JP4461545B2 - ニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板の連続製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板、特に多孔性パンチングメタルまたは発泡式ニッケル極板の連続製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、極板の製造方法としては、活物質、結着材料等を溶媒とともに練合した後、支持体の両面或いは一方の面に電池極板材料ペースト(以下ペーストと呼ぶ)を塗着して塗膜を形成する方法が採用されている。例えば、ノズルを用いてペーストを供給、塗着する方式(特開平7−65816号公報)が提案されている。この方式(図は省略)は、ペーストを定流量ポンプによりノズル内部に形成されているスロットノズルから吐出させて、連続走行する支持体上に塗着する方式である。ペーストの塗着厚みは定流量ポンプで任意に調整することが可能であり、ペーストが支持体上に塗着されるまでほとんど外気に触れない構造であるため、溶媒の蒸発によるペースト中の固形分濃度の変化が少なく、品質的に安定した製品を得ることができる利点がある。さらに、支持体の両側にノズルを配備することにより両面同時塗着が可能となり作業効率も向上するといった利点もある塗着方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、ノズルを用いた塗着方式は利点もあるが、一方では極めて加工精度の高いノズルを製作しないと目的とする精度の塗着厚みが得られなかったり、ペーストを供給するための定流量ポンプも、吐出量の変動が非常に小さいポンプを使用する必要性があり、その制御方法も複雑となる。
【0004】
また、ノズルを用いた塗着方式で構造上の特徴の1つであるスロットノズル部は極めて狭く、ペースト中の異物が詰まったりして、ペースト塗着部にペーストの未塗着部である抜けすじや、或いは未塗着部の発生まで至らなくても支持体進行方向に縦すじを発生させたりして、電池極板として使用できなくなるといった問題がある。特に、両面同時塗着時にはノズルを2台対向させて用いるため、多孔性を有した支持体の使用時にはペースト同士が多孔部分においてぶつかり合いペーストに作用する圧力がかかりにくくなり、多孔部分の異物が抜けにくい。
【0005】
さらに、加工精度が極めて高いノズルの製作費用や、同様に高精度な定流量ポンプ購入費用及び複雑な制御方法の導入等には多額な費用がかさみ、極板コストが増加するとともに、前述したスロットノズル部に挟まるペースト中の異物に関しても、製品の品質や歩留まりを考慮すると無視できない課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ノズルを用いた塗着方式による前記課題に対して、製造コストの低減を図るとともに品質的にも優れ、製造歩留まりをも向上することを可能としたニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板の連続製造装置を提供することを主目的とする。
【0007】
本発明を詳しく述べれば、連続して直線的に移動するフープ状のパンチングメタルまたは発泡式ニッケル板からなる多孔性支持体の両面に、ノズルより吐出させたペーストを塗着する装置であって、ペーストを所望とする塗着幅で吐出する細長い吐出口を持ったノズルと、このノズルに向き合うとともに、ノズルに対して進退自在でノズルの吐出口の高さ方向の開口幅よりも広い幅と長さを持ったバー状もしくは梁状の支持基体を備えていて、前記多孔性支持体は、ノズルと支持基体との隙間を通過する際、ノズルより吐出されたペーストをその多孔部で、一方の面側から他方の面側へ通過させ、多孔性穴開き鋼板または発泡式ニッケル板の他方の面と支持基体との間に入り込んだペーストを、前記多孔性支持体の移動に連れて他方の面に塗着するとともに、その表面を平滑化するものである。
【0008】
このことにより、1台のノズルでもってフープ状のパンチングメタルまたは発泡式ニッケル板の両面にペーストが塗布され、且つその塗布された両面の塗着量は、ノズル側と支持基体側との間の隙間の大小によって塗着厚みに差を設けることが可能となる。
【0009】
さらには、1台のノズルで多孔性支持体の両面にペーストを塗布することが可能なので、多額な設備費用を軽減するとともに、スロットノズル部でのペースト中の異物のつまりにより発生する抜けすじや縦すじを半減することが可能となる。その結果、製品コストを圧迫することなく、極板歩留まりを向上させることができることから、品質的に安定した電池を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1,2,3を用いて説明する。
