JP4453607B2 - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶装置及び電子機器に関するものである。
液晶装置の一形態として、同一基板平面に形成された2つの電極間で電界を印加して液晶分子の配向制御を行う方式(以下、横或いは斜め電界方式と称する。)のものが知られており、液晶に電界を印加する電極の形態によりIPS(In-Plane Switching)方式、FFS(Fringe-Field Switching)方式等と呼ばれるものが知られている。また最近では、横電界方式による広視野角化を目的として、半透過反射型の液晶装置に横電界方式を適用することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−344837号公報
特許文献1に記載の液晶装置では、反射表示領域の液晶層厚と透過表示領域の液晶層厚とを互いに異ならせたマルチギャップ方式の液晶装置について、その透過表示領域、あるいは透過表示領域と反射表示領域の双方について横電界方式を採用している。半透過反射型の液晶装置においては、透過表示領域と反射表示領域とで表示光が液晶層を透過する回数が異なるため、適切な表示を得るために前記両領域の液晶層のリタデーションを調整する必要があり、上記マルチギャップ方式を採用すれば液晶層のリタデーション調整を行うことが可能である。しかしながら、横電界方式の液晶装置においては、液晶層厚の変化に伴って閾値電圧(駆動電圧)が変化するため、マルチギャップ構造を採用することで反射表示と透過表示の双方で良好な表示を得るのが困難になるという問題が生じる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであり、横電界方式を採用した半透過反射型の液晶装置であって、反射表示と透過表示の双方で高画質かつ広視野角の表示を得ることができ、また簡便な工程で低コストに製造可能な構成を具備した液晶装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、液晶層を挟持して対向配置された第1基板と第2基板とを備え、1つのドット領域内に反射表示を行う反射表示領域と透過表示を行う透過表示領域とが設けられ、少なくとも前記反射表示領域には前記ドット領域内で前記反射表示領域における前記液晶層の層厚を前記透過表示領域における前記液晶層の層厚よりも薄くさせる液晶層厚調整層が設けられた半透過反射型の液晶装置であって、前記第1基板の前記液晶層側には、第1電極と該第1電極の上方に形成された第2電極とが絶縁膜を介して積層されるとともに、前記第1電極と前記第2電極との間に生じる電界の印加によって前記液晶層を駆動してなり、前記第1電極は、前記ドット領域内で前記透過表示領域と前記反射表示領域の両領域に跨って配置されており、前記第2電極は、前記ドット領域内で前記反射表示領域の前記透過表示領域側の端部に形成された基幹部電極と、当該基幹部電極から前記透過表示領域側に延在する複数の第1枝部電極と、前記基幹部電極から前記反射表示領域側に延在する複数の第2枝部電極とを有して構成されており、前記第1枝部電極同士の間隔が、前記第2枝部電極同士の間隔より狭く設定されていることを特徴とする。
かかる構成の液晶装置によれば、反射表示領域における前記電極間隔を、透過表示領域における前記電極間隔より広くすることで反射表示領域における閾値電圧と透過表示領域における閾値電圧を調整し、これによりマルチギャップ構造を設けたことによる閾値電圧の変化を抑えることができる。したがって本発明によれば、マルチギャップ構造を備えていながら反射表示と透過表示の電気光学特性が揃った液晶装置を実現でき、反射表示と透過表示の双方で広視角の高画質表示を得ることができる。また本発明では、前記第1電極と第2電極との電極間隔を調整することで容易に閾値電圧の調整を行えることから、簡便な工程で安価に製造可能な液晶装置となっている。
本発明の液晶装置では、前記第2電極の前記第1枝部電極及び第2枝部電極が、それぞれ1本又は複数本の枝部電極を有しており、前記透過表示領域及び反射表示領域の各領域内で、各々略平行に配置されている構成とすることができる。このような構成とすれば、反射表示と透過表示の双方で良好なFFS方式の表示を実現することができる。
また、本発明の液晶装置では、前記第2電極の前記基幹部電極が前記透過表示領域と前記反射表示領域との境界部を覆って配置されていることを特徴とする。
また、本発明の液晶装置では、前記液晶層厚調整層が前記第2基板の前記液晶層側に形成されていることがこのましい。このような構成とした場合には、液晶層厚調整層によって透過表示領域と反射表示領域との間には液晶層側の界面に段差が形成されるが、この段差が形成される界面側に基幹部電極、第1枝部電極、及び第2枝部電極を有して構成される第2電極が形成されることが無いので、電極形成における断線等が生じることが無く、信頼性が確保された液晶装置を提供することができる。
本発明の液晶装置では、前記第2電極の前記第1枝部電極が、前記第2枝部電極より大きい幅を有することもできる。このような構成とした場合には、電極の線幅の調整によって容易に前記電極間隔の調整を行えるため、光学条件の最適化のために行う調整がより容易になる。
また、本発明の液晶装置では、前記第2電極の前記第2枝部電極同士の間隔が、前記第1枝部電極同士の間隔の約2倍に設定されていることが好ましい。このような構成にすることでより電気光学特性の揃った反射表示と透過表示とを得ることができる。
