JP4455422B2 - トナー粒子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、着色剤が微細にかつ均一に分散されている電子写真特性に優れるトナー粒子を製造するための方法に関する。さらに、本発明は、着色剤が微細にかつ均一に分散されている電子写真特性に優れるトナー粒子を製造する製造装置の耐久を増すことで消耗部品の交換頻度を小さくして低コストで製造するための方法に関する。
従来、電子写真法は、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、加熱圧力或いは溶剤蒸気により定着し、トナー画像を得るものである。
これらのトナーは、一般に熱可塑性樹脂中に着色剤を溶融混合し、均一に分散した後、溶融混練物を冷却固化させ、混練物を微粉砕装置により微粉砕し、微粉砕物を分級機により分級して所望の粒径を有するトナー粒子を得、所定の添加剤を加えてトナーを製造している。
この製造方法はかなり優れたトナーを製造し得るが、トナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば粉砕方法でトナー粒子を製造する場合では、混練物が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならない。こういった要求を満たすために混練物を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場合に、形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が生じ易い。さらに、このように脆性の高い材料を使用したトナーは、複写機等に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化を受け易い。
また、粉砕方法では、着色剤の如き固体微粒子を樹脂中へ均一に分散することは容易ではなく、その分散の度合いによっては、カブリの増大、画像濃度の低下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に注意を払わなければならない。また、トナー粒子の表面に着色剤が露出することにより、トナーの現像特性の変動を引き起こす場合もある。
一方、これら粉砕方法によるトナーの問題点を克服するため、懸濁重合法によるトナーや、その他各種重合法トナーやその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、懸濁重合法においては、重合性単量体に着色剤を分散させて重合性単量体混合物を得た後、重合開始剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解又は分散せしめて重合性単量体組成物とした後、この重合性単量体組成物を分散安定剤を含有する水系媒体中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合成単量体の重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得る。
この方法では粉砕工程が含まれないため、トナー粒子に脆性が必要ではなく、トナー粒子を構成する樹脂として軟質の樹脂を使用することができ、また、トナー粒子表面への着色剤の露出が生じにくく、均一な摩擦帯電性を有するトナー粒子が得られるという利点がある。また、得られるトナー粒子の粒度分布が比較的シャープなことから、分級工程を省略することができ、又は分級したとしても、高収率でトナー粒子が得られる。
また、離型剤として低軟化点物質を多量にかつ複数種トナー粒子中に内包化することができることから、得られるトナー粒子が耐オフセット性に優れるという利点がある。
重合法によるトナー粒子の製造においては、粒子状の着色剤又は離型剤又はその双方を液状の重合性単量体に十分に分散又は溶解させることが重要であり、重合性単量体を液体媒体として、これに着色剤又は離型剤又はその双方を分散させる分散工程が一般に行われる。また、このような分散工程に用いられる分散機として種々の装置が知られている。
従来、重合性単量体に着色剤を微粒状に分散さて混合液を得るために、撹拌型メディア型分散機を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、このような撹拌型メディア型分散機は、メデイアの衝突、ずり応力により、着色剤の粒子を分散又は破砕させるため、撹拌により装置内部のメディア接触部分に多くの磨耗を生じる。
特に近年、該撹拌型メディア分散機の分散度合いを向上させるため、小さい粒径のメディア(具体的には0.05mm〜2mmのメディア)を使用することが多い。このような小さい粒径を有するメディアを使用するとメディアが密に充填できるため、分散の度合いは格段に向上するが、それにともないメディアと装置内接触面の磨耗も発生しやすくなり、製造装置の耐久性を著しく低下させていた。
これらの問題を解決するためにメディア分散機のメディア接触部分に特殊なメッキを施し、製造装置の耐久性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献3)。この方法は一定の効果が得られ優れた提案ではあるが、我々が所望している耐久性を得るには不十分であった。
また最近、電子写真技術のカラー化が目覚しく進み、これに伴って写真画質対応が急がれている。この写真画質対応にはきめ細かな色再現性が必要となることから着色剤の超微粒化が必須であり、更なる分散機効率の向上が求められている。
特開昭51−14895号公報 特開平10−232510号公報 特開2003−098735公報
本発明の目的は、上述のごとき問題を解決したトナー粒子の製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、少なくとも液体中に顔料を分散させる分散工程を含むトナーの製造方法であって該分散工程には撹拌型メディア型分散機を使用し、メデイアの衝突、ずり応力により、着色剤の粒子を分散又は破砕させる。この際、装置内部のメディア接触部分に発生する磨耗を大幅に低減し得るトナー粒子の製造方法を提供することにある。
