本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。実施形態1は、主に請求項1などについて説明する。実施形態2は、主に請求項2などについて説明する。実施形態3は、主に請求項3などについて説明する。実施形態4は、主に請求項4などについて説明する。実施形態5は、主に請求項5などについて説明する。実施形態6は、主に請求項6などについて説明する。実施形態7は、主に請求項7などについて説明する。実施形態8は、主に請求項8などについて説明する。実施形態9は、主に請求項9などについて説明する。実施形態10は、主に請求項10などについて説明する。実施形態11は、主に請求項11などについて説明する。実施形態12は、主に請求項12などについて説明する。実施形態13は、主に請求項13などについて説明する。実施形態14は、主に請求項14などについて説明する。実施形態15は、主に請求項15などについて説明する。実施形態16は、主に請求項16などについて説明する。実施形態17は、主に請求項17などについて説明する。実施形態18から実施形態24は、その他の実施形態について説明する。
(実施形態1)
(実施形態1:概要)実施形態1は、指向性を有する通信を利用してデータ転送をするとともに、通話が開始される等した場合にはデータ転送を一時中断し、通話が終了しデータ転送を再開する際には、データ再開先を認証等することを特徴とする携帯端末装置について説明する。
(実施形態1:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図2に例示する。携帯端末装置(0200)は、「データ転送部」(0201)と、「処理状態検知部」(0202)と、「再開先認証部」(0203)と、「制御部」(0204)と、を有する。また、前記制御部(0204)は、「一時中断手段」(0205)と、「再開手段」(0206)と、を有する。携帯端末装置(0200)は、通話とデータ転送の双方が可能な可搬型の電子機器である。主に、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)等が該当する。
なお、以下に詳述する本発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両方のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、バス、メモリ、インタフェース、周辺装置などで構成されるハードウェアと、それらハードウェア上で実行可能なソフトウェアがある。ソフトウェアとしては、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インタフェースを介して入力されるデータの加工、保存、出力などにより各部の機能が実現される。さらに具体的には、図3は一般的なコンピュータの構成を例示する図でありコンピュータが主にCPU(0310)、入出力インタフェース(I/O)(0320)、HDD(0330)、RAM(0340)、ROM(0350)等から構成されることを示しているが、本件発明に係る携帯端末装置は図3と同様の構成により実現可能である。(明細書の全体を通じて同様である。)
「データ転送部」(0201)は、指向性を有する通信を利用したデータ転送を行う機能を有する。また、データ転送を一時中断することも可能である。「指向性を有する通信」とは、例えば赤外線通信、レーザー通信等が該当する。「データ転送」とは、データの送信のみならずデータの受信をも含む。また、転送するデータは、動画であってもよいし、静止画であってもよい。また、音声のみ又は画像のみ又は音声と画像の両方であってもよい。また、一以上のファイルの連続であってもよい。また、動画や音楽等のストリーム再生用データであってもよい。また、データの転送先は、デジタルテレビ、デジタルビデオレコーダ、オーディオ機器、パソコン、プリンタ、等のデータ通信可能な電子機器であって、データを保持、再生可能な電子機器であればよい。データ転送部の具体的な処理としては、例えば、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている画像データや音声データ等を読み出し、通信インタフェースを介して外部に出力する。又は、通信インタフェースを介して外部から入力された画像データや音声データ等を、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納する。また、データ転送部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。なお、データ転送部においてデータ転送開始時若しくはデータ転送中に、携帯端末装置の機器IDやファイル名等の情報も出力されるようになっていてもよい。
また、図4に、データ転送開始時の処理の一例を示す。例えば携帯端末装置のディスプレイ(0401)にデータを転送可能な電子機器のリストがアイコンや機器名等により表示され、携帯端末装置の利用者はこの中からデータを転送する相手を選択する。この電子機器のリストは、例えば、携帯端末装置の内部に、機器ID、機器名、画像ファイルの保存先(画像)の情報からなる「転送先テーブル」というデータベースを保持しており、この転送先テーブルの内容に基づいて表示される等となっていてもよい。また、「転送先テーブル」の内容は利用者が追加、削除、変更等することが可能となっていてもよいし、現在通信可能である電子機器を携帯端末装置が自動的に探索することにより生成されるようになっていてもよい。
「処理状態検知部」(0202)は、データ転送中に通話開始処理・通話終了処理を示す処理状態を検知する機能を有する。ここでの「データ転送中」とは、データを転送している最中のみならず、一時中断中をも含む。「通話開始処理」とは、電話の着信、電話の着信の報知、通話の開始(より具体的には、通話ボタンの押下、受話器のオフフック等)等、通話を開始するための処理のいずれであってもよい。例えば、近年の携帯電話においては、いわゆるワン切り対策として電話の着信直後に報知するのではなく、例えば2コール以上着信状態が続いた場合のみ報知するようになっている場合もあり、そのような場合には、着信に遅れて着信の報知が行なわれることになる。なお、「着信の報知」とは着信を利用者に知らせるものであり、音声、ディスプレイ等への表示、振動等により行われる。また、通話は音声のみであってもよいし、画像と音声により行なわれる、いわゆるテレビ電話等であってもよい。また、処理状態検知部にて通話開始処理を示す状態を検知した場合に、データ転送先の機器識別番号、MACアドレス等のデータ転送先を識別するための情報を取得して記憶するようになっていてもよい。
また、図5に例示するように携帯端末装置(0501)の処理状態検知部にて通話開始処理を示す状態を検知した場合に、例えばその旨を示す情報を転送中のデータに重畳させてデジタルテレビ等のデータ転送先(0502)に送信することにより、データ転送先(0502)にてディスプレイへの表示や音声等により着信の報知を行なうようになっていてもよい。データ転送中は携帯端末装置(0501)を動かすと通信の指向性によりデータ転送が途切れてしまう可能性もあるため、携帯端末装置(0501)のディスプレイに着信の報知があっても動かすことができず、ディスプレイが見えにくい場合等があるので、データ転送先(0502)で着信の報知を行なうと便利である。
さらに、図6に例示するように、例えば携帯端末装置(0601)のアドレス帳機能により登録されている人物からの着信であった場合にのみ、データ転送先(0602)にてディスプレイへの表示や音声等により着信の報知を行なうようになっていてもよい。例えば、データ転送先(0602)にてストリーミング再生しているような場合には、データ転送を行ないつつデータ転送先(0602)のディスプレイ等にてデータが再生されるため、携帯端末装置(0601)へ着信があった場合全てにおいてデータ転送先(0602)で着信の報知を行なうのはデータ再生の邪魔となってしまう可能性もあるからである。また、アドレス帳機能は、例えば「アドレステーブル」というデータベース(0603)により実現される。図6を例とすると、着信があった場合、着信の信号から電話番号‘○○○−××××−1234’を取得し、取得した電話番号‘○○○−××××−1234’をアドレステーブル(0603)に照合することにより通話相手が‘Y’であることが分かる。よって、例えば、データ転送先(0602)のディルプレイ等にて「端末AにYさんから着信中」と表示したり、音声にて報知したりすることができる。
また、「通話終了処理」とは、通話相手による通話の切断、通話の終了(より具体的には、通話切断ボタンの押下、受話器のオンフック等)等、通話を終了するための処理のいずれであってもよい。さらに、例えば携帯端末装置が折り畳み式の携帯電話であるような場合には、携帯電話の筐体が折り畳んだ状態となったことを通話が終了したと判断するなど、筐体の状態変化により通話終了処理が行われたとすることも可能であると思われる。「処理状態」とは、具体的には、例えば図7に例示するような情報により実現される。「syori_flag」とはプログラム上の変数名であり、例えばこの変数の値が1となった場合に通話開始処理を示す処理状態を検知したこととなり、この変数の値が0となった場合に通話終了処理を示す処理状態を検知したこととなる。すなわち、例えば携帯端末装置の通話ボタンが押下されたことをトリガーとして変数syori_flagの値が1に変更され、通話切断ボタンが押下されたことをトリガーとして変数syori_flagの値が0に変更される、という具合である。より具体的には、例えば、RAM等の所定の記憶領域に変数syori_flagの値が格納されており、通話開始処理が行なわれた場合にはこの値を1に変更する。また、通話終了処理が行なわれた場合にはこの値を0に変更する。また、処理状態検知部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「一時中断手段」(0205)は、処理状態検知部(0202)での検知結果が前記通話開始処理を示す場合には、データ転送部(0201)のデータの転送を一時中断させる機能を有する。「処理状態検知部での検知結果が前記通話開始処理を示す」とは、例えば、図7の例を用いると変数syori_flagの値が1となった場合が該当する。また、「データの転送を一時中断させる」とは、具体的には、例えば、変数data_flagの値を1に変更する場合等が考えられる。ここで、変数data_flagはプログラム上の変数であって、値が1となった場合にデータ転送部にてデータ転送を一時中断し、値が0となった場合にデータ転送部にてデータ転送を実行することを表す変数であるとする。
図8に一時中断手段における処理の具体例を示す。初期状態としてデータ転送中であるとする(変数syori_flagの値は0)。処理状態検知部(0801)にて、通話開始処理を示す処理状態を検知した場合、変数syori_flagの値が1に変更される。さらに、変数syori_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、一時中断手段(0802)では変数data_flagの値(初期値は0)が1に変更される。ただし、この時、変数syori_flag以外の変数の値をも参照し、他の変数の値が所定の条件を満たしている場合にのみ変数data_flagの値が1に変更される等となっていてもよい。さらに、変数data_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、データ転送部(0804)ではデータ転送が一時中断される。より具体的には、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値を1に変更する。また、一時中断手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。また、一時中断手段は、携帯端末装置の利用者から一時中断を許可された場合にのみデータの転送を一時中断させることが可能となっていてもよい。また、処理状態検知部での検知結果が前記通話開始処理を示した後、即刻でなくとも一定時間経過後にデータの転送を一時中断させるようになっていてもよい。さらに、自動的に一定時間後に一時中断を実行するようになっていてもよいし、利用者からの指示により一時中断のタイミングを任意に遅延させるようになっていてもよい。
「再開手段」(0206)は、処理状態検知部(0202)での検知結果が前記通話終了処理を示す場合には、データ転送を再開させる機能を有する。「処理状態検知部での検知結果が前記通話開始処理を示す」とは、例えば、図7の例を用いると変数syori_flagの値が0となった場合が該当する。また、「データ転送を再開させる」とは、具体的には、例えば、変数data_flagの値を0に変更される場合が該当する。
図8に再開手段における処理の具体例を示す。通話開始状態から、処理状態検知部(0801)にて通話終了処理を示す処理状態を検知した場合、変数syori_flagの値が1から0に変更される。さらに、変数syori_flagの値が0に変更されたことをトリガーとして、再開手段(0803)では変数data_flagの値が1から0に変更される。ただし、この時、変数syori_flag以外の変数の値をも参照し、他の変数の値が所定の条件を満たしている場合にのみ変数data_flagの値が0に変更される等となっていてもよい。また、後に詳述する再開先認証部(0203)にて再開先が認証等されたことを条件とし、認証等されなかった場合には、変数data_flagの値も変更されない場合が想定される。さらに、変数data_flagの値が0に変更されたことをトリガーとして、データ転送部(0804)ではデータ転送が実行される。より具体的には、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が0に変更されたことをトリガーとして、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値を0に変更する。また、再開手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。また、再開手段によりデータ転送を再開する際に、携帯端末装置やデータ転送先においてその旨をディスプレイ等への表示や音声出力等によって報知するようになっていてもよい。また、再開手段は、携帯端末装置の利用者から再開を許可された場合にのみデータ転送を再開させることが可能となっていてもよい。さらに、利用者が再開を許可しなかった場合には、携帯端末装置やデータ転送先においてその旨をディスプレイ等への表示や音声出力等によって報知するようになっていてもよい。
「再開先認証部」(0203)は、前記一時中断後、再開の際にデータ再開先を認証等するための機能を有する。「認証等」とは、例えば、機器識別情報とパスワードを利用することにより行なうような認証であってもよいし、携帯端末装置からデータ転送先を指定してデータ転送開始の通知する旨を示す情報を出力し、それに対しACK(ACKnowledgement)等による返答があればデータ転送先がデータを転送可能であることを確認する程度のものであってもよい。指向性を有する通信の場合、図9に例示するように、通信可能な電子機器としてレコーダ(0901)とテレビ01(0902)が周辺に存在していた場合、データ転送の一時中断前にはテレビ01に対してデータを出力していたにもかかわらず、携帯端末装置(0903)の利用者が通話を終了した後に携帯端末装置(0903)を違う向きに置いた場合、認証等せずにデータ転送を再開するとテレビ01にはデータを転送できなくなってしまう。よって、データ転送の再開時は、再開先認証部により一時中断前のデータ転送先が通信可能な状態にあるかどうかを確かめてからデータ転送を再開することにより、このような不都合を解消することが可能となる。
図10により、さらに詳細に再開先認証部における処理を説明する。例えば、図9におけるテレビ01が転送先となっているとすると、携帯端末装置(1000)の再開先認証部(1001)にて変数player_idの値にデータ転送先の機器識別情報として‘TV01’を設定する。ここで、変数player_idはプログラム上の変数であってデータ転送先を示す変数であり、値としては例えば電子機器の製造番号等のような識別情報を利用することが想定される。また、最初にデータ転送が開始される時などにデータ転送先の機器識別情報等が設定される場合等が想定される。次に、変数player_idの情報を指向性を有する通信にてブロードキャスト等して問い合わせると、機器識別情報として‘TV01’を有するテレビ01(1002)からACK等の返答が帰ってくることになる。より具体的には、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数player_idの値を読出し、通信インタフェースを介して出力する(ブロードキャスト送信でもよい)。さらに、データ転送先が変数player_idの値が自分のIDであることを認識してACKを返した場合、データ転送先からのACK情報等を通信インタフェースを介して受信し、RAM等の所定の記憶領域に格納する。これにより、データ再開先が認証できたこととなる。また、再開先認証部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。また、データ再開先が通信可能範囲に存在しない場合にはACK等の返答がないこととなるが、例えば、変数player_idの値を出力してから一定時間が経過しても返答がない場合には、通信不可であるとして再開を中止するようになっていてもよい。さらに、その旨をディスプレイ等への表示や音声出力等によって報知するようになっていてもよい。
(実施形態1:処理の流れ)図11は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS1101においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS1102において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS1103に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS1101に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS1103においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS1104において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS1105に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS1104を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS1105においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS1106においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態1:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、外部の電子機器等にデータを転送中に電話の着信等があった場合、データ転送を一時中断し、通話が終了等した場合にはデータ転送先を認証等して、データ転送先が通信可能状態であるかを判断してからデータ転送を再開するため、確実に一時中断前と同じ電子機器等に対してデータの転送を再開することができる。
(実施形態2)
(実施形態2:概要)実施形態2は、一時中断の際にデータの転送先に対してデータの受信を中止するための処理、又は/及びデータの送信を中止するための処理を実行させることが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態2:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図12に例示する。携帯端末装置(1200)は、「データ転送部」(1201)と、「処理状態検知部」(1202)と、「再開先認証部」(1203)と、「制御部」(1204)と、を有する。また、前記制御部(1204)は、「一時中断手段」(1205)と、「再開手段」(1206)と、を有する。また、前記データ転送部(1201)は、「転送相手制御命令出力手段」(1207)を有する。