本発明の液晶装置では、前記第1枝部電極の間隔dtと前記透過表示領域における液晶層厚Gtの積dt×Gtが、前記第2枝部電極の間隔drと前記反射表示領域における液晶層厚Grの積dr×Grに略一致していることが好ましい。前記液晶層厚と電極間隔とを上記の関係を満たすように調整することで、容易に反射表示と透過表示の電気光学特性を一致させることが可能である。
次に、本発明の電子機器は、先に記載の本発明の液晶装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、反射表示と透過表示の双方で良好な表示が可能な半透過反射型の表示部を具備した電子機器を安価に提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る液晶装置について図面を参照して説明する。
本実施形態の液晶装置100は、同一基板の液晶層側に形成された異なる電極間に生じた液晶駆動電界(横電界or斜め電界)を用いて、液晶層の液晶分子の配向を制御することにより画像表示を行うFFS(Fringe Field Switching)方式と呼ばれる方式を採用した液晶装置である。
なお、各実施形態で参照する図面においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせて表示している。
本実施形態の液晶装置は、基板上にカラーフィルタを具備したカラー液晶装置であり、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を透過光又は反射光として出力する3個のドットで1個の画素を構成するものとなっている。したがって表示を構成する最小単位となる表示領域を「ドット領域」と称する。また、一組(R,G,B)のドットから構成される表示領域を「画素領域」と称する。
図1は、本実施形態の液晶装置を構成するマトリクス状に形成された複数のドット領域の回路構成図である。図2(a)は液晶装置100の任意の1ドット領域における平面構成図であり、図2(b)は、液晶装置100を構成する各光学素子の光学軸の配置関係を示す説明図である。図3(a)は図2(a)のA−A'線に沿う部分断面構成図であり、図3(b)は図2(a)のB−B'線に沿う部分断面構成図であり、図3(b)は図2(c)のD−D'線に沿う部分断面構成図である。
図1に示すように、液晶装置100の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数のドット領域には、それぞれ画素電極9と画素電極9をスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、データ線駆動回路101から延びるデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。データ線駆動回路101は、画像信号S1、S2、…、Snをデータ線6aを介して各画素に供給する。前記画像信号S1〜Snはこの順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。
また、TFT30のゲートには、走査線駆動回路102から延びる走査線3aが電気的に接続されており、走査線駆動回路102から所定のタイミングで走査線3aにパルス的に供給される走査信号G1、G2、…、Gmが、この順に線順次でTFT30のゲートに印加されるようになっている。画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続されている。スイッチング素子であるTFT30が走査信号G1、G2、…、Gmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snが所定のタイミングで画素電極9に書き込まれるようになっている。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、画素電極9と共通電極との間で一定期間保持される。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9と共通電極19との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付与されている。蓄積容量70はTFT30のドレイン32と容量線3bとの間に設けられている。
このように、データ線6aと走査線3aとの交差部の近傍にTFT30が設けられている。TFT30は走査線3aの平面領域内に部分的に形成されたアモルファスシリコンからなる半導体層35と、半導体層35と一部平面的に重なって形成されたソース電極6b、及びドレイン電極32とを備えている。走査線3aは半導体層35と平面的に重なる位置でTFT30のゲート電極として機能する。
TFT30のソース電極6bは、データ線6aから分岐されて半導体層35に延びる平面視略L形に形成されており、ドレイン電極32は、−Y側に延びて平面視略矩形状の容量電極131と電気的に接続されている。容量電極131上には、コンタクトホール45が設けられ、画素電極9の第1枝部電極39dがドット領域中央側からコンタクト部39bとして延在して配置されており、両者が平面的に重なる位置に設けられた画素コンタクトホール45を介して容量電極131と画素電極9とが電気的に接続されている。また容量電極131は、容量線3bの平面領域内に配置されており、当該位置に、厚さ方向で対向する容量電極131と容量線3bとを電極とする蓄積容量70が形成されている。
