JP4455376B2 - フィルターユニット及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ハウジングにフィルターが収められたフィルターユニット及びその作製方法に関する。
ヒトを含む哺乳類動物の、血漿または血清は、血漿製剤、血漿分画製剤、バイオテクノロジー等における種々の原料等に用いられるが、潜在的にウィルス混在の危険性がある。 これまでに、これらのウィルスを除去する方法が提案されてきたが、その一つに膜によるウィルス除去法が挙げられる。この方法が他の方法に比べて優れている点は、ウィルスの種類、ウィンドウ期、およびエンベロープの存在の有無に関わらず、特定の大きさ以上のウィルスであれば、その分画能により除去できるという点である。
ウィルスのように小さな粒子を除去可能なフィルターでは、その孔径が小さくなることから膜面積当りの濾過速度が小さくなる上、血漿のように多くの成分からなる液体をフィルターによって濾過する際には、その成分の一部によって目詰まりが生じ、濾過速度が更に低下するという問題がある。従って、より大きな濾過速度を得るためには濾過の際に大きな圧力を印加しなければならず、フィルターユニットに大きな力が加わることになり、特にフィルターとハウジングとの接合部分の強度が必要となる。
一方、2つ以上の平板状の部材を接合する代表的な手段として高周波溶着が挙げられるが、例えばポリオレフィンとポリ塩化ビニルのように相溶性の低い部材は強固に接合することが困難であるという問題がある。ポリオレフィンからなるシートとポリ塩化ビニルからなるシートを直接重ね合わせ、高周波溶着を行っても容易に剥離してしまい、ましてや上記のようなフィルターユニットにおいて、フィルターがポリオレフィンからなり、ハウジングがポリ塩化ビニルからなる場合など、フィルターとハウジングを直接重ね合わせて高周波溶着を行ったものでは、望ましい濾過速度が得られる圧力には到底耐えることができない。
特許文献1には、少なくともいずれか一方の表面に加熱のみでは接着不能な合成樹脂類による処理層を施されたシート類同士を接着するに際して、該シート類の対抗面間にアクリル系樹脂フィルム等のアクリル樹脂層を介在させ、しかるのち加熱接着加工を行うことを特徴とするシート類の加熱接着方法が開示されているが、アクリル樹脂と相溶性の低い材質については使用できない上、上記のフィルターユニットのように2種類以上の材質からなる部材を接合する場合にはそれぞれの材質がアクリル樹脂と相溶性を有する必要があることから材質が限定されてしまうという問題がある。
特許文献2には、ポリオレフィン系樹脂に有機物を充填させてポリオレフィン系複合樹脂基板を形成させ、該基板上に変性ポリオレフィン系樹脂とポリアミド樹脂フィルムと表皮材とを順次積み重ねて高周波溶着することを特徴とするポリオレフィン系樹脂基材に対する表皮材の高周波溶着法が開示されているが、適用可能な樹脂の材質が限定され、例えばポリアミド樹脂と相溶性の低い材質の表皮材であるような場合には強固に溶着することができないという問題がある。
特許文献3には、異種プラスチック材料同士を積重し、その接合面間には一方のプラスチック材料に相溶する第1の樹脂フィルムと、他方のプラスチック材料に相溶する第2の樹脂フィルムをラミネートしてなるラミネートフィルムを介在せしめ、その接合面に超音波ホーンを押圧しながら超音波を印加して超音波溶着する方法が開示されているが、各プラスチック材料と相溶する第1の樹脂フィルム及び第2の樹脂フィルムの材質は各プラスチック材料の性質によって限定される上、各プラスチック材料の分子量や結晶化度といった物性の違いによっては上記ラミネートフィルムを構成する樹脂フィルムとの相溶性が低くなり、接合強度が低下するという問題がある。
特許文献4には、繊維径10μ以下の血液濾過材を可撓性のハウジング内に装填し、該ハウジングと周縁部を溶着したことを特徴とする白血球除去用濾過器が公開されている。該濾過器においては、濾過材のハウジングとの相溶性が低い場合には、溶着操作の際に濾過材中の空隙或いは細孔内に溶融した該ハウジングの部材が入り込む、所謂アンカー効果によってその接合が達成されるものである。しかしこの濾過器では、ウィルス除去を目的とするような孔径の小さなフィルターを濾過材とするような場合においては、細孔内に溶融したハウジング部材が入り込むことは難しいことから、強固な接合は困難であるという問題がある。
特許文献5には、ポリプロピレン樹脂の単体からなる基材に、比較的誘導体力率が大きく、かつ前記基材より溶融温度の高いファブリック表皮材を重ね合わせた後、周波数40〜100MHzの高周波誘電加熱により前記ファブリック表皮材を前記基材の溶融温度以上に加熱し、該ファブリック表皮材に接触する前記基材の表面を溶融させるとともに、押圧して両者を融着させることを特徴とするポリプロピレン樹脂の単体を基材とする部品の高周波ウェルド加工方法が開示されている。しかし、この方法においても、その接合は溶融したポリプロピレン樹脂基材のファブリック表皮材への浸透によるアンカー効果によって達成されるため、ファブリック表皮材にアンカーするための十分な凹凸または空隙、細孔が必要であり、ファブリック表皮材としてウィルス除去を目的とするような孔径の小さなフィルターを用いた場合、アンカー効果が発揮されず、強固な接合が達成できないという問題がある。
特許文献6には、シート状フィルター要素の周縁部近傍全周と可撓性容器とが一体化されて形成された第一のシール区域と、第一のシール区域の外側全周に渡って入口側可撓性容器と出口側可撓性容器とが一体化されて形成された第二のシール区域と、第一のシール区域と第二のシール区域との間に非シール区域とを有する血液処理フィルターが開示されている。しかしこのフィルターにおいても、フィルター要素と容器材料の接合はフィルター要素へ溶融した該容器部材が入り込む、所謂アンカー効果によってその接合が達成されるものであり、ウィルス除去を目的とするような孔径の小さなフィルターを用いるような場合においては、細孔内に溶融したハウジングの部材が入り込むことは難しいことから、強固な接合は困難であるという問題がある。
特許文献7には、非多孔質材料と多孔質材料と非多孔質材料とを積層して高周波溶着してなる溶着物を血液フィルターに応用することが記載されているが、該溶着物においても、多孔質材料の孔径が小さいとき、十分な接合強度が期待できない。
上記のように、血液成分からウィルス等の粒子を除くためのフィルターの材質がフィルターを収めるハウジングと相溶性が低く、且つアンカー効果が期待できないような場合において、フィルターとハウジングが強固に接合されたフィルターユニットは従来知られていなかった。
特願昭60−52328号公報 特公昭62−13171号公報 特公昭62−15333号公報 特開平7−267871号公報 特許第2544240号公報 国際公開02/004045号パンフレット 国際公開03/059611号パンフレット
