JP2000089648A - ホログラム記録再生装置及びホログラム記録媒体 - Google Patents

ホログラム記録再生装置及びホログラム記録媒体

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JP2000089648A
JP2000089648A JP10256948A JP25694898A JP2000089648A JP 2000089648 A JP2000089648 A JP 2000089648A JP 10256948 A JP10256948 A JP 10256948A JP 25694898 A JP25694898 A JP 25694898A JP 2000089648 A JP2000089648 A JP 2000089648A
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Hiroshi Suganuma
洋 菅沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフト多重記録を重ねても機械的な移動方向
に消去が起こらないようにし、最終的な多重後の再生時
に、1枚のホログラム再生像の強度を均一にすることを
可能にする。 【解決手段】 シフト多重方式を用いたホログラム記録
再生装置であり、参照光2を生成する光束21の光路中
に複数のフィールドレンズ100を配したフィールドレ
ンズアレイ101を設け、ホログラム記録媒体1の記録
領域を分割してホログラムの記録再生を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるホログラ
ム記録媒体に情報をホログラムとして記録再生するホロ
グラム記録再生装置、及びそのホログラム記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクは、その量産性と取り
扱いの容易さ故に、例えば動画、音声、コンピュータ用
データなど広範な分野におけるデータ保存用のメディア
として広く用いられている。また、この光ディスクに対
しては、マルチメディア時代に向けた情報通信技術発展
の基盤の一つとして、さらなる高密度大容量化への要請
が急速に強まっている。
【0003】しかし、従来の光ディスクの記録密度は、
光の波長と対物レンズの開口数に制限されており、どち
らの要素についても、限界に近づいてきている。
【0004】このため、最近は、いわゆるホログラムを
用いた情報記録が再び注目を集めている。1970年代
には、ホログラフィックデータストレージについて各地
で活発な研究が行われたが、多くの実用的問題が解決で
きなかった。しかし、近年はその周辺技術の進歩もあ
り、再び注目が集まっている。
【0005】ホログラフィックデータストレージの特徴
の一つは、一つのホログラム材料に多数のホログラムを
同一空間上に多重記録できることである。その方法には
幾つかあるが、最も広く用いられているのは、参照光の
入射角を変化させて、多数のホログラムを記録する多重
記録方式である。これによって数千枚のホログラムを誘
電体結晶中に記録したという実験が報告されている。
【0006】ここで、ホログラフィックデータストレー
ジにおけるホログラム記録枚数を制限している大きな要
因の一つは、参照光の入射角制御手段である。すなわ
ち、高速で、且つ大きな範囲で高い分解能をもち、安定
で再現性に優れたビーム偏向器を使用することが、当該
多重記録方式には望ましい。しかし、この要求を十分に
満たすことは従来困難であった。
【0007】この問題点を解決するための手法として、
角度多重方式の変形が提案されている。その一つは、シ
フトマルチプレクシングである(”Holographic storag
e using shift multiplexing,”D.Psaltis,Michael Lev
ene,Allen Pu,George Barbastathis,Kevin Curtis,Opti
cs Letter,Vol.20,No.7,pp782-784,1995,”shift multi
plexing with spherical reference waves,”George Ba
rbastathis,Michael Levene,D.Psaltis,Applied Optic
s,Vol.35,No.14,pp2403-2417,1996)。これは、参照光
