JPH0738164Y2 - 密閉キャップ - Google Patents

密閉キャップ

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JPH0738164Y2
JPH0738164Y2 JP1991020061U JP2006191U JPH0738164Y2 JP H0738164 Y2 JPH0738164 Y2 JP H0738164Y2 JP 1991020061 U JP1991020061 U JP 1991020061U JP 2006191 U JP2006191 U JP 2006191U JP H0738164 Y2 JPH0738164 Y2 JP H0738164Y2
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尚 斉藤
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願の考案はガラス瓶等に用
いる合成樹脂製の密閉キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】日本酒等の液体内容物を入れるガラス瓶
の密閉キャップとしては、従来、口の狭い瓶の場合は金
属製の王冠が一般的であり、広口瓶の場合は薄いアルミ
ニウム等の金属板を永久変形により瓶の口に固定するよ
うにしたものが一般的であったが、最近では、これら金
属製のキャップに代えて射出成形による2部品構造のプ
ラスチック製密閉キャップが用いられることも多い。
【0003】2部品構造のプラスチック製密閉キャップ
の構造は、例えば実開昭53−146665号公報や実
開昭55−381号公報に記載されている。このうち、
実開昭53−146665号公報記載のキャップは、容
器の首部に係止する内キャップ(中栓)と該内キャップ
の外側に嵌着される外キャップ(緊締環体)とからなる
ものであって、内キャップを内筒部と外筒部とを有する
二重筒構造とし、その外筒部下部外周に容器の首部に嵌
着係合する掛合突条を突設するとともに、その外筒周壁
には拡開を可能とするため前記掛合突条を間欠的に切り
取るような切り欠きを形成し、内筒周壁に異径舌片を複
数個突出形成し、外キャップには内キャップと係合一体
となる掛止部を設けている。このキャップは、外キャッ
プ内に内キャップを途中まで押し込んで仮嵌合した状態
で容器の首部に載置し、次いで内キャップを下方に押圧
することにより内キャップの掛合突条を容器の掛合凹部
に嵌入させる。そして、次に外キャップを押圧し、外キ
ャップ下部の掛止部を内キャップの掛合段部に嵌着掛合
させて内キャップと外キャップとを係合一体化せしめ
る。また、開栓は王冠と同様に栓抜きによって行い、そ
の際、外キャップが破壊されることによって内キャップ
の開栓が可能となる。そのため、破壊を容易ならしめる
よう外キャップの内側周面には下端部より上部に至る多
数の薄肉溝が適宜間隔をおいて凹設されている。
【0004】一方、上記実開昭55−381号公報記載
のキャップは、上記と同様に二重筒構造の内キャップと
緊締作用をする外キャップとを嵌合一体化するキャップ
であるが、このキャップの場合は、外キャップの周壁に
2本の割り溝を上端より下方に向けて適宜深さに刻設
し、その割溝相互間の周壁部分に指掛けリングを一体連
設したものである。指掛けリングは外キャップの頂板部
内周に沿って大径同心状に形成され、数個の刃止めによ
ってこれら指掛けリングと頂板部内周とが連結されてい
る。また、内キャップは外筒部の下端外周と上部外周の
2カ所に掛合凹部を備え、外キャップには内キャップの
上記2カ所の掛合凹部に係合する掛合突条が周壁部内周
にそれぞれ設けられている。この場合、内容物が充填さ
れた容器の首部に仮嵌合状態のキャップを載置し下方に
打圧すると、外キャップの2カ所の掛合突条が内キャッ
プの2カ所の掛合凹部にそれぞれ嵌入されて、内キャッ
プと外キャップとが一体化された状態で容器首部に嵌合
される。また、開栓は指掛けリングを引っ張ることによ
