JP4455494B2 - ディスプレイ装置 - Google Patents
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Description
2ZnS+3O2 → 2ZnO + 2SO2↑
ZnS+H2 → Zn↑+ H2S↑
に示されるようにH2S、SO2ガスが生成されることが報告されている。
図1(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るディスプレイ装置1は、棒状の炭素分子であるカーボン・ナノ・チューブ2を電子源とする電界放出型ディスプレイ(FED)であって、硫化亜鉛(ZnS)を母体とする蛍光体にMg3(PO4)2の構造式で表されるマグネシウムの燐酸塩化合物を被覆したものを蛍光膜3に用いるようになされている。
本発明の第2の実施形態に係るディスプレイ装置31は、図5に示すように、電子線を放出するための電子源であり、蛍光膜に対向する基板において一定範囲を電子放出領域とするエミッタ素子と、エミッタ素子の電子線を放出する部位に対向し、電子源から放出される電子線によって励起される硫化亜鉛を母体とする蛍光体であって、表面にMg3(PO4)2の構造式で表されるマグネシウムの燐酸塩化合物を被覆した蛍光体により形成される蛍光膜を組み込んだスクリーンとを備えている。なお図5において、図1と同一の部分には同一符号を付してその重複した説明は省略する。
上述の第1及び第2の実施の形態に用いられる蛍光体21の被覆層23について説明する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
4.5gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、46gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
実施例2は、実施例1に対して、リン酸二水素ナトリウムの量及び塩化マグネシウムの量が異なる。すなわち、9gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、92gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
実施例3は、実施例1に対して、リン酸二水素ナトリウムの量及び塩化マグネシウムの量が異なる。すなわち、12.1gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタ(ショット(Shott)社製)に通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、123gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
実施例4は、実施例1のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、4.5gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのを前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、46gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
実施例4は、実施例2のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、9gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、92gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
実施例5は、実施例3のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、12.1gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、123gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
実施例7は、実施例4により作製された蛍光体について加熱気体分析を行うものである。すなわち、4.5gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、46gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
実施例8は、実施例4により作製された蛍光体について加熱気体分析を行うものである。すなわち、9gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、92gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
14.9gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これをG3グラスフィルタに通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、153gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例1の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例2は、比較例1に対して、リン酸二水素ナトリウムの量及び塩化マグネシウムの量が異なる。すなわち、18gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後、これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、184gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例2の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例3は、比較例1に対して、リン酸二水素ナトリウムの量及び塩化マグネシウムの量が異なる。すなわち、36gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、368gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例3の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例4は、比較例1に対して、リン酸二水素ナトリウムの量及び塩化マグネシウムの量が異なる。すなわち、72gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、736gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例4の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例5は、比較例1に対して、リン酸二水素ナトリウムの量及び塩化マグネシウムの量が異なる。144gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Ag、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、1472gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例5の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例6は、比較例1のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、14.9gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、153gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例6の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例7は、比較例2のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、18gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後、これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