(参照波)として球面波を用いて、記録媒体を移動させ
ながら記録するという方法である。これによって、従来
の光ディスクと同様のディスク形状を用いることが可能
となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ホログラム
を多重記録する場合、既に記録されているホログラムが
その後の記録時に消去されてしまうという問題がある。
このような消去が起きると、回折効率が低下して再生時
の信号対雑音比(S/N)が下がり、再生が困難になっ
てしまうため、結果として、ホログラムの多重度を制限
している。ホログラム記録媒体として、例えば鉄を添加
したニオブ酸リチウムを用いた場合、実用的には数千枚
程度の多重度が限界である。
【0009】また、近年は、いわゆるシフト多重方式に
よるホログラムの多重記録が提案(USP 5671073 Psalti
s et al,D.Psaltis, Michael Levene, Allen Pu, Georg
e Barbastathis, Kevin Curtis, Optics Letter, Vol.2
0, No.7, pp782-784,1995, George Barbastathis, Mich
ael Levene, D.Psaltis, Applied Optics,Vol.35,No.1
4, pp2403-2411,1996)されている。
【0010】しかし、この方式の場合、多重記録を重ね
ることで機械的な移動方向に消去が起こってしまい、そ
の結果として、最終的な多重後の再生時に、1枚のホロ
グラム再生像のなかで強度が不均一になってしまう、と
いう問題がある。
【0011】そこで、本発明は上述の実情に鑑みて提案
されるものであり、シフト多重記録を重ねても機械的な
移動方向に消去が起こらないようにし、最終的な多重後
の再生時に、1枚のホログラム再生像の強度を均一にす
ることを可能にする、ホログラム記録再生装置及びその
ホログラム記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のホログラム記録
再生装置は、シフト多重方式を用いたホログラム記録再
生装置であり、参照光の光路中に複数のフィールドレン
ズを設け、ホログラム記録媒体の記録領域を分割してホ
ログラムの記録再生を行うことにより、上述した課題を
解決する。
【0013】また、本発明のホログラム記録媒体は、シ
フト多重方式を用い、参照光の光路中に設けた複数のフ
ィールドレンズによって複数に分割された各記録領域に
ホログラムを記録してなることにより、上述した課題を
解決する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0015】図1には、本発明のホログラム記録再生装
置の一実施の形態の基本構成を示す。なお、以下に述べ
る各図においてそれぞれ図1に対応する要素には同一の
指示符号を付している。
【0016】この図1において、レーザ発振器5から出
射されたレーザ光は、コリメータレンズ6によって平行
光に変換され、さらにビームスプリッタ7で2方向に分
岐される。
【0017】上記ビームスプリッタ7にて分岐された一
方の光束21は、全反射ミラー9で進行方向が変えられ
た後、対物レンズ10によって、ピンホールプレート2
0上に設けられているピンホール3上に集光される。但
し、本実施の形態のホログラム記録再生装置では、ピン
ホールプレート20上にフィールドレンズ100(フィ
ールドレンズアレイ101)が配置されており、したが
って対物レンズ10からの光は当該フィールドレンズ1
00(フィールドレンズアレイ101)を通過してから
ピンホール3上に集光される。このフィールドレンズ1
00(フィールドレンズアレイ101)の詳細について
は後述する。
【0018】ピンホール3を透過した光は、回析し球面
波となり、ホログラム記録媒体1中を伝播する。これを
ホログラムの参照光(参照波)2とする。
【0019】また、上記ビームスプリッタ7にて分岐さ
れた他方の光束22は、全反射ミラー8によって方向を
変えられた後、空間変調器11を照明する。この空間変
調器11によって変調された光束は、フーリエ変換レン
ズ12により、ホログラム記録媒体1中でフーリエ変換
像を形成する。これを、物体光(物体波)4Rとする。
【0020】上記ホログラム記録媒体1中では、上記参
照光2と物体光4Rとが干渉し、その干渉による光強度
