JP4453216B2 - 情報記録媒体及び情報再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元パターンで配設された基本情報単位からの蛍光パターンを利用して情報の再生が行われる情報記録媒体に関する。また、このような情報記録媒体に記録された情報を再生する情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、光を照射されることにより情報の再生が行われる情報記録媒体としては、例えばCD−ROM等の光ディスクが広く普及している。このような光ディスクは、一般に、数百MBから数GB程度の大きな記憶容量を有しているものの、情報の記録再生時に回転駆動する必要があることから、記録再生するために用いる記録再生装置の小型化に限界があった。
【0003】
また、CD−ROM等の光ディスクは、大量生産することにより極めて安価に製造することができるという利点があるため、特にCD−ROMは、近年、書籍や雑誌などの付録として大量に頒布されるようになってきている。しかしながら、このようにしてCD−ROMを頒布する場合には、数MBから数十MB程度の比較的小さなサイズのデータしか記録されていないことも多い。したがって、従来の光ディスクは、記録するデータのサイズによってはオーバーサイズであり、小さなサイズのデータを記録するだけのために、いわば使い捨てにされている現状を鑑みると、自然環境に対する負荷という観点からは好ましくない用途で用いられている場合があった。
【0004】
そこで、数MBから数十MB程度の記憶容量を有し、光ディスクよりも小型で使い勝手が良好な情報記録媒体として、いわゆる光カードが提案され、実用化されている。
【0005】
光カードは、例えば、図28に示すように、数cm四方のサイズで形成された基板上に、例えばカルコゲナイド系の相変化型記録材料が薄膜状に形成されてなる信号記録層100を備え、情報の記録再生時に、この信号記録層100に対してレーザ光を集光した光スポット101が照射される。そして、光スポット101が、例えば図28中矢印Aで示すように走査され、反射率の変化を検出されることにより、記録する情報に応じて信号記録層100に形成された記録マーク102が検出され、再生が行われる。また、情報を記録する際には、記録する情報に応じて変調されたレーザ光が、再生時よりも大きな出力で照射されることにより、信号記録層100が光スポット101の位置で相変化し、これにより記録マーク102が形成される。
【0006】
すなわち、光カードでは、記録する情報(デジタルデータ)が記録マーク102として信号記録層100に記録されることとなる。また、記録再生時には、誤り訂正や高記録密度化を実現する目的で、デジタルデータに対して、例えばNRZIなどの各種符号化/復号化処理が施されたり、8−10変調などの各種変調/復調処理が施されることが一般的に行われている。
【0007】
光カードは、レーザ光を用いて記録再生が行われることから、従来からクレジットカード等に広く用いられているような、いわゆる磁気カードと比較して、格段に大きな記憶容量を備えることが可能とされている。したがって、例えば、預金残高情報や医療カルテ情報、或いは個人情報などを記録することにより、金融機関における高機能なキャッシュカードとしての用途や、医療機関における医療カルテとしての用途が期待されている。
【0008】
このような光カードの具体的な一例としては、プリフォーマットされていないことから比較的安価に作製することが可能な追記型の光カード及びその再生装置が、「K.Toyota et.al., "A New Optical Card Requiring No Preformatting", SPIE Vol.1316 Optical Data Storage(1990), p.345」に記載されている。この例では、レーザ光の記録マークに対するフォーカスサーボやトラッキングサーボ、或いはアジマスサーボ等のサーボ機構を備えず、一方向のみ走査されるCCDアレイを用いた簡略な装置構成が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の光カードでは、信号記録層に対して照射したレーザ光によって、信号記録層に対して相変化、溶融、蒸発、変形などを生じさせ、これにより記録マークを形成している。したがって、同じ記録内容の光カードを大量に作製する場合には、各々の光カードに対して個別に情報の記録を行う必要があり、生産性が著しく低下してしまうという問題があった。
【0010】
また、記録マークを形成するに際して、例えばインクジェットプリンタ等で用いられているような各種印刷技術を用いることも考えられるが、現在の印刷技術では20μm以下程度の大きさで記録マークを印刷することが容易でないため、十分な記録容量を実現することが甚だ困難であるといった問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、上述した従来の実情を鑑みてなされたものであり、十分な記録容量を備えるだけでなく、大量に且つ低コストで製造することが可能な情報記録媒体を提供することを目的とする。また、このような情報記録媒体に記録された情報を再生する情報再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る情報記録媒体は、基板上に、記録する情報に応じた2次元パターンで基本情報単位としての溝部が複数配設されてなる情報記録部と、蛍光材料からなる蛍光層とが順次形成され、上記情報記録部に対して照射された再生光により生じる蛍光パターンを検出されることによって上記情報が再生され、上記情報記録部においては、上記溝部が形成された部位での蛍光材料の充填量又は表面積が、上記溝部が形成されていない部位に対して1.3倍以上とされ、上記情報記録部の領域内には、帯状の領域に制御情報が記録された領域である第1の制御情報記録部及び第2の制御情報記録部が設けられ、上記第1の制御情報記録部は、所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記第2の制御情報記録部は、上記第1の制御情報記録部に対して直交する方向に所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記情報記録部の領域内の上記第1の制御情報記録部及び上記第2の制御情報記録部により構成された格子状の内部領域には、データ記録部が設けられ、上記データ記録部には、任意の情報が記録され、上記第1及び第2の制御情報記録部には、再生光をパルス発光させるタイミングを示すタイミング情報、このデータ記録部におけるアドレスを示すアドレス情報の少なくともいずれかが記録され、上記蛍光層は、紫外又は近紫外、或いは赤外又は近赤外の波長を有する再生光を照射されることにより励起光を発する無機蛍光材料又は有機蛍光材料によって形成され、全体としての厚みが0.1mm〜0.5mmである。
【0013】
以上のように構成された本発明に係る情報記録媒体は、溝部が記録する情報に応じた2次元パターンで複数配設されていることから、情報記録部として確保する領域を微小にした場合であっても、十分な記録容量を備えることができる。また、溝部が形成された部位では、溝部が形成されていない部位よりも蛍光材料が多く充填されていることから、再生光が照射されたときに、より強く発光することとなる。したがって、蛍光パターンを検出することにより、溝部が形成された部位と形成されていない部位とを判別することができ、これによって容易に情報を再生することができる。さらに、溝部としては、従来から光ディスクの凹凸パターンを形成する場合などに用いられているスタンピング技術等を用いて、例えば基板上に十分な位置精度で凹凸パターンを転写することにより形成することができるだけでなく、極めて低コストで形成することが容易である。
