JP2004535027A - Rom型蛍光多層光クリアカードからの情報検索用光記憶システム - Google Patents

Rom型蛍光多層光クリアカードからの情報検索用光記憶システム Download PDF

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セルゲイ マグニットスキー、
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エイ. アンゲルッツ、
エス. ジャクボヴィッチ、
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ティアールアイ ディ ストア アイピー エルエルシー
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Abstract

多層蛍光光記憶媒体は、情報を記憶するための蛍光ピットを持ったデータ層を有する。各層上のピットは、複数のスチルを定義すべく編成する。スチルの各重なりは、読み出しヘッドを横移動せずに読むことができる。また、記憶する情報を符号化するため、8−10符号化を使用する。
【選択図】図1

Description

【技術分野】
【0001】
発明の背景
技術分野
本発明は、情報をページ毎に検索するための光記憶システムに関し、特に蛍光多層リードオンリメモリ(ROM)光クリアカードからの情報検索用光記憶システムおよび装置に関する。
【0002】
従来の技術
既存の光記憶システムは、1つおよび2つの情報層を有する2次元データ担体を利用する。光データ記録における従来の技術解法のほとんどは、情報層の局所領域(ピット)における反射レーザ光強度の変化を登録することを提案する。このような変化を引き起こすことができるのは、CDまたはDVDROMタイプのレリーフ光ディスクにおける干渉効果、広く普及しているCD−R系における金属膜の穴焼き、染料脱色、ポリカーボネートの局所溶融、あるいは相変化系における反射率の変化である。(ブリストルおよびボストンのフィリップスリサーチラボラトリース・アイントホーフェン・アダムヒルガー社のバウアス・ジー等による「光ディスクシステムの原理」)
図1は、CDおよびDVDフォーマットの光情報担体の表面に沿った情報ピットの2次元空間分布の概略形状を示す。このフォーマットは、14ビットEFM(8−14変調)チャネル変調ピッチを使用する。CDおよびDVD−ROMにおけるこれらの空間分布は、代表的ピットサイズ(最短ピット長さl、幅w、深さd、トラックピッチp)およびチャネルビット長さ等のパラメータによって特徴付けられる。
【0003】
CDおよびDVD−ROMの前記およびその他パラメータの数値を表1に示す(情報記憶材料、36および42ページ)
【表1】
Figure 2004535027
【0004】
表1から明らかな通り、DVDフォーマットへの切り換えは、密度を著しく増加させ、その結果、記憶情報量および読み出し速度が増加する。しかしながら図1および表1は、情報ピットが情報層の一部しか占めていないことを示している。このことが、その最大限度に比較して記憶情報密度および量を極めて低くしている。
【0005】
記録密度を増加させるために利用できる方法は、短い波長の光源と共に高い開口数NAのレンズを使用する(表1参照(アイ・イチムラ等のSPIE,3864,228))等がある。あるいはトラックピッチを減少させると共にランドグルーブ記録光ディスクのグルーブ深さを増やしても良い(エス・モリタ等のSPIE,3109,167)。新しい媒体および読み出し方法(ティー・ボディニ等のSPIE,3401,284)、ピッチ深さ変調(エス・スピールマン等のSPIE,3109,98)、および対称パターンに配置した正方情報ピットを有する光ディスク(サトウ等の米国特許第5,572,508号)を使用して高密度情報記憶を実現することもできる。
【0006】
米国特許第4,634,850号および第4,786,792号(ドレクスラーテクノロジー社)は、データ密度を上げエラーを最小にするため、デジタル光データの「4倍記録密度」または「マイクロチェスボード」フォーマットを使用する。このフォーマットは、CCD光検出器アレイで読み出すことにより、デジタルデータ量を4倍にする。このデータは、映画フィルム(または光記憶カード)に光学的に格納できる。
【0007】
3次元(均質)感光媒体は、2光子吸収において様々な光物理または光化学非線形効果を示し、1立方センチあたり数テラビットを超えるデータ書き込み密度を可能にする。このような3次元WORMまたはWERデータ担体において、中間仮想レベルまたは屈折パラメータ変化の登録を介した感光成分および光化学反応生成物による協合的2光子吸収は、最適な書き込みおよび読み出しモードを構成する。これは、フォトクローム材料(ディー・パルテノパウロス等のサイエンス1989,245,843)または光脱色材料、および光化学反応結晶(ワイ・カワタ等のOpt.Lett.1998,23,756)またはポリマおよびフォトポリマ(アール・ボリソフ等のAppl.Phys.1998,B67,1)の場合も真実である。
【0008】
原理的に、この書き込みおよび読み出しモードは、ピットの形態(従来の反射CDまたはDVD−ROMにおける情報ピットに類似)において、データの局所登録をそのデータ媒体内の光特性変化として実現する。
【0009】
しかしながら、この原理を実際に行うのは大きな挑戦である。コストが高く、このタイプの記録に必要なフェムトセカンドレーザ光源のサイズが大きく、前記媒体の感光性が極めて低いからである。この媒体の感光性が極めて低い一般的な原因は、現在知られている感光材料の2光子吸収断面パラメータが極めて低いためである。