「転送相手制御命令出力手段」(1207)は、一時中断手段(1205)による一時中断に応じて転送先に対してデータの受信を中止するための処理、又は/及びデータの送信を中止するための処理を実行させるための命令である転送相手制御命令を出力する機能を有する。「データの受信を中止するための処理」とは、主に携帯端末装置から転送先へデータが出力されている場合であり、具体的には、例えば、通信インタフェースを介してデータを受信しRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納する処理を中止すること等が該当する。また、「データの送信を中止するための処理」とは、主に転送先から携帯端末装置へデータが出力されている場合であり、具体的には、例えば、RAMやHDD等の所定の記憶領域から画像データ等を読出し通信インタフェースを介してデータを出力する処理を中止すること等が該当する。「転送相手制御命令」とは、具体的には、図13のような情報により実現される。「stop_data」は、プログラム上の変数であって、例えば、初期値を0として、値が1になったことをトリガーとして転送先にてデータの受信を中止するための処理、又は/及びデータの送信を中止するための処理を実行することを表す変数である。また、値が0になったことをトリガーとして転送先にてデータの受信を開始するための処理、又は/及びデータの送信を開始するための処理を実行するようになっていてもよい。つまり、この変数stop_dataの値に応じてどのような処理を行なうかを転送先にも理解可能なように、例えばこの変数の値が1であればデータの受信を中止するための処理、又は/及びデータの送信を中止するための処理を実行し、変数の値が0であればデータの受信を開始するための処理、又は/及びデータの送信を開始するための処理を実行する、等という情報を転送先が保持している場合等が想定される。すなわち、図8を例とすると、一時中断手段において変数data_flagの値が1となったことをトリガーとして、変数stop_dataの値が1に変更される。より具体的には、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数stop_dataの値を1に変更する。また、転送相手制御命令出力手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態2:処理の流れ)図14は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS1401においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS1402において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS1403に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS1401に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS1403においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS1404において転送相手制御命令を出力する。次に、ステップS1405において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS1406に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS1405を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS1406においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS1407においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態2:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、データ転送の一時中断に応じて転送先に対してデータの受信を中止するための処理、又は/及びデータの送信を中止するための処理を実行させることができるため、例えば転送先から携帯端末装置へデータが転送されている場合には、転送先のデータの送信を中止することにより、携帯端末装置において一時中断のための処理を行わずともデータ受信を一時中断することが可能である。
(実施形態3)
(実施形態3:概要)実施形態3は、通話が開始等された場合に、未転送データを転送するために必要な残時間を算出し出力することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態3:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図15に例示する。携帯端末装置(1500)は、「データ転送部」(1501)と、「処理状態検知部」(1502)と、「再開先認証部」(1503)と、「制御部」(1504)と、「残時間算出部」(1507)と、「残時間情報出力部」(1508)と、を有する。また、前記制御部(1504)は、「一時中断手段」(1505)と、「再開手段」(1506)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。
「残時間算出部」(1507)は、処理状態検知部(1502)での検知結果が通話開始処理を示す場合に、通話開始処理の際に未転送データを転送完了とするために必要な残時間を算出する機能を有する。残時間の算出は、例えば、未転送データのサイズと転送速度によって算出することが可能である。未転送データのサイズが150k(キロ)バイトであるとして、転送速度が115kbpsであるとすると150kバイト/115kbpsという計算により約10.4秒となる。よって、この場合の残時間は10.4秒と算出できる。残時間算出部の具体的な処理としては、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている未転送データのサイズと、転送速度の値を読出し、算出することにより実現される。また、残時間算出部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「残時間情報出力部」(1508)は、算出された残時間を示す情報である残時間情報を出力する機能を有する。「算出された残時間」とは、前記残時間算出部(1507)にて算出された残時間を指す。「残時間情報」とは、例えば、図16に例示するように、「trans_time=‘00:00:15’」というような情報により実現される。ここで、「trans_time」は、残時間を表すためのプログラム上の変数である。残時間情報の出力方法は、ディスプレイ等への表示、音声による出力、等が想定される。さらに、LED等の点滅、携帯端末装置の筐体の振動、等により表されてもよい。残時間情報出力部の具体的な処理としては、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数trans_timeの値を前記残時間算出部(1507)にて算出された値に変更する。さらに、RAM等の所定の記憶領域に格納された変数trans_timeの値を読出し、ディスプレイへの表示や音声等により出力する。また、残時間情報出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
図16は、残時間算出部と残時間情報出力部における処理の具体例を示す。通話の開始等により、処理状態検知部(1601)にて変数syori_flagの値が初期値の0から1に変更されたとする。変数syori_flagの値が1となったことをトリガーとして残時間算出部(1602)では残時間が算出される。例えば、残時間が0分15秒と算出されたとする。すると、残時間情報出力部(1603)では残時間情報として、変数trans_timeに‘00:00:15’という値を格納する。
(実施形態3:処理の流れ)図17は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。ただし、図17は、特に残時間算出部と残時間情報出力部における処理についてのフローであり、携帯端末装置においては図11に例示する処理も実行される。
最初に、ステップS1701においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS1702において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS1703に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS1701に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS1703において残時間を算出する。この処理は、主に残時間算出部によって実行される。最後に、ステップS1704において残時間情報を出力する。この処理は、主に残時間情報出力部によって実行される。
(実施形態3:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、処理状態検知部での検知結果が通話開始処理を示す場合に、残時間を算出し出力することが可能であるので、例えば、携帯端末装置の利用者はディスプレイ等へ表示された残時間を見て、残時間が少ない場合には一時停止処理を遅延させて、データ転送が完了してから通話の開始を行なうこと等が可能である。
(実施形態4)
(実施形態4:概要)実施形態4は、通話が開始等された場合に、転送済み、又は未転送データの全転送データに対する割合を算出し出力することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態4:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図18に例示する。携帯端末装置(1800)は、「データ転送部」(1801)と、「処理状態検知部」(1802)と、「再開先認証部」(1803)と、「制御部」(1804)と、「転送データ割合算出部」(1807)と、「転送データ割合情報出力部」(1808)と、を有する。また、前記制御部(1804)は、「一時中断手段」(1805)と、「再開手段」(1806)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。
「転送データ割合算出部」(1807)は、処理状態検知部(1802)での検知結果が通話開始処理を示す場合に、通話開始処理の際に転送済み、又は未転送のデータのその全転送データに対する割合である転送データ割合を算出する機能を有する。転送データ割合の算出は、例えば、未転送データのサイズと全転送データのサイズによって算出することが可能である。未転送データのサイズが150k(キロ)バイトであるとして、全転送データのサイズが250kバイトであるとすると150kバイト/250kバイトという計算により60%となる。よって、この場合の転送データ割合は60%と算出できる。ただし、この場合は未転送データの全転送データに対する割合を転送データ割合として算出している。転送データ割合算出部の具体的な処理としては、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている未転送データのサイズと、全転送データのサイズの値を読出し、算出することにより実現される。また、転送データ割合算出部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「転送データ割合情報出力部」(1808)は、算出された転送データ割合を示す情報である転送データ割合情報を出力する機能を有する。「算出された転送データ割合」とは、前記転送データ割合算出部(1807)にて算出された転送データ割合を指す。「転送データ割合情報」とは、例えば、図19に例示するように、「data_percentage=‘30’」というような情報により実現される。ここで、「data_percentage」は、転送データ割合を表すためのプログラム上の変数である。転送データ割合情報の出力方法は、ディスプレイ等への表示、音声による出力、等が想定される。さらに、LED等の点滅、携帯端末装置の筐体の振動、等により表されてもよい。転送データ割合情報出力部の具体的な処理としては、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_percentageの値を前記転送データ割合算出部(1807)にて算出された値に変更する。さらに、RAM等の所定の記憶領域に格納された変数data_percentageの値を読出し、ディスプレイへの表示や音声等により出力する。また、転送データ割合情報出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
図19は、転送データ割合算出部と転送データ割合情報出力部における処理の具体例を示す。通話の開始等により、処理状態検知部(1901)にて変数syori_flagの値が初期値の0から1に変更されたとする。変数syori_flagの値が1となったことをトリガーとして転送データ割合算出部(1902)では転送データ割合が算出される。例えば、転送データ割合が「30%済み」と算出されたとする。すると、転送データ割合情報出力部(1903)では転送データ割合情報として、変数data_percentageに‘30’という値を格納する。
(実施形態4:処理の流れ)図20は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。ただし、図20は、特に残時間算出部と残時間情報出力部における処理についてのフローであり、携帯端末装置においては図11に例示する処理も実行される。
最初に、ステップS2001においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS2002において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS2003に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS2001に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS2003において転送データ割合を算出する。この処理は、主に転送データ割合算出部によって実行される。最後に、ステップS2004において転送データ割合情報を出力する。この処理は、主に転送データ割合情報出力部によって実行される。
(実施形態4:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、処理状態検知部での検知結果が通話開始処理を示す場合に、転送データ割合を算出し出力することが可能であるので、例えば、携帯端末装置の利用者はディスプレイ等へ表示された転送データ割合を見て、未転送データの転送データ割合が少ない場合には一時停止処理を遅延させて、データ転送が完了してから通話の開始を行なうこと等が可能である。
(実施形態5)
(実施形態5:概要)実施形態5は、着信等の際に、通話相手の電話番号等の情報を取得し、取得した電話番号等の情報に応じて一時中断等の処理を行なうことを特徴とする携帯端末装置について説明する。
(実施形態5:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図21に例示する。携帯端末装置(2100)は、「データ転送部」(2101)と、「処理状態検知部」(2102)と、「再開先認証部」(2103)と、「制御部」(2104)と、「通話相手属性情報取得部」(2107)と、を有する。また、前記制御部(2104)は、「一時中断手段」(2105)と、「再開手段」(2106)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。また、以上の各構成は各々がさらに残時間算出部と残時間情報出力部、又は転送データ割合算出部と転送データ割合情報出力部を有する構成であってもよい。
「通話相手属性情報取得部」(2107)は、通話開始処理の際に、通話相手属性情報を取得する機能を有する。「通話相手属性情報」とは、通話相手に関する情報であるが、主には電話番号を想定している。図22は、通話相手属性情報の具体例を示す。通話相手属性情報は具体的には、「phone_num=‘○○○−××××−1234’」というような情報により実現される。ここで、「phone_num」はプログラム上の変数であり、本例では通話相手の電話番号を保持する変数となっている。通話相手属性情報取得部の具体的な処理としては、例えば、通話用の通信インタフェースを介して入力される着信信号から通話相手の電話番号を取得し、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納することにより実現される、また、通話相手属性情報取得部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
また、制御部(2104)は、取得した通話相手属性情報に応じて制御をすることを特徴とする。「取得した通話相手属性情報に応じて制御をする」とは、例えば、取得した通話相手属性情報が特定の通話相手を示す情報であれば前記一時中断手段にてデータ転送を一時中断する処理を行ない、通話相手属性情報が特定の通話相手を示す情報でなければ前記一時中断手段にてデータ転送を一時中断する処理を行なわない場合等が該当する。
図23に、制御部における処理の具体例を示す。まず、通話相手属性情報取得部(2301)にて「phone_num=‘○○○−××××−1234’」という通話相手の電話番号を示す通話相手属性情報を取得したとする。次に、携帯端末装置内に保持されているアドレス帳のデータが「アドレステーブル」というテーブルによってデータベースとして格納されているとすると、制御部(2302)の一時中断手段(2303)では、取得した電話番号‘○○○−××××−1234’を「アドレステーブル」に照合すると「Y」の電話番号であることが分かるので一時中断処理を行なう(すなわち、変数data_flagの値を1に変更する)。もし、取得した電話番号が「アドレステーブル」に存在しなかった場合には一時中断処理を行なわず、すなわち着信よりもデータ転送を優先処理させるということが可能となる。通常、携帯電話等のアドレス帳機能に登録している人物は携帯電話の利用者にとっては友人や取引先など重要人物である場合が多いので、図23のような処理ができれば、重要人物からの電話着信の場合にのみデータ転送よりも電話の着信を優先させ、それ以外の人物からの電話着信の場合にはデータ転送を優先させること等が可能となり便利である。
(実施形態5:処理の流れ)図24は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS2401においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS2402において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS2403に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS2401に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS2403において通話相手属性情報を取得する。この処理は、主に通話相手属性情報取得部によって実行される。次に、ステップS2404においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS2405において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS2406に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS2405を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS2406においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS2407においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態5:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、例えば、通話相手によってデータの一時中断をするか否かを判断すること等が可能であるので、通話相手が重要人物であれば通話を優先し、それ以外の通話相手であればデータ転送を優先する、等の制御が可能である。
(実施形態6)
(実施形態6:概要)実施形態6は、着信等の際に、通話相手の電話番号等の情報を取得し、取得した電話番号等の情報に応じて残時間情報の出力を行なうことを特徴とする携帯端末装置について説明する。
