JP4459854B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、エアブリーザ機構を有する自動変速機に関する。
車両の変速を行う自動変速機は、変速機ケース内のオイルをオイルポンプで吸い上げて加圧し、所定の締結要素へ加圧したオイルを供給することによって変速を行っていた。
自動変速機内には複数の回転体が備えられており、変速機内の回転体が回転すると変速機ケース内に溜まったオイルを攪拌し、気泡を含んだオイルが発生する。
オイルポンプのオイルストレーナが気泡を含んだオイルを吸い込む、いわゆるエア吸いを起こすと、所定の量、圧力のオイルをオイルポンプから吐出することができなくなる。
これを防止するため、回転体(ここでは、ディファレンシャル装置とする)がオイルを攪拌するスペース(以下、ディファレンシャルオイルスペースと呼ぶ)と、オイルストレーナから吸い込むオイルを溜めるスペース(以下、オイルリザーバスペースと呼ぶ)とを、変速機ケース内に立ち上げたリブやディファレンシャル装置を囲むバッフルプレートによって分離し、オイルリザーバスペース内に、気泡を含んだオイルが直接流れ込むことがないようにしていた。
このような自動変速機として、例えば特許第2825820号公報に記載のものがある。
特許第2825820号公報
車両の低燃費化を考慮すると、自動変速機を軽量化する必要があるとの観点から、変速機ケース内のオイル量を減らすことが望まれている。
しかしながら、上記のようにディファレンシャルオイルスペースとオイルリザーバスペースとを分離するものにおいては、ディファレンシャル装置の攪拌によって気泡を含んだオイルの吸い込みは防止できるものの、オイルの少量化については十分に考慮されているとはいえなかった。
したがって、オイルを少量化しようとするとオイルストレーナがエア吸いを起こしてしまうため、オイルを少量化することができず車両の低燃費化を達成することができないといった問題があった。
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、オイルを少量化可能な自動変速機を提供することを目的とする。
本発明は、第1のケースと、第2のケースと、第1のケースおよび第2のケースの合わせ面付近の下方部分に形成された、オイルを貯留するオイルリザーバスペースと、第1のケース及び第2のケースに支持され、オイルリザーバスペースの下方に配置された回転体と、該回転体の少なくとも外周の一部を覆い、回転体がオイルを攪拌する攪拌領域と、それ以外の領域であって、オイルリザーバスペースと空間的に接続された非攪拌領域とに分離する第1のケースに設けられたバッフルプレートと、を備えた自動変速機において、2つのケースの少なくとも一方に設けられたエアブリーザ室と、該エアブリーザ室とケースの外側とをつなぐエアブリーザ穴と、エアブリーザ室に形成された滴下口と、を有するエアブリーザ機構を設けて、エアブリーザ室でオイルを含んだ気泡から分離したオイルを、エアブリーザ室の滴下口から滴下させ、バッフルプレートの非攪拌領域側を伝わらせてオイルリザーバスペースに回収させる構成とした。
本発明によれば、エアブリーザ室内においてオイルを含んだ気泡をオイルと気体とに分離して、オイルはエアブリーザ室に形成された滴下口から非攪拌領域側へ直接滴下させることにより、気泡を含まないオイルを速やかにオイルリザーバスペースに直接供給することができる。したがって、自動変速機内において潤滑などに供していなかったオイルを速やかにオイルリザーバスペースに戻すことができて、自動変速機内のオイル量を減らすことができ、自動変速の軽量化が達成されて車両の低燃費化を図ることができる。
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
自動変速機の筐体は、コンバータハウジングとトランスミッションケースとが合わせ面で結合されて構成され、図1は、コンバータハウジングをトランスミッションケースとの合わせ面側から見た図であり、図2は、トランスミッションケースをコンバータハウジングとの合わせ面側から見た図である。また図3は、自動変速機の側面図であり、図4は、図1におけるA−A部断面図である。
なお図3は、コンバータハウジングおよびトランスミッションケースの側面の一部を破断して、ブリーザ室およびバッフルプレートを図示している。
図1に示すように、コンバータハウジング1(第1のケース)はハウジング側外周壁14の図1中の手前側にトランスミッションケースとのハウジング側合わせ面10が形成される。また図2に示すように、トランスミッションケース2(第2のケース)はケース側外周壁24の図2中の手前側にコンバータハウジングとのケース側合わせ面20が形成されている。