更には、装置内部のメディア接触部分のすべり性を向上させメディアの運動量を向上させて着色剤の粒子を分散効率を向上させるトナー粒子の製造方法を提供することにある。
本発明は、少なくとも重合性単量体中に顔料を分散させる分散工程を含むトナーの製造方法であって
該分散工程には上部に液体の流入口を有し、下部に液体の流出口を有する筒状の粉砕タンク、該粉砕タンク下部には粉砕メディアを保持し、粉砕メディアと液体を分離するメディアセパレータが具備され、該粉砕タンク中心部には撹拌羽根を有する回転可能な撹拌軸が具備されている分散機を使用し、
該メディアセパレータの母材がステンレス鋼又は炭素鋼又は工具鋼であり、
該メディアセパレータの表面には、ダイヤモンドライクカーボンが成膜されており、
該ダイヤモンドライクカーボンの膜厚が、1〜5μmであり、
該粉砕メディア径Aが、1.0mm<A<5.0mmであり、
該撹拌翼の先端周速Bが、3m/s<B<15m/sである
ことを特徴とするトナー粒子の製造方法に関する
さらに前記メディアセパレータの平均表面粗さRaが
0.1nm<Ra<10nm
であるトナーの製造方法である。
さらに前記粉砕タンクの下方に前記撹拌軸と共に具備され、粉砕タンク内に流入口から流出口に向かう被分散液の流れを形成する撹拌翼を有することを特徴とするトナーの製造方法である。
本発明によれば、着色剤が微細にかつ均一に分散されている電子写真特性に優れるトナー粒子を製造することが可能である。さらには、着色剤が微細にかつ均一に分散されている電子写真特性に優れるトナー粒子を製造する製造装置の耐久を増すことで消耗部品の交換頻度を小さくして前記した優れたトナー粒子を低コストで製造することが可能である。
本発明者は、上記した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討をした結果、撹拌型メディア型分散機装置内のメディア接触部分に特殊な成膜を施すことにより、着色剤の分散効率を向上させ、かつ、前記した接触部分の磨耗を低減できることを見出し、本トナー粒子の製造方法の発明に至ったものである。
すなわち本発明は、少なくとも液体中に顔料を分散させる分散工程を含むトナーの製造方法であって、
該分散工程には上部に液体の流入口を有し、下部に液体の流出口を有する筒状の粉砕タンク、該粉砕タンク下部には粉砕メディアを保持し、粉砕メディアと液体を分離するメディアセパレータ、該粉砕タンク中心部には回転可能な撹拌軸が具備されている分散機を使用し、該メディアセパレータの表面にはダイヤモンドライクカーボンが成膜されていることを特徴とするトナーの製造方法である。
ダイヤモンドライクカーボンは、イオンを利用した気相合成法により合成されるダイヤモンドに類似した高硬度、電気絶縁性、赤外線透過性などを持つカーボン膜であり、構造として通常水素を若干含有した非晶質(アモルファス)構造でダイヤモンド結合やグラファイト結合を持つ。このようにダイヤモンドライクカーボンはアモルファス構造であり、この構造により成膜されたダイヤモンドライクカーボン膜は、結晶粒界を持たないため、例えば窒化チタンなどの多結晶構造の硬質薄膜と比較して非常に平滑な表面を持つ。つまり、撹拌型メディア型分散機装置内のメディア接触部分に、このダイヤモンドライクカーボン成膜を施すことにより、メディア接触による磨耗を防ぐばかりか装置内壁とメディアとのすべり性を改善して着色剤の分散効率を飛躍的に改善することが可能となった。
また、前記液体は重合性単量体であることが好ましい。トナー粒子の製造方法を例えば懸濁重合法により行う場合、着色剤の分散は水系分散媒体に分散するものと比較して重合性単量体のような、いわゆる有機溶剤に分散する方が液体への馴染みが良く高分散が得られる。
さらにダイヤモンドライクカーボンの膜厚は1〜5μmであることが好ましい。1μm未満であると被膜する母体の表面粗さに影響され、前記した平滑性が得られない。また5μm以上であると成膜にコストがかかるだけでなく、成膜の強度が著しく低下してはがれやすくなる。
さらにメディアセパレータの平均表面粗さRaが
0.1nm<Ra<10nm
であることが好ましい。0.1nm以下は成膜技術上困難であり、10nm以上であると平滑性が不十分でメディアのすべり性が悪化して分散効率が低下する。
さらにメディアセパレータの母材がステンレス鋼又は炭素鋼又は工具鋼であることが好ましい。これ以外の例えばチタン合金や銅合金ではダイヤモンドライクカーボンを正確に成膜することができない。
さらに粉砕メディア径Aが
1.0mm<A<5.0mm
であることが好ましい。1.0mm以下であると分散効率は向上するがダイヤモンドライクカーボン成膜がはがれやすくなり、装置耐久性が低下する。また、5.0mm以上であると所望している写真画質を得られるような着色剤分散が得られない。
さらに粉砕タンクの下方に前記撹拌軸と共に具備され、粉砕タンク内に流入口から流出口に向かう被分散液の流れを形成する撹拌翼を有することが好ましい。この撹拌翼を有することにより、被分散液を効率良くメディア層へ送り込むことが可能となって効率良く分散液が得られる。
さらに撹拌翼の先端周速Bが
3m/s<B<15m/s
であることが好ましい。3m/s以下であると分散時間が延びて効率が良くない。また15m/s以上であるとダイヤモンドライクカーボン成膜が剥がれて装置内部の耐磨耗性が低下する。
本発明のトナー粒子の製造方法は、乳化凝集法といわれるトナー粒子の製造方法にも適用できる。乳化凝集法によるトナー粒子の製造方法は、特開平10−301333号公報、特開2000−81721号公報(対応米国特許第6080519号明細書)に提案されている。
例えば本発明においては、水又は界面活性剤を溶解している水系媒体に着色剤を投入して本発明で用いる分散機にて分散する。メディアセパレータの表面がダイヤモンドライクカーボンで成膜されている本発明の装置にて着色剤を分散して第1の混合液を調製し、次に、第2混合液として樹脂微粒子分散液(resin fine particle dispersion)を第1の混合液に添加し、着色剤及び樹脂微粒子を凝集させると着色剤が良好にトナー粒子中に微分散されており、トナー粒子間で着色剤の含有比率のばらつきが少ないトナー粒子を得ることができる。