、184gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例7の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例8は、比較例3のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、36gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、368gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例8の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例9は、比較例4のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、72gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、736gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例9の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例10は、比較例5のZnS:Ag、Al蛍光物質に代えて、ZnS:Cu、Al蛍光物質を用いる点が異なる。すなわち、144gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、1472gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20℃から30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例10の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸マグネシウム(Mg(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例11は、実施例に対して被覆層の材質が異なるものである。すなわち、16.8gのポリリン酸を5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、38.4gのMg(NO3)2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、1モルのアンモニア溶液 200mLを添加する。添加中はpH=6.5から7.5の範囲になるように1モルのアンモニア溶液 を前記溶液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で3回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例11の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C21に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸マグネシウム(Mg(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例12は、比較例11に対して、ポリリン酸の量及び硝酸マグネシウムの量が異なる。すなわち、33.6gのポリリン酸を5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、77gのMg(NO3)2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、1モルのアンモニア溶液 200mLを添加する。添加中はpH=6.5から7.5の範囲になるように1モルのアンモニア溶液 を前記溶液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で3回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例12の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C21に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸マグネシウム(Mg(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例13は、比較例11に対して、ポリリン酸の量及び硝酸マグネシウムの量が異なる。すなわち、67.2gのポリリン酸を5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、154gのMg(NO3)2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、1モルのアンモニア溶液 200mLを添加する。添加中はpH=6.5から7.5の範囲になるように1モルのアンモニア溶液 を前記溶液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で3回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例13の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C21に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸マグネシウム(Mg(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例14は、比較例11に対して、ポリリン酸の量及び硝酸マグネシウムの量が異なる。すなわち、100.8gのポリリン酸を5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、231gのMg(NO3)2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、1モルのアンモニア溶液 200mLを添加する。添加中はpH=6.5から7.5の範囲になるように1モルのアンモニア溶液 を前記溶液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で3回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。この比較例14の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C21に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸カルシウム(Ca(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例15は、実施例に対して被覆層の材質が異なるものである。すなわち、19.2gのヘキサメタリン酸を1モルのアンモニア溶液200mLと混合する。pH値が6未満に低下するとすぐに、アンモニア溶液を滴加することにより、ヘキサメタリン酸が完全に溶解した後のこの溶液のpH値が約7になるようにする。次いで、この溶液に水を添加して2500mLとする。1000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液中に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、35.4gのCa(NO3)2・4H2Oとを2400mLの水に溶解し、カルシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に滴加し、水酸化リチウム溶液を添加することにより、この懸濁液のpH値を6.9〜7.5の間に保持する。1時間かき混ぜた後、このコーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を除去する。前記蛍光物質粉末を水とアセトンの1:1混合物で数回洗浄し、次にこの蛍光物質粉末をアセトンで洗浄し、次いでこの蛍光物質粉末を 100℃で乾燥する。この比較例15の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C31に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸カルシウム(Ca(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例16は、比較例15に対して、ヘキサメタリン酸の量及び硝酸カルシウムの量が異なる。