ハウジング側合わせ面10とケース側合わせ面20の外周は同一形状に形成される。
図3に示すように、コンバータハウジング1とトランスミッションケース2とは、ハウジング側合わせ面10とケース側合わせ面20とを向かい合わせて図示しないボルトによって結合されている。
またトランスミッションケース2において、ケース側合わせ面20に対して反対側の端面にはサイドカバー3が図示しないボルトによって結合されている。
コンバータハウジング1、トランスミッションケース2およびサイドカバー3によって囲まれた空間内には、変速機構部が収納されて、自動変速機が構成される。
コンバータハウジング1はハウジング側合わせ面10に対して反対側の端面(図3中、コンバータハウジング1の右側面)において、図示しないエンジンと結合される。
エンジンから入力された動力は、コンバータハウジング1、トランスミッションケース2およびサイドカバー3の所定部材によって支持された図示しない入力軸上およびカウンター軸上において回転数変換や回転方向変換などが行われ、コンバータハウジング1に設けられたディファレンシャル軸支持穴11(図1参照)、およびトランスミッションケース2に設けられたディファレンシャル軸支持穴21(図2参照)によって両端が支持されたディファレンシャル装置4(図1に仮想線で示す)に変換後の動力が伝達される。
ディファレンシャル軸支持穴11およびディファレンシャル軸支持穴21によって支持されるディファレンシャル装置4は、図4に破線で示すように、そのリングギヤ41がトランスミッションケース2側に、本体部40がコンバータハウジング1側に位置している。
図4に示すように、ディファレンシャル装置4の周囲には、ディファレンシャル装置4とコンバータハウジング1側の空間とを分離するお椀形状のバッフルプレート5が配置され、ボルト51によってコンバータハウジング1に取り付けられている。
バッフルプレート5は、ディファレンシャル装置4の本体部40を覆うプレート本体部52と、ディファレンシャル装置4のリングギヤ41の側面を覆うプレートフランジ部50とより構成され、ディファレンシャル装置4のコンバータハウジング1側の外形形状に略整合した形状となっている。
バッフルプレート5は、コンバータハウジング1に取り付けられた状態でディファレンシャル軸支持穴11と対向する部位が、ディファレンシャル装置4の軸を通すために開口している。
特に図1に示されるように、バッフルプレート5はディファレンシャル装置4の外周面をディファレンシャル装置4の軸方向(以下、デフ軸とも呼ぶ)から見て周方向に約3/4を覆い、周方向一端部55は第2軸を支持するために軸方向に凸状となったボス部15付近にまで延びており、周方向他端部54はオイルレベル60よりも高い位置となるように形成されている。
またバッフルプレート5は、デフ軸方向から見てプレートフランジ部50の周方向の一端部55と他端部54と、プレート本体部52の周方向の略中央部とがボルト51によってコンバータハウジング1に取り付けられる。
図4に示すように、バッフルプレート5とコンバータハウジング1とで囲まれる領域をプレート隔離スペース70(非攪拌領域)とし、バッフルプレート5とトランスミッションケース2との間の領域をディファレンシャルオイルリザーバスペース71(攪拌領域)とする。
またコンバータハウジング1とトランスミッションケース2との間において、図1中の左下の領域(図2中の右下の領域)にオイルストレーナ120が配置された、変速機構の作動や潤滑に用いられるオイルを蓄えるオイルリザーバスペース72であり、図示しないオイルポンプがオイルストレーナを介してオイルリザーバスペース72のオイルを吸入することとなる。
なおプレート隔離スペース70とオイルリザーバスペース72とは、油面同士がつながった領域である。
図2に示すようにトランスミッションケース2の下方側には、トランスミッションケース2の軸支持壁23(ディファレンシャル軸支持穴21が形成される壁)から立ち上げて、トランスミッションケース2の側壁と接続される分離リブ22が形成されている。
分離リブ22は、ディファレンシャル軸支持穴21によって支持するディファレンシャル装置4の側面の一部を囲い、ディファレンシャルオイルリザーバスペース71とオイルリザーバスペース72とを分離している。
コンバータハウジング1とトランスミッションケース2とを突き合わせたときに、分離リブ22はバッフルプレート5のプレートフランジ部50の外周端と対向する。