【0014】
また、本発明に係る情報再生装置は、所定の波長域の再生光を出射する光源と、上記光源から出射された再生光を集光して、基板上に、記録する情報に応じた2次元パターンで基本情報単位としての溝部が複数配設されてなる情報記録部と、蛍光材料からなる蛍光層とが順次形成され、上記情報記録部に対して照射された再生光により生じる蛍光パターンを検出されることによって上記情報が再生される情報記録媒体における上記情報記録部に対して、所定のスポット形状で照射する照射手段と、上記照射手段により照射する再生光を、上記情報記録部の位置で、所定の方向に走査する走査手段と、上記操作手段により走査された再生光により上記情報記録部で生じた蛍光パターンを受光して、上記情報記録部の2次元パターンを基本情報単位毎に検出する検出手段とを備え、上記情報記録部においては、上記溝部が形成された部位での蛍光材料の充填量又は表面積が、上記溝部が形成されていない部位に対して1.3倍以上とされ、上記情報記録部の領域内には、帯状の領域に制御情報が記録された領域である第1の制御情報記録部及び第2の制御情報記録部が設けられ、上記第1の制御情報記録部は、所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記第2の制御情報記録部は、上記第1の制御情報記録部に対して直交する方向に所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記情報記録部の領域内の上記第1の制御情報記録部及び上記第2の制御情報記録部により構成された格子状の内部領域には、データ記録部が設けられ、上記データ記録部には、任意の情報が記録され、上記第1及び第2の制御情報記録部には、再生光をパルス発光させるタイミングを示すタイミング情報、このデータ記録部におけるアドレスを示すアドレス情報の少なくともいずれかが記録され、上記蛍光層は、紫外又は近紫外、或いは赤外又は近赤外の波長を有する再生光を照射されることにより励起光を発する無機蛍光材料又は有機蛍光材料によって形成され、上記情報記録媒体の全体としての厚みが0.1mm〜0.5mmである。
【0015】
以上のように構成された本発明に係る情報再生装置は、所定のスポット形状とされた再生光を情報記録部で走査して発光パターンを検出するという極めて簡略な構成によって、上述した本発明に係る情報記録媒体に記録された情報を再生することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明を適用した情報記録媒体及び情報再生装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、本発明を適用した一構成例として、図1に示すような情報記録媒体1について説明し、この後に、この情報記録媒体1に記録された情報を本発明を適用して再生する情報再生装置について説明する。
【0017】
情報記録媒体1は、図1に示すように、例えば各種の樹脂材料等により略平板状に形成された基板2上に、記録する情報に応じた2次元パターンで溝部が形成された情報記録シート3と、情報の再生時に照射される再生光の反射率を向上させる反射膜4と、蛍光材料からなる蛍光層5と、これら情報記録シート3、反射膜4、及び蛍光層5を保護する保護膜6とが順次積層された構造とされている。
【0018】
また、情報記録媒体1は、保護膜6側から情報記録シート3に対して再生光が照射され、これにより蛍光層5で生じた蛍光パターンを検出されることによって、情報の再生が行われる記録媒体として構成されている。
【0019】
なお、図1中においては情報記録媒体1の要部についてのみ図示しているが、情報記録媒体1は、図1に示す構成の他に、例えば、取り扱いの利便性、機械的な耐久性、環境変化に対する耐性を向上させる目的で各種の外装材を備えていてもよい。
【0020】
基板2としては、従来から広く用いられている一般的な磁気カードと同程度の形状として、例えば、縦横の長さをそれぞれ50mm、80mmとし、厚さを0.1mm程度とすることができる。ただし、基板2は、その形状や材料を特に限定されるものではなく、例えば所定の規格(例えばA4,A5,B4など)とされた事務用紙と同程度の大きさや厚みとしてもよい。また、基板2は、情報記録シート3が積層される側とは反対側の面(裏面)に、例えば写真や文字などの画像が印刷されていたり、画像が印刷された別のシートが張り合わされていてもよい。
【0021】
なお、基板2は、情報記録媒体1において、取り扱いの利便性や機械的な耐久性などを確保する目的で備えられており、これらが十分に確保されていれば可撓性を有していてもよい。また、情報記録シート3自体がこれらの目的を満足する場合には、基板2を不要とすることができる。情報記録媒体1において、基板2を不要とした場合には、情報記録シート3が基板2としての機能を兼ねていることとなる。ただし、情報記録媒体1においては、後述する情報再生装置によって、情報の再生時に光学系に対して相対的に送り移動されることを考慮すると、全体としての厚みが0.1mm〜0.5mm程度であることが望ましい。これにより、高精度に位置決めすることができ、確実に再生動作を行うことができる。
【0022】
情報記録シート3は、一方の主面に、記録する情報信号に応じた2次元パターンで複数の溝部が形成されている。この情報記録シート3は、例えばポリカーボネート等の各種樹脂材料によって0.1mm程度の厚さでシート状に形成されており、各溝部を構成する溝状の凹凸パターン3aが形成されている。この凹凸パターン3aは、後述するようにして各種スタンピング技術を用いることにより、情報記録シート3に対して高精度に低コストで転写形成することができる。
【0023】
反射膜4は、例えば、Al,Au,Cu,Ag等の金属材料によって50nm程度の膜厚で形成されている。情報記録媒体1は、反射膜4を備えていることによって、この反射膜4に到達した再生光を再び蛍光層5に入射させることができ、再生光を蛍光層5での励起光として用いるときの利用効率を向上させて、発光パターンの光強度及び光変調度を向上させることが可能となる。なお、情報記録媒体1においては、情報記録シート3自体に十分な反射率が備わっている場合には、反射膜4を不要とすることができる。
【0024】
なお、本例における情報記録媒体1では、情報記録シート3に対して保護膜6側から再生光が照射される構成としているが、情報記録媒体1は、基板2側から再生光が照射されるように構成してもよい。この場合には、再生光に対して透光性を有する材料によって基板2を形成し、反射膜4を蛍光層5上に配設すればよい。
【0025】
蛍光層5は、例えば、紫外又は近紫外の波長を有する再生光を照射されることにより励起光を発する無機蛍光材料又は有機蛍光材料によって、反射膜4上に薄膜状に形成されている。また、蛍光層5は、例えば、赤外又は近赤外の波長を有する再生光を照射されることにより励起光を発する無機蛍光材料又は有機蛍光材料によって形成してもよい。なお、情報記録媒体1においては、再生する際に用いる再生光の波長を特に限定されるものではないが、紫外又は近紫外、或いは赤外又は近赤外の波長を有する再生光を用いる構成とすることによって、蛍光層5を形成する蛍光材料の選択を容易とすることができる。