(実施形態6:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図25に例示する。携帯端末装置(2500)は、「データ転送部」(2501)と、「処理状態検知部」(2502)と、「再開先認証部」(2503)と、「制御部」(2504)と、「残時間算出部」(2507)と、「残時間情報出力部」(2508)と、「通話相手属性情報取得部」(2509)と、を有する。また、前記制御部(2504)は、「一時中断手段」(2505)と、「再開手段」(2506)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。前記通話相手属性情報取得部(2509)の機能は、実施形態5と同様である。
また、残時間情報出力部(2508)は、取得した通話相手属性情報に応じて前記出力をすることを特徴とする。「取得した通話相手属性情報に応じて前記出力をする」とは、例えば、取得した通話相手属性情報が特定の通話相手を示す情報であれば残時間情報の出力を行なう場合等が該当する。なお、「前記出力」とは残時間情報の出力を意味する。また、取得した通話相手属性情報によっては前記出力を行なわない場合があることを想定しているので、残時間を出力しないのであれば残時間算出部(2507)にて残時間を算出する必要も無くなるため、残時間算出部(2507)での処理を実行する前に、通話相手属性情報取得部(2509)の処理を実行するようになっていてもよい。
図26に、残時間情報出力部における処理の具体例を示す。まず、通話相手属性情報取得部(2601)にて「phone_num=‘○○○−××××−1234’」という通話相手の電話番号を示す通話相手属性情報を取得したとする。次に、携帯端末装置内に保持されているアドレス帳のデータが「アドレステーブル」というテーブルによってデータベースとして格納されているとすると、残時間情報出力部(2602)では、取得した電話番号‘○○○−××××−1234’を「アドレステーブル」に照合すると「Y」の電話番号であることが分かるのでディスプレイ等へ残時間情報の出力を行なう。この場合、取得した電話番号が「アドレステーブル」に存在しなかった場合には残時間情報の出力を行なわないことになる。通常、携帯電話等のアドレス帳機能に登録している人物は携帯電話の利用者にとっては友人や取引先など重要人物である場合が多いので、図26のような処理ができれば、重要人物からの電話着信の場合にのみ残時間情報の出力をすることにより、例えば、携帯端末装置の利用者は重要人物からの電話着信であることを知った上で、さらに残時間を確認し、データ転送の一時中断を延期するか否かを判断すること等が可能である。また、図26の例とは逆に、取得した電話番号が「アドレステーブル」に存在しなかった場合に残時間情報を出力するようになっていてもよい。この場合には、重要人物であればデータ転送よりも通話を優先させ、それ以外の人物からの電話着信の場合には残時間情報を確認した上でデータ転送の一時中断を延期してデータ転送を優先させるか否か等の判断をすること等が可能となる。なお、前述したように、図26では通話相手属性情報取得部(2601)にて通話相手属性情報を取得した後、残時間情報出力部(2602)で残時間の出力を行なうか否かを判断しているが、残時間の出力を行なうか否かを判断した結果、出力を行なうという判断であった場合にのみ残時間算出部にて残時間の算出を行なうようになっていると無駄な残時間の算出をしなくても済むという利点がある。
(実施形態6:処理の流れ)図27は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。ただし、図27は、特に通話相手属性情報取得部と残時間情報出力部における処理についてのフローであり、携帯端末装置においては図11に例示する処理も実行される。
最初に、ステップS2701においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS2702において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS2703に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS2701に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS2703において残時間を算出する。この処理は、主に残時間算出部によって実行される。次に、ステップS2704において通話相手属性情報を取得する。この処理は、主に通話相手属性情報取得部によって実行される。最後に、ステップS2705において残時間情報を出力する。この処理は、主に残時間情報出力部によって実行される。なお、ステップS2704における処理は、ステップS2703における処理の前に実行されるようになっていてもよい。
(実施形態6:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、例えば、通話相手によって残時間情報の確認を行なった上でデータ転送の一時中断を延期するか否かを判断すること等が可能である。
(実施形態7)
(実施形態7:概要)実施形態7は、着信等の際に、通話相手の電話番号等の情報を取得し、取得した電話番号等の情報に応じて転送データ割合情報の出力を行なうことを特徴とする携帯端末装置について説明する。
(実施形態7:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図28に例示する。携帯端末装置(2800)は、「データ転送部」(2801)と、「処理状態検知部」(2802)と、「再開先認証部」(2803)と、「制御部」(2804)と、「転送データ割合算出部」(2807)と、「転送データ割合情報出力部」(2808)と、「通話相手属性情報取得部」(2809)と、を有する。また、前記制御部(2804)は、「一時中断手段」(2805)と、「再開手段」(2806)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。前記通話相手属性情報取得部(2809)の機能は、実施形態5と同様である。
また、転送データ割合情報出力部(2808)は、取得した通話相手属性情報に応じて前記出力をすることを特徴とする。「取得した通話相手属性情報に応じて前記出力をする」とは、例えば、取得した通話相手属性情報が特定の通話相手を示す情報であれば転送データ割合情報の出力を行なう場合等が該当する。なお、「前記出力」とは転送データ割合情報の出力を意味する。また、取得した通話相手属性情報によっては前記出力を行なわない場合があることを想定しているので、転送データ割合を出力しないのであれば転送データ割合算出部(2807)にて転送データ割合を算出する必要も無くなるため、転送データ割合算出部(2807)での処理を実行する前に、通話相手属性情報取得部(2809)の処理を実行するようになっていてもよい。
図29に、転送データ割合情報出力部における処理の具体例を示す。まず、通話相手属性情報取得部(2901)にて「phone_num=‘○○○−××××−1234’」という通話相手の電話番号を示す通話相手属性情報を取得したとする。次に、携帯端末装置内に保持されているアドレス帳のデータが「アドレステーブル」というテーブルによってデータベースとして格納されているとすると、転送データ割合情報出力部(2902)では、取得した電話番号‘○○○−××××−1234’を「アドレステーブル」に照合すると「Y」の電話番号であることが分かるのでディスプレイ等へ転送データ割合情報の出力を行なう。この場合、取得した電話番号が「アドレステーブル」に存在しなかった場合には転送データ割合情報の出力を行なわないことになる。通常、携帯電話等のアドレス帳機能に登録している人物は携帯電話の利用者にとっては友人や取引先など重要人物である場合が多いので、図29のような処理ができれば、重要人物からの電話着信の場合にのみ転送データ割合情報の出力をすることにより、例えば、携帯端末装置の利用者は重要人物からの電話着信であることを知った上で、さらに転送データ割合を確認し、データ転送の一時中断を延期するか否かを判断すること等が可能である。また、図29の例とは逆に、取得した電話番号が「アドレステーブル」に存在しなかった場合に転送データ割合情報を出力するようになっていてもよい。この場合には、重要人物であればデータ転送よりも通話を優先させ、それ以外の人物からの電話着信の場合には転送データ割合情報を確認した上でデータ転送の一時中断を延期してデータ転送を優先させるか否か等の判断をすること等が可能となる。なお、前述したように、図29では通話相手属性情報取得部(2901)にて通話相手属性情報を取得した後、転送データ割合情報出力部(2902)で転送データ割合の出力を行なうか否かを判断しているが、転送データ割合の出力を行なうか否かを判断した結果、出力を行なうという判断であった場合にのみ転送データ割合算出部にて転送データ割合の算出を行なうようになっていると無駄な転送データ割合の算出をしなくても済むという利点がある。
(実施形態7:処理の流れ)図30は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。ただし、図30は、特に通話相手属性情報取得部と転送データ割合情報出力部における処理についてのフローであり、携帯端末装置においては図11に例示する処理も実行される。
最初に、ステップS3001においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS3002において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS3003に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS3001に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS3003において転送データ割合を算出する。この処理は、主に転送データ割合算出部によって実行される。次に、ステップS3004において通話相手属性情報を取得する。この処理は、主に通話相手属性情報取得部によって実行される。最後に、ステップS3005において転送データ割合情報を出力する。この処理は、主に転送データ割合情報出力部によって実行される。なお、ステップS3004における処理は、ステップS3003における処理の前に実行されるようになっていてもよい。
(実施形態7:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、例えば、通話相手によって転送データ割合情報の確認を行なった上でデータ転送の一時中断を延期するか否かを判断すること等が可能である。
(実施形態8)
(実施形態8:概要)実施形態8は、一時中断手段におけるデータ転送の一時中断を許可するか否かを利用者から受け付け可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態8:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図31に例示する。携帯端末装置(3100)は、「データ転送部」(3101)と、「処理状態検知部」(3102)と、「再開先認証部」(3103)と、「制御部」(3104)と、「残時間算出部」(3107)と、「残時間情報出力部」(3108)と、を有する。また、前記制御部(3104)は、「一時中断手段」(3105)と、「再開手段」(3106)と、「許可不許可命令受付手段」(3109)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。また、以上の各構成は各々がさらに前記残時間算出部(3107)と前記残時間情報出力部(3108)に代えて転送データ割合算出部と転送データ割合情報出力部を有していてもよい。
「許可不許可命令受付手段」(3109)は、一時中断手段(3105)に対して一時中断を許可し、又は許可しない許可不許可命令を利用者から受け付け可能である。「許可不許可命令」は、例えば図32に示すように「permission=‘1’」というような情報により実現される。ここで、「permission」とは一時中断手段における一時中断を許可するか否かを示すプログラム上の変数である。例えば、変数permissionの値が1であれば一時中断を許可し、0であれば一時中断を許可しないことを示す。この場合、図33に例示するように、一時中断手段では変数permissionの値が1であれば変数data_flagの値を1に変更し、変数permissionの値が0であれば何も処理しない、というような処理となる。すなわち、変数syori_flagの値のみならず、変数permissionの値をも参照して、変数data_flagの値が変更される。また、許可不許可命令受付手段は、例えば携帯端末装置のキーボード、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、タブレット、タッチパネル等を用いて利用者に入力可能となっている場合が想定される。許可不許可命令の受け付けは、着信等がある以前にすでにデフォルト値として設定されていてもよいし、着信等があった場合にその都度利用者が入力する等となっていてもよい。許可不許可命令受付手段の具体的な処理としては、例えば、処理状態検知部においてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、利用者にデータ転送の一時中断を許可するか否かを決定するように促すためのメッセージ等をディスプレイへの表示や音声等によって出力する。利用者がそれに応じて携帯端末装置のキーボード等を操作すると、キー信号が取得され、取得したキー信号が許可する旨を示す信号であればRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数permissionの値を1に変更し、取得したキー信号が許可しない旨を示す信号であればRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数permissionの値を0に変更する。また、一時中断手段では、変数permissionの値をRAM等の所定の記憶領域から読出し、変数permissionの値が1であればRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値を1に変更する。変数permissionの値が0であれば何も処理しないか、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値を0に変更する。また、許可不許可命令受付手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態8:処理の流れ)図34は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS3401においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS3402において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS3403に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS3401に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS3403において一時中断の許可、又は不許可の受け付けを行なう。この処理は、主に許可不許可命令受付手段によって実行される。次に、ステップS3404においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS3405において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS3406に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS3405を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS3406においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS3407においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態8:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、電話の着信等があった場合に、利用者の意思によってデータの一時中断を行なうか否かを決定することが可能である。
(実施形態9)
(実施形態9:概要)実施形態9は、一時中断手段におけるデータ転送の一時中断のタイミングを延期することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態9:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図35に例示する。携帯端末装置(3500)は、「データ転送部」(3501)と、「処理状態検知部」(3502)と、「再開先認証部」(3503)と、「制御部」(3504)と、を有する。また、前記制御部(3504)は、「一時中断手段」(3505)と、「再開手段」(3506)と、「第一延期手段」(3507)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。
「第一延期手段」(3507)は、一時中断手段(3505)における一時中断のタイミングを延期させる機能を有する。延期する処理は、携帯端末装置にて例えば所定の遅延時間を予め設定しておくことにより自動的に行なわれてもよいし、携帯端末装置の利用者からの入力により行なわれるようになっていてもよい。なお、第一延期手段による延期には、ハードウェア処理又はソフトウェア処理によって通常発生する遅延による遅れは含まれない。なお、第一延期手段においては、例えば図36に示す「delay_time=‘2.0’」というような延期情報にて遅延時間が決定されることが想定される。ここで、「delay_time」とは一時中断のタイミングを延期させる遅延時間を示すプログラム上の変数である。本例では、遅延時間が2.0秒であることを示している。この遅延時間は、延期処理が自動的に行なわれる場合には事前に携帯端末装置に設定されている場合等が想定され、利用者が随時入力する場合には携帯端末装置のキーボード等にて入力されることが想定される。また、例えば電話着信があった場合に、通話ボタンを一定時間以上押下したまま(いわゆる長押し)にすると、例えば転送データが複数ファイルが連続したデータであった場合にはファイルの途中で一時中断しないように1ファイル全体を転送し終わってから一時中断したり、全転送データを転送し終わってからデータ転送を一時中断したりするようになっていると便利である。このように、自動的又は任意で一時中断のタイミングを延期させる際の条件は様々に考えられる。また、利用者からの入力は、一時中断の直前でなくとも、データ転送中に事前に入力できるようになっていると便利である。
図37は、第一延期手段と一時中断手段における処理の具体例を示す。まず、処理状態検知部(3701)にて変数syori_flagの値が初期状態の0から1に変更されたとする。また、第一延期手段(3702)において、延期情報として変数delay_timeの値が2.0と設定されていたとする。この場合、一時中断手段(3703)では、変数syori_flagの値が1となってから2.0秒経過後に、変数data_flagの値が1に変更される。より具体的には、例えば、処理状態検知部においてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、タイマーを0にリセットしてスタートさせる。次に、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数delay_timeの値を読出す。タイマーが読出した変数delay_timeの値に達すると、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が1に変更される。また、第一延期手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態9:処理の流れ)図38は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS3801においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS3802において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS3803に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS3801に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS3803において一時中断のタイミングの延期の処理を実行する。この処理は、主に第一延期手段によって実行される。次に、ステップS3804においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS3805において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS3806に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS3805を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS3806においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS3807においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態9:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、データ転送の一時中断のタイミングを自動的に、もしくは携帯端末装置の利用者の意思によって延期させることが可能である。
