階調画像データ(以下「RGBデータ」という)をSDRAMI/F29を介して第2のSDRAM12に格納する。
スキャナ入力回路25は、上記スキャナユニット15により読み取られたRGB多階調データをSDRAMI/F29を介して第2のSDRAM12に格納する。なお、スキャナ入力回路25とスキャナユニット15とによりスキャナ部が構成されている。
SDRAMI/F29は、第2のSDRAM12へのデータの書き込み、および第2のSDRAM12からのデータの読み出しを制御する。なお、本実施の形態においては、SDRAMI/F29は、ASIC17と第2のSDRAM12との間をバースト転送によってデータの転送を行う。ここでバースト転送とは、1つのアドレスを設定すると、次に続くアドレスのデータを連続して転送する転送方式である。
画像処理ユニット26は、このSDRAMI/F29を通じて第2のSDRAM12からRGB多階調データを取得し、或いはスキャナ入力回路25(スキャナ部)からRGB多階調データを直接取得し、それに色変換処理を施してCMYK表色系の多階調画像データ(以下「CMYKデータ」という)を生成する。また、画像処理ユニット26は、この色変換後の多階調画像データ(CMYKデータ)に2値化処理を施して、画素の階調値により表現されているCMYKデータをドット形成の有無による表現形式のCMYKドットデータ(色プレーン)に変換し、それをSDRAMI/F29を通じて第2のSDRAM12に格納する。
なお、本実施の形態においては、CMYKデータは、例えばC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック),LC(ライトシアン),LM(ライトマゼンタ),DY(ダークイエロー),CR(クリア)の8色であり、これら各色についてそれぞれドット展開して1ドット当たり2ビットのドットデータを生成するようになっている。2ビットのドットデータは、ドット形成の有無とドットを形成するに当たってのドットの大きさとを示すデータであり、本実施の形態では、大ドットを形成する(例えば「11」)、中ドットを形成する(例えば「10」)、小ドットを形成する(例えば「01」)、および、ドットを形成しない(例えば「00」)のうちいずれかを示すデータである。
マイクロウィーブ回路27は、第2のSDRAM12からSDRAMI/F29を通じてCMYKドットデータを取得し、それにマイクロウィーブ処理を施して各色プレーンのラスタラインを印刷ヘッドのノズル数やノズル配列に対応させて並び替えたイメージデータを生成する。このイメージデータはSDRAMI/F29を通じて第2のSDRAM12(イメージバッファ)に格納される。
ここで、マイクロウィーブ処理について説明すると、印刷ヘッドの各ノズルは、紙送り方向(副走査方向)に印刷解像度よりも低解像度のノズルピッチで配置されているため、連続する番号のラスタを1回の主走査で形成することができない。そこで、毎回の主走査ではノズルピッチ間隔で複数本のラスタを形成しながら、ラスタを形成する度に形成位置を少しずつずらして、ラスタとラスタの間を少しずつラスタで埋めていくようにし、最終的に連続したラスタを形成する処理をマイクロウィーブ処理という。
印刷制御ユニット28は、ヘッド制御部としてのヘッドコントロールユニット(以下「HCU」という)31(図2)や、印刷ヘッドのアクチュエータ(圧電振動子)を駆動するための駆動信号(具体的には台形波)を発生させる信号発生部(図示略)、紙送りモータやキャリッジモータを駆動制御する駆動回路(図示略)等を有して構成されている。
印刷制御ユニット28は、上記第2のSDRAM12からSDRAMI/F29を通じて後述するHCU31の内蔵メモリにイメージデータを逐次読み込み、このイメージデータを印刷ヘッドに印字データとして供給する。なお、印刷ヘッドには、上記信号発生部にて発生した駆動信号も供給される。そして、印刷制御ユニット28は、紙送りモータやキャリッジモータを駆動制御して印刷ヘッドを主走査方向に往復移動させ、インクドットの吐出の有無および吐出するインクドットの量(ドットの大きさ)を制御した各色のインクドットをその色に対応したノズルから吐出させる。なお、印刷制御ユニット28と印刷ユニット14とにより印刷実行部が構成されている。
次に、本実施の形態にかかるHCU31の具体的構成について詳述する。
本実施の形態のHCU31は、第2のSDRAM12(イメージバッファ)に格納されている各色のイメージデータをCPUバス(図1に示すASIC17の内部バス30)を介さずに同HCU31の内蔵メモリに転送することが可能である。しかもHCU31は、印刷ヘッドの1走査分の印字処理に必要なイメージデータを転送するにあたっては、その転送過程でCPU20の制御を介在させることなくデータ転送を行うことができる。勿論HCU31は、こうしたデータ転送をCPU20の制御のもとで実行することも可能である。また、本実施の形態のHCU31は、印刷ヘッドに形成されている各色ノズル列間のヘッドギャップに応じてヌルデータをHCU31内部で自動生成し、該生成したヌルデータをイメージデータに付与して印刷ヘッドへ転送する機能も有している。
ここで、ヘッドギャップについて説明すると、図3に示すように、例えば本実施の形態の印刷ヘッドHDには、C,M,Y,K,LC,LM,DY,CRの各色に対応した8列分のノズル列が形成されており、各色ノズル列間にはそれぞれヘッドギャップHG1〜HG7が形成されている。なお、各色ノズル列において、1ノズル列当たりには、本実施の形態では例えば184個のノズルが形成されている。印刷ヘッドHDには、このようにヘッドギャップHG1〜HG7が形成されているため、各色のインクドットを印刷媒体上の同一画素の位置に形成(着弾)するには、同印刷ヘッドHDの移動に合わせて各色のノズルから吐出するインクドットの着弾タイミングをそれらヘッドギャップHG1〜HG7に対応させてそれぞれずらす必要がある。
