JP4454445B2 - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents
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Description
このような可逆性感熱記録媒体(以降単に「記録媒体」ということがある)は、磁気記録層を持つPETフィルムを支持体としているものが多く、主にポイントカードとして市場で使われている。その一方で、薄手の支持体上に熱可逆性記録層を設け、その支持体の反対面に接着層があり、様々な基材に対して熱と圧力によってラミネートして可逆性感熱記録媒体として使用する方法も多く見られるようになってきている。例えば 特許文献3、4には接着層付きの可逆性感熱記録シートが、特許文献5には接着層付きの可逆性感熱記録媒体が、特許文献6には可逆性感熱記録フィルムが、特許文献7には可逆性感熱記録カードが、特許文献8には接着層を設けた可逆性感熱カード記録媒体等が開示されている。
しかし、これらで用いている接着材料から構成される可逆性感熱記録媒体を熱と圧力によりラミネートして作成したカードは、多様化する貼り合わせ用基材(塩化ビニルシート(PVC)や非晶性コポリエステル(PET−G)やアクリル等)に対して接着力が乏しく、特に5℃以下の低温環境下での接着力が低下し、その環境下で繰り返し消去印字を繰り返すと消去印字装置による熱と圧力の繰り返しにより基材と接着層面の間で剥離が起き、消去と印字に不良が発生し、媒体本来の繰り返し使用能力を発揮できなくなる、あるいはカードのエッジ部分から剥がれが発生し、使用回数が増えると共に剥がれが広がり繰り返し使用できなくなってしまうという問題が発生する。
一方で、低温環境下での接着力を維持できる接着剤もあるが、このようなものは記録媒体の表面層に対して貼り付き易いという欠点があり、接着層と最表面層が接した時に熱と圧力が加わると各層同士が貼り付いてしまうというブロッキングが発生してしまう。このような現象が発生すると可逆性感熱記録媒体として使用することができなくなってしまう問題がある。
このような接着層の課題に対して特許文献9、10等には、低温接着性を向上させる技術が提案されているが、可逆性感熱記録媒体として使用するには低温環境での繰返し消去印字の耐久性と耐ブロッキング性が不十分である。
また、感熱性粘着ラベル(熱活性粘着ラベル)用途の粘着力とブロッキング向上を目的に特許文献11では粘着層中に無機フィラーを含有するものも提案されているが、使用用途も異なり、繰り返し耐久性を必要とする記録媒体としては不十分である。
また本発明の別の目的は、このような可逆性感熱記録媒体を用いた情報記憶部を有する部材、画像処理方法および画像処理装置を提供することである。
(a)前記架橋型球状粒子の粒度分布が、平均粒径に対して±10%以内の範囲に粒子が集合する粒度分布であり、かつ、この粒度分布は13.5〜16.5μmであること。
(b)前記架橋型球状粒子の粒径が、接着層膜厚よりも大きいこと。
(c)前記架橋型球状粒子が、接着層に含まれる樹脂に対し10〜15質量%の割合で含まれること。
請求項2の発明は、前記架橋型球状粒子が、アクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体である。
請求項3の発明は、前記接着層が、少なくともガラス転移点(Tg)に差がある2種類の末端又は側鎖に水酸基をもつ樹脂とイソシアネート基を持つ架橋剤とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の可逆性感熱記録媒体である。
請求項4の発明は、前記接着層に含まれる2種類の樹脂のガラス転移点(Tg)の差が30℃以上であることを特徴とする請求項3に記載の可逆性感熱記録媒体である。
請求項5の発明は、前記接着層に含まれる2種類の樹脂が、−30〜10℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂と30〜80℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の可逆性感熱記録媒体である。
請求項6の発明は、前記接着層に含まれる2種類の樹脂において、−30〜10℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂の割合が、50〜95質量%であることを特徴とする請求項5に記載の可逆性感熱記録媒体である。
請求項7の発明は、情報記憶部と可逆表示部を有し、前記可逆表示部が少なくとも請求項1〜6のいずれかに記載の熱可逆性感熱記録媒体を有することを特徴とする情報記憶部を有する部材である。
請求項8の発明は、前記情報記憶部を有する部材が、カード、ディスク、ディスクカートリッジまたはテープカセットであることを特徴とする請求項7に記載の部材である。