分布(干渉縞)がホログラム記録媒体1中に記録される
ことになる。
【0021】一方で、このように記録がなされたホログ
ラム記録媒体1の再生時には、参照光2のみを照射する
ことで、上記記録されたホログラムが再生される。すな
わち参照光2との光強度分布として取り出された再生物
体光4Pは、フーリエ変換レンズ13によってフーリエ
変換され、これにより再生像が得られる。
【0022】この再生像の光はCCD(固体撮像素子)
14等の撮像デバイスによって電気信号に変換され、再
生信号として取り出される。
【0023】この図1の構成において、ホログラム記録
時には、照明するピンホール3の位置を変えて上述した
記録のプロセスを繰り返すことで、複数のホログラムを
シフトマルチプレシングにより多重化記録することがで
き、また、再生時にも、照明されるピンホール3の位置
を変えて上述した再生のプロセスを繰り返すことで、上
記シフトマルチプレシングによって多重化記録されたホ
ログラムを再生することができる。
【0024】上述のような記録時において照明するピン
ホール3の位置の移動、及び再生時において照明するピ
ンホール3の位置の移動を実現するための具体的手法と
しては、例えば複数のピンホール3をピンホールプレー
ト(ピンホールアレイ)20上に設け、各異なる位置の
ピンホール3を、前記対物レンズ10にて集光された光
束21の光ビームスポットにてそれぞれ照明する方法が
ある。他の手法としては、ピンホール3を一つのみ設け
たピンホールプレート20とホログラム記録媒体1とを
相対的に移動可能に構成し、固定した状態のピンホール
プレート20上のピンホール3を照明し、ホログラム記
録媒体1側を移動させるような方法も考えられるが、本
発明実施の形態では、より現実的な手法である前者の方
法を採用している。
【0025】また、上述のように、複数のピンホール3
を備えたピンホールプレート20上の、各異なる位置の
ピンホール3を、前記光束21の光ビームスポットにて
それぞれ照明するための手法としては、例えば、ピンホ
ールプレート20と一体に構成されたホログラム記録媒
体1を固定した状態で、上記光束21の光ビームスポッ
トをピンホールプレート20上でスキャニングするよう
な方法や、光束21の光ビームスポットのスキャニング
は行わずに固定した状態で、ピンホールプレート20と
一体に構成されたホログラム記録媒体1の方を移動させ
るような方法がある。
【0026】なお、本件出願人は、特願平10−348
2号の明細書及び図面において、ここまでで説明したよ
うな、ホログラム記録媒体1にピンホール3を多数有す
るピンホールプレート20を一体として固定し、そのピ
ンホール3を透過した光を参照光として多重記録するこ
とを特徴とするホログラム及びその記録再生装置につい
て提案している。このホログラム及びその記録再生装置
は、シフト多重方式に非常に有効である。
【0027】ここで、例えば図2に示すように、ピンホ
ールプレート20上にフィールドレンズを配していない
状態において、各ピンホール3に対して例えば図の下か
ら上に向かって順番に光束21を集光させることで、ホ
ログラム記録媒体1内を図中の矢印Aに示す方向に下か
ら上へと参照光2が移動するようにしてホログラムの多
重記録を行う場合を考える。
【0028】この時、図2及び図3に示すように、1枚
目のホログラムの記録領域p1は2枚目のホログラムの
記録領域p1と一部重なり合うが、参照光2が移動した
ことによって、1枚目のホログラムの下側の領域e1は
2枚目のホログラムの記録領域p2と重ならない。した
がって、この部分(e1)は、多重記録による消去を被
らないことになる。なお、図3は、図2のホログラム記
録媒体1の光入射端面の反対側の端面における照明領域
を拡大して示したものである。
【0029】しかし、さらに参照光2を移動して、3枚
目,4枚目,・・・のホログラムを記録していくと、1
枚目のホログラムの記録領域p1には、2枚目のホログ
ラムの記録領域p2と重なり合う領域e2、2枚目及び
3枚目のホログラムの記録領域p2,p3と重なり合う
領域e3、2〜4枚目のホログラムの記録領域p2〜p
4と重なり合う領域e4が発生し、当該1枚目のホログ
ラムの記録領域p1の上側の領域ほど多重化による消去
を被ることになる。したがって、1枚のホログラムの中
でも、回折効率が分布を持ってしまうことになる。これ
は、再生時のS/Nや再生光の強度設定などを考える
