JP4451338B2 - 樹脂封止金型、それを用いた樹脂封止装置、および、樹脂封止方法 - Google Patents

樹脂封止金型、それを用いた樹脂封止装置、および、樹脂封止方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板に搭載された集積回路や大規模集積回路などの半導体装置のICチップ(以下「半導体チップ」という。)、または、各々の電気・電子部品等を樹脂で封止成形する樹脂封止金型、それを用いた樹脂封止装置、および、樹脂封止方法に関する。
特に、高密度に集積された複数の半導体チップ、あるいは、電気・電子部品を一括で樹脂封止するMAP工法に用いる樹脂封止金型、それを用いた樹脂封止装置、樹脂封止方法に関する。
従来、近年の電子機器の傾向として、小型化,多様化,低コスト化に向かう傾向が見られ、それらの電子機器に使用される部品には高密度実装や高機能,低コストが要求されている。これに伴い、樹脂封止型半導体装置においては、更なる小型化,高密度化、多ピン化、高速化が求められ、それらのニーズに対応するCSP(Chip Size Package)と呼ばれるパッケージ群(FBGA,FLGA,SON,QFN等)が開発されてきている。
前述のパッケージ群の製造方法としては、1枚の基板の片面に多数の半導体チップを電気的接続を施して格子状に配列し、樹脂で一括封止した後、個々のパッケージ外周に沿って切断分離し、多数個のパッケージを得るMAP(Matrix Array Packaging method)工法と呼ばれる方法が知られている(特許文献1参照)。
前述のMAP工法は、例えば、本願の従来例を示す図9Aおよび図10のように、横に4個ずつ、縦に3個ずつ、計12個の半導体チップ1を格子状に搭載した基板2の外周縁部を、上,下金型3,4の上,下キャビティブロック5,6で挟持する。ついで、下金型4のセンターブロック7にスライド可能に挿入されたプランジャ8でポット9内に配置した樹脂材料を加熱,加圧することにより、カル部10で得られた溶融樹脂11が、ランナー12およびゲート13を介し、前記上,下キャビティブロック5,6間に形成されたキャビティ14に充填され、前記半導体チップ1が樹脂封止される。
半導体チップ1が搭載されている領域は、上金型3の上キャビティブロック5との隙間が狭く流動抵抗がある。このため、図9Aに示すように、前述の樹脂封止工程において溶融樹脂11は、各半導体チップ1,1列間の隙間に流入する(矢印O)。その後、溶融樹脂11は、各半導体チップ1,1行間の隙間を徐々に充填するとともに(矢印P)、各半導体チップ1,1列間の隙間を充填しながら直進する。そして、キャビティ14の内側面に到達した後、左右方向に分かれ(矢印Q)、エアーベント15から内部空気を外部に排出する。
前述の樹脂封止装置では、溶融樹脂11が前述のように流れると、キャビティ14内の内部空気が徐々に押し出され、溶融樹脂11の最終充填箇所が半導体チップ1の列の延長線上に位置するR点となる。このため、図9Aに示すように内部空気の逃げ口であるエアーベント15が前記R点と一致するように設けられている。
特開2003−77946号公報
しかしながら、例えば、図9Bに示すように、横8個ずつ、縦4個ずつ、計32個の小型の半導体チップ1を搭載した同一寸法の基板2を、前述と同一の上,下金型3,4で樹脂封止しようとすると、溶融樹脂11は、途中までは前述の経路とほぼ同一の経路を辿る。しかし、溶融樹脂11の最終充填位置はX点付近となり、エアーベント15を設けてある前記R点とズレが生じる。半導体チップ1の列の延長線上にエアーベント15が設けられていないと、他列から流れてくる溶融樹脂と時間差が生じ、エアーベントが塞がってしまう。このため、行き場を失った内部空気がキャビティ内の溶融樹脂に混入し、ボイド(気泡)および/または未充填部が発生し、成形不良となる。この結果、同一基板を樹脂封止する場合であっても、半導体チップの配置が異なると、上,下金型を変更する必要があり、生産効率が低く、生産コストが高いという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、キャビティ内の内部空気を外部に円滑に排出することにより、成形品にボイド,未充填部が発生せず、安価で生産効率,汎用性の高い樹脂封止金型、および、それを用いた樹脂封止装置、樹脂封止方法を提供することを課題とする。
