JPH04115147U - 密閉キヤツプ - Google Patents

密閉キヤツプ

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JPH04115147U
JPH04115147U JP2006191U JP2006191U JPH04115147U JP H04115147 U JPH04115147 U JP H04115147U JP 2006191 U JP2006191 U JP 2006191U JP 2006191 U JP2006191 U JP 2006191U JP H04115147 U JPH04115147 U JP H04115147U
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尚 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2部品構造の打栓嵌合式プラスチック製密閉
キャップの開封性を高めるとともに、打栓嵌合時の移動
距離を短くし、また、液体バリヤー性を向上させる。 【構成】 内キャップ2は、天板部4と外筒部5と内筒
部6とからなるものとし、内筒部6の外周と天板部4の
周縁部下面に密閉用の環状舌片13,14,15を設け
る。また、外筒部の下半分は内側に膨らませて、その膨
らみの外周が掛合凹部7で内周が掛合突条10となるよ
うにする。一方、外キャップ3は、リング状の頂板部1
7と周壁部18とからなるものとし、周壁部18の下縁
内周に突条26を設けるとともに、頂板部17の内側に
指掛けリング21を設ける。指掛けリングは、外キャッ
プ3の2本の切り欠きに挟まれた周壁部分に連設し、切
り欠きの下方には薄肉溝を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この出願の考案はガラス瓶等に用いる合成樹脂製の密閉キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
日本酒等の液体内容物を入れるガラス瓶の密閉キャップとしては、従来、口の 狭い瓶の場合は金属製の王冠が一般的であり、広口瓶の場合は薄いアルミニウム 等の金属板を永久変形により瓶の口に固定するようにしたものが一般的であった が、最近では、これら金属製のキャップに代えて射出成形による2部品構造のプ ラスチック製密閉キャップが用いられることも多い。
【0003】 2部品構造のプラスチック製密閉キャップの構造は、例えば実開昭53−14 6665号公報や実開昭55−381号公報に記載されている。このうち、実開 昭53−146665号公報記載のキャップは、容器の首部に係止する内キャッ プ(中栓)と該内キャップの外側に嵌着される外キャップ(緊締環体)とからな るものであって、内キャップを内筒部と外筒部とを有する二重筒構造とし、その 外筒部下部外周に容器の首部に嵌着係合する掛合突条を突設するとともに、その 外筒周壁には拡開を可能とするため前記掛合突条を間欠的に切り取るような切り 欠きを形成し、内筒周壁に異径舌片を複数個突出形成し、外キャップには内キャ ップと係合一体となる掛止部を設けている。このキャップは、外キャップ内に内 キャップを途中まで押し込んで仮嵌合した状態で容器の首部に載置し、次いで内 キャップを下方に押圧することにより内キャップの掛合突条を容器の掛合凹部に 嵌入させる。そして、次に外キャップを押圧し、外キャップ下部の掛止部を内キ ャップの掛合段部に嵌着掛合させて内キャップと外キャップとを係合一体化せし める。また、開栓は王冠と同様に栓抜きによって行い、その際、外キャップが破 壊されることによって内キャップの開栓が可能となる。そのため、破壊を容易な らしめるよう外キャップの内側周面には下端部より上部に至る多数の薄肉溝が適 宜間隔をおいて凹設されている。
【0004】 一方、上記実開昭55−381号公報記載のキャップは、上記と同様に二重筒 構造の内キャップと緊締作用をする外キャップとを嵌合一体化するキャップであ るが、このキャップの場合は、外キャップの周壁に2本の割り溝を上端より下方 に向けて適宜深さに刻設し、その割溝相互間の周壁部分に指掛けリングを一体連 設したものである。指掛けリングは外キャップの頂板部内周に沿って大径同心状 に形成され、数個の刃止めによってこれら指掛けリングと頂板部内周とが連結さ れている。また、内キャップは外筒部の下端外周と上部外周の2カ所に掛合凹部 を備え、外キャップには内キャップの上記2カ所の掛合凹部に係合する掛合突条 が周壁部内周にそれぞれ設けられている。この場合、内容物が充填された容器の 首部に仮嵌合状態のキャップを載置し下方に打圧すると、外キャップの2カ所の 掛合突条が内キャップの2カ所の掛合凹部にそれぞれ嵌入されて、内キャップと 外キャップとが一体化された状態で容器首部に嵌合される。また、開栓は指掛け リングを引っ張ることによって行う。その際、外キャップは割溝に沿って下方が 破壊され、内キャップの開栓が可能となる。
