JP4461371B2 - 工作機械の加工条件設定方法、その加工条件設定プログラム、及び、その加工条件設定プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

工作機械の加工条件設定方法、その加工条件設定プログラム、及び、その加工条件設定プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械によりワークを切削加工する際の工具の回転数と送り速度を含む加工条件を自動的に設定する為の技術に関するものである。
従来、金型を製造する場合等、数値制御方式の切削加工用の工作機械(NC工作機械)に対しては、ワークに対する工具の加工経路情報(工具軌跡)と、工具の回転数と送り速度を含む加工条件とを含むNCデータが作成され、そのNCデータに基づいて工作機械が作動してワークに切削加工が施される。その切削加工中には工具の切削負荷が変化することが多く、例えば、自動車のボディをプレス成形する金型等、自由曲面を多くもつワークを切削加工する場合には、工具として主に3次元切削が可能なボールエンドミルが使用されるが、その切削負荷は頻繁に変化する傾向がある。
ここで、工具の切削負荷は、工具のワークとの接触面積、送り速度、回転数等に応じて変化するが、特許文献1には、NCデータを作成する際に、切削負荷が過大にならないように、ワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の接触面積を算出し、この接触面積に基づいて工具の送り速度を設定する技術が開示されている。また、ワークに対して最も接触確率の高い工具の接触高確率位置を求め、その接触高確率位置で平均工具周速度となるように、工具の回転数を設定する技術も開示されている。
ところで、NCデータを作成する際、特に、工具で切削加工するワークの加工領域のうち切削する深さが工具の刃の半径以上となる加工領域については、ワークを段階的に深く切削する加工経路となるように、加工経路情報を生成することになる。
特開2003−256010号公報
ワークに対する工具の接触状態としては、工具の刃が刃先中心線に対して対称にワークに接する状態と非対称に接する状態があるが、本願発明者による検証結果等から、非対称に接する状態になると、工具の負荷状態が不安定になり、工具の撓みやビビリ振動が発生し易く、ワークとの接触性(食いつき)が悪いため、加工精度が低下し易く、更に、非対称に接する状態において、工具の刃の片側全部とその反対側の先端付近のみがワークに接する状態では、上記課題が一層顕著になる。
従って、工具がワークに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具の回転数と送り速度を含む加工条件を設定する場合、特に、自由曲面を多くもつワークを切削加工する為のNCデータを作成する際には、ワークに対する工具の接触状態が頻繁に変化するため、各加工経路区間毎に、加工精度が低下しないように、また、工具の耐久性が低下しないように、加工条件を適切に且つ簡単に確実に設定することは難しい。
特許文献1では、ワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の接触面積を算出し、その接触面積に応じて、切削負荷が過大にならないように、工具の送り速度を設定するが、前記課題については考慮されていない。
工具で切削加工するワークの加工領域のうち切削する深さが工具の刃の半径以上となる加工領域については、ワークを段階的に深く切削する加工経路となるように、加工経路情報を生成することになるが、特に、自由曲面を多くもつワークを切削加工する為のNCデータを作成する場合には、先ず、その加工領域を抽出することが難しいし、更に、前記同様、加工精度の低下、工具の耐久性の低下が起こらないように、加工経路情報を生成し、加工条件を適切に且つ簡単に確実に設定することが難しい。
つまり、従来、過去の加工実績やNCデータ作成者のノウハウや経験に基づいて、特に、自由曲面を多くもつワークを切削加工する為のNCデータ生成する場合には、精度不良になるか、取り代と加工条件が最適か、の人による判断が困難であり、その結果、NCデータの作成時間が増大し、また、精度不良になり易い部位と対処方法が不明確であるため、NCデータ作成者ごとに作成されたNCデータに差異が発生し、高精度なNC切削加工を安定して行えず、結局は、再加工期間が発生する虞があり、加工期間が長くなる。
本発明の目的は、加工精度の低下、工具の耐久性の低下が起こらないように、加工経路情報を生成し、各加工経路区間毎に工具の回転数と工具の送り速度を含む加工条件を適切に且つ簡単に確実に設定すること、加工経路情報の生成と加工条件の設定の為に要する時間を短縮すること、加工精度と加工効率の向上の両立を実現可能にすること、等である。
請求項1の工作機械の加工条件設定方法は、工作機械によりワークを切削加工する際の工具の回転数と送り速度を含む加工条件を情報処理装置を用いて設定する方法において、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、工具がワークに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具がワークに接触する加工パターンとして、工具の刃が刃先中心線に対して均等にワークに接する均等加工パターンと、工具の刃の片側の先端付近のみがワークに接する先端加工パターンと、工具の刃の片側の側部付近のみがワークに接する側部加工パターンの何れかが設定されるように、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する第1ステップと、次に、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に工具の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定する第2ステップと、次に、各加工経路区間毎に工具の送り速度を設定する第3ステップとを備えたことを特徴とする。