また、ヌルデータとは、全てのビットを「0」としたデータ(本実施の形態では1ドット分に対応した「00」の2ビットデータ)である。このヌルデータは具体的には、上記したように各色ノズルから吐出するインクドットを印刷媒体上の同一画素の位置に形成(着弾)するために、各色のイメージデータに付与して転送するヘッド制御用のデータである。このようなヌルデータは、後述するように、印刷ヘッドHDの主走査方向の移動にしたがって、各走査における印字開始前(イメージデータ転送前)と印字終了後(イメージデータ転送後)とに付与して転送する必要がある。
図2は、本実施の形態のHCU31を示すブロック図である。HCU31は、アドレスデコード部32と、共通レジスタ部33と、書き込み制御部34と、ヘッド送信制御部35と、転送制御部としての制御信号調停部36と、内蔵メモリを構成する第1RAM37(第1のメモリ)および第2RAM38(第2のメモリ)と、データセレクト部39と、グリッチ防止回路40と、コマンドセレクト部41と、割り込み管理部42とを備えている。なお、第1RAM37および第2RAM38は、本実施の形態においてはSRAM(Static RAM)にて構成されている。
アドレスデコード部32は、CPU20が共通レジスタ部33や、書き込み制御部34、制御信号調停部36および割り込み管理部42の各内部レジスタをアクセスする際に該CPU20から出力されるアドレスをデコードし、それら各レジスタについての選択信号をアサートする。
共通レジスタ部33は、HCU31の各種動作設定を行うために設けられる共通レジスタ群であって、これには例えばHCU31の初期設定を行うための初期化レジスタやモード設定を行うためのモード設定レジスタ等が含まれる。
ここで、モード設定について説明すると、本実施の形態のHCU31は、プリンタ1が使用可能な印刷ヘッドの種類(ノズル数やノズル配列等)にそれぞれ対応したデータ転送を行う。即ち、印刷ヘッドには、上述した本実施の形態における印刷ヘッドHD(図3)のように各色に対応したノズル列をヘッドの横方向(主走査方向)にそれぞれ色数分有してなるものや、図示は省略するが複数色分のノズル列がヘッドの縦方向(副走査方向)に沿って配列されてなるものなど、ノズル列数やノズル数等の異なる様々な種類がある。モード設定レジスタには、これらの各種印刷ヘッドのうち、プリンタ1がどの印刷ヘッドを使用して印刷を行うのか、その種類が書き込まれており、HCU31は、このモード設定レジスタの設定値に基づいて各印刷ヘッドに対応したデータ転送を行う。
書き込み制御部34は、第2のSDRAM12からのイメージデータの読み出しに必要な読み出し制御信号を制御信号調停部36からの読み出し要求(図示略)に基づいて生成し、それをSDRAMI/F29(図1)に出力する。SDRAMI/F29は、この読み出し制御信号に応答して第1RAM37や第2RAM38の1面分に格納するイメージデータを第2のSDRAM12から読み出す。そして、書き込み制御部34は、この第2のSDRAM12から読み出されたデータをSDRAMI/F29を通じて受け取り、それを制御信号調停部36へ転送する。
また、書き込み制御部34は、このように第2のSDRAM12から読み出されたイメージデータを制御信号調停部36により第1RAM37や第2RAM38へ書き込むために必要な書き込み制御信号を生成する。なお、第1RAM37と第2RAM38とには、印刷ヘッドの主走査方向の移動にしたがって、その走査順にイメージデータが交互に書き込まれる。
ヘッド送信制御部35は、第1RAM37や第2RAM38に順次転送されたイメージデータを制御信号調停部36により印刷ヘッドの主走査方向の移動にしたがってそれぞれノズル数分ずつ読み出すための読み出し制御信号を生成する。この読み出し制御信号は、上記駆動信号(台形波)に同期して図示しないトリガ発生ユニットにより発生されるトリガ信号axtrg に基づいて生成される。なお、ヘッド送信制御部35は、印刷ヘッドHDがイメージデータに基づき駆動信号(台形波)を取り込むために必要なクロック信号HSOCLKの生成等も行う。
制御信号調停部36は、書き込み制御部34より受け取った書き込み制御信号と、ヘッド送信制御部35より受け取った読み出し制御信号とをRAMの選択状態にしたがって調停し、これら各制御信号をもとに第1RAM37および第2RAM38をアクセス(書き込み/読み出し)する。具体的には、制御信号調停部36は、ビットカウンタbitcnt(図4)と転送カウンタtrcnt (図5)とを備えており、第1RAM37と第2RAM38とのうちいずれのRAMを対象としてデータの書き込み/読み出しを行うかは、上記ビットカウンタbitcntのカウンタ値をもとに判断する。これらビットカウンタbitcntと転送カウンタtrcnt とについては後述する。
上記したように、制御信号調停部36は、第1RAM37および第2RAM38へのイメージデータの書き込みを交互に行う。言い換えれば、制御信号調停部36は、第1RAM37および第2RAM38からのイメージデータの読み出しを交互に行い、選択状態にあるRAMからの1面分のイメージデータの読み出しが終了したら、そのRAMに次に格納すべき1面分のイメージデータを書き込み制御部34を介して受け取り、書き込みを行う。
なお、このような制御信号調停部36は、色毎に設けられる第1RAM37と第2RAM38との2つのRAMに対してそれぞれ1つずつ割り当てられている。即ち、本実施の形態においてはプリンタ1は8色印刷を行うものであるため、これに対応してHCU31にはそれぞれ8つずつの制御信号調停部36a〜36hと第1RAM37a〜37hと第2RAM38a〜38hとが設けられている。なお、制御信号調停部36a〜36hは、それぞれの色に対応した第1RAM37a〜37hと第2RAM38a〜38hとを使用しながらそれぞれ同様な動作を色毎に独立して行うようになっている。したがって、以下の説明では、煩雑さを避ける為に、特に明記しない限りはこれらの色を区別せずにそれぞれ「制御信号調停部36」、「第1RAM37」、「第2RAM38」として記載し、この場合には各色について同様な構成ならびに作用を有するものとする。
