JP4461671B2 - トナーシール開封忘れ防止機能付き印刷処理システム、開封忘れ防止プログラム及び印刷指示装置 - Google Patents
トナーシール開封忘れ防止機能付き印刷処理システム、開封忘れ防止プログラム及び印刷指示装置 Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの印刷処理を行う印刷処理装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のトナーシール及び梱包材開封忘れ防止装置の一例が特開２０００−０５６６５７に記載されている。この従来のトナーシール開封忘れ防止システムは、トナーカートリッジと、トナーカートリッジの梱包板と、トナーシールの開封用の把手部とから構成されている。
【０００３】
このトナーシール及び梱包材開封忘れ防止装置では、トナーシールの開封用の把手部をトナーカートリッジの梱包板に固定することで、梱包板をこのプロセスカートリッジから除去すれば、シール部材も引き抜かれ、現像器のトナー供給部は確実に開封される。
【０００４】
【特許文献１】
特開２０００−０５６６５７号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術の開封忘れ防止装置では、プリンタトナーに特別な細工が必要であるため、費用効率が悪くなってしまうといった問題があった。
【０００６】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、費用効率の良い開封忘れ防止機能を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るデータの印刷処理を行う印刷処理システムは、トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置と、前記プリンタ装置に接続され、プリンタドライバを含み前記プリンタ装置に印刷処理を行わせ、ユーザに情報を表示する表示装置を含む印刷指示装置と、を備え、前記プリンタドライバは、ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示手段を含み、前記開封確認表示手段は、ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択手段を含み、前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられるものである。これにより、ユーザがトナーカートリッジにトナーシールが付いていることに気付き、トナーシールの開封を忘れることを防止できる。
【０００９】
また、前記トナーカートリッジは、新品／既使用品を識別可能な情報を記憶し、前記プリンタドライバは、ユーザにより印刷指示が入力されると、前記トナーカートリッジが新品であるか否かを判定するための指令を前記プリンタ装置に出力し、前記プリンタ装置からその指令に応じて読み出された前記トナーカートリッジが新品であるか否かに関するデータを受け取り、現在装着されている前記トナーカートリッジが新品であるか否かを判定する判定手段を含み、前記開封確認表示手段は、前記トナーカートリッジが新品であるときに、前記開封を確認させるためのメッセージを表示してもよい。これにより、トナーカートリッジが新品であり、トナーシール及び梱包材の開封が必要なときにのみ、メッセージが表示される。
【００１０】
また、本発明に係る開封忘れ防止プログラムは、トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置におけるトナーシールの開封忘れを防止するためのプログラムであって、前記プリンタ装置に接続され、プリンタドライバを含み前記プリンタ装置に印刷処理を行わせ、ユーザに情報を表示する表示装置を含む印刷指示装置上で実行され、ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示処理手順と、前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられる処理手順とを実行し、前記開封確認表示処理手順は、ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択処理手順を含むものである。
【００１１】
また、本発明に係る印刷指示装置は、トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置に接続され、前記プリンタ装置に対して印刷処理を行なわせる印刷指示装置であって、ユーザに情報を表示する表示装置と、プリンタドライバと、を備え、前記プリンタドライバは、ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示手段を含み、前記開封確認表示手段は、ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択手段を含み、前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられるものである。
【００１５】
また、前記トナーカートリッジは、新品／既使用品を識別可能な情報を記憶し、前記プリンタドライバは、ユーザにより印刷指示が入力されると、トナーカートリッジが新品であるか否かを判定するための指令を前記プリンタ装置に出力し、前記プリンタ装置からその指令に応じて読み出されたトナーカートリッジが新品であるか否かに関するデータを受け取り、現在装着されているトナーカートリッジが新品であるか否かを判定する判定手段を含み、前記開封確認表示手段は、前記トナーカートリッジが新品であるときに、前記開封を確認させるためのメッセージを表示することが好ましい。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【００１７】
第１の実施形態．
図１は、第１の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。印刷処理システムは、大別して、印刷を行うプリンタ装置２０と、内部に演算処理装置（ＣＰＵ）を備え様々な処理を行うコンピュータ（中央処理装置：プロセッサ：データ処理装置）１００と、ユーザが情報の入力を行うための入力装置４０と、コンピュータ１００からの情報を表示する表示装置３０とで構成される。入力装置４０は、キーボード、マウスなどである。