この工作機械の加工条件設定方法では、第1ステップにおいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、各加工経路区間毎に、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定することにより、加工パターンが均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかが設定される。ここで、均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が、工具の負荷状態が不安定になり、撓みやビビリ振動が発生し易く、ワークとの接触性(食いつき)が悪く、加工精度が低下し易い。つまり、第2ステップにおいて、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に、工具の回転数が均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定され、これにより、側部加工パターンと先端加工パターンになる加工経路区間において、工具の撓みやビビリ振動の発生が抑制され、ワークとの接触性が良くなり、加工精度が向上する。均等加工パターンになる加工経路区間では、工具の回転数を高回転数に維持できる。そして、第3ステップにおいて、第2ステップで設定された工具の回転数を用いて、工具の切削負荷が過大にならないように、且つ、加工効率を高め得るように、工具の送り速度を設定することができる。
請求項1の発明においては、次の構成を採用可能である。
前記第1ステップにおいて、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する際に、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、工具で切削加工する加工領域のうち切削する深さが工具の刃の半径以上となる加工領域を抽出し、この加工領域の点群データを生成し、この点群データに基づいて各加工経路区間を設定する(請求項2)。前記第3ステップにおいて、工具の1つの刃の1回転当たりのワーク切削量が予め設定された切削量となるように、前記送り速度を設定する(請求項3)。前記工具がボールエンドミルである(請求項4)。
請求項5の工作機械の加工条件設定プログラムは、工作機械によりワークを切削加工する際の工具の回転数と送り速度を含む加工条件を設定する処理を情報処理装置で実行させる為のプログラムにおいて、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、工具がワークに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具がワークに接触する加工パターンとして、工具の刃が刃先中心線に対して均等にワークに接する均等加工パターンと、工具の刃の片側の先端付近のみがワークに接する先端加工パターンと、工具の刃の片側の側部付近のみがワークに接する側部加工パターンの何れかが設定されるように、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する第1ルーチンと、次に、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に工具の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定する第2ルーチンと、次に、各加工経路区間毎に工具の送り速度を設定する第3ルーチンとを備えたことを特徴とする。
この工作機械の加工条件設定プログラムは、インターネット等の各種通信手段を介して情報処理手段に供給され、また、フレシキブルディスク、CD等の各種記録媒体に記録して情報処理手段に供給され、その情報処理手段により加工条件設定プログラムが起動されて、請求項1の第1〜第3ステップに相当する第1〜3ルーチンが実行される。その他、請求項1と同様の作用を奏する。
請求項6の工作機械の加工条件設定プログラムを記録した記録媒体は、請求項5の加工条件設定プログラムを記録したことを特徴とする。この記録媒体に記録された加工条件設定プログラムが情報処理手段に供給され、この情報処理手段により加工条件設定プログラムが起動される。その他、請求項1と同様の作用を奏する。
