JP4454248B2 - 注出口用キャップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛乳、ジュース、酒などを収容するための紙容器(以下カートンという)に取り付ける注出口に用いるキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図13に示すように、注出口1を取り付けたカートン5が広く使用されている。この注出口1は、図14に示すように、注出口本体2とキャップ3とからなる。注出口本体2は、カートン5の裏面に貼り付けるためのフランジ部2aと、カートン5に形成している注出口取付穴6を貫通してカートン外に突出する筒状のノズル部2bと、ノズル部2bを閉じる遮蔽部2cと、遮蔽部2cの一部を容易に開封しうるように設けられた開封用溝2dと、その開封用溝2dで囲まれた領域に支柱部2eを介して連結されたプルリング2f等を備えている。また、ノズル部2bには、カートン5の注出口取付穴6に嵌合するボス部2baと、そのボス部2baの外周の上端領域に周方向に間隔を開けて配置された数個のカートン止め2bbと、キャップ3をねじ嵌合させるためのねじ山2bc等が形成されている。キャップ3は天板部3aと筒状の胴部3bを有し、その内面にねじ山3bcが形成されている。そして、この注出口1をカートン5に取り付けるには、注出口本体2にキャップ3を取り付けた状態で、その注出口1のキャップ3及びノズル部2bをカートン5の注出口取付穴6に、カートン5の内側から挿入し、カートン止め2bbでカートン5に仮止めし、その状態でフランジ部2aとカートンとを超音波シール或いは熱板によるヒートシールなどにより接合する方法が採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の注出口では、キャップ3を一旦外し、注出口本体2を開封しても、キャップ3を元のように注出口本体2のノズル部2bに締め込んでおくと、外観はキャップ開栓前となんら変わらない。このため、例えば、店頭にあるカートンの注出口に対して、誰かがいたずらでキャップを外し、開封等の改ざんを行っても、キャップを元通りにしておけば見分けがつかず、改ざんの有無を認識できないといった問題があった。そこで、いたずらによる開封を防止するため、一部のカートンでは、注出口を含むカートン全体をシュリンク包装することが行われているが、シュリンク包装はコストアップをもたらすのみならず、工程でトラブルを生じやすいといった問題があった。
【0004】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、シュリンク包装することなく、キャップ開栓の有無を容易に見分けることが可能な、いわゆるピルファープルーフ性を備えた注出口用キャップを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、キャップ開栓の有無を容易に識別可能とするため、キャップを、注出口本体にねじ嵌合して取り付けるキャップ本体と、その下端(なお、本明細書では、キャップや注出口本体に関して「上」、「下」等の表現は、注出口1を図14に示すように置いた状態について述べるものとする)に、キャップ本体の開栓時に破断可能な連結部を介して接続された、注出口本体から抜くことのできない構造のピルファープルーフバンドを備えた構成とし、更に、そのピルファープルーフバンドの外周面にカートン止めとなる複数の突起を形成するという構成としたものである。この構成により、キャップを開栓すると連結部が破断されるため、開栓の有無を容易に見分けることができる。また、カートン止めをキャップ側に設けたため、注出口本体側にカートン止めを設ける必要がなくなり、その分、注出口本体に設けているボス部(図14の符号2baで示す部分)を低くでき、カートンに取り付けた状態での注出口の全高をあまり高くすることなくキャップの高さを高くできる。このため、キャップをキャップ本体とピルファープルーフバンドに分割しても、キャップ本体に必要な高さを確保できる。一般に、カートンに取り付ける注出口の高さは、カートンの包装の関係からあまり大きくできないので、もし、図14に示す従来のキャップ3と同様な高さのキャップを、キャップ本体とピルファープルーフバンドに分割すると、キャップ本体の高さが低くなって持ち手が短くなり、キャップが掴み難くなるとか、ねじ嵌合部が少なくなるためオーバーラントルクが低下してしまうとか、開栓トルクの安定性が低下するとか、輸送時におけるキャップのゆるみが生じる恐れがあるといった問題が生じるが、本発明は、カートン止めをキャップに設けることでこれらの問題点を回避している。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の注出口用キャップの基本形態は、注出口を構成する注出口本体のノズル部にねじ嵌合するキャップ本体と、そのキャップ本体の胴部下端にキャップ開栓時に破断可能な連結部を介して一体に連結されたピルファープルーフバンドを備え、該ピルファープルーフバンドがその内周面に前記ノズル部に係止して抜け止めを図る複数の羽根を備え、外周面にカートン止めとなる複数の突起を有しており、更に、少なくとも前記複数の突起の、キャップ半径方向の直ぐ内側に前記連結部が配置されていることを特徴とする。本発明のキャップには、キャップ本体の外周面にローレットを形成すると共に、ローレットの少なくとも1本の溝がキャップ本体からピルファープルーフバンドまで続くようにすることが好ましい。この構成とすると、キャップ本体を開栓した後、再閉鎖しても、キャップ本体外周面のローレットの溝が、ピルファープルーフバンドの外周面の溝に対してずれた位置となり、キャップ開封の有無を容易に認識できる