【0010】
技術的には、記憶データ量を増やそうとする場合、多層両面光情報担体を使用することがより効率的である。しかしながら、この適用には幾分の制限があり、別の問題を引き起こす可能性がある。問題とは、データ担体媒体、データ読み出しモード、装置の設計および特性に関する問題、特にWORMおよびWER光記憶データの書き込みモードに関する問題、特にその媒体の内部深くにおける問題である。
【0011】
反射モードにおいて、多層光情報担体の各情報層には、部分反射層を塗布する。これは、読み出しビームおよび反射情報ビームのいずれについても、その強度を低下させる。これは、所定情報層まで媒体を通過すること、および受信器まで戻ることに起因する。
【0012】
さらに、それらビームのコヒーレント特性により、両通過ビームは、予測困難な回折の影響を受けると共に、情報層の微小部(ピットおよびグルーブ)の干渉ひずみの影響を受ける。
【0013】
ここに、蛍光読み出しを伴う多層蛍光光情報担体が好ましい理由がある。部分反射層を持たないからである。この場合、回折および干渉ひずみは非常に少ない。これは、蛍光放射光の非コヒーレント特性のためであり、その波長が読み出しレーザ波長に比べて長いためであり、レーザおよび蛍光放射光に対する光媒体の透明性および均質性(異なる層における同様の反射率)のためである。従って、多層蛍光担体は、反射光メモリに比較し、いくつかの有利な点を有する。
【0014】
本システムは蛍光等の非コヒーレント信号に基づいており、ルミネセンスは、反射、吸収、または屈折等の空間分解能コヒーレント方法よりも2倍高い(ウイルソン・ティーおよびシェパード・シーの走査光学顕微鏡法の理論と実際、アカデミックプレス、ロンドン、1984参照)。非コヒーレント信号を使用すると、多層光メモリの情報容量を8倍ほどに高めることができる。
【0015】
米国特許第4,202,491号は、蛍光インク層を使用し、データスポットから赤外線を放射する。
【0016】
日本国特許第63,195,838号は、WORMディスクを提案する。このディスクは、蛍光読み出しモードを有し、データ保持層は、基層の目つぶし表面に配置する。このWORMディスクの基層上に多層情報構造を形成することは絶対にできない。その理由は、書き込みおよび読み出し出射光の光学的拡散が強いからである。しかしながら、蛍光合成物を使用して多層光ディスクを形成することは可能である。この技術は、米国特許第6,027,855号および第5,845,252号と欧州特許第00963571A1号に記載がある。
【0017】
米国特許第6,009,065号および第6,071,671号(ブイ・グラシュコとビー・レビック)は、多層蛍光光ディスクから情報をビット単位で読み出す装置を開示している。
【0018】
本発明は、蛍光多層リードオンリメモリ(ROM)光クリアカードに関する。本発明実施例において、データは、複数の光学的に薄い情報層から成る多層構造に格納する。これら情報層は、分離層によって分離する。データビットは、個々の蛍光材料マークとして前記情報層に格納する。
【0019】
好適な実施形態の説明
リードオンリ蛍光多層光記憶クリアカード(FMC−ROM)200とその断面の構造の一例を以下に説明する。この構造は、次の基本要素を備える。すなわち、ほぼ直方体であり45mm×25mm×2mmの寸法を有する金属またはプラスチックのカードケース(201)と、多層光データ担体(FMLC)203を基体とする1.6mmの「光インサート」(202)とを備える。この多層光データ担体は、ガラスパッド(基板)204に配置する。このガラスパッドの寸法は、35mm×15mm×1mmである。パッド材料は、石英、ポリカーボネート、ポリアルキルアクリレート、ポリシクロオレフィン等の透明ポリマ、その他である。保護層205は、約100mmcの厚さであり、有害攻撃性環境の機械的損傷から光データ保持媒体を保護する。
【0020】
光カード(200)のケース201は、データ領域FMLC203の縁部を機械的張力および汚損から保護する。またFMCカード200を読み取り装置に格納し移動することを助ける。
【0021】
多層光データ担体(203)を有する光インサート202は、光カード(200)ケース(201)の「セットフレーム」206に取り付ける。これは、熱または光重合接着剤を利用し、光インサートとフレーム(206)との間の隙間207を埋めることにより行う。これら2部分を接着する前に、「合わせノッチ」208および209を使用して互いに位置決めし、次に熱または紫外線(UV)を加えて接着剤を固化する。
【0022】
蛍光多層光データ担体(203)は、多くのデータ層から成り、約0.5mm厚(好ましくは)の12mm×32mmの層(210)を積み重ねたように見える。これら動作領域の寸法は、10mm×30mmであり、この領域は多くの各情報マークまたはピットを含む。これらは、公知のCDまたはDVDROMシステムで使用する反射ピットに似ている。これらピットは、非蛍光背景(212)に対して配置した蛍光マーク(211)のように見える。各データ層(210)における「情報保持フィールド」213(動作領域)の寸法は、FMLCカード(200)の寸法より約1mm小さいことを指摘しておく。データ層(210)は、50mmc厚の「中間層」(219)によって分離する。これら中間層は、読み出しおよびデータ搬送蛍光放射のために透明である。データ層(210)および中間層(219)の重なりは、光または熱接着層によって互いに接着する。これら接着層は、数ミクロン厚である。これらは、全体として1つの蛍光多層担体FMLC203を形成する。焦点外の層からの散乱、回折、光反射による寄生効果を除去するため、可能であればデータ層および中間層に同様の屈折パラメータを選択する。