【００１８】
図１のコンピュータの内部には、コンピュータ１００が実現する機能ブロックが描かれている。コンピュータ１００は、プリンタドライバ１１０を有し、このプリンタドライバ１１０は、設定記憶部１１２と、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３と、確認表示継続選択手段１１４とを含んでいる。なお、これらの手段は、プログラムにより実現される。
【００１９】
次に、図２のフローチャートを参照して、本実施形態に係る印刷処理システムの動作について説明する。
【００２０】
まず、入力装置４０よりプリンタドライバ１１０に印刷命令が入力されると、プリンタドライバ１１０は、メッセージ表示の要否の設定を設定記憶部１１２から読み出して、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の実行を行うかどうかを判定する（ステップＡ１）。
【００２１】
次に、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の実行を行うと判定された場合には、プリンタドライバ１１０によりトナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３が呼び出され、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、ユーザが入力装置４０を用いて返答するのを待つ（ステップＡ２）。
【００２２】
ユーザがトナーシール及び梱包材の開封を確認し、確認完了を告げる入力が行われると、続いて確認表示継続選択手段１１４が呼び出され、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の呼び出しを今後も行うか否かをユーザに選択させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、ユーザにより入力装置４０を用いて選択情報が入力されるのを待つ（ステップＡ３）。その後入力された選択情報が、メッセージの表示を次回以降は行わないことを選択する情報である場合には、確認表示継続選択手段１１４は、メッセージ表示を無効とする設定を設定記憶部１１２に記憶し（ステップＡ４）、その後、プリンタドライバ１１０が印刷処理を開始する。一方、選択情報が、メッセージの表示を次回以降も行うことを選択する情報である場合には、設定記憶部１１２の設定を変えることなく、プリンタドライバ１１０が印刷処理を開始する。
【００２３】
次に、具体的な表示の例を図３を参照して説明する。
【００２４】
印刷が指示されると、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３は、設定記憶部１１２の確認表示設定を読み出して参照する。この例では、確認表示設定が「表示有効」設定であるので、プリンタドライバ１１０は、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の実行を許可する（ステップＡ１）。これにより、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３により、トナーシールが引き抜かれていることを確認させる旨の確認メッセージが表示装置３０に出力される。図３では、出力されるメッセージ画面の一例が示されている（ステップＡ２表記部）。この表示では、ユーザが入力装置４０を用いて「確認」と書かれたボタンを押すことで、確認の完了を示す情報がプリンタドライバ１１０に入力される。
【００２５】
次に、確認表示継続選択手段１１４により、確認表示の継続を選択するための選択画面が表示装置３０に出力される。図３では、出力された選択画面の一例が示されている（ステップＡ３表記部）。図示される例では表示の継続を行わない選択をしたので、設定記憶部１１２の確認表示設定を「表示無効」に切り替えて記憶している（ステップＡ４）。設定記憶終了後、印刷動作の指示をプリンタ装置２０に与える。
【００２６】
本実施形態では、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３が、トナーシールが開封されているか否かをユーザに確認させるためのメッセージを表示手段に表示させるため、トナーシール及び梱包材の開封されない状態での印刷を未然に防止することができる。これは、メッセージを表示装置３０に表示するため、ユーザは実際に印刷を行うまでに必ずメッセージを確認することとなり、説明書等の注意書きを読まなくてもトナーシール及び梱包材の存在に気付くためである。
【００２７】
また、本実施形態では、トナーシール及び梱包材の開封確認メッセージを表示することにより、出荷時にプリンタ装置内に同梱するプロセスカートリッジの梱包を簡素化でき、梱包材のコストダウンを実現できる。これは、トナーシール及び梱包材の開封忘れへの考慮としてプロセスカートリッジを梱包する必要が無いので、トナーシール及び梱包材を外から直接見えない状態でプリンタ装置に装着して、出荷できるためである。
【００２８】
第２の実施形態．
次に、本発明の第２の実施形態に係る印刷処理システムについて説明する。第２の実施形態において、第１の実施形態と異なる点は、第１の実施形態ではコンピュータに印刷命令が入力されるとトナーシール及び梱包材の開封を確認させるメッセージを表示するのに対して、本実施形態ではコンピュータにプリンタドライバがインストールされると上記メッセージを表示する点である。
【００２９】
図４は、第２の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。
【００３０】
本実施形態の印刷処理システムは、第１の実施形態と同様に、入力装置４０と、表示装置３０と、コンピュータ２００と、プリンタ装置２０とで構成される。
【００３１】
コンピュータ２００は、プリンタドライバインストールプログラム２５１を記録した記録媒体２５０と接続する。この記録媒体２５０は磁気ディスク、半導体メモリ、又はその他の記録媒体である。プリンタドライバインストールプログラム２５１は、プリンタドライバ２１０が記憶媒体２５０からコンピュータ２００に読み込まれる際の、コンピュータ２００の動作を制御する。
【００３２】