(実施形態10)
(実施形態10:概要)実施形態10は、残時間の算出結果に応じて一時中断手段におけるデータ転送の一時中断のタイミングを延期することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態10:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図39に例示する。携帯端末装置(3900)は、「データ転送部」(3901)と、「処理状態検知部」(3902)と、「再開先認証部」(3903)と、「制御部」(3904)と、「残時間算出部」(3907)と、「残時間情報出力部」(3908)と、を有する。また、前記制御部(3904)は、「一時中断手段」(3905)と、「再開手段」(3906)と、「第二延期手段」(3909)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。
「第二延期手段」(3909)は、残時間算出部(3907)の算出結果に応じて一時中断手段(3905)における一時中断のタイミングを延期させる機能を有する。「残時間算出部の算出結果に応じて」とは、例えば算出された残時間の長さを前記延期の遅延時間とする場合等が該当する。例えば、残時間算出部にて残時間が‘1.2秒’と算出されたとすると、一時中断のタイミングを1.2秒延期させる。これにより、転送データを全て転送してから通話を開始することができる。また、残時間算出部で算出された時間が長すぎる場合も想定されるので、例えば閾値を設定しておき、閾値よりも残時間が短ければ残時間を遅延時間とし、閾値よりも大きい場合には即刻(遅延時間=0)にデータ転送の一時中断を行なう等となっていてもよい。また、延期する処理は、携帯端末装置にて自動的に行なわれてもよいし、携帯端末装置の利用者からの入力により行なわれるようになっていてもよい。第二延期手段の具体的な処理としては、例えば、処理状態検知部においてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、タイマーを0にリセットしてスタートさせる。次に、RAM等の所定の記憶領域に格納されている残時間算出部にて算出された残時間を読出す。読出した残時間をRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数delay_timeの値として変更する。さらに変数delay_timeの値を読出し、タイマーが変数delay_timeの値に達すると、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が1に変更される。また、第二延期手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態10:処理の流れ)図40は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS4001においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS4002において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS4003に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4001に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4003において残時間を算出する。この処理は、主に残時間算出部によって実行される。次に、ステップS4004においてステップS4003いて算出された残時間に応じて一時中断のタイミングの延期の処理を実行する。この処理は、主に第二延期手段によって実行される。次に、ステップS4005においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS4006において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS4007に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4006を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4007においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS4008においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態10:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、算出された残時間に応じてデータ転送の一時中断のタイミングを延期させることができるので、例えば転送データを全て転送し終えてから通話を開始する等が可能である。
(実施形態11)
(実施形態11:概要)実施形態11は、転送データ割合の算出結果に応じて一時中断手段におけるデータ転送の一時中断のタイミングを延期することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態11:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図41に例示する。携帯端末装置(4100)は、「データ転送部」(4101)と、「処理状態検知部」(4102)と、「再開先認証部」(4103)と、「制御部」(4104)と、「転送データ割合算出部」(4107)と、「転送データ割合情報出力部」(4108)と、を有する。また、前記制御部(4104)は、「一時中断手段」(4105)と、「再開手段」(4106)と、「第三延期手段」(4109)と、を有する。また、さらに前記データ転送部が転送相手制御命令出力手段を有していてもよい。
「第三延期手段」(4109)は、転送データ割合算出部(4107)の算出結果に応じて一時中断手段(4105)における一時中断のタイミングを延期させる機能を有する。「転送データ割合算出部の算出結果に応じて」とは、例えば算出された転送データ割合と全転送データのサイズから未転送データのサイズを算出し、算出した未転送データをすべて転送するための時間をさらに算出し、算出された時間を前記延期の遅延時間とする場合等が該当する。例えば、転送データ割合算出部にて未転送データの転送データ割合が‘10%’と算出され、全転送データのサイズが500kバイトであったとすると、未転送データのサイズは500kバイト×10%=50kバイトである。転送速度が115kbpsであるとすると50kバイト/115kbpsという計算により約3.5秒となるため、一時中断のタイミングを3.5秒延期させる。これにより、転送データを全て転送してから通話を開始することができる。また、未転送データのサイズが大きい場合も想定されるので、例えば全転送データのサイズと通信速度から換算して閾値を設定しておき、閾値よりも転送データ割合が小さければ、上述のように遅延時間を算出し、閾値よりも大きい場合には即刻(遅延時間=0)にデータ転送の一時中断を行なう等となっていてもよい。また、延期する処理は、携帯端末装置にて自動的に行なわれてもよいし、携帯端末装置の利用者からの入力により行なわれるようになっていてもよい。第三延期手段の具体的な処理としては、例えば、処理状態検知部においてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、タイマーを0にリセットしてスタートさせる。次に、RAM等の所定の記憶領域に格納されている転送データ割合算出部にて算出された転送データ割合を読出す。さらに、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている全転送データのサイズや通信速度の情報も読出す。読出した転送データ割合、全転送データのサイズ、通信速度から未転送データを全て転送し終えるための時間を算出し、算出した時間をRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数delay_timeの値として変更する。さらに変数delay_timeの値を読出し、タイマーが変数delay_timeの値に達すると、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が1に変更される。また、第三延期手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態11:処理の流れ)図42は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS4201においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS4202において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS4203に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4201に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4203において転送データ割合を算出する。この処理は、主に転送データ割合算出部によって実行される。次に、ステップS4204においてステップS4203いて算出された転送データ割合に応じて一時中断のタイミングの延期の処理を実行する。この処理は、主に第三延期手段によって実行される。次に、ステップS4205においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS4206において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS4207に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4206を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4207においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS4208においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態11:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、算出された転送データ割合に応じてデータ転送の一時中断のタイミングを延期させることができるので、例えば転送データを全て転送し終えてから通話を開始する等が可能である。
(実施形態12)
(実施形態12:概要)実施形態12は、データ転送の一時中断や再開等を携帯端末装置の利用者に対して表示することを特徴とする携帯端末装置について説明する。
(実施形態12:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図43に例示する。携帯端末装置(4300)は、「データ転送部」(4301)と、「処理状態検知部」(4302)と、「再開先認証部」(4303)と、「制御部」(4304)と、を有する。また、前記制御部(4304)は、「一時中断手段」(4305)と、「再開手段」(4306)と、「表示出力手段」(4307)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態1から実施形態11において説明した構成のいずれか一の構成に、前記表示出力手段(4307)を加えた構成となっている。よって、図43に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。図43では、実施形態1にて説明した携帯端末装置の構成に前記表示出力手段(4307)を加えた構成を一例として示している。
「表示出力手段」(4307)は、制御内容を利用者に対して表示するための機能を有する。表示は携帯端末装置のディスプレイ等へ表示してもよいし、データ転送先のディスプレイ等へ表示されてもよい。また、データ転送先にて表示される場合には、携帯端末装置から表示メッセージ等を出力してもよいし、携帯端末装置からは一時中断や再開等の制御内容を示す情報のみを出力し、データ転送先において受信した制御内容に応じてHDD等に保持されている表示メッセージ等を選択して表示するようになっていてもよい。図44は、表示出力手段により制御内容が携帯端末装置のディスプレイへ表示された場合の具体例である。例えば、このように前記一時中断手段(4305)にてデータ転送が一時中断された場合にはその旨を表示したり、前記再開手段(4306)にてデータ転送が再開された場合にはその旨を表示することができる。表示出力手段の具体的な処理としては、例えば、一時中断手段や再開手段にて変数data_flagの値が1又は0に変更されたことをトリガーとして、ROMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている表示メッセージ等の画像データを読出し、ディスプレイ等へ出力する。また、表示出力手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態12:処理の流れ)図45は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS4501においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS4502において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS4503に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4501に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4503においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS4504においてデータの転送を一時中断した旨を表示する。この処理は、主に表示出力手段によって実行される。次に、ステップS4505において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS4506に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4505を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4506においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。次に、ステップS4507においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。最後に、ステップS4508においてデータ転送を再開した旨を表示する。この処理は、主に表示出力手段によって実行される。
(実施形態12:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、制御内容を携帯端末装置やデータ転送先のディスプレイ等へ表示することが可能であるので、利用者は処理内容を表示されたメッセージ等にて携帯端末にて行なわれている処理を知ることができる。
(実施形態13)
(実施形態13:概要)実施形態13は、データ転送を一時中断する際に、それまでのデータ転送処理の履歴を取得し、取得した履歴をデータ転送の再開時に利用可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態13:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図46に例示する。携帯端末装置(4600)は、「データ転送部」(4601)と、「処理状態検知部」(4602)と、「再開先認証部」(4603)と、「制御部」(4604)と、を有する。また、前記制御部(4604)は、「一時中断手段」(4605)と、「再開手段」(4606)と、「データ転送履歴情報保持手段」(4607)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態1から実施形態12において説明した構成のいずれか一の構成に、前記データ転送履歴情報保持手段(4607)を加えた構成となっている。よって、図46に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。図46では、実施形態1にて説明した携帯端末装置の構成に前記データ転送履歴情報保持手段(4607)を加えた構成を一例として示している。
「データ転送履歴情報保持手段」(4607)は、データ転送部(4601)のデータ転送を一時中断する場合に、それまでのデータ転送処理の履歴を示す情報であるデータ転送履歴情報をデータ転送を再開する際に利用可能に取得して保持する機能を有する。「それまでのデータ転送処理の履歴」とは、転送を中断した転送データにおいて、例えば、全転送データのうちのどのパケットまで転送したか、転送データがJPEG等であればどのブロックまで転送したか、転送データが複数のファイルから構成される場合であればどのファイルまで転送したか、等の履歴が該当する。「データ転送を再開する際に利用可能に取得して保持する」とは、例えば、データ転送履歴情報をRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納しておき、データ転送が再開される際に読出してデータ中断箇所からデータ転送を再開する場合等が該当する。図47は、データ転送履歴情報の具体例を示す。データ転送履歴情報は、「packet_number=‘127’」のように表される。ここで、「packet_number」はプログラム上の変数であり、データ中断箇所を示す情報である。図47は、例えば転送データの先頭から127パケットまで転送済みであることを示す。なお、このような情報はデータ転送部(4601)にてデータを転送しつつカウントされている場合が想定される。また、データ転送を再開する際には、変数packet_numberで示される中断箇所よりもさらに遡った箇所からデータ転送を再開するようになっていてもよい。例えば、変数packet_numberの値が127であれば、115パケットあたりから再開するようになっていてもよい。なぜならば、携帯端末装置に着信があった瞬間に利用者が携帯端末装置を手に取ったような場合、データ転送の一時中断処理が行なわれる以前にデータ転送の通信が途切れてしまい、転送できていないデータが存在する可能性があるからである。データ転送履歴情報保持手段の具体的な処理としては、例えば、一時中断手段にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、データ転送部においてRAM等の所定の記憶領域に格納している転送済みパケット番号等を読出す。読出したパケット番号等をRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数packet_numberの値として更新する。さらに、再開手段にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が0に変更されたことをトリガーとして、RAM等の所定の記憶領域から変数packet_numberの値を読出し、データ転送部にてデータ転送を再開する際には読出した値で示されるパケット番号等からデータ転送を再開する。また、データ転送履歴情報保持手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態13:処理の流れ)図48は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS4801においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS4802において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS4803に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4801に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4803においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS4804においてデータ転送履歴情報を保持する。この処理は、主にデータ転送履歴情報保持手段によって実行される。次に、ステップS4805において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS4806に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS4805を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS4806においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS4807においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態13:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、データ転送を一時中断する際にデータ転送処理履歴情報を取得して保持することが可能であるので、データ転送を再開する際に一時中断した箇所からデータ転送を再開することができる。特に転送データのサイズが大きい場合には最初からデータを転送し直すことは無駄な時間を要するので効果的である。