【0011】
図1は、本発明のペースト塗着装置の概略説明図である。図1において、1は多孔性支持体(以下支持体と呼ぶ)、13はノズル本体(以下ノズルと呼ぶ)、9はノズル13に対向するように配備した支持基体(以下基体と呼ぶ)である。
【0012】
ここで、支持体1はノズル13と基体9との隙間t3の中心を上方に向かって走行12する。ノズル13は、支持体1に対する入口側リップ6と出口側リップ7によって形成され、スロットノズル5はスロット4を介してペーストが満たされた液溜まり8に通じた構造となっている。練合調整されたペースト14は、定量ポンプ等の定流量供給装置(図示省略)により、液溜まり8に連続供給され、スロット4のスロットノズル5により吐出され、入口側リップ面6と出口側リップ面7で平滑化されつつ、連続的に走行する支持体1上に塗着され塗着面10が形成される。これと同時に、支持体1が多孔性であるため、ノズル13のスロットノズル5より吐出されたペースト14は、支持体1を通過して裏面側にも入り込み塗着される。裏面側に通過してきたペースト14は、基体9の出口側先端角部により表面が平滑化され塗着面11が形成されることとなる。
【0013】
基体9は、ノズル13と対向する位置、詳しくはペースト14が吐出されるノズル13のスロットノズル5と垂直に対向する位置に配備されている。この基体9の配備方法は、ペースト14の種類により形状、大きさが微妙に異なるため特には限定しないが、本発明者らの鋭意検討の結果、図2に示した配備方法及び形状が好ましいことを見出した。
【0014】
図2は、図1に示した基体9付近を部分拡大した概略図である。
【0015】
まず、基体9はスロットノズル5の中心線Cに対して、基体先端面15の中心が直角に交わるように配備される。この基体先端寸法Lはペースト14の種類、性状により異なるため特には限定しないが、ペースト14の粘度がB型粘度計(トキメック社製)、25℃の測定で10〜50Pasの範囲が好ましい。また、スロットノズル5の中心線に対して上下同一寸法にすることが好ましいが、塗着面11の平滑度に応じて、本発明の主旨を逸脱しない程度で調整することは何等制約されるものではない。ここで重要なことは、ノズル13のスロットノズル5の開口ギャップに対して、基体9の先端面15が常に大きく設定されていなければならないことである。基体先端面15がスロットノズル5のギャップより小さく設定すれば、ペースト14が基体先端面15から溢れ出し、良好な塗着面11が得られない。スロットノズル5のギャップは0.5〜15mmの範囲が好ましく、0.5〜1.0mmの範囲が最適である。0.5mmよりも狭い場合には、ギャップにペースト中の異物が詰まり、ペーストの未塗着部である抜けすじが生じる。逆に、ギャップが15mmよりも大きい場合には、吐出量が安定しないために塗着面10、11の厚みのばらつきや平滑性が劣り好ましくない。
【0016】
また、基体先端面15の寸法は5〜30mmの範囲が好ましく、5〜8mmの範囲が最適である。5mmよりも小さい場合には、ペーストが基体を乗り越えるために塗着面の平滑性が損なわれ、30mmよりも大きい場合には、ペーストと基体との接触距離が長くなるためと推測される縦すじが発生するので好ましくない。
【0017】
次に、基体先端角度θ1に関しては80°〜90°の範囲が好ましく、88°〜90°の範囲が最適である。この基体先端角度θ1が80°以下になると、支持体1の多孔部から通過してきたペースト14が掻き取られたり、ペースト14中の異物が先端下側に滞留しやすくなって縦すじを発生させたり、適切な塗着厚が得られなくなる場合がある。その結果、良好な塗着面11が形成できなくなるといった不具合が生じる場合があるので好ましくない。また、基体先端角度θ1が90°以上になると平滑機能が損なわれて、等ピッチの縦すじが発生しやすくなり、同様に良好な塗着面11が得られなくなる。
【0018】
基体9の設置角度θ2に関しては、スロットノズル5の中心線Cに対し90°が好ましいのであるが、塗着面11の平滑性を考慮する意味で、若干上下方向に調整することは何等限定されるものではない。
【0019】