このプログラムによりインストールされるプリンタドライバ２１０は、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３を備える。このトナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３は、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、入力装置４０からの入力結果によりユーザが確認を完了したことを検出する。
【００３３】
次に、図５のフローチャートを参照して、本実施形態の印刷処理システムの動作について説明する。
【００３４】
まず、プリンタドライバインストールプログラム２５１によるプリンタドライバ２１０のコンピュータ２００への読み込みが行われ、プリンタドライバ２１０がインストールされる（ステップＢ１）。次に、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３が呼び出され、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力する（ステップＢ２）。ユーザは、この表示を見てトナーシール及び梱包材の開封を確認する。そして、ユーザが入力装置４０を用いて確認したことを示す情報を入力し、この情報が入力装置４０よりプリンタドライバ２１０に入力された時点でプリンタドライバ２１０のインストール処理を終了とする。
【００３５】
本実施形態のように、プリンタドライバ２１０のインストール時に、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３が、トナーシール及び梱包材が開封されているか否かをユーザに確認させるためのメッセージを表示手段に表示させても、トナーシール及び梱包材の開封されない状態での印刷を未然に防止することができる。
【００３６】
第３の実施形態．
次に、本発明の第３の実施形態に係る印刷処理システムについて説明する。第３の実施形態に係る印刷処理システムは、第１の実施形態の機能と第２の実施形態の機能を併せ持っている。
【００３７】
図６は、第３の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。
【００３８】
本実施形態の印刷処理システムは、第２の実施形態と同様に、入力装置４０と、表示装置３０と、コンピュータ３００と、プリンタ装置２０とで構成され、コンピュータ３００は、プリンタドライバインストールプログラムを記録した記録媒体３５０と接続する。このプログラムによりインストールされるプリンタドライバは、第１，第２の実施形態と同じくトナーシール及び梱包材開封確認表示手段と確認表示継続選択手段を備えている。また、記録媒体３５０は磁気ディスク、半導体メモリ、又はその他の記録媒体である。
【００３９】
プリンタドライバインストールプログラムは記録媒体３５０からコンピュータ３００に読み込まれ、コンピュータ３００の動作を制御する。コンピュータ３００はプリンタドライバインストールプログラムの制御により以下の処理、すなわち第１及び第２の実施形態におけるコンピュータ１００及び２００による処理と同一の処理を実行する。
【００４０】
まず、プリンタドライバのインストール時に、メッセージ表示の条件が成立した場合に、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージが、表示装置３０に出力される。そして、入力装置４０から確認完了を告げる入力が行われることで、プリンタドライバのインストールを終了とする。
【００４１】
また、プリンタ装置２０への印刷命令によりメッセージ表示の条件が成立した場合に、記憶媒体３５０に保存されていた設定記憶部の確認表示設定が有効であれば、トナーシール及び梱包材の開封確認のメッセージが表示装置３０に出力される。ユーザにより入力装置４０から確認完了入力が行われると、表示装置３０に確認メッセージ表示の継続選択を問うメッセージが出力され、入力装置４０からユーザによる回答入力を待つ。「表示無効」の選択が入力されると、この設定を記憶媒体３５０の設定記憶部に記録する。「表示有効」選択時または設定記憶部の変更終了後、プリンタ装置２０へ印刷動作の実行を指示する。
【００４２】
本実施形態のように、トナーシール及び梱包材の開封確認表示手段が、コンピュータ３００にプリンタドライバのインストール時に動作し、さらに印刷命令が入力された時に動作すると、トナーシール及び梱包材が開封されない状態での印刷を、より確実に防止することができる。
【００４３】
第４の実施形態．
次に、本発明の第４の実施形態に係る印刷処理システムについて説明する。第４の実施形態に係る印刷処理システムにおいて、第１〜第３の実施形態と異なる点は、プリンタドライバがトナーカートリッジが新品であるか又は既使用品であるかを判定し、新品であるときにトナーシール及び梱包材の開封確認の処理をすることである。
【００４４】
図７は、第４の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。本実施形態の印刷処理システムは、第１の実施形態と同様に、入力装置４０と、表示装置３０と、コンピュータ４００と、プリンタ装置５００とで構成される。コンピュータ４００は、プリンタドライバ４１０の機能を実現し、プリンタドライバ４１０は、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３と、トナーカートリッジ新品判定手段４１４を備える。
【００４５】
このトナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３は、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、入力装置４０からの入力結果によりユーザが確認を完了したことを検出する。また、トナーカートリッジ新品判定手段４１４は、後述する新品・既使用品区別データ６１１に基づいて現在装着されているトナーカートリッジ６００が新品であるか既使用品であるかを判定し、新品である場合にトナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３を呼び出す。
【００４６】