コマンドセレクト部41は、印刷ヘッドの種類に対応した該ヘッド制御用のコマンドデータをヘッド送信制御部35からの制御信号に基づいて選択出力する。具体的には、このコマンドセレクト部41には、特殊ヘッド(上述した1つのノズル列に複数色分のノズル列が縦配列されるものなど)に対応したコマンドデータが記憶されており、本実施の形態のような印刷ヘッドHD(図3)に対応するコマンドデータ等は、上述した第1RAM37および第2RAM38にイメージデータとともに記憶されている。
データセレクト部39は、選択された印刷ヘッドの種類にしたがって、同印刷ヘッドへ送信するコマンドデータを第1RAM37や第2RAM38から読み出されたコマンドデータと上記コマンドセレクト部41から出力されるコマンドデータとのうちいずれとするかを選択し、グリッチ防止回路40へ出力する。なお、コマンドデータは、制御信号調停部36により読み出されたイメージデータに付与されてグリッチ防止回路40へ出力される。ここで、データセレクト部39は、制御信号調停部36から上記ヌルデータが出力される場合(詳細は後述する)には、このヌルデータにコマンドデータを付与してグリッチ防止回路40へ出力する。
グリッチ防止回路40は、例えばフリップフロップ回路(図示略)によって構成され、データセレクト部39を通じて出力されるデータに生じる組み合わせ遅延に起因したノイズ(グリッチ)を解消する。このグリッチ防止回路40を介して出力されるデータが各色に対応した印字データhso1〜hso8(具体的にはヌルデータ或いはイメージデータに、コマンドデータを付与したデータ)として上記クロック信号HSOCLKとともに印刷ヘッドHDへ供給される。
なお、割り込み管理部42は、HCU31がCPU20に対し実行する割り込み処理について管理しており、上記駆動信号の発生を行う信号発生部等からの割り込み信号axahcuint に基づいてCPU20に対する割り込み信号xhint を生成する。
図4は、制御信号調停部36に備えられるビットカウンタbitcntを示す概念図である。なお、ビットカウンタbitcntは、各色の第1RAM37と第2RAM38とに対しそれぞれ独立して設けられている。
このビットカウンタbitcntは、本実施の形態では例えば13ビットで構成されており、具体的にはそのうち上位9ビット[12:4]で構成されるヌルギャップカウンタnullcnt と、残りの下位4ビット[3:0] で構成される転送ビット指定カウンタfdcnt とから構成されている。
ヌルギャップカウンタnullcnt には、印刷ヘッドHDに形成される各色ノズル列間のヘッドギャップHG1〜HG7に基づいて、実データ(イメージデータ)の転送開始を指示するためのヌルギャップが設定される。なお、ヌルギャップとは具体的には、各色ノズル列間のヘッドギャップHG1〜HG7を埋めて、各色ノズルから吐出するインクドットを印刷媒体上の同一画素の位置に形成(着弾)するために必要なヌルデータの転送量を指示する値である。
詳述すると、HCU31は、印刷ヘッドHDによる1走査分の印字処理において、例えば、最初にシアンについての印字が開始されるときには、次のマゼンタについての印字が開始されるまでの間において、それらシアンとマゼンタとのノズル列間のヘッドギャップHG1を埋めるために、このヘッドギャップHG1に対応したヌルギャップ相当分のヌルデータを同マゼンタの実データ(イメージデータ)の転送開始に先立って転送する必要がある。また、その後イエローについての印字が開始されるまでの間にあっては、シアンとイエローとのノズル列間のヘッドギャップHG1+HG2を埋めるために、このヘッドギャップHG1+HG2に対応したヌルギャップ相当分のヌルデータを同イエローの実データ(イメージデータ)の転送開始に先立って転送する必要がある。以下、他の色についても同様に、それぞれヘッドギャップHG1〜HG7に対応した各色ヌルギャップ相当分のヌルデータをそれらの実データ転送の開始に先立って転送する必要がある。
このようなヌルギャップの設定は、印刷ヘッドHDによる各走査の開始に先立ってCPU20によって設定される。この設定は、具体的にはHCU31に上記トリガ信号axtrg が入力されたときにヌルギャップカウンタnullcnt のレジスタ値ENB1が“1”であることを条件に印字処理を開始(イメージデータの転送を開始)するべく、このときのカウンタ値からヌルギャップ相当分のカウンタ値を差し引いた値を初期値として同カウンタnullcnt のレジスタ値ENB1,BCT4〜BCT11 に設定する。
これによりHCU31は、トリガ信号axtrg が入力されたときにヌルギャップカウンタnullcnt のレジスタ値ENB1が“0”であれば、ヌルデータを印刷ヘッドHDに転送して同カウンタnullcnt を1ドット分進める。なお、本実施の形態では各ドットを2ビットで構成しているため、HCU31はヌルデータの転送ごとにヌルギャップカウンタnullcnt を2ずつカウントアップする。
HCU31は、こうしてヌルギャップカウンタnullcnt をヌルデータの転送ごとに順次カウントアップしていき、トリガ信号axtrg が入力されたときに同カウンタnullcnt のレジスタ値ENB1が“1”であれば、第1RAM37や第2RAM38の実データ(イメージデータ)を印刷ヘッドHDに転送して同カウンタnullcnt を1ドット分(2ビット)進める。
なお、本実施の形態のプリンタ1は、印刷ヘッドHDの往動時と復動時とにおいてそれぞれインクの吐出を行うことにより画像形成(双方向印刷)を行うプリンタとしている。この場合、ヌルギャップカウンタnullcnt に設定するヌルギャップは印刷ヘッドHDの走査方向(往動方向、復動方向)に応じてそれぞれ変更される。
一方、転送ビット指定カウンタfdcnt は、HCU31が第1RAM37や第2RAM38内の実データ(イメージデータ)を印刷ヘッドHDへ転送する毎に、その転送ビット数をRAM1面分についてカウントする。言い換えれば、転送ビット指定カウンタfdcnt は、HCU31が実データを印刷ヘッドHDに転送するにあたり、第1RAM37や第2RAM38内の転送ビット位置を指示する。