(実施形態14)
(実施形態14:概要)実施形態14は、データ転送が一時中断してから経過した時間を計算することを特徴とする携帯端末装置について説明する。
(実施形態14:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図49に例示する。携帯端末装置(4900)は、「データ転送部」(4901)と、「処理状態検知部」(4902)と、「再開先認証部」(4903)と、「制御部」(4904)と、を有する。また、前記制御部(4904)は、「一時中断手段」(4905)と、「再開手段」(4906)と、「中断時間計算手段」(4907)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態1から実施形態13において説明した構成のいずれか一の構成に、前記中断時間計算手段(4907)を加えた構成となっている。よって、図49に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。図49では、実施形態1にて説明した携帯端末装置の構成に前記中断時間計算手段(4907)を加えた構成を一例として示している。
「中断時間計算手段」(4907)は、データ転送部でのデータ転送が一時中断してから経過した時間を計算する機能を有する。中断時間計算手段の具体的な処理としては、例えば、一時中断手段にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、RAM等の所定の記憶領域に格納されているタイマーの値を0に変更し、例えば1秒経過するごとに、タイマーの値を1増加させて更新することにより実現される。また、中断時間計算手段はこのようなこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態14:処理の流れ)図50は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS5001においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS5002において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS5003に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5001に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS5003においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS5004においてデータ転送が中断してから経過した時間を計算する。この処理は、主に中断時間計算手段によって実行される。次に、ステップS5005において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS5006に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5005を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS5006においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS5007においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態14:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、データ転送を一時中断してからの経過時間を計算することが可能であるので、例えば、通話時間が長すぎる場合には携帯端末装置の電力が不足してデータ転送ができなくなる場合も考えられるため、所定の時間が経過したら警告を出力する等の処理が可能である。
(実施形態15)
(実施形態15:概要)実施形態15は、再開手段におけるデータ転送の再開を許可するか否かを利用者から受け付け可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態15:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図51に例示する。携帯端末装置(5100)は、「データ転送部」(5101)と、「処理状態検知部」(5102)と、「再開先認証部」(5103)と、「制御部」(5104)と、を有する。また、前記制御部(5104)は、「一時中断手段」(5105)と、「再開手段」(5106)と、「許可命令受付手段」(5107)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態1から実施形態14において説明した構成のいずれか一の構成に、前記許可命令受付手段(5107)を加えた構成となっている。よって、図51に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。図51では、実施形態1にて説明した携帯端末装置の構成に前記許可命令受付手段(5107)を加えた構成を一例として示している。
「許可命令受付手段」(5107)は、再開手段(5106)に対して再開を許可するための許可命令を利用者から受け付けるための機能を有する。「許可命令」は、例えば図52に示すように「resume_permit=‘0’」というような情報により実現される。ここで、「resume_permit」とは再開手段における再開を許可するか否かを示すプログラム上の変数である。例えば、変数resume_permitの値が1であれば再開を許可し、0であれば再開を許可しないことを示す。この場合、再開手段では変数resume_permitの値が1であれば変数data_flagの値を0に変更し、変数resume_permitの値が0であれば何も処理しない、というような処理となる。すなわち、変数syori_flagの値のみならず、変数resume_permitの値をも参照して、変数data_flagの値が変更される。また、許可命令受付手段は、例えば携帯端末装置のキーボード、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、タブレット、タッチパネル等を用いて利用者に入力可能となっている場合が想定される。許可命令の受け付けは、通話終了処理がある以前にすでにデフォルト値として設定されていてもよいし、通話終了処理があった場合にその都度利用者が入力する等となっていてもよい。許可命令受付手段の具体的な処理としては、例えば、処理状態検知部においてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が0に変更されたことをトリガーとして、利用者にデータ転送の再開を許可するか否かを決定するように促すためのメッセージ等をディスプレイへの表示や音声等によって出力する。利用者がそれに応じて携帯端末装置のキーボード等を操作すると、キー信号が取得され、取得したキー信号が許可する旨を示す信号であればRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数resume_permitの値を1に変更し、取得したキー信号が許可しない旨を示す信号であればRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数resume_permitの値を0に変更する。また、再開手段では、変数resume_permitの値をRAM等の所定の記憶領域から読出し、変数resume_permitの値が1であればRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値を1に変更する。変数resume_permitの値が0であれば何も処理しないか、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値を0に変更する。また、許可命令受付手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態15:処理の流れ)図53は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS5301においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS5302において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS5303に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5301に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS5303においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS5304において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS5305に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5304を繰り返す。次に、ステップS5305において許可命令の受付を行なう。この処理は、主に許可命令受付手段によって実行される。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS5306においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS5307においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態15:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、通話が終了した際、利用者の意思によってデータの再開を行なうか否かを決定することが可能である。
(実施形態16)
(実施形態16:概要)実施形態16は、利用者に対して許可命令を入力するように催促することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態16:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図54に例示する。携帯端末装置(5400)は、「データ転送部」(5401)と、「処理状態検知部」(5402)と、「再開先認証部」(5403)と、「制御部」(5404)と、を有する。また、前記制御部(5404)は、「一時中断手段」(5405)と、「再開手段」(5406)と、「許可命令受付手段」(5407)と、「許可命令促し手段」(5408)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態15において説明した構成のいずれか一の構成に、前記許可命令促し手段(5408)を加えた構成となっている。よって、図54に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。
「許可命令促し手段」(5408)は、許可命令受付手段(5407)に対しての許可命令の入力を利用者に対して促すための機能を有する。許可命令の入力を促す方法としては、携帯端末装置やデータ転送先のディスプレイ等への警告の表示、音声出力、筐体の振動、LED等の点滅、等による方法が想定される。図55は、ディスプレイ等への表示により許可命令の入力を促す場合の具体例である。また、例えば、通話が終了等してからの所定の時間が経過しても前記許可命令受付手段(5407)に対して許可命令が受け付けられない場合に、利用者に対して許可命令の入力を促すようになっていてもよい。なぜならば、利用者は通話が終了した後、許可命令の入力を忘れてしまう場合も考えられるからである。また、このような場合を想定するならば、特に警告音やLEDの点滅、筐体の振動、等により許可命令の入力を促すようになっているとさらに効果的であると思われる。許可命令促し手段の具体的な処理としては、例えば、処理状態検知部においてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が0に変更されたことをトリガーとして、利用者にデータ転送の再開を許可するか否かを決定するように促すためのメッセージ等をディスプレイへの表示や音声等によって出力する。また、タイマーを0にリセットしてスタートさせる。タイマーの値が所定の値に達するまでにRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_flagの値が0に変更されない場合には、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている許可命令の入力を促すためのメッセージ等の画像データ等を読出し、ディスプレイ等へ出力する。また、許可命令促し手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態16:処理の流れ)図56は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS5601においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS5602において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS5603に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5601に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS5603においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS5604において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS5605に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5604を繰り返す。次に、ステップS5605において許可命令の入力を促す。この処理は、主に許可命令促し手段によって実行される。次に、ステップS5606において許可命令の受付を行なう。この処理は、主に許可命令受付手段によって実行される。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS5607においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS5608においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態16:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、通話が終了した後に、利用者に対して許可命令の入力を促すことが可能であるので、例えば利用者が通話終了後に許可命令を入力し忘れてしまうような場合でも利用者に対して警告を発することとなり有用である。
(実施形態17)
(実施形態17:概要)実施形態17は、バッテリーの残量に応じてデータ転送の再開を催促することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態17:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図57に例示する。携帯端末装置(5700)は、「データ転送部」(5701)と、「処理状態検知部」(5702)と、「再開先認証部」(5703)と、「制御部」(5704)と、を有する。また、前記制御部(5704)は、「一時中断手段」(5705)と、「再開手段」(5706)と、「残量取得手段」(5707)と、「再開警告出力手段」(5708)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態1から実施形態16において説明した構成のいずれか一の構成に、前記残量取得手段(5707)と前記再開警告出力手段(5708)とを加えた構成となっている。よって、図57に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。図57では、実施形態1にて説明した携帯端末装置の構成に前記残量取得手段(5707)と前記再開警告出力手段(5708)とを加えた構成を一例として示している。
「残量取得手段」(5707)は、バッテリーの残量を取得する機能を有する。「バッテリーの残量」とは、電力で表された値でなくとも、通信可能な時間や通信可能なデータサイズ等により表された値であってもよい。
「再開警告出力手段」(5708)は、通話開始処理の際の未転送データ量と、取得された残量とに基づいてデータ転送の再開を促すための警告を出力する機能を有する。「データ転送の再開を促す」とは、主に利用者の通話が終了しないためにデータ転送が再開できない場合に通話を終了するように促す場合等を想定している。すなわち、通話の継続時間が長すぎた場合にはバッテリーを消費してしまい、一時中断しているデータ転送を再開したとしてもバッテリー不足で未転送のデータをすべて送ることができない可能性があるためである。また、警告の出力方法は、携帯端末装置やデータ転送先のディスプレイ等への表示、音声出力、筐体の振動、LED等の点滅等が考えられる。