【0023】
データ層の間に中間層を介在させたこのFMLC多層構造(203)は、少なくとも2つ以上、理想的には10のデータ層(210)を含むようにする。この構造は、パッド(基板)204の上に配置する。パッド(204)は、透明または非透明無機材料(ガラス等)またはポリマ(ポリカーボネート、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、アクリル、ポリオレフィン等の材料、アクリレート、エポキシ光重合プラスチック等)から形成する。これら材料は、容易に研磨および成形できる。例えば、射出成形や射出圧縮成型を使用できる。あるいは、紫外線重合を使用し、液体モノマまたはオリゴマ合成物を光処理によって固化する(2P処理)(バウアス・ジー等による「光ディスクシステムの原理」、アダムヒルガー社、ブリストルおよびボストン)。これら材料を処理し、粗度(あらさ)が平面から2〜5ニュートンリングの誤差、オプティカルクラス14を下回らないようにする。その後、製品の機械特性の要求品質を実現する。また前記パッドは、時間による変形に耐え、高い平面品質を保持し、各位置における異なる厚さを維持しなければならない。パッド(基板)204は、そこに搭載するFMLC203用パッドとして働くと共に、そのフレーム(206)内にFMCカード(200)を正確に位置決めする役目も果たす。読み出し装置の読み出し光成分と蛍光信号データ登録成分とがFMC200の両側に位置する場合、パッド204は透明であるか、光学的に透明な材料で作った透明インサートを少なくとも含むようにする。この透明インサートは、FMLC(203)データ保持フィールド(213)と同一場所に配置する必要がある。
【0024】
読み出しモードにおける移動を少なくし受光部品の数を少なくするため、そして高速読み出しを維持するため、全動作領域(情報フィールド)213は、ある数、例えば3ページ(214)(図2に示す)のページに分割する。このページは、約10×10mmとできる。隣接する2つのデータページh間の距離218は、約200mmcである。各ページ(図3a)は、長方形または正方形領域(例えば25領域)(315)のセットである。これら領域は、例えば各々2mm×2mmであり、領域間の距離はY軸に沿って17.4mmc、X軸に沿って3.2mmcである。各領域は、117個までのスチル(316)(図3b)を含むことができる。このうち115個がデータを保持できる。スチルの寸法は、読み出し装置の設計に依存し、例えば204.8mmc×153.6mmcであり、各軸に沿った距離はそれぞれ17.4および0.8である。ゼロスチル(319)は精密調整用(X、Y、Z軸に沿って0.1mmcまで、角度座標における10−3ラジアンまでの精度)である。
【0025】
これらスチルは、クラスタ(317)に分割する。その数は、各スチルあたり48までとできる(光カード(200)情報フィールド(213)のXおよびY軸に沿って6×8)(図3c)。クラスタの寸法は、約25.6×25.6mmcとできる。各クラスタ間の距離は、例えばY軸に沿って1.6mmc、X軸に沿って0.8mmcである。1クラスタは、372バイトの情報を含むことができる(1バイト(318)は10ピット(321)であり、各ピットのサイズは0.4mmc×0.4mmcであり、約8ビットの情報を含む)。クラスタ寸法も符号化アルゴリズムに依存する。このアルゴリズムは、収差やひずみを除去するよう機能する。符号化処理におけるアルゴリズムの1つは、32バイトを1グループとして24バイトを記憶し、最小データ量は32バイトまたは320ピットのグループである(下記に参照するETT符号化(8−10符号化)を使用する場合)。このため、1クラスタはN×320の量を持つことになる。ここでNは1以上の数である。スチルをクラスタに分割することにより、信頼性を高め、「0」および「1」信号の対比に対する空間低周波成分の有害影響を迅速に除去できる。さらに1スチルは、15×15mmcの支援フィールド(320)を含む。この支援フィールドは、スチル読み出し処理において、より高速な焦点合わせおよび位置決めを目的とする。
【0026】
FMLC(203)ROMデータ層(210)は、他のROMアドレスフィールドを含んでも良い。このフィールドは、例えば読み出しヘッドとFMCカード200とを互いに位置決めすることを支援する支援データを保持する。
【0027】
異なるデータ層に位置して互いに重なるいくつかのスチルは、スチルスタックまたは情報スタックを形成する。FMLC平面に沿って読み出しヘッドを移動せずにスタックから情報を読み出すことができる。このためには、1層内のスチルから他層内のスチルへとレンズ焦点を調整するだけでよい。FMLCアドレスフィールドは、中央位置合わせを行い、例えばFMLC層の最初の層、または最後の層、あるいは各層に配置できる。
【0028】
1スチルスタック内において層毎に読み出しを行う時、光学系調整および読み出し調整のコストを最小に抑えるため、中間層の厚さ(隣接するデータ層間の距離)を1mmに維持すると共に、情報フィールドの空間重なりの精度を+−1mm以内とし、角度重なりの精度を約1013ラジアンとすべきである。
【0029】