請求項9の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、または請求項7または8に記載の情報記憶部を有する部材における熱可逆性記録層を加熱することにより、画像の形成および/または消去を行うことを特徴とする画像処理方法である。
請求項10の発明は、サーマルヘッドを用いて画像を形成するものである請求項9に記載の画像処理方法である。
請求項11の発明は、サーマルヘッドまたはセラミックヒータを用いて画像を消去するものである請求項9に記載の画像処理方法である。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、支持体上に熱により色調が可逆的に変化する熱可逆性記録層を設け、前記支持体の反対面に接着層を有する可逆性感熱記録媒体において、前記接着層が、特定のフィラーとして架橋型球状粒子を含有することを特徴としている。
接着層に含まれる前記特定のフィラーは、前記目的を達成するとともに、接着層中にできるだけ均一に分散され、接着層表面から出来るだけ均一に現れている形を取るためや、下地に印刷がある場合などにできるだけ印刷絵柄を隠蔽させないなどの観点から、形状は球状(楕円も含む)であることが好ましく、更には真球状に近いことが好ましい。また前記特定のフィラーである架橋型球状粒子の粒度分布は、出来るだけシャープであることが好ましく、例えば平均粒径に対して±10%以内の範囲に粒子が集合する粒度分布であることがより好ましい(以下、単分散粒子と呼ぶ)。また、この粒度分布は13.5〜16.5μmであることが好ましい。
さらに接着層に含まれる2種類の樹脂のガラス転移点(Tg)の差は、30℃以上であることが好ましい。この差は接着性を高める樹脂とブロッキング性を抑える樹脂のTgの差であり、ガラス転移点(Tg)の差が30℃よりも小さくなると両者の効果がなくなり、接着力はあるがブロッキングし易い、あるいはブロッキングしにくいが接着力が低いというものになる。つまり、低温環境下での繰り返し耐久性とブロッキング性の両立が難しくなる可能性がある。このガラス転移点(Tg)の差はより好ましくは35℃以上であり、更に好ましくは45℃以上である。
前記2種類の樹脂は、−30〜10℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂と30〜80℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂であることが好ましい。ガラス転移点(Tg)が−30〜10℃と低い樹脂は、各種貼り合わせ用基材に対して接着力が高くなる傾向がある。しかし、常温環境下では、樹脂はタック性を持ち、また可逆性感熱記録媒体の最表面に対して接着性を持つため、ブロッキングが発生するという問題がある。一方、Tgが30〜80℃と高い樹脂は貼り合わせ用基材に対する接着力がTgの低い樹脂より低下する傾向があるが常温環境でのタック性が無くなりブロッキングが無いものとなる。よって、Tgの低い樹脂とTgの高い樹脂を2種類以上混合することにより接着力と耐ブロッキング性のバランスを持たせることができる。しかし、低温環境における接着力の低下については樹脂の混合だけでは解決することは難しく、イソシアネート基を持つ架橋剤を配合することで解決することができる。これは、架橋剤を用いて架橋することにより、樹脂の分子量が大きくなり接着力が高くなり、低温環境での接着力も維持することが出来るためだと考えられる。また、樹脂は溶剤に溶解して塗工することで薄膜化することが出来る反面、大きな分子量にする事が出来ない。そのため架橋剤を加えて塗工後に分子量を大きくすることが出来るという効果もある。
ここで、Tgの低い樹脂において、Tgが−30℃より低い樹脂では常温でのタック性が非常に強くなり耐ブロッキング性が悪くなり、10℃よりも高い樹脂では接着力が低下してしまう恐れがある。Tgの低い樹脂として、より好ましくはTgは−20〜10℃であり、更に好ましくは−15〜10℃である。Tgの高い樹脂において30℃よりも低い樹脂では常温でのタック性が強くなり、ブロッキング性が強くなってしまい、Tgの低い樹脂と混合する効果が無くなってしまう。また、Tgが80℃よりも高くなると接着力が低下し、樹脂膜の軟化温度が高くなるために各種基材との貼り合せ(ラミネート)温度が高くなってしまい、十分な接着力を得ることができなくなる。Tgの高い樹脂として、より好ましくは30〜75℃であり、更に好ましくは50〜70℃である。
また、前記接着層に含まれる2種類の樹脂において、−30〜10℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂の割合は、50〜95質量%であることが好ましい。50質量%よりも低くなると接着力が低下し、特に低温環境での繰り返し耐久性(接着性)が低下することがある。95質量%よりも多くなると耐ブロッキング性が低くなってしまう。このTgの低い樹脂の比率はより好ましくは60〜80質量%である。
接着層と支持体の間には接着性を向上させるための易接着層や中間層、クッション層等を設けても良い。また、支持体上に表面処理を施しても良い。