【0005】 ところで、上記実開昭53−146665号公報記載のキャップの場合には、 開封するのに栓抜きが必要であるとか、また、内キャップを外キャップの途中ま で押し込んだ状態では安定しないため仮嵌合状態で出荷するようなことはできな いといった問題がある。これに対し、実開昭55−381号公報記載のキャップ の場合には、上記のように外キャップに一体に成形された指掛けリングを引っ張 ることで開封でき、また、仮嵌合状態で保持して出荷することができるなど、利 便性が高い。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、外キャップに指掛けリングを一体成形してなる上記実開昭55 −381号公報記載のような従来のキャップには、なお幾つかの問題点があった 。
【0007】 第1に、上記従来のキャップでは指掛けリングは割溝に沿って破壊されるよう になっているものの、この割溝は外キャップ周壁の途中までしか設けられないた め、最後の部分で指掛けリングを引き離すのに力が要り、開封性が今一つ良好で なかった。また、指掛けリングが外キャップの頂板部内周に沿って大径同心状に 形成されているため、つかむ位置がまちまちとなって開封性が安定せず、また頂 板部内周との間に指が入る間隙がないために指掛けリングがつかみにくいといっ た問題もあった。
【0008】 第2に、上記従来のキャップでは、仮嵌合状態での内キャップ天面と外キャッ プ頂板部との間隙がかなり大きくなる。そのため、打栓時の外キャップの移動距 離が長くなって、斜め嵌合等の嵌合不良が発生しやすい。
【0009】 第3に、上記従来のキャップでは、プラスチック製の内キャップの液体バリヤ ー性(液密性)が十分でないという問題もある。
【0010】 この出願の考案は上記問題点に鑑みてなされたものであって、2部品構造のプ ラスチック製キャップの開封性を高めることを目的とする。
【0011】 また、この出願の考案は、2部品構造のキャップにおける打栓時の外キャップ の移動距離を短くして嵌合安定性を向上させることを目的とする。
【0012】 また、この出願の考案は、プラスチック製キャップのバリヤー性を向上させる ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この出願の考案に係る密閉キャップは、容器口部に係止する内キャップと緊締 用の外キャップとからなるプラスチック製の密閉キャップであって、リング状の 頂板部とこの頂板部の外周に連設された周壁部とよりなる断面略逆L字形の環体 によって外キャップを構成し、かつ、外キャップの周壁部にその上端より下方に 向けて延びる所定長さの2本の切り欠きと、これら2本の切り欠きのそれぞれの 下端から下方に向けて周壁部の下端まで延びる薄肉溝とを設けるとともに、前記 2本の切り欠きに挟まれた周壁部分に連続して頂板部の内側に指掛けリングを設 けることにより良好な開封性を得るようにしたものである。ここで、外キャップ に一体形成する指掛けリングは、対向する頂板部の内周部分との間に指掛け用の 隙間を残すよう小さいものとするのが好ましい。
【0014】 また、この出願の考案に係る密閉キャップは、容器口部に係止する内キャップ と緊締用の外キャップとからなるプラスチック製の密閉キャップであって、内キ ャップを、略円形の天板部とこの天板部の周縁から下方に連設され容器口部の外 周に被せられる外筒部と該外筒部より所定距離内側に寄った位置で前記天板部か ら下方に連設され前記容器口部の内周に嵌合される内筒部とを有し、外筒部が下 部外周に掛合凹部を備え、また、この掛合凹部に連続してその下縁に外方に向け て突出する掛合突条を備えるものとし、また、外キャップを、リング状の頂板部 とこの頂板部の外周に連設された周壁部とよりなる断面略逆L字形の環体からな り、仮嵌合時に内キャップ外筒部の掛合凹部と係合するとともに打栓嵌合により 内キャップ外筒部の掛合突条を乗り越えて該掛合突条と係合する突条を周壁部内 周に有するものとするとともに、外キャップの周壁部に引き裂き用の指掛けリン グを連設したものであり、これにより、打栓時の外キャップの移動距離を短くし て嵌合安定性を向上させるようにした。