本発明は、フィルター要素がハウジングと強固に接合し、濾過時の圧力や操作時の応力に対して十分な強度を有するフィルターユニットとその作製方法を提供することを課題としている。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、入口と出口を有する可撓性ハウジング、多孔質からなるシール用部材、シート状フィルター要素からなり、シール用部材とシート状フィルター要素の周縁部近傍全周と可撓性ハウジングとが一体化されて形成されたシール区域を有するフィルターユニットにおいて、シール区域の断面が特定の層構造を取ることによって耐圧性、耐剥離性の面において格段に優れた特性を発揮しうることを見出し、更にはそのようにして作製されたフィルターユニットが特に血液由来成分中からのウィルスの除去に極めて有用であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に従い、入口と出口を有する可撓性ハウジング、多孔質からなるシール用部材、シート状フィルター要素からなり、シール用部材とシート状フィルター要素の周縁部近傍全周と可撓性ハウジングとが一体化されて形成されたシール区域を有し、シール区域の断面が、入口側から出口側にかけて、入口側可撓性ハウジング材料のみからなる層、入口側可撓性ハウジング材料と入口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している入口側の複合材料層、フィルター要素材料のみからなる層、出口側可撓性ハウジング材料と入口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している出口側の複合材料層、出口側可撓性ハウジング材料のみからなる層の、少なくとも5層からなることを特徴とする、フィルターユニットが提供される。
また、本発明の好ましい態様によれば、該複合材料層が、可撓性ハウジング材料とシール用部材材料とが混在している複合材料層、及びシール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している複合材料層からなる上記のフィルターユニット;該複合材料層が、可撓性ハウジング材料とシール用部材材料とが混在している複合材料層、シール用部材材料のみからなる層、シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している複合材料層からなる上記のフィルターユニット;該フィルター要素が2つ以上の濾過層よりなる上記のフィルターユニット;該濾過層のうち、少なくとも1つの層の孔径が他の層の平均孔径よりも大きい上記のフィルターユニット;該濾過層のうち、最も孔径の小さい層の平均孔径が10nm以上、100nm以下である上記のフィルターユニット;該フィルター要素が濾過層及び濾過層と相溶性の高い材質からなる補強用部材によって構成される上記のフィルターユニット;該補強用部材がシール区域を含む濾過層周縁部近傍全周に沿って枠状に配置されている上記のフィルターユニット;該フィルター要素がウィルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫、病原性プリオン、白血球、細胞由来粒子のうち少なくとも一つ以上を捕捉する濾過層からなる上記のフィルターユニット;該濾過層がポリオレフィンを主成分とする上記のフィルターユニット;該フィルター要素に血液適合性が付与されている上記のフィルターユニット;該多孔質からなるシール用部材が不織布である上記のフィルターユニット;該不織布からなるシール用部材のシール区域における、シール用部材材料のみからなる層において、繊維が溶融した後に一体化している上記のフィルターユニット;該不織布の厚みが0.20〜0.60mmである上記のフィルターユニット;該不織布の縦方向及び横方向の幅5cm当りの引っ張り強力が、15.0kg以上である上記のフィルターユニット;該フィルターユニットのシール区域の幅1cm当りの剥離強度が、3.0kg以上である上記のフィルターユニット;該多孔質からなるシール用部材がプレフィルターである上記のフィルターユニット;該多孔質からなるシール用部材がポリエステルよりなる上記のフィルターユニット;該ハウジングがポリ塩化ビニルよりなる上記のフィルターユニットが提供される。
また、本発明者は、入口を有する可撓性ハウジング部材、多孔質からなる入口側シール用部材、シート状フィルター要素、多孔質からなる出口側シール用部材、出口を有する可撓性ハウジング部材の順に重ね合わせ、高周波を印加することによって、上記のフィルターユニットを作製することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
さらに具体的には、入口を有する可撓性ハウジング部材、多孔質からなる入口側シール用部材、シート状フィルター要素、多孔質からなる出口側シール用部材、出口を有する可撓性ハウジング部材の順に重ね合わせ、高周波を印加することによってシール用部材とシート状フィルター要素の周縁部近傍全周に、ハウジング部材材料を溶融し、多孔質からなるシール用部材にハウジング部材材料の一部を浸透させ、さらにフィルター要素材料を溶融し、シール用部材にフィルター要素材料の一部を浸透させた後に固化させることによって達成できる。
本発明の更に好ましい態様によれば、該フィルター要素が濾過層及び濾過層と相溶性の高い材質からなる補強用部材によって構成される上記のフィルターユニットの作製方法;該補強用部材をシール区域を含む濾過層周縁部近傍全周に沿って枠状に配置する上記の作製方法;高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極との間にシール区域1cm当り0.3C以上の電気量を流す上記の作製方法;高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極の少なくとも一方を加熱して溶着する上記の作製方法;高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極の間に0.3MPa以上の圧力を印加する上記の作製方法;高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極の少なくとも一方の周囲に絶縁材からなる支持部材が配置され、該支持部材と共に上部電極と下部電極との間に圧力を印加する上記の作製方法;高周波溶着を行う際に、フィルターユニットと上部電極または下部電極の少なくとも一方との間に絶縁材を挿入する上記の作製方法が提供される。
また、上記発明のフィルターユニットによって濾過された生理活性物質を含有する液体及び血漿または血清が提供される。
本発明のフィルターユニットによれば、大きな圧力を印加してもフィルターユニットが破損することがないため、迅速かつ安全に濾過を行うことができる。また、本発明のフィルターユニットは、特に血液由来成分よりウィルスのような微小な病原体を取り除くためのフィルターをフィルターユニットに用いる場合に好適に適用可能であり、無菌的かつ迅速に病原体粒子を除去した血液由来成分を調製するために有用である。例えば、調製されウィルスを除去した血漿は安全な輸血用血漿として使用することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の好ましい態様について具体的に説明するが、本発明は添付の図面に記載された態様に限定されることはない。
図1は、本発明のフィルターユニットの構成の一態様を示した図である。入口5と出口6を有する可撓性ハウジング2a、2b、シール用部材3a、3b、シート状フィルター要素1からなり、シール用部材3a、3bとシート状フィルター要素1の周縁部近傍全周と可撓性ハウジング2a、2bとが、シール区域4において一体化されて形成されている。