【0026】
具体的には、蛍光層5を形成する蛍光材料として、例えば、紫外光により励起される無機蛍光材料として、緑色発光する(ZnMn)2SiO4、青色発光する(BaEu)MgAl10O17、赤色発光する(YGdEu)BO3などを用いることができる。また、例えば、赤外光により励起される無機蛍光材料として、緑色発光するY0.84Yb0.15Er0.01F3、青色発光するY0.65Yb0.35Tm0.001F3、赤色発光するY0.74YB0.25Er0.01OClなどを用いることができる。さらに、有機蛍光材料として、[brilliantsulfoflavine FF]、[basic yellow HG]、[eosine]、[rhodamine 6G]、[rhodamine B]などを用いることができる。
【0027】
情報記録媒体1においては、凹凸パターン3aが形成された情報記録シート3上に反射膜4を介して蛍光層5が形成されていることから、情報記録シート3に溝部が形成されている部位で、溝部が形成されていない部位よりも多くの蛍光材料が充填されている。したがって、再生光が照射されたときに、溝部が形成された部位でより多くの励起光が生じることとなる。
【0028】
情報記録媒体1では、このような原理に基づいて、再生光が照射されたときに蛍光層5で生じる励起光の発光パターンを検出されることにより、情報の再生が行われるものとして構成されている。
【0029】
ここで、蛍光層5は、液状又はスラリー状の蛍光材料を、例えばドクターブレードやロールコータなどを用いて凹凸パターン3aが形成された情報記録シート3上に塗布することにより形成することができる。これにより、蛍光層5は、図2に模式的に示すように、情報記録シート3の凹凸パターン3aにおける溝部が形成された部位に対して、溝部が形成されていない部位よりも多くの蛍光材料が充填されることとなる。
【0030】
このとき、溝部が形成された部位に充填される蛍光材料5aの充填量は、溝部が形成されていない部位に塗布される蛍光材料5bの量に対して、1.3倍以上とすることが望ましい。これにより、溝部が形成された部位と溝部が形成されていない部位とで生じる励起光の強度差を十分に得ることができ、蛍光層5での発光パターンを確実に検出することが可能となる。なお、このように、充填量の比を制御するに際しては、情報記録シート3の凹凸パターン3aにおける溝部の深さや大きさなどの形状を制御することにより実現することができる。また、溝部が形成された部位と溝部が形成されていない部位とでの蛍光材料の比の上限値は、特に限定されるものではないが、溝部の深さや大きさを大きくすることには凹凸パターン3aの形成精度や記録密度の観点から制限があるため、この制限によって蛍光材料の比の上限値が自ずと定まる。
【0031】
また、蛍光層5は、情報記録シート3の凹凸パターン3a上に塗布して溝部に充填することに限定されるものではなく、例えば、図3に模式的に示すように、各種蛍光材料を薄膜状に形成してもよい。この場合には、溝部が形成された部位に形成する蛍光層5の表面積を、溝部が形成されていない部位に形成される蛍光層5の表面積と比較して、1.3倍以上とすることが望ましい。これにより、上述と同様にして、励起光の強度さを十分に得ることができ、発光パターンを確実に検出することが可能となる。また、溝部が形成された部位と溝部が形成されていない部位とで蛍光層5の表面積を制御するに際しては、上述と同様にして、凹凸パターン3aにおける溝部の深さや大きさなどの形状を制御することにより実現することができる。
【0032】
なお、図3及び図4は、情報記録媒体1における情報記録シート3の凹凸パターン3a上に形成される蛍光層5を模式的に示す図であり、蛍光層5以外の各層を省略して、断面構造を模式的に示している。
【0033】
一方、保護膜6は、情報記録シート3、反射膜4、及び蛍光層5を保護する目的で積層されており、再生光に対して透光性を示す材料によって薄膜状に形成されている。なお、情報記録媒体1は、例えば外装材を備えるなどして、情報記録シート3、反射膜4、及び蛍光層5を直接保護する必要がない場合や、これら情報記録シート3、反射膜4、蛍光層5が十分な耐環境特性を有している場合などでは、保護膜6を不要とすることができる。
【0034】
また、本例に係る情報記録媒体1では、保護膜6側から情報記録シート3に対して再生光を照射する構成しており、この保護膜6が光透過層としての機能を有している。このため、保護膜6は、再生光に対して十分な透光性を有している必要がある。ただし、例えば、情報記録媒体1を基板2側から再生光を照射する構成とする場合には、この基板2が光透過層となり、十分な透光性を有していることが重要となる。この場合には、保護膜6に透光性は必要でない。
【0035】
つぎに、以上のように構成された情報記録媒体1において、情報がどのように記録されているかという点について説明する。
【0036】
情報記録媒体1では、図4に示すように、情報記録シート3に形成された凹凸パターン3aによって、記録する情報に応じた2次元パターンで複数の溝部が配設されており、この溝部が配設された領域が全体として情報記録部10を構成している。なお、図4は、情報記録媒体1の主面を再生光の照射側からみた平面図であり、2次元パターンの一部を省略して示す模式図である。
【0037】
情報記録部10の領域内には、帯状の領域に各種の制御情報が記録された領域としての第1の制御情報記録部11及び第2の制御情報記録部12と、任意の情報が記録された領域としてのデータ記録部13とが設定されている。第1の制御情報記録部11は、所定の間隔で互いに平行に複数設定されており、第2の制御情報記録部12は、第1の制御情報記録部11に対して直交する方向に、所定の間隔で互いに平行に複数設定されている。そして、これら第1の制御情報記録部11と第2の制御情報記録部12とにより構成された格子状の内部領域が、データ記録部13として設定されており、このデータ記録部13に、任意の情報が記録されることとなる。
【0038】
第1の制御情報記録部11及び第2の制御情報記録部12に記録される制御情報としては、例えば、再生光が照射されて情報の再生が行われる際に、この再生光の照射位置や走査位置を示す情報を記録しておくことが望ましい。これにより、情報記録媒体1に記録された情報を再生する情報再生装置は、再生光の照射位置や走査位置を検出することができ、各位相回折格子の中央部に再生光を照射したり、溝部の列に沿って再生光を走査することなどが容易となり、確実に発光パターンを検出して良好な再生出力特性を得ることができる。
【0039】
なお、再生光の照射位置や走査位置を示す情報は、情報記録部10の領域内で、少なくとも2箇所以上に位置して記録されていることが望ましい。これにより、情報再生装置における光学系に対する情報記録媒体1の傾き(すなわち、情報記録部10の傾き)やずれ量などを確実に検出することができる。
【0040】
また、制御情報としては、情報再生装置において再生光をパルス発光させるタイミングを示す情報を記録しておくこともできる。これにより、情報再生装置において、この制御情報を検出することにより、各位相回折格子の位置や位相回折格子の列に相当する位置で再生光をパルス発光させることができ、再生光の照射パワーを調整したり、隣接する溝部同士の間でのクロストークを低減したりすることができる。なお、このようなタイミングを示す情報としては、パルス発光させる周期などを直接示す情報であってもよいが、例えば、再生光の走査方向に沿って「0」と「1」とが交互に出現するような情報とすることもできる。この場合に、この情報に沿って再生光を走査することにより得られる出力信号は、例えば図5に示すような波形となり、この波形の周期からパルス発光のタイミングを算出することができる。