【0015】 また、上記構成の密閉キャップにおいて、内キャップは天板部にアルミニウム 層を有するものとすることができ、それにより液体バリヤー性が向上する。
【0016】
【作用】
上記のように構成された密閉キャップは、内キャップが容器口部に係止され、 この内キャップが外側から被せられた外キャップによって締め付けられて容器口 部に密閉嵌合される。また、キャップ開封時には、指掛けリングを引っ張って外 キャップを破壊する。そして、特に、外キャップの周壁部にその上端より下方に 向けて2本の切り欠きが設けられ、これらの切り欠きに挟まれた周壁部分に連続 して頂板部の内側に指掛けリングが設けられるとともに、上記2本の切り欠きの それぞれの下端から下方に向けて周壁部の下端まで延びる薄肉溝が設けられた構 成の密閉キャップでは、開封時に2本の切り欠きに挟まれた周壁部分が指掛けリ ングとともに引き裂き方向に引っ張られた際に、切り欠き下方の周壁部分が薄肉 溝に沿って簡単に破壊される。また、指掛けリングが、対向する頂板部の内周部 分との間に指掛け用の隙間を残す程度に小さくされていると、指掛けリングがつ かみやすくなり、また、つかむ位置のばらつきが少なくなって開封性が安定する 。
【0017】 また、内キャップが、外筒部の下部外周に掛合凹部を備え、また、この掛合凹 部に連続して外筒部の下縁に外方に向けて突出する掛合突条を備えるものとされ 、外キャップが、仮嵌合時に内キャップ外筒部の掛合凹部と係合するとともに打 栓嵌合により内キャップ外筒部の掛合突条を乗り越えて該掛合突条と係合する突 条を周壁部内周に有するものとされることにより、内キャップと外キャップは仮 嵌合状態で安定保持することができ、また、仮嵌合のまま容器口部に載置して上 方から打圧することによる所謂打栓嵌合を行うことができる。しかも、その打栓 嵌合の際の外キャップの移動距離が相対的に短く、したがって、嵌合安定性が高 い。
【0018】 また、内キャップを天板部にアルミニウム層を有するものとすることで、液体 バリヤー性が向上する。
【0019】
【実施例】
以下、実施例を図面に基づいて説明する。
【0020】 図1はこの出願の考案の一実施例であるガラス瓶用密閉キャップにおける内キ ャップを一部破断して示す平面図、図2は図1のA−A断面図、図3は同密閉キ ャップにおける外キャップを一部破断して示す平面図、図4は図3のB−B断面 図、図5は図3のC−C断面図、図6は同外キャップを側面から見た部分拡大図 、図7は同実施例の密閉キャップを仮嵌合状態で示す部分断面図、図8は同密閉 キャップを密閉嵌合状態で示す部分断面図である。
【0021】 この実施例の密閉キャップ1は、内キャップ2と外キャップ3との2部品によ って構成される。これら内キャップ2と外キャップ3は、共にPE(ポリエチレ ン)とPP(ポリプロピレン)のコポリマー樹脂(例えば、昭和電工製 商品名 スーパーランダム)による射出成形品である。
【0022】 内キャップ2は、略円形で中央側が周縁部分に対し円形にやや窪んだ形の天板 部4と、この天板部4の周縁から下方に連設され自由状態で外方にやや拡がるよ う全体に傾斜する外筒部5と、上記外筒部5から所定距離内側に寄った位置で上 記天板部4から下方に連設され外筒部5の下端を僅かに越える位置まで垂直に延 びる内筒部6とを有している。
【0023】 上記外筒部5は、下半分が全周にわたり内側に丸く膨らんだ形状とされ、この 内側に膨らんだ部分の外周が外キャップ3に対する掛合凹部7とされ、内周側が ガラス瓶8の口部9に係合する掛合突条10とされている。また、外筒部5の下 縁には上記掛合凹部7に連続して外側に向け突出する掛合突条11が設けられて いる。また、上記外筒部5には、天板部4との接続位置に近い上部位置から下縁 外側の掛合突条11までの部分を16個の片部分に分離する放射方向の切り込み 12が等間隔で設けられている。また、上記内筒部6には、外周面の高さ方向の 中程の位置に2条の環状舌片13,14が設けられ、天板部4の下面には、内筒 部6の外周に近接した位置に1条の環状舌片15が設けられている。これら環状 舌片13,14,15はいずれも断面楔形であって、その内で、内筒部6外周の 2条の環状舌片13,14は、楔形の下辺が略水平で上辺が斜め下向きとなるよ う突出形成され、天板部4下面の環状舌片15は、全体が斜め外向きとなるよう 突出形成されている。そして、それら環状舌片13,14,15の大きさは、内 筒部6外周の下側の環状舌片13の径に対し上側の環状舌片14の径が僅かに大 きく、天板部4下面の環状舌片の径がさらに大きくなるよう設定されている。
【0024】 また、内キャップ2の天板部4は、液体バリヤー性を確保するためのアルミニ ウム層16がインサート成形によって設けられている。