ここで図1に示すように、プレートフランジ部50の分離リブ22と対向する領域を分離リブ対向領域53(破線で示す領域)とする。
分離リブ対向領域53と分離リブ22との間には、製造誤差を考慮した分の比較的狭い所定の間隙が設けられている。
ここで、自動変速機内のオイルの油面高さをオイルレベル60とする。
プレート隔離スペース70とオイルリザーバスペース72とはつながった領域であるため、自由に両領域間をオイルが行き来する。
ディファレンシャルオイルリザーバスペース71とオイルリザーバスペース72とは、分離リブ22と分離リブ対向領域53との間の所定の隙間によって両領域間がつながっている。
したがって、ディファレンシャル装置4が回転するとディファレンシャルオイルリザーバスペース71内のオイルが攪拌されてオイルに気泡を含むが、ディファレンシャルオイルリザーバスペース71内の気泡を含んだオイルは、前記の所定の間隔が非常に狭いため、オイルリザーバスペース72へ流れ込まない構造となっている。
またディファレンシャルオイルリザーバスペース71とプレート隔離スペース70とはバッフルプレート5によって隔離されているので、両空間はつながっていない。したがって、気泡を含んだディファレンシャルオイルリザーバスペース71内のオイルはプレート隔離スペース70へは流れ込まない。
次にエアブリーザ機構について説明する。
本実施例では、エアブリーザ穴からオイルを含んだ気泡が噴出すことを防止するため、エアブリーザ穴の自動変速機内側の開口部にエアブリーザ室を設け、気体とオイルとを分離して気体のみを排出する構造となっている。
図5に、ハウジング側エアブリーザ室の拡大図を示し、図6に、ケース側エアブリーザ室の拡大図を示す。
図6に示すように、トランスミッションケース2のディファレンシャル装置4が設けられた上方位置に、自動変速機内と外部とをつなぐエアブリーザ穴65が設けられる。
このエアブリーザ穴65は、自動変速機内の圧力が高くなったときに、圧力を外部へ逃がすものである。
エアブリーザ穴65の自動変速機内側の開口部まわりには、コンバータハウジング1側に設けられたハウジング側エアブリーザ室80(図5参照)、およびトランスミッションケース2側に設けられたケース側エアブリーザ室90(図6参照)とが形成されている。
図5に示すようにハウジング側エアブリーザ室80は、コンバータハウジング1のハウジング側軸支持壁13(ディファレンシャル軸支持穴11が形成される壁、図1参照)から立ち上げたハウジング側内部リブ86とハウジング側外周壁14とによって形成される。
また図6に示すようにケース側エアブリーザ室90は、ケース側軸支持壁23から立ち上げたケース側内部リブ98とケース側外周壁24とによって形成される。
コンバータハウジング1とトランスミッションケース2とを突き合わせた状態で、第1滴下口94、第2滴下口95(詳しくは後述する)を除いてハウジング側内部リブ86とケース側内部リブ98の形状が整合し、ハウジング側エアブリーザ室80とケース側エアブリーザ室90とがつながった空間となっている。
図5に示すように、ハウジング側エアブリーザ室80内には、ハウジング側外周壁14とハウジング側内部リブ86とをつなぎ、それぞれハウジング側軸支持壁13から立ち上がるハウジング側第1分離リブ84およびハウジング側第2分離リブ85が設けられている。
このハウジング側第1分離リブ84およびハウジング側第2分離リブ85によって、ハウジング側エアブリーザ室80をハウジング側第1エアブリーザ室81、ハウジング側第2エアブリーザ室82、ハウジング側第3エアブリーザ室83に分割している。
ハウジング側第1分離リブ84は、ハウジング側外周壁14のハウジング側合わせ面10と同一面である。
ハウジング側第2分離リブ85は、ハウジング側外周壁14のハウジング側合わせ面10よりもハウジング側軸支持壁13からの高さが少し低く形成されている。
図6に示すように、ケース側エアブリーザ室90内には、ケース側外周壁24とケース側内部リブ98とをつなぎ、ケース側軸支持壁23から立ち上がるケース側第2分離リブ97が設けられている。
さらにケース側内部リブ98から図6中の上方に向けて伸び、ケース側軸支持壁23から立ち上がるケース側第1分離リブ96が設けられている。
このケース側第1分離リブ96およびケース側第2分離リブ97によって、ケース側エアブリーザ室90をケース側第1エアブリーザ室91、ケース側第2エアブリーザ室92およびケース側第3エアブリーザ室93に分割している。