ここで、第1RAM37および第2RAM38は、本実施の形態では例えば192ワード×16ビットのデータ記憶容量を有して構成されており、これらの各RAM37,38には、図6に示すように、1ライン当たり8ドット分のデータが印刷ヘッドHDのノズル数分(本例では184ノズル数分)記憶される。なお、図6では省略しているが、第1RAM37および第2RAM38には、こうしたイメージデータの他に、上述したコマンドデータも記憶される。
HCU31は、このような第1RAM37や第2RAM38から上記トリガ信号axtrg の入力(具体的にはそれによって生成される読み出し制御信号)に基づいてイメージデータを順次ノズル数分ずつ読み出して印刷ヘッドHDへ送信する。具体的には、各ドットを構成する2ビットのデータのうち、まず上位ビット側のデータ(図6において「H」側のビットデータ)をノズル数分読み出して送信した後、これに続いて下位ビット側のデータ(図6において「L」側のビットデータ)を同じくノズル数分読み出して送信する。そして、最後にコマンドデータを付加して送信する。HCU31は、こうして第1RAM37や第2RAM38から順次ノズル数分ずつ読み出したイメージデータを印刷ヘッドHDへ8回(1ライン当たり8ドット分)転送することにより、RAM1面分についてのデータ転送を終了する。
転送ビット指定カウンタfdcnt は、HCU31によるこのようなデータ転送に対応するべくビットカウンタbitcntの下位4ビット分[3:0] を使用して構成されている。つまり、HCU31は、トリガ信号axtrg の入力に基づいてRAM内のイメージデータを順次ノズル数分ずつ転送する毎に転送ビット指定カウンタfdcnt を1ドット分ずつ(具体的には2ずつ)進めていく。従って、HCU31は、印刷ヘッドHDへイメージデータを転送するにあたっては、この転送ビット指定カウンタfdcnt のレジスタ値BCT0〜BCT3を参照することにより、その転送ビット位置(0,2,4,6,8,10,12,14)を知ることができる。そして、HCU31は、転送ビット指定カウンタfdcnt の値が16になると、RAM1面分についてのデータ転送を終了したと判断して、データ読み出しを行うRAMを第1RAM37と第2RAM38との間で切り替える。
図5は、制御信号調停部36に備えられる転送カウンタtrcnt を示す概念図である。なお、転送カウンタtrcnt は、色毎にそれぞれ独立して設けられている。
転送カウンタtrcnt は、本実施の形態では例えば16ビットで構成されており、同カウンタtrcnt には、印刷ヘッドHDによる1走査分の印字処理において、第1RAM37や第2RAM38に記憶されているイメージデータをそれぞれRAM1面分をカウント単位として何面分転送するかを指示する値が初期値として設定される。この設定は、印刷ヘッドHDによる各走査の開始に先立ってCPU20によって設定される。
即ち、HCU31は、この転送カウンタtrcnt のカウンタ値をもとに第1RAM37と第2RAM38とからRAM1面分のイメージデータを交互に読み出して印刷ヘッドHDへ順次転送し、これら第1RAM37と第2RAM38とを切り替える毎に転送カウンタtrcnt のカウンタ値を1ずつデクリメントする。そしてHCU31は、転送カウンタtrcnt のカウンタ値が0(具体的には各レジスタ値TRC0〜TRC15が0)となると、1走査分のイメージデータの転送を終了したと判断する。
HCU31は、このように転送カウンタtrcnt のカウンタ値が0となって、1走査分のイメージデータの転送を終了すると、その後は、トリガ信号axtrg の入力を条件にヌルデータの転送を行う。
詳述すると、印刷ヘッドHDによる1走査分の印字処理において、例えば最初にシアンについての印字が終了したときには、最後のクリアについての印字が終了するまでの間においてそれらノズル列間のヘッドギャップHG1〜HG7を埋めるために、このヘッドギャップHG1〜HG7に対応したヌルギャップ相当分のヌルデータを転送する必要がある。即ち、シアンについての印字が終了(実データの転送が終了)した後は、印字外領域におけるインク滴の吐出を防止するために、他の全ての色についての印字が終了するまで、ヌルデータを転送する必要がある。なお、印刷ヘッドHDによる1走査分の印字処理にあっては、全ての色についての印字が終了するまで、上記トリガ信号axtrg がHCU31に入力されるようになっている。これによりHCU31は、転送カウンタtrcnt の値が0となった色については、その後、トリガ信号axtrg のHCU31への入力が停止されるまでヌルデータを転送する。
次に、上記のように構成されたHCU31の作用について説明する。
図7は、第2のSDRAM12から第1RAM37および第2RAM38へのデータ転送処理を示す概念図である。なお、説明の簡素化の為、ここでは1走査当たりのイメージデータのサイズを例えば80ビット(40ドット分)としている。この場合、転送カウンタtrcnt には、RAM1面分をカウント単位とした、印刷ヘッドHDの1走査分のイメージデータの転送数に対応するカウンタ値“5”(=80/16)があらかじめ走査の開始に先立って設定される。このカウンタ値は、上記したように、印刷ヘッドHDへのRAM1面分のイメージデータの転送が終了する毎に順次1ずつデクリメントされる。
図7(a)に示すように、HCU31は、印刷ヘッドHDの往動時にあっては、まず第2のSDRAM12のアドレス+0x000を指定して、この先頭アドレスに続くRAM1面分のイメージデータ(184×16ビット分、以下同様)を第2のSDRAM12から第1RAM37へ転送する。次いで、第2のSDRAM12のアドレス+0x170を指定して、この先頭アドレスに続くRAM1面分のイメージデータを第2のSDRAM12から第2RAM38へ転送する。以下同様にして、RAMへ転送するデータの先頭アドレス+0x2E0,+0x450,+0x5c0を順次指定することにより、第1RAM37と第2RAM38とに交互にデータを転送(本例ではRAM5面分)する。