請求項1の工作機械の加工条件設定方法によれば、第1ステップにおいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、各加工経路区間毎に、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定することにより、加工パターンとして均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかを設定することができる。ここで、本願発明者による検証結果等から、均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が、工具の負荷状態が不安定であり、撓みやビビリ振動が発生し易く、ワークとの接触性が悪く、加工精度が低下し易い、ということがわかっており、それ故、第2ステップにおいて、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に、工具の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定することで、側部加工パターンと先端加工パターンになる加工経路区間において、工具の撓みやビビリ振動の発生を抑制し、ワークとの接触性を良くし、加工精度を向上させることができ、それ故、工具の耐久性を高めることができる。
また、第1ステップにおいて、均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンよりも、加工精度が低下する他の加工パターンを設定しないようにすることができる。そして、第3ステップにおいて、第2ステップで設定された工具の回転数を用いて、工具の切削負荷が過大にならないように、且つ、加工効率を高め得るように、工具の送り速度を設定できる。こうして、加工精度の低下、工具の耐久性の低下が起こらないように、加工経路情報を生成し、各加工経路区間毎に工具の回転数と工具の送り速度を含む加工条件を適切に且つ簡単に確実に設定でき、加工経路情報の生成と加工条件の設定の為に要する時間を短縮できる。結局、加工精度と加工効率の向上の両立を実現可能になる。
請求項2の工作機械の加工条件設定方法によれば、第1ステップにおいて、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する際に、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、工具で切削加工する加工領域のうち切削する深さが工具の刃の半径以上となる加工領域を抽出し、この加工領域の点群データを生成し、この点群データに基づいて各加工経路区間を設定するので、切削する深さが工具の刃の半径以上となる加工領域を自動的に容易に抽出することができ、しかも、加工精度の低下、工具の耐久性の低下が起こらないように、この加工領域の加工経路情報を確実に生成し、均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかに対応する適切な加工条件を簡単に確実に設定することができる。
請求項3の工作機械の加工条件設定方法によれば、第3ステップにおいて、工具の1つの刃の1回転当たりのワーク切削量が予め設定された切削量となるように、送り速度を設定するので、工具の切削負荷を全体的に同じにすることができ、加工効率を高めつつも、工具の切削負荷を安定させ耐久性を高めることが可能になる。
請求項4の工作機械の加工条件設定方法によれば、工具がボールエンドミルであるので、自動車のボディをプレス成形する金型等、自由曲面を多くもつワークを確実に切削加工する場合でも、第1ステップにおいて、各加工経路区間毎に、加工パターンとして均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかを確実に設定できる。
請求項5の工作機械の加工条件設定プログラムによれば、請求項1の第1〜第3ステップに相当する第1〜第3ルーチンを備えたので、この工作機械の加工条件設定プログラムを、インターネット等の各種通信手段を介して情報処理手段に供給でき、また、フレシキブルディスク、CD等の各種記録媒体に記録して情報処理手段に供給でき、その情報処理手段で加工条件設定プログラムを起動させて、請求項1と同様の効果を奏する。
請求項6の工作機械の加工条件設定プログラムを記録した記録媒体によれば、この記録媒体に記録された加工条件設定プログラムを情報処理手段に供給することができ、この情報処理手段で加工条件設定プログラムを起動させて、請求項1と同様の効果を奏する。
本発明の工作機械の加工条件設定方法は、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、工具がワークに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具がワークに接触する加工パターンとして、工具の刃が刃先中心線に対して均等にワークに接する均等加工パターンと、工具の刃の片側の先端付近のみがワークに接する先端加工パターンと、工具の刃の片側の側部付近のみがワークに接する側部加工パターンの何れかが設定されるように、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する第1ステップと、次に、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に工具の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定する第2ステップと、次に、各加工経路区間毎に工具の送り速度を設定する第3ステップとを備えたものである。
図1は、ワークを切削して製品である金型を製造する為のシステムの構成図であり、このシステムには、ワークWを切削加工するNC工作機械1と、NC工作機械1に供給するNCデータを作成する為のCADシステム2(コンピュータ支援デザインシステム2)とCAMシステム3(コンピュータ支援生産システム3)が設けられている。