次に、図2及び図3を参照して液晶装置100の詳細な構成について説明する。
まず、液晶装置100は、図3に示すようにTFTアレイ基板(第1基板)10と対向基板(第2基板)20との間に液晶層50を挟持した構成を備えており、液晶層50は、TFTアレイ基板10と対向基板20との間の対向する領域であって、両基板の縁端に沿って設けられたシール材(図示省略)によって囲まれた領域に封止され、液晶セルを構成している。さらに、液晶層50の厚さが反射表示領域Rと透過表示領域Tとで異ならされた、いわゆるマルチギャップ構造を備えた液晶装置となっている。TFTアレイ基板10の液晶層50とは反対側(背面側/図示下面側)には、導光板91と反射板92とを具備したバックライト(照明装置)90が設けられている。
図2に示すように、液晶装置100のドット領域には、ドット領域の長手方向(Y軸方向)に延在した帯状の複数の枝部を備えた画素電極(第2電極)9と、画素電極9と平面的に重なって配置された平面略ベタ状の共通電極(第1電極)19とが設けられている。また、図示のドット領域は反射表示領域Rと透過表示領域Tとに区画されており、反射表示領域Rには、ドット領域内で部分的(選択的)に形成された反射層29が配置されている。共通電極(第1電極)19は、透過表示領域Tと反射表示領域Rとに跨って形成されている。また、画素電極(第2電極)9は、ドット領域内で反射表示領域Rの透過表示領域T側の端部に形成された基幹部電極39aと、基幹部電極39aから透過表示領域T側に延在する複数の第1枝部電極39cと、基幹部電極39aから反射表示領域R側に延在する複数の第2枝部電極39dとを有して構成されている。
また、Y軸方向に延びるデータ線6aと、X軸方向に延びる走査線3aと、走査線3aに隣接して走査線3aと平行に延びる容量線3bとが形成されている。ドット領域の図示左上の角部には、TFTアレイ基板10と対向基板20とを所定間隔で離間した状態に保持するための柱状スペーサ40が立設されている。
ドット領域には、ドット領域毎に所定の一色のカラーフィルタ22が対応して配置されている。本実施例においては、当該ドット領域とほぼ同一の平面形状を有するカラーフィルタ22が設けられた構成を示すことにするが、例えば、ドット領域内で反射表示領域の一部にカラーフィルタ22を設けない構成としてもよい。また、ドット領域(画素電極9及び共通電極19の形成領域)のTFT素子側に寄せられた平面領域(Y軸方向に二分した領域のうち+Y側の領域)に反射層29が設けられており、該反射層29の形成領域に対応して同平面領域(平面視した際に重なる領域)に反射表示領域Rが構成されることになっている。反射層29は、アルミニウムや銀などの光反射性の金属膜をパターン形成したものである。このように、反射層29は、ドット領域内において該ドット領域の長辺を二分したTFT素子側に平面的に配置されており、TFT素子が配置されるドット領域の短辺側の端部に配置されている。従って、ドット領域の平面領域のうち、反射層29とが平面的に重なる平面領域が当該ドット領域の反射表示領域Rであり、残る領域(ドット領域を二分した領域の一方の領域であって、TFT素子に離間して離れた方の領域)が透過表示領域Tである。反射層29としては、その表面に凹凸を形成して光散乱性を付与したものを用いることが好ましく、このような構成とすることで反射表示における視認性を向上させることができる。
画素電極(第2電極)9は、平面視した状態で透過表示領域Tと反射表示領域Rの境界部に対応して配置された基幹部39aと、基幹部39aから透過表示領域T側及び反射表示領域R側(TFT素子側)のそれぞれに延出された5本の帯状電極(第1枝部電極)39c及び3本の帯状電極(第2枝部電極)39dとで構成され、一本の帯状電極(第2枝部電極)39dがコンタクト部39bによってコンタクトホール45を介してTFT素子と接続されている。画素電極9の基幹部39aは、反射表示領域R(反射層29)のエッジに沿って直線的に配置されている。また、基幹部39aは、ドット領域内で反射表示領域Rの透過表示領域T側の端部に寄せられてドット領域のほぼ中央部に配置されており、わずかに透過表示領域Tの端部(反射表示領域R側の端部)と平面的に重ねて、両領域を跨いで配置されていてもよい。
前記帯状電極(第1及び第2枝部電極)はいずれも略直線状を成してY軸方向に平行に延在している。
共通電極(第1電極)19は、ITO等の透明導電材料からなる平面ベタ状の導電膜であり、ドット領域の全面に渡って形成されている。この共通電極19の上に絶縁膜が形成され、その上に更に画素電極9が形成されている。つまり、画素電極9は共通電極19と平面的に重なる領域に形成されるともに絶縁膜を介して配置された構成となっている。そして、上記構成の画素電極(第2電極)9と共通電極19の間に電圧を印加すると、主に画素電極9の帯状電極(第1枝部電極)39c、帯状電極(第2枝部電極)39dと共通電極19との間に、X軸方向に平行な平面方向の液晶駆動電界が形成されるようになっている。
本実施形態の液晶装置のドット領域では、反射表示領域Rに配された複数の帯状電極39d間のX軸方向における間隔drが、透過表示領域Tに配された複数の帯状電極39c間のX軸方向における間隔dtより広くなっており、より詳細には、上記間隔drは、間隔dtの約2倍である。そして、液晶装置の動作時には、画素電極9の帯状電極(第1及び第2枝部電極)39c、39dと共通電極19との間に電圧を印加し、当該ドット領域の液晶に主にX面方向(第1及び第2枝部電極が配列する方向)の液晶駆動電界が特に画素電極9のエッジ部分に強く生じるようになっている。従って、画素電極のエッジ部分のうち、第1及び第2枝部電極の延在方向(Y方向)に沿って形成された長辺のエッジ部分と共通電極との間に生じる電界(X方向/枝部電極が配列する方向の電界)が主電界とされる。)