ハウジング部材2a、2bにフィルター要素1によって仕切られた各々の空間にそれぞれ外部との接続手段5、6が備えられていることは、濾過前の生理活性物質を含有する流体に対して前処理を行う場合や、濾過後の生理活性物質を含有する流体を別の容器に保存する際に有用である。例えば、血液を本発明の濾過方法により濾過する際に、濾過前に遠心分離により血漿と血球成分を分離するための血液バッグをハウジングに無菌的に連結することで、採血後の血液から血漿を分離し、血漿より健康阻害粒子を濾過するまでの工程を無菌的に行うことが可能となる。
本発明に記載の、フィルター要素とは、多孔質体からなる構造物で、一方の面から他方の面に連通する多数の微細な孔を有し、且つ、特定の粒子を選択的に分離除去できる孔径または表面親和性を有する基材を意味する。
多孔質体とは、微細な孔を多数有する基材のことをいい、その材質、厚さ、形状、寸法等は限定されない。多孔質体からなるフィルターの材質としては、有機材料、無機材料、または有機材料と無機材料からなる複合材料であってもよい。その中でも、有機材料、とりわけ、有機高分子材料は、切断等の加工性に優れるため好ましい素材である。有機高分子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー ル、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドブロツクコポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。加工の容易さ、原材料価格の低さよりポリエチレンやポリプロピレンといったポリオレフィンが好ましい。また、望ましい性質を得るために複数種類の有機高分子を混合することもできる。
多孔質体からなるフィルター要素の形状は、粒子を捕捉できる細孔を有するものであればよいが、フィルターユニットの形成の容易さから平板状であることが好ましい。このような例として、メッシュ、フィルム、シート、膜、板、不織布、濾紙、スポンジ、織物、編物等が挙げられる。濾過によって粒子を捕捉するにあたって、操作を行いやすいように粒子を捕捉する孔の大きさを簡単に制御できることや、フィルター及びハウジング作製の容易さ及びコスト等を考慮すると、メッシュ、フィルム、シート、濾紙、膜、板、不織布、スポンジおよび粒子が好ましく、より好ましくは、メッシュ、フィルム、シート、膜および不織布である。
粒子の選択的捕捉を容易にするためには、フィルター要素として上記多孔質体を複数種類あるいは複数重ね合わせて使用してもよい。重ね合わせる際に、熱や圧力をかけて貼り合わせてもよい。粒子の捕捉を担う層を第一の層とし、プレフィルターとしての機能を有する層を第二の層と定義すると、重ね合わせる多孔質の孔径は同じであってもよく、そのような場合にはフィルターは第一の層のみで構成される。第二の層の孔径が第一の層の孔径よりも大きいことは、第一の層において目詰まりを生じるような物質を第二の層により効率的に除去することができることから、好ましい。多孔質体からなるフィルター要素の第一の層の孔の大きさには限定はないが、粒子を選択的に捕捉できるようにすることを考慮すると、平均孔径が0.05nm 以上500nm 以下であることが好ましく、1nm 以上 200nm 以下がより好ましく、最も好ましくは10nm以上100nm 以下である。
本発明における多孔質体の平均孔径とは、水銀ポロシメーターで測定される値である。水銀ポロシメーターで測定する場合は、細孔径分布曲線における最大のピークを示す細孔径(直径)が本発明でいう平均孔径である。したがって、多孔質体の平均孔径よりも大きい直径を有する粒子は入り難いという径を表わすものであって、これ以上の直径の粒子は絶対に入らないというものではない。
不織布とは、編織によらずに繊維または糸の集合体が、化学的、熱的または機械的に結合された布状のものである。繊維と繊維とが互いに接触して、摩擦によりまたは互いにもつれあうことにより一定の形状を保っている場合、これも、機械的に結合された、ということができる。織布とは、縦糸と横糸とが交錯してできた布地を意味する。
本明細書において、血液適合性とは、血液あるいは血液由来成分とフィルター要素が接した際に、溶血や血小板の活性化、補体活性化、蛋白質の吸着といった、血液あるいは血液由来成分を輸血用途に使用するにあたって望ましくない現象を抑制する性能を意味する。血液適合性が付与されていることは、血液由来成分より健康を害する粒子を除去するような用途において好ましい。上記の多孔質体からなるフィルター要素の血液適合性を向上させるために、多孔質体の孔を塞がない程度に、親水性化合物により表面処理を施されていてもよく、その手法として、グラフト及び電子線や放射線照射、高分子による表面コーティング等を用いることができる。グラフトによる表面処理に用いる親水性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシエチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸と多価アルコールのエステル類などの親水性モノマーやモノマーの混合物、並びに架橋可能なビニル基やアリル基等を有するポリエチレンオキサイド、ポリグリシドール、ポリビニルピロリドン、またはそれらの共重合体等が好適に用いられる。上記した架橋可能なビニル基やアリル基を主鎖または側鎖に有する親水性ポリマーをフィルター表面にコーティングし、熱、放射線、架橋剤等で架橋することもでき、ポリビニルアルコールやエチレンビニルアルコール共重合体等の親水性のポリマーをフィルター表面にコーティングすることもできる。また、ポリエチレングリコールジアクリレート等のジアクリレート系化合物を親水性化合物に添加してから反応を行い、得られた反応生成物を架橋することもできる。
本明細書において、粒子とは、フィルターの細孔にサイズ又は親和性によって捕捉されうる物を意味しており、有機物又は無機物のいずれであってもよい。サイズにより粒子を捕捉する場合にはフィルターの細孔の孔径は粒子の直径より小さいことが好ましいが、濾過処理中にフィルターの2次側への粒子の流出を防ぐことができればいかなる孔径であってもよい。粒子には、例えば、健康を害する粒子が含まれる。粒子が健康を害するものである場合には、粒子捕捉フィルターにより該粒子を捕捉することで、例えば輸血用血液の安全性を高めることができる。健康を害する粒子とは、ヒトの体内に入ることで健康を害する可能性のある粒子のことを意味しており、例えば、ウィルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫、病原性プリオン、白血球の他、細胞破砕物のような細胞由来粒子のことである。
フィルターはその扱いを容易とするために、ハウジングの内部空間を2つに仕切るように該ハウジングに収められる。ハウジングの材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー ル、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドブロツクコポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。加工や成型の容易さ、血液バッグとしての使用実績から、ポリ塩化ビニルは特に好ましい材質である。濾過の容易性や取り付けの自由度、収納のし易さ等を考慮すると、ハウジングは可撓性であることが好ましい。ハウジングがフィルターで仕切られた構造を有することで、濾過の前後において生理活性物質を含有する流体を密閉系で処理することができるため、特に輸血用血液のような清潔性が求められる生理活性物質を含有する流体を用いる際に好ましい。