本発明にかかる樹脂封止金型は、前記課題を解決すべく、第1金型と対向面にキャビティとなる凹部を備えた第2金型とで基板の周辺縁部を挟持するとともに、前記キャビティを形成する前記第2金型の4辺のうち、その1辺の対向面に前記キャビティに連通する複数のゲートを設ける一方、少なくとも前記ゲートを設けた1辺に対向する対向辺の対向面に複数のメインエアーベントを設け、前記ゲートから前記キャビティに充填した溶融樹脂で内部空気を前記メインエアーベントから排出しつつ、前記基板の片面に実装した複数の半導体チップを一括で樹脂封止するMAP工法にて被覆して樹脂封止する樹脂封止金型であって、前記第2金型の4辺の対向面のうち、少なくとも前記ゲートを設けた1辺と対向する対向辺の対向面の内側縁部に、前記キャビティおよび前記メインエアーベントに連通するサブエアーベントを前記対向辺に沿って設けるとともに、前記サブエアーベントを、キャビティを形成する第2金型の内側面に交差して跨ぐように形成する一方、第2金型のゲートを形成した1辺の対向面の面積と、メインエアーベントを形成した1辺の対向面の面積とを同一にした構成としてある。
本発明によれば、基板に搭載した半導体チップの大きさ、ピッチ等が変化しても、ゲートから充填された溶融樹脂がキャビティ内の内部空気を、前記ゲートを設けた1辺と対向する対向辺の対向面の内側縁部に沿って設けたサブエアーベントを介し、メインエアーベントから排出する。このため、キャビティ内に内部空気が残留することがなく、ボイド等の発生を防止できる。この結果、半導体チップ列間の隙間の位置が変化しても、樹脂封止される基板が同一であれば、前記樹脂封止金型を交換する必要がなく、安価で歩留まりが良く、生産効率、汎用性の高い樹脂封止金型が得られる。
また、本発明によれば、第2金型の対向辺の対向面のうち、その内側縁部だけを研削すれば、サブエアーベントを形成できるので、加工しやすい。
さらに、本発明によれば、第2金型によって基板を押さえる受圧面積を左右均等にしてあるので、理想的な型締めが可能となり、溶融樹脂を充填した場合の樹脂漏れをより確実に防止できるという効果がある。
本発明にかかる実施形態としては、サブエアーベントの深さを、メインエアーベントの深さと同一にしてもよい。
本実施形態によれば、サブエアーベントとメインエアーベントとが同一深さであるので、通気障害がなく、通気性が向上するとともに、天井面が面一となるので、同一の研磨加工で形成でき、加工精度が向上する。
本発明にかかる他の実施形態としては、第2金型のうち、メインエアーベントを形成した部分を前記サブエアーベントに沿って平行に分割し、かつ、交換可能としてもよい。
一般に、同一外形を有する基板であっても、搭載する半導体チップの個数が異なる場合には、基板の種類を自動的に識別すべく、異なる位置に位置決め孔を設けることがある。そして、前記基板の位置決め孔がメインエアーベントと重なり合った場合には、前記位置決め孔から溶融樹脂が漏れるおそれがあるので、第2金型全体を交換する必要を生じる場合がある。しかし、本実施形態によれば、第2金型を部分的に分割して交換できるので、第2金型全体を交換する必要がなく、コストダウンできる。
本発明にかかる新たな実施形態としては、サブエアーベントの巾寸法を0.5〜2.0mmとしてもよい。
本実施形態によれば、型締め圧力が負荷されても、金型が撓みにくく、高い精度で基板を挟持でき、成形性が良い。特に、巾寸法が小さいので、万一、微量の溶融樹脂がサブエアーベントに滲み出して固化しても、目立たず、成形品の外観は美麗である。
第2金型のゲートを設けた1辺の内側縁部に、ゲートとキャビティとに連通するサブゲートを前記1辺に沿って設けておいてもよい。
本実施形態によれば、ゲートから流入した溶融樹脂がサブゲートを介してキャビティに一様に流入する。このため、基板に実装した半導体チップの配列が変わっても、溶融樹脂の流れがより一層良くなり、ボイド等の発生を防止できる。