CADシステム2では、ワークW及び金型のモデルから形状データ(ワーク形状情報、製品形状情報)を作成し、CAMシステム3では、CADシステム2で作成された形状データ(加工前後のワーク形状情報)と工具情報に基づいて、ワークWに対する工具5の加工経路情報を生成すると共に、その際に、工具5がワークWに接してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具5の回転数と送り速度を含む加工条件を設定し、その加工経路情報と加工条件とを含むNCデータを作成する。NC工作機械1では、工具5としてボールエンドミルが使用され、CAMシステム3で作成されたNCデータに基づいて作動しワークに切削加工を施す。尚、CAMシステム3が情報処理装置に相当するものである。
図2はCAMシステム3が実行する処理の流れを示す図である。
このCAMシステム3では、CADシステム2から取り込んだワーク形状情報(CADデータ)と工具情報に基づいて、ワークWに対する工具5の加工経路情報の計算処理(S1)が行われ、続いて、この加工経路情報の編集処理(S2)が行われ、次に、その加工経路に沿って工具5を移動させた際の、工具5(工具ホルダ、主軸)とワークとの干渉チェック処理(S3)が行われる。干渉チェック処理では、例えば、工具5をディスプレイの画面上で動かして干渉チェックすることもできる。ここで、干渉チェック処理の際に得られる加工前後のワーク形状情報と工具情報に基づいて、事前荒加工経路発生領域処理(S4)が行われる。
次に、S4の事前荒加工経路発生領域処理について、図3のフローチャート(Si(i=10、11、12・・・)は各ステップを示す)に基づいて説明する。
事前荒加工経路発生領域処理が開始されると、先ず、加工前後のワーク形状情報が読み込まれ(S10)、続いて、工具5で切削加工するワークWの加工領域Wb(即ち、取り代)が、加工前後のワーク形状情報を比較して演算される(S11)。次に、S11で演算された加工領域Wbの全点データ(3次元(x,y,z))が抽出され(S12)、その全点データがオープンされる(S13)。
次に、オープンされた点データのうち、同一x,y値となる複数の点データのz値が読み込まれる(S14)。ここで、S14では、z値は小さい(切削深さが浅い)順に読み込まれる。次に、読み込まれたデータがファイルエンドでない場合(S15;No)、S14で読み込まれたz値から切削深さdが演算される(S16)。次に、その切削深さdが工具5の半径r以上か否か判定され(S17)、切削深さdが半径rよりも小さい場合(S17;No)、S14へ移行し、その後、読み込まれたデータがファイルエンドになるか、或いは、切削深さdが半径r以上になるまで、S14〜S17が繰り返し実行される。
その後、切削深さdが半径r以上になると(S17;Yes )、S14で読み込まれた最新のz値を含む点データが書き出される(S18)。その後、全同一x,y値の点データに対する処理が完了した否か判定され(S19)、完了していない場合(S19;No)、S14へ移行し、完了した場合(S19;Yes )、S20へ移行する。尚、読み込んだデータがファイルエンドの場合も(S15;Yes )、S20へ移行する。S20では、S18で書き出した全ての点データが読み込まれ、S21では、その点データ群から工具5の加工経路面情報が作成され、リターンする。
こうして作成された加工経路面情報に基づいて、図2に示すように、S1の加工経路情報計算処理において、工具5で切削加工するワークWの加工領域のうち切削する深さdが工具5の刃5aの半径r以上となる加工領域Wbを含む加工経路情報が計算される。その後、S2の加工経路情報の編集処理が行われ、S3の干渉チェック処理が行われるが、この段階の加工前後のワーク形状情報から取り代が工具5の半径以上ある場合には、再度、S4の事前荒加工経路発生領域処理が行われ、その後、ポスト処理(S5)が行われ、加工条件の設定(S6)が行われ、その後、S7におい、加工経路情報と加工条件を含むNCデータが作成される。
ここで、工具5がワークWに接触する加工パターンについて、図4に示すように、(a)工具5の半球状の刃5aの片側の側部付近のみがワークWに接する側部加工パターンと、(b)工具5の刃5aの片側の先端付近のみがワークWに接する先端加工パターンと、(c)工具5の刃5aが刃先中心線に対して均等にワークWに接する均等加工パターンと、(d)工具5の刃5aの片側全部とその反対側の先端付近のみがワークWに接するその他の加工パターン、の4種類の加工パターンに分類する。
工具5の負荷状態について、(c)の均等加工パターンの場合が最も安定し、次に、(a)の側部加工パターンと(b)の先端加工パターンの場合が安定、(d)のその他の加工パターンの場合が最も不安定になる。つまり、加工精度については、(c)の均等加工パターンで最も高くなり、(a)の側部加工パターンと(b)の先端加工パターンではやや低下するものの、工具5の回転数を下げることにより対処できる。しかし、(d)のその他の加工パターンでは、工具5の撓みやビビリ振動が発生し易く、ワークWとの接触性(食いつき)が悪く、加工精度が低下し易い。
そして、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、S1の加工経路情報の計算処理とS2の加工経路情報の編集処理を行って加工経路情報を生成する際に、工具5がワークWに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具5がワークWに接触する加工パターンとして、(a)〜(c)の何れかの加工パターンが設定され、つまりは、(a)〜(c)の何れかの加工パターンとなるように、加工経路情報が生成される。