って行う。その際、外キャップは割溝に沿って下方が破
壊され、内キャップの開栓が可能となる。
【0005】ところで、上記実開昭53−146665
号公報記載のキャップの場合には、開封するのに栓抜き
が必要であるとか、また、内キャップを外キャップの途
中まで押し込んだ状態では安定しないため仮嵌合状態で
出荷するようなことはできないといった問題がある。こ
れに対し、実開昭55−381号公報記載のキャップの
場合には、上記のように外キャップに一体に成形された
指掛けリングを引っ張ることで開封でき、また、仮嵌合
状態で保持して出荷することができるなど、利便性が高
い。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、外キャ
ップに指掛けリングを一体成形してなる上記実開昭55
−381号公報記載のような従来のキャップには、なお
幾つかの問題点があった。
【0007】第1に、上記従来のキャップでは指掛けリ
ングは割溝に沿って破壊されるようになっているもの
の、この割溝は外キャップ周壁の途中までしか設けられ
ないため、最後の部分で指掛けリングを引き離すのに力
が要り、開封性が今一つ良好でなかった。また、指掛け
リングが外キャップの頂板部内周に沿って大径同心状に
形成されているため、つかむ位置がまちまちとなって開
封性が安定せず、また頂板部内周との間に指が入る間隙
がないために指掛けリングがつかみにくいといった問題
もあった。
【0008】第2に、上記従来のキャップでは、仮嵌合
状態での内キャップ天面と外キャップ頂板部との間隙が
かなり大きくなる。そのため、打栓時の外キャップの移
動距離が長くなって、斜め嵌合等の嵌合不良が発生しや
すい。
【0009】第3に、上記従来のキャップでは、プラス
チック製の内キャップの液体バリヤー性(液密性)が十
分でないという問題もある。
【0010】この出願の考案は上記問題点に鑑みてなさ
れたものであって、2部品構造のプラスチック製キャッ
プの開封性を高めることを目的とする。
【0011】また、この出願の考案は、2部品構造のキ
ャップにおける打栓時の外キャップの移動距離を短くし
て嵌合安定性を向上させることを目的とする。
【0012】また、この出願の考案は、プラスチック製
キャップのバリヤー性を向上させることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この出願の考案に係る密
閉キャップは、容器口部に係止する内キャップと緊締用
の外キャップとからなるプラスチック製の密閉キャップ
であって、リング状の頂板部とこの頂板部の外周に連設
された周壁部とよりなる断面略逆L字形の環体によって
外キャップを構成し、かつ、外キャップの周壁部にその
上端より下方に向けて延びる所定長さの2本の切り欠き
と、これら2本の切り欠きのそれぞれの下端から下方に
向けて周壁部の下端まで延びる薄肉溝とを設けるととも
に、前記2本の切り欠きに挟まれた周壁部分に連続し
頂板部の内側に、略楕円形状でその短軸一端側が頂
板部内周部分との間に指掛け用の隙間を残すよう配置さ
れたリング部と該リング部を短軸他端側において前記
壁部分に連結する連結部とからなる指掛けリングを設
、リング部の長軸両端および連結部をスリットによっ
て頂板部から隔て、各スリットの切り欠きとの接続位置
および長軸両端に近接した位置にそれぞれ刃止めを設け
ることにより良好な開封性を得るようにしたものであ
【0014】また、この出願の考案に係る密閉キャップ
は、容器口部に係止する内キャップと緊締用の外キャッ
プとからなるプラスチック製の密閉キャップであって、
内キャップを、略円形の天板部とこの天板部の周縁から
下方に連設され容器口部の外周に被せられる外筒部と該
外筒部より所定距離内側に寄った位置で前記天板部から
下方に連設され前記容器口部の内周に嵌合される内筒部
とを有し、外筒部が下部外周に掛合凹部を備え、また、
この掛合凹部に連続してその下縁に外方に向けて突出す
る掛合突条を備えるものとし、また、外キャップを、リ
ング状の頂板部とこの頂板部の外周に連設された周壁部