貼り合わせ用基材としては塩化ビニル樹脂(PVC)、非晶性コポリエステル樹脂(例えばPET−G)、ポリカーボネート樹脂等の単独、あるいは混合されたシートが挙げられる。また、これらの基材をラミネートし、その後表面をアクリル樹脂等で処理したものでも良い。
溶媒の具体例としては水、アルコ−ル類、ケトン類、アミド類、エ−テル類、グリコ−ルエ−テル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類等が挙げられる。
本発明における塗工方法については特に制限はなく、ブレ−ド塗工、ワイヤ−バ−塗工、スプレ−塗工、エアナイフ塗工、ビ−ド塗工、カ−テン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバ−スロ−ル塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の塗工方法や、版印刷法、グラビア法などの凹版印刷法、オフセット方式の平版印刷法、あるいはスクリーン製版を用いた孔版印刷法等の公知の印刷方法を用いることができる。
熱としては80〜160℃であることが好ましく、より好ましくは90〜150℃、更に好ましくは100〜140℃である。圧力としては5〜50kgf/cm2であることが好ましく、より好ましくは10〜30kgf/cm2である。温度と圧力は使用する貼り合わせ用基材によって選択される。なお、加熱圧着時の加熱温度または圧力が上記範囲よりも低い場合には貼り合わせ用基材同士の接着や基材と熱可逆性感熱記録媒体との接着性が十分に得ることが出来ずに剥がれが発生する。また、上記範囲よりも高い場合には、貼り合わせ用基材が溶融し変形する、あるいは可逆性感熱記録媒体への熱と圧力の負荷がかかり印字消去特性に悪い影響を及ぼしてしまう。このような熱圧着は、上記した条件下に、たとえば1時間未満、好ましくは1〜50分間程度保持した状態で行うことができる。なお前記保持時間は、単なる例示であり、本発明では特に限定されるものではない。
これらの例としては、第一の特定温度で透明状態となり、第二の特定温度で白濁状態となるもの(特開昭55−154198号公報)、第二の特定温度で発色し、第一の特定温度で消色するもの(特開平4−224996号、特開平4−247985号、特開平4−267190号などの公報)、第一の特定温度で白濁状態となり、第二の特定温度で透明状態となるもの(特開平3−169590号公報)、第一の特定温度で黒、赤、青等に発色し、第二の特定温度で消色するもの(特開平2−188293号、特開平2−188294号公報)等が挙げられる。この中で特に樹脂母材中に高級脂肪酸のような有機低分子物質を分散した系とロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤を用いた系が好ましい。
長鎖アルキル顕色剤としては、代表例として、たとえば特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報などに記載の記録層である。ここで用いる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を一つ以上もつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていても良い。このような可逆性顕色剤の具体例はたとえば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報に記載に示され、1種または2種以上を混合して用いても良い。
熱可逆性記録層は、ロイコ染料、顕色剤、種々の添加剤をバインダー樹脂とともに形成する。このとき用いられる樹脂は支持体上にこれらの材料を結着できれば良く、従来公知の樹脂が1種または2種以上を混合して用いられる。なかでも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱や紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、とくにイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化型の樹脂、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などがとくに好ましく用いられる。しかし、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。また、架橋をさせた場合、記録層のゲル分率は30%以上であることが好ましい。これよりも低いと架橋状態が十分でなく耐久性に劣る。この値は50%以上であると更に好ましく、特に好ましくは70%以上である。記録層中の発色成分と樹脂の割合は、発色成分1に対して0.1から10が好ましく、これより少ないと記録層の熱強度が不足し、これより多い場合には発色濃度が低下して問題となる。また、本発明におけるバインダー樹脂が架橋状態にあるのか非架橋状態にあるのかを区別する方法として、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことによって区別することが出来る。すなわち、非架橋状態にあるバインダー樹脂は、溶媒中に該樹脂が溶けだし溶質中には残らなくなるためである。