図2は本発明のフィルターユニットのシール区域4の断面を示した図である。入口側から出口側にかけて、入口側可撓性ハウジング材料のみからなる層7a、入口側可撓性ハウジング材料と入口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している入口側の複合材料層8a、フィルター要素材料のみからなる層9、出口側可撓性ハウジング材料と入口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している出口側の複合材料層8b、出口側可撓性ハウジング材料のみからなる層7bから構成されている。
図3は図2のハウジングとシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層の一態様を示した図である。可撓性ハウジング材料とシール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層10、シール用部材材料のみからなる層11、シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層12から構成されている。即ち、入口側から出口側にかけて、入口側の可撓性ハウジング材料のみからなる層、入口側可撓性ハウジング材料と入口側シール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層、入口側シール用部材材料のみからなる層、入口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層、フィルター要素材料のみからなる層、出口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層、出口側シール用部材材料のみからなる層、出口側可撓性ハウジング材料と出口側シール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層、出口側可撓性ハウジング材料のみからなる層の計9層で構成されている。
本発明のフィルターユニットの複合材料層としては、図3に示す態様以外に次の(a)〜(d)のような態様がある。
(a)ハウジング材料、シール部材用材料、フィルター材料のずべてが混在している複合材料層、
(b)可撓性ハウジング材料とシール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層、及びシール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層、すなわち、ハウジング材料とフィルター要素材料とがシール用部材の内部で出会うまで浸透し、シール用部材材料のみの層が存在しない態様、
(c)ハウジング材料がシール部材とフィルター要素にまで浸透して複合材料層を形成する態様、
(d)フィルター要素材料がシール部材とハウジング材料まで浸透して複合材料層を形成する態様。
上記の(b)の態様のとき、フィルターユニットのシール区域は、入口側から出口側にかけて、入口側の可撓性ハウジング材料のみからなる層、入口側可撓性ハウジング材料と入口側シール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層、入口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層、フィルター要素材料のみからなる層、出口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層、出口側可撓性ハウジング材料と出口側シール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層、出口側可撓性ハウジング材料のみからなる層の計7層で構成される。
シール区域の層構成は、シール区域をカッターを用いて切り出し、その断面を光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡、レーザー顕微鏡によって観察することによって確認することができる。図9は、ポリ塩化ビニル製ハウジング、ポリエチレンテレフタレート製不織布からなるシール用部材、ポリエチレン製フィルター要素によって構成される本発明のフィルターユニットの断面を走査型電子顕微鏡によって観察した一例である。ハウジング材料であるポリ塩化ビニルよりフィルター要素材料であるポリエチレンの方が黒く写るため、その境界は容易に確認することが可能であり、ポリエチレンテレフタレート製不織布からなるシール用部材の繊維がハウジング材料又はフィルター要素材料に包埋されている様子も容易に確認することができる。この例では、フィルターユニットのシール区域が、ハウジング材料であるポリ塩化ビニルのみからなる層(19)、ハウジング材料とシール用部材材料であるポリエチレンテレフタレート製不織布とが混在してなる複合材料層(20)、フィルター要素材料であるポリエチレンとシール用部材材料とが混在してなる複合材料層(21)、フィルター要素材料のみからなる層(22)によって構成されている。材料によっては走査型電子顕微鏡による境界の判別が困難な場合があるが、そのような場合には走査型電子顕微鏡観察とエネルギー分散型X線分析を併用する方法や、光学顕微鏡、レーザー顕微鏡を用いるなど、材料に適した観察方法や、必要に応じた試料の前処理を用いて境界の判別を行うことができる。
フィルター要素の一部が上記のように複合材料層を形成する際にシール用部材に浸透することによって、シール区域においてフィルター要素の厚みが低下し、特にフィルター要素が薄い場合においては、強度が著しく低下することがある。強度の低下を回避するために、フィルター要素として濾過層と相溶性の高い材質からなる補強用部材を濾過層と共に用いることは、溶融した補強材がシール用部材へと浸透し、補強用部材層と濾過層とは相溶性により接合することで、シール区域におけるフィルター要素の強度を保つことができることから好ましい。補強用部材の形状に特に制限は無いが、濾過層との接合が容易であることから、フィルム、シート、膜、板等が挙げられる。フィルターユニットの成型の容易さを考慮すると、フィルム、シートは特に好ましい。また、補強用部材によって濾過が阻害されないように、図4のように補強用部材14a、14bをシール区域4を含む濾過層周縁部近傍全周に沿って、フィルター要素の濾過層13を挟むように枠状(額縁状)に配置することは、フィルター要素の強度低下を防ぎながら濾過を阻害せずに済むことから、好ましい。