一方、印刷ヘッドHDの復動時にあっては、図7(b)に示すように、HCU31は、まず第2のSDRAM12のアドレス+0x5c0を指定して、この先頭アドレスに続くRAM1面分のイメージデータを第2のSDRAM12から第2RAM38へ転送する。以下、上記往動時とは逆のアドレスを辿って、RAMへ転送するデータの先頭アドレス+0x450,+0x2E0,+0x170,+0x000を順次指定することにより第1RAM37と第2RAM38とに交互にデータを転送(本例ではRAM5面分)する。
図8は、印刷ヘッドHDの往動時と復動時とにおける同印刷ヘッドHDへのデータ転送処理を示すタイミングチャートである。なお、図8では一部の色について示している。
図8(a)に示すように、HCU31は、印刷ヘッドHDの往動時にあっては、同ヘッドHDのノズル配列(図3)に従って、例えば、クリア、ダークイエロー、ライトマゼンタ、…シアンの順に実データ(イメージデータ)の転送を行う。
ここで、クリアのノズル列とダークイエローのノズル列との間にはヘッドギャップHG7が形成されていることから、ダークイエローについて設けられているヌルギャップカウンタnullcnt には、このヘッドギャップHG7に対応したヌルギャップが設定される。従って、HCU31は、クリアについて実データの転送を開始した後、ダークイエローについては、上記ヘッドギャップHG7に対応するヌルギャップ相当分だけヌルデータの転送を行ってから実データの転送を開始する。
また、クリアのノズル列とライトマゼンタのノズル列との間にはヘッドギャップHG7+HG6が形成されていることから、ライトマゼンタについて設けられているヌルギャップカウンタnullcnt には、このヘッドギャップHG7+HG6に対応したヌルギャップが設定される。従って、HCU31は、クリアについて実データの転送を開始した後、ライトマゼンタについては、上記ヘッドギャップHG7+HG6に対応するヌルギャップ相当分だけヌルデータの転送を行ってから実データの転送を開始する。
以下、ライトシアン、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンについても同様に、それぞれのヌルギャップカウンタnullcnt にあらかじめ設定したヌルギャップにしたがって所定ドット数分のヌルデータの転送を行ってから実データの転送を開始する。
その後、HCU31は、各色について設けられている転送ビット指定カウンタfdcnt と転送カウンタtrcnt とに基づき各色それぞれ1走査分の実データの転送を行い、実データの転送が終了するとそれに続いてヌルデータの転送を開始する。
具体的には本例においては、クリア、ダークイエロー、ライトマゼンタ、…シアンの順に実データの転送処理が終了する。この場合、HCU31は、シアンについての実データの転送処理が終了するまで、他のクリア、ダークイエロー、ライトマゼンタ、…マゼンタについては、それぞれ実データの転送終了後、それに続いてヌルデータの転送を行う。
一方、図8(b)に示すように、HCU31は、印刷ヘッドHDの復動時にあっては、同ヘッドHDのノズル配列(図3)に従って、上記往動時とは逆の順、即ち、シアン、マゼンタ、イエロー、…クリアの順に実データ(イメージデータ)の転送を行う。
ここで、シアンのノズル列とマゼンタのノズル列との間にはヘッドギャップHG1が形成されていることから、同シアンについて設けられているヌルギャップカウンタnullcnt には、このヘッドギャップHG1に対応したヌルギャップが設定される。従って、HCU31は、シアンについて実データの転送を開始した後、マゼンタについては、上記ヘッドギャップHG1に対応するヌルギャップ相当分だけヌルデータの転送を行ってから実データの転送を開始する。
また、シアンのノズル列とイエローのノズル列との間にはヘッドギャップHG1+HG2が形成されていることから、同イエローについて設けられているヌルギャップカウンタnullcnt には、このヘッドギャップHG1+HG2に対応したヌルギャップが設定される。従って、HCU31は、シアンについて実データの転送を開始した後、イエローについては、上記ヘッドギャップHG1+HG2に対応するヌルギャップ相当分だけヌルデータの転送を行ってから実データの転送を開始する。
以下、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエロー、クリアについても同様に、それぞれのヌルギャップカウンタnullcnt にあらかじめ設定したヌルギャップにしたがって所定ドット数分のヌルデータの転送を行ってから実データの転送を開始する。
その後、HCU31は、各色について設けられている転送ビット指定カウンタfdcnt と転送カウンタtrcnt とに基づき各色それぞれ1走査分の実データの転送を行い、実データの転送が終了するとそれに続いてヌルデータの転送を開始する。
具体的には本例においては、シアン、マゼンタ、イエロー、…クリアの順に実データの転送処理が終了する。この場合、HCU31は、クリアについての実データの転送処理が終了するまで、他のシアン、マゼンタ、イエロー、…ダークイエローについては、それぞれ実データの転送終了後、それに続いてヌルデータの転送を行う。
図9は、第1RAM37および第2RAM38から印刷ヘッドHDへデータ転送を行うにあたっての処理の流れを示すフローチャートである。なお、ここでは1色分の転送処理について説明する。
HCU31は、1走査についての印字処理が開始されると、まずトリガ信号axtrg の入力があるか無いかを判断し(ステップ100)、ここでトリガ信号axtrg の入力があると判断した場合には、次いでビットカウンタbitcntのカウンタ値が所定値に達しているか否かを判断する(ステップ110)。具体的には、HCU31は、ヌルギャップカウンタnullcnt のカウンタ値が実データの転送開始を指示する所定のカウンタ値に達しているか否か(本例ではレジスタ値ENB1が“1”となっているか否か)を判断する。
ここで、ヌルギャップカウンタnullcnt のカウンタ値が実データの転送開始を指示するカウンタ値に達していないと判断した場合には(ステップ110;NO)、HCU31は、ヌルデータをノズル数分にて転送する(ステップ120)。そして、HCU31は、このヌルデータの転送に伴いビットカウンタbitcntのカウンタ値、具体的にはヌルギャップカウンタnullcnt のカウンタ値を1ドット分カウントアップし(ステップ130)、その後、上記ステップ100に戻って次のトリガ信号axtrg の入力を待つ。