本発明に用いる分散機の一例を図1乃至図3に示す。これらは一例を示したものであり、これらに限定するものではない。図1は本発明に用いる分散機全体図、図2は本発明に用いる分散機のメディアと被分散液を分離するセパレータ付近の拡大図、図3は本発明にかかるダイヤモンドライクカーボンを施すことが好ましいセパレータの詳細図である。
図1又は図2において1は撹拌シャフト、2は撹拌シャフトに回転を与えるモータ、3はモータ2に接続しているプーリー、4はVベルト、5は撹拌シャフトに接続している第二プーリー、6はメディアに運動を与える撹拌羽根、7はメディアセパレーター、8はメディア、9は被分散液に流入口から流出口に向かう流れを形成する形流羽根、10はメディアを保持するケーシング、11は被分散液を保持するベッセルである。ケーシング10とメディアセパレータ7によって囲まれた空間内に保持されたメディア8は、撹拌羽根6によって与えられたエネルギーによって運動する。この際、メディア同士の衝突、せん断、又はケーシング、セパレーターとメディアの衝突、せん断によって被分散液に良好な分散力を与える。撹拌羽根6は第二プーリー5、Vベルト4、プーリ3を介してモーター2によって回転を与えられる。この際、メディアの重力とエネルギーを一番受けているのはメディアセパレーター7であり、本発明は、このメディアセパレーターにダイヤモンドライクカーボンを成膜することにより装置内の磨耗を防ぎ、また、メディアセパレーターのすべり性を改善してメディアの運動量を向上させて、分散能力を向上させるものである。特にメディアにジルコニアの様な比重の重い材質を使用した時には上記した耐磨耗性とすべり性の改善性が大きくなる。
このようなダイヤモンドライクカーボンを装置内のメディア接触部、特にメディアセパレーター7に成膜する好ましい分散装置の一例として、三井鉱山株式会社製のハンディミルが挙げられる。
本発明にかかる分散機をトナー粒子の製造方法として使用した場合について更に詳細に説明する。図4に示すトナー粒子製造システムにおいて、プレ分散工程20でプレ分散された混合液を分散工程21にて前記分散機を使用して少なくとも着色剤を含む混合物を分散媒体(例えば、重合性単量体)に微分散する。次に溶解工程22において分散工程21にて得られた重合性単量体混合液に必要により一種以上の添加剤を加え重合性単量体組成物を得る。造粒工程23において重合性単量体組成物の造粒を行い、重合工程24において重合性単量体組成物粒子中の重合性単量体を重合してトナー粒子を得る。その後、後工程25において得られたトナー粒子からトナーを得る。
分散工程21において、プレ分散工程20であらかじめ所定の分量に調整された混合液が重力又はポンプによってベッセル11内に供給される。供給された混合液は、ケーシング10とメディアセパレータ7によって囲まれた空間内に保持されたメディア8によって生じる強力なせん断力とメディア同士の衝突によって微分散されて重合性単量体混合液が得られる。この際、プレ分散工程20と分散工程21間に循環ラインをくみ、前記したポンプ等により混合液を循環させながら所望の微分散を得た重合性単量体混合液を得ても良い。
次に重合性単量体混合液は、次工程である溶解工程に送られる。その後は、特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856公報又は特開昭59−61842公報に記載されている懸濁重合方法を用いて直接トナー粒子を生成する。
また、プレ分散工程20、溶解工程22、重合工程24において、使用する撹拌機としては容器内全体を均一に撹拌できる装置が好ましい。例えば、撹拌機として、パドル翼、三枚後退翼、アンカー翼、より好ましくはフルゾーン翼(神鋼パンテック社製)、マックスブレンド翼(住友重機械工業社製)、サンメラー翼(三菱重工業社製)、Hi−Fミキサー翼(総研化学社製)、ベンドリーフ翼(八光産業社製)、ディゾルバ翼(エムテクニック社製)が挙げられる。
また、造粒工程23において使用する撹拌機としては、例えば、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)に代表されるタービン型撹拌機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)に代表される同心上に配置された櫛歯形状の回転子及び固定子を高速で回転させて、その回転子内側から固定子外側に分散液を流通させて回転子と固定子との間隙で分散液を撹拌させる装置、クレアミックスCLM−0.8S(エムテクニック社製)に代表される高速で回転するローターとそれを取り囲むスクリーンにより生じるせん断力、衝突力、圧力変動、キャビテーション及びポテンシャルコアの作用によって造粒する装置、TKフィルミックス(特殊機化工業社製)に代表される液を遠心力によって造粒槽側壁に押し付けて、液膜を形成し、該液膜に超高速で回転する撹拌具の先端が触れることによって造粒する装置などが挙げられる。
また、得られるトナー粒子は、コア/シェル構造を持たせ、シェル部分が重合により形成され、定着性と耐ブロッキング性を両立させるトナー粒子が好ましい。このようなトナー粒子製造の場合、各トナー粒子中にそれぞれ離型剤をほぼ同じ割合で存在させることが重要であり、離型剤の分散性のコントロール及び造粒時の粒度分布制御は重要となる。本発明の製造方法では、他のコロイドミルやロールミルでは得られない離型剤の分散性を得られるし、水系分散媒体中で造粒時に液状の重合性単量体組成物の粒子の粒度分布をシャープにすることができるために、各トナー粒子中にそれぞれ離型剤をほぼ同じ割合で存在させることができる。