図3に示す断面構造をみると、互いに対向して配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が挟持されている。TFTアレイ基板10は、基板本体10Aを基体としてなり、基板本体10Aの内面側(液晶層50側)には、走査線3a及び容量線3bが形成されており、走査線3a及び容量線3bを覆ってゲート絶縁膜11が形成されている。ゲート絶縁膜11上に、アモルファスシリコンの半導体層35が形成されており、半導体層35に一部乗り上げるようにしてソース電極6bと、ドレイン電極132とが設けられている。ドレイン電極132の図示右側には容量電極131が一体に形成されている。
半導体層35は、ゲート絶縁膜11を介して走査線3aと対向配置されており、当該対向領域において走査線3aがTFT30のゲート電極を構成するようになっている。容量電極131は、ゲート絶縁膜11を介して容量線3bに対向配置されており、容量電極131と容量線3bとが対向する領域に、ゲート絶縁膜11を誘電体膜とする蓄積容量70が形成されている。
半導体層35、ソース電極6b、ドレイン電極132、及び容量電極131を覆って、第1層間絶縁膜12が形成されており、第1層間絶縁膜12上に、アルミニウムや銀等の光反射性の金属膜からなる反射層29がドット領域内で部分的に形成されている。反射層29と第1層間絶縁膜12とを覆って更に第2層間絶縁膜148が形成されている。
第2層間絶縁膜148を覆ってITO等の透明導電材料からなる共通電極19が形成されており、共通電極19を覆って、酸化シリコン等からなる第3層間絶縁膜13が形成されている。第3層間絶縁膜13上にITO等の透明導電材料からなる画素電極9がパターン形成されている。第1層間絶縁膜12、第2層間絶縁膜148、及び第3層間絶縁膜13を貫通して容量電極131に達する画素コンタクトホール45が形成されており、この画素コンタクトホール45内に画素電極9のコンタクト部39bが一部埋設されることで、画素電極9と容量電極131とが電気的に接続されている。上記画素コンタクトホール45の形成領域に対応して共通電極19にも開口部が設けられており、共通電極19と画素電極39とが接触しないようになっている。また図示は省略したが、画素電極39及び第2層間絶縁膜13を覆って、ポリイミド等の配向膜が形成されている。
また、図2に示すように、本実施形態の液晶装置100においても、透過表示領域Tには帯状電極(第1枝部電極)39cを密に配し、反射表示領域Rには帯状電極(第2枝部電極)39dを粗に配したことで、反射表示領域Rにおける電極間隔drが、透過表示領域Tにおける電極間隔dtより広くなっており、上記液晶層厚Gr、Gtの関係に合わせて、電極間隔drが電極間隔dtの約2倍になっている。
一方、対向基板20の内面側(液晶層50側)には、カラーフィルタ22が設けられており、カラーフィルタ22上には、絶縁膜から構成される液晶層厚調整層48が形成され、更にその上に図示略のポリイミド等の配向膜が積層されている。カラーフィルタ22は、ドット領域内で色度の異なる2種類の領域に区画されている構成とすることが好ましい。具体例を挙げると、透過表示領域Tの平面領域に対応して第1の色材領域が設けられ、反射表示領域Rの平面領域に対応して第2の色材領域が設けられており、第1の色材領域の色度が、第2の色材領域の色度より大きいものとされている構成を採用できる。このような構成とすることで、カラーフィルタ22を表示光が1回のみ透過する透過表示領域Tと、2回透過する反射表示領域Rとの間で表示光の色度が異なるのを防止でき、反射表示と透過表示の見映えを揃えて表示品質を向上させることができる。
また、カラーフィルタ22上には、さらに透明樹脂材料等からなる平坦化膜を積層することが好ましい。これにより対向基板20表面を平坦化して液晶層50の厚さを均一化することができ、ドット領域内で駆動電圧が不均一になりコントラストが低下するのを防止することができる。
液晶層厚調整層48は、当該ドット領域内で部分的に異なる膜厚に形成された段差形状を有している。すなわち、液晶層厚調整層48は、反射層29の形成領域でその膜厚が大きく形成され、反射層29の外側の領域では相対的に小さい膜厚に形成されたものとなっている(或いは、形成されていない状態となっている)。従って、液晶層厚調整層48は、反射表示領域Rにおける液晶層厚と透過表示領域Tにおける液晶層厚とを異ならせ、液晶層50を透過する光に付与される位相差を反射表示領域Rと透過表示領域Tの各々で最適化する機能を奏するものであり、少なくとも反射層29の平面領域を含む領域に形成される。本実施形態の場合、反射表示領域Rにおける液晶層50の位相差がλ/4、透過表示領域Tにおける液晶層50の位相差がλ/2となるように前記各領域の液晶層厚を調整しており、反射表示領域Rにおける液晶層厚は透過表示領域Tにおける液晶層厚の略1/2である。
これにより、本実施形態の液晶装置100においても、反射表示領域Rの液晶層厚Grと透過表示領域Tの液晶層厚Gtとが互いに異なるマルチギャップ構造がドット領域内に形成されたものとなっており、液晶層厚Grは液晶層厚Gtの約1/2であり、反射表示領域Rにおける液晶層50の位相差が透過表示領域における液晶層50の位相差の1/2となるように調整されている。