本発明にかかる樹脂封止装置は、前記課題を解決すべく、前述の樹脂封止金型と、前記樹脂封止金型の第2金型および第1金型のうち、いずれか一方の金型を駆動し、残る他方の金型に押し付けて基板を挟持するとともに、キャビティを形成するプレス装置と、プランジャを駆動してポット内の樹脂材料をカル部で溶融し、得られた溶融樹脂をランナーおよびゲートを介して前記キャビティに充填するプランジャ駆動装置と、からなる構成としてある。
本発明によれば、基板に搭載した半導体チップの大きさ、ピッチ等が変化しても、ゲートから充填された溶融樹脂がキャビティ内の内部空気を、前記ゲートを設けた1辺と対向する対向辺の対向面の内側縁部に沿って設けたサブエアーベントを介し、メインエアーベントから排出する。このため、キャビティ内に内部空気が残留することがなく、ボイド等の発生を防止できる。この結果、半導体チップ列間の隙間の位置が変化しても、樹脂封止される基板が同一であれば、前記樹脂封止金型を交換する必要がないので、安価で歩留まりが良く、生産性,汎用性の高い樹脂封止装置が得られるという効果がある。
本発明にかかる樹脂封止方法は、前記課題を解決すべく、第1金型と対向面にキャビティとなる凹部を備えた第2金型とで基板の周辺縁部を挟持するとともに、前記キャビティを形成する前記第2金型の4辺のうち、その1辺の対向面に前記キャビティに連通する複数のゲートを設ける一方、少なくとも前記ゲートを設けた1辺に対向する対向辺の対向面に複数のメインエアーベントを設けるとともに、少なくとも前記対向辺の対向面の内側縁部に、前記キャビティおよび前記メインエアーベントに連通するサブエアーベントを前記対向辺に沿って設け、さらに、前記サブエアーベントを、キャビティを形成する第2金型の内側面に交差して跨ぐように形成する一方、第2金型のゲートを形成した1辺の対向面の面積と、メインエアーベントを形成した1辺の対向面の面積とを同一にし、前記ゲートから前記キャビティに充填した溶融樹脂で内部空気を前記サブエアーベントおよび前記メインエアーベントから排出しつつ、前記基板の片面に実装した複数の半導体チップを一括で樹脂封止するMAP工法にて被覆して樹脂封止する工程としてある。
本発明によれば、基板に搭載した半導体チップの大きさ,ピッチ等が変化しても、ゲートから充填された溶融樹脂がキャビティ内の内部空気を、前記ゲートを設けた1辺と対向する対向辺の対向面の内側縁部に沿って設けたサブエアーベントを介し、メインエアーベントから排出する。このため、キャビティ内に空気が残留することがなく、ボイド等の発生を防止できる。この結果、樹脂封止する半導体チップの大きさ、ピッチが変化しても、樹脂封止される基板が同一であれば、前記樹脂封止金型を交換する必要がなく、安価で歩留まりが良く、生産性,汎用性の高い樹脂封止方法が得られるという効果がある。
本発明にかかる樹脂封止装置の実施形態を図1ないし図8の添付図面に従って説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態にかかる樹脂封止装置100は、上固定プラテン101と下固定プラテン102とが4隅に配置した4本のタイバー103(支柱)を介して相互に連結されている。そして、前記上固定プラテン101と下固定プラテン102との間を、前記タイバー103を介して可動プラテン104が上下動可能に配置されている。
前記上固定プラテン101は、その下面に固定した上型モールドベース105を介して上金型200が交換可能に組み付けられている。なお、前記上型モールドベース105は図示しないヒータを備えている。
前記下固定プラテン102にはサーボモータ106が取り付けられており、前記サーボモータ106を駆動することにより、プーリ107、ベルト108、プーリ109およびボールネジ110を介して動力が伝達される。そして、前記ボールネジ110には回転運動を直線運動に変換するナット111が螺合し、前記ナット111がトグル機構112を駆動して前記可動プラテン104を上下動させ、後述する上金型200,下金型300の型締めを行う。
前記可動プラテン104は、その上面に設けた下型モールドベース113を介して下金型300が交換可能に組み込まれている。さらに、前記下型モールドベース113内にはプランジャ等圧装置114が組み込まれ、図示しない電動モーターでベルト115を回して前記プランジャ等圧装置114の下部に組み込まれたボールネジ116を回動させることにより、プランジャ117を上下動させる。なお、前記下型モールドベース113は図示しないヒータを備えている。