コア部の主たる成分としては離型剤が好ましく、ASTM D3418−8に準拠し測定されたDSC曲線において、融点(吸熱曲線の最大吸熱ピークのピーク温度)が、40〜150℃を示す化合物が良い。融点が40℃未満であると、離型剤の自己凝集力が弱くなり、結果としてトナー像を加熱加圧定着する際の耐高温オフセット性が弱くなり好ましくない。一方、離型剤の融点が150℃を超えると、トナーの定着温度が高くなり好ましくない。また、最大吸熱ピーク温度が高いと、造粒中に離型剤が析出しやすいので好ましくない。また、前記した如く、低温定着性と耐高温オフセットを両立させ、低温定着性と耐高温オフセットとを機能分離させるためには複数離型剤をもちいることが好ましい。低融点の離型剤としては、融点が40℃以上乃至90℃未満の離型剤が好ましく、高融点の離型剤としては、融点が90℃乃至150℃の離型剤が好ましい。本製造方法の温度範囲では溶解しない離型剤は、重合性単量体に微粉砕及び分散することが好ましい。
本発明において離型剤の融点の測定には、例えば、パーキンエレマー社製DSC−7を用いる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルはアルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/min.で測定をする。
離型剤としては種々のワックスを用いることがでる。ワックスとしては、低分子量ポリエチレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられる。
更に、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;又は、それらのブロック共重合物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろうの如き植物系ワックス;みつろう、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラクタムの如き鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂肪族エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪族エステルを一部又は全部を脱酸化したワックスの如き官能基を有するワックスが挙げられる。
更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、または更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カウナビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、または更に長鎖のアルキル基を有するアルキルアルコールの如き飽和アルコール;ソルビトールの如き多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪族アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪族ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物の如きワックスが挙げられる。
ビニルモノマーでグラフトされたワックスとしては、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックスが挙げられる。
好ましいワックスとしては、オレフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン;高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生成物を精製したポリオレフィン;低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオレフィン;放射線、電磁波又は光を利用して重合したポリオレフィン;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス;ジントール法、ヒドロコール法又はアーゲ法により合成される合成炭化水素ワックス;炭素数一個の化合物をモノマーとする合成ワックス;水酸基、カルボキシル基又はエステル基の如き官能基を有する炭化水素系ワックス;炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワックスとの混合物;これらのワックスを母体としてスチレン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーでグラフト変性したワックスが挙げられる。
また、これらのワックスを、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は融液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたものや、低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好ましく用いられる。
また、離型剤はトナー粒子中へ5〜30質量%添加することが好ましい。5質量%未満の添加では良好なトナーの定着性及び耐オフセット性が得られにくく、また、30質量%を超える場合は、重合法による製造においても造粒時にトナー粒子同士の合一が起き易く、粒度分布の広いトナー粒子が生成し易い。
離型剤をトナー粒子に内包化せしめる方法としては、水系媒体中での材料の極性を主要な重合性単量体より離型剤の方を小さく設定し、更に少量の極性の大きな樹脂又は単量体を添加せしめることで、離型剤を樹脂で被覆したコア/シェル構造を有するトナー粒子を得ることが出来る。トナー粒子の粒度分布の制御や平均粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散安定剤の種類や添加量を変える方法や、造粒工程中に設置された装置の運転条件又は水系媒体中での固形分濃度を制御することにより所定の粒度分布で所定の平均粒径のトナー粒子を得ることが出来る。
本発明において用いられる重合性単量体としては、スチレン;o(m−、p−)−メチルスチレン、m(p−)−エチルスチレンの如きスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルの如き(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸アミドの如きエン系単量体が用いられる。これらの重合性単量体は単独で、又は、混合して使用される。