プリンタ装置５００は、プリンタ装置５００の動作を制御するプリンタコントロール部５１０と、プリンタ装置５００に着脱可能なトナーカートリッジ６００を含んで構成される。トナーカートリッジ６００は不揮発性メモリ６１０を内蔵しており、この不揮発性メモリ６１０には、トナーカートリッジ６００が新品であるかまたは既使用品であるかを識別可能な新品・既使用品区別データ６１１が記憶されている。本実施形態では、新品・既使用品区別データ６１１は印字ページ数のカウンタ数（新品時＝０、既使用品時＞０）を想定して説明するが、トナーカートリッジ６００が新品か否かを区別できればデータ形式は問わず、フラグ形式のデータ（新品時＝’０’、既使用品時＝’１’）等でも構わない。
【００４７】
次に、図８のフローチャートを参照して、本実施形態の印刷処理システムが行う処理について詳細に説明する。
【００４８】
ユーザにより印刷命令が入力されると、トナーカートリッジ新品判定手段４１４は、プリンタ装置５００に現在装着されているトナーカートリッジ６００が新品であるか既使用品であるかを判定するための指令を、プリンタ装置５００のプリンタコントロール部５１０に出力する。プリンタコントロール部５１０は、この指令が入力されると、トナーカートリッジ６００の不揮発性メモリ６１０から新品・既使用品区別データ６１１を読み出し、トナーカートリッジ新品判定手段に出力する。そして、トナーカートリッジ新品判定手段４１４は、この新品・既使用品区別データ６１１に基づいて、現在装着されているトナーカートリッジ６００が新品であるか又は既使用品であるかを判定する（ステップＣ１）。
【００４９】
ステップＣ１で新品であると判定された場合、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３が呼び出され、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３は、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、ユーザによる確認完了の入力を待つ（ステップＣ２）。ユーザが確認完了の入力をすると、続いて命令された印刷を実行する（ステップＣ３）。最後に、プリンタコントロール部５１０が新品・既使用品区別データ６１１の更新を行う（ステップＣ４）。
【００５０】
本実施形態では、上述したように、トナーカートリッジが新品／既使用品を識別可能な情報を記憶するため、この情報を読み出すことにより、トナーカートリッジが新品であり、トナーシール及び梱包材の開封が必要なときにのみ、メッセージを表示することができる。
【００５１】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、等価な範囲で様々な変形が可能である。
【００５２】
【発明の効果】
本発明では、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置に表示するため、トナーシール及び梱包材の開封忘れによる印刷を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 第１の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図２】 第１の実施形態に係る印刷処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【図３】 第１の実施形態に係る印刷処理システムの表示の例を示す説明図である。
【図４】 第２の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図５】 第２の実施形態に係る印刷処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【図６】 第３の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図７】 第４の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図８】 第４の実施形態に係る印刷処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
２０ プリンタ装置、３０ 表示装置、４０ 入力装置、１００，２００，３００，４００ コンピュータ、１１０，２１０，４１０ プリンタドライバ、１１２ 設定記憶部、１１３，２１３，４１３ トナーシール及び梱包材開封確認表示手段、１１４ 確認表示継続選択手段、４１４ トナーカートリッジ新品判定手段、５００ プリンタ装置、５１０ プリンタコントロール部、６００ トナーカートリッジ、６１０ 不揮発性メモリ、６１１ 新品・既使用品区別データ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの印刷処理を行う印刷処理装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のトナーシール及び梱包材開封忘れ防止装置の一例が特開２０００−０５６６５７に記載されている。この従来のトナーシール開封忘れ防止システムは、トナーカートリッジと、トナーカートリッジの梱包板と、トナーシールの開封用の把手部とから構成されている。
【０００３】
このトナーシール及び梱包材開封忘れ防止装置では、トナーシールの開封用の把手部をトナーカートリッジの梱包板に固定することで、梱包板をこのプロセスカートリッジから除去すれば、シール部材も引き抜かれ、現像器のトナー供給部は確実に開封される。
【０００４】
【特許文献１】
特開２０００−０５６６５７号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術の開封忘れ防止装置では、プリンタトナーに特別な細工が必要であるため、費用効率が悪くなってしまうといった問題があった。
【０００６】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、費用効率の良い開封忘れ防止機能を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るデータの印刷処理を行う印刷処理システムは、トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置と、前記プリンタ装置に接続され、プリンタドライバを含み前記プリンタ装置に印刷処理を行わせ、ユーザに情報を表示する表示装置を含む印刷指示装置と、を備え、前記プリンタドライバは、ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示手段を含み、前記開封確認表示手段は、ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択手段を含み、前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられるものである。これにより、ユーザがトナーカートリッジにトナーシールが付いていることに気付き、トナーシールの開封を忘れることを防止できる。