図58は、再開警告出力手段における処理の具体例を示す。残量取得手段(5801)においてバッテリーの残量として転送時間15秒という値が取得されたとする。次に、再開警告出力手段(5802)において未転送データ量として150kバイトが取得され、データの転送速度が115kbpsであるとすると150kバイト/115kbpsという計算により約10.4秒となる。すなわち、残量取得手段にて取得された転送時間がこの値を下回る前に警告を出力しなければならない。なお、現時点では下回っていないが、警告を出力しても通話処理がすぐに終了できる状況であるとは限らず、通話処理を継続している間にもバッテリーを消費していくため、早めに警告するようになっている方がより効果的であると思われる。また、数回に渡って警告を出力するようになっていても便利である。再開警告出力手段の具体的な処理としては、例えば、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている未転送データ量と、転送速度を読出し、未転送データを転送完了とするために必要な時間等を算出し、算出した値をRAM等の所定の記憶領域に格納する。また、残量取得手段によってRAM等の所定の記憶領域に格納されているバッテリー残量と、算出した転送時間を読出し、差分を算出する。また、警告すべきと判断するための閾値をRAMやHDD等の所定の記憶領域から読出し、算出した差分と比較し、差分が閾値を下回っている場合には警告のための画像データ等をRAMやHDD等の所定の記憶領域から読出し、ディスプレイ等へ出力する。また、再開警告出力手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態17:処理の流れ)図59は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS5901においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS5902において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS5903に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5901に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS5903においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS5904においてバッテリーの残量を取得する。この処理は、主に残量取得手段によって実行される。次に、ステップS5905においてデータ転送の再開の警告を出力する。この処理は、主に再開警告出力手段によって実行される。次に、ステップS5906において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS5907に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS5905に戻る。次に、ステップS5907においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS5908においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
(実施形態17:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、バッテリーの残量に応じてデータ転送の再開を催促することが可能であるので、例えば未転送データをすべて転送可能なバッテリーを残しておくために、利用者に対して通話処理を終了するように警告すること等ができる。
(実施形態18)
(実施形態18:概要)実施形態18は、携帯端末装置のデータ転送先である再生装置について説明する。
図60に、再生装置と携帯端末装置とにより構成されるシステムの概要を例示する。最初に、携帯端末装置A(6002)からファイルAを転送したとする。ここで、例えば携帯端末装置A(6002)の機器IDが‘phone01’であるとする。すると、再生装置(6001)では機器ID‘phone01’からデータが送信されていることを認識できる。ここで、携帯端末装置A(6002)からファイルAを転送中に着信があり、ファイルAの転送を一時中断したとする。その後、携帯端末装置A(6002)からファイルAの転送を再開する前に、機器IDが‘phone02’である携帯端末装置B(6003)が再生装置(6001)にファイルBを転送しようとしたとする。その場合、再生装置(6001)では機器IDを比較した結果、同一の携帯端末装置からのデータ転送ではないと判断できるため、例えば、携帯端末装置B(6003)に対して「端末Aからのデータ転送を一時中断中です」等のメッセージを出力する。また、再生装置(6001)で携帯端末装置の同一性を判断する際に、機器IDではなくファイル名等で判断するようになっていてもよい。なお、図60では携帯端末装置から再生装置へデータ転送が行なわれる場合を例示したが、再生装置から携帯端末装置へデータ転送を行なう場合も同様に機器ID等により転送先の携帯端末装置を識別することができる。また、本実施形態における再生装置においては、データ転送を一時中断している場合には、一時中断中のデータ転送処理を優先するため一時中断中の携帯端末装置以外の携帯端末装置からのデータ転送は許可しないことが前提となっている。
(実施形態18:構成)本実施形態に係る再生装置の機能ブロック図を図61に例示する。再生装置(6100)は、「送受信部」(6101)と、「データ部」(6102)と、「識別情報取得部」(6103)と、「制御部」(6104)と、「警告出力部」(6105)と、を有する。また、携帯端末装置(6110a、6110b)は実施形態1から実施形態17において説明した構成のいずれか一の構成に、さらに「警告受信部」(6112)を有する。また、再生装置(6100)は、デジタルテレビ、デジタルビデオレコーダ、オーディオ機器、パソコン、プリンタ、等のデータ通信可能な電子機器であって、データを保持、再生可能な電子機器であればよい。
まず、再生装置(6100)の各構成要件について説明する。
「送受信部」(6101)は、データの送受信を行なう。受信するデータは、主には、携帯端末装置(6110)のデータ転送部から出力される画像データや音声データ、携帯端末装置の機器ID、ファイル名等の情報等である。また、送信するデータは、主には、携帯端末装置(6110)のデータ転送部へ出力される画像データや音声データ、データ転送ができない旨を警告する警告メッセージ等の画像データや音声データ等である。送受信部は、具体的には通信インタフェースが該当する。
「データ部」(6102)は、前記送受信部(6101)にて送受信するデータを取得する機能を有する。ここでの「データ」は、主に、再生すべき画像データや音声データである。また、携帯端末装置の機器ID、ファイル名等を含んでいる場合がある。機器IDやファイル名は、例えば携帯端末装置からデータを送る際に一番最初に送られるようになっていてもよい。このようになっていれば、再生装置(6100)にて、まず機器ID等を取得して比較することが可能だからである。また、制御部(6104)における制御によって、データ転送の再開を行なう場合もある。また、警告出力部(6105)にてデータ転送を一時中断中以外の携帯端末装置に警告を出力してもなおデータが送り続けられる可能性もあるので、その場合にはデータを破棄する等となっていてもよい。データ部の具体的な処理としては、例えば、通信インタフェースにて受信したデータをRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納したり、再生装置内の他の処理機構によりRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されているデータを読出して通信インタフェースへ出力する。また、データ部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「識別情報取得部」(6103)は、データ部(6102)にて取得したデータから携帯端末装置(6110)を識別するための情報である識別情報を取得する機能を有する。識別情報は、図60で例示したような機器IDであってもよいし、ファイル名等であってもよい。機器IDは、例えば携帯端末装置の製造番号等が利用可能であると思われる。識別情報取得部は、具体的には、例えばRAM等の所定の記憶領域に格納されている識別情報を読出すことにより実現される。また、識別情報取得部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「制御部」(6104)は、制御を行なう。「制御」とは、主には、例えば識別情報取得部(6103)にて取得した識別情報を比較して同一であるか否かを判断し、判断結果に基づいて警告出力部(6105)に対して警告を出力する旨の命令を出力する又はデータ部(6102)に対して画像データや音声データを送受信部(6101)へ出力する旨の命令を出力すること等が該当する。なお、再生装置(6100)では、例えば一定時間データが受信されないことによって、データ転送が一時中断されたと認識するようになっていてもよく、一時中断中であると判断している場合に識別情報を比較するようになっていてもよい。制御部の具体的な処理としては、例えば識別情報取得部にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている識別情報を読出し、さらに前回識別情報取得部にてRAM等の所定の記憶領域に格納された識別情報(データ転送を一時中断中の携帯端末装置の識別情報)を読出し、両者を比較する。比較した結果をRAM等の所定の記憶領域に格納する。判断結果は、例えば「result=‘1’」というような情報により実現される。ここで、「result」は比較結果を表すプログラム上の変数であり、値が1であれば一致するとの判断結果を示し、値が0であれば一致しないとの判断結果を示すとする。さらに、RAM等の所定の記憶領域から変数resultの値を読出し、変数resultの値が0であれば警告出力部に対して警告を出力する旨の命令を出力したり、変数resultの値が1であればデータ部に対して画像データ等を出力する旨の命令を出力する。また、制御部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「警告出力部」(6105)は、制御部(6105)から出力される命令に応じて、携帯端末装置(6110)へ警告を出力する機能を有する。「警告を出力する」とは、具体的には現在データを転送できない旨を示す画像データや音声データを出力することである。なお、出力先は送受信部(6101)である。一方、携帯端末装置は、出力された画像データや音声データを自身のディスプレイやスピーカー等へ出力することにより、データ転送ができない状態であることを利用者へ知らせることができる。警告出力部の具体的な処理としては、制御部から出力された命令に応じてRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている警告メッセージ等の画像データや音声データを読出し、通信インタフェースへ出力する。また、警告出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
次に、携帯端末装置(6110)の構成要件について説明する。
「警告受信部」(6112)は、再生装置(6100)の送受信部(6101)から出力される警告を受信する機能を有する。警告受信部の具体的な処理としては、通信インタフェースを介して受信した警告メッセージ等の画像データや音声データをRAM等の所定の記憶領域に格納する。また、警告受信部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。なお、警告受信部にて受信された画像データや音声データは、RAM等の所定の記憶領域から読出されて、ディスプレイやスピーカー等へ出力されることとなる。
(実施形態18:処理の流れ)図62は、本実施形態に係る再生装置と携帯端末装置における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
最初に、ステップS6201において携帯端末装置Aからデータの転送を開始する。なお、この時、データ転送開始時若しくはデータ転送中に機器ID(‘phone01’)が出力される。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS6202において通話開始処理が実行される。次に、ステップS6203においてデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS6204において携帯端末装置Bからデータの転送を開始する。この時、機器ID(‘phone02’)が出力される。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS6205において再生装置にて機器IDを比較する。この処理は、主に識別情報取得部と制御部によって実行される。次に、ステップS6206においてステップS6205における比較結果が機器IDが一致しないとの判断であった場合には、警告を出力する。この処理は、主に警告出力部と送受信部によって実行される。次に、ステップS6207において携帯端末装置Aにて通話終了処理が実行される。次に、ステップS6208においてデータ転送先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。次に、ステップS6209においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。この時、機器ID(‘phone01’)が出力される。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS6210において機器IDを比較する。この処理は、主に制御部と識別情報取得部によって実行される。次に、ステップS6211においてステップS6210における比較結果が機器IDが一致するとの判断であった場合には、データ受信を開始する。この処理は、主にデータ部と送受信部によって実行される。
(実施形態18:効果)本実施形態に係る再生装置は、データ転送を一時中断後に携帯端末装置からデータ転送を再開する要求があった場合に、機器識別情報やファイル名等により、データ転送を再開すべきか否かの判断をすることができる。また、データ転送を再開すべきでない場合には、警告を出力してその旨を携帯端末装置へ知らせることができる。
(実施形態19)
(実施形態19:概要)実施形態19は、通話が開始等された場合にデータの転送を一時中断させずに継続させ、データ転送を継続させる場合に、データ転送先でのデータ処理を制御する携帯端末装置について説明する。
(実施形態19:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図63に例示する。携帯端末装置(6300)は、「データ転送部」(6301)と、「処理状態検知部」(6302)と、「再開先認証部」(6303)と、「制御部」(6304)と、を有する。また、前記制御部(6304)は、「一時中断手段」(6305)と、「再開手段」(6306)と、「継続手段」(6307)と、「データ処理制御信号出力手段」(6308)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態1から実施形態17において説明した構成のいずれか一の構成に、前記継続手段(6307)と前記データ処理制御信号出力手段(6308)とを加えた構成となっている。よって、図63に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。図63では、実施形態1にて説明した携帯端末装置の構成に前記継続手段(6307)と前記データ処理制御信号出力手段(6308)とを加えた構成を一例として示している。
「継続手段」(6307)は、処理状態検知部(6302)での検知結果が通話開始処理を示す場合でも、データ転送部(6301)に対してデータの転送を一時中断させないで継続してデータ転送を実行させる機能を有する。「処理状態検知部での検知結果が通話開始処理を示す」とは、具体的には、例えば変数syori_flagの値が1となった場合を意味する。前述のように、通常は変数syori_flagの値が1になると一時中断手段(6305)において変数data_flagの値が0から1に変更されるが、継続手段は、例えばこの変数data_flagの値が格納されているメモリ領域をロックする等して変数data_flagの値が変更されないような処理を行なう場合等が想定される。また、継続手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「データ処理制御信号出力手段」(6308)は、継続手段(6307)がデータ転送部(6301)に対してデータ転送を継続させる場合に、データ転送先でのデータ処理を制御するためのデータ処理制御信号を出力する機能を有する。「データ転送先でのデータ処理を制御する」とは、例えば、データ転送先にて転送データを再生する際の音量を変更したり、データ再生を一時停止させる等、転送データを再生することに関わる処理全般が該当する。すなわち「データ処理制御信号」とは、音量を設定する旨を示す情報であったり、再生を停止する旨を示す情報であったりする場合が想定される。図65はデータ処理制御信号の具体例を示す。本例においては、データ処理制御信号は音量を設定する信号であり、「volume=‘0’」と表されている。すなわち、データ転送先の音量を0にすることが示されている。ここで、「volume」はデータ転送先の音量を示すプログラム上の変数である。また、データ処理制御信号の出力先としては、直接データ転送先に対して出力してもよいし、携帯端末装置(6300)の内部の他の処理機構に対して出力するようになっていてもよい。データ処理制御信号出力手段の具体的な処理としては、例えば、処理状態検知部においてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が1となったことをトリガーとして、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数volumeの値を読出し、通信インタフェースを介して出力する。また、データ処理制御信号出力手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
また、図64に本実施形態に係る携帯端末装置の別の機能ブロック図を例示する。本実施形態に係る携帯端末装置は図64に例示するような構成であってもよい。図64における「データ処理制御信号出力部」(6403)は、処理状態検知部(6402)での検知結果が通話開始処理を示す場合に、データ転送先でのデータ処理を制御するためのデータ処理制御信号を出力する機能を有することとなる。すなわち、処理状態検知部にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数syori_flagの値が1に変更されたことをトリガーとして、データ処理制御信号を出力する。その他の機能に関しては、前記データ処理制御信号出力部手段と同様である。
(実施形態19:処理の流れ)図66、図67は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。図66は図63に例示する構成に対応したフロー図であり、図67は図64に例示する構成に対応したフロー図である。
まず、図66のフロー図について説明する。
最初に、ステップS6601においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS6602において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS6603に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS6601に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS6603において継続命令があるか判断する。ここでの判断が継続命令があるとの判断であった場合にはステップS6604に移行する。ここでの判断が継続命令がないとの判断であった場合にはステップS6605に移行する。この処理は、主に継続手段によって実行される。ステップS6604においてはデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。ステップS6605においてはデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS6606において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS6607に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS6606を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS6607においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS6608においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
次に、図67のフロー図について説明する。
最初に、ステップS6701においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS6702において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS6703に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS6701に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。最後に、ステップS6703においてデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。