図5に示すように、例えば、成形品にリブを形成する金型を製造するためにワークWに凹部Waを形成する場合等、前記S1〜S4の処理を実行することにより、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、工具5で切削加工する加工領域のうち切削する深さdが工具5の刃5aの半径r以上となる加工領域Wbが抽出され、この加工領域Wbの点群データが生成され、この点群データに基づいて、工具5がワークWに接してから離れる迄の各加工経路区間が設定され、各加工経路区間毎に、加工パターンとして、(a)の側部加工パターンと(b)の先端加工パターンと(c)の均等加工パターンの何れかが設定される。こうした処理が第1ステップに相当するものである。尚、切削深さの幅が徐々に狭まる凹部Wbでは、徐々に小径となる工具5を使用することになる。
図6に示すように、例えば、成形品にリブを形成する金型を製造するためにワークWに凹部Waを形成する場合等、9本の加工経路区間A11〜A13,A21〜A23,A31〜A33が設定され、工具5は、上段の加工経路区間A11〜A13、中段の加工経路区間A21〜A23、下段の加工経路区間A31〜A33の順に移動して凹部Waが形成されるが、各段における複数の加工経路区間を移動する順番を適切に設定することにより、(a)〜(c)の加工パターンの何れかを確実に設定することができる。
即ち、図7に示すように、先ず、上段の中間の加工経路区間A12に沿って工具5を移動させることにより、この加工経路区間A12では(c)の均等加工パターンとなり、次に、加工経路区間A12の両側の加工経路区間A11,A13に沿って工具5を移動させることにより、この加工経路区間A11,A13では(a)の側部加工パターンとなる。中段、下段の加工経路区間A21〜A23,A31〜A33についても同様である。そして、工具5の回転数について、(c)の均等加工パターンの場合、例えば、2000rpmに、(a)の側部加工パターンの場合、例えば、1400rpmに設定されている。
次に、S6の加工条件の設定処理について、図8のフローチャート(Si(i=30、31、32・・・)は各ステップを示す)に基づいて詳細に説明する。尚、この加工条件の設定処理に第2,第3ステップが含まれている。
この加工条件設定処理が開始されると、先ず、S1〜S4で生成された加工経路情報と工具情報を含むNCデータが取り出される(S30)。
次に、予め定めておいた基準となる型材質、硬度、工具L/D(工具突出し長さ/径)から、設定1刃切削量が計算される(S31)。ここでは、1切削刃当たりの切削量VBに対して、ワークWの材料、硬度に対する係数V1及び工具のL/Dに対して段階的に数種類定めた係数のうち使用する工具5に対応する係数V2により、工具5の1切削刃の1回転当たりの切削量V(=VB×V1×V2、以下、指定体積又は設定1刃体積Vともいう)が計算される。予め定めておく切削量VB、係数V1及びV2は、工具寿命及び加工時間の観点から最適な値になるようにする。
次に、NCデータがオープンされ(S32)、次に、NCデータが1行読み込まれる(S33)。次に、ファイルエンド、即ち、NCデータの最終のデータか否か判定され(S34)、ファイルエンドでない場合(S34;No)、1構成点間が分割される(S35)。このように、1構成点間により構成される各工具経路が複数の区分に区切られて、ワークに対して工具が接触してから離れるまでの工具軌跡が多数の区分に区切られる。例えば、図9に示すように、垂直移動区間では短い分割長さがセットされてP1→P12-1→P12-2→…→P2と分割され、垂直移動以外の区間では長めの分割長さがセットされてP1→P12-1→P2と分割される。
次に、素材形状データのうち、必要範囲の形状データが読み込まれる(S36)。具体的には、計算に使用するための形状データの範囲(X−Y座標)が使用メモリをオーバーしているか否か判定される。オーバーしている場合は不要な形状データが書き出され、例えば、図10に示すように、計算に必要な形状データの範囲のみとして、ワーク素材形状の形状データが読み込まれる。こうして、メモリ上にヘッダー情報の他に要素マップ情報を付加することが容易になり、Z座標値を効率的に取り出すことができる。
次に、円弧、Nurbs (Non-Uniform RationalB-Spline)補間が必要か否か判定される(S37)。円弧、Nurbs 補間が必要な場合(S37;Yes )、指定トレランス値でその区間が更に分割される(S38)。つまり、円弧、Nurbs 補間では、当該曲線区間が、分割点を直線で結んだ折れ線区間で近似され、複数の直線区間の集合とすることにより、体積(切削量)計算を容易にするものである。S38の後、或いは、円弧、Nurbs 補間が必要でない場合には(S37;Yes )、次に、1構成点毎に工具接触位置から工具5の回転数が決められる(S39)。
つまり、工具5がワークWに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具5がワークに接触する加工パターンとして、前記均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかが設定されており、この加工パターンに基づいて、1構成点毎に工具5の回転数が決められる(S39)。この場合、工具5の回転数は、均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定される。例えば、均等加工パターンの場合、2000rpm、側部加工パターンと先端加工パターンの場合、1400rpmである。その後、ファイルエンドの場合には(S34;Yes )、G00間毎に、NCデータが読み込まれ(S41)、加工条件として回転数が選択され、G00区間毎の回転数が設定され(S42)、その回転数が書き出される(S43)。