これらは、一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(JohnWiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜80℃を示す様に重合性単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性やトナーの耐久性が低下しやすく、一方、80℃を超える場合は定着温度が上昇する。特にフルカラートナーの場合においては各色トナーの混色性が低下しやすく、更にOHP画像の透明性が低下しやすい。
コア/シェル構造を有するトナー粒子のシェル(外殻樹脂)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナー又はトナー粒子をソックスレー抽出器を用い、トルエン溶剤で20時間抽出を行った後、ロータリーエバポレーターでトルエンを留去せしめ、更に離型剤は溶解するが、外殻樹脂は溶解し得ない有機溶剤(例えば、クロロホルム等)を加えて十分洗浄を行った後、テトラヒドロフラン(THF)に可溶した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターで濾過したサンプルを、ウォーターズ社製150Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、803、804、805、806及び807を連結し、標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定し得る。外殻樹脂の数平均分子量(Mn)は、5,000〜1,000,000が好ましく、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、2〜100、好ましくは4〜100を示す外殻樹脂が良い。
本発明においては、コア/シェル構造を有するトナー粒子を製造する場合、外殻樹脂中に離型剤を内包化せしめるために、外殻樹脂の他に更に極性樹脂を添加せしめることが特に好ましい。本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましく用いられる。該極性樹脂は、外殻樹脂又は単量体と反応し得る不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。反応性の不飽和基を有する極性樹脂を含む場合においては、外殻樹脂層を形成する単量体と極性樹脂との間に架橋反応が起き、高分子量成分及び/又はTHF不溶成分が生成し、フルカラー用トナーとしては高分子量になり、フルカラー用トナーとしては好ましくない。
また、本発明においては、トナー粒子の表面に更に最外殻樹脂層を設けてもよい。最外殻樹脂層のガラス転移温度は、耐ブロッキング性の更なる向上のために外殻樹脂層のガラス転移温度よりも高くし、更に定着性を損なわない程度に架橋されていることが好ましい。また、該最外殻樹脂層には帯電性向上のために極性樹脂や荷電制御剤が含有されても良い。
上記最外殻層を設ける方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、以下の様な方法が挙げられる。
(1)重合反応後半、又は終了後、必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤を溶解又は分散したモノマーを、トナー粒子が存在する水系媒体中に添加し、トナー粒子に吸着させ、重合開始剤を添加して重合を行う方法。
(2)必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤を含有したモノマーで形成されている乳化重合粒子又はソープフリー重合粒子をトナー粒子が存在する水系媒体中に添加し、トナー粒子表面に凝集させ、更には必要に応じて熱により固着させる方法。
(3)必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を含有したモノマーで形成されている乳化重合粒子又はソープフリー重合粒子を乾式で機械的にトナー粒子表面に固着させる方法。
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック、黒色有機顔料又は磁性体が使用される。非磁性の黒色トナー粒子の場合は、着色剤としてカーボンブラックを使用するのが好ましい。
黒色着色剤として磁性体を使用する場合は、以下に挙げるような磁性体を使用することができる。この場合、磁性トナー粒子に含まれる磁性体としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe、Co、Niのような金属、或いは、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、Vのような金属との合金、及びこれらの混合物が挙げられる。
具体的には、磁性体としては、四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe512)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe24)、酸化鉄ニオジム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)が挙げられる。上述した磁性体を単独で或いは二種以上組み合わせて使用しても良い。
これら磁性体の形状としては、八面体、六面体、球状、針状、鱗片状があるが、八面体、六面体、球状等の異方性の少ないものが画像濃度を高める点で好ましい。
このように黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の非磁性の着色剤と異なり、重合性単量体又は樹脂100質量部に対し40〜150質量部用いられる。磁性体の表面が疎水化処理されていることが好ましい。