【0041】
また、制御情報としては、データ記録部におけるアドレス情報を示すものであってもよい。これにより、情報記録媒体1は、情報記録部10に記録された情報の中から特定の情報を再生することが容易となる。
【0042】
情報記録部10として、さらに具体的には、例えば、第1の制御情報記録部11が設定された方向(図4中横方向)の位相回折格子の並びを「トラック」とする。そして、第1の制御情報記録部11としては、ヘッダー部にトラック番号を記録しておき、「0」と「1」とが交互に出現する記録パターンを、1トラックおきに3トラック分の記録しておく。これにより、例えば、情報再生装置によって、直線状のスポット形状とされた再生光により1トラックずつまとめて検出する際に、このトラックに対して直交する方向に走査するときに生じるずれを検出することが容易となる。
【0043】
また、例えば、第1の制御情報記録部11や第2の制御情報記録部12には、再生光の走査方向における位置情報や、走査速度の「むら」を検出するための同期信号を含む情報などを記録してもよい。
【0044】
ところで、情報記録部10は、第1の制御情報記録部11、第2の制御情報記録部12、及びデータ記録部13に記録される情報が、図6に示すように、複数の溝部20の並びの平面状のパターン、すなわち2次元パターンにより記録されている。溝部20は、情報記録シート3の主面に形成された凹凸パターン3aによって、数本の溝を1組として形成されている。
【0045】
そして、情報記録部10の領域においては、例えば、溝部20が形成されている部位が値「1」として設定され、溝部20が形成されていない部位が値「0」として設定されている。情報記録媒体1においては、これらの溝部20が記録する情報に応じたパターンで情報記録部10内の領域に複数形成されていることにより、「0」と「1」とのデジタルデータで情報が記録されている。すなわち、溝部20は、情報記録媒体1において、情報を示す最小の構成要素である基本情報単位として機能している。
【0046】
また、溝部20は、図7で模式的に示すように、例えば、長さLが7μm四方の領域に、線幅bが1μm程度のストライプ状の溝が、ピッチpを数μm程度として、互いに平行に複数本形成されていることにより構成されている。
【0047】
また、情報記録媒体1において、基本情報単位としての溝部20のサイズ、すなわち情報記録部10における溝部20ひとつ当たりの占有面積は、100μm2以下とされていることが望ましい。これは、溝部20を正方形状として、1辺の長さLが10μm以下である場合に相当する。この占有面積が100μm2を超える場合には、従来から用いられている光カードと同程度のサイズと記録容量とを備える低コストな情報記録媒体を実現する、という本発明のコンセプトにそぐわず、十分な記憶容量を確保するためには情報記録部10のサイズが大きくなってしまい、サイズを光カードと同程度としたときには十分な記録容量を達成することができなくなってしまう。
【0048】
なお、溝部20における溝形状としては、図7に示すようなストライプ状とすることに限定されるものではなく、例えば、円柱形状、角柱形状、又はドット形状などの溝形状としてもよい。なお、情報記録媒体1においては、溝部20が形成された部位と形成されていない部位とで、発光パターンに十分な光変調度がえられる程度に、溝部20の深さや溝形状を決定すればよい。
【0049】
以上のように構成された情報記録媒体1は、数μm四方の微小な基本除法単位としての溝部20が形成された情報記録シート3上に蛍光層5を備える構成とするだけで、再生光が照射されたときに、十分に大きな光変調度とされた蛍光パターンで発光する。したがって、この蛍光パターンを検出することにより、容易に情報の再生を行うことができる。
【0050】
また、情報記録媒体1では、従来から広く利用されているスタンピング技術等を用いて、十分な位置精度で溝部20を形成することが容易であり、しかも極めて低コストで形成することができる。また、情報記録シート3は、従来から記録媒体として利用されている光ディスクなどと比較して、薄く形成することができることから、材料の消費量を低減して環境に対する負荷を低減し、低コスト化を図ることができる。
【0051】
つぎに、上述した情報記録媒体1の製造方法について一具体例を挙げて説明する。情報記録媒体1は、以下で説明するようにして、例えばCD−ROMやDVD等のような光ディスクのマスタリングプロセスで用いられている手法、すなわち感光性樹脂の露光技術やスタンピング技術などを利用した手法を応用して、容易に製造することができる。
【0052】
先ず、図8に示すように、平板状のガラス原盤30を用意し、このガラス原盤30に対して超音波洗浄を行うなどして、主面を十分に洗浄する。次に、図9に示すように、ガラス原盤30の主面上に、例えばV30などのフォトレジスト材料をスピンコータを用いて薄膜状に塗布する。これにより、例えば150nm〜200nm程度の厚さでフォトレジスト層31を成膜する。
【0053】
次に、図10に示すように、情報記録媒体1に記録する情報に応じて変調されたレーザ光をフォトレジスト層31に対して照射し、このフォトレジスト層31を露光する。このとき、図11に示すようなレーザ描画装置50を用いる。
【0054】
レーザ描画装置50は、従来から光ディスクの露光工程において広く用いられているため、詳細な説明を省略するが、図11に示すように、除振台51によって支持された主定盤52を備え、この主定盤52上にX−Yテーブル53が配設されている。X−Yテーブル53は、X方向及びY方向に移動自在とされており、加工対象物(ワーク)を高精度に面内で位置決めすることが可能とされている。このX−Yテーブル53上には、θ方向に回転自在とされた吸引テーブル54が備えられている。吸引テーブル54は、その主面にワークを載置した状態で、真空吸引により吸引して固定支持する。
【0055】
また、レーザ描画装置50は、レーザ光を出射するレーザ発振器55と、このレーザ発振器55から出射されたレーザ光に対して、記録する情報に応じて変調を施す光学系56と、変調が施されたレーザ光をワークに照射する対物レンズ57とを備えている。さらに、フォトレジスト層31の露光状態を撮像するCCDカメラ58と、装置全体の動作を操作する制御部59とを備えている。
【0056】
以上のようなレーザ描画装置50を用いて、ガラス原盤30上に形成されたフォトレジスト層31に対してレーザ光を照射することにより、このフォトレジスト層31を露光する。
【0057】
具体的には、ワークとしてのガラス原盤30を吸引テーブル54に固定した状態で、レーザ発振器55としてクリプトンレーザ発振器を用いて、波長が413nmであるレーザ光を出射する。そして、情報記録媒体1に記録する情報に応じて、光学系56に備えられた音響光学変調器(AOM:Acousto-Optic Modulator)などによって、レーザ光に対して変調を施す。これにより、レーザ光が照射された光スポット位置でフォトレジスト層31が露光される。このとき同時に、光学系56に備えられたポリゴンミラーなどによって主偏向を行いながら、X−Yテーブル53を僅かずつ移動させて、情報記録媒体1における溝部20の溝形状に相当するパターンで露光を行う。このとき、溝部20における溝のピッチpが例えば2μm程度となるようなパターンで露光する。