一方、ヌルギャップカウンタnullcnt のカウンタ値が実データの転送開始を指示するカウンタ値に達していると判断した場合には(ステップ110;YES)、HCU31は、実データをノズル数分にて転送する(ステップ140)。そして、HCU31は、この実データの転送に伴いビットカウンタbitcntのカウンタ値、具体的には転送ビット指定カウンタfdcnt のカウンタ値を1ドット分カウントアップする(ステップ150)。
次に、HCU31は、現在読み出しを行っている第1RAM37または第2RAM38について、そのRAM1面分についての実データの転送を終了したか否かを判断する(ステップ160)。具体的には、転送ビット指定カウンタfdcnt の値が実データの転送終了を指示するカウンタ値に達しているか否か(本例ではカウンタ値が“16”となっているか否か)を判断する。
ここで、転送ビット指定カウンタfdcnt のカウンタ値が実データの転送終了を指示するカウンタ値に達していないと判断した場合には(ステップ160;NO)、HCU31は次のトリガ信号axtrg の入力を待つ(ステップ170)。そして、その後トリガ信号axtrg の入力があると判断した場合には、上記ステップ140に戻って、転送ビット指定カウンタfdcnt により指示される転送ビット位置の実データをノズル数分にて転送し、それに伴い同カウンタfdcnt のカウンタ値を1ドット分カウントアップする。HCU31は、このように転送ビット指定カウンタfdcnt のカウンタ値を参照しながら、RAM1面分(本例では184×16ビット分)についての実データ転送を行う。
そして、転送ビット指定カウンタfdcnt のカウンタ値が実データの転送終了を指示するカウンタ値に達していると判断した場合(ステップ160;YES)、即ち、RAM1面分についての実データ転送が終了したと判断した場合には、HCU31は、次いで転送カウンタtrcnt のカウンタ値をデクリメントする(ステップ180)。
次に、HCU31は、この転送カウンタtrcnt のカウンタ値が“0”となっているか否かを判断する(ステップ190)。
ここで、転送カウンタtrcnt のカウンタ値が“0”ではないと判断した場合(ステップ190;NO)には、即ち、1走査分の実データの転送が終了していないと判断した場合には、HCU31は次のトリガ信号axtrg の入力を待つ(ステップ200)。そして、その後トリガ信号axtrg の入力があると判断した場合には、HCU31は、上記ステップ140に戻り、第1RAM37と第2RAM38との間で切り替えた次の読み出し対象のRAM1面分についての実データの転送を上記同様にして行う。
そして、転送カウンタtrcnt のカウンタ値が“0”であると判断した場合(ステップ190;YES)には、即ち、1走査分の実データの転送が終了したと判断した場合には、HCU31は、以降、トリガ信号axtrg の入力を条件としてヌルデータを転送する(ステップ210)。これによりHCU31は、1走査分のデータ転送処理を終了する。
次に、HCU31によるマスク処理を図10〜図12にしたがって説明する。
マスク処理は、センサ18による用紙(印刷媒体)の検出結果に基づいて、第2のSDRAM12からHCU31の内蔵メモリ(第1RAM37,第2RAM38)に転送するイメージデータの高さ(印刷ヘッドのノズル展開方向におけるサイズ)を所定のノズル数分に制限する処理である。
プリンタ1は、印刷ヘッドHDの毎回の走査では各色に対応したノズルからそれぞれノズル数分ずつのインク滴を吐出しながら印刷を行う。この際、プリンタ1は、印刷ヘッドHDの走査毎に用紙の有無をセンサ18によって検出しており、少なくともノズル数分の印字領域に対応する用紙が存在することを確認しながら印刷を行うようになっている。そして、このようなセンサ18による用紙検出の結果、ノズル数分の印字領域に対応する用紙が無い場合には、HCU31は、印刷ヘッドHDに転送するイメージデータの高さを所定のノズル数分に制限するマスク処理を行う。
図11は、マスク処理にかかる処理の流れを示すフローチャートである。
プリンタ1(具体的にはCPU20)は、印刷ヘッドHDの走査開始にあたって、まずセンサ18により用紙有無の検出を行う(ステップ300)。
ここで、センサ18により用紙有りが検出された場合、具体的には、ノズル数分の印字領域に対応した用紙が有る旨が検出された場合(ステップ300:NO)には、HCU31は、当該1走査分のイメージデータを印刷ヘッドHDへ転送する処理を行う(ステップ310)。詳しくは、HCU31は、上記したように印刷ヘッドHDの1走査分のイメージデータをノズル数分に対応した所定のサイズ(本例では184×16ビット)ずつ第2のSDRAM12から順次読み出して、これらを第1RAM37と第2RAM38とに交互に転送する。なお、こうしたイメージデータの転送開始前と転送開始後にあっては、上記したようにヌルデータの転送も併せて行う。
このような1走査分のデータ転送が終了した後、CPU20は、当該データ転送の終了したラインが最終ラインかどうかを判断する(ステップ320)。つまり、用紙1頁分の印刷処理が終了したかどうかを判断する。
ここで、最終ラインでないと判断した場合(ステップ320:NO)、CPU20は、上記ステップ300に戻って次ラインの処理に移る。一方、最終ラインであると判断した場合(ステップ320:YES)、CPU20は、印刷処理を終了(HCU31によるデータ転送処理を終了)する。
一方、例えばプリンタ1に設定した用紙サイズより実際にセットされた用紙サイズが小さい場合等、何らかの要因によって用紙無しがセンサ18により検出された場合、具体的には、ノズル数分の印字領域に対応した用紙が無い旨が検出された場合(ステップ300:YES)には、HCU31は、以下のようなステップ330,ステップ340に従ったマスク処理を実行する。