図4は、4つの隣接するバイト(40)として提示した情報ピットの2次元空間分布を示す概略図であり、提案された2次元符号化のETT(8−10)符号をFMLCデータ層の表面に記録したものである。すなわち、現在使われていないEFM(8−14変調)14チャネル変調符号は使用していない。また本発明において、1情報バイトは、フィールド(微小領域)41に記録する。このフィールドは、10(2×5)の正方セル(「2×5フィールド」と呼ぶことにする)から成り、各正方セルは、例えば0.4×0.4mmcの寸法を有し、蛍光物質を含むかまたは含まないことができる。従って、蛍光物質があるかないかにより、当該フィールドにおける情報ピットの存在または不在を示せる。
【0030】
このように、情報を記録するに従い、各ピットは、セル42のように読み出し光を吸収して蛍光を発する物質で満たすか、あるいはセル43のようにそのような物質で満たさない。従って、1バイトの情報は、10S平方を占有する。S=a×aであり、「a」は1平方セルの正方であり、他方の「a」は平方辺の1つである。隣接バイトは、図4に示すように、対向して隙間なく配置する。
【0031】
1つの情報バイトを構成する全256の組み合わせは、データ層(210)の表面にフィールドとして描かれる。各フィールドは、10(2×5)平方セルから成り、フィールドには2種類ある。最初の222の組み合わせのフィールドにおいて、蛍光物質で満たされた平方セル(42)の各ピット(情報ピットまたは蛍光マーク)は、当該(2×5)フィールド内に少なくとも1つの同様の隣接セルを有し、それら隣接セルは並行または対向している。また、蛍光物質で満たされていない各平方セル(43)も、そのフィールド内に前記したような隣接セルを有する。このような条件を対条件と呼ぶ。すると、上の2バイトおよび左下の1バイト(図4参照)は、その条件を満たす。
【0032】
残りの各組み合わせは、2つの相補フィールドとして描かれる。このフィールドは、(2×5)フィールドの左上または左下セルにおいて対条件を満たさない(図4の左下バイト参照)。これら相補フィールドは52しか存在せず、組み合わせを提供する上で、予備(バックアップ)を確保する。通常は、1情報バイトを構成するために256の組み合わせだけを必要とする。読み出しモードにおいて、本発明装置は、互いに接続したフィールドまたはバイトから成る各帯内に、対条件を満たすフィールドを選択できる。なお、選択したフィールドは、その左に位置するフィールドに結合している。このように、蛍光物質で満たす最小領域は、2つの隣接する蛍光部または情報ピット(蛍光マーク)から成るため、その寸法はa×2aである。蛍光物質で満たさない最小領域も、同一寸法を有する。
【0033】
提案した2次元情報符号化のETT技術により、データ層の全域を隙間なく蛍光マーク(情報ピット)で満たすことができる。これはまた、1次元または2次元光検出アレイ、例えば電荷結合素子(CCD)カメラを用いた同時読み出し方法の使用を可能にする。
【0034】
図5〜図8は、ROMタイプの蛍光多層光カード(501)を有する読み出し装置(500)とその主要部品を示す図である。この読み出し装置は、次のような主要部品から成る。
【0035】
1)前記光カードと光部品とを互いに粗位置決めおよび精密位置決めするための位置決め系(510)であり次を含む。
【0036】
・サブ回転機構によってカードをローディングするためのノード(511)、
・ローディング角度を示すセンサ(701,702)(現在のカード座標)、
・ローディング装置状態(開、閉)を示す端部センサ(701)およびローディング装置におけるカードの使用可能性を示す端部センサ(601)、
・マイクロレンズアレイの移動機構(焦点に基づき、または焦点に基づきカードを移動)、
・光学部品を有する焦点合わせセンサ(703)、
・補償プレートの設置および交換装置(603)、
・光学系拡大係数を調整するために対物レンズを移動する装置(光軸に沿った移動)、および
・作動装置(エンジン駆動等)を制御するサブシステム。
【0037】
2)読み出し光の多数のビームを形成する照明系(520)であって次の部品を含む。
【0038】
・最も一般的に、前記光カードの所定領域を照らすための2次元マトリクス発光セル、
・照射光の真正面に位置するFMLC情報スタック(210)の読み出しを確保するため、多数の読み出しビームから成る光フィールドを形成するための光サブシステム、および
・発光セルマトリクスを制御するサブシステム。
【0039】
3)多数の光チャネルを形成するためのマイクロレンズマトリクスを含む光学系(530)。この光チャネルの数は、発光セルの数に等しい。この光学系は、読み出し表面からの微小パターン(スチル)を、設定倍率において、受光マトリクスの表面に転送する。さらに光学系(530)は、全チャネルに共通の部品を含む。すなわち、光フィルタ、対物レンズ、および光イコライザである。
【0040】
4)FMC(図5および図8)からの情報を登録する系であって次を含む。
【0041】
・マトリクス受光センサを基本とする検出器(801)、
・デジタル信号プロセッサを基本とする検出制御器(802)、
・ビットと蛍光記録に使用する情報ピットとの識別(変換)を行うプログラマブル変換装置(803)、
・反収差符号を復号する装置(804)、
・データをマイクロコンピュータへ中継するデジタルインタフェース(805)、
・データフローを出力用圧縮解除装置へ中継するデジタルインタフェース(806)、および
・フィードバック信号を発生する制御ソフトウエア(807)。
【0042】
5)装置部品を制御するマイクロプロセッサ系(560)。
【0043】
6)電源装置(570)。
【0044】
本発明に基づき、光データ読み出し装置(光ピックアップ)の構成オプションの1つ(図9)を提供する。このオプションは、多層光カード(200)として組み立てた蛍光担体におけるデータ符号化にETT2次元法を使用し、多量データの同時高速読み出しが可能である。