なお、ケース側第1エアブリーザ室91とケース側第2エアブリーザ室92とはケース側第1分離リブ96によって完全には分離されず、ケース側第1エアブリーザ室91とケース側第2エアブリーザ室92の両空間の上部がつながっている。
ケース側第1分離リブ96とケース側第2分離リブ97は、ケース側外周壁24のケース側合わせ面20と同一面となっている。
エアブリーザ穴65は、ケース側第3エアブリーザ室93と連通している。
なお図5、6において、ハウジング側エアブリーザ室80とケース側エアブリーザ室90とを突き合わせた時に、ケース側エアブリーザ室90のリブとハウジング側エアブリーザ室80のリブとが対向する部位をそれぞれ仮想線で示す。
図7に、図6におけるB―B部断面を示し、図8に、図6におけるC−C部断面を示す。
図7、図8に示すように、ハウジング側エアブリーザ室80とケース側エアブリーザ室90とを突き合せることによって、エアブリーザ室100が形成される。
図5、図6に示すようにエアブリーザ室100は、ケース側エアブリーザ室90のケース側第1エアブリーザ室91の図6中の下側部分(以下、第1滴下口94と呼ぶ)と、ケース側第2エアブリーザ室92の図6中の下側部分(以下、第2滴下口95と呼ぶ)とが、ハウジング側エアブリーザ室80よりも図5中の下方側に伸びて、自動変速機内の空間に開口している。
図7、図8に示すように、ハウジング側エアブリーザ室80側のハウジング側第2分離リブ85と、ケース側エアブリーザ室90側のケース側第2分離リブ97とは略対向し、それぞれの分離リブ85、97とは所定の隙間が開いている。
図7に示すように、ケース側エアブリーザ室90側のケース側第1エアブリーザ室91と、ハウジング側エアブリーザ室80側のハウジング側第1エアブリーザ室81およびハウジング側第2エアブリーザ室82とは空間的につながっている。
ケース側第1エアブリーザ室91の下部は、第1滴下口94によって自動変速機内の空間とつながっている。
またケース側第1エアブリーザ室91内壁の下側面は、第1滴下口94の開口縁の一部となる側の端部(図7中、右側の端部)が、ケース側軸支持壁23側の端部よりも下方側に傾いた第1滴下口テーパ面101となっている。
また図8に示すように、ケース側エアブリーザ室90側のケース側第2エアブリーザ室92とハウジング側第2エアブリーザ室82とは空間的につながっている。
ケース側第2エアブリーザ室92は、第2滴下口95によって自動変速機内の空間とつながっている。
またケース側第2エアブリーザ室92内壁の下側面は、第2滴下口95の開口縁の一部となる側の端部(図8中、右側の端部)が、ケース側軸支持壁23側の端部よりも下方側に傾いた第2滴下口テーパ面102となっている。
図7、図8に示すように、空間的につながったケース側第3エアブリーザ室93とハウジング側第3エアブリーザ室83は、ハウジング側第2分離リブ85とケース側第2分離リブ97との隙間を介して、空間的につながったケース側第2エアブリーザ室92とハウジング側第2エアブリーザ室82とにつながっている。
また、図5および図7、図8に示すように、第1滴下口94および第1滴下口94の下方側にはバッフルプレート5が位置している。
次に、オイルを含んだ気泡の流れを示す。
ディファレンシャル装置4などの回転によってオイルが泡立った状態で、自動変速機の内圧が高くなると、図7に矢印Dで示すように、オイルを含んだ気泡が第1滴下口94からケース側第1エアブリーザ室91内に入り込み、図8に矢印Eで示すように、オイルを含んだ気泡が第2滴下口95からケース側第2エアブリーザ室92内に入り込む。
オイルを含んだ気泡は、エアブリーザ穴65への上昇途中において、ケース側第1エアブリーザ室91とハウジング側第1エアブリーザ室81またはハウジング側第2エアブリーザ室82との間、ケース側第2エアブリーザ室92とハウジング側第2エアブリーザ室82との間、およびケース側第3エアブリーザ室93とハウジング側第3エアブリーザ室83との間を行き来する。
このように、第1滴下口94または第2滴下口95からエアブリーザ室100内に入り込んだオイルを含んだ気泡は、ハウジング側エアブリーザ室80とケース側エアブリーザ室90に設けられたブリーザ室間を行き来することにより、ラビリンス効果によって気体とオイルとが分離する。
また特に、図8に示されるように、ケース側エアブリーザ室90側のケース側第2分離リブ97とハウジング側エアブリーザ室80側のハウジング側第2分離リブ85とを所定の間隔を設けて対向させ、エアブリーザ室100内の空間を大きく絞り込むことによって、ハウジング側第2分離リブ85とケース側第2分離リブ97との間の隙間を通ってきたオイルを含んだ気泡が、一気にハウジング側第3エアブリーザ室83およびケース側第3エアブリーザ室93内で膨張し、より効率よく、気体とオイルとを分離することができる。