とよりなる断面略逆L字形の環体からなり、仮嵌合時に
内キャップ外筒部の掛合凹部と係合するとともに打栓嵌
合により内キャップ外筒部の掛合突条を乗り越えて該掛
合突条と係合する突条を周壁部内周に有するものとする
とともに、外キャップの周壁部に引き裂き用の指掛けリ
ングを連設したものであり、これにより、打栓時の外キ
ャップの移動距離を短くして嵌合安定性を向上させるよ
うにした。
【0015】また、上記構成の密閉キャップにおいて、
内キャップは天板部にアルミニウム層を有するものとす
ることができ、それにより液体バリヤー性が向上する。
【0016】
【作用】上記のように構成された密閉キャップは、内キ
ャップが容器口部に係止され、この内キャップが外側か
ら被せられた外キャップによって締め付けられて容器口
部に密閉嵌合される。また、キャップ開封時には、指掛
けリングを引っ張って外キャップを破壊する。そして、
特に、外キャップの周壁部にその上端より下方に向けて
2本の切り欠きが設けられ、これらの切り欠きに挟まれ
た周壁部分に連続して頂板部の内側に、略楕円形状で
その短軸一端側が頂板部内周部分との間に指掛け用の隙
間を残すよう配置されたリング部と該リング部を短軸他
端側において前記周壁部分に連結する連結部とからなる
指掛けリングが設けられ、リング部の長軸両端および連
結部がスリットによって頂板部から隔てられ、各スリッ
トの切り欠きとの接続位置および長軸両端に近接した位
置にそれぞれ刃止めが設けられるとともに、上記2本の
切り欠きのそれぞれの下端から下方に向けて周壁部の下
端まで延びる薄肉溝が設けられた構成の密閉キャップで
は、開封時に指掛けリングを起こして引っ張ると、刃止
めが破れ、2本の切り欠きに挟まれた周壁部分が指掛け
リングとともに引き裂き方向に引っ張られ、その際に、
切り欠き下方の周壁部分が薄肉溝に沿って簡単に破壊さ
れる。刃止めは、各スリットの切り欠きとの接続位置と
長軸両端に近接した位置とに設けられており、指掛けリ
ングを起こすと、長軸両端側の刃止めがまず破れ、次い
で、指掛けリングを引っ張ることによって切り欠き側の
刃止めが破れる。指掛けリングはリング部が略楕円形状
で、連結部と反対の短軸一端側には頂板部内周部分との
間に指掛け用の隙間を形成するものであるため、つかむ
のが容易で、つかむ位置のばらつきが少なくて安定した
開封性が得られる。また、指掛けリングは、リング部が
上述のように略楕円形であることにより、また、その長
軸両端側と切り欠き側に刃止めが設けられていることに
よって、連結部と反対の短軸一端側に指掛け用の隙間を
確保しつつ未開封状態でのばたつきや跳ね返りを防止す
ることを可能とする。また、長軸両端側の刃止めは指掛
けリングを起こすときに剪断力を受け易い位置にあり、
切り欠き側の刃止めは指掛けリングを起こした後引っ張
るときに剪断力を受け易い位置にあって、いずれも容易
に破れ、よって、開封性を損うことはない。
【0017】また、内キャップが、外筒部の下部外周に
掛合凹部を備え、また、この掛合凹部に連続して外筒部
の下縁に外方に向けて突出する掛合突条を備えるものと
され、外キャップが、仮嵌合時に内キャップ外筒部の掛
合凹部と係合するとともに打栓嵌合により内キャップ外
筒部の掛合突条を乗り越えて該掛合突条と係合する突条
を周壁部内周に有するものとされることにより、内キャ
ップと外キャップは仮嵌合状態で安定保持することがで
き、また、仮嵌合のまま容器口部に載置して上方から打
圧することによる所謂打栓嵌合を行うことができる。し
かも、その打栓嵌合の際の外キャップの移動距離が相対
的に短く、したがって、嵌合安定性が高い。
【0018】また、内キャップを天板部にアルミニウム
層を有するものとすることで、液体バリヤー性が向上す
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例を図面に基づいて説明する。
【0020】図1はこの出願の考案の一実施例であるガ
ラス瓶用密閉キャップにおける内キャップを一部破断し
て示す平面図、図2は図1のA−A断面図、図3は同密