図3に示すように、前記上金型200は、断面略凹字形の上ホルダーブロック201にカルブロック202を間にして左右一対の上キャビティブロック203,203を組み込んである。前記カルブロック202の下面中央に所定個数のカル部204が設けられている一方、前記上キャビティブロック203の下面にキャビティ205となる凹部が設けられている。そして、前記カル部204は、図6に示すように、ランナー206、ゲート207を介して前記キャビティ205に連通している。さらに、前記上キャビティブロック203の四辺のうち、前記ゲート207を設けた1辺に対向する対向辺に沿って前記キャビティ205全体に連通するサブエアーベント208が設けられている。そして、前記サブエアーベント208には外気に連通するメインエアーベント209が連通している。
前記サブ,メインエアーベント208,209は前記キャビティ205内の内部空気を排出するためのものであり、その深さは溶融樹脂が通過できない深さ10ないし50μm、特に、30μmが好適である。このため、本実施形態にかかるサブエアーベント208は巾1.0mm、深さ30μmであり、メインエアーベント209は巾1.5mm、深さ30μmである。
また、サブ,メインエアーベント208,209の深さは必ずしも同一である必要はなく、メインエアーベント209による内部空気の排出を容易にするため、サブエアーベント208をメインエアーベント209よりも深くしてもよい。
また、図3に示すように、前記下金型300は、断面略凹字形状の下ホルダーブロック301にセンターブロック302を間にして左右一対の下キャビティブロック303,303を組み込んである。前記センターブロック301の中央に所定のピッチで設けたポット304内に、前記プランジャ117が上下にスライド可能に挿入されている。前記プランジャ117は、前記ポット304内に収納した樹脂材料120を加熱,加圧して溶融し、得られた溶融樹脂121(図6)をランナー206およびゲート207を介してキャビティ205に充填する。
本実施形態では、基板122の挟持領域をハッチングで示した図4から明らかなように、カルブロック202側の1辺で基板122の縁部を押圧する面積と、サブ,メインエアーベント208,209側の1辺で基板122の縁部を押圧する面積とをほぼ同一に設定してある。これは、上キャビティブロック203で基板122を押圧する面積を均等にすることにより、面圧のバランスを維持し、樹脂漏れを防止して高品質の成形を可能とするためである。
すなわち、仮に、基板122を挟んでカルブロック202側の押圧面積と、サブ,メインエアーベント208、209側の押圧面積とが大きく異なると、基板122を押圧するバランスを維持できず、いわゆるブリード、フラッシュ等と言ったキャビティから溶融樹脂が漏出する成形不良が発生する。また、エアーベント208,209側に圧力が集中すると、エアーベントが撓んで消失し、空気が逃げ場を失うので、ボイドや未充填部が発生するという不具合がある。
しかし、本実施形態によれば、上キャビティブロック203で基板122を押圧する面積を均等にすることにより、面圧のバランスを維持し、樹脂漏れを防止して高品質の成形を可能にする。さらに、本実施形態のように、メインエアーベント209とゲート207とを、基板122を間にして対向する位置に設けると、押圧部分が偏らず、均等に存在するので、ボイド等の発生を効果的に防止できる。
次に、図1および図3を用いて本実施形態にかかる樹脂封入装置の成形工程について説明する。
まず、手作業あるいは図示しないローダーユニットで型開きした上金型200および下金型300の間に基板122を挿入し、下キャビティブロック303の所定の位置に前記基板122を位置決めするとともに、センターブロック302のポット304内に樹脂材料120を挿入する。