本実施形態の液晶装置における各光学軸の配置は、図2(b)に示すようなものとなっており、TFTアレイ基板10側の偏光板14の透過軸153がX軸方向に平行に配置され、対向基板20側の偏光板24の透過軸155が偏光板14の透過軸153と直交する方向(Y軸方向)に配置されている。また、TFTアレイ基板10及び対向基板20の配向膜は平面視で同一方向にラビング処理されており、その方向は、図2(b)に示すラビング方向151である。本実施形態の場合、ラビング方向151はY軸方向に対して約60°の角度(X軸方向とのなす角度は30°)を成している。ラビング方向151としては任意の方向を選択することができるが、画素電極9と共通電極19との間に形成される電界の主方向と交差する方向(一致しない方向)とする。本実施形態では、電圧印加時にドット領域内に形成される電界の方向EFはY軸方向に垂直(X軸方向に平行)であり、ラビング方向151に対して30°の角度を成す方向である。
なお、上記ラビング方向151と界方向EFとの関係は、液晶層50のリタデーション値や偏光板14,24の光学軸配置に応じて適宜変更することができ、図2(b)に示すものには限定されない。
上記構成を具備した液晶装置100は、FFS方式の液晶装置であり、TFT30を介して画素電極9に画像信号(電圧)を印加することで、画素電極9と共通電極19との間に基板面方向(平面視では図2X軸方向)の電界を生じさせ、かかる電界によって液晶を駆動し、各ドットごとの透過率/反射率を変化させて画像表示を行うものとなっている。
ここで、上記構成を具備した液晶装置100の表示動作について図4を参照して具体的に説明する。図4は、液晶装置100の動作説明図である。同図には、反射表示における動作説明図(図示左側)と、透過表示における動作説明図(図示右側)とが示されている。反射表示における動作説明図は、図示上方から入射した外光が図示下側へ進行して反射層29に達し、反射層29で反射されて図示上側へ戻り表示光となる様子を示しており、透過表示における動作説明図は、図示下方から入射した照明光が図示上側へ進行して表示光となる様子を示している。
図4の各枠内に示す矢印は、液晶装置100に入射する光、及び液晶装置100中を進行する光の偏光状態を平面的に示したものである。なお、当該矢印の図示について、図4左右方向が図2のX軸方向に対応し、上下方向が図2のY軸方向に対応する。
まず、図4右側の透過表示(透過モード)について説明する。
液晶装置100において、バックライト90から射出された光は、偏光板14を透過することで偏光板14の透過軸153に平行な直線偏光に変換されて位相差板16に入射する。位相差板16は、自身を透過する光に1/2波長の位相差を付与するλ/2位相差板であるから、偏光板14を透過した前記直線偏光は、それと直交する直線偏光に変換されて位相差板16から射出され、液晶層50に入射する。
そして、液晶層50がオフ状態(非選択状態)であれば、上記直線偏光は、液晶層50により所定の位相差(λ/2)を付与され、入射時と90°回転した偏光方向の直線偏光に変換されて液晶層50から射出される。この直線偏光が偏光板24に到達すると、その偏光方向と直交する透過軸155を有する偏光板24により吸収され、当該ドットは暗表示となる。
一方、液晶層50がオン状態(選択状態)であれば、入射光は入射時と同一の偏光状態で液晶層50から射出されて偏光板24に到達し、この直線偏光と平行な透過軸155を有する偏光板24を透過して視認され、当該ドットが明表示となる。
次に、図4左側の反射表示について説明する。
反射表示において、偏光板24の上方(外側)から入射した光は、偏光板24を透過することで偏光板14の透過軸155に平行な直線偏光に変換されて液晶層50に入射する。このとき液晶層50がオフ状態であれば、前記直線偏光は液晶層50により所定の位相差(λ/4)を付与されて右回りの円偏光に変換される。本実施形態の場合、上記マルチギャップ構造により反射表示領域Rにおける液晶層50の位相差が透過表示領域Tにおける位相差の半分に設定されているので、上記の通り、液晶層50を透過することで直線偏光が円偏光に変換される。
右回りの円偏光となって液晶層50から射出された光は反射層29により反射されるが、その際に偏光板24側から見た回転方向が反転し、左回りの円偏光となって液晶層50に再度入射する。その後、液晶層50により所定の位相差(λ/4)を付与されて直線偏光に変換されて偏光板24に戻る。この偏光板24に到達した直線偏光は、偏光板24の透過軸155と直交する向きの直線偏光であるから、偏光板24により吸収され、当該ドットは暗表示となる。
一方、液晶層50がオン状態であれば、液晶層50に入射した直線偏光は、入射時と同一の偏光状態で液晶層50から射出されて反射層29に到達する。そして、反射層29で反射された後、液晶層50を透過して偏光板24に到達し、その偏光方向と平行な透過軸155を有する偏光板24を透過して視認され、当該ドットは明表示となる。
このように本実施形態の液晶装置100では、マルチギャップ構造を採用して反射表示領域Rにおける液晶層50の位相差を透過表示領域Tにおける液晶層50の位相差の約1/2としているので、液晶層50を2回透過した光を表示光に用いる反射表示と、液晶層50を1回のみ透過した光を表示光に用いる透過表示とで、表示光に付与される実質的な位相差に差が生じないようになっている。