閉キャップにおける外キャップを一部破断して示す平面
図、図4は図3のB−B断面図、図5は図3のC−C断
面図、図6は同外キャップを側面から見た部分拡大図、
図7は同実施例の密閉キャップを仮嵌合状態で示す部分
断面図、図8は同密閉キャップを密閉嵌合状態で示す部
分断面図である。
【0021】この実施例の密閉キャップ1は、内キャッ
プ2と外キャップ3との2部品によって構成される。こ
れら内キャップ2と外キャップ3は、共にPE(ポリエ
チレン)とPP(ポリプロピレン)のコポリマー樹脂
(例えば、昭和電工製 商品名スーパーランダム)によ
る射出成形品である。
【0022】内キャップ2は、略円形で中央側が周縁部
分に対し円形にやや窪んだ形の天板部4と、この天板部
4の周縁から下方に連設され自由状態で外方にやや拡が
るよう全体に傾斜する外筒部5と、上記外筒部5から所
定距離内側に寄った位置で上記天板部4から下方に連設
され外筒部5の下端を僅かに越える位置まで垂直に延び
る内筒部6とを有している。
【0023】上記外筒部5は、下半分が全周にわたり内
側に丸く膨らんだ形状とされ、この内側に膨らんだ部分
の外周が外キャップ3に対する掛合凹部7とされ、内周
側がガラス瓶8の口部9に係合する掛合突条10とされ
ている。また、外筒部5の下縁には上記掛合凹部7に連
続して外側に向け突出する掛合突条11が設けられてい
る。また、上記外筒部5には、天板部4との接続位置に
近い上部位置から下縁外側の掛合突条11までの部分を
16個の片部分に分離する放射方向の切り込み12が等
間隔で設けられている。また、上記内筒部6には、外周
面の高さ方向の中程の位置に2条の環状舌片13,14
が設けられ、天板部4の下面には、内筒部6の外周に近
接した位置に1条の環状舌片15が設けられている。こ
れら環状舌片13,14,15はいずれも断面楔形であ
って、その内で、内筒部6外周の2条の環状舌片13,
14は、楔形の下辺が略水平で上辺が斜め下向きとなる
よう突出形成され、天板部4下面の環状舌片15は、全
体が斜め外向きとなるよう突出形成されている。そし
て、それら環状舌片13,14,15の大きさは、内筒
部6外周の下側の環状舌片13の径に対し上側の環状舌
片14の径が僅かに大きく、天板部4下面の環状舌片の
径がさらに大きくなるよう設定されている。
【0024】また、内キャップ2の天板部4は、液体バ
リヤー性を確保するためのアルミニウム層16がインサ
ート成形によって設けられている。
【0025】外キャップ3は、リング状の頂板部17
と、該頂板部17の外周に連設された周壁部18とより
なる断面略逆L字形の環体によって構成されている。そ
して、外キャップ3の上記周壁部18には、上端より下
方に向けて高さ方向の略中央に達する2本の切り欠き1
9,19が設けられ、さらに、これら2本の切り欠き1
9,19のそれぞれの下端から下方に向けて周壁部18
下端まで延びる薄肉溝20,20が設けられている。こ
れら薄肉溝20,20は、周壁部18を上記切り欠き1
9,19の半分程度の幅で、外周側から半切り状に形成
されている。そして、上記2本の切り欠き19,19に
挟まれた周壁部分に連続して頂板部17の内側に指掛け
リング21が設けられている。この指掛けリング21
は、頂板部17内周と曲率の等しい二つの曲線部分をつ
なぎ合わせてなる外形略楕円形状の厚肉リング部21a
と、このリング部21aを上記2本の切り欠き19,1
9の間の周壁部分に連結する連結部22とからなるもの
であって、上記リング部21aの短径は頂板部17内径
の略半分とされ、短軸が頂板部17の径方向に向き、該
リング部21a全体が頂板部17の中心を越えない位置
に収まるよう配置されている。また、上記リング部21
aの長軸両端および上記連結部22は、周壁部18の上
記切り欠き19,19と同幅で上記切り欠き19,19
に向けて延びるスリット23,23によって頂板部17
から隔てられている。そして、これらスリット23,2
3には、それぞれ上記切り欠き19,19との接続位置
と長軸両端に近い位置に刃止め24,25が設けられて