多孔質体からなるシール用部材の材質としては、有機材料、無機材料、または有機材料と無機材料からなる複合材料であってもよい。その中でも、有機材料、とりわけ、有機高分子材料は、切断等の加工性に優れるため好ましい素材である。有機高分子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドブロツクコポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。加工の容易さや強度の高さから、ポリエチレンやポリプロピレンといったポリオレフィン、ポリエステル、ナイロンが好ましい。シール用部材の材質としてハウジング及びフィルター要素の材質よりも融点の高いものを選択することは、例えば高周波によって加熱し、シール区域を溶着によって形成するような場合に、シール用部材が溶融するよりも早くハウジング及びフィルター要素材料が溶融し、シール用部材に浸透することで、ハウジングとシール用部材材料及びシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層を形成することが容易となるため、更に好ましい。例えば、フィルター要素及びハウジングの材質としてポリエチレンやポリ塩化ビニルを用いるような場合には、ポリエチレンテレフタレートからなるシール用部材を好適に用いることができる。また、望ましい性質を得るために複数種類の有機高分子を混合することもできる。
多孔質からなるシール用部材の形状は、溶融したフィルター及びハウジング部材が浸透可能な細孔を有するものであればよく、平板状、球状、棒状、繊維状等のいずれの形態であってもよい。このような例として、メッシュ、フィルム、シート、膜、板、不織布、濾紙、スポンジ、織物、編物、塊、糸、粒子等が挙げられる。細孔の大きさを簡単に制御できることや、部材作製の容易さ及びコスト等を考慮すると、メッシュ、フィルム、シート、濾紙、膜、板、不織布、スポンジおよび粒子が好ましく、より好ましくは、メッシュ、フィルム、シート、膜、不織布およびスポンジである。溶融したフィルター及びハウジング部材の浸透性を考慮すると、多孔質からなるシール用部材の形状として、不織布は特に好ましい。
本発明のフィルターユニットのシール区域において、不織布からなるシール用部材のみからなる層の繊維がシールの際に溶融して一体化して、繊維が存在しないことは、シール区域におけるシール用部材のみからなる層の強度を高めることで耐圧性及び耐剥離性を向上させるとともに、フィルターユニットに液密性を付与することができることから、特に好ましい。シールの際に不織布からなるシール用部材のみからなる層が形成されるためには、シール用部材に適当な厚みがあることが望ましく、好ましくは0.10mm以上である。シールの際の条件によってハウジングとシール用部材材料の複合材料層及びシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層の厚みが変化することから、より確実にシール用部材のみからなる層が形成されるためには、不織布からなるシール用部材の厚みが0.15mm以上であることがより好ましい。また、シール区域の強度を高めるためには、不織布からなるシール用部材の強度が高いことが望ましく、シール用部材の縦方向及び横方向の幅5cmあたりの引っ張り強力が15.0kg以上であることが好ましい。引っ張り強力は一般長繊維不織布試験方法(JIS L−1906)によって求めることができる。フィルターユニットに耐圧性及び耐剥離性を付与するためには、シール区域の剥離強度が高いことが望ましく、好ましくはシール区域の幅1cm当りの剥離強度が3.0kg以上であることである。ここでいうシール区域の剥離強度とは、NMB社製引張圧縮試験機ModelTCM−500を用いて、切り出したフィルターユニット断片のシール区域周辺において1次側及び2次側のハウジング部材を50mm/minの速度で引っ張り、その際に計測される引っ張り強度の最大値のことである。従って、剥離強度は、それ以上の力が加わることによってフィルターユニットの液密性が損なわれる可能性が高くなることを示すものであって、力の分布や印加される時間によらずそれ以下の力によって絶対に破損しないことを保証するものではない。多孔質からなるシール用部材の孔径は任意に設定することが可能であるが、シール用部材がプレフィルターの役割を果たしてもよく、本発明のフィルターユニットの外にプレフィルター用のユニットを設けなくてよいことから、好ましい。
図5は本発明のフィルターユニットのシール区域の一例を示した図である。フィルター要素の面積を有効に利用するためには、シール区域がフィルターユニットの周縁部近傍であることが望ましいが、このことはシール区域とハウジング、シール用部材及びフィルター要素の端部との間に、シールされていない区域が存在することを否定するものではなく、例えばシール区域と端部との間にフィルターユニットを取り付けるための穴15を有していることは、フィルターユニットをローターに固定し、回転することで、遠心力による濾過を行う場合に、特に好ましい。
本発明のフィルターユニットを作製するにあたっては、図6のように、入口を有する可撓性ハウジング部材2a、多孔質からなる入口側シール用部材3a、シート状フィルター要素1、多孔質からなる出口側シール用部材3b、出口を有する可撓性ハウジング部材2bの順に重ね合わせ、上部電極16aと下部電極16bを介して高周波を印加することによってシール用部材とシート状フィルター要素1の周縁部近傍全周に、ハウジング部材材料を溶融し、多孔質からなるシール用部材にハウジング部材材料の一部を浸透させ、さらにフィルター要素材料を溶融し、シール用部材にフィルター要素材料の一部を浸透させた後に固化させることによって、上記のようなシール区域を形成することができる。
高周波溶着によって上記のようなシール区域を形成する際には、フィルター要素及び可撓性ハウジング部材を溶融せしめ、しかる後にシール用部材も溶融せしめることが望ましいが、そのためには溶融するエネルギーに応じた電気量が必要となる。電気量はフィルターユニットの構成によって異なるが、ハウジング部材材料が塩化ビニル、シール用部材がポリエチレンテレフタレート、フィルター要素がポリエチレンからなるフィルターユニットの作製において、シール区域1cm当り0.3C以上の電気量を流すことで、シール区域の強度が向上し、耐圧性及び耐剥離性の高いフィルターユニットを作製することができることから、好ましい。
高周波溶着の際の電極の温度に特に制限は無いが、特に異種材料からなるフィルターユニットにおいては予め上部電極と下部電極の少なくとも一方を加熱して溶着することで、ハウジングの溶融が迅速に起こり、シール用部材が溶融する前にハウジング材料を十分にシール用部材に浸透させることができ、シール区域の強度を向上させることができることから、好ましい。溶融したハウジング材料及びフィルター要素材料のシール用部材への浸透を促進することができる上、スパーク発生の予防ともなるため、上部電極と下部電極の間に圧力を印加することは好ましく、十分な浸透を促すためには0.3MPa以上の圧力を印加することが特に好ましい。電極間に圧力を加えることは、ハウジング材料及びフィルター要素材料のシール用部材への浸透を促す反面、溶融した材料が圧力によって押圧方向に対して垂直な方向に押し出されてしまい、十分な浸透が達成できないことがある。そのような場合において、上部電極と下部電極のうち少なくとも一方に、図7のように電極17の周囲に絶縁材からなる支持部材18を配置し、共に圧力を印加することは、支持部材18によってシール区域周辺に圧力が加えられることによって電極17による圧力によって材料が押し出されることを防ぐことができ、特に好ましい。
フィルターユニットと上部電極又は下部電極との間に絶縁材を挿入することは、絶縁材に高周波を印加することによって絶縁材が発熱し、フィルターユニットのシール区域を加熱することができるため、特に上部電極と下部電極のうち一方にのみ温度調整機構を備えた高周波溶着機を用いる場合に、例えばベークライトのような絶縁材によって温度調整機構の無い電極の側を加熱することができ、フィルターユニットの両面を均等に加熱することができることから、好ましい。