【0007】
これらの形態のキャップは、成形のみによって最終形状に、すなわち、キャップ本体とピルファープルーフバンドとが連結部を介して接続した形態に製造したものでもよいが、これに代えて、キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとが全周に渡ってつながった形態に成形し、その後、そのキャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとの境界を前記連結部を除いてスリットすることで分離した構成とすることが好ましい。この構成とすると、キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとを、微小な厚さのスリットで分離でき、そのスリットがあまり目立たないため、開栓の有無が見やすく、しかもスリットを微小とすることができるためキャップ全高を有効に利用できるといった利点が得られる。
【0008】
前記構成のキャップにおいて、キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとを連結する連結部は、キャップの胴部をスリットしてキャップ本体とピルファープルーフバンドとに分離する際にその胴部の円周方向の一部領域を残すことで形成してもよいが、これに代えて、キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとの互いに隣接する部分に、内周面より内側に突起した凸条部分を形成し、これを連結部とすることが好ましい。この構成とすると、前記キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとを分離するには両者の境界の全周をスリットすればよく、スリット作業を容易とすることができる。
【0009】
前記連結部を形成する凸条部分は、キャップの円周方向の任意の位置に配置してもよいが、好ましくは、ピルファープルーフバンドの内周面に形成している羽根の円周方向の中央に配置する。この位置は羽根を上向きに傾斜させた時に、その羽根の剛性によって半径方向内方に変位する部分であるので、この位置に凸条部分を配置しておけば、キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとの境界をスリットする際に、カッター刃をその凸条部分に接する位置まで切り込ませておくことで、その凸条部分を除いてキャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとの境界を確実に切り離すことができる。
【0011】
上記した構成のキャップの製造方法の一つとしては、キャップ本体とピルファープルーフバンドとが全周に渡って一体に連結した構造で且つピルファープルーフバンドの内周面に複数の羽根を備え、外周面にカートン止めとなる複数の突起を有する形態のキャップを成形し、次いでそのキャップを、そのキャップ内にスリッター治具の先端が挿入される形態でスリッター治具に保持させ、該スリッター治具を回転させることによって前記キャップを回転させながら、前記キャップのキャップ本体とピルファープルーフバンドの境界を適当なカッター刃によりスリットする方法を挙げることができる。ここで、前記スリッター治具には、該スリッター治具の先端を前記キャップに挿入する際に、前記羽根を押してキャップ内方にくせ折りする羽根押し部を設けておくことが好ましい。この構成とすると、キャップに対するスリット加工のために、キャップをスリッター治具に保持させた際、同時に羽根を内方にくせ折りすることができ、キャップをキャップ本体に取り付ける作業が容易となる。
【0012】
以下、図面に示す本発明の好適な実施の形態に係るキャップを説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るキャップを備えた注出口を、カートンに取り付けた状態で示す概略断面図、図2はその注出口を、キャップ開栓途中の状態で示す概略断面図、図3はそのキャップの概略断面図、図4はそのキャップの概略側面図、図5はそのキャップの概略底面図、図6はそのキャップを、図3のA−A矢視方向に見て示す概略断面図、図7はキャップをスリッター治具に保持させた状態を示す概略断面図、図8はキャップの胴部をスリットする工程を示す概略断面図、図9は図6と同じ断面を、キャップをスリットする時の状態で示す概略断面図、図10、図11、図12は図1に示す注出口の注出口本体の概略断面図、概略側面図、概略平面図である。図1、図2において、全体を参照符号11で示す注出口は、カートン5に取り付けられた注出口本体12と、その注出口本体12に取り付けられたキャップ13を備えている。
【0013】