しかし、先に記載のように、同一基板上に発生する横(or斜め)電界方式の液晶装置では液晶層厚によって駆動電圧(閾値電圧)が大きく変化するため、マルチギャップ構造を用いて液晶層厚をドット領域内で異ならせると、反射表示領域と透過表示領域との閾値電圧の差異に起因する表示品質の低下が生じる。そこで本実施形態では、図2及び図3に示した構成の画素電極9及び共通電極19を採用し、上記閾値電圧の変化による表示品質の低下を効果的に防止するようになっている。以下、図5を参照してかかる構成につき詳細に説明する。
図5(a)、及び(b)は、本実施形態の液晶装置100の作用を説明するためのドット領域の部分断面構成図であり、図3(a)、及び(b)を簡略化して示す図である。図5に示すように、ドット領域内に部分的に設けられた液晶層厚調整層48によって、反射表示領域Rにおける液晶層50の層厚Grと、透過表示領域Tにおける液晶層50の層厚Gtとは互いに異なっており、本実施形態の場合、液晶層厚Grは液晶層厚Gtの約1/2である。また、反射表示領域Rにおける帯状電極(第2枝部電極)39d(画素電極9)どうしの電極間隔drは、透過表示領域Tにおける帯状電極(第1枝部電極)39c(画素電極9)どうしの電極間隔dtより広くなっており、本実施形態の場合、電極間隔drは電極間隔dtの約2倍である。
上記電極間隔dr、dtは、液晶層厚調整層48により異ならされた液晶層厚Gr、Gtの関係に応じて調整され、具体的には、電極間隔dr、dtと、液晶層厚Gr、Gtとが、dr×Gr≒dt×Gtなる関係を満たすように前記電極間隔及び液晶層厚を調整するのが好ましい。
本実施形態では、液晶層厚調整層48により反射表示領域Rの液晶層厚Grが透過表示領域Tの液晶層厚Gtの約1/2であるから、上記関係式に基づき、反射表示領域Rにおける第2枝部電極39dの間隔drは透過表示領域Tにおける第1枝部電極39cの間隔dtの約2倍としている。このようにすることで、液晶層厚Grを小さくしたことによる閾値電圧の低下を、電極間隔drの拡大に伴う閾値電圧の上昇により良好に補償することができ、反射表示領域Rにおける閾値電圧と透過表示領域Tにおける閾値電圧とが異なるのを防止することができ、電圧印加時の液晶分子の挙動を、反射表示領域Rと透過表示領域Tとで揃えることができる。
このように、本実施形態の液晶装置100では、図4に示すように、反射表示領域Rにおける電極間隔drと、透過表示領域Tにおける電極間隔dtとを異ならせることで、マルチギャップ構造を採用することによる閾値電圧の差異を解消できるようになっている。したがって本実施形態の液晶装置は、マルチギャップ構造の採用による液晶層50の位相差調整と、電極間隔の調整による閾値電圧調整とによって、反射表示領域Rの電気光学特性と透過表示領域Tの電気光学特性とが揃えられたものとなっていることから、反射表示と透過表示の双方で良好な表示を得ることができる液晶装置となっている。つまり、マルチギャップ構造を用いることにより生じる閾値電圧の変動を、反射表示領域Rにおける帯状電極(第2枝部電極)39dの間隔drを透過表示領域Tにおける帯状電極(第1枝部電極)39c間隔dtの約2倍にすることで抑制し、電気光学特性の揃った反射表示と透過表示とを得られるようになっている。
したがって本実施形態の液晶装置200によれば、反射表示と透過表示の双方で良好な表示を得ることができる。またかかる効果は、画素電極9及び共通電極19の平面形状の変更のみによって簡便に実現することができる。
なお、本実施形態では、反射表示領域Rに形成した帯状電極(第2枝部電極)39dの本数と、透過表示領域Tに形成した帯状電極(第1枝部電極)39cの本数とを異ならせることで前記電極間隔dr、dtを互いに異ならせる構成としている。また本実施形態では、反射層29を液晶層厚調整層48と基板本体10Aとの間に設けた構成を示したが、反射層29は、液晶層厚調整層48と共通電極19との間に形成してもよい。尚、本実施形態においては、共通電極(第1電極)を一つのドット領域毎にパターニングして形成した構成としているが、複数のドット領域、或いは(全てのドット領域で構成された)表示領域に亘って広く形成された構成であっても表示が可能である。
また本実施形態の液晶装置300はFFS方式の液晶装置であり、画素電極9の端縁と共通電極19との間に形成される電界により液晶を駆動するものであるため、反射層29をTFTアレイ基板10側に設けても、液晶層50に作用する横(或いは斜め)電界に影響することが無い。したがって、TFTアレイ基板10をバックライト90側(観察者から見て背面側)に配置することができるので、TFTアレイ基板10上に形成される走査線3aやデータ線6a、容量線3b等の金属配線に対して外光が入射するのを防止でき、これらの金属配線で外光が乱反射して表示の視認性を低下させるのを防止することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係る液晶装置について図面を参照して説明する。
本実施形態では、反射表示領域Rに形成した帯状電極(第2枝部電極)39dの本数と、透過表示領域Tに形成した帯状電極(第1枝部電極)39cの本数とを同じにした状態で、各帯状電極(第1枝部電極、第2枝部電極)の線幅により電極間隔dr、dtを調整することで、第1実施形態と同じ作用を生じさせて反射表示と透過表示の双方で良好な表示を得ることができるものである。
図6は、本実施形態の液晶装置100の任意の1ドット領域を示す平面構成図である。図7(a)は図6のA−A’線に沿う部分断面構成図であり、(b)は図6のB−B’線に沿う部分断面構成図であり、(c)は図6のD−D’線に沿う部分断面構成図である。