次に、NCデータが1行読み込まれ(S44)、次に、ファイルエンド、即ち、NCデータの最終のデータか否か判定される(S45)。ファイルエンドでない場合(S45;No)、指定コードか否か判定される(S46)。指定コードは、NCデータが座標データであることを示すデータであり、例えば、直線近似コードG1、円弧補間コードG2,G3、NURBS補間コードG6.2である。指定コードであるNCデータは、図11に例示する構成点(●)の座標データであり、相互に隣接した1対の1構成点間が1つの工具経路区間を構成する。
指定コードでない場合(S46;No)、指定コードでないコメント等のNCデータであればそのまま書き出され(S47),S44へリターンする。
指定コードでない場合(S46;No)、工具5が垂直移動か否か判定される(S48)。つまり、工具経路がワークの加工面に対して工具5が垂直になって前進送りされる垂直移動区間か否か判定される。S35で例示したように、垂直移動の場合(S48;Yes )、垂直移動用の分割長さがセットされ(S49)、垂直移動でない場合(S48;No)、垂直移動用以外の分割長さがセットされる(S50)。S49又はS50の後、1構成点間が分割される(S51)。1構成点間により構成される各工具経路が複数の区分に区切られて、ワークに対して工具が接触してから離れるまでの工具軌跡が多数の区分に区切られる。
次に、S36で例示したように、素材形状データのうち、必要範囲の形状データが読み込まれ(S52)、次に、S37〜S39と同様に、円弧、Nurbs (Non-Uniform RationalB-Spline)補間が必要か否か判定され(S53)、円弧、Nurbs 補間が必要な場合(S53;Yes )、指定トレランス値でその区間が更に分割され(S54)、S54の後、或いは、円弧、Nurbs 補間が必要でない場合には(S53;Yes )、次に、1区間の加工体積Xが計算される(S55)。ここで、分割された1区間の加工体積(必要切削量)Xが工具経路と素材形状の形状データとに基づいて計算される。図12に示すように始点と終点とに高低差がある傾斜した区間では、図13に示すようにこれを階段状に分割し、各段Wbの素材形状のZ座標値と加工後のZ座標値との差に各段Wbの平面積を乗じ、それらの総和で加工体積Xを近似する。
次に、NCデータが切削後( 加工後) の形状データに変更される(S56)。この変更された形状データは、その工具経路に対してさらに別の工具で切削加工する場合の送り速度設定用のデータとなる。次に、G00区間毎に回転数が変更される(S57)。次に、1刃が指定体積になる送り速度Fが求められる(S58)。この場合、V:設定1刃体積(mm3 )、S:回転数(rpm )、E:刃数(枚)、L:区間長さ(mm)、X:1区間当たりの加工体積(mm3 )とした場合、F=V×S×E×L/Xで計算される。次に、計算F値<MAX値か否か判定される(S59)。
計算F値<MAX値でない場合(S59;No)、つまり、計算F値がMAX値以上の場合、計算F値がMAX値に設定される(S60)。これは、工具の耐久性又はNC工作機械1の仕様の観点から送り速度Fに制限を加えるものである。S60の後、或いは、計算F値<MAX値の場合には(S59;Yes )、次に、垂直移動区間の送り減速が設定される(S61)。従って、垂直移動区間では上述の各分割位置で送り速度Fが減速補正されることにより、段階的に送り速度Fが遅くなるため、工具がワークの加工面に対して高い速度で垂直に突っ込んで破損することが避けられる。
次に、計算F値>MIN値か否か判定される(S62)。計算F値>MIN値でない場合(S62;No)、つまり、計算F値がMIN値以下の場合、計算F値がMIN値に設定される(S63)。これは、送り速度Fが遅すぎる場合にはNC工作機械1に振動を生ずるおそれがあるためである。S63の後、或いは、計算F値>MIN値の場合には(S62;Yes )、次に、1つ前のF値に対するF値変化率が計算される(S64 )。次に、F値維持範囲(設定値)が読み込まれ(S65)、F値変化率がF値維持範囲か否か判定される(S66)。F値変化率がF値維持範囲の場合には(S66;Yes )、F値が1つ前の値に(維持)設定され(S67)、F値変化率がF値維持範囲でない場合には(S66;No)、F値が計算F値に設定される(S68)。
ここで、当該区間の1つ前の区間に対して与えられた送り速度Fとの関係で送り速度Fを補正して置き換える。すなわち、図14に示すように、1つ前の区間P0→P1に与えられ送り速度をF0、当該区間P1→P2について計算された送り速度をFCとするとき、その変化率K=ΔF01/F0(但しΔF01=F0−FC)が所定値Ko以上であるときは、当該区間の送り速度F1として計算値FCを与えるが、所定値Koよりも小さいときは、当該区間の送り速度F1として1つ前の区間の送り速度F0を与えるものである。これにより、送り速度制御が煩雑になること、機械の動きがぎこちなくなることを避け、安定した加工を行うことができるようになる。