【0058】
次に、図12に示すように、アルカリ溶液などを用いて、露光されたフォトレジスト層31を現像した後、水洗いする。これにより、ガラス基板30上には、情報記録シート3の凹凸パターン3aに対応した凹凸パターンが形成されることとなる。次に、図13に示すように、現像されたフォトレジスト層31及びガラス原盤30の表面に無電解ニッケル鍍金などを施すことによって、導電性を付与する。次に、図14に示すように、電気鍍金(電鋳)を行うことによって、ガラス原盤30に形成された凹凸パターンに対して反転した凹凸パターンを有するメタルマスク32を作製する。
【0059】
次に、図15に示すように、メタルマスク32をスタンパとしてスタンピングを行うことによって、スタンパ33を作製する。このスタンピングを行うに際しては、従来から各種光ディスクの原盤を製造する際に用いられているようなスタンピング装置を用いることができる。
【0060】
次に、以上のようにして作製したスタンパ33を、図16に示すようなシート転写装置60に取り付ける。シート転写装置60は、例えばポリカーボネート等の樹脂材料で長尺状(シート状)に形成された転写シート61が巻回されてなる第1のシートボビン62と、この第1のシートボビン62から巻き出された転写シート61を巻き取る第2のシートボビン63とを備える。また、転写シート61の走行路の途中に、加圧ロール64とメインロール65とが対向して配設されている。そして、転写シート61は、第1のシートボビン62から巻き出されて第2のシートボビン63によって巻き取られる間に、加圧ロール64によって加熱されながらメインロール65に対して加圧されるように構成されている。
【0061】
スタンピングにより形成されたスタンパ33は、以上のように構成されたシート転写装置60におけるメインロール65の周面に沿って取り付けられる。なお、メインロール65には、スタンパ33ではなくメタルマスク32を取り付けるとしてもよい。この場合には、フォトレジスト層31の露光を情報記録シート3の凹凸パターン3aとは反転したパターンで露光する必要がある。
【0062】
このようにして、シート転写装置60を用いてスタンパ33に形成された凹凸パターンを、転写シート61を高速で走行させながら転写することにより、図17に示すように、転写シート61の表面にはスタンパ33の凹凸パターンが転写されて、凹凸パターン3aが形成されることとなる。そして、転写シート61を、情報記録シート3の形状で切断することにより、この転写シート61が情報記録シート3となる。
【0063】
次に、図18に示すように、情報記録シート3上に、例えばスパッタリングや蒸着などの手法を用いることにより、反射膜4を形成する。次に、図19に示すように、反射膜4が形成された情報記録シート3上に、ロールコータ等の塗布装置を用いて、蛍光層5と保護膜6とを順次塗布する。次に、図20に示すように、情報記録シート3を基板2に接着して、情報記録媒体1が完成する。
【0064】
つぎに、以上のように構成された情報記録媒体1に記録された情報を再生する情報再生装置として、図21及び図22に示すような情報再生装置70を一構成例として挙げて説明する。なお、図21は、情報再生装置70の平面図であり、図22は、情報再生装置70の側面図である。
【0065】
情報再生装置70は、図21及び図22に示すように、波長が780nmのレーザ光を、光出力1mWで出射する半導体レーザ発振器71を光源として備えている。この半導体レーザ発振器71は、出射するレーザ光の広がり角(強度1/e−2)が、装置に対する接合面に対して、垂直方向に30°、水平方向に10°とされている。
【0066】
また、半導体レーザ発振器71から出射されるレーザ光の光軸上には、第1のシリンドリカルレンズ72と、第2のシリンドリカルレンズ73と、第3のシリンドリカルレンズ74とが順次配設されている。また、第3のシリンドリカルレンズ74を透過したレーザ光が照射される位置には、情報記録媒体1の情報記録部10が装着される。そして、情報記録部10にレーザ光が照射されることにより生じる蛍光層5の発光パターンを、第4のシリンドリカルレンズ75と、第5のシリンドリカルレンズ76とを介して、CCDアレイ77に入射させる構成とされている。
【0067】
また、情報再生装置70は、レーザ光を情報記録媒体1の情報記録部10で走査する走査機構(図示せず。)が備えられている。走査機構としては、例えば、情報記録媒体1の情報記録部10をレーザ光の照射位置に対して相対的に移動自在とする機構を機械的な部材を組み合わせることによって実現することができる。また、レーザ光の光路上に、例えば、ガルバノミラー、体積型ホログラム、ミラーアレイなどの光学部材を配設することによって、走査機構を実現することもできる。
【0068】
また、情報再生装置70は、各部の動作を制御する制御部や、CCDアレイ77からの信号出力に対して各種の信号処理を施す信号処理部などが備えられている。これら制御部及び信号処理部は、例えば各種半導体素子を組み合わせて構成された制御回路や演算回路などにより実現することができ、所望とする装置の動作や信号処理に応じて適宜設計することができることから、ここでの詳細な説明を省略する。
【0069】
第1のシリンドリカルレンズ72は、半導体レーザ発振器71から出射されたレーザ光を、このレーザ光の進行方向に対して垂直な方向(図21中で鉛直方向)に平行なレーザ光として透過する。情報再生装置70において、第1のシリンドリカルレンズ72の焦点距離が17mmである場合には、この第1のシリンドリカルレンズ72によって、レーザ光の垂直方向の幅が6mmとなる。
【0070】
第2のシリンドリカルレンズ73は、第1のシリンドリカルレンズ72とは直交する方向にレンズ面が配設されており、第1のシリンドリカルレンズ72を透過したレーザ光を、レーザ光の進行方向に対して水平な方向(図21中で上下方向)に平行なレーザ光として透過する。この第2のシリンドリカルレンズ73の焦点距離が43mmである場合には、この第2のシリンドリカルレンズ73によって、レーザ光の水平方向の幅が40mmとなる。すなわち、情報再生装置70においては、第2のシリンドリカルレンズ73を透過したレーザ光は、水平方向・垂直方向のビーム幅が40:6の比とされた帯状の平行なレーザ光となる。
【0071】
第3のシリンドリカルレンズ74は、第2のシリンドリカルレンズ73とは直交する方向にレンズ面が配設されており、第2のシリンドリカルレンズ73を透過した帯状の平行なレーザ光を、レーザ光の進行方向に対して垂直な方向(図21中で鉛直方向)に収束する。これにより、情報記録媒体1の情報記録部10には、レーザ光が直線状のスポット形状で照射されることとなる。すなわち、情報再生装置70は、情報記録部10に2次元パターンで配設された複数の溝部20に対して、直線状のスポット形状のレーザ光を照射することにより、例えば、第1の制御情報記録部11が設定された方向(図4中横方向)の溝部の並び(トラック)に対して同時にレーザ光を照射することが可能とされている。
【0072】
この第3のシリンドリカルレンズ74は、いわば対物レンズとしての機能を有しており、焦点距離が20mmであるときに、開口数NAが0.15である対物レンズに相当する。この場合には、直線状のスポット形状とされたレーザ光の幅が、情報記録部10上で6.5μmとなる。