【0045】
この光メモリシステムの基本構成要素は次の通りである。
【0046】
1)FMCROMタイプの多層担体である蛍光多層光カード(910)。
【0047】
2)920:発光装置(921)と、特製選択光フィルタ(923)を有する集光光学系(922)とを備えた読み出し光(938)装置。
【0048】
3)930:高温(NA〜0.5)非球面マイクロレンズ(932)からなるマトリクス(931)と、光補償部品セット(933)と、他のスペクトル選択フィルタ(934)と、対物レンズ(935)と、受光素子マトリクス(936)とを備えた情報信号(937)を登録する装置。なお、読み出し光装置(920)と情報信号登録装置(930)とは、光カード(910)を挟むように配置する。
【0049】
光カード層の再配置を確保するため、カード(910)は垂直移動を行う。しかしながら、より好適な第2のオプションがある。このオプションは、特製光補償器セットを使う。これら補償器(933)は、薄く光学的に透明な高精度プレートであり、それらの中間層と同程度の厚さを有し、伸長性光学くさび等からなる(図13および米国特許第5,381,401号参照)。これらは、読み出し装置の光チャネル内に一定間隔で挿入する。これら光学要素の数は、光カード内のデータ層の数に等しくする。この第2のオプションがより好適と考えられる理由は、光学濃度の変更に起因する収差を除去するためである。第2のオプションにおいて、層再配置の深さは、光学系動作距離によってのみ制限される。適応光学要素、例えば液晶で構成した空間光変調器を使用することもできる。このオプションは、さらに好適である。なぜなら、焦点合わせを再構築するばかりでなく、1素子の焦点を自動的に保持する(自動焦点)からである。
【0050】
スペクトル選択光フィルタ(934)は、残存読み出し光をフィルタし、データ搬送蛍光(937)が発生した必要信号を分離する。このフィルタは、マイクロレンズマトリクスと対物レンズとの間に位置する。他のオプションにおいて、読み出し装置(受信装置の前)に反射スペクトルフィルタを用いても良い。これらノッチタイプフィルタは、電気的に再配置でき、液晶で構成した場合、放射光の良好なスペクトル濾過を確保できる。
【0051】
光カード(910)データ層の発光を励起するため、このカードに放射光を当てる。放射光のスペクトルは、発光団からなる吸収帯のスペクトルと相関する。LED(発光ダイオード)等の半導体発光素子は、特性がよく知られているため、この目的に良く合っている。これら発光素子は、固体、有機、またはレーザダイオード(LD)で良い。光カードからのデータ読み出し速度を上げるため、およびカード移動を最小にするため、LEDマトリクス発光器または垂直空洞表面発光レーザ(VCSEL)を有するLDマトリクスを使用することを推奨する。この装置は、個別半導体ダイオード(924)のセット(マトリクス(921))、または平面技術により作成した固体構造として組み立てることができる。マトリクス922は、マイクロレンズ(925)から成り、入射光を集光するものであり、集積技術で作成したセットまたは固体構造として組み立てることができる。
【0052】
本発明者が選択した技術的解決策は、25個の市販高輝度ブルーLED(924)からなる対称配置マトリクス(921)を使用する。これらLEDは、サファイア基板上に成長させたInGaN不均一構造を使用して製造する。これらダイオードは、正方格子(5×5素子)に配置し、隣接LED間の距離は2mmとした。マイクロレンズマトリクス(925)にも同様の寸法を持たせる。各発光ダイオードの寸法は、約350×350×100mmcである。いくつかのダイオードは、1側にのみ接点を有する。
【0053】
発光器(920)は、LEDマトリクス(921)と電子制御器(図9に示さず)とを含み、いずれのLED(924)に対しても必要な時間だけのスイッチングを確保する。
【0054】
LED結晶は、厳密に一定間隔で整列し、シリコンパッド(100)(図10)に配置する。このシリコンパッドは、面[100]に沿って配向する。この面は、熱伝導体として働き、必要に応じてLED発光(101)を反射する。2方接点のシステムを、標準的集積技術に基づき、金属と誘電体塗膜とを交互に吹き付け、フォトリソグラフと化学着色とを使用して作成する。金属反射器(103)は、アルカリ着色を使用した。アルカリ着色物質は、選択的に使用し、開口した正方領域だけに影響させ、材料の他の部分は、保護SiOマスクで覆った。この反射器は、切頭角錐形状に作成し、その各面は基面に対して55度の角度で配置する。反射器内面は、アルミニウムで被覆する。かかる反射器の使用は、金属化シリコン表面に素子を配置したオプションに比べ、光出力を1.5倍増加させた。
【0055】
半田によって接点(102)を設けた後、マトリクスベース(100)を、ボール状マイクロレンズ(105)から成る他のマトリクス(104)に接合した。この接合は、高精度装置を使って行い、その構造を集積回路フレーム内部に組み立てた。このフレームの蓋は、バンドパス光フィルタウインドウ(923)を有する。
【0056】
ボール状マイクロレンズ集光器からなるマトリクス(922)は、各LEDからの光を集め、25本のビームを形成する。その発光輝度(RMS<0.07)は、光カードデータ層の面に沿って均等に分布する。この光カードデータ層は、データスチルの境界(約200×150mmc)内で読み出される。LED発光スペクトルは、弱い長波ウイングを含んでも良い。これは、光カード(910)の発光団帯と重なることがある。この寄生信号を除去するため、バンドパス光フィルタ(例えばダイクロイックミラー)(923)をマトリクス出力面に配置する。