なお、本実施形態の液晶装置100の基本構成は先の第1実施形態と同様であり、図6はそれぞれ第1実施形態における図2(a)に相当する図であり、図7(a)、(b)、及び(c)は、それぞれ第1実施形態における図3(a)、(b)、及び(c)に相当する図である。したがって本実施形態で参照する各図において、図1から図5に示した第1実施形態の液晶装置100と共通の構成要素には同一の符号を付すこととし、以下ではそれら共通構成要素の説明は省略する。
図6に示すように、本実施形態の液晶装置100のドット領域は反射表示領域Rと透過表示領域Tとに区画されており、反射表示領域Rには、ドット領域内で部分的に形成された反射層29が設けられている。反射表示領域Rと透過表示領域Tとに跨って画素電極(第2電極)9と、共通電極19(第1電極)とが設けられている。
画素電極9は第1実施形態と同様に、ドット領域内において、基幹部と、基幹部39aから透過表示領域Tに向けて延在する互いに平行な帯状を成した複数(4本)の第1枝部電極と、基幹部39aから反射表示領域Rに向けて延在する互いに平行な帯状を成した複数(4本)の第2枝部電極で構成され、ドット領域内を2分してTFT素子が配置される側に反射表示領域Rが割り当てられている。そして、延在した1本の第2枝部電極39dの端部にコンタクト部9bとを有している。共通電極19は、一つのドット領域内の略全体にベタ状(矩形形状)で形成されており、透過表示領域T及び反射表示領域Rの両領域に跨って設けられた電極部材である。
上記複数本(4本)の帯状電極39dは、反射層29の平面領域内(反射表示領域R内)でY方向に基幹部39aからそれぞれ互いに平行に延びており、X軸方向に並んで配置されている。複数本(4本)の帯状電極39cは、Y方向に向けて基幹部39aから透過表示領域T内で互いに平行に延びており、X軸方向に並んで配置されている。したがって画素電極9に電圧を印加したとき、反射表示領域Rでは帯状電極39dと共通電極19の間の主にX軸方向に液晶駆動電界が発生され、透過表示領域Tでは帯状電極39cと共通電極19の間の主にX軸方向に液晶駆動電界が発生されるようになっている。
本実施形態の液晶装置100では、反射表示領域Rに配された帯状電極(第2枝部電極)39dのX軸方向の線幅が、透過表示領域Tに配された帯状電極(第1枝部電極)39cのX軸方向の線幅より狭く形成されている。したがって液晶装置100においても、先の液晶装置100と同様に、反射表示領域Rにおいて互いに隣接する帯状電極(第2枝部電極)39dのX軸方向の電極間隔drが、透過表示領域Tにおいて互いに隣接する帯状電極(第1枝部電極)39cの電極間隔dtよりも広くっており、本実施形態の場合、電極間隔drは電極間隔dtの約2倍である。
図7(a)、(b)、及び(c)に示す断面構造をみると、TFTアレイ基板10と対向基板20とが液晶層50を挟持して対向配置されており、TFTアレイ基板10の基体である基板本体10Aの外面側に位相差板16と偏光板14とが配設され、対向基板20の基体である基板本体20Aの外面側には偏光板24が配設されている。TFTアレイ基板10の外面側に、バックライト90が配設されている。
基板本体10Aの内面側に、反射層29、TFT30、蓄積容量70等が形成されており、これらを覆う第2層間絶縁膜148が形成され、その上に共通電極19が形成されている。また、基体本体20A側には層厚調整層48が形成されている。透過表示領域Tと反射表示領域Rとに跨って画素電極9及び共通電極19がパターン形成されている。画素電極9と容量電極31とが、第2層間絶縁膜148に貫設されたコンタクトホール45を介して電気的に接続されている。
図7(a)、(b)、及び(c)に示すように、液晶装置100では、上記液晶層厚調整層48が設けられていることで、反射表示領域Rの液晶層厚と透過表示領域Tの液晶層厚とが互いに異なる厚さとなっており、本実施形態の場合、反射表示領域Rの液晶層厚Grは、透過表示領域Tの液晶層厚Gtの約1/2の厚さとなっている。その一方で、液晶層厚Grが小さい反射表示領域Rにおける電極間隔drは、液晶層厚Gtが大きい透過表示領域Tにおける電極間隔dtの約2倍になっている。本実施形態においても、上記液晶層厚Gr、Gtと、電極間隔dr、dtとが、Gr×dr≒Gt×dtなる関係を満たすように液晶層厚及び電極間隔を設定するのが好ましい。
本実施形態の液晶装置100の光学軸配置は、図2(b)に示した第1実施形態にかかる光学軸配置と同様であり、偏光板14,24の透過軸153,155が、それぞれX軸方向、Y軸方向に平行に配置されており、TFTアレイ基板10及び対向基板20の配向膜のラビング方向は、Y軸方向に対し約60°の角度を成す方向である。したがって、液晶層50の初期配向方向と、画素電極9に電圧を印加したときに形成される横(或いは斜め)電界の方向(X軸方向)とは、約30°の角度を成して交差している。
上記構成を具備した本実施形態の液晶装置100の動作は、先の実施形態の液晶装置100と同様であるため本実施形態では省略するが、液晶装置100についても、マルチギャップ構造によって反射表示領域Rにおける液晶層50の位相差を透過表示領域Tにおける液晶層50の位相差の約1/2としているので、液晶層50を2回透過した光を表示光に用いる反射表示と、液晶層50を1回のみ透過した光を表示光に用いる透過表示とで、表示光に付与される実質的な位相差に差が生じないようになっている。そして、マルチギャップ構造を用いることにより生じる閾値電圧の変動を、反射表示領域Rにおける電極間隔drを透過表示領域Tにおける電極間隔dtの約2倍にすることで抑制し、電気光学特性の揃った反射表示と透過表示とを得られるようになっている。