【0025】 外キャップ3は、リング状の頂板部17と、該頂板部17の外周に連設された 周壁部18とよりなる断面略逆L字形の環体によって構成されている。そして、 外キャップ3の上記周壁部18には、上端より下方に向けて高さ方向の略中央に 達する2本の切り欠き19,19が設けられ、さらに、これら2本の切り欠き1 9,19のそれぞれの下端から下方に向けて周壁部18下端まで延びる薄肉溝2 0,20が設けられている。これら薄肉溝20,20は、周壁部18を上記切り 欠き19,19の半分程度の幅で、外周側から半切り状に形成されている。そし て、上記2本の切り欠き19,19に挟まれた周壁部分に連続して頂板部17の 内側に指掛けリング21が設けられている。この指掛けリング21は、頂板部1 7内周と曲率の等しい二つの曲線部分をつなぎ合わせてなる外形略楕円形状の厚 肉リング部21aと、このリング部21aを上記2本の切り欠き19,19の間 の周壁部分に連結する連結部22とからなるものであって、上記リング部21a の短径は頂板部17内径の略半分とされ、短軸が頂板部17の径方向に向き、該 リング部21a全体が頂板部17の中心を越えない位置に収まるよう配置されて いる。また、上記リング部21aの長軸両端および上記連結部22は、周壁部1 8の上記切り欠き19,19と同幅で上記切り欠き19,19に向けて延びるス リット23,23によって頂板部17から隔てられている。そして、これらスリ ット23,23には、それぞれ上記切り欠き19,19との接続位置と長軸両端 に近い位置に刃止め24,25が設けられている。
【0026】 また、外キャップ3の周壁部18の下端内周には、上記二つの薄肉溝20,2 0の間とその外側近傍を除く範囲に突条26が延設されている。外キャップ3の 周壁部18は内キャップ2の外筒部5および内筒部6より高さ寸法が大きく、上 記突条26は、打栓嵌合時には内キャップ2の外筒部5の下縁に設けられた上記 掛合突条11を乗り越えて該掛合突条11に係合嵌着する位置に設けられている 。この突条26は、打栓嵌合前の仮嵌合時においては内キャップ2の外筒部5外 周の上記掛合凹部7に係合し、それにより内キャップ2と外キャップ3とが仮嵌 合状態で保持可能である。
【0027】 上記のように構成された内キャップ2と外キャップ3は、図7に示す仮嵌合状 態で酒造メーカー等に出荷することができる。そして、瓶8に内容物が充填され た後で、図8に示すように打栓嵌合される。こうして打栓嵌合された状態では、 外キャップ3の弾性変形によって内キャップ2の外筒部5および天板部4の環状 舌片13,14,15が屈曲して瓶8の口部9を密閉する。また、内キャップ2 の天板部4には上記のようにアルミニウム層16が設けれており、これによって バリヤー性が確保される。なお、上記構成によれば、仮嵌合状態から打栓嵌合す る際の外キャップ3の移動距離は比較的短く、この程度の移動距離では斜め嵌合 等の不良状態が発生することは殆ど無い。
【0028】 また、上記のようにして嵌合された密閉キャップ1は、指掛けリング21をつ かんで引き裂き方向に引っ張ることにより容易に外すことができる。指掛けリン グ21を起こして引っ張ると、刃止め24,25が破れ、外キャップ3の2本の 切り欠き19,19に挟まれた周壁部分が指掛けリング21とともに引き起こさ れる。そして、指掛けリング21をさらに引っ張ると、薄肉溝20に沿って周壁 部18が破れ、外キャップ3が外れる。このようにして外キャップ3が外れると 、内キャップ2は締め付けがなくなるため手で簡単に外せる。指掛けリング21 と頂板部17の対向する内周部分との間隙は頂板部17内周側面積の半分以上を 占めており、しかも、内キャップ2の天板部4が円形に窪んでいるため、開封時 の指掛けは容易である。
【0029】 また、この実施例の密閉キャップ1は、内キャップ2の外筒部5の下半分が内 側に膨らむことによって、膨らみの内周側がガラス瓶8の口部9に係合する掛合 突条10となり、同時に、膨らみの外周側が仮嵌合時に外キャップ3下端内周の 突条26を係止する掛合凹部7となるよう構成されているため、内側と外側の両 方に掛合手段を形成するものでありながら内キャップ2の外筒部5の厚みを薄く することができる。また、外キャップ3の周壁部18は下端内周に突条26を有 するものの、外周には出っ張りがない構造とされている。内キャップ2および外 キャップ3がこのように構成されていることで、密閉キャップ1の径は全体とし て小さくすることができ、それにより、この種プラスチック製キャップを用いた 商品の自動販売機での取り扱いが容易となる。