すなわち、38.5gのヘキサメタリン酸を1モルのアンモニア溶液200mLと混合する。pH値が6未満に低下するとすぐに、アンモニア溶液を滴加することにより、ヘキサメタリン酸が完全に溶解した後のこの溶液のpH値が約7になるようにする。次いで、この溶液に水を添加して2500mLとする。1000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液中に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、70.8gのCa(NO3)2・4H2Oとを2400mLの水に溶解し、カルシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に滴加し、水酸化リチウム溶液を添加することにより、この懸濁液のpH値を6.9〜7.5の間に保持する。1時間かき混ぜた後、このコーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を除去する。前記蛍光物質粉末を水とアセトンの1:1混合物で数回洗浄し、次にこの蛍光物質粉末をアセトンで洗浄し、次いでこの蛍光物質粉末を 100℃で乾燥する。この比較例16の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C31に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸カルシウム(Ca(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例17は、比較例15に対して、ヘキサメタリン酸の量及び硝酸カルシウムの量が異なる。すなわち、77gのヘキサメタリン酸を1モルのアンモニア溶液200mLと混合する。pH値が6未満に低下するとすぐに、アンモニア溶液を滴加することにより、ヘキサメタリン酸が完全に溶解した後のこの溶液のpH値が約7になるようにする。次いで、この溶液に水を添加して2500mLとする。1000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液中に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、141.6gのCa(NO3)2・4H2Oとを2400mLの水に溶解し、カルシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に滴加し、水酸化リチウム溶液を添加することにより、この懸濁液のpH値を6.9〜7.5の間に保持する。1時間かき混ぜた後、このコーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を除去する。前記蛍光物質粉末を水とアセトンの1:1混合物で数回洗浄し、次にこの蛍光物質粉末をアセトンで洗浄し、次いでこの蛍光物質粉末を 100℃で乾燥する。この比較例17の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C31に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[メタリン酸カルシウム(Ca(PO3)2)被覆層の形成方法]
比較例17は、比較例15に対して、ヘキサメタリン酸の量及び硝酸カルシウムの量が異なる。すなわち、115.6gのヘキサメタリン酸を1モルのアンモニア溶液200mLと混合する。pH値が6未満に低下するとすぐに、アンモニア溶液を滴加することにより、ヘキサメタリン酸が完全に溶解した後のこの溶液のpH値が約7になるようにする。次いで、この溶液に水を添加して2500mLとする。1000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液中に懸濁させ、20分間かき混ぜる。これと同時に、212.4gのCa(NO3)2・4H2Oとを2400mLの水に溶解し、カルシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に滴加し、水酸化リチウム溶液を添加することにより、この懸濁液のpH値を6.9〜7.5の間に保持する。1時間かき混ぜた後、このコーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を除去する。前記蛍光物質粉末を水とアセトンの1:1混合物で数回洗浄し、次にこの蛍光物質粉末をアセトンで洗浄し、次いでこの蛍光物質粉末を 100℃で乾燥する。この比較例18の被覆形成方法で作製した蛍光体を用いたところ、図10の特性曲線C31に示すように、蛍光体の分解による、非発光層の増加、着色が生じ、蛍光体の輝度劣化が生じ、ディスプレイ寿命が何も被覆しなかった時よりも低下した。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例19は、比較例7により作製された蛍光体について加熱気体分析を行うものである。すなわち、18gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、184gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例20は、比較例9により作製された蛍光体について加熱気体分析を行うものである。すなわち、72gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、736gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
[リン酸マグネシウム(Mg3(PO4)2)被覆層の形成方法]
比較例21は、比較例10により作製された蛍光体について加熱気体分析を行うものである。すなわち、144gのリン酸二水素ナトリウムを5000mLの水に加えてかき混ぜ、1時間かき混ぜて溶解し、しかる後これを、例えばグラスフィルタに通す。2000gのZnS:Cu、Al蛍光物質を前記溶液に懸濁させ、20分間かき混ぜる。3Nの水酸化ナトリウム溶液 を前記溶液に添加しpH=10に調製する。これと同時に、1472gのMgCl2・6H2Oを4800mLの水に溶解し、前記溶液に添加する。上記2つの溶液は液温が20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行っておく。添加中はpH=9から10の範囲になるように水酸化ナトリウム溶液を添加する反応温度は20-30℃になるように、加温もしくは氷冷を行う。マグネシウム塩溶液をこの蛍光物質懸濁液に添加する。2時間かき混ぜた後、コーティングした蛍光物質を沈降させ、上澄溶液を遠心分離により除く。このようにしてコーティングした蛍光物質を遠心分離して溶液から分離し、純水で4回洗浄し、次にアセトンで洗浄し、しかる後140℃で乾燥する。
なお上述の実施例においては、リン酸マグネシウムからなる被覆層23の形成方法として、実施例1〜実施例8の方法を用いる場合について述べたが、これに限られるものではなく水溶性のリン酸塩、もしくはリン酸アンモニウム、水溶性マグネシウム塩を用いて反応させることにより形成することもできる。
2 カーボン・ナノ・チューブ
3 蛍光膜
4 基板
5 フェースプレート
6 アルミニウム膜
9 カソード
10、32 エミッタ素子
11 絶縁材
13 導電膜
15 制御電極
35、36 素子電極
37 導電性薄膜
38 電子放出部
39 薄膜
Claims (2)
- 基板上に設けられ、電子線の加速電圧が2kV〜10kVの電子源と、
前記電子源に対向する蛍光膜を組み込んだスクリーンとを備え、
前記蛍光膜は、前記電子源から放出される電子線によって励起される硫化亜鉛を母体とする蛍光体であって、表面にMg3(PO4)2の構造式で表されるマグネシウムの燐酸塩化合物の被覆層を備える蛍光体からなり、前記マグネシウムの燐酸塩化合物は、前記蛍光体全体に対する重量比が、マグネシウム元素に換算して、0.01乃至0.15重量%の範囲で被覆されていることを特徴とするディスプレイ装置。 - 20℃/分の昇温速度で30℃から1000℃まで加熱した場合に前記蛍光体から放出される二酸化硫黄(SO2)量の前記蛍光体全体に対する重量比が1×10-2重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
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