磁性体の粒子表面を疎水化する際、水系媒体中で、磁性体の粒子を一次粒径となるよう分散しつつカップリング剤を加水分解しながら表面処理する方法を用いると、磁性体粒子の表面が均一、かつ、適度に疎水化処理されるため特に好ましい。この水中又は水系媒体中での疎水化処理方法は気相中で乾式処理する方法よりも、磁性体粒子同士の合一が生じにくく、また疎水化処理による磁性体粒子間の帯電反発作用が働き、磁性体粒子はほぼ一次粒子の状態で表面処理される。
カップリング剤を水系媒体中で加水分解しながら磁性体粒子表面を処理する方法は、クロロシラン類やシラザン類のようにガスを発生するようなカップリング剤を使用する必要もなく、さらに、これまで気相中では磁性体粒子同士が合一しやすくて、良好な処理が困難であった高粘性のカップリング剤も使用できるようになり、疎水化の効果を上げることができる。
着色剤として磁性体の粒子を用いた場合、表面処理において使用できるカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤が挙げられる。より好ましく用いられるのはシランカップリング剤であり、一般式
Rm SiYn
[式中、Rはアルコオキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基の如き炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す。]
で示されるものである。例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピリトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシランを挙げることができる。
この中で、磁性体の分散性の向上には、2重結合を有するシランカップリング剤を用いることが好ましく、フェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがより好ましい。これは、特に懸濁重合を行う場合、2重結合を有するカップリング剤で処理すると、磁性体と重合性単量体とのなじみが良好になる為であると考えられ、トナー粒子中での磁性体の分散性が良好なものとなる。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、168、174、176、180、181、191が好適に用いられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクドリン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が好ましい。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物などが利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が好適に用いられる。
着色剤は、カラートナーの場合、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー粒子中への分散性の点から選択される。非磁性の着色剤の添加量は、重合性単量体又は樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものを利用することが出来る。カラートナーの場合は、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持することが出来る荷電制御剤が好ましい。更に、重合阻害性が無く水系媒体への可溶化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属化合物;スルホン酸又は/及びカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリークスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。
荷電制御剤は重合性単量体又は樹脂100質量部に対し0.5〜10質量部使用するのが好ましい。本発明においては荷電制御剤の添加は必須ではなく、二成分現像方法のトナーの場合においては、キャリアとトナーとの摩擦帯電を利用し、非磁性一成分現像方法においては、ブレードコーティングブレード部材やスリーブ部材とトナーとの摩擦帯電を積極的に利用することで、トナー粒子中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
本発明で使用される重合開始剤として、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシルジエチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシピバレートの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられる。重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には重合性単量体に対し0.5〜20質量%、好ましくは0.5〜5質量%用いられる。重合開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独又は混合して使用される。
また、重合度を制御するために、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤を更に添加しても良い。
架橋剤として、芳香族ジビニル化合物として、ジビニルべンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物として、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;ポリエステル型ジアクリレート類として、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