オイルと分離された気体は、ハウジング側第3エアブリーザ室83内に到達するとエアブリーザ穴65から自動変速機の外部へ放出される。
一方、第1滴下口94および第2滴下口95がコンバータハウジング1側へ向いているため、気体と分離されたオイルはコンバータハウジング1側へ向けて滴下する。
またケース側第1エアブリーザ室91内壁の下側面は、第1滴下口94の開口縁の一部となる側の端部が、ケース側軸支持壁23側の端部よりも下方側に傾いた第1滴下口テーパ面101となっているため、図7に矢印Fで示されるように、オイルは該テーパ面101を滑り落ちて、よりコンバータハウジング1側へ向けて滴下される。
同様に、ケース側第2エアブリーザ室92内壁の下側面は、第2滴下口95の開口縁の一部となる側の端部が、ケース側軸支持壁23側の端部よりも下方側に傾いた第2滴下口テーパ面102となっているため、図8に矢印Gで示されるように、オイルは該テーパ面102を滑り落ちて、よりコンバータハウジング1側へ向けて滴下される。
したがって、第1滴下口94および第2滴下口95から滴下するオイルは、プレートフランジ部50とコンバータハウジング1との間、すなわちプレート隔離スペース70の領域内に落ちる。
プレート隔離スペース70内は、バッフルプレート5によってディファレンシャル装置4の回転の影響を受けないため、滴下してきた気泡を含まないオイルはそのままの状態でプレート隔離スペース70内に貯められる。
またプレート隔離スペース70とオイルリザーバスペース72とは空間的につながっているため、滴下してきた気泡を含まないオイルを、オイルストレーナへと直接供給することができる。
なお本実施例において、ディファレンシャルオイルリザーバスペース71が本発明における攪拌領域を構成し、プレート隔離スペース70が本発明における非攪拌領域を構成する。また第1滴下口テーパ面101および第2滴下口テーパ面102が本発明における下方側に垂らした溝壁のエアブリーザ溝内側における下方側の面を構成し、ケース側軸支持壁23が本発明におけるエアブリーザ溝の溝底を構成する。ハウジング側エアブリーザ室80またはケース側エアブリーザ室90が、第1エアブリーザ溝または第2エアブリーザ溝を構成する。またコンバータハウジング1が本発明における第1のケースを構成し、トランスミッションケース2が本発明における第2のケースを構成する。
本実施例は以上のように構成され、コンバータハウジング1とトランスミッションケース2との合わせ面にエアブリーザ穴65とつながるエアブリーザ室100を形成し、エアブリーザ室100内においてオイルを含んだ気泡をオイルと気体とに分離して、該分離したオイルをオイルリザーバスペース72と空間的に接続されたプレート隔離スペース70に滴下するものとしたので、気泡を含まないオイルを速やかにオイルリザーバスペース72側に直接供給することができる。
したがって、自動変速機内において潤滑などに供していなかったオイルを速やかにオイルリザーバスペース72に戻すことができるので、自動変速機内のオイル量を減らすことができ、自動変速の軽量化が達成されて車両の低燃費化を図ることができる。
ディファレンシャル装置4の側面をバッフルプレート5によって覆い、ディファレンシャル装置4の回転によってオイルが攪拌される領域(ディファレンシャルオイルリザーバスペース71)と、攪拌されない領域(プレート隔離スペース70)とに分離して、エアブリーザ室100の第1滴下口94、第2滴下口95からプレート隔離スペース70側にオイルを滴下することにより、滴下された気泡を含まないオイルをディファレンシャル装置4の回転によって泡立たせることなく、気泡を含まない状態のままオイルリザーバスペース72へ供給することができる。(以上、請求項1に起因する効果)
また第1滴下口テーパ面101は、第1滴下口94の開口縁の一部となる側の端部がケース側軸支持壁23側の端部よりも下方側に傾き、また第2滴下口テーパ面102は、第2滴下口95の開口縁の一部となる側の端部がケース側軸支持壁23側の端部よりも下方側に傾いていることにより、各滴下口94、95より滴下されるオイルがよりコンバータハウジング1側へと滴下され、確実にプレート隔離スペース70内に滴下することができる。