注出口本体12は、図10〜図12に示すように、カートンに貼り付けるためのフランジ部12aと、カートン5に形成している注出口取付穴6(図1参照)を貫通してカートン外に突出する筒状のノズル部12bと、ノズル部12bを閉じる遮蔽部12cと、遮蔽部12cの一部を容易に開封しうるように設けられた開封用溝12dと、その開封用溝12dで囲まれた領域に支柱部12eを介して連結されたプルリング12f等を備えている。ここに示す注出口本体12では、遮蔽部12cの中央部分を下方に凸状に形成している。この構造とすることで、プルリング12fに指を引っかける際に指を深く差し込むことができる利点が得られる。ノズル部12bの根元部分には、カートン5の注出口取付穴6に嵌合するボス部12baを設けているが、カートン止めは設けておらず、その分、ボス部12baの高さを低くしている。更に、ノズル部12bの外周面には、キャップ13に設けている羽根(詳細は後述)を引っかけるためのつば部12bbと、キャップ13をねじ嵌合させるためのねじ山12bc等を設けている。
【0014】
図3〜図6において、キャップ13は天板部13aと、筒状の胴部13bと、両者の間のテーパー部13cを備えている。この胴部13bには、下端近傍に全周に渡ってスリット16が形成され、キャップ13をスリット16より上側のキャップ本体13Aと下側のピルファープルーフバンド13Bに分割している。キャップ本体13Aは、注出口本体12のノズル部12b(図1参照)にねじ嵌合するように設けるもので、内周面にねじ山13dを形成している。ピルファープルーフバンド13Bは、注出口本体12のノズル部12b(図1参照)に対して抜けないように取り付けるもので、その内周面に、抜け止めを図るための複数の羽根13eを形成している。この羽根13eは、一定半径の円弧状のものであり、キャップ成形時にはほぼ水平(キャップの中心軸線にほぼ直角)となっているが、図1、図2に示すようにキャップ13を注出口本体12に取り付けた状態では、斜め上方を向いた状態となり、注出口本体12のつば部12bbに引っ掛かってピルファープルーフバンド13Bの抜け止めを図ることができるものである。図3〜図6において、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bとの互いに隣接する部分の内周面には内側に突起した凸条部分13fを適当な間隔をあけて複数個、形成しており、この凸条部分13fをスリットしないで残すことにより、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bとを連結する連結部としている。凸条部分13fは図6から良く分かるように、各羽根13eの円周方向の中央に配置している。この理由については後述する。
【0015】
ピルファープルーフバンド13Bの外周面には、カートン止めとなる複数の(図面の実施の形態では4個の)突起13hを形成している。図1から良く分かるように、注出口本体12のボス部12baにカートン止めを形成せず、キャップ13の外周面にカートン止め13hを形成したことで、キャップ13の下端位置をカートン5に近づけることができ、注出口12の全体の高さを、図14に示す従来の注出口1と同じとした場合においても、キャップ13の高さH1 を、図14に示す従来のキャップ3の高さHよりもかなり高くすることができる。このため、キャップ13の下端領域にピルファープルーフバンド13Bを設けても、キャップ本体13Aの高さH2 を、従来のキャップ3の高さHに近づけることができ、従来のキャップ3と同様な操作性を確保できる。図6から良く分かるように、カートン止めとなる複数の突起13hは、連結部を形成する凸条部分13fの、キャップ半径方向の直ぐ外側に位置するように形成されており、換言すれば、少なくとも複数の突起13hの、キャップ半径方向の直ぐ内側には連結部を形成する凸条部分13fが配置されている。更に、図4に示すように、キャップ本体13Aの外周面には多数の溝18からなるローレットを、胴部13bの外周面のみならず、テーパー部13cにも形成している。このように、テーパー部13cにもローレットを形成したことで、キャップ本体13Aを指でつまんで開く際に、キャップ外周面のローレットが良好に指に引っ掛かり、キャップ本体13Aを良好に開封できる。このようにテーパー部13cにもローレットを形成することは、高さの低いキャップにきわめて有効である。なお、ローレットを形成する凸条(溝18、18の間の部分)は断面が二等辺三角形などの左右対象のものでもよいが、キャップ13を指でつまんで開封する方向に回す時には指に良好に引っ掛かるように不等辺三角形などの非対称形状とすることが好ましい。
【0016】
ローレットを形成する多数の溝18の大部分は、キャップ本体13Aのみに形成するが、いくつかの溝18aはピルファープルーフバンド13Bにも延びるように形成しておく。キャップ本体13Aのみに形成する溝18は、キャップ本体外周面の下端領域を除いた領域に形成し、キャップ本体外周面の下端までは貫通しないようにしておく
【0017】