本発明のフィルターユニットによって濾過された生理活性物質は、健康を害する可能性のある粒子が除去されていることから、特に医療用途に用いる場合に、安全性が向上することから好ましい。特に、輸血用や分画製剤用として利用される血漿あるいは血清において、輸血あるいは製剤の使用の際の安全性が向上し、ウィルス感染等のリスクを低減することができることから、好ましい。
ハウジング部材として縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.3mmのポリ塩化ビニル製シートを用い、フィルターの1次側及び2次側のハウジング部材とポリエチレンを主成分とする、縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ80μm、平均孔径50nmのフィルターとの間にそれぞれ縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.45mm、縦方向の引張強力31.5kg/5cm幅、横方向の引張強力17.0kg/5cm幅のポリエチレンテレフタレート製のスパンボンド法の合繊長繊維不織布を挿入し、山本ビニター株式会社製高周波溶着機YPO−5(出力5kW)の平板状の下部電極にベークライトとテフロングラスシートを介して置き、図8のような上部電極を摂氏150度に加熱し、0.5MPaの圧力をかけ、0.45Aで15秒間高周波溶着を行い、その後15秒間圧力を印加した状態を保った後に圧力を解放し、内部にフィルターを備えたフィルターユニットを得た。1次側及び2次側のハウジング部材に穴を開け、塩化ビニル製のチューブを挿入して、塩化ビニル用の接着剤を用いて接着し、導入及び導出用ポートとした。
シール区域は、入口側ハウジング材料であるポリ塩化ビニルのみからなる層、ポリ塩化ビニルがポリエチレンテレフタレート製不織布繊維と絡み合ってなる層、フィルター要素材料であるポリエチレンが同不織布繊維と絡み合ってなる層、フィルター要素材料であるポリエチレンのみからなる層、フィルター要素材料であるポリエチレンがポリエチレンテレフタレート製不織布繊維と絡み合ってなる層、出口側ハウジング材料であるポリ塩化ビニルがポリエチレンテレフタレート製不織布繊維と絡み合ってなる層、ポリ塩化ビニルのみからなる層、の7層から構成されていることが確認された。
シール区域の層構成は、シール区域をカッターを用いて切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡によって観察することによって確認した。
実施例1にて作製したフィルターユニットの導出用ポートを閉じ、導入用ポートからチューブポンプを用いて精製水をフィルターユニット内に導入しながら、その内圧を観測した。導入された精製水によりフィルターユニット内の圧力が上昇し、フィルターユニットが破損して精製水が漏出する直前の圧力をもってこのフィルターユニットの耐圧と定義すると、本フィルターユニットの耐圧は0.13MPaであった。
実施例1にて作製したフィルターユニットの溶着部を幅3.0cmに切り出し、NMB社製引張圧縮試験器Model TCM−500を用いて、切り出したフィルターユニット断片の1次側及び2次側のハウジング部材を50mm/minの速度で引っ張り、その剥離強度を測定した。その結果、剥離強度はフィルターユニット断片の幅1cm当り3.2kgであった。
比較例1
ハウジング部材として縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.3mmのポリ塩化ビニル製シートを用い、フィルターの1次側及び2次側のハウジング部材とポリエチレンを主成分とする、縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ20μm、平均孔径50nmのフィルターとを山本ビニター株式会社製高周波溶着機YPO−5(出力5kW)の平板状の下部電極にベークライトとテフロングラスシートを介して置き、図8のような上部電極を摂氏150度に加熱し、0.3MPaの圧力をかけ、0.22Aで2.0秒間高周波溶着を行い、その後4秒間圧力を印加した状態を保った後に圧力を解放し、内部にフィルターを備えたフィルターユニットを得た。1次側及び2次側のハウジング部材に穴を開け、塩化ビニル製のチューブを挿入して、塩化ビニル用の接着剤を用いて接着し、導入及び導出用ポートとした。
比較例2
比較例1にて作製したフィルターユニットについて、実施例2と同様に耐圧試験を行った結果、フィルターユニット内の圧力増加が殆ど認められないうちにフィルターユニットの接合部より精製水が漏出した。
比較例3
比較例1にて作製したフィルターユニットについて、実施例3と同様に引っ張りによる剥離強度測定を行った結果、剥離強度はフィルターユニット断片の幅1cm当り0.1kg未満であった。
比較例4
ハウジング部材として縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.3mmのポリ塩化ビニル製シートを用い、フィルターの1次側及び2次側のハウジング部材とポリエチレンを主成分とする、縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ80μm、平均孔径50nmのフィルターとの間にそれぞれ縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.15mm、縦方向の引張強力13.0kg/5cm幅、横方向の引張強力5.5kg/5cm幅のポリエチレンテレフタレート製のスパンボンド法の合繊長繊維不織布を挿入し、山本ビニター株式会社製高周波溶着機YPO−5(出力5kW)の平板状の下部電極にベークライトとテフロングラスシートを介して置き、図8のような上部電極を摂氏150度に加熱し、0.5MPaの圧力をかけ、0.45Aで15秒間高周波溶着を行い、その後15秒間圧力を印加した状態を保った後に圧力を解放し、内部にフィルターを備えたフィルターユニットを得た。1次側及び2次側のハウジング部材に穴を開け、塩化ビニル製のチューブを挿入して、塩化ビニル用の接着剤を用いて接着し、導入及び導出用ポートとした。
比較例5
比較例4にて作製したフィルターユニットの導出用ポートを閉じ、導入用ポートからチューブポンプを用いて精製水をフィルターユニット内に導入しながら、その内圧を観測した。導入された精製水によりフィルターユニット内の圧力が上昇し、フィルターユニットが破損して精製水が漏出する直前の圧力をもってこのフィルターユニットの耐圧と定義すると、本フィルターユニットの耐圧は0.05MPaであった。
比較例6
比較例4にて作製したフィルターユニットの溶着部を幅3.0cmに切り出し、NMB社製引張圧縮試験器Model TCM−500を用いて、切り出したフィルターユニット断片の1次側及び2次側のハウジング部材を50mm/minの速度で引っ張り、その剥離強度を測定した。その結果、剥離強度はフィルターユニット断片の幅1cm当り2.0kgであった。