いる。
【0026】また、外キャップ3の周壁部18の下端内
周には、上記二つの薄肉溝20,20の間とその外側近
傍を除く範囲に突条26が延設されている。外キャップ
3の周壁部18は内キャップ2の外筒部5および内筒部
6より高さ寸法が大きく、上記突条26は、打栓嵌合時
には内キャップ2の外筒部5の下縁に設けられた上記掛
合突条11を乗り越えて該掛合突条11に係合嵌着する
位置に設けられている。この突条26は、打栓嵌合前の
仮嵌合時においては内キャップ2の外筒部5外周の上記
掛合凹部7に係合し、それにより内キャップ2と外キャ
ップ3とが仮嵌合状態で保持可能である。
【0027】上記のように構成された内キャップ2と外
キャップ3は、図7に示す仮嵌合状態で酒造メーカー等
に出荷することができる。そして、瓶8に内容物が充填
された後で、図8に示すように打栓嵌合される。こうし
て打栓嵌合された状態では、外キャップ3の弾性変形に
よって内キャップ2の外筒部5および天板部4の環状舌
片13,14,15が屈曲して瓶8の口部9を密閉す
る。また、内キャップ2の天板部4には上記のようにア
ルミニウム層16が設けれており、これによってバリヤ
ー性が確保される。なお、上記構成によれば、仮嵌合状
態から打栓嵌合する際の外キャップ3の移動距離は比較
的短く、この程度の移動距離では斜め嵌合等の不良状態
が発生することは殆ど無い。
【0028】また、上記のようにして嵌合された密閉キ
ャップ1は、指掛けリング21をつかんで引き裂き方向
に引っ張ることにより容易に外すことができる。指掛け
リング21を起こして引っ張ると、刃止め24,25が
破れ、外キャップ3の2本の切り欠き19,19に挟ま
れた周壁部分が指掛けリング21とともに引き起こされ
る。そして、指掛けリング21をさらに引っ張ると、薄
肉溝20に沿って周壁部18が破れ、外キャップ3が外
れる。このようにして外キャップ3が外れると、内キャ
ップ2は締め付けがなくなるため手で簡単に外せる。指
掛けリング21と頂板部17の対向する内周部分との間
隙は頂板部17内周側面積の半分以上を占めており、し
かも、内キャップ2の天板部4が円形に窪んでいるた
め、開封時の指掛けは容易である。
【0029】また、この実施例の密閉キャップ1は、内
キャップ2の外筒部5の下半分が内側に膨らむことによ
って、膨らみの内周側がガラス瓶8の口部9に係合する
掛合突条10となり、同時に、膨らみの外周側が仮嵌合
時に外キャップ3下端内周の突条26を係止する掛合凹
部7となるよう構成されているため、内側と外側の両方
に掛合手段を形成するものでありながら内キャップ2の
外筒部5の厚みを薄くすることができる。また、外キャ
ップ3の周壁部18は下端内周に突条26を有するもの
の、外周には出っ張りがない構造とされている。内キャ
ップ2および外キャップ3がこのように構成されている
ことで、密閉キャップ1の径は全体として小さくするこ
とができ、それにより、この種プラスチック製キャップ
を用いた商品の自動販売機での取り扱いが容易となる。
【0030】また、この実施例では上記のように密閉キ
ャップ1を構成する内キャップ2および外キャップ3が
共にPEとPPのコポリマー樹脂の成形品であって、延
性が適当に大きいため、指掛けリング21が流通時ある
いは引っ張り途中で切れてしまうといったような不都合
は生じにくく、また、一旦開封した後の内キャップ2の
再使用が容易である。
【0031】
【考案の効果】この出願の考案は以上のように構成され
ているので、指掛けリングを引っ張った時に薄肉溝に沿
って外キャップが破壊されやすく、開封性が良好であ
る。
【0032】また、指掛けリングが、外キャップの対向
する頂板部内周との間に指掛け用の間隙を残すような小
さなものとされることによって、指掛けリングがつかみ
やすくなり、また、つかむ位置のばらつきが少なくなっ
て開封性が安定する。
【0033】また、密閉嵌合時に内キャップの外筒部下
縁の掛合突条を乗り越えて係合する外キャップ周壁部内
周の突条を、仮嵌合時には内キャップの外筒部下部外周