【0073】
第3のシリンドリカルレンズ74によって情報記録媒体1の情報記録部10に照射されたレーザ光は、図23に示すように、この情報記録部10の蛍光層5で発光する。なお、図23においては、情報記録媒体1の一部を省略して要部のみを示している。
【0074】
このように蛍光層5にレーザ光が照射されると、蛍光層5で励起光が生じて、溝部20が形成された2次元パターンに対応した蛍光パターンが生じる。このとき、溝部20が形成されている部位には、形成されていない部位よりも多くの蛍光材料が充填されていることから、溝部20が形成されているか否かに応じて蛍光パターンに所定の強度分布が生じる。
【0075】
すなわち、溝部20が形成されている部位にレーザ光が照射されたときには、この部位により多くの蛍光材料が充填されていることにより、溝部20が形成されていない部位にレーザ光が照射されたときと比較して、より強い光強度で蛍光層5が発光することとなる。
【0076】
そして、蛍光層5で生じた蛍光パターンは、第4のシリンドリカルレンズ75に入射される。この第4のシリンドリカルレンズ76は、焦点距離が20mmとされており、入射された蛍光パターンの光軸に対して垂直な方向(図22中で紙面と平行な方向)に蛍光パターンを収束して、第5のシリンドリカルレンズ76に入射させる。
【0077】
第5のシリンドリカルレンズ76は、入射された蛍光パターンの光軸に対して垂直な方向(図22中で紙面と平行な方向)に蛍光パターンを収束して、CCDアレイ77に入射させる。
【0078】
CCDアレイ77は、入射される直線状の蛍光パターンの長さ方向(長辺方向)に複数の受光部が連設されてなる受光素子である。このCCDアレイ77としては、図24に示すように、例えば、4μm四方の大きさの受光部77aが10680個連設され、データの転送レートが5MHzで、受光感度が11V/lx/sを有する受光素子を用いることができる。そして、CCDアレイ77は、情報記録部10に配設された1トラック分の溝部20により生じた回折光を、各受光部77aでそれぞれ検出する。
【0079】
以上のように構成された情報再生装置70は、情報記録媒体1に記録された情報を再生する際に、再生光としてのレーザ光を直線状のスポット形状で情報記録部10に照射することによって、基本情報単位としての各溝部20で生じた蛍光パターンを、トラック毎に(第1の制御情報記録部11が設定された方向で同時に)検出することが可能とされている。そして、制御部が走査機構を制御することにより、レーザ光のスポット形状の長さ方向に対して略々直交する方向(第2の制御情報記録部12が設定された方向)にレーザ光を順次走査することによって、溝部20が配設されてなる2次元パターンを検出し、検出した2次元パターンに基づいて、記録された情報を再生する。
【0080】
したがって、情報再生装置70は、直線状のスポット形状とされたレーザ光を情報記録部10で走査して蛍光パターンを検出するという簡略な構成により、情報記録媒体1に記録された情報を再生することが可能とされている。
【0081】
なお、情報再生装置70では、このようにして再生を行う際に、第1の制御情報記録部11や第2の制御情報記録部12に記録された制御情報を取得して、この制御情報に基づいてレーザ光の照射や走査を行うように構成されていることが望ましい。具体的には、制御情報として記録されたレーザ光の照射位置や走査位置を示す情報に基づいて照射位置や走査位置を調整したり、制御情報として記録されたアドレス情報を検出して、再生すべき情報が記録した位置を特定し、この位置にレーザ光を照射するように制御することができる。
【0082】
また、制御情報から、レーザ光をパルス発光させるタイミングを取得して、このタイミングでレーザ光をパルス発光させながら走査するとしてもよい。これにより、レーザ光を情報記録部10で連続して走査した場合と比較して、上下に隣接する溝部20同士の間でのクロストークを低減することができるだけでなく、レーザ光の照射パワーを適切に制御することが容易となる。このように、レーザ光をパルス発光させる場合におけるパルス幅は、例えば100μsとすることができる。
【0083】
例えば、制御情報に基づいて、CCDアレイ77の各受光部と情報記録部10に形成された各溝部20とのずれ量を検出し、検出したずれ量に応じてCCDアレイ77における各受光部から読み出す信号のアドレス補正を行うことが望ましい。これにより、レーザ光の走査に伴って生じる走査方向の微小なずれを補正して、基本情報単位としての各溝部20の形成位置を高精度に検出することができる。
【0084】
上述の説明では、情報再生装置70を用いることにより、情報記録部10に対して直線状のスポット形状で再生光を照射して蛍光パターンを検出する場合について、説明したが、本発明はこのような構成とすることに限定されるものではなく、情報記録部10に対して円形のスポット形状で再生光を照射して蛍光パターンを検出する構成とした情報記録再生装置を実現することもできる。以下では、このような構成とされた情報再生装置80について説明する。
【0085】
なお、以下では、上述した情報再生装置70との相違点についてのみ説明することとし、情報再生装置70と同一又は同等の構成については説明を省略する。
【0086】
情報再生装置80は、図25に示すように、例えば、405nmの波長のレーザ光を出力1mWで出射する青色半導体レーザ素子81を備え、この青色半導体レーザ素子81から出射されるレーザ光の光軸上に、第6のコリメータレンズ82と第7のコリメータレンズ83とを備える。
【0087】
第6のコリメータレンズ82は、例えば開口数NAが0.08とされており、青色半導体レーザ素子71から出射されたレーザ光を収束して平行光とし、第7のコリメータレンズ83に入射する。第7のコリメータレンズ83は、例えば開口数NAが0.256とされており、レーザ光を円形状のスポット形状に集光して、情報記録媒体1の情報記録部10に照射する。このとき、第7のコリメータレンズ83によってレーザ光の光スポット径を、溝部20よりも小とする。具体的には、例えば、4μm以下、望ましくは3.5μm程度の光スポット径となるようにレーザ光を集光して照射する。また、情報記録部10で生じた蛍光パターンは、集束レンズ84を介してCCD85に入射される。
【0088】
そして、情報再生装置80では、図示しない走査機構によって、レーザ光を集光する位置を走査しながら、情報記録部10で生じる蛍光パターンをCCD85によって検出し、これにより、情報記録媒体1に記録された情報の再生を行う。すなわち、情報再生装置80は、基本情報単位としての溝部20に対して、それぞれ順次円形状のスポット形状でレーザ光を照射することにより、溝部20の有無を検出することによって再生を行うものである。
【0089】
なお、上述した情報再生装置70及び情報再生装置80は、いずれも、情報記録部10で生じた蛍光パターンをレーザ光の入射面から検出するように構成されており、いわば反射型の再生装置である。しかしながら、本発明に係る情報再生装置は、このような構成とすることに限定されるものではなく、入射した再生光を情報記録媒体1で透過させて蛍光パターンを検出するような、いわゆる透過型の再生装置に対して適用することもできる。
【0090】