次に、上記構成のキャップ13の製造方法を説明する。図3〜図5に示す形状で、且つ胴部にスリット16を形成していない形態のキャップ、すなわち、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bとが全周に渡って一体につながった構造で且つピルファープルーフバンド13Bの内周面に複数の羽根13eを備え、外周面にカートン止めとなる複数の突起13hを有する形態のキャップ13′(図7参照)を射出成形等の成形によって製造する。次に、そのキャップ13′を、図7に示すように、スリッターの回転軸に取り付けているスリッター治具21の先端に、キャップ13′内にスリッター治具21の先端が挿入される形態で保持させる。このスリッター治具21の先端は、キャップ13′を同心状に保持可能な形状をしており、且つキャップ13′内に挿入する際に、羽根13eを押してキャップ内方にくせ折りする羽根押し部21aを備えている。かくして、キャップ13′をスリッター治具21の先端に保持させた際、同時に羽根13eをキャップの内方を向くようにくせ折りすることができる。なお、図中、16′はスリット16を形成すべき位置である。
【0018】
スリッター治具21にキャップ13′を保持させた後、図8に示すように、そのキャップ13′を押さえ軸22によってスリッター治具21に押し付けて固定し、スリッター治具21及び押さえ軸22を回転させ、キャップ13′の胴部のスリット16を形成すべき位置16′にカッター刃23を押し付けて、胴部全周をスリットする。これにより、キャップ胴部にスリット16(図3、図4参照)が形成され、キャップをキャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bに分離できる。ここで、カッター刃23により形成するスリット16の幅(間隙の厚さ方向の寸法)はきわめて小さくて良く、カッター刃23の、キャップ胴部に切り込んでいる部分の厚さは、0.2〜0.3mm程度でよい。このように選定することで、キャップ胴部を切断したにもかかわらず、スリットとして認識できないような極く薄いスリット16を形成できる。カッター刃23の切込み深さは、キャップ胴部内周面に形成している凸条部分13fを残して、胴部全周を切断することができるように定めておく。これにより、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bが凸条部分13fのみで連結された状態となる。ところで、ピルファープルーフバンド13Bの内周面には複数の羽根13eを形成しており、キャップ13′をスリッター治具21の先端に保持させる際、この羽根13eがキャップ内方にくせ折りされる。この羽根13eがくせ折りされた時、図9に誇張して示すように、キャップ胴部の羽根13eを形成している領域が直線状に近づくように変形する傾向があり、キャップ胴部の全周のうち、羽根13eの円周方向の中央部分(凸条部分13fを形成している部分)がキャップ中心Oに最も近づく位置となる。従って、カッター刃23の切込み深さを、凸条部分13fに隣接した胴部を切断することができるように設定しておくことで、その他の領域の胴部を確実に切断でき、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bが凸条部分13fのみで連結された状態とすることができる。以上により、図3〜図6に示すキャップ13が製造される。
【0019】
上記した構成のキャップ13及び注出口本体12の材料には、従来の注出口に用いられる材料を適宜使用すればよく、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂を挙げることができる。
【0020】
次に、上記したキャップ13を備えた注出口11の使用方法を説明する。この注出口11も従来の注出口1と同様に、注出口本体12にキャップ13を取り付けた状態で、図1に示すようにカートン5に取り付けられる。この時、キャップ13はキャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bが凸条部分13fで連結された状態となっており、且つピルファープルーフバンド13Bの内周面に設けられている羽根13eは注出口本体12のつば部12bbの下に入り込んだ状態となっている。また、キャップ13のキャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bとの間にはスリット16があるが、ほとんど目視できない状態となっている。このキャップ13を開栓するには、キャップ本体13Aをつまんで開栓方向に回転させる。これにより、図2に示すように、キャップ本体13Aは注出口本体12のノズル部12bの上方に抜けてゆくが、ピルファープルーフバンド13Bは、その羽根13eが注出口本体12のつば部12bbに突き当たって上方への移動が阻止されるため、その位置に留まり、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bを連結していた凸条部分13fが破断する。かくして、キャップ本体13Aのみを開封できる。もし、だれかがいたずらで、キャップ本体13Aを開栓した後、そのキャップ本体を再閉鎖したとしても、その時には、凸条部分13fを破断した痕跡が残り、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bとの間に隙間が生じる。このため、容易に開栓の有無を確認できる。また、図4に示すように、キャップ外周面に形成しているローレットの溝18のうち、キャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bとにまたがって形成している溝18aが円周方向にずれた状態となり、この点からも開栓の有無を確認できる。かくして、例えば、店頭で販売しているカートンの注出口11をだれかがいたずらで開栓し、再度キャップ13を取り付けておいたとしても、容易に開栓したことを見分けることができる。