の掛合凹部に係合させるよう構成することにより、打栓
嵌合の際の外キャップの移動距離を短くして斜め嵌合等
の嵌合不良をなくすることができる。
【0034】また、内キャップの天板部にアルミニウム
層を設けることにより、液体バリヤー性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の考案の一実施例であるガラス瓶用密
閉キャップにおける内キャップを一部破断して示す平面
【図2】図1のA−A断面図
【図3】同密閉キャップにおける外キャップを一部破断
して示す平面図
【図4】図3のB−B断面図
【図5】図3のC−C断面図
【図6】同外キャップを側面から見た部分拡大図
【図7】同実施例の密閉キャップを仮嵌合状態で示す部
分断面図
【図8】同密閉キャップを密閉嵌合状態で示す部分断面
【符号の説明】
1 密閉キャップ 2 外キャップ 3 内キャップ 4 天板部 5 外筒部 6 内筒部 7 掛合凹部 8 ガラス瓶 9 口部 11 掛合突条 16 アルミニウム層 17 頂板部 18 周壁部 19 切り欠き 20 薄肉溝 21 指掛けリング 26 突条

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器口部に係止する内キャップと該内キ
    ャップの外側に被せる緊締用の外キャップとからなるプ
    ラスチック製の密閉キャップであって、リング状の頂板
    部と該頂板部の外周に連設された周壁部とよりなる断面
    略逆L字形の環体によって前記外キャップを構成し、か
    つ、該外キャップの前記周壁部に該周壁部の上端より下
    方に向けて延びる所定長さの2本の切り欠きと、これら
    2本の切り欠きのそれぞれの下端から下方に向けて該周
    壁部の下端まで延びる薄肉溝とを設けるとともに、前記
    2本の切り欠きに挟まれた周壁部分に連続して前記頂
    板部の内側に、略楕円形状でその短軸一端側が頂板部内
    周部分との間に指掛け用の隙間を残すよう配置されたリ
    ング部と該リング部を短軸他端側において前記周壁部分
    に連結する連結部とからなる指掛けリングを設け、前記
    リング部の長軸両端および前記連結部をスリットによっ
    て前記頂板部から隔て、各スリットの前記切り欠きとの
    接続位置および前記長軸両端に近接した位置にそれぞれ
    刃止めを設けたことを特徴とする密閉キャップ。
  2. 【請求項2】 容器口部に係止する内キャップと該内キ
    ャップの外側に被せる緊締用の外キャップとからなるプ
    ラスチック製の密閉キャップであって、内キャップを、
    略円形の天板部と該天板部の周縁から下方に連設され容
    器口部の外周に被せられる外筒部と該外筒部から所定距
    離内側に寄った位置で前記天板部から下方に連設され前
    記容器口部の内周に嵌合される内筒部とを有し、前記外
    筒部が下部外周に掛合凹部を備え、また、該掛合凹部に
    連続して該外筒部の下縁に外方に向けて突出する掛合突
    条を備えるものとし、外キャップを、リング状の頂板部
    と該頂板部の外周に連設された周壁部とよりなる断面略
    逆L字形の環体からなり、仮嵌合時に前記内キャップの
    外筒部の掛合凹部と係合するとともに打栓嵌合により前
    記外筒部下縁の掛合突条を乗り越えて該掛合突条と係合
    する突条を周壁部内周に有するものとするとともに、前
    記外キャップの周壁部に引き裂き用の指掛けリングを連
    設したことを特徴とする密閉キャップ
  3. 【請求項3】 内キャップは天板部にアルミニウム層を
    有するものとされた請求項1または2記載の密閉キャッ
    プ。
JP1991020061U 1991-03-29 1991-03-29 密閉キャップ Expired - Lifetime JPH0738164Y2 (ja)

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