そこで以下では、このような透過型の再生装置の一例として、図26及び図27に示すような情報再生装置90について説明する。なお、情報記録媒体1を透過型の再生装置で再生する場合には、基板2と保護膜6とがともに光透過層として機能するため、双方が透光性を備えるように構成しておく必要がある。また、反射膜4は不要である。
【0091】
情報再生装置90は、図26及び図27に示すように、例えば、可視波長域の光を発する線状ランプや、紫外波長域の光を発するブラックライトなどにより構成された直線状の光を出射する光源91と、情報記録媒体1の情報記録部10の両面側に配設された一対のマスク92a,92bとを備える。
【0092】
そして、光源91から出射した再生光を一方のマスク92aに形成された開口部を介して情報記録部10に入射させ、情報記録部10で生じた蛍光パターンを、入射面とは反対側から出射させて、他方のマスク92bに形成された開口部を介して出射させる。このとき、情報記録媒体1を、図示しない走査機構によって図中矢印で示す方向に走査する。
【0093】
また、マスク92bの開口部から出射した発光パターンは、ミラー93、第1のレンズ94、第2のレンズ95を介して、CCD96の受光部96aに入射させる。
【0094】
情報再生装置90においては、一対のマスク92a,92bにおける開口部を、情報記録部10の一辺に相当する長さで形成しておき、情報記録媒体1をこの開口部の長さ方向と直交する方向(図中矢印方向)に走査することによって、直線状のスポット形状で再生光を情報記録部10に対して走査することが可能となる。そして、CCD96には、情報記録部10で得られた直線状の蛍光パターンを長さ方向で受光するに十分な長さの受光部96aを備えておくことにより、この受光部96aにより蛍光パターンを一度に受光して、情報の再生を行うことが可能となる。
【0095】
以上のように、情報再生装置90は、情報記録部10で生じた蛍光パターンを、情報記録媒体で透過させて検出するように構成されている。
【0096】
なお、例えば、情報記録媒体1における各溝部20には、所望とするパターンでそれぞれ赤色、緑色、青色で発光する蛍光材料を充填しておき、図27に示すように、各色に対応した蛍光パターンをそれぞれ受光する受光部96aをCCD96に複数配設してもよい。情報記録媒体1は、このように、再生光が入射されたときに生じる蛍光パターンの色を溝部20毎に変えておくことにより、いわゆる多値記録を行うことができ、記録可能な容量を増大させることができる。
【0097】
【発明の効果】
本発明に係る情報記録媒体は、位相回折格子が記録する情報に応じた2次元パターンで複数配設されていることから、情報記録部として確保する領域を微小にした場合であっても、十分な記録容量を備えることができる。また、位相回折格子としては、従来から光ディスクの凹凸パターンを形成する場合などに用いられているスタンピング技術等を用いて、例えば基板上に十分な位置精度で凹凸パターンを転写することにより形成することができるだけでなく、極めて低コストで形成することが容易である。したがって、数MBから数十MB程度の記憶容量を有し、使い勝手が良好な情報記録媒体を、極めて低コストで大量に作製することができる。
【0098】
また、本発明に係る情報再生装置は、直線状のスポット形状とされた再生光を情報記録部で走査して回折光を検出するという極めて簡略な構成によって、上述した本発明に係る情報記録媒体に記録された情報を再生することができる。したがって、本発明に係る情報記録媒体に記録された情報を再生することが可能であるだけでなく、再生光におけるサーボ機構を簡略化したり不要としたりすることが容易であるために、装置構成を簡略化して、装置全体として低コスト化や小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一構成例として示す情報記録媒体の断面図である。
【図2】同情報記録媒体の情報記録シート上に蛍光材料が塗布されることにより蛍光層が形成された状態を示す模式図である。
【図3】同情報記録媒体の情報記録シート上に蛍光材料が薄膜状に形成されることにより蛍光層が蛍光層が形成された状態を示す模式図である。
【図4】同情報記録媒体の主面を示す概略平面図である。
【図5】同情報記録媒体の主面で再生光を走査したときに得られる出力信号の波形の一例を示す模式図である。
【図6】同情報記録媒体に備えられる位相回折格子を示す要部拡大図である。
【図7】同情報記録媒体に備えられる位相回折格子の構造を説明するための模式図である。
【図8】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、ガラス原盤を示す模式図である。
【図9】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、ガラス原盤上にフォトレジスト層を形成した状態を示す模式図である。
【図10】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、フォトレジスト層を露光するときの様子を示す模式図である。
【図11】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、フォトレジスト層を露光するときに用いられるレーザ描画装置を示す概略構成図である。
【図12】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、露光したフォトレジスト層を現像した状態を示す模式図である。
【図13】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、現像したフォトレジスト層に対して無電解ニッケル鍍金を施した状態を示す模式図である。
【図14】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、メタルマスクを作製する様子を示す模式図である。
【図15】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、メタルマスクからスタンパを作製する様子を示す模式図である。
【図16】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、スタンパを用いて情報記録シートに凹凸パターンを転写する際に用いられるシート転写装置を示す概略構成図である。
【図17】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、シート転写装置により凹凸パターンを転写する様子を示す模式図である。
【図18】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、情報記録シート上に反射膜を形成した状態を示す模式図である。
【図19】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、反射膜上に蛍光層と保護膜とを形成した状態を示す模式図である。
【図20】同情報記録媒体の製造方法について説明するための図であり、情報記録シートを基板上に接着した状態を示す模式図である。
【図21】本発明を適用した一構成例として示す情報再生装置の概略的な構成を示す平面図である。
【図22】同情報再生装置の概略的な構成を示す側面図である。
【図23】同情報再生装置によって情報記録媒体からの蛍光パターンを検出する様子を説明するために用いる模式図である。
【図24】同情報再生装置に備えられるCCDアレイの受光部を説明する模式図である。