所定値Koは、1つ前の区間P0→P1について与えられた送り速度F0が高くなるほど大きくする。これにより、送り速度Fが高い箇所(切削負荷が低い箇所)では、送り速度Fが求められた値と多少違っても、切削負荷は大きく変わらないから、これを無視することになり、かえって送り速度Fの変動が防止されるから、加工の安定性の確保に有利になる。一方、送り速度Fが低い箇所(切削負荷が高い箇所)では、計算で求められた送り速度Fの変化に対応させて、送り速度Fを細かく制御することになり、これにより、切削刃に過大負荷が加わることを避けることができる。尚、S58〜S69が第3ステップに相当する。
S67又はS68の後、1構成点区間の送り値が保存される(S69)。次に、指定コード別のNCデータが書き出され(S70)、S44へリターンする。各構成点間にGコードが付され、Gコード別に工具の送り速度Fのデータを含むNCデータの書き出しが行われる。このとき、座標データでないNCデータも合わせて書き出される。その後、ファイルエンドの場合には(S45;Yes )、切削後形状のデータが書き出され(S71)、最後に、NCデータがクローズされ(S72)、終了する。
以上説明した工作機械の加工条件設定方法によれば次の作用・効果を奏する。
ワークWに対する工具5の加工経路情報を生成する際に、各加工経路区間毎に、工具5が複数の加工経路区間を移動する順番を設定することにより、加工パターンとして均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかを設定することができる。ここで、本願発明者による検証結果等から、均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が、工具の負荷状態が不安定であり、撓みやビビリ振動が発生し易く、ワークとの接触性が悪く、加工精度が低下し易い、ということがわかっており、それ故、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に、工具5の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定することで、側部加工パターンと先端加工パターンになる加工経路区間において、工具の撓みやビビリ振動の発生を抑制し、ワークとの接触性を良くし、加工精度を向上させることができ、それ故、工具の耐久性を高めることができる。
また、均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンよりも、加工精度が低下する他の加工パターンを設定しないようにすることができる。そして、前記のように設定された工具の回転数を用いて、工具の切削負荷が過大にならないように、且つ、加工効率を高め得るように、工具の送り速度を設定できる。こうして、加工精度の低下、工具の耐久性の低下が起こらないように、加工経路情報を生成し、各加工経路区間毎に工具の回転数と工具の送り速度を含む加工条件を適切に且つ簡単に確実に設定でき、加工経路情報の生成と加工条件の設定の為に要する時間を短縮できる。結局、加工精度と加工効率の向上の両立を実現可能になる。
工具5が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する際に、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、工具で切削加工する加工領域のうち切削する深さが工具5の刃5aの半径以上となる加工領域を抽出し、この加工領域の点群データを生成し、この点群データに基づいて各加工経路区間を設定するので、切削する深さが工具5の刃5aの半径以上となる加工領域を自動的に容易に抽出することができ、しかも、加工精度の低下、工具の耐久性の低下が起こらないように、この加工領域の加工経路情報を確実に生成し、均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかに対応する適切な加工条件を簡単に確実に設定することができる。
工具の1つの刃5aの1回転当たりのワーク切削量が予め設定された切削量となるように、送り速度を設定するので、工具5の切削負荷を全体的に同じにすることができ、加工効率を高めつつも、工具の切削負荷を安定させ耐久性を高めることが可能になる。工具5がボールエンドミルであるので、自動車のボディをプレス成形する金型等、自由曲面を多くもつワークを確実に切削加工する場合でも、各加工経路区間毎に、加工パターンとして均等加工パターンと先端加工パターンと側部加工パターンの何れかを確実に設定できる。
ここで、NC工作機械1によりワークWを切削加工する際の工具5の回転数と送り速度を含む加工条件を設定する処理を情報処理装置(CAMシステム3)で実行させる為のプログラム、つまり、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、工具がワークに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具がワークに接触する加工パターンとして、工具の刃5aが刃先中心線に対して均等にワークに接する均等加工パターンと、工具の刃5aの片側の先端付近のみがワークに接する先端加工パターンと、工具の刃5aの片側の側部付近のみがワークに接する側部加工パターンの何れかが設定されるように、工具5が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する第1ルーチンと、次に、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に工具の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定する第2ルーチンと、次に、各加工経路区間毎に工具の送り速度を設定する第3ルーチンとを備えた加工条件設定プログラムについては、インターネット等の各種通信手段を介して情報処理手段に供給でき、また、フレシキブルディスク、CD等の各種記録媒体に記録して情報処理手段に供給でき、その情報処理手段で加工条件設定プログラムを起動させて、前記と同様の効果を奏する。