サーボモータ106を駆動し、プーリ107、ベルト108およびプーリ109を介してボールネジ110を回動させることにより、ナット111を上昇させる。そして、前記ナット111の上昇に伴ってトグル機構112を駆動することにより、可動プラテン104を上昇させ、上金型200の上キャビティブロック203と下金型300の下キャビティブロック303とで前記基板122を低圧で挟持し、低圧型締めを行う。このとき、カルブロック202とセンターブロック302との間に、若干の隙間Sがある(図3)。さらに、型締め圧力を高めて高圧型締めを行うことにより、前記隙間Sが消失し、基板122の全周を図4に示すハッチングした領域で挟持される。このように、低圧型締めと高圧型締めとを2段階で行うのは、許容限度を超える圧力が基板122に一度に負荷された場合に生じる基板122の破損を防止するためである。
ついで、図示しないモーターを駆動し、ベルト115およびボールネジ116を介してプランジャ117を上昇させることにより、ポット304内の樹脂材料120を加熱,加圧して溶融する。そして、カル部204から押し出された前記溶融樹脂121は、図5および図6に示すように、ランナー206およびゲート207を介してキャビティ205内に充填される。前記キャビティ205内に流入した溶融樹脂121は、半導体チップ123を被覆し、かつ、半導体チップ123列間の隙間を埋めながらキャビティ205内の内部空気を押し出す。特に、前記キャビティ205内における内部空気の最終残留位置は、前記半導体チップ123列の延長線上に位置する位置P(図5A)となるが、内部空気がサブエアーベント208内に流出し、メインエアーベント209を介して外部に排出される。
前記サブエアーベント208は、キャビティ205に連通しているが、その深さが30μmと浅く、キャビティ205の高さ寸法とは大きく異なる。このため、溶融樹脂121は所定の圧力以上で押圧されないと、サブエアーベント208に流出せず、内部空気のみがサブエアーベント208からメインエアーベント209を介して外部に排出される。特に、半導体チップ123の配列が異なり、内部空気の最終残留位置である位置Pが変化しても、前記位置Pは常にサブエアーベント208に隣接しているので、内部空気の排出が阻害されない。このため、溶融樹脂121の流れを妨げる内部空気がキャビティ205内に残留せず、溶融樹脂121の流れが円滑になるとともに、ボイドの発生を確実に防止でき、高品質な成形が可能となる。
万一、図5Bに示すように、前記サブエアーベント208内に溶融樹脂121の一部が流出することがあっても、サブエアーベント208全体を同時に塞ぐことは現実的にはあり得ない。特に、半導体チップ123列間の隙間を溶融樹脂121が同時に充填することはなく、時間差がある。このため、サブエアーベント208に溶融樹脂121が流出し、通路の一部が塞がれても、内部空気はサブエアーベント208からメインエアーベント209を介して外部に排出され、キャビティ205内に残存することがない。
なお、サブエアーベント208の深さをメインエアーベント209の深さよりも深くしてもよい。このようにサブエアーベント208をメインエアーベント209よりも深くすると、半導体チップ123列間の隙間の延長線上から内部空気を外部に排出した後、サブエアーベント208に微量の溶融樹脂が一様に流入するだけであり、メインエアーベント209を溶融樹脂121が塞ぐことはない。
また、本実施形態の応用例としては、例えば、図4に示すM−M線に沿って、上キャビティブロック203に設けられたメインエアーベント209を切り離してもよい。
すなわち、半導体チップ123の種類に応じて基板122の位置決め孔124の位置が変わり、前記メインエアーベント209と前記位置決め孔124とが重なり合うことにより、溶融樹脂が漏れるおそれがある。しかし、上キャビティブロック203の一部をM−M線に沿って部分的に切り離し、メインエアーベント209を含むパーツだけを交換すれば、上キャビティブロック203全体を交換することなく樹脂漏れを防止でき、生産コストを低減できる。
さらに、他の応用例として、メインエアーベント209からの分割は、図7Aおよび図7Bに示すように、M−M線およびN−N線に基づいて分割するようにしてもよい。