ハウジング部材として縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.3mmのポリ塩化ビニル製シートを用い、ポリエチレンを主成分とする、縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ20μm、平均孔径50nmのフィルターを縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.1mmの低密度ポリエチレンからなるシートの中心部を切り抜いて枠状にしたもの2枚で挟んだフィルター要素とフィルターの1次側及び2次側のハウジング部材との間にそれぞれ縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.45mm、縦方向の引張強力31.5kg/5cm幅、横方向の引張強力17.0kg/5cm幅のポリエチレンテレフタレート製のスパンボンド法の合繊長繊維不織布を挿入し、山本ビニター株式会社製高周波溶着機YPO−5(出力5kW)の平板状の下部電極にベークライトとテフロングラスシートを介して置き、図8のような上部電極を摂氏150度に加熱し、0.5MPaの圧力をかけ、0.45Aで15秒間高周波溶着を行い、その後15秒間圧力を印加した状態を保った後に圧力を解放し、内部にフィルターを備えたフィルターユニットを得た。1次側及び2次側のハウジング部材に穴を開け、塩化ビニル製のチューブを挿入して、塩化ビニル用の接着剤を用いて接着し、導入及び導出用ポートとした。
シール区域は、入口側ハウジング材料であるポリ塩化ビニルのみからなる層、ポリ塩化ビニルがポリエチレンテレフタレート製不織布繊維と絡み合ってなる層、入口側の枠状ポリエチレンが同不織布繊維と絡み合ってなる層、入口側及び出口側の枠状ポリエチレンがフィルター要素材料であるポリエチレンと接合したポリエチレンのみからなる層、出口側の枠状ポリエチレンが同不織布繊維と絡み合ってなる層、出口側ハウジング材料であるポリ塩化ビニルがポリエチレンテレフタレート製不織布繊維と絡み合ってなる層、ポリ塩化ビニルのみからなる層、から構成されていることが確認された。
実施例4にて作製したフィルターユニットの溶着部を幅3.0cmに切り出し、NMB社製引張圧縮試験器Model TCM−500を用いて、切り出したフィルターユニット断片のフィルター及びハウジング部材を50mm/minの速度で引っ張り、その破断強度を測定した。その結果、破断強度はフィルターユニット断片の幅1cm当り1.5kgであった。なお、この実施例では、シール部が剥離する前にフィルターが破断するため、破断強度を示した。
比較例7
ハウジング部材として縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.3mmのポリ塩化ビニル製シートを用い、ポリエチレンを主成分とする、縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ20μm、平均孔径50nmのフィルターとフィルターの1次側及び2次側のハウジング部材との間にそれぞれ縦22.0cm、幅10.0cm、厚さ0.45mm、縦方向の引張強力31.5kg/5cm幅、横方向の引張強力17.0kg/5cm幅のポリエチレンテレフタレート製のスパンボンド法の合繊長繊維不織布を挿入し、山本ビニター株式会社製高周波溶着機YPO−5(出力5kW)の平板状の下部電極にベークライトとテフロングラスシートを介して置き、図8のような上部電極を摂氏150度に加熱し、0.5MPaの圧力をかけ、0.45Aで15秒間高周波溶着を行い、その後15秒間圧力を印加した状態を保った後に圧力を解放し、内部にフィルターを備えたフィルターユニットを得た。1次側及び2次側のハウジング部材に穴を開け、塩化ビニル製のチューブを挿入して、塩化ビニル用の接着剤を用いて接着し、導入及び導出用ポートとした。
比較例8
比較例7にて作製したフィルターユニットの溶着部を幅3.0cmに切り出し、NMB社製引張圧縮試験器Model TCM−500を用いて、切り出したフィルターユニット断片のフィルター及びハウジング部材を50mm/minの速度で引っ張り、その破断強度を測定した。その結果、破断強度はフィルターユニット断片の幅1cm当り0.03kgであった。この比較例7では、フィルターの厚みが薄く補強部材も用いなかったために、溶着時に不織布へフィルター材料が浸透することでシール部の厚みが減少し、結果的に強度が低下したものと推定される。
本発明のフィルターユニットは血液等からウィルス等の健康阻害粒子を捕捉する医療用具として好適であり、最適なフィルター及びハウジング材質をフィルターとハウジングとの相溶性や浸透性を問わずに選択して作製することができる。
本発明の、フィルターユニットの構成の一態様を示した模式図である。 本発明の、フィルターユニットにおけるシール区域の断面の一態様を示した模式図である。 本発明の、フィルターユニットのシール区域における、ハウジングとシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層の断面の一態様を示した模式図である。 本発明の、シール用部材をフィルターユニットの溶着される周縁部に配置するフィルターユニットの構成の一態様を示した模式図である。 本発明の、フィルターユニットの一態様をフィルター面に対して鉛直方向より図示した模式図である。 本発明の、フィルターとハウジング部材とを、間にシール用部材を挿入して高周波溶着する作製方法の一態様を示した模式図である。 本発明の、フィルターとハウジング部材とを、間にシール用部材を挿入して高周波溶着する作製方法で用いられる高周波溶着機の電極の一態様を示した模式図である。 実施例1、4及び比較例1、4、7において用いられた、高周波溶着機の上部電極を示した模式図である。 本発明のフィルターユニットの一態様の断面の走査型電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 フィルター要素
2a ハウジング部材
2b ハウジング部材
3a シール用部材
3b シール用部材
4 シール区域
5 入口
6 出口
7a 入口側可撓性ハウジング材料のみからなる層
7b 出口側可撓性ハウジング材料のみからなる層
8a 入口側のハウジング/シール用部材/フィルター要素材料の複合材料層
8b 出口側のハウジング/シール用部材/フィルター要素材料の複合材料層
9 フィルター要素材料のみからなる層
10 ハウジング/シール用部材材料の複合材料層
11 シール用部材材料のみからなる層11
12 シール用部材/フィルター要素材料の複合材料層
13 フィルター要素の濾過層
14a フィルター要素の入口側補強材
14b フィルター要素の出口側補強材
15 フィルターユニットを取り付けるための穴
16a 高周波溶着機の上部電極
16b 高周波溶着機の下部電極
17 電極
18 絶縁材
19 ハウジング材料のみからなる層
20 ハウジング材料とシール用部材材料とが混在している層
21 フィルター要素材料とシール用部材材料とが混在している層
22 フィルター要素材料のみからなる層

Claims (23)

  1. 入口と出口を有する可撓性ハウジング、多孔質からなるシール用部材、シート状フィルター要素からなり、シール用部材とシート状フィルター要素の周縁部近傍全周と可撓性ハウジングとが一体化されて形成されたシール区域を有するフィルターユニットにおいて、