塗液調製はペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サンドミル、ダイノミル、コロイドミル等公知の塗液分散装置を用いて行うことができる。また、上記塗液分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散しても良いし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせても良い。更に加熱溶解して急冷または除冷によって析出させても良い。
塗工方法については特に制限はなく、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の方法を用いることができる。
記録層と保護層の接着性向上、保護層の塗布による記録層の変質防止、保護層中の添加剤の記録層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることが好ましく、これによって発色画像の保存性が改善できる。また、記録層の上に設置される保護層、中間層には、酸素透過性の低い樹脂を用いることにより記録層中の発色剤および顕色剤の酸化を防止または低減することが可能になる。中間層は主に樹脂からなり、必要に応じてフィラーを含んでいてもよい。また、紫外線吸収剤を含んでいてもよい。中間層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。また、中間層中のフィラーの含有量は体積分率で1〜95%、より好ましくは5〜75%である。中間層中に前記保護層中に用いられた有機紫外線吸収剤を含有しても良く、その含有量はバインダー100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲が好ましい。中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、中間層の塗工方法、中間層の乾燥・硬化方法等は、前記記録層、保護層で用いられた公知の方法を用いることができる。また、発色感度の向上、接着性の向上のために中間層の下にアンダー層を設けても良い。
また、レーザー記録が可能にするためレーザー光を吸収して光を熱に変換する光熱変換層を設けても良い。
本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて作成された可逆表示部と情報記憶部の両方を設けることにより、情報記憶部に記憶された情報を可逆表示部に表示することで、特別な装置がなくても情報を確認することができ、利便性が向上する。その際に用いられる記憶部は磁気記録層やIC記録部、光メモリーなどが好ましく用いられる。
一方、消色させるためには適当な熱源を用いて比較的長時間加熱し冷却するか、発色温度よりやや低い温度に一時的に加熱すればよい。長時間加熱すると記録媒体の広い範囲が昇温し、その後の冷却は遅くなるため、その過程で消色が起きる。この場合の加熱方法には、熱ローラー、熱スタンプ、熱風などを用いてもよいし、サーマルヘッドを用いて長時間加熱してもよい。好適な加熱部材は、サーマルヘッド、セラミックヒーターである。また、記録層を消色温度域に加熱するためには、例えばサーマルヘッドへの印加電圧やパルス幅を調節することによって、印加エネルギーを記録時よりやや低下させればよい。この方法を用いれば、サーマルヘッドだけで記録・消去ができ、いわゆるオーバーライトが可能になる。もちろん、熱ローラー、熱スタンプによって消色温度域に加熱して消去することもできる。
なお、以下に示す部および%は、いずれも質量基準である。
・塗布する支持体
25μm厚の透明なポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムHPE)
・記録層
−記録層液の調整−
1)顕色剤(下記構造を有する): 3部
3)アクリルポリオール50%溶液(三菱レイヨン社製、LR327) 9部
4)メチルエチルケトン 70部
上記組成物を、ボールミルを用いて平均粒径約1μmまでなるように粉砕分散した。
5)2-アニリノ-3-メチル-6ジブチルアミノフルオラン 1部
6)イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHL) 3部
顕色剤を粉砕分散した分散液に上記組成物を加え、良く攪拌し記録層塗布液を調製した。
−中間層液の調整−
1)アクリルポリオール樹脂50%溶液(三菱レーヨン社製、LR327) 3部
2)酸化亜鉛微粒子30%分散液(住友セメント社製、ZS303) 7部
3)イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートHL) 1.5部
4)メチルエチルケトン 7部