トナー粒子の製造方法として懸濁重合方法を利用する場合には、用いる分散安定剤として、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナの如き無機分散安定剤が挙げられる。有機系分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプンが挙げられる。本発明のトナー粒子の製造方法においては、有機揮発性成分の除去工程ではトナー粒子の凝集を防止するために無機分散安定剤が好ましい。これら分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜10.0質量部を使用することが好ましい。
水又は水系媒体は、重合性単量体100質量部に対して300〜3000質量部使用するのが良い。
分散安定剤は、市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい均一な粒度を有する分散安定剤を得るために、水中又は水系媒体中にて高速撹拌下にて該無機分散安定剤を生成させることも好ましい方法である。例えば、リン酸三カルシウム又はヒドロキシアパタイトの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合することで、懸濁重合方法に好ましい分散安定剤を得ることが出来る。また、これら分散安定剤の微細化のために0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用してもよい。界面活性剤としては、市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤が挙げられる。例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムが挙げられる。
トナー粒子の外添剤としては、トナー粒子に外添した時の耐久性の点から、トナー粒子の重量平均径の1/10以下の粒径であることが好ましい。外添剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めた個数平均粒径を意味する。外添剤としては、例えば、以下の様なものが用いられる。
金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化亜鉛等)、窒化物(窒化ケイ素等)、炭化物(炭化ケイ素等)、金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等)、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等)、カーボンブラック、シリカ。これら外添剤は、トナー粒子100質量部に対し、0.01〜10質量部が用いられ、好ましくは0.05〜5質量部が用いられる。これら外添剤は、単独で用いても、また、複数併用してもよい。それぞれ、シランカップリング剤又は/及びシリコーンオイルで疎水化処理を行ったものがより好ましい。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターを用いて行うことが好ましい。
測定装置としてはコールターカウンターマルチサイザーI型あるいはII型あるいはIIe型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び一般的なパーソナルコンピューターを接続し、特級又は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を電解液として調製する。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターマルチサイザーII型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから各種値を求める。
また上記個数分布における変動係数は下記式から算出される。
変動係数(%)=[S/D1]×100
[式中、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差を示し、D1はトナー粒子の個数平均径(μm)を示す。]
以下に、他の評価方法について詳しく示す。
着色剤の分散評価方法1
分散液(混合液)中の着色剤の分散状態については、分散液のグロス(光沢度)を測定することにより測定した。分散液のグロスは分散液をアート紙に均一に塗布し、十分に乾燥した後測定した。着色剤が良好に分散すると塗布表面に平滑さとつやが生まれグロス値が高くなる。逆に着色剤の分散が不良な場合、塗布表面に凹凸が残り、くすむことからグロス値が低くなる。グロス(光沢度)の測定には、日本電色社製VG−10型光沢度計を用いた。測定にあたっては、定電圧装置により6Vにセットし、次いで投光角度、受光角度をそれぞれ60°に合わせ、0点調整及び標準板を用い、標準設定の後に試料台の上に白紙を3枚重ね、その上に塗布試料を置き測定を行い、標示部に示される数値を%単位で読みとった。評価基準としては、グロス値が40%以上であると良好な着色剤の分散性を示し、35%以上40%未満では若干画像に問題があるものの実用上問題がない着色剤の分散性を示し、35%未満では着色剤の分散性が悪い。
ダイヤモンドライクカーボン成膜の平均表面粗さRa/膜厚 測定法
本発明においてメディアセパレータに成膜するダイヤモンドライクカーボンの表面粗さRa及び膜厚については、AFM(原子間力顕微鏡)で直接観察した撮像から平均表面粗さRaと膜厚を測定した。
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1
図4に示すプレ分散工程20において所定の容器にスチレン単量体60質量部、マゼンタ着色剤(C.I.ピグメントレッド122)8質量部及び負荷電制御剤(E−88:サリチル酸アルミニウム化合物(オリエント化学工業社製))1質量部を入れ、フルゾーン翼(周速5m/sec)でプレ分散して混合液を調製した。
次にメディアセパレーター7(材質ステンレス鋼)がダイヤモンドライクカーボンにて成膜(膜厚2μm、Ra0.3nm)された図1乃至図3に示す装置のベッセル11に得られた混合液を全量投入した。