【0057】
データ読み出しモードにおいて、LEDを駆動し、全カードデータ層におけるスチルの積み重ねを一斉照射する。受光セルから成るマトリクスに所定ページを投射するには、受光マイクロレンズ(932)の焦点を変化させることにより可能となる。LEDは、時間連続で順次に駆動する。25スチルからのデータ読み出しを完了した後、光カードをページ幅に沿って移動し、全処理を繰り返す。
【0058】
マイクロレンズマトリクス(931)は、不定数のデータ層における初期パターン(画像)を形成する。このマイクロレンズマトリクスは、LEDマトリクス(921)と同様、正方格子(5×5要素)に配置した25のマイクロレンズのセットから成り、レンズ中心間距離は2mmである(図11)。そして、光カード(200)の情報フィールド(213)から約1mmの距離に位置する。各マイクロレンズは、データスチルの蛍光パターン(画像)(蛍光発光スペクトルバンドは約50nm)を中継すべく設計されている。データスチルは1ミクロン以下(約200mmc×200mmc)の要素から成るため、理論的限界に最も近い光学設計を選択すべきである。各マイクロレンズの開口数は、蛍光波長(約500nm)において0.5よりも小さくない。CDプレーヤに使用する市販のマイクロレンズであって開口数が0.5および直径が5mmのものは、100mmcの視野を有する。これらは初歩的小型レンズであるため、色収差に対する保護がない。本発明者が提案する設計オプションは、視野を200mmcまで増加し、レンズ直径を2mmまで小さくできる。本発明者の設計は、2値表面塗布を使用し、全蛍光スペクトル範囲において色収差を除去する。そこで各マイクロレンズの基本パラメータは、次の通りとする。無色小型レンズ、動作スペクトル範囲470−520mmc、直径2mm、焦点距離2mm、開口数0.5、拡大不確定。
【0059】
対物レンズ(935)は、マイクロレンズ(932)のマトリクス(931)によって形成した各データスチル(316)の蛍光パターンを投射する。この対物レンズは、受光セルマトリクスが位置する面(936)の1つの同一箇所にそれを投射する。対物レンズの直径は光カード(910)の情報フィールド直径(213)(好適には1.2cm)を少し超え、その好適焦点距離は40mmである。これは全光学系の光学拡大を決定する。対物レンズ(934)の焦点距離と、マトリクス931に位置するマイクロレンズとの比率は、受光セルマトリクス(935)とデータページとの比率に近づかねばならない。この光学系の動作モードにおいて、マトリクス(931)内の各マイクロレンズ(932)の中心にあるすべてのデータスチルの画像は、常に受光セルマトリクス(936)の位置と一致する(図9)。
【0060】
受光マトリクスとして、CCDCMOSアレイを使用できる。このため、標準的CCDカメラを使用した。このカメラは、1024ピクセルアレイ(768)から成る。各ピクセルの寸法は、4.65×4.65mmcであり、そのスチル周期は1秒あたり25スチルである。
【0061】
データ読み出し処理は、次のような主たる段階を含む。光カードを読み出し装置にローディングし、位置センサを設定し、データを読み出す。
【0062】
図12は、光カードを読み出し装置にローディングし位置決めするための構造オプションの1つを示す。第1段階において、光カード(1202)を有する容器(1201)を結合フランジ(1203)に隣接載置し、ラッチ(キャッチ)(1204)によって固定する。
【0063】
粗移動用線形装置は、カード端部を掴み、読み出し装置のロック装置(1206)内へ移動する。容器出口(1201)とロック装置(1206)の開口は、漏斗(1207)を有し、カードの滑らかな移動(支障なく)を確保する。ロック装置位置決めセンサ(1208)は、動作機構(1209)の動作を制御し、光カードフレーム(1211)上にマーク(切り込み)(1210)を検出すると、動きを止める。カードは、プログラマブル装置によって所定位置に保持される。
【0064】
前記移動装置は、少なくとも2つの3次元圧電セラミック装置のセットから成り、3方向のいずれにおいても低ピッチ周期動作を確保する。位相と動作方向の組み合わせにより、ロック装置とカードとを数百ミクロンに等しい高分解能において一緒に大きく動的に移動できる。
【0065】
移動は、動作装置に電圧を供給することによって実行する。装置が開始位置にある時、段階1の電圧を装置2へ供給する。次にコマンド「前進および上」が発行される。次に装置2は、コマンド「後退および下」を受け取る。段階2において、上昇した装置は、その開始位置へ垂直に移動する。そしてこのサイクルを繰り返す。
【0066】
回転は、圧電セラミック装置を平面に沿って配置し、それらの動きを反転することで確保する。
【0067】
光動作センサは、2つの線形漏斗のような形状である。これら漏斗の1つは、可動漏斗であり、ロック装置に取り付ける。他方(固定)は、ケースに取り付ける。これら漏斗が平行光ビームを受けている時、多数の帯状画像が受光器に受光される。帯のピッチは、漏斗の角度配向に依存する。また帯の位置は、漏斗の角度変位に依存する。PZCスライド(ルーラ)を使用すれば、帯の正確な位置を測定できる。一方、受光器は、通過する帯数を数えることができる。従って漏斗周期を数えられる。
【0068】
ロック装置は、光カードガイド(おおよそ)と、クランプと、漏斗センサの可動部品と共に、プラットフォームを形成する。
【0069】