上記組成物を加え良く攪拌し中間層塗布液を調整した。
前記記録層塗布済みフィルム上に、中間層塗布液をワイヤーバーにて塗布し90℃1分の加熱乾燥後、60℃48時間加熱し、膜厚約1μmの塗布膜を作成した。
−保護層液の調整−
1)ペンタエリスルトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPHA)
3部
2)ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業社製、アートレジンUN−3320HA)
3部
3)ジペンタエリスリトールカプロラクトンのアクリル酸エステル
(日本化薬社製、KAYARAD DPCA−120) 3部
4)シリカ(水澤化学工業社製、P−526) 1部
5)光重合開始剤(日本チバガイギー社製、イルガキュア184) 0.5部
6)イソプロピルアルコール 11部
上記組成物を加え良く攪拌して保護層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層塗布済みフィルム上に、保護層塗布液をワイヤーバーにて塗布し加熱乾燥後、80W/cmの紫外線ランプで架橋させ、膜厚約3μmの塗布膜を作成した。
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=40℃)
30部
2)HDI系イソシアネート架橋剤(固形分75%) 0.9部
3)トルエン 56部
4)メチルエチルケトン 14部
5)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
6)架橋型球状アクリル単分散粒子(粒径15μm、粒度分布13.5〜16.5μm) 0.9部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
接着層の形成を除いて、実施例1と同様である。
接着層
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=5.5℃)
24部
2)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=65℃)
6部
3)HDI系イソシアネート架橋剤(固形分75%) 0.9部
4)トルエン 56部
5)メチルエチルケトン 14部
6)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
7)架橋型球状アクリル単分散粒子(粒径15μm粒度分布13.5〜16.5μm) 0.9部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
接着層の形成を除いて、実施例1と同様である。
接着層
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=5.5℃)
21部
2)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=65℃)
9部
3)HDI系イソシアネート架橋剤(固形分75%) 0.9部
4)トルエン 56部
5)メチルエチルケトン 14部
6)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
7)架橋型球状アクリル単分散粒子(粒径15μm粒度分布13.5〜16.5μm) 2.5部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
接着層の形成を除いて、実施例1と同様である。
接着層
−接着層液の調整−
1)水溶性飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、Tg=−10℃) 18部
2)水溶性飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、Tg=35℃) 12部
3)HDI系イソシアネート架橋剤(固形分100%) 1.5部
4)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
5)架橋型球状アクリル単分散粒子(粒径15μm粒度分布13.5〜16.5μm) 0.9部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
25μm厚の透明なポリエステルフィルム(帝人デュポン社製、テトロンフィルムHPE)に約400ÅのAlを真空蒸着して光反射層を設けた。その上に
塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 10部
(電気化学工業社製、デンカビニール♯1000P)
メチルエチルケトン 45部
トルエン 45部
よりなる溶液を塗布、加熱乾燥し、約0.5μm厚の接着層を設けた。
次に、塩化ビニル系共重合体(日本ゼオン社製、M110)26部をメチルエチルケトン210部に溶解した樹脂溶解液中に
直鎖炭化水素含有化合物(A);下記構造式(1)の材料 3部