気体とオイルとを分離するエアブリーザ室100を、コンバータハウジング1に設けたハウジング側エアブリーザ室80と、トランスミッションケース2に設けたケース側エアブリーザ室90とによって形成することにより、ラビリンス効果を達成するための複雑な経路をハウジング側第1分離リブ84やハウジング側第2分離リブ85などのリブを設けるだけで形成することができ、加工が容易となる。(以上、請求項2に起因する効果)
またエアブリーザ室100の自動変速機内との開口部を、第1滴下口94および第2滴下口95の2箇所設けるものとしたので、一方の滴下口がオイル等によって塞がったとしても、他方の滴下口からオイルを滴下することができる。したがって、より確実に気泡を含まないオイルをオイルリザーバスペース72へと供給することができる。
コンバータハウジングをトランスミッションケースとの合わせ面側から見た図である。 トランスミッションケースをコンバータハウジングとの合わせ面側から見た図である。 自動変速機の側面図である。 図1におけるA−A部断面図である。 ハウジング側エアブリーザ室の拡大図である。 ケース側エアブリーザ室の拡大図である。 図6におけるB―B部断面図である。 図6におけるC−C部断面図である。
符号の説明
1 コンバータハウジング (第1ケース)
2 トランスミッションケース (第2ケース)
4 ディファレンシャル装置 (回転体)
5 バッフルプレート
10 ハウジング側合わせ面
13 ハウジング側軸支持壁
14 ハウジング側外周壁
20 ケース側合わせ面
22 分離リブ
23 ケース側軸支持壁
24 ケース側外周壁
52 プレート本体部
60 オイルレベル
65 エアブリーザ穴
70 プレート隔離スペース (非攪拌領域)
71 ディファレンシャルオイルリザーバスペース (攪拌領域)
72 オイルリザーバスペース
80 ハウジング側エアブリーザ室
81 ハウジング側第1エアブリーザ室
82 ハウジング側第2エアブリーザ室
83 ハウジング側第3エアブリーザ室
84 ハウジング側第1分離リブ
85 ハウジング側第2分離リブ
86 ハウジング側内部リブ
90 ケース側エアブリーザ室
91 ケース側第1エアブリーザ室
92 ケース側第2エアブリーザ室
93 ケース側第3エアブリーザ室
94 第1滴下口 (滴下口)
95 第2滴下口 (滴下口)
96 ケース側第1分離リブ
97 ケース側第2分離リブ
98 ケース側内部リブ
100 エアブリーザ室
101 第1滴下口テーパ面
102 第2滴下口テーパ面
120 オイルストレーナ

Claims (2)

  1. 第1のケースと、
    第2のケースと、
    前記第1のケースおよび前記第2のケースの合わせ面付近の下方部分に形成された、オイルを貯留するオイルリザーバスペースと、
    前記第1のケース及び前記第2のケースに支持され、前記オイルリザーバスペースの下方に配置された回転体と、
    該回転体の少なくとも外周の一部を覆い、前記回転体がオイルを攪拌する攪拌領域と、それ以外の領域であって、前記オイルリザーバスペースと空間的に接続された非攪拌領域とに分離する前記第1のケースに設けられたバッフルプレートと、を備えた自動変速機において、
    前記2つのケースの少なくとも一方に設けられたエアブリーザ室と、
    該エアブリーザ室とケースの外側とをつなぐエアブリーザ穴と、
    前記エアブリーザ室に形成された滴下口と、を有するエアブリーザ機構を設けて、
    前記エアブリーザ室でオイルを含んだ気泡から分離したオイルを、前記エアブリーザ室の前記滴下口から滴下させ、前記バッフルプレートの前記非攪拌領域側を伝わらせて前記オイルリザーバスペースに回収させることを特徴とする自動変速機。
  2. 前記エアブリーザ室は、
    前記第1のケースの合わせ面に形成された第1エアブリーザ溝の開口縁と、
    前記第2のケースの合わせ面に形成された第2エアブリーザ溝の開口縁とを向かい合わせることによって形成され、
    前記滴下口は、
    前記第1エアブリーザ溝および第2エアブリーザ溝のうちいずれか一方において、
    該一方のエアブリーザ溝の下方側の溝壁の一部を下方側に垂らし、当該下方側に垂らした部分の開口縁の一部を他方のエアブリーザ溝の開口縁よりも下方側にずらすことによって形成され、
    前記下方側に垂らした溝壁の前記一方のエアブリーザ溝内側における下方側の面は、前記滴下口の開口縁の一部となる側の端部が、前記一方のエアブリーザ溝の溝底側の端部よりも下方側に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。

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