読み出し装置において、照明装置は、読み出すページを照射する。データページの蛍光画像は、拡大され、受光装置のマトリクス表面に投影される。拡大係数は、データページの1ピットが特定グループの画素、例えば2×2画素平方に投影されるようにする。すなわち、ピットおよび画素の位置は、厳密に相関される。例えば、左上角におけるピットは、受光マトリクスの左上角における4画素に相関させる。この種の解決策(ピットと画素との相関)は、高価な画像処理を排除することを助ける。さらにこれは、簡易で安価な画像復号用マイクロチップの使用を可能にする。データページ復号アルゴリズムを以下に説明する。これは、画素信号の下記処理によって受光マトリクス画素を連続的にポーリングすることを含む。
【0070】
段階1、カードのローディング
ローディングノードを装置からスライドさせる。カードを装置の受け入れスロット(または受け入れトレイ)に挿入し、所定位置にロックさせる。センサがカードの準備完了を確認すると、ローディングノードは読み出し装置内にスライドし、情報セクションの1つの位置に相関する位置で停止する。このローディング処理は、レンズアレイのあらかじめ選択したレンズの視野内に調整ページが来るようにしなければならない。この調整ページは、データ層にあり、その寸法はデータページの寸法に等しい。この調整ページは、いくつかの蛍光マークから成る(カードの説明項参照)。ローディング装置におけるカード初期設定の精度は、各座標に沿って情報ページサイズの値の半分に等しい。例えば、データページサイズが200mmc×150mmcであれば、設定精度は、一方の座標に沿って100mmcであり他方の座標に沿って75mmcとなる。
【0071】
カードとノードとを大まかに設定した後、照明をスイッチオンする。照明系チャネルは、調整ページに対応する。照明系チャネルをスイッチオンする電気パルスは、受光装置(FRD)スチル走査を開始するパルスと同期している。蛍光画像がFRDマトリクス表面に投射されると、この固定画像を使用し、多層蛍光カード位置合わせ系は、以下に記載の座標に対する制御信号を形成する。すなわち1)「焦点」、2)カードの「X」および「Y」面における2座標、および3)角度座標「Φ」。これら信号は、制御系を介し、位置決め系へ送る。カードを調整するためにいくつかの段階がある。1)最初に焦点を調整する、2)次にカードを面内で回転する、そして3)カードをその面内で移動し調整ページの行と列とをFRDマトリクスの対応する行と列とに一致させる(調整ページの説明において相関法則を説明する)。調整ページ上のいくつかのマークがFRDの対応画素に一致しなければ、光学系の拡大率が定格に等しくないことを意味する。拡大調整は、対物レンズをFRDに対して光軸に沿って少し移動することによって行う。多層蛍光カード位置合わせ系は、調整ページの画像を使用し、「拡大」エラー信号を発生し、それを対物レンズ移動制御装置へ送る。
【0072】
すべてのエラー信号がゼロになったら、カードがゼロ始点座標を有する開始位置に正確に位置決めされたと見なせる。
【0073】
段階2、位置センサの設定
調整ページの精密位置決めが確認されると、ローディングノード位置センサのカウンタおよびマイクロレンズ大量センサのカウンタは、ゼロになる。カードの位置決めは、位置センサのデータを使用してさらに続行する。
【0074】
段階3、カード読み出し
位置センサデータを使用し、第1情報ページに相関する位置へカードを移動する。移動距離は、ページ間隔に等しい。照明系チャネルのスイッチを順次オンし、FRDによって情報ページからデータを読む。
【0075】
カードを次の位置へ移動する。この処理を、レンズマトリクスが全レンズの「担当する」領域内において全データページを走査するまで繰り返す。従って、1位置決めサイクルにおいて、多くのデータページを読むことができる。例えば、マイクロレンズおよび照明装置マトリクスに対して5×5フォーマットを選択した場合、25ページを読むこともできる。この方法は、単一のFRDを使用する場合の位置決め時間を削減できる。その結果、データ中継フロー速度を著しく速められる。
【0076】
装置が情報セクタの読み出しを完了すると(情報セクタは、マイクロレンズマトリクスの視野範囲内の全データページから成る)、カードは初期位置に戻る。すなわち、位置センサの読み取りに基づくゼロ座標位置に戻る。カード(またはマイクロレンズアレイ)は、層間距離に等しい距離を光軸に沿って移動する。段階1から3までの手順を新しい層について繰り返す。
【0077】
このように、本明細書に説明する光学構成の主な利点は、機械的移動なしに25データページを読めることである。そしてカードを、1単位として200mmcの距離を移動するだけで、再び読み出しを行える。データページ読み出し周期は、受光マトリクスの動作周期と同期させねばならない。
【0078】
カードの層方向における再配置は、光カード(910)の直接垂直移動か、光学補償器(933)(層(121)間または積み重ねた伸縮くさび(122)間等の距離と同じ厚さを有する薄板)を使用して行う。この第2の方法は、より好適である。なぜなら、光学厚さの変化に起因する収差が除去されるからであり、層方向の再配置深さは、光学系の動作距離にしか制限されないからである。適応光学要素、例えば液晶空間光変調器(123)の使用も可能である。この方法は、より有効と思われる。なぜなら、単一装置が同時に2つの動作、すなわち焦点の再調整と維持と(自動焦点)を同時に行うからである。
【0079】