を加え、ガラス瓶中に直径2mmのセラミックビーズを入れて、ペイントシェーカー(浅田鉄工(株)製)を用い48時間分散し、均一な分散液を作成した。その分散液にイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、コロネート2298−90T)4部を加え記録層液を作成し、前記光反射層を有するPETフィルムの接着層上に加熱乾燥した後、65℃24時間加熱し約10μm厚の記録層を設けた。この記録層上に、
ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液 10部
(大日本インキ化学工業社製、ユニディックC7−157)
イソプロピルアルコール 10部
炭酸カルシウム 3部
よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、80w/cmの紫外線ランプで架橋させ、約3μm厚の保護層膜を作成した。
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=5.5℃)
25部
2)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=65℃)
5部
3)HDI系イソシアネート架橋剤(三井武田ケミカル社製、D−170N) 1部
4)トルエン 56部
5)メチルエチルケトン 14部
6)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
7)架橋型球状アクリル単分散粒子(粒径15μm粒度分布13.5〜16.5μm) 0.5部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
接着層の形成を除いて、実施例1と同様である。
接着層
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=5.5℃)
30部
2)トルエン 56部
3)メチルエチルケトン 14部
4)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
接着層の形成を除いて、実施例1と同様である。
接着層
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=65℃)
30部
2)トルエン 56部
3)メチルエチルケトン 14部
4)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
接着層の形成を除いて、実施例1と同様である。
接着層
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=5.5℃)
30部
2)HDI系イソシアネート架橋剤(固形分75%) 0.9部
4)トルエン 56部
5)メチルエチルケトン 14部
6)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
7)シリコン粒子(東芝シリコーン社製トスパール3120 粒径12μm粒度分布8〜23μm)
0.9部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
接着層の形成を除いて、実施例1と同様である。
接着層
−接着層液の調整−
1)飽和ポリエステル樹脂(固形分30%、トルエン/MEK=8/2:Tg=5.5℃)
30部
2)HDI系イソシアネート架橋剤(固形分75%) 0.9部
3)トルエン 56部
4)メチルエチルケトン 14部
5)多価アルコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、SL−02) 0.6部
6)シリコン粒子(東芝シリコーン社製トスパール145 粒径4.5μm) 0.3部
上記組成物を加えて良く攪拌して接着層塗布液を作成した。
前記、記録層、中間層、保護層塗布済みフィルムの反対面に接着層塗布液をワイヤーバーにて塗布し100℃2分の加熱乾燥後50℃48時間加熱し膜厚約10μmの塗布膜を作成した。
さらに、可逆性感熱記録媒体と透明な非晶性コポリエステルからなるオーバーシート2枚の間に白色の非晶性コポリエステルからなるコアシート2枚を挟みこんだサンプルを圧力15kg/cm2、温度110℃、時間20分でラミネートして非晶性コポリエステルを含む可逆性感熱記録媒体を作成した。
さらにまた、塩化ビニルシートをラミネートしてその表面がアクリル系樹脂で処理された基材に可逆性感熱記録媒体を圧力15kg/cm2、温度130℃、時間20分でラミネートしてアクリル処理塩化ビニルシートを含む可逆性感熱記録媒体を作成した。
ラミネートして作成したサンプルは、カードサイズに加工した。
上記で作成したカードとカードリーダーライターR28000(九州松下社製)を5℃の環境の恒温恒湿槽へ入れて十分に調温した後に、印字エネルギー0.75mJ/dot、消去温度136℃設定にて消去と印字を繰り返して行い100回実施した。