また、図90のフロー図は図66のフロー図にステップS9001、S9002、S9003を追加したものであり、図91のフロー図は図67のフロー図にステップS9101、S9102、S9103を追加したものである。ステップS9001又はS9101において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS9002又はS9102に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS9001又はS9101を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS9002又はS9102においてデータ処理制御信号を出力する。すなわち、例えば通話等が終了した場合に、データ転送先でのデータ処理を元の状態に制御する(音量を元の音量に戻す等)。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。次に、ステップS9003又はS9103においてデータ転送が終了したか判断する。ここでの判断が終了したとの判断であった場合には処理を終了する。ここでの判断が終了していないとの判断であった場合にはステップS6601又はS6701に戻る。本実施形態に係る携帯端末装置の処理の流れは、図90又は図91に例示するものであってもよい。
(実施形態19:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、電話の着信等があった場合に、データ転送先に音量の調整やデータ再生の一時停止等の処理を行なわせることができるので、通話処理を行なう際にデータ再生の音声が邪魔になる等の不都合を解消することができる。
(実施形態20)
(実施形態20:概要)実施形態20は、データ処理制御信号を転送データに付加することが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態20:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図68に例示する。携帯端末装置(6800)は、「データ転送部」(6801)と、「処理状態検知部」(6802)と、「再開先認証部」(6803)と、「制御部」(6804)と、を有する。また、前記制御部(6804)は、「一時中断手段」(6805)と、「再開手段」(6806)と、「継続手段」(6807)と、「データ処理制御信号出力手段」(6808)と、「付加手段」(6809)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態19において説明した構成のいずれか一の構成に、前記付加手段(6809)とを加えた構成となっている。よって、図68に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。
「付加手段」(6809)は、データ処理制御信号出力手段(6808)から出力されるデータ処理制御信号をデータ転送部(6801)から転送されるデータに付加する機能を有する。「転送されるデータに付加する」とは、例えば、転送されるデータにデータ処理制御信号を重畳して出力する場合等が該当する。付加手段の具体的な処理としては、例えば、データ転送部において、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている画像データや音声データ等を読出す際に、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数volumeの値を読出し、両方のデータを重畳する処理を実行し、重畳したデータをRAM等の所定の記憶領域に格納する。さらに、データ転送部において、RAM等の所定の記憶領域から重畳したデータを読出され、通信インタフェースを介して出力される。また、付加手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
また、図69に本実施形態に係る携帯端末装置の別の機能ブロック図を例示する。本実施形態に係る携帯端末装置は図69に例示するような構成であってもよい。図69における「データ処理制御信号出力部」(6903)の機能は実施形態19と同様である。また、「付加部」(6904)は、データ処理制御信号出力部(6903)から出力されるデータ処理制御信号をデータ転送部(6901)から転送されるデータに付加する機能を有することとなる。その他の機能に関しては、前記付加手段と同様である。
(実施形態20:処理の流れ)図70、図71は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。図70は図68に例示する構成に対応したフロー図であり、図71は図69に例示する構成に対応したフロー図である。
まず、図70のフロー図について説明する。
最初に、ステップS7001においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS7002において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS7003に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS7001に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS7003において継続命令があるか判断する。ここでの判断が継続命令があるとの判断であった場合にはステップS7004に移行する。ここでの判断が継続命令がないとの判断であった場合にはステップS7006に移行する。この処理は、主に継続手段によって実行される。ステップS7004においてはデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。最後に、ステップS7005においてデータ処理制御信号を転送データに付加する。この処理は、主に付加手段又は付加部によって実行される。ステップS7006においてはデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS7007において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS7008に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS7007を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS7008においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS7009においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
次に、図71のフロー図について説明する。
最初に、ステップS7101においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS7102において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS7103に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS7101に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS7103においてデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。最後に、ステップS7104においてデータ処理制御信号を転送データに付加する。この処理は、主に付加手段又は付加部によって実行される。
また、図92のフロー図は図70のフロー図にステップS9201、S9202、S9203、S9204を追加したものであり、図93のフロー図は図71のフロー図にステップS9301、S9302、S9303、S9304を追加したものである。ステップS9201又はS9301において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS9202又はS9302に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS9201又はS9301を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS9202又はS9302においてデータ処理制御信号を出力する。すなわち、例えば通話等が終了した場合に、データ転送先でのデータ処理を元の状態に制御する(音量を元の音量に戻す等)。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。次に、ステップS9203又はS9303においてデータ処理制御信号を転送データに付加する。この処理は、主に付加手段又は付加部によって実行される。次に、ステップS9204又はS9304においてデータ転送が終了したか判断する。ここでの判断が終了したとの判断であった場合には処理を終了する。ここでの判断が終了していないとの判断であった場合にはステップS7001又はS7101に戻る。本実施形態に係る携帯端末装置の処理の流れは、図92又は図93に例示するものであってもよい。
(実施形態20:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、データ処理制御信号を転送データに付加することが可能であるので、転送データとともにデータ処理制御信号を出力することが可能であり、データ処理制御信号を出力するための通信インタフェースとしてデータ転送用の通信インタフェースを利用することができる。
(実施形態21)
(実施形態21:概要)実施形態21は、データ処理制御信号をリモコン信号を出力するためのインタフェースから出力可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態21:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図72に例示する。携帯端末装置(7200)は、「データ転送部」(7201)と、「処理状態検知部」(7202)と、「再開先認証部」(7203)と、「制御部」(7204)と、「リモコン制御部」(7210)と、を有する。また、前記制御部(7204)は、「一時中断手段」(7205)と、「再開手段」(7206)と、「継続手段」(7207)と、「データ処理制御信号出力手段」(7208)と、「データ処理制御信号リモコン出力手段」(7209)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態19又は実施形態20において説明した構成のいずれか一の構成に、前記リモコン制御部(7210)と前記データ処理制御信号リモコン出力手段(7209)を加えた構成となっている。よって、図72に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。
「リモコン制御部」(7210)は、データ転送先の電子機器をリモコン制御するための機能を有する。リモコン制御部の実装例としては、一般的にテレビのチャンネルや音量を調整等するための赤外線リモコンが知られている。具体的には、利用者によってボタン等が押下されたことをトリガーとして、押下されたボタンに対応する信号を赤外線にて出力する。赤外線リモコンから赤外線を出力する仕組みに関しては、一般的によく知られている技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
「データ処理制御信号リモコン出力手段」(7209)は、データ処理制御信号出力手段(7208)から出力されるデータ処理制御信号を前記リモコン制御部(7210)に対して出力する機能を有する。データ処理制御信号出力手段の具体的な処理としては、例えばRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数volumeの値を読出し、リモコン制御部が利用するRAM等の所定の記憶領域に格納する。この後、リモコン制御部にて変数volumeの値が読出され、変数volumeの値で指定された音量に設定するための信号が赤外線にて出力される。また、データ処理制御信号リモコン出力手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
また、図73に本実施形態に係る携帯端末装置の別の機能ブロック図を例示する。本実施形態に係る携帯端末装置は図73に例示するような構成であってもよい。図73における「データ処理制御信号出力部」(7303)の機能は実施形態19と同様である。また、「データ処理制御信号リモコン出力部」(7305)は、データ処理制御信号出力部(7303)から出力されるデータ処理制御信号をリモコン制御部(7304)に対して出力する機能を有することとなる。その他の機能に関しては、前記データ処理制御信号リモコン出力手段と同様である。
(実施形態21:処理の流れ)図74、図75は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。図74は図72に例示する構成に対応したフロー図であり、図75は図73に例示する構成に対応したフロー図である。
まず、図74のフロー図について説明する。
最初に、ステップS7401においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS7402において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS7403に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS7401に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS7403において継続命令があるか判断する。ここでの判断が継続命令があるとの判断であった場合にはステップS7404に移行する。ここでの判断が継続命令がないとの判断であった場合にはステップS7407に移行する。この処理は、主に継続手段によって実行される。ステップS7404においてはデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。次に、ステップS7405においてステップS7404において出力されたデータ処理制御信号をリモコン制御部に対して出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号リモコン出力手段又はデータ処理制御信号リモコン出力部によって実行される。最後に、ステップS7406においてデータ転送先の電子機器をリモコン制御する。この処理は、主にリモコン制御部によって実行される。ステップS7407においてはデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS7408において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS7409に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS7408を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS7409においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS7410においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
次に、図75のフロー図について説明する。
最初に、ステップS7501においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS7502において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS7503に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS7501に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS7503においてデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。次に、ステップS7504においてステップS7503において出力されたデータ処理制御信号をリモコン制御部に対して出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号リモコン出力手段又はデータ処理制御信号リモコン出力部によって実行される。最後に、ステップS7505においてデータ転送先の電子機器をリモコン制御する。この処理は、主にリモコン制御部によって実行される。
また、図94のフロー図は図74のフロー図にステップS9401、S9402、S9403、S9404、S9405を追加したものであり、図95のフロー図は図75のフロー図にステップS9501、S9502、S9503、S9504、S9505を追加したものである。ステップS9401又はS9501において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS9402又はS9502に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS9401又はS9501を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS9402又はS9502においてデータ処理制御信号を出力する。すなわち、例えば通話等が終了した場合に、データ転送先でのデータ処理を元の状態に制御する(音量を元の音量に戻す等)。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。ステップS9403又はS9503においてステップS9402又はS9502において出力されたデータ処理制御信号をリモコン制御部に対して出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号リモコン出力手段又はデータ処理制御信号リモコン出力部によって実行される。次に、ステップS9404又はS9504においてデータ転送先の電子機器をリモコン制御する。この処理は、主にリモコン制御部によって実行される。次に、ステップS9405又はS9505においてデータ転送が終了したか判断する。ここでの判断が終了したとの判断であった場合には処理を終了する。ここでの判断が終了していないとの判断であった場合にはステップS7401又はS7501に戻る。本実施形態に係る携帯端末装置の処理の流れは、図94又は図95に例示するものであってもよい。
(実施形態21:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、データ処理制御信号をリモコン制御部に対して出力することが可能であるので、データ処理制御信号を出力するための通信インタフェースとして通常電子機器をリモコン操作するためのリモコン用赤外線インタフェースを利用することができる。
(実施形態22)
(実施形態22:概要)実施形態22は、出力したデータ処理制御信号と、転送データとの相対関係を含む履歴情報を保持する機能を有する携帯端末装置について説明する。
(実施形態22:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図76に例示する。携帯端末装置(7600)は、「データ転送部」(7601)と、「処理状態検知部」(7602)と、「再開先認証部」(7603)と、「制御部」(7604)と、を有する。また、前記制御部(7604)は、「一時中断手段」(7605)と、「再開手段」(7606)と、「継続手段」(7607)と、「データ処理制御信号出力手段」(7608)と、「処理信号履歴情報保持手段」(7609)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態19から実施形態21において説明した構成のいずれか一の構成に、前記処理信号履歴情報保持手段(7609)を加えた構成となっている。よって、図76に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。