次に、基体9と支持体1との隙間t1は図3に示した様に、モータ18を利用した進退可能な調整機構を備えた装置により調整した。図3は基体の進退を行うための概略装置図である。基体9は支持基体固定台16上に固定されており、さらに支持基体固定台16は固定台21上に取り付けたスライドガイド22上に設置されている。支持基体固定台16はボールネジを介してモータ18に接続される。ボールネジ17とモータ18は、モータ軸19に取り付けたカップリング20により接続される。モータ18は正・逆回転可能なモータ18であり、その回転方向を変えることによりボールネジ17の回転もモータ18の回転と同一方向の回転を伴う。このことにより支持基体固定台16がボールネジ17の回転方向により、固定台21に取付けてあるスライドガイド22上を進退することとなる。
【0020】
この装置を用いて基体9と支持体1との隙間t1を調整することによりノズル13側で得られる塗着面10の塗着厚とは異なった塗着厚を有する塗着面11を得ることが可能となる。使用するペースト14の性状、支持体1の多孔度合いにより異なるが、例えば、図1に示した隙間の比率をt1:t2=5:5〜0.5:9.5の範囲になるように基体9を配備すると、基体9側の塗着面11は、ノズル13側の塗着面10と同一の塗着厚だけでなく、さらに塗着厚の薄い塗着面11が広範囲に得られることが判った。すなわち、1台のノズルを用いて両面同時塗着が可能であるだけでなく、支持体1の表裏において塗着厚の異なる塗着面も同時に得られる。t1とt2の隙間調整に関しては、ここでは基体9を動かして調整したが、ノズル13側を動かしても、また、支持体1の走行位置でもって調整しても全く同様の結果が得られるが、設備調整上難しい面が考えられるので基体9を進退させる方式が、t1の隙間調整が容易でコスト的にも安価で済む。
【0021】
本発明に用いる支持体1は、ニッケルメッキを施したパンチングメタル、発泡式ニッケル板、不織布であっても用いることができる。特に連続供給、極板として所定寸法に切断した場合の集電機能を考えるとニッケルメッキを施したパンチングメタル、発泡式ニッケル板が好ましい。前記パンチングメタルの厚みは、50〜200μmの範囲が好ましく、60〜120μmの範囲が最適である。また、発泡式ニッケル板の厚みは、400〜2500μmの範囲が好ましく、500〜1500μmの範囲が最適である。
【0022】
基体9の材質としては、超硬材、ハイス材、鉄鋼、ステンレス鋼材等の金属類及びこれら金属類の表面にメッキ処理を施したもの、さらには樹脂類等を用いても何等限定されるものではないが、特には基体9の耐磨耗性を考慮すると金属類が好ましい。
【0023】
基体先端面15の表面粗さは、ISO規格に記載されている仕上げ記号0.1S〜4Sの範囲で使用できるが、塗着面11の表面に縦すじ等の不具合が発生しない程度の加工面精度が必要で、仕上げ記号0.1S〜0.4S程度が好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の具体例を図面の図1、図2を用いて詳細に説明する。
【0025】
(実施例1)
実施例1では、ニッケルカドミウム蓄電池に使用する負極板を用いて説明する。
【0026】
ポリビニールアルコール1重量部を溶解させたエチレングリコール溶液40重量部に、平均粒径1μmの酸化カドミニウムを主成分とする粉末100重量部を加え、60分間混練、分散させてペースト14を調合した。このペースト14の粘度をB型粘度計を用いて、25℃の温度で測定すると40pasであった。このようにして調合したペースト14を支持体1上に塗着した。支持体1は、厚さ80μm、幅600mm、形態としては開口率43%のニッケルメッキを施したパンチングメタルを用いた。
【0027】
塗着方法としては、図2に示すように、支持体1の一方の面にノズル13を、ノズル13と支持体1を介して対向する位置に基体9を配備した。支持体1は、塗着装置(図示省略)の巻き出し部より繰り出され、図1中の下方より上方に向かって走行する。塗着部でペースト14を両面に塗着された支持体1は、110℃で60分間乾燥させた後、巻き取り部で巻き取った。
【0028】
ここで、ノズル13のスロットノズル5のギャップは0.5mm、入口側リップ2、出口側リップ3の幅は1.5mm、ノズル13と支持体1の隙間t2を0.25mm、塗着幅575mm、搬送速度は5m/minとした。また、基体9のノズル吐出口と向かい合った先端寸法Lは5mmとし、ノズル13のスロットノズル中心線Cに対して上下2.5mmずつ振り分けられる位置に、基体設置角度θ2が90°となるように配備した。基体先端角度θ1は90°、基体9の材質はステンレス鋼材を用い、基体先端面15の表面粗さは仕上げ記号で0.5Sとした。基体9と支持体1の隙間t1は0.25mmとした。