評価結果を以下の様に判断した。
○:繰返し消去印字を行ったがカードに剥がれが発生せず印字部、消去部ともに明瞭に判断できる。
△:繰返し消去印字を行うと印字部、消去部の一部に剥がれによる不良部分が観察される。
×:繰返し消去印字を行うとカードエッジ部分から剥がれが生じ、100回繰返し使用することが出来ない。
実施例、比較例で作成した薄いフィルム状の可逆性感熱記録媒体を10mm巾のテープ状にカットして、上記貼り合せに使用した塩化ビニルシート(太平化学社製:M1063)、非晶性コポリエステルシート(三菱樹脂社製:PG−CHI)、アクリル(アクリル処理塩化ビニルシート)に対して20kg/cm2、120℃、1分にてラミネート試験機(ユニーク社製)にて貼り合せた後、引っ張り試験機(テスター産業)と共に5℃の環境の恒温恒湿槽へ入れて十分に調温する。その後、剥離速度300mm/minで180度剥離を行った。同様に常温環境(22℃)でも測定を行った。
その時の接着強度を以下の様に判断した。
○:接着力が500g/cm以上または基材破断するため十分な接着力がある。
△:接着力が250g/cm以上である。
×:接着力が250g/cm未満である。
上記で作成した可逆性感熱記録媒体の記録層面側と接着層を重ねて、50℃環境で3kg/cm2の荷重をかけて24時間保持した後に取り出し、両者を剥がして行った。
その時の耐ブロッキング性を以下の様に判断した。
◎:表面層と接着層に貼り付きが全くない。
○:表面層と接着層に多少の貼り付きがあるが問題ない。
△:表面層と接着層の貼り付きが強い。
×:表面層が接着層に貼り付き剥がれが生じる。
各実施例、比較例に用いた接着層塗工液の凝集状態(ろ過性)及び作成した可逆性感熱記録媒体の接着層面のザラツキを目視にて観察した。
○:ろ過時のフィルター詰まり、凝集物はなく、接着層塗工面も触手でザラツキはなし。
△:若干ろ過時のフィルターが詰まる傾向はあるが、接着層塗工面のザラツキは少ない。
×:ろ過フィルターに多量の凝集物があり、接着層塗工面もざらついている。
評価結果を下記表1に示す。
2 鏡面板
3 可逆性感熱記録媒体
4 基材シート
6 コアシート
7 オーバーシート
Claims (11)
- 支持体上に熱により色調が可逆的に変化する熱可逆性記録層を設け、前記支持体の反対面に接着層を有する可逆性感熱記録媒体において、前記接着層が、下記(a)〜(c)の要件を満たす架橋型球状粒子を含有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
(a)前記架橋型球状粒子の粒度分布が、平均粒径に対して±10%以内の範囲に粒子が集合する粒度分布であり、かつ、この粒度分布は13.5〜16.5μmであること。
(b)前記架橋型球状粒子の粒径が、接着層膜厚よりも大きいこと。
(c)前記架橋型球状粒子が、接着層に含まれる樹脂に対し10〜15質量%の割合で含まれること。 - 前記架橋型球状粒子が、アクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記接着層が、少なくともガラス転移点(Tg)に差がある2種類の末端又は側鎖に水酸基をもつ樹脂と、イソシアネート基を持つ架橋剤とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記接着層に含まれる2種類の樹脂のガラス転移点(Tg)の差が30℃以上であることを特徴とする請求項3に記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記接着層に含まれる2種類の樹脂が、−30〜10℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂と30〜80℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記接着層に含まれる2種類の樹脂において、−30〜10℃のガラス転移点(Tg)を有する樹脂の割合が、50〜95質量%であることを特徴とする請求項5に記載の可逆性感熱記録媒体。
- 情報記憶部と可逆表示部を有し、前記可逆表示部が少なくとも請求項1〜6のいずれかに記載の熱可逆性感熱記録媒体を有することを特徴とする情報記憶部を有する部材。
- 前記情報記憶部を有する部材が、カード、ディスク、ディスクカートリッジまたはテープカセットであることを特徴とする請求項7に記載の部材。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、または請求項7または8に記載の情報記憶部を有する部材における熱可逆性記録層を加熱することにより、画像の形成および/または消去を行うことを特徴とする画像処理方法。
- サーマルヘッドを用いて画像を形成するものである請求項9に記載の画像処理方法。
- サーマルヘッドまたはセラミックヒータを用いて画像を消去するものである請求項9に記載の画像処理方法。
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