【０００９】
また、前記トナーカートリッジは、新品／既使用品を識別可能な情報を記憶し、前記プリンタドライバは、ユーザにより印刷指示が入力されると、前記トナーカートリッジが新品であるか否かを判定するための指令を前記プリンタ装置に出力し、前記プリンタ装置からその指令に応じて読み出された前記トナーカートリッジが新品であるか否かに関するデータを受け取り、現在装着されている前記トナーカートリッジが新品であるか否かを判定する判定手段を含み、前記開封確認表示手段は、前記トナーカートリッジが新品であるときに、前記開封を確認させるためのメッセージを表示してもよい。これにより、トナーカートリッジが新品であり、トナーシール及び梱包材の開封が必要なときにのみ、メッセージが表示される。
【００１０】
また、本発明に係る開封忘れ防止プログラムは、トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置におけるトナーシールの開封忘れを防止するためのプログラムであって、前記プリンタ装置に接続され、プリンタドライバを含み前記プリンタ装置に印刷処理を行わせ、ユーザに情報を表示する表示装置を含む印刷指示装置上で実行され、ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示処理手順と、前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられる処理手順とを実行し、前記開封確認表示処理手順は、ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択処理手順を含むものである。
【００１１】
また、本発明に係る印刷指示装置は、トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置に接続され、前記プリンタ装置に対して印刷処理を行なわせる印刷指示装置であって、ユーザに情報を表示する表示装置と、プリンタドライバと、を備え、前記プリンタドライバは、ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示手段を含み、前記開封確認表示手段は、ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択手段を含み、前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられるものである。
【００１５】
また、前記トナーカートリッジは、新品／既使用品を識別可能な情報を記憶し、前記プリンタドライバは、ユーザにより印刷指示が入力されると、トナーカートリッジが新品であるか否かを判定するための指令を前記プリンタ装置に出力し、前記プリンタ装置からその指令に応じて読み出されたトナーカートリッジが新品であるか否かに関するデータを受け取り、現在装着されているトナーカートリッジが新品であるか否かを判定する判定手段を含み、前記開封確認表示手段は、前記トナーカートリッジが新品であるときに、前記開封を確認させるためのメッセージを表示することが好ましい。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【００１７】
第１の実施形態．
図１は、第１の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。印刷処理システムは、大別して、印刷を行うプリンタ装置２０と、内部に演算処理装置（ＣＰＵ）を備え様々な処理を行うコンピュータ（中央処理装置：プロセッサ：データ処理装置）１００と、ユーザが情報の入力を行うための入力装置４０と、コンピュータ１００からの情報を表示する表示装置３０とで構成される。入力装置４０は、キーボード、マウスなどである。
【００１８】
図１のコンピュータの内部には、コンピュータ１００が実現する機能ブロックが描かれている。コンピュータ１００は、プリンタドライバ１１０を有し、このプリンタドライバ１１０は、設定記憶部１１２と、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３と、確認表示継続選択手段１１４とを含んでいる。なお、これらの手段は、プログラムにより実現される。
【００１９】
次に、図２のフローチャートを参照して、本実施形態に係る印刷処理システムの動作について説明する。
【００２０】
まず、入力装置４０よりプリンタドライバ１１０に印刷命令が入力されると、プリンタドライバ１１０は、メッセージ表示の要否の設定を設定記憶部１１２から読み出して、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の実行を行うかどうかを判定する（ステップＡ１）。
【００２１】
次に、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の実行を行うと判定された場合には、プリンタドライバ１１０によりトナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３が呼び出され、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、ユーザが入力装置４０を用いて返答するのを待つ（ステップＡ２）。
【００２２】
ユーザがトナーシール及び梱包材の開封を確認し、確認完了を告げる入力が行われると、続いて確認表示継続選択手段１１４が呼び出され、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の呼び出しを今後も行うか否かをユーザに選択させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、ユーザにより入力装置４０を用いて選択情報が入力されるのを待つ（ステップＡ３）。その後入力された選択情報が、メッセージの表示を次回以降は行わないことを選択する情報である場合には、確認表示継続選択手段１１４は、メッセージ表示を無効とする設定を設定記憶部１１２に記憶し（ステップＡ４）、その後、プリンタドライバ１１０が印刷処理を開始する。一方、選択情報が、メッセージの表示を次回以降も行うことを選択する情報である場合には、設定記憶部１１２の設定を変えることなく、プリンタドライバ１１０が印刷処理を開始する。