【0029】
次に、ロールプレスにて0.60mmの厚さになるまでプレスした後、濃度20重量%の水酸化カリウム水溶液を用いて化成を行い負極板を得た。このようにして得た基体9と支持体1の隙間t1とノズル13と支持体1との隙間t2の比率が5:5からなる塗着面10、11の塗着厚みを測定した。
【0030】
塗着厚みの測定は、デジタルマイクロメータ(ミツトヨ製)を用いて、最初に支持体1も含んだ全塗着厚みを測定し、基体9側で形成された塗着面11の乾燥塗着膜を削り取ってから、再度、残りの全厚を測定して、差し引いた値を、塗着面11側の乾燥塗着厚みとした。次に、塗着面11側の乾燥塗着膜を削り取った試料から、その全厚みを測定し、ノズル13で形成された塗着面10の乾燥塗着膜を同様に削り取ってから、支持体1だけの厚みを差し引いた値を塗着面10側の乾燥塗着膜厚みとした。以上のようにして測定した乾燥塗着厚みの測定結果を(表1)に示した。
【0031】
同様にして、t1:t2=3:7、t1:t2=0.5:9.5の比率になるように、基体9の位置を調整して、塗着面10、11の塗着厚みを測定した結果を(表1)に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
(表1)の結果から明らかなように、1台のダイノズルを用いて支持体1の両面にペースト14を塗着することができ、且つ支持体1の表裏において塗着厚みの異なる乾燥塗着膜を同時に形成することができた。
【0034】
(実施例2)
実施例1に変えてニッケル水素蓄電池に使用する負極板を用いて説明する。
【0035】
平均粒径が25μmからなるAB5系の水素吸蔵合金を主成分とする粉末100重量部とイオン交換水25重量部を混練、分散させてペースト14を調合し、実施例1と同様にして、ペースト粘度を測定すると、25pasであった。このペーストが塗着される支持体は、厚さ100μm、幅510mm、形態としては開口率58%のニッケルメッキを施したパンチングメタルを用いた。
【0036】
ここで、スロットノズル5のギャップは1.5mm、隙間t1は0.18mm、t2を0.42mm、先端寸法Lは10.0mmとし、中心線Cに対して上下5.0mmずつ振り分け、角度θ1は85°、θ2は90°、塗布幅は480mmとした。その他の条件は、実施例1と同様にして塗着し、115℃で50分間乾燥させた後、ロールプレスして厚みが0.52mmの負極板を得た。このようにして得た隙間t1とt2の比率が3:7からなる塗着面10、11の塗着状態を実施例1同様に目視観察した。同様にして、角度θ1が75°、80°、90°、95°の塗着状態を目視観察した結果を(表2)に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
(表2)中の○印は塗着欠陥が全く観察されない塗着状態を示し、×印は前記塗着欠陥項目が観察され製品として好ましくない塗着状態を示す。表2の結果から明らかなように、角度θ1が75°の場合には、塗着面11上にペースト14が掻き取られたような痕跡が発生したり、ペースト中の微小異物が滞留しやすくなって塗着むらや縦すじが顕著に発生したりして、良好な塗着面11が得られなかった。また、角度θ1が95°の場合においては、等ピッチの縦すじが発生し同様に良好な塗着面11が得られなかった。角度θ1が80°、85°、90°の場合においては、塗着面11上に塗着欠陥は観察されず、良好な塗着面を得ることができた。
【0039】
(実施例3)
実施例1に変えてニッケル水素蓄電池に使用する正極板を用いて説明する。
【0040】
平均粒径が10μmからなる水酸化ニッケルを主成分とする粉末100重量部とイオン交換水200重量部を混練、分散させてペースト14を調合した。実施例1と同様にして、測定したペースト粘度は、15pasであった。このペーストが塗着される支持体は、厚さ1410μm、幅500mm、形態としては開口率93%の発泡式ニッケル板を用いた。
【0041】
ここで、スロットノズル5のギャップは1.0mm、隙間t1は0.4mm、t2を0.4mm、基体先端寸法Lは8.0mmとし、中心線Cに対して上下4.0mmずつ振り分け、角度θ1は90°、θ2は90°とした。その他の条件は、実施例1と同様にして塗着し、125℃で40分間乾燥させた後、ロールプレスにて厚みが0.77mmの正極板を得た。このようにして得られた隙間t1とt2の比率が5:5からなる塗着面10、11の塗着状態を実施例1同様に目視観察したところ、塗着欠陥が全く観察されない塗着状態を得ることができた。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の方法によれば1台のノズルで支持体の両面にペーストが塗着され、且つその塗着された両面の厚みは、ノズル側と基体側とで厚み差を設けることが可能となる。