更にケーシング10とメディアセパレータ7によって囲まれた空間内にメディア(材質ジルコニア、φ2mm)12kgを挿入して撹拌シャフト2の回転最大周速7m/secで5時間運転した。
得られた重合性単量体混合液を着色剤の分散評価方法1で評価したところグロス値45%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、磨耗は見られなかった。
実施例2
膜厚を5μmにした以外は実施例1と同様にして運転を行ったところグロス値45%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、磨耗は見られなかった。
実施例3
平均表面粗さRaを10nmにした以外は実施例1と同様にして運転を行ったところグロス値43%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、磨耗は見られなかった。
実施例4
撹拌シャフト2の回転最大周速を4m/secとした以外は実施例1と同様にして運転を行ったところグロス値36%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、磨耗は見られなかった。
実施例5
撹拌シャフト2の回転最大周速を13m/secとした以外は実施例1と同様にして運転を行ったところグロス値52%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、磨耗は見られなかった。
実施例6
メディア径を3mmにした以外は実施例1と同様にして運転を行ったところグロス値41%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、磨耗は見られなかった。
実施例7
図5に示すプレ分散工程20においてプレ分散容器にスチレン単量体60質量部、マゼンタ着色剤(C.I.ピグメントレッド122)8質量部及び負荷電制御剤(E−88:サリチル酸アルミニウム化合物(オリエント化学工業社製))1質量部を入れ、フルゾーン翼(周速5m/sec)でプレ分散して混合液を調製した。
次にメディアセパレーター7がダイヤモンドライクカーボンにて成膜(膜厚2μm、Ra0.3nm)され、ケーシング10とメディアセパレータ7によって囲まれた空間内にメディア(材質ジルコニア、φ2mm)12kgを挿入した図1乃至図3に示す装置のベッセル11と前記プレ分散容器間をポンプユニット13で混合液を循環させながら、撹拌シャフト2の回転最大周速を7m/secにして5時間運転した。得られた重合性単量体混合液を着色剤の分散評価方法1で評価したところグロス値45%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、磨耗は見られなかった。
参考例8
膜厚を7μmにした以外は実施例1と同様にして運転を行ったところグロス値45%を得た。この操作を160回繰り返した(累積運転時間800時間)。その後、装置を分解してメディアセパレーターを観察したが、一部成膜処理に剥がれが観察された。
比較例1
メディアセパレーター7がダイヤモンドライクカーボンにて成膜されていない(ステンレス鋼)である以外は実施例1と同様にして運転を行ったところグロス値41%を得た。この操作を120回繰り返した(累積運転時間600時間)ところでベッセル11内にジルコニアビーズが多く観察されたため、装置を分解したところメディアセパレータが破けメディア漏れが起きていた。メディア接触によりセパレーターが磨耗し破れたものと考えられる。
比較例2
実施例1と同様にして第1の混合液を調製した。得られた混合液をアトライター(三井鉱山社製)に直径2mmのメデイア(ジルコニアビーズ)を使用して撹拌最大周速7m/secで運転して分散させた。この時、実施例1と同量容量の重合性単量体混合液をグロス45%に到達させるためには、9時間必要であった。
上記実施例及び比較例の条件・結果を表1にまとめて示す。
Figure 0004455422
本発明に用いる分散機の概略図である。 本発明に用いる分散機のメディアと被分散液を分離するセパレータ付近拡大図である。 メディアセパレーターを示す図である。 本発明に用いる分散機を組み込んだシステムの一例を示す図である。 本発明に用いる分散機を組み込んだシステムの他の例を示す図である。
符号の説明
1 撹拌シャフト
2 モータ
3 プーリー
4 Vベルト
5 第二プーリー
6 撹拌羽根
7 メディアセパレーター
8 メディア
9 形流羽根
10 ケーシング
11 ベッセル
12 エアー溜
13 ポンプユニット

Claims (3)

  1. 少なくとも重合性単量体中に顔料を分散させる分散工程を含むトナーの製造方法であって
    該分散工程には上部に液体の流入口を有し、下部に液体の流出口を有する筒状の粉砕タンク、該粉砕タンク下部には粉砕メディアを保持し、粉砕メディアと液体を分離するメディアセパレータが具備され、該粉砕タンク中心部には撹拌羽根を有する回転可能な撹拌軸が具備されている分散機を使用し、
    該メディアセパレータの母材がステンレス鋼又は炭素鋼又は工具鋼であり、
    該メディアセパレータの表面には、ダイヤモンドライクカーボンが成膜されており、
    該ダイヤモンドライクカーボンの膜厚が、1〜5μmであり、
    該粉砕メディア径Aが、1.0mm<A<5.0mmであり、
    該撹拌翼の先端周速Bが、3m/s<B<15m/sである
    ことを特徴とするトナー粒子の製造方法。
  2. 前記メディアセパレータの平均表面粗さRaが
    0.1nm<Ra<10nm
    であることを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
  3. 前記粉砕タンクの下方に前記撹拌軸と共に具備され、粉砕タンク内に流入口から流出口に向かう被分散液の流れを形成する撹拌翼を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー粒子の製造方法。
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