と、均一化などの特別の工夫が必要になり、はなはだ不
便である。
【0030】このようなことから、本実施の形態のホロ
グラム記録再生装置は、シフト多重記録を重ねるても機
械的な移動方向に消去が起こらないようにし、最終的な
多重後の再生時に、1枚のホログラム再生像の強度を均
一にすることを可能にするために、前記フィールドレン
ズ100(フィールドレンズアレイ101)を設けるよ
うにしている。
【0031】当該フィールドレンズの機能について、図
4を用いて簡単に説明する。なお、この図4の例では、
説明を簡略化するために、フィールドレンズ100を薄
肉レンズで且つ単レンズとして考える。この図4におい
て、入射光(光束21)は最大入射角θ(ラジアン)で
入射し、焦点距離f、半径aのフィールドレンズ100
の瞳上に集光される。このとき、瞳上の集光点の位置に
よらず、像側焦点面の最大光線高hは、h=fθで与え
られる。これがよく知られたフィールドレンズの機能で
ある。
【0032】本実施の形態では、このようなフィールド
レンズ100をシフト多重記録方式に用いることで、シ
フト多重方式で問題となる記録時の消去の不均一性を改
善するようにしている。このフィールドレンズ100
を、図1に示したピンホール3を用いたシフト多重を行
うホログラム記録再生装置に適用した場合について、図
5及び図6を用いて説明する。
【0033】すなわち本実施の形態では、図5に示すよ
うに、厚みがL、屈折率nのホログラム記録媒体1の入
射面に、多数のピンホール3を備えたピンホールプレー
ト20を配し、さらにこのピンホールプレート20の上
(近傍)に、焦点距離がそれぞれ略々nLの複数のフィ
ールドレンズ100を備えたフィールドレンズアレイ1
01を配置している。
【0034】このような構成において、入射光(光束2
1)をピンホール3上に集光し、その透過光を参照光2
とすれば、ホログラム記録媒体1の光入射端面の反対側
の端面における照明領域は、図5及び図6中のP1〜P
4に示されるように、ピンホール3を覆っているフィー
ルドレンズ100によって決定されることになる。すな
わち、同じ一つのフィールドレンズ100を介してホロ
グラム記録媒体1内に入射した参照光2は、どのピンホ
ール3を通っても、ホログラム記録媒体1の光入射端面
の反対側の端面において一定の領域を照明することにな
る。一方で、異なるフィールドレンズ100を透過した
参照光2同士は重ならない。
【0035】本実施の形態によれば、一つのフィールド
レンズ100を透過した参照光2は重なり合う領域が大
きいので、このような状態で物体光4Rを参照光2が重
なり合う領域に入射させてホログラムを記録すれば、不
均一な記録時の消去は生じない。また、多数のフィール
ドレンズ100を並べることで、一体のホログラム記録
媒体1を分割して用いることができるという利点があ
る。ここで、一つのフィールドレンズ100を透過する
参照光2の光量を、レコーディングスケジュールと呼ば
れる記録時の消去を考慮にいれた適切な露光量となるよ
うに制御し、その状態で物体光4Rを照射して順次ホロ
グラム記録を行うようにすれば、記録される全ホログラ
ムの再生時の回折効率を均一にすることができる。
【0036】また、本実施の形態では、フィールドレン
ズアレイ101を用いることで、ホログラム記録媒体1
の記録領域を分割することができ、この各記録領域を用
いてそれぞれ多数枚のホログラム記録が可能となってい
る。こきで、ホログラム記録媒体1として例えば鉄を添
加したニオブ酸リチウムを用いた場合は、各分割領域に
おいて従来と同程度の数千枚程度の多重化が可能である
ため、全体として記録枚数を大幅に増やすことが可能と
なる。すなわち、図7に示すように、例えばM×N個の
フィールドレンズ100からなるフィールドレンズアレ
イ101を用い、画フィールドレンズ100による各分
割領域に対してそれぞれk枚のホログラムを記録すれ
ば、k×M×N枚のホログラムを記録できる。より具体
的に、例えば、10mm角のフォトリフラクティブ結晶
に30ミクロン角のマイクロフィールドレンズ100を
各辺に33個並べたフィールドレンズアレイ101と、
例えば、1000×1000個のピンホールを備えたピ
ンホールプレートとを密着させて固定し、各フィールド
レンズ100に対応する分割領域に、1000枚のホロ
グラムを記録すれば、106枚のホログラムが記録でき
ることになる。