まずステップ330では、HCU31は、図10に示すように、第2のSDRAM12からのイメージデータの転送先である第1RAM37および第2RAM38のデータ記憶領域をヌルデータで初期化する。即ち、本例では第1RAM37および第2RAM38における184×16ビットのデータ記憶領域をデータ無しの状態とする。
次にステップ340では、HCU31は、上記センサ18により検出された結果をもとに、印字領域に対応したイメージデータを第2のSDRAM12から第1RAM37および第2RAM38へ転送する。即ち、HCU31は、印字外領域のイメージデータについてはマスクするマスク処理を行う。なお、第1RAM37および第2RAM38へのこのような印字領域の設定は、各制御信号調停部36a〜36hに設けられた図示しないスタートアドレスレジスタとエンドアドレスレジスタとを用いて行われる。具体的には印刷ヘッドHDのノズル展開方向に沿った印字領域の先頭ノズルに対応する開始アドレスSTADR をスタートアドレスレジスタに設定し、最終ノズルに対応する終了アドレスENDADRをエンドアドレスレジスタに設定する。なお、図10では、例えば用紙の下端で用紙無しが検出された場合についてマスク処理を行う例を示しているが、このようなマスク処理は、印字領域の設定を変更することでその他任意の範囲で行うことが可能である。
HCU31は、このようなマスク処理によって、以降は、第1RAM37と第2RAM38とに順次転送するイメージデータの高さを上記印字領域として設定された所定のノズル数分にそれぞれ制限しながら、CPU20による制御を介在させることなく印刷ヘッドHDの1走査分についてデータ転送を行う(ステップ350)。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)HCU31には、印刷ヘッドHDの走査毎にイメージデータの転送開始を指示するヌルギャップカウンタnullcnt と、同印刷ヘッドHDの走査毎にイメージデータの転送終了を指示する転送カウンタtrcnt とがそれぞれ色毎に設けられている。これによりHCU31は、印刷ヘッドHDの各走査において、ヌルギャップカウンタnullcnt が転送開始を指示するカウンタ値となるまではヌルデータの転送を行う。また、ヌルギャップカウンタnullcnt に従ってイメージデータの転送を開始した後は、転送カウンタtrcnt が転送終了を指示するカウンタ値となるまで同イメージデータの転送を行う。そして、転送カウンタtrcnt が転送終了を指示するカウンタ値となった後は、ヌルデータの転送を各色の印字終了まで行う。従って、本実施の形態によれば、CPU20の制御を介在させることなく1走査分のイメージデータの転送をHCU31が行うことができる。また、こうしたイメージデータの転送を行うにあたっては、HCU31内部でヌルデータを色毎に自動生成して転送することができる。
(2)ヌルギャップカウンタnullcnt には、ヘッドギャップHG1〜HG7に対応したヌルギャップが設定される。これによりHCU31は、ヌルギャップカウンタnullcnt のカウンタ値に基づいて、イメージデータの転送開始前にヌルデータを転送することができる。
(3)上記ヌルギャップカウンタnullcnt には、任意のヌルギャップを設定することができる。これにより、本実施の形態では、任意のヘッドギャップの印刷ヘッドに対応した印刷処理を行うことができる。
(4)ヌルギャップカウンタnullcnt には、印刷ヘッドHDの走査方向(往動時および復動時)にそれぞれ対応したヌルギャップが設定される。これによりHCU31は、印刷ヘッドHDの往動時と復動時とのいずれにおいてもヌルデータの転送を好適に行うことができる。
(5)HCU31には、印刷ヘッドHDへのイメージデータの転送ビット数をRAM1面分についてカウントする転送ビット指定カウンタfdcnt が色毎に設けられている。これによりHCU31は、転送ビット指定カウンタfdcnt のカウンタ値を参照すれば、印刷ヘッドHDへ転送するイメージデータの転送ビット位置を知ることができる。
(6)HCU31には、印刷ヘッドHDの1走査分のイメージデータを転送するにあたって、RAM1面分のイメージデータを何面分転送すればよいかを指示する転送カウンタtrcnt が色毎に設けられている。これによりHCU31は、転送カウンタtrcnt のカウンタ値に基づいて、イメージデータの転送終了後にヌルデータを転送することができる。
(7)本実施の形態では、各色ごとにそれぞれ第1RAM37と第2RAM38との2つのメモリが設けられている。この構成とすれば、データ転送を効率的に行うことができる。
(8)プリンタ1には、印刷ヘッドHDの走査毎に用紙の有無を検出するセンサ18が設けられている。そして、このセンサ18によってノズル数分の印字領域に対応する用紙が無い旨が検出される場合には、HCU31は、第1RAM37と第2RAM38とに転送するイメージデータの高さを所定のノズル数分に制限するマスク処理を実行する。この構成とすれば、第2のSDRAM12に既に生成されて格納されているイメージデータを必要量だけ各RAM37,38に転送することができる。よって、例えばプリンタ1に設定された用紙サイズより実際にセットされた用紙サイズが小さい場合等、用紙の下端等における印刷処理について、図12に示すように用紙Pより外れた部分に印刷ヘッドHDからインク滴が吐出されることを好適に防止することができる。
(9)本実施の形態では、センサ18による用紙有無の検出の結果、ノズル数分の用紙が無い旨が検出される場合には、あらかじめ印刷ヘッドHDの走査の開始に先立って設定される印字領域に基づいて、その後1走査分のデータ転送処理をCPU20による制御を介さずに行うことができる。したがって、マスク処理をCPU20の処理負荷を極力軽減させながら行うことができる。
なお、上記実施の形態では、以下の態様に変更した変形例を採用してもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、ヌルギャップカウンタnullcnt と転送ビット指定カウンタfdcnt とをビットカウンタbitcnt内にて個別に構成したが、これら各カウンタnullcnt ,fdcnt の機能を1つのカウンタにて実現してもよい。