【0030】 また、この実施例では上記のように密閉キャップ1を構成する内キャップ2お よび外キャップ3が共にPEとPPのコポリマー樹脂の成形品であって、延性が 適当に大きいため、指掛けリング21が流通時あるいは引っ張り途中で切れてし まうといったような不都合は生じにくく、また、一旦開封した後の内キャップ2 の再使用が容易である。
【0031】
【考案の効果】
この出願の考案は以上のように構成されているので、指掛けリングを引っ張っ た時に薄肉溝に沿って外キャップが破壊されやすく、開封性が良好である。
【0032】 また、指掛けリングが、外キャップの対向する頂板部内周との間に指掛け用の 間隙を残すような小さなものとされることによって、指掛けリングがつかみやす くなり、また、つかむ位置のばらつきが少なくなって開封性が安定する。
【0033】 また、密閉嵌合時に内キャップの外筒部下縁の掛合突条を乗り越えて係合する 外キャップ周壁部内周の突条を、仮嵌合時には内キャップの外筒部下部外周の掛 合凹部に係合させるよう構成することにより、打栓嵌合の際の外キャップの移動 距離を短くして斜め嵌合等の嵌合不良をなくすることができる。
【0034】 また、内キャップの天板部にアルミニウム層を設けることにより、液体バリヤ ー性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の考案の一実施例であるガラス瓶用密
閉キャップにおける内キャップを一部破断して示す平面
【図2】図1のA−A断面図
【図3】同密閉キャップにおける外キャップを一部破断
して示す平面図
【図4】図3のB−B断面図
【図5】図3のC−C断面図
【図6】同外キャップを側面から見た部分拡大図
【図7】同実施例の密閉キャップを仮嵌合状態で示す部
分断面図
【図8】同密閉キャップを密閉嵌合状態で示す部分断面
【符号の説明】
1 密閉キャップ 2 外キャップ 3 内キャップ 4 天板部 5 外筒部 6 内筒部 7 掛合凹部 8 ガラス瓶 9 口部 11 掛合突条 16 アルミニウム層 17 頂板部 18 周壁部 19 切り欠き 20 薄肉溝 21 指掛けリング 26 突条

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器口部に係止する内キャップと該内キ
    ャップの外側に被せる緊締用の外キャップとからなるプ
    ラスチック製の密閉キャップであって、リング状の頂板
    部と該頂板部の外周に連設された周壁部とよりなる断面
    略逆L字形の環体によって前記外キャップを構成し、か
    つ、該外キャップの前記周壁部に該周壁部の上端より下
    方に向けて延びる所定長さの2本の切り欠きと、これら
    2本の切り欠きのそれぞれの下端から下方に向けて該周
    壁部の下端まで延びる薄肉溝とを設けるとともに、前記
    2本の切り欠きに挟まれた周壁部分に連続して前記頂板
    部の内側に指掛けリングを設けたことを特徴とする密閉
    キャップ。
  2. 【請求項2】 指掛けリングは対向する頂板部の内周部
    分との間に指掛け用の隙間を残すものとされた請求項1
    記載の密閉キャップ。
  3. 【請求項3】 容器口部に係止する内キャップと該内キ
    ャップの外側に被せる緊締用の外キャップとからなるプ
    ラスチック製の密閉キャップであって、内キャップを、
    略円形の天板部と該天板部の周縁から下方に連設され容
    器口部の外周に被せられる外筒部と該外筒部から所定距
    離内側に寄った位置で前記天板部から下方に連設され前
    記容器口部の内周に嵌合される内筒部とを有し、前記外
    筒部が下部外周に掛合凹部を備え、また、該掛合凹部に
    連続して該外筒部の下縁に外方に向けて突出する掛合突
    条を備えるものとし、外キャップを、リング状の頂板部
    と該頂板部の外周に連設された周壁部とよりなる断面略
    逆L字形の環体からなり、仮嵌合時に前記内キャップの
    外筒部の掛合凹部と係合するとともに打栓嵌合により前
    記外筒部下縁の掛合突条を乗り越えて該掛合突条と係合
    する突条を周壁部内周に有するものとするとともに、前
    記外キャップの周壁部に引き裂き用の指掛けリングを連
    設したことを特徴とする密閉キャップ。
  4. 【請求項4】 内キャップは天板部にアルミニウム層を
    有するものとされた請求項1,2または3記載の密閉キ
    ャップ。
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