【0021】
なお、上記した実施の形態に係るキャップ13では、胴部の内周面に凸条部分13fを形成し、この凸条部分13fをキャップ本体13Aとピルファープルーフバンド13Bを連結する連結部としたが、本発明はこの構成に限らず、キャップ胴部内面に凸条部分を形成せず、胴部を全周に渡って一定肉厚とし、その胴部をスリットする際に、円周方向の複数箇所をスリットしないで残し、連結部としてもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明の注出口用キャップは、キャップ本体の下方に連結部を介して連結したピルファープルーフバンドを形成し、その外周面にカートン止めとなる複数の突起を形成したことにより、注出口の全高をあまり高くすることなくキャップ本体に、開閉などの取り扱いに必要とされる高さを確保でき、且つ、ピルファープルーフバンドの状態によって開栓の有無を判断でき、カートンに対するいたずらや改ざんの防止を図ることができるといった効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るキャップを備えた注出口を、カートンに取り付けた状態で示す概略断面図
【図2】図1に示す注出口を、開栓途中の状態で示す概略断面図
【図3】図1の注出口に用いているキャップの概略断面図
【図4】図3に示すキャップの概略側面図
【図5】図3に示すキャップの概略底面図
【図6】図3に示すキャップをA−A矢視方向に見た概略断面図
【図7】キャップをスリッター治具に保持させた状態を示す概略断面図
【図8】キャップの胴部をスリットする工程を示す概略断面図
【図9】図6と同じ断面を、キャップをスリットする時の状態で示す概略断面図
【図10】図1に示す注出口の注出口本体の概略断面図
【図11】図10に示す注出口本体の概略側面図
【図12】図10に示す注出口本体の概略平面図
【図13】注出口を取り付けたカートンの概略斜視図
【図14】カートンに取り付けた従来の注出口の概略断面図
【符号の説明】
1 11 注出口
2、12 注出口本体
3、13 キャップ
5 カートン
6 注出口取付穴
12a フランジ部
12b ノズル部
12ba ボス部
12bb つば部
12c 遮蔽部
12d 開封用溝
12f プルリング
13A キャップ本体
13B ピルファープルーフバンド
13a 天板部
13b 胴部
13c テーパー部
13d ねじ山
13e 羽根
13f 凸条部分
13h カートン止め
16 スリット
18 溝
21 スリッター治具
21a 羽根押し部
22 押さえ軸
23 カッター刃

Claims (5)

  1. 紙容器用の注出口に設けるキャップであって、注出口を構成する注出口本体のノズル部にねじ嵌合するキャップ本体と、そのキャップ本体の胴部下端にキャップ開栓時に破断可能な連結部を介して一体に連結されたピルファープルーフバンドを備え、該ピルファープルーフバンドがその内周面に前記ノズル部に係止して抜け止めを図る複数の羽根を備え、外周面にカートン止めとなる複数の突起を有しており、少なくとも前記複数の突起の、キャップ半径方向の直ぐ内側には前記連結部が配置されていることを特徴とする注出口用キャップ。
  2. 前記キャップ本体の外周面にローレットを形成すると共に、ローレットの少なくとも1本の溝がキャップ本体からピルファープルーフバンドまで続いていることを特徴とする請求項1記載の注出口用キャップ。
  3. 前記キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとが、全周に渡ってつながった形態に成形された後、前記キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとの境界を前記連結部を除いてスリットすることで分離されていることを特徴とする請求項1又は2記載の注出口用キャップ。
  4. 前記連結部が、前記キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとの互いに隣接する部分の内周面より内側に突起した凸条部分で形成されており、前記キャップ本体の胴部とピルファープルーフバンドとが、その凸条部分を除いた全周をスリットすることで分離されていることを特徴とする請求項3記載の注出口用キャップ。
  5. 前記連結部を形成する凸条部分が、前記ピルファープルーフバンドの内周面に形成している羽根の円周方向の中央に配置されていることを特徴とする請求項4記載の注出口用キャップ。
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