【図25】本発明を適用した別の一構成例として示す情報再生装置の概略構成図である。
【図26】本発明を適用したさらに別の一構成例として示す情報再生装置の概略的な構成を示す平面図である。
【図27】同情報再生装置の概略的な構成を示す概略構成図である。
【図28】従来の光カードにおいて情報の再生が行われる様子を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 情報記録媒体、2 基板、3 情報記録シート、4 反射膜、5 蛍光層、6 保護膜、10 情報記録部、11 第1の制御情報記録部、12 第2の制御情報記録部、20 回折格子、70 情報再生装置、71 半導体レーザ発振器、72 第1のシリンドリカルレンズ、73 第2のシリンドリカルレンズ、74 第3のシリンドリカルレンズ、75 第4のシリンドリカルレンズ、76 第5のシリンドリカルレンズ、77 CCDアレイ
Claims (14)
- 基板上に、記録する情報に応じた2次元パターンで基本情報単位としての溝部が複数形成されてなる情報記録部と、蛍光材料からなる蛍光層とが順次形成され、
上記情報記録部に対して照射された再生光により生じる蛍光パターンを検出されることによって上記情報が再生され、
上記情報記録部においては、上記溝部が形成された部位での蛍光材料の充填量又は表面積が、上記溝部が形成されていない部位に対して1.3倍以上とされ、
上記情報記録部の領域内には、帯状の領域に制御情報が記録された領域である第1の制御情報記録部及び第2の制御情報記録部が設けられ、上記第1の制御情報記録部は、所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記第2の制御情報記録部は、上記第1の制御情報記録部に対して直交する方向に所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記情報記録部の領域内の上記第1の制御情報記録部及び上記第2の制御情報記録部により構成された格子状の内部領域には、データ記録部が設けられ、
上記データ記録部には、任意の情報が記録され、上記第1及び第2の制御情報記録部には、再生光をパルス発光させるタイミングを示すタイミング情報、このデータ記録部におけるアドレスを示すアドレス情報の少なくともいずれかが記録され、
上記蛍光層は、紫外又は近紫外、或いは赤外又は近赤外の波長を有する再生光を照射されることにより励起光を発する無機蛍光材料又は有機蛍光材料によって形成され、
全体としての厚みが0.1mm〜0.5mmである情報記録媒体。 - 上記溝部は、少なくとも1本以上のストライプ形状、円柱形状、角柱形状、又はドット形状とされた溝形状とされている請求項1記載の情報記録媒体。
- 上記溝部は、上記基板の主面に形成された凹凸パターンにより構成されている請求項1記載の情報記録媒体。
- 上記基板における凹凸パターンが形成された側に反射膜を備え、
上記蛍光層が形成された側の主面から再生光が照射されることにより上記情報が再生される請求項3記載の情報記録媒体。 - 上記基板は、上記再生光に対して透光性を有する材料によって形成され、
上記基板側から上記情報記録部に対して再生光が照射される請求項1記載の情報記録媒体。 - 上記蛍光層上に反射膜を備えている請求項5記載の情報記録媒体。
- 上記蛍光層が形成された側の主面には、保護膜が形成されている請求項1記載の情報記録媒体。
- 上記保護膜は、上記再生光に対して透光性を有する材料によって形成され、
上記保護膜側から上記情報記録部に対して再生光が照射される請求項7記載の情報記録媒体。 - 所定の波長域の再生光を出射する光源と、
上記光源から出射された再生光を集光して、基板上に、記録する情報に応じた2次元パターンで基本情報単位としての溝部が複数配設されてなる情報記録部と、蛍光材料からなる蛍光層とが順次形成され、上記情報記録部に対して照射された再生光により生じる蛍光パターンを検出されることによって上記情報が再生される情報記録媒体における上記情報記録部に対して、所定のスポット形状で照射する照射手段と、
上記照射手段により照射する再生光を、上記情報記録部の位置で、所定の方向に走査する走査手段と、
上記操作手段により走査された再生光により上記情報記録部で生じた蛍光パターンを受光して、上記情報記録部の2次元パターンを基本情報単位毎に検出する検出手段とを備え、
上記情報記録部においては、上記溝部が形成された部位での蛍光材料の充填量又は表面積が、上記溝部が形成されていない部位に対して1.3倍以上とされ、
上記情報記録部の領域内には、帯状の領域に制御情報が記録された領域である第1の制御情報記録部及び第2の制御情報記録部が設けられ、上記第1の制御情報記録部は、所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記第2の制御情報記録部は、上記第1の制御情報記録部に対して直交する方向に所定の間隔で互いに平行に複数設けられ、上記情報記録部の領域内の上記第1の制御情報記録部及び上記第2の制御情報記録部により構成された格子状の内部領域には、データ記録部が設けられ、
上記データ記録部には、任意の情報が記録され、上記第1及び第2の制御情報記録部には、再生光をパルス発光させるタイミングを示すタイミング情報、このデータ記録部におけるアドレスを示すアドレス情報の少なくともいずれかが記録され、
上記蛍光層は、紫外又は近紫外、或いは赤外又は近赤外の波長を有する再生光を照射されることにより励起光を発する無機蛍光材料又は有機蛍光材料によって形成され、
上記情報記録媒体の全体としての厚みが0.1mm〜0.5mmである情報再生装置。 - 上記照射手段は、上記情報記録部に対して、直線状のスポット形状で再生光を照射し、
上記走査手段は、上記情報記録部の位置で、スポット形状の長さ方向に対して略々直交する方向に再生光を走査する請求項9記載の情報再生装置。 - 上記照射手段は、再生光のスポット形状の幅を、上記情報記録部の2次元パターンにおける基本情報単位の大きさに対して2倍以下として、上記情報記録部に対して照射する請求項9記載の情報再生装置。
- 上記検出手段は、複数の受光部が直線状に配設されてなるCCDアレイである請求項9記載の情報再生装置。
- 上記CCDアレイにより検出された蛍光パターンに基づいて、再生光の走査に伴って生じる上記情報記録部における基本情報単位と当該CCDアレイにおける各受光部とのずれ量を検出し、検出したずれ量に応じて当該CCDアレイにおける各受光部から読み出す信号のアドレス補正を行うアドレス補正手段を備える請求項12記載の情報再生装置。
- 上記検出手段により検出された蛍光パターンに基づいて、上記走査手段による再生光の走査速度に応じたタイミング信号を生成するタイミング信号生成手段を備え、
上記照射手段は、上記タイミング信号生成手段により生成されたタイミング信号に基づいて、上記信号記録部の2次元パターンにおける各基本情報単位の中央部に相当する位置で再生光をパルス照射する請求項9乃至請求項13のうちいずれか1項に記載の情報再生装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001106345A JP4453216B2 (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 情報記録媒体及び情報再生装置 |
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