【００２３】
次に、具体的な表示の例を図３を参照して説明する。
【００２４】
印刷が指示されると、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３は、設定記憶部１１２の確認表示設定を読み出して参照する。この例では、確認表示設定が「表示有効」設定であるので、プリンタドライバ１１０は、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３の実行を許可する（ステップＡ１）。これにより、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３により、トナーシールが引き抜かれていることを確認させる旨の確認メッセージが表示装置３０に出力される。図３では、出力されるメッセージ画面の一例が示されている（ステップＡ２表記部）。この表示では、ユーザが入力装置４０を用いて「確認」と書かれたボタンを押すことで、確認の完了を示す情報がプリンタドライバ１１０に入力される。
【００２５】
次に、確認表示継続選択手段１１４により、確認表示の継続を選択するための選択画面が表示装置３０に出力される。図３では、出力された選択画面の一例が示されている（ステップＡ３表記部）。図示される例では表示の継続を行わない選択をしたので、設定記憶部１１２の確認表示設定を「表示無効」に切り替えて記憶している（ステップＡ４）。設定記憶終了後、印刷動作の指示をプリンタ装置２０に与える。
【００２６】
本実施形態では、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段１１３が、トナーシールが開封されているか否かをユーザに確認させるためのメッセージを表示手段に表示させるため、トナーシール及び梱包材の開封されない状態での印刷を未然に防止することができる。これは、メッセージを表示装置３０に表示するため、ユーザは実際に印刷を行うまでに必ずメッセージを確認することとなり、説明書等の注意書きを読まなくてもトナーシール及び梱包材の存在に気付くためである。
【００２７】
また、本実施形態では、トナーシール及び梱包材の開封確認メッセージを表示することにより、出荷時にプリンタ装置内に同梱するプロセスカートリッジの梱包を簡素化でき、梱包材のコストダウンを実現できる。これは、トナーシール及び梱包材の開封忘れへの考慮としてプロセスカートリッジを梱包する必要が無いので、トナーシール及び梱包材を外から直接見えない状態でプリンタ装置に装着して、出荷できるためである。
【００２８】
第２の実施形態．
次に、本発明の第２の実施形態に係る印刷処理システムについて説明する。第２の実施形態において、第１の実施形態と異なる点は、第１の実施形態ではコンピュータに印刷命令が入力されるとトナーシール及び梱包材の開封を確認させるメッセージを表示するのに対して、本実施形態ではコンピュータにプリンタドライバがインストールされると上記メッセージを表示する点である。
【００２９】
図４は、第２の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。
【００３０】
本実施形態の印刷処理システムは、第１の実施形態と同様に、入力装置４０と、表示装置３０と、コンピュータ２００と、プリンタ装置２０とで構成される。
【００３１】
コンピュータ２００は、プリンタドライバインストールプログラム２５１を記録した記録媒体２５０と接続する。この記録媒体２５０は磁気ディスク、半導体メモリ、又はその他の記録媒体である。プリンタドライバインストールプログラム２５１は、プリンタドライバ２１０が記憶媒体２５０からコンピュータ２００に読み込まれる際の、コンピュータ２００の動作を制御する。
【００３２】
このプログラムによりインストールされるプリンタドライバ２１０は、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３を備える。このトナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３は、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、入力装置４０からの入力結果によりユーザが確認を完了したことを検出する。
【００３３】
次に、図５のフローチャートを参照して、本実施形態の印刷処理システムの動作について説明する。
【００３４】
まず、プリンタドライバインストールプログラム２５１によるプリンタドライバ２１０のコンピュータ２００への読み込みが行われ、プリンタドライバ２１０がインストールされる（ステップＢ１）。次に、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３が呼び出され、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力する（ステップＢ２）。ユーザは、この表示を見てトナーシール及び梱包材の開封を確認する。そして、ユーザが入力装置４０を用いて確認したことを示す情報を入力し、この情報が入力装置４０よりプリンタドライバ２１０に入力された時点でプリンタドライバ２１０のインストール処理を終了とする。
【００３５】
本実施形態のように、プリンタドライバ２１０のインストール時に、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段２１３が、トナーシール及び梱包材が開封されているか否かをユーザに確認させるためのメッセージを表示手段に表示させても、トナーシール及び梱包材の開封されない状態での印刷を未然に防止することができる。
【００３６】
第３の実施形態．
次に、本発明の第３の実施形態に係る印刷処理システムについて説明する。第３の実施形態に係る印刷処理システムは、第１の実施形態の機能と第２の実施形態の機能を併せ持っている。
【００３７】
図６は、第３の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。
【００３８】