(変形例2)上記実施の形態では、各色にそれぞれ第1RAM37と第2RAM38との2つのRAMを設けたが、必ずしも2つ設ける必要はない。
(変形例3)上記実施の形態では各ドットは2ビット構成としたが、必ずしも2ビットに限られるものではない。
(変形例4)上記実施の形態ではプリンタ1は、双方向印刷を行うものとしたが、単方向印刷を行うものであっても勿論よい。
(変形例5)上記実施の形態ではプリンタ1は、C,M,Y,K,LC,LM,DY,CRの8色印刷を行うものとしたが、勿論この8色に限定されるものではない。
一実施の形態における複合機プリンタ(印刷装置)のブロック図。 HCU(ヘッド制御部)の具体的構成を示すブロック図。 印刷ヘッドを示す概念図。 ビットカウンタを示す概念図。 転送カウンタを示す概念図。 HCUの内蔵メモリ(第1RAM、第2RAM)を示す概念図。 (a),(b)は内蔵メモリへのデータ転送を示す概念図。 (a),(b)は印刷ヘッドへのデータ転送を示すタイミングチャート。 印刷ヘッドへのデータ転送処理を示すフローチャート。 マスク処理を説明するための概念図。 マスク処理にかかる処理の流れを示すフローチャート。 用紙無しが検出された場合のマスク処理後の印刷処理を示す概念図。
符号の説明
1…印刷装置としての複合機プリンタ、12…イメージバッファを構成する第2のSDRAM、14…印刷ユニット、17…ASIC、18…センサ、20…印刷制御部としてのCPU、28…印刷制御ユニット、29…SDRAMI/F、31…ヘッド制御部としてのHCU、32…アドレスデコード部、33…共通レジスタ部、34…書き込み制御部、35…ヘッド送信制御部、36(36a〜36h)…転送制御部としての制御信号調停部、37(37a〜37h)…第1のメモリとしての第1RAM、38(38a〜38h)…第2のメモリとしての第2RAM、39データセレクト部、40…グリッチ防止回路、41…コマンドセレクト部、42…割り込み管理部、HD…印刷ヘッド、HG1〜HG7…ヘッドギャップ、axtrg …トリガ信号、bitcnt…第1のカウンタとしてのビットカウンタ、nullcnt …ヌルギャップカウンタ、fdcnt …転送ビット指定カウンタ、trcnt …第2のカウンタとしての転送カウンタ、STADR …開始アドレス、ENDADR…終了アドレス。

Claims (5)

  1. 主走査方向と交差する副走査方向にノズル列を有する印刷ヘッドの主走査方向の移動に従い、イメージバッファに格納されている各色のイメージデータを前記印刷ヘッドへ順次転送して印刷を行う印刷装置において、
    前記イメージバッファから読み出した前記イメージデータを色毎に内蔵メモリに記憶し、該内蔵メモリに記憶した前記イメージデータを前記印刷ヘッドの各色ノズル列間に形成されたヘッドギャップに基づいて前記印刷ヘッドへ順次転送するヘッド制御部と、
    前記副走査方向において印刷媒体を検出するセンサと、
    前記センサによる検出結果に基づき、前記イメージバッファから前記内蔵メモリへ転送する前記イメージデータのサイズを前記印刷媒体上の印字領域に対応させて前記ノズル列のノズル展開方向に指定する印刷制御部と、を備え、
    前記センサは、前記印刷ヘッドの走査毎に、少なくとも前記ノズル列のノズル数分の印字領域に対応した前記印刷媒体が存在するか否かを該印刷媒体の有無として検出するものであり、
    前記ヘッド制御部は、前記センサにより前記印刷媒体の無い旨が検出された場合には、前記印刷ヘッドによる走査の開始に先立って前記内蔵メモリ内のデータ記憶領域をヌルデータにより初期化し、該初期化後の前記内蔵メモリに前記印刷制御部により指定されたサイズにて前記イメージデータを転送する、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記ヘッド制御部は、
    前記内蔵メモリに記憶した前記イメージデータを前記印刷ヘッドへ転送するにあたり、該印刷ヘッドの走査毎に前記イメージデータの転送開始を色毎に指示する第1のカウンタと、
    前記印刷ヘッドの走査毎に前記イメージデータの転送終了を色毎に指示する第2のカウンタと、を有しており、
    前記第1のカウンタに基づいて前記イメージデータの転送開始前に前記印刷ヘッドへヌルデータを転送し、前記第2のカウンタに基づいて前記イメージデータの転送終了後に前記印刷ヘッドへヌルデータを転送する、
    請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記第1のカウンタは、
    前記ヘッドギャップに対応した各色のヌルギャップに相当するカウンタ値が前記印刷ヘッドの走査毎にあらかじめ設定されるヌルギャップカウンタと、
    前記内蔵メモリから前記印刷ヘッドへの前記イメージデータの転送ビット数を前記内蔵メモリの1面分についてカウントする転送ビット指定カウンタと、を有してなる、
    請求項2記載の印刷装置。
  4. 前記第2のカウンタには、前記内蔵メモリから前記印刷ヘッドへの該内蔵メモリ1面分の前記イメージデータの転送をカウント単位として、前記印刷ヘッドの1走査分の前記イメージデータの転送数を指示するカウンタ値が前記印刷ヘッドの走査毎にあらかじめ設定される、
    請求項2又は3記載の印刷装置。
  5. 前記内蔵メモリは、同一の記憶容量を有する第1のメモリと第2のメモリとをそれぞれ色毎に備えており、
    前記ヘッド制御部は、前記イメージバッファから読み出した前記イメージデータを前記第1のメモリと前記第2のメモリとに交互に記憶し、該第1のメモリと該第2のメモリとに対してそれぞれ設けられる前記第1のカウンタに基づいて、それら第1および第2のメモリから前記イメージデータを交互に読み出して前記印刷ヘッドへの転送を行う、
    請求項2乃至4のいずれか一項記載の印刷装置。
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