【0043】
さらには、1台のノズルで支持体の両面にペーストを塗着させることが可能なので、多額な設備費用を軽減するとともに、スロットノズル部での異物による抜けすじや縦すじを半減することが可能となる。その結果、製品コストを圧迫することなく、製品歩留まりを向上させることができることから、品質的に安定した電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いられるペースト塗着装置の概略説明図
【図2】図1に示した基体付近の一部を拡大して示す概略説明図
【図3】本発明の実施に用いられる支持基体の進退調整装置の概略図
【符号の説明】
1 多孔性支持体
2 入口側リップ
3 出口側リップ
4 スロット
5 スロットノズル
6 入口側リップ面
7 出口側リップ面
8 液溜まり
9 支持基体
10 塗着面
11 塗着面
12 支持体走行方向
13 ノズル本体
14 ペースト
15 支持基体先端面
t1 支持基体と支持体との隙間
t2 ノズル本体と支持体との隙間
t3 ノズル本体と支持基体との隙間
L 支持基体先端の寸法
θ1 支持基体先端角度
θ2 支持基体設置角度
C スロットノズル中心線
Claims (5)
- 連続して直線的に移動するフープ状のパンチングメタルまたは発泡式ニッケル板からなる多孔性支持体の両面に、ノズルより吐出させたペーストを塗着する装置であって、ペーストを所望とする塗着幅で吐出する細長い吐出口を持ったノズルと、このノズルに向き合うとともに、ノズルに対して進退自在で、ノズルの吐出口の高さ方向の開口幅よりも広い幅と長さを持ったバー状もしくは梁状の支持基体を備えていて、前記多孔性支持体は、ノズルと支持基体との隙間を通過する際、ノズルより吐出されたペーストをその多孔部で、一方の面側から他方の面側へ通過させて、多孔性支持体の他方の面と支持基体との間に入り込んだペーストを、前記多孔性支持体の移動に連れてその表面を平滑化することを特徴とするニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板の連続製造装置。
- 前記支持基体のノズルに対する進退により、多孔性支持体の他方側の塗着ペースト量が調整できることを特徴とする請求項1に記載のニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板の連続製造装置。
- ノズルの吐出口は、高さ方向の開口幅が0.5〜15mmであり、バーもしくは梁状の支持基体のノズルの吐出口と向き合った部分の高さは5〜30mmであって、支持基体のノズルの吐出口対向部分の高さは、常に前記ノズルの開口幅よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板の連続製造装置。
- 前記支持基体のペースト塗着済み多孔性支持体を送り出す出口側角部は80〜90°の鋭角で設けられていることを特徴とする請求項1、2及び3のいずれかに記載のニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板の連続製造装置。
- 連続して直線的に移動するフープ状のパンチングメタルまたは発泡式ニッケル板からなる多孔性支持体の両面に、ノズルより吐出させたペーストを塗着する装置であって、ペーストを所望とする塗着幅で吐出する開口幅が0.5〜1.0mmの細長い吐出口を持ったノズルと、このノズルに向き合うとともに、ノズルに対して進退自在で、ノズルの吐出口の高さ方向の開口幅よりも常に広い5〜8mmの幅と長さを持ったバー状もしくは梁状で、先端角度が88〜90°の支持基体を備えていて、前記多孔性支持体は、ノズルと支持基体との隙間を通過する際、ノズルより吐出されたペーストをその多孔部で、一方の面側から他方の面側へ通過させ、その多孔性支持体の他方の面と支持基体との間に入り込んだペーストは、前記支持基体のノズルに対する進退により、他方の面の塗着ペースト量が調整されて、前記多孔性支持体の移動に連れて支持基体により塗着されるとともに、その表面を平滑化することを特徴とするニッケルカドミウム蓄電池又はニッケル水素蓄電池用極板の連続製造装置。
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