【0037】ただし、ここでは参照光2の透過領域は分
割されているものの、物体光は他のフィールドレンズに
より照明される領域も通過する。この物体光による消去
をも回避するには、2波長によるゲーティング記録を行
えばよい。
【0038】この2波長によるゲーティング記録につい
て、図8を用いて説明する。
【0039】当該2波長を用いたゲーティング記録で
は、感度増幅用の照明光24(波長λ1)と、ホログラ
ム記録用の参照光2と物体光4R(λ2)の全てで照明
されている領域のみにホログラムが記録される。この感
度増幅用の照明光24を、参照光2の出射側から記録を
行う領域だけに照明してやれば、その領域だけに選択的
に記録することができる。
【0040】ここで、参照光2は、光束21がフィール
ドレンズ100とピンホール3を透過して生じた球面波
であり、物体波4Rは、空間変調器11を透過すると共
に、参照光2の中心付近をフーリエ面(焦点面)とする
フーリエ変換レンズ12で集光されたものである。シフ
ト多重化ホログラムにおいては、物体光4Rの光軸と参
照光2の光軸とが直交するとき、ブラッグ反射の許容角
度幅が最小になるため、最も高い記録密度が得られるこ
とになり、したがって、図8に示したような直交配置と
することが最も望ましい。再生時には、同様の参照光2
を照明し、再生された物体光4Pを、フーリエ変換レン
ズ13によってフーリエ変換し、これにより得られた再
生像をCCD14等のディテクタアレイによって受光し
て電気信号に変換し、再生信号を得る。
【0041】なお、再生時の露光によりフォトリフラク
ティブ結晶などに記録されたホログラムが破壊されるこ
とを避けるために、2波長を用いてホログラムを記録す
ることについては、既に各種の提案(USP 5665493 Bai
et al, Y.S.Bai and R.Kachru, Phys. Rev. Lett, 78,2
944,1997, D.Lande et al, 22,1722,1997、特開平10
−45497号公報、特開平10−45498号公報)
がなされ、その効果についても実証されている。
【0042】上述したように、2波長ゲーティング記録
は、再生時におけるホログラムの破壊が無いので、この
点からも大変有望である。
【0043】なお、2波長ゲーティング記録としては、
例えばプラシオジウム添加ニオブ酸リチウムのホログラ
ム記録媒体1と、450nmのアルゴンレーザからの感
度増幅用の照明光24と、850nmのチタンサファイ
アレーザ(レーザ発振器5)からの参照光2及び物体光
4Rとで、2波長ゲーティング記録を行った例が報告さ
れているが、将来は、青色半導体レーザと赤外線半導体
レーザ(但し、波長幅が十分狭いことが必要なため、シ
ングルモード発振、分布帰還型、分布反射型など安定且
つ狭帯域化されたもの)を用いることができると思われ
る。半導体レーザは、小型で安価なため、実用上大きな
メリットがある。
【0044】上述したように、本発明実施の形態によれ
ば、シフト多重化記録の問題点であった、再生光の不均
一性を改善できる。また、フィールドレンズによる領域
分割により、記録可能なホログラムの枚数を増やすこと
ができ、領域を分割することで、情報記録において使い
勝手を向上させることもできる。さらに、本実施の形態
によれば、2波長ゲーティング法を用いることで、記録
時に既に書き込まれたホログラムの破壊ばかりか再生時
の破壊も避けることができる。
【0045】なお、本実施の形態では、ピンホールを用
いたシフト多重の場合について述べたが、ピンホールが
無くても原理的には同様なので、当該ピンホールを用い
ないシフト多重化ホログラム記録の場合にも本実施の形
態のフィールドレンズアレイを用いる手法を適用するこ
とができる。その場合は、シフト多重化ホログラムにお
いて、参照光の球面波面の中心にフィールドレンズを置
けばよい。また、物体光の光学系の配置は、フーリエホ
ログラムの場合について述べたが、これはフレネルホロ
グラムなど他の任意の配置であってもよい。また、本実
施の形態では、ホログラム記録媒体として、主にフォト
リフラクティブ誘電体結晶を考えているが、フォトポリ
マ、銀塩フィルム、ホールバーニング材料など、体積型
ホログラムを記録できる材料であってもよい。さらに、
ホログラムの多重方式としては、シフト多重方式だけで
なく、波長多重方式などの他の多重化方式を組み合わせ