LED発光をフィルタリングするため、2つのフィルタが必要である。第1のフィルタは、(判読不能)マトリクスと蛍光カードとの間に配置し、着色蛍光スペクトルと重なるLED発光スペクトルの部分をカットする。第2のフィルタは、マイクロレンズマトリクスと対物レンズとの間に配置し、データ搬送蛍光が発生するLED発光の残部をフィルタリングする。さらに他のオプションは、液晶をベースとしたノッチタイプの電気的調整反射スペクトルフィルタの適用を含む。これは、読み出し装置(受光装置の前)に設置し、スペクトルに沿った発光を良好にフィルタリングする。
【0080】
多層光カードの各データ層における蛍光(42)および非蛍光(43)正方要素(ピット)(図4)の識別は、カードがCCDカメラ列の下を水平に移動している時(またはCCDカメラ列がカードに沿って移動している時)、層毎のモードにおいて実行する。移動速度は、チャネルビットとカメラスチル周期との値に同期させる。この場合、各垂直列の隣接要素の対を同時に識別できる(図4において上の帯の下方要素と下の帯の上方要素)。
【0081】
CCDカメラの画素において、蛍光データ層の相関する正方要素に対応する画素で受信した信号が、あるレベルLを同時に超えている場合、両要素は、情報ピットとして読み出される。両信号があるレベルL<Lを超えていなければ、両要素は情報ピットではない。前記2つの要件が満たされなければ、より強い信号の要素は情報ピットを構成し、より弱い信号の要素はそれを構成しない。LおよびLの値は、あらかじめ設定する。これらは、チャネルビット長と、情報ピット(蛍光マーク)値とCCDカメラ基準画素値との率とに依存する。またそれらは、読み出し光波長、レンズ開口数、レンズ拡大係数にも依存する。本特定の読み取り装置に関し、これら値は設定されているものと見なせる。
【0082】
とlをそれぞれ情報ピットが存在する位置および存在しない位置における蛍光信号の値と考える。ETTの場合(符号化情報の2次元方法)、識別精度C=(l−l)=(l−l)は、読み出し装置パラメータの広い変化範囲において、DVD系用の対応する値を超える。従って、情報がETT符号によって符号化されている場合、CCDカメラによって読み出しを実行する時のデータ読み出しエラーの確率は、DVDディスクによって読み出しを実行する場合のエラー確率よりも小さい。
【0083】
図12〜図14は、多層蛍光光カードのデータ保持層の一部を示す例であり、EET符号によりλ=0.65mmcおよびNA=0.65によって書き込んだ初期コンピュータ画像(図12)、CCDカメラ列の面において光読み出し装置によって形成したコンピュータ画像(図13)、およびCCDカメラで読み出した同一部分の実画像である。最後の画像を処理することにより、この部分の初期画像を回復でき、その確率は1であろう(図14)。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】CDおよびDVDフォーマットの光データ担体の表面に沿った情報ピットの2次元空間分布状態を示し、蛍光物質を使ってEFM符号化により記録した状態を示す図である。
【図2】ROM型蛍光多層光カードを用いた構造例を示す概略図および断面図である。
【図3】FMLCデータ層のうち1つの情報フィールドにおける情報ページ(a)と領域(b)とフレーム(スチル)(c)とを示す構成図である。
【図4】ETT符号化により蛍光物質を使って記録した4つの隣接する情報バイトの幾何学的構成を示す構成図である。
【図5】蛍光多層光カード読み出し装置を示す図である。
【図6】前記読み出し装置における光学要素および光カード位置決め(カード移動)系を示す動作図である。
【図7】光多層蛍光カードからデータを読み出すための読み出し装置の一部を構成する機能センサを示す図である。
【図8】読み出しモードにおけるデータ処理系を示す図である。
【図9】光多層蛍光カードから情報を読み出すための装置の光学系を示す図である。
【図10】LEDおよびマイクロレンズのマトリクスの一部を示す上面図(a)および断面図(b)である。
【図11】マイクロレンズマトリクスを示す構成図である。
【図12】光カードのローディングおよび位置決め用装置を示す概略図である。
【図13】光カードの移動を必要としない層毎の焦点調整方法を示す図である。
【図14】EET符号化によりλ=0.65mmc、NA=0.65で書き込んだ蛍光光カードの一部を示す初期コンピュータ画像である。この画像は、ROM型多層蛍光光カードの情報層を形成するための写真テンプレートの製造に使用できる。
【図15】CCDカメラ列の平面に沿って位置決めした読み出し装置光学系によって形成した蛍光光カード情報層の前記と同一部を示すコンピュータ画像である。
【図16】CCDカメラで読み出し、コンピュータ処理した前記と同一部を示すコンピュータ画像である。
【0085】
なお、これら図は、各要素の実際比率および寸法を反映するものではない。これら図は、ROMタイプの多層蛍光記憶システムの構造および動作原理をより良く理解することだけを目的としている。

Claims (3)

  1. 複数のデータ層と、
    前記複数のデータ層の各々上に設けた複数の蛍光ピットとを備え、
    前記各層上のピットが複数のスチルを定義すべく構成されている、
    多層蛍光光記憶媒体。
  2. 請求項1の媒体に情報を記録する方法であって、情報を8−10符号において前記媒体に記録する方法。
  3. 請求項1の媒体から情報を再生する方法であって、前記複数のデータ層上の対応するスチルがスチルの重なりを定義し、読み出しヘッドを媒体の面に平行に移動することなく、当該読み出しヘッドの焦点を変化させることによって、前記スチルの各重なりにおける情報を読み出す方法。
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