    平均孔径が1nm以上200nm以下である濾過層をフィルター要素が有し、該多孔質からなるシール用部材が縦方向及び横方向の幅5cm当りの引っ張り強力が15.0kg以上である不織布であって、該可撓性ハウジング及び該フィルター要素の材質よりも融点の高い材質からなり、シール区域の断面が、入口側から出口側にかけて、入口側可撓性ハウジング材料のみからなる層、入口側可撓性ハウジング材料と入口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している入口側複合材料層、フィルター要素材料のみからなる層、出口側可撓性ハウジング材料と出口側シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在している出口側複合材料層、出口側可撓性ハウジング材料のみからなる層の、少なくとも5層からなり、該濾過層がポリオレフィンを主成分とし、かつ該ハウジングがポリ塩化ビニルよりなることを特徴とする、フィルターユニット。
  2. 複合材料層が可撓性ハウジング材料とシール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層、及びシール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層からなることを特徴とする、請求項1に記載のフィルターユニット。
  3. 複合材料層が可撓性ハウジング材料とシール用部材材料とが混在しているハウジングとシール用部材材料の複合材料層、シール用部材材料のみからなる層、シール用部材材料とフィルター要素材料とが混在しているシール用部材とフィルター要素材料の複合材料層からなることを特徴とする、請求項1に記載のフィルターユニット。
  4. フィルター要素が2つ以上の濾過層よりなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のフィルターユニット。
  5. 該濾過層のうち、少なくとも1つの層の平均孔径が他の層の孔径よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のフィルターユニット。
  6. 該濾過層のうち、最も孔径の小さい層の平均孔径が10nm以上、100nm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のフィルターユニット。
  7. 該フィルター要素が濾過層及び濾過層と相溶性の高い材質からなる補強用部材によって構成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のフィルターユニット。
  8. 該補強用部材がシール区域を含む濾過層周縁部近傍全周に沿って枠状に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のフィルターユニット。
  9. 該フィルター要素がウィルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫、病原性プリオン、白血球、細胞由来粒子のうち少なくとも一つ以上を捕捉する濾過層からなることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のフィルターユニット。
  10. 該フィルター要素に血液適合性が付与されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のフィルターユニット。
  11. シール区域におけるシール用部材材料のみからなる層において、該不織布からなるシール用部材の繊維が溶融して一体化していることを特徴とする、請求項3〜10のいずれかに記載のフィルターユニット。
  12. 該不織布の厚みが0.20〜0.60mmであることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載のフィルターユニット。
  13. 多孔質からなるシール用部材がプレフィルターであることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のフィルターユニット。
  14. 該多孔質からなるシール用部材がポリエステルよりなることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載のフィルターユニット。
  15. 該フィルターユニットのシール区域の幅1cm当りの剥離強度が、3.0kg以上であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のフィルターユニット。
  16. 入口を有する可撓性ハウジング部材、多孔質からなる入口側シール用部材、シート状フィルター要素、多孔質からなる出口側シール用部材、出口を有する可撓性ハウジング部材の順に重ね合わせ、高周波を印加することによってシール用部材とシート状フィルター要素の周縁部近傍全周に、ハウジング部材材料を溶融し、シール用部材にハウジング部材材料の一部を浸透させ、さらにフィルター要素材料を溶融し、シール用部材にフィルター要素材料の一部を浸透させた後に固化させることによって、入口を有する可撓性ハウジング部材、多孔質からなる入口側シール用部材、シート状フィルター要素、多孔質からなる出口側シール用部材、出口を有する可撓性ハウジング部材が一体化されて形成されたシール区域を有するフィルターユニットを作製するに際し、平均孔径が1nm以上200nm以下である濾過層をフィルター要素が有し、該シール用部材が縦方向及び横方向の幅5cm当りの引っ張り強力が15.0kg以上である不織布であって、該可撓性ハウジング及び該フィルター要素の材質よりも融点の高い材質からなり、該濾過層がポリオレフィンを主成分とし、かつ該ハウジングがポリ塩化ビニルよりなることを特徴とする、フィルターユニットの作製方法。
  17. 該フィルター要素が濾過層及び濾過層と相溶性の高い材質からなる補強用部材によって構成されることを特徴とする、請求項16に記載のフィルターユニットの作製方法。
  18. 該補強用部材をシール区域を含む濾過層周縁部近傍全周に沿って枠状に配置することを特徴とする、請求項17に記載のフィルターユニットの作製方法。
  19. 高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極とを用い、両者の間にシール区域1cm2当り0.3C以上の電気量を流すことを特徴とする、請求項16〜18のいずれか記載のフィルターユニットの作製方法。
  20. 高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極の少なくとも一方を加熱して溶着することを特徴とする、請求項19に記載の作製方法。
  21. 高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極の間に0.3MPa以上の圧力を印加することを特徴とする、請求項19又は20に記載のフィルターユニットの作製方法。
  22. 高周波溶着を行う際に、上部電極と下部電極の少なくとも一方の周囲に絶縁材からなる支持部材が配置され、該支持部材と共に上部電極と下部電極の間に圧力を印加することを特徴とする、請求項19〜21のいずれかに記載のフィルターユニットの作製方法。
  23. 高周波溶着を行う際に、フィルターユニットと上部電極または下部電極の少なくとも一方との間に絶縁材を挿入することを特徴とする、請求項19〜22のいずれかに記載のフィルターユニットの作製方法。
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