てさらに記録密度を上げることも当然可能である。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、参照光の光路中に複数のフィールドレンズを設
け、ホログラム記録媒体の記録領域を分割してホログラ
ムの記録再生を行うことにより、シフト多重記録を重ね
ても機械的な移動方向に消去が起こらないようにでき、
最終的な多重後の再生時に、1枚のホログラム再生像の
強度を均一にすることが可能である。また、本発明にお
いては、フィールドレンズによる領域分割により、記録
可能なホログラムの枚数を増やすことができ、領域を分
割することで、情報記録において使い勝手を向上させる
ことも可能である。
【0047】さらに、本発明においては、2波長ゲーテ
ィング法を用いることで、記録時に既に書き込まれたホ
ログラムの破壊ばかりか再生時の破壊も避けることが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラム記録再生装置の一実施の形
態の基本的構成を示す図である。
【図2】フィールドレンズを用いない場合のシフト多重
におけるホログラム記録の問題点の説明に用いる図であ
る。
【図3】フィールドレンズを用いないシフト多重の場合
において、ホログラム記録媒体の光入射端面の反対側端
面での照明領域を拡大して示した図である。
【図4】フィールドレンズの原理説明に用いる図であ
る。
【図5】フィールドレンズを用いた場合のシフト多重に
おけるホログラム記録の様子の説明に用いる図である。
【図6】フィールドレンズを用いたシフト多重の場合に
おいて、ホログラム記録媒体の光入射端面の反対側端面
での照明領域を拡大して示した図である。
【図7】フィールドレンズアレイによる記録領域の分割
についての説明に用いる図である。
【図8】2波長によるゲーティング記録の説明、及びホ
ログラム記録再生装置の概略構成の説明に用いる図であ
る。
【符号の説明】
1 ホログラム記録媒体、 2 参照光、 3 ピンホ
ール、 4 物体光、5 レーザ発振器、 6 コリメ
ータレンズ、 7 ビームスプリッタ、 8,9 全反
射ミラー、 10 対物レンズ、 11 空間変調器、
12,13フーリエ変換レンズ、 14 CCD、
20 ピンホールプレート、 21,22 光束、 2
4 感度増幅用の照明光、 100 フィールドレン
ズ、101 フィールドレンズアレイ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフト多重方式を用いたホログラム記録
    再生装置において、 参照光の光路中に複数のフィールドレンズを設け、 ホログラム記録媒体の記録領域を分割してホログラムの
    記録再生を行うことを特徴とするホログラム記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】 2波長のゲーティング記録再生を用い
    て、所望の記録領域のみ選択的にホログラムを記録する
    ことを特徴とする請求項1記載のホログラム記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 上記ホログラム記録媒体と複数のピンホ
    ールを備えたピンホールアレイとを固定し、各ピンホー
    ルを照明することによる機械的なスキャニングを行うこ
    とを特徴とする請求項1記載のホログラム記録再生装
    置。
  4. 【請求項4】 上記ホログラム記録媒体にプラシオジウ
    ム添加ニオブ酸リチウムを用い、550nm以下の可視
    光半導体レーザ若しくは発光ダイオードと、800nm
    以上1000nm以下の半導体レーザを光源とすること
    を特徴とする請求項1記載のホログラム記録再生装置。
  5. 【請求項5】 ホログラム記録により所望の情報を記録
    することを特徴とする請求項1記載のホログラム記録再
    生装置。
  6. 【請求項6】 シフト多重方式を用い、参照光の光路中
    に設けた複数のフィールドレンズによって複数に分割さ
    れた各記録領域にホログラムを記録してなることを特徴
    とするホログラム記録媒体。
JP10256948A 1998-09-10 1998-09-10 ホログラム記録再生装置及びホログラム記録媒体 Withdrawn JP2000089648A (ja)

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