本実施形態の印刷処理システムは、第２の実施形態と同様に、入力装置４０と、表示装置３０と、コンピュータ３００と、プリンタ装置２０とで構成され、コンピュータ３００は、プリンタドライバインストールプログラムを記録した記録媒体３５０と接続する。このプログラムによりインストールされるプリンタドライバは、第１，第２の実施形態と同じくトナーシール及び梱包材開封確認表示手段と確認表示継続選択手段を備えている。また、記録媒体３５０は磁気ディスク、半導体メモリ、又はその他の記録媒体である。
【００３９】
プリンタドライバインストールプログラムは記録媒体３５０からコンピュータ３００に読み込まれ、コンピュータ３００の動作を制御する。コンピュータ３００はプリンタドライバインストールプログラムの制御により以下の処理、すなわち第１及び第２の実施形態におけるコンピュータ１００及び２００による処理と同一の処理を実行する。
【００４０】
まず、プリンタドライバのインストール時に、メッセージ表示の条件が成立した場合に、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージが、表示装置３０に出力される。そして、入力装置４０から確認完了を告げる入力が行われることで、プリンタドライバのインストールを終了とする。
【００４１】
また、プリンタ装置２０への印刷命令によりメッセージ表示の条件が成立した場合に、記憶媒体３５０に保存されていた設定記憶部の確認表示設定が有効であれば、トナーシール及び梱包材の開封確認のメッセージが表示装置３０に出力される。ユーザにより入力装置４０から確認完了入力が行われると、表示装置３０に確認メッセージ表示の継続選択を問うメッセージが出力され、入力装置４０からユーザによる回答入力を待つ。「表示無効」の選択が入力されると、この設定を記憶媒体３５０の設定記憶部に記録する。「表示有効」選択時または設定記憶部の変更終了後、プリンタ装置２０へ印刷動作の実行を指示する。
【００４２】
本実施形態のように、トナーシール及び梱包材の開封確認表示手段が、コンピュータ３００にプリンタドライバのインストール時に動作し、さらに印刷命令が入力された時に動作すると、トナーシール及び梱包材が開封されない状態での印刷を、より確実に防止することができる。
【００４３】
第４の実施形態．
次に、本発明の第４の実施形態に係る印刷処理システムについて説明する。第４の実施形態に係る印刷処理システムにおいて、第１〜第３の実施形態と異なる点は、プリンタドライバがトナーカートリッジが新品であるか又は既使用品であるかを判定し、新品であるときにトナーシール及び梱包材の開封確認の処理をすることである。
【００４４】
図７は、第４の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略図である。本実施形態の印刷処理システムは、第１の実施形態と同様に、入力装置４０と、表示装置３０と、コンピュータ４００と、プリンタ装置５００とで構成される。コンピュータ４００は、プリンタドライバ４１０の機能を実現し、プリンタドライバ４１０は、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３と、トナーカートリッジ新品判定手段４１４を備える。
【００４５】
このトナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３は、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、入力装置４０からの入力結果によりユーザが確認を完了したことを検出する。また、トナーカートリッジ新品判定手段４１４は、後述する新品・既使用品区別データ６１１に基づいて現在装着されているトナーカートリッジ６００が新品であるか既使用品であるかを判定し、新品である場合にトナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３を呼び出す。
【００４６】
プリンタ装置５００は、プリンタ装置５００の動作を制御するプリンタコントロール部５１０と、プリンタ装置５００に着脱可能なトナーカートリッジ６００を含んで構成される。トナーカートリッジ６００は不揮発性メモリ６１０を内蔵しており、この不揮発性メモリ６１０には、トナーカートリッジ６００が新品であるかまたは既使用品であるかを識別可能な新品・既使用品区別データ６１１が記憶されている。本実施形態では、新品・既使用品区別データ６１１は印字ページ数のカウンタ数（新品時＝０、既使用品時＞０）を想定して説明するが、トナーカートリッジ６００が新品か否かを区別できればデータ形式は問わず、フラグ形式のデータ（新品時＝’０’、既使用品時＝’１’）等でも構わない。
【００４７】
次に、図８のフローチャートを参照して、本実施形態の印刷処理システムが行う処理について詳細に説明する。
【００４８】
ユーザにより印刷命令が入力されると、トナーカートリッジ新品判定手段４１４は、プリンタ装置５００に現在装着されているトナーカートリッジ６００が新品であるか既使用品であるかを判定するための指令を、プリンタ装置５００のプリンタコントロール部５１０に出力する。プリンタコントロール部５１０は、この指令が入力されると、トナーカートリッジ６００の不揮発性メモリ６１０から新品・既使用品区別データ６１１を読み出し、トナーカートリッジ新品判定手段に出力する。そして、トナーカートリッジ新品判定手段４１４は、この新品・既使用品区別データ６１１に基づいて、現在装着されているトナーカートリッジ６００が新品であるか又は既使用品であるかを判定する（ステップＣ１）。
【００４９】
ステップＣ１で新品であると判定された場合、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３が呼び出され、トナーシール及び梱包材開封確認表示手段４１３は、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置３０に出力し、ユーザによる確認完了の入力を待つ（ステップＣ２）。ユーザが確認完了の入力をすると、続いて命令された印刷を実行する（ステップＣ３）。最後に、プリンタコントロール部５１０が新品・既使用品区別データ６１１の更新を行う（ステップＣ４）。
【００５０】
本実施形態では、上述したように、トナーカートリッジが新品／既使用品を識別可能な情報を記憶するため、この情報を読み出すことにより、トナーカートリッジが新品であり、トナーシール及び梱包材の開封が必要なときにのみ、メッセージを表示することができる。