尚、工具の回転数を設定する場合、前記実施例のように、先端加工パターンと側部加工パターンを同じ回転数に設定する他に、先端加工パターンと側部加工パターンを異なる回転数に設定するようにしてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能である。
本発明の実施形態に係る工作機械の制御装置の構成を示すブロック図である。 CAMシステムでの処理の流れを示すフローチャート図である。 事前荒加工経路発生領域処理のフローチャートである。 分類された加工パターンを示す図である。 工具でワークの穴部を切削する場合の説明図である。 図5の場合の工具経路を示す図である。 図6の場合の工具の加工パターンと回転数を示す図である。 加工情報を設定する為の処理のフローチャートである。 工具の垂直移動区間及び他の移動区間の分割態様を示す説明図である。 エリアマップの一部を示す図である。 工具及びNCデータ構成点を示す説明図である。 同実施形態の形状データの一部を示す図である。 傾斜部の加工体積(必要切削量)の計算方法の説明図である。 同実施形態の送り速度Fの補正の説明図である。
W ワーク
1 NC工作機械
3 CAMシステム
5 工具(ボールエンドミル)
5a 刃

Claims (6)

  1. 工作機械によりワークを切削加工する際の工具の回転数と送り速度を含む加工条件を情報処理装置を用いて設定する方法において、
    加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、工具がワークに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具がワークに接触する加工パターンとして、工具の刃が刃先中心線に対して均等にワークに接する均等加工パターンと、工具の刃の片側の先端付近のみがワークに接する先端加工パターンと、工具の刃の片側の側部付近のみがワークに接する側部加工パターンの何れかが設定されるように、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する第1ステップと、
    次に、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に工具の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定する第2ステップと、
    次に、各加工経路区間毎に工具の送り速度を設定する第3ステップと、
    を備えたことを特徴とする工作機械の加工条件設定方法。
  2. 前記第1ステップにおいて、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する際に、加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、工具で切削加工する加工領域のうち切削する深さが工具の刃の半径以上となる加工領域を抽出し、この加工領域の点群データを生成し、この点群データに基づいて各加工経路区間を設定することを特徴とする請求項1に記載の工作機械の加工条件設定方法。
  3. 前記第3ステップにおいて、工具の1つの刃の1回転当たりのワーク切削量が予め設定された切削量となるように、前記送り速度を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械の加工条件設定方法。
  4. 前記工具がボールエンドミルであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の工作機械の加工条件設定方法。
  5. 工作機械によりワークを切削加工する際の工具の回転数と送り速度を含む加工条件を設定する処理を情報処理装置で実行させる為のプログラムにおいて、
    加工前後のワーク形状情報と工具情報とに基づいて、ワークに対する工具の加工経路情報を生成する際に、工具がワークに接触してから離れる迄の各加工経路区間毎に、工具がワークに接触する加工パターンとして、工具の刃が刃先中心線に対して均等にワークに接する均等加工パターンと、工具の刃の片側の先端付近のみがワークに接する先端加工パターンと、工具の刃の片側の側部付近のみがワークに接する側部加工パターンの何れかが設定されるように、工具が複数の加工経路区間を移動する順番を設定する第1ルーチンと、
    次に、各加工経路区間毎に設定された加工パターンに基づいて、各加工経路区間毎に工具の回転数を均等加工パターンよりも側部加工パターンと先端加工パターンの方が低回転数になるように設定する第2ルーチンと、
    次に、各加工経路区間毎に工具の送り速度を設定する第3ルーチンと、
    を備えたことを特徴とする工作機械の加工条件設定プログラム。
  6. 請求項5の加工条件設定プログラムを記録したことを特徴とする工作機械の加工条件設定プログラムを記録した記録媒体。
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