「処理信号履歴情報保持手段」(7609)は、出力したデータ処理制御信号と、データ転送部(7601)から転送されるデータとの相対関係を含む履歴情報である処理信号履歴情報を保持する機能を有する。「出力したデータ処理制御信号と、データ転送部から転送されるデータとの相対関係を含む履歴情報」とは、主にデータ処理制御信号が出力されたタイミングが転送中データのどの箇所であったかを示す履歴情報である。例えば、前記データ処理制御信号がデータ転送先での音量を下げるための信号であった場合には、転送データのどのデータで音量を下げたか等の情報である。図78は、処理信号履歴情報の具体例を示す。本例における処理信号履歴情報は、「block_number=‘25’ volume=‘0’」という内容となっている。すなわち、転送データの25ブロック目において音量を0にした、という内容である。
図79に処理信号履歴情報を利用した処理の具体例を示す。例えば、着信等がある前にデータ転送先にて転送データを通常の音量にて再生していたが、着信があったためにデータ転送先の音量をOFFにして転送データを再生し続けることにより、携帯端末装置での通話の邪魔にならないように制御したとする。この時、処理信号履歴情報を保持しておく。次に、携帯端末装置での通話が終了した場合には、保持しておいた処理信号履歴情報に基づいて音量をOFFにしたところまで戻って転送データを再生し直すことができる。処理信号履歴情報保持手段は、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されているデータ処理制御信号と、データ転送部等にて転送されている転送データの現在箇所を読出し、例えば図78のようなデータベース等として保持する。また、処理信号履歴情報保持手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
また、図77に本実施形態に係る携帯端末装置の別の機能ブロック図を例示する。本実施形態に係る携帯端末装置は図77に例示するような構成であってもよい。図77における「データ処理制御信号出力部」(7703)の機能は実施形態19と同様である。また、「処理信号履歴情報保持部」(7704)は、データ処理制御信号出力部(7703)から出力したデータ処理制御信号と、データ転送部(7701)から転送されるデータとの相対関係を含む履歴情報である処理信号履歴情報を保持する機能を有することとなる。その他の機能に関しては、前記処理信号履歴情報保持手段と同様である。
(実施形態22:処理の流れ)図80、図81は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。図80は図76に例示する構成に対応したフロー図であり、図81は図77に例示する構成に対応したフロー図である。
まず、図80のフロー図について説明する。
最初に、ステップS8001においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS8002において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS8003に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS8001に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS8003において継続命令があるか判断する。ここでの判断が継続命令があるとの判断であった場合にはステップS8004に移行する。ここでの判断が継続命令がないとの判断であった場合にはステップS8006に移行する。この処理は、主に継続手段によって実行される。ステップS8004においてはデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。最後に、ステップS8005において処理信号履歴情報を保持する。この処理は、主に処理信号履歴情報保持手段又は処理信号履歴情報保持部によって実行される。ステップS8006においてはデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS8007において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS8008に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS8007を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS8008においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS8009においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
次に、図81のフロー図について説明する。
最初に、ステップS8101においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS8102において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS8103に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS8101に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS8103においてデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。最後に、ステップS8104において処理信号履歴情報を保持する。この処理は、主に処理信号履歴情報保持手段又は処理信号履歴情報保持部によって実行される。
また、図96のフロー図は図80のフロー図にステップS9601、S9602、S9603、S9604を追加したものであり、図97のフロー図は図81のフロー図にステップS9701、S9702、S9703、S9704を追加したものである。ステップS9601又はS9701において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS9602又はS9702に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS9601又はS9701を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS9602又はS9702においてデータ処理制御信号を出力する。すなわち、例えば通話等が終了した場合に、データ転送先でのデータ処理を元の状態に制御する(音量を元の音量に戻す等)。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。次に、ステップS9603又はS9703において処理信号履歴情報を保持する。この処理は、主に処理信号履歴情報保持手段又は処理信号履歴情報保持部によって実行される。次に、ステップS9604又はS9704においてデータ転送が終了したか判断する。ここでの判断が終了したとの判断であった場合には処理を終了する。ここでの判断が終了していないとの判断であった場合にはステップS8001又はS8101に戻る。本実施形態に係る携帯端末装置の処理の流れは、図96又は図97に例示するものであってもよい。
(実施形態22:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、例えばデータ処理制御信号が出力されたタイミングが転送中データのどの箇所であったかを示す処理信号履歴情報を保持することが可能であるので、例えば通話処理が終了した後に、データ処理制御信号が出力された箇所から再度転送データを再生し直す等の処理が可能となる。
(実施形態23)
(実施形態23:概要)実施形態23は、通話処理を行ないつつデータ転送も継続する場合に、スピーカーホン形態にて通話を行なうことが可能な携帯端末装置について説明する。
(実施形態23:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図82に例示する。携帯端末装置(8200)は、「データ転送部」(8201)と、「処理状態検知部」(8202)と、「再開先認証部」(8203)と、「制御部」(8204)と、「転送同時通話部」(8209)と、を有する。また、前記制御部(8204)は、「一時中断手段」(8205)と、「再開手段」(8206)と、「継続手段」(8207)と、「データ処理制御信号出力手段」(8208)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態19から実施形態22において説明した構成のいずれか一の構成に、前記転送同時通話部(8209)を加えた構成となっている。よって、図82に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。
「転送同時通話部」(8209)は、継続手段(8207)がデータ転送部(8201)に対してデータ転送を継続させる場合に、検知した通話開始処理を続行してデータ転送とともにスピーカーホン形態での通話をも実行する機能を有する。「スピーカーホン形態での通話」とは、携帯端末装置のスピーカーから通話相手の声などが聞こえるような状態により通話するものである。通常、携帯電話等で通話を行なう場合には携帯電話を耳に当てるスタイルを取るが、スピーカーホン形態で通話を行なうとスピーカーから通話相手の声等が聞こえるため、携帯電話の筐体を動かさずに通話を行なうことができる。本件の携帯端末装置は指向性のある通信によりデータ転送を行なっているので、携帯端末装置の筐体を動かすとデータ転送中の通信が途切れてしまう可能性があるため、携帯端末装置の筐体を動かさずに通話を行なうことができれば、データ転送の通信が途切れる心配がなくなる。
また、図83に本実施形態に係る携帯端末装置の別の機能ブロック図を例示する。本実施形態に係る携帯端末装置は図83に例示するような構成であってもよい。図83における「データ処理制御信号出力部」(8303)の機能は実施形態19と同様である。また、「転送同時通話部」(8304)は、通話状態検知部(8302)にて検知した通話開始処理を続行してデータ転送とともにスピーカーホン形態での通話をも実行する機能を有することとなる。その他の機能に関しては、図82における転送同時通話部(8209)と同様である。
(実施形態23:処理の流れ)図84、図85は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理の流れを示すフロー図を例示する。図84は図82に例示する構成に対応したフロー図であり、図85は図83に例示する構成に対応したフロー図である。
まず、図84のフロー図について説明する。
最初に、ステップS8401においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS8402において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS8403に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS8401に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS8403において継続命令があるか判断する。ここでの判断が継続命令があるとの判断であった場合にはステップS8404に移行する。ここでの判断が継続命令がないとの判断であった場合にはステップS8406に移行する。この処理は、主に継続手段によって実行される。ステップS8404においてはデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。最後に、ステップS8405においてスピーカーホン形態による通話を実行する。この処理は、主に転送同時通話部によって実行される。ステップS8406においてはデータの転送を一時中断する。この処理は、主に一時中断手段によって実行される。次に、ステップS8407において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS8408に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS8407を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS8408においてデータ再開先の認証等を行なう。この処理は、主に再開先認証部によって実行される。最後に、ステップS8409においてデータ転送を再開する。この処理は、主に再開手段によって実行される。
次に、図85のフロー図について説明する。
最初に、ステップS8501においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS8502において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS8503に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS8501に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS8503においてデータ処理制御信号を出力する。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。最後に、ステップS8504においてスピーカーホン形態による通話を実行する。この処理は、主に転送同時通話部によって実行される。
また、図98のフロー図は図84のフロー図にステップS9801、S9802、S9803、S9804を追加したものであり、図99のフロー図は図85のフロー図にステップS9901、S9902、S9903、S9904を追加したものである。ステップS9801又はS9901において処理状態が通話終了処理となったかを判断する。ここでの判断が通話終了処理となったとの判断であった場合にはステップS9802又はS9902に移行する。ここでの判断が通話終了処理となっていないとの判断であった場合にはステップS9801又はS9901を繰り返す。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS9802又はS9902においてデータ処理制御信号を出力する。すなわち、例えば通話等が終了した場合に、データ転送先でのデータ処理を元の状態に制御する(音量を元の音量に戻す等)。この処理は、主にデータ処理制御信号出力手段又はデータ処理制御信号出力部によって実行される。次に、ステップS9803又はS9903においてスピーカーホン形態による通話を実行する。この処理は、主に転送同時通話部によって実行される。次に、ステップS9804又はS9904においてデータ転送が終了したか判断する。ここでの判断が終了したとの判断であった場合には処理を終了する。ここでの判断が終了していないとの判断であった場合にはステップS8401又はS8501に戻る。本実施形態に係る携帯端末装置の処理の流れは、図98又は図99に例示するものであってもよい。
(実施形態23:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、通話処理を行ないつつデータ転送も継続する場合に、スピーカーホン形態にて通話を行なうことが可能であるので携帯端末装置の筐体を動かさずに通話処理ができるので、データ転送の通信が途切れてしまう心配がない。
(実施形態24)
(実施形態24:概要)実施形態24は、通話の着信等があった場合にデータ転送を一時中断又は継続する際、転送データの属性情報によってデータ転送の制御を行なうことを特徴とする携帯端末装置について説明する。
(実施形態24:構成)本実施形態に係る携帯端末装置の機能ブロック図を図86に例示する。携帯端末装置(8600)は、「データ転送部」(8601)と、「処理状態検知部」(8602)と、「再開先認証部」(8603)と、「制御部」(8604)と、「データ属性情報取得部」(8608)と、を有する。また、前記制御部(8604)は、「一時中断手段」(8605)と、「再開手段」(8606)と、「継続手段」(8607)と、「データ属性依存制御手段」(8609)と、を有する。また、本実施形態に係る携帯端末装置の構成は、実施形態1から実施形態17において説明した構成のいずれか一の構成に、前記データ属性情報取得部(8608)と前記データ属性依存制御手段(8609)を加えた構成となっている。よって、図86に図示した構成要件以外の構成要件をさらに有する場合もある。図86では、実施形態1にて説明した携帯端末装置の構成に前記継続手段(8607)と前記データ属性情報取得部(8608)と前記データ属性依存制御手段(8609)を加えた構成を一例として示している。
「データ属性情報取得部」(8608)は、データ転送部(8601)で転送が行なわれているデータのデータ属性情報を取得する機能を有する。「データ属性情報」とは、主に転送データが動画であるか、静止画であるか、ストリーム再生用データであるか、等を示す情報である。また、音声データであるか、画像データであるか、等を示すようになっていてもよい。図87にデータ属性情報の具体例を示す。データ属性情報は、例えば「data_type=‘motion’」というような情報により実現される。ここで、「data_type」は、プログラム上の変数であり、その値が、例えば‘motion’であれば転送データが動画であることを表し、‘still’であれば静止画であることを表し、‘stream’であればストリーム再生用データであることを表す変数であるとする。また、このようなデータ属性情報はデータ転送部(8601)にて転送される転送データに含まれている場合が想定される。データ属性情報取得部の具体的な処理としては、例えば、データ転送部にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている転送データの種類等を読出し、読出した転送データの種類等に応じてRAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_typeの値を変更する。また、データ属性情報取得部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「データ属性依存制御手段」(8609)は、取得したデータ属性情報に応じてデータ転送部(8601)を制御する機能を有する。「取得したデータ属性情報に応じてデータ転送部を制御する」とは、例えば、データ属性情報が転送データが動画であることを示す場合にはデータ転送を一時中断し、データ属性情報が転送データが静止画であることを示す場合にはデータ転送を継続する、等の制御を行なうことを意味する。このような制御を行なうために、データ属性依存制御手段には、例えば図88のような情報がデータベース等(制御テーブル)として保持されていることが想定される。「データ種別」は変数data_typeで示されるデータ属性情報であり、「制御」はデータ種別に対応したデータ転送部に対して行なわれる制御である。本例においては、転送データが動画又はストリーム再生用データであればデータ転送を一時中断し、転送データが静止画であればデータ転送を継続することとなる。データ属性依存制御手段の具体的な処理としては、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数data_typeの値を読出し、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている制御テーブルに問い合わせ、変数data_typeの値に対応する制御を抽出する。抽出した制御をRAM等の所定の記憶領域に格納する。また、データ属性依存制御手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態24:処理の流れ)図89は、本実施形態に係る携帯端末装置における処理のうち、特にデータ属性情報取得部とデータ属性依存制御手段に関する処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、ステップS8901においてデータの転送を実行する。この処理は、主にデータ転送部によって実行される。次に、ステップS8902において処理状態が通話開始処理となったかを判断する。ここでの判断が通話開始処理となったとの判断であった場合にはステップS8903に移行する。ここでの判断が通話開始処理となっていないとの判断であった場合にはステップS8901に戻る。この処理は、主に処理状態検知部によって実行される。次に、ステップS8903においてデータ属性情報を取得する。この処理は、主にデータ属性情報取得部によって実行される。最後に、ステップS8904においてステップS8903において取得したデータ属性情報に応じてデータ転送部の制御を実行する。この処理は、主にデータ属性情報依存制御手段によって実行される。
(実施形態24:効果)本実施形態に係る携帯端末装置は、転送データの種別等により着信等があった場合にデータ転送を一時中断するか継続するか等を決定することができる。