【００５１】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、等価な範囲で様々な変形が可能である。
【００５２】
【発明の効果】
本発明では、ユーザにトナーシール及び梱包材の開封を確認させるためのメッセージを表示装置に表示するため、トナーシール及び梱包材の開封忘れによる印刷を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 第１の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図２】 第１の実施形態に係る印刷処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【図３】 第１の実施形態に係る印刷処理システムの表示の例を示す説明図である。
【図４】 第２の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図５】 第２の実施形態に係る印刷処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【図６】 第３の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図７】 第４の実施形態に係る印刷処理システムの構成を示す概略構成図である。
【図８】 第４の実施形態に係る印刷処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
２０ プリンタ装置、３０ 表示装置、４０ 入力装置、１００，２００，３００，４００ コンピュータ、１１０，２１０，４１０ プリンタドライバ、１１２ 設定記憶部、１１３，２１３，４１３ トナーシール及び梱包材開封確認表示手段、１１４ 確認表示継続選択手段、４１４ トナーカートリッジ新品判定手段、５００ プリンタ装置、５１０ プリンタコントロール部、６００ トナーカートリッジ、６１０ 不揮発性メモリ、６１１ 新品・既使用品区別データ。
Claims (5)
- データの印刷処理を行う印刷処理システムであって、
トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置と、
前記プリンタ装置に接続され、プリンタドライバを含み前記プリンタ装置に印刷処理を行わせ、ユーザに情報を表示する表示装置を含む印刷指示装置と、
を備え、
前記プリンタドライバは、
ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示手段を含み、
前記開封確認表示手段は、
ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択手段を含み、
前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられることを特徴とする印刷処理システム。 - 請求項１に記載の印刷処理システムであって、
前記トナーカートリッジは、新品／既使用品を識別可能な情報を記憶し、
前記プリンタドライバは、
ユーザにより印刷指示が入力されると、前記トナーカートリッジが新品であるか否かを判定するための指令を前記プリンタ装置に出力し、前記プリンタ装置からその指令に応じて読み出された前記トナーカートリッジが新品であるか否かに関するデータを受け取り、現在装着されている前記トナーカートリッジが新品であるか否かを判定する判定手段を含み、
前記開封確認表示手段は、前記トナーカートリッジが新品であるときに、前記開封を確認させるためのメッセージを表示することを特徴とする印刷処理システム。 - トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置におけるトナーシールの開封忘れを防止するためのプログラムであって、前記プリンタ装置に接続され、プリンタドライバを含み前記プリンタ装置に印刷処理を行わせ、ユーザに情報を表示する表示装置を含む印刷指示装置上で実行され、
ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示処理手順と、
前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられる処理手順とを実行し、
前記開封確認表示処理手順は、
ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択処理手順を含むことを特徴とする開封忘れ防止プログラム。 - トナーシールを備えるトナーカートリッジが装着されるプリンタ装置に接続され、前記プリンタ装置に対して印刷処理を行なわせる印刷指示装置であって、
ユーザに情報を表示する表示装置と、
プリンタドライバと、
を備え、
前記プリンタドライバは、
ユーザに前記トナーシールの開封を確認させるため、ユーザにより印刷命令が入力された時に、前記開封を確認させるためのメッセージを前記表示装置に表示させる開封確認表示手段を含み、
前記開封確認表示手段は、
ユーザが開封確認した旨の入力がされた後の選択手段として、ユーザが次回以降もメッセージの表示を行うと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示有効のままとし、ユーザが次回以降はメッセージを表示しないと入力したときにメッセージ表示要否の設定を表示無効とする選択手段を含み、
前記メッセージの確認の完了がユーザにより示された後に、印刷処理の指示が前記プリンタ装置に与えられることを特徴とする印刷指示装置。 - 請求項４に記載の印刷指示装置であって、
前記トナーカートリッジは、新品／既使用品を識別可能な情報を記憶し、
前記プリンタドライバは、
ユーザにより印刷指示が入力されると、トナーカートリッジが新品であるか否かを判定するための指令を前記プリンタ装置に出力し、前記プリンタ装置からその指令に応じて読み出されたトナーカートリッジが新品であるか否かに関するデータを受け取り、現在装着されているトナーカートリッジが新品であるか否かを判定する判定手段を含み、
前記開封確認表示手段は、前記トナーカートリッジが新品であるときに、前記開封を確認させるためのメッセージを表示することを特徴とする印刷指示装置。
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