したがって本実施形態の液晶装置100によれば、反射表示と透過表示の双方で良好な表示を得ることができる。またかかる効果は、画素電極9及び共通電極19の平面形状の変更のみによって簡便に実現することができる。特に、液晶層厚の違いによる閾値電圧の変動を帯状電極の線幅により調整できるので、簡便な工程で表示の最適化を行うことができ、設計条件の設定が容易になるという利点が得られる。
なお、本実施形態の液晶装置100では、透過表示領域Tに配される帯状電極(第1枝部電極)39cの線幅を反射表示領域Tに配される帯状電極(第2枝部電極)39dの線幅に対して相対的に大きくした分、ドットの開口率が低下することになるが、画素電極9及び共通電極19をITO等の透明導電材料を用いて形成することで、開口率の低下を抑えることができ、従来の横(或いは斜め)電界方式の液晶装置に比して明るさが大きく低下することはない。
また、横(或いは斜め)電界方式の液晶装置では、液晶駆動電界を形成する帯状電極の直上において液晶分子の応答性が低くなるので、透過表示領域Tの電極間隔dtは帯状電極(第1枝部電極)39cの線幅を過度に大きくすることは好ましくない。したがって、帯状電極39cの線幅をある程度大きくしてもなお電極間隔dtを狭くする必要がある場合には、帯状電極39cの本数を増やすことで電極間隔dtを狭くするのがよい。
(電子機器)
図8は、本発明に係る液晶装置を表示部に備えた電子機器の一例である携帯電話の斜視構成図であり、この携帯電話1300は、本発明の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
上記実施の形態の液晶装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、高輝度、高コントラスト、広視野角の透過表示及び反射表示が可能である。
第1実施形態の液晶装置の回路構成図。 同、ドット領域の平面構成図。 (a)は図2のA−A’線に沿う断面構成図であり、(b)は図2のB−B’線に沿う断面構成図であり、(c)は図2のD−D’線に沿う断面構成図である。 第1実施形態の液晶装置の動作説明図。 第1実施形態の液晶装置の作用説明図。 第2実施形態の液晶装置のドット領域の平面構成図。 (a)は図6のA−A’線に沿う断面構成図であり、(b)は図6のB−B’線に沿う断面構成図であり、(c)は図6のD−D’線に沿う断面構成図である。 電子機器の一例を示す斜視構成図。
符号の説明
100 液晶装置、9 画素電極、19 共通電極、39c 帯状電極(第1枝部電極)、39d 帯状電極(第2枝部電極)、9 画素電極、12 第1層間絶縁膜、148 第2層間絶縁膜、13 第3層間絶縁膜、48 液晶層厚調整層、19 共通電極、R 反射表示領域、T 透過表示領域、50 液晶層。

Claims (7)

  1. 液晶層を挟持して対向配置された第1基板と第2基板とを備え、1つのドット領域内に反射表示を行う反射表示領域と透過表示を行う透過表示領域とが設けられ、少なくとも前記反射表示領域には前記ドット領域内で前記反射表示領域における前記液晶層の層厚を前記透過表示領域における前記液晶層の層厚よりも薄くさせる液晶層厚調整層が設けられた半透過反射型の液晶装置であって、
    前記第1基板の前記液晶層側には、第1電極と該第1電極の上方に形成された第2電極とが絶縁膜を介して積層されるとともに、前記第1電極と前記第2電極との間に生じる電界の印加によって前記液晶層を駆動してなり、
    前記第1電極は、前記ドット領域内で前記透過表示領域と前記反射表示領域の両領域に跨って配置されており、
    前記第2電極は、前記ドット領域内で前記反射表示領域の前記透過表示領域側の端部に形成された基幹部電極と、当該基幹部電極から前記透過表示領域側に延在する複数の第1枝部電極と、前記基幹部電極から前記反射表示領域側に延在する複数の第2枝部電極とを有して構成されており、
    前記第1枝部電極同士の間隔が、前記第2枝部電極同士の間隔より狭く設定されていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記第2電極の前記基幹部電極が前記透過表示領域と前記反射表示領域との境界部を覆って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記液晶層厚調整層が前記第2基板の前記液晶層側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  4. 前記第2電極の前記第1枝部電極が、前記第2枝部電極より大きい幅を有していることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  5. 前記第2電極の前記第2枝部電極同士の間隔が、前記第1枝部電極同士の間隔の約2倍に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  6. 前記第1枝部電極の間隔dtと前記透過表示領域における液晶層厚Gtの積dt×Gtが、前記第2枝部電極の間隔drと前記反射表示領域における液晶層厚Grの積dr×Grに略一致していることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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