本実施形態によれば、半導体チップ123の種類に応じて基板122に設けた位置決め孔124の位置が変化しても、前記位置決め孔124がメインエアーベント209と重ならないように、メインエアーベント209を含むパーツだけを交換すればよい。この結果、上キャビティブロック203全体を交換する必要がなくなり、樹脂漏れを防止できるので、生産コストをより一層低減できる。
そして、図8に示すように、上金型200のゲート207を設けた1辺の内側縁部に、前記ゲート207とキャビティ205とに連通するサブゲート207aを設けてもよい。
本実施形態によれば、溶融樹脂の流れがより一層良くなり、ボイド等の発生を防止できるという利点がある。
ついで、サブエアーベントおよび/またはメインエアーベントは、対向する辺だけでなく、隣り合う辺にもそれぞれ設けておいてもよい。また、前記ゲート、キャビティ、メインエアーベント等は上金型に限らず、下金型に設けてもよい。さらに、QFNタイプ等のリードを露出させた形態の半導体装置を樹脂封止する場合は、基板の裏面にテープ、樹脂フィルム等介在させて樹脂封止を行ってもよい。
本発明にかかる上金型および下金型の上,下キャビティブロックは、本実施形態にかかる固定式ではなく、油圧方式,バネ方式を用いて可動式としてもよいことは勿論である。
本発明にかかる樹脂封止装置の本実施形態の全体を示す正面図である。 図1に示した実施形態の要部分解斜視図である。 図2で示した上下金型の接合状態を示す断面図である。 図2で示した上金型を下方側から視た底面図である。 図5A,5B,5Cは成形工程を説明するための成形工程途中を示す上金型を上方側から視た概略透視図、部分拡大図および工程終了間近の概略透視図である。 成形工程を説明するための部分断面図である。 本実施形態にかかる応用例の上金型を下方側から視た底面図である。 本実施形態にかかる他の応用例の上金型を下方側から視た底面図である。 図9A,9Bは従来例にかかる樹脂封止装置の成形工程を説明するための成形工程途中を示す上金型を上方側から視た概略透視図である。 図9で示した樹脂封止装置の成形工程を説明するための部分断面図である。
100:樹脂封止装置
101:上固定プラテン
102:下固定プラテン
103:タイバー
104:可動プラテン
105:上型モールドベース
112:トグル機構
113:下型モールドベース
116:ボールネジ
117:プランジャ
120:樹脂材料
121:溶融樹脂
122:基板
123:半導体チップ
124:位置決め孔
200:上金型
201:上ホルダーブロック
202:カルブロック
203:キャビティブロック
204:カル部
205:キャビティ
206:ランナー
207:ゲート
207a:サブゲート
208:サブエアーベント
209:メインエアーベント
300:下金型
301:下ホルダーブロック
302:センターブロック
303:下キャビティブロック
304:ポット

Claims (7)

  1. 第1金型と対向面にキャビティとなる凹部を備えた第2金型とで基板の周辺縁部を挟持するとともに、前記キャビティを形成する前記第2金型の4辺のうち、その1辺の対向面に前記キャビティに連通する複数のゲートを設ける一方、少なくとも前記ゲートを設けた1辺に対向する対向辺の対向面に複数のメインエアーベントを設け、前記ゲートから前記キャビティに充填した溶融樹脂で内部空気を前記メインエアーベントから排出しつつ、前記基板の片面に実装した複数の半導体チップを一括で樹脂封止するMAP工法にて被覆して樹脂封止する樹脂封止金型であって、
    前記第2金型の4辺の対向面のうち、少なくとも前記ゲートを設けた1辺と対向する対向辺の対向面の内側縁部に、前記キャビティおよび前記メインエアーベントに連通するサブエアーベントを前記対向辺に沿って設けるとともに、前記サブエアーベントを、キャビティを形成する第2金型の内側面に交差して跨ぐように形成する一方、第2金型のゲートを形成した1辺の対向面の面積と、メインエアーベントを形成した1辺の対向面の面積とを同一にしたことを特徴とする樹脂封止金型。
  2. サブエアーベントの深さを、メインエアーベントの深さと同一にしたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂封止金型。
  3. 第2金型のうち、メインエアーベントを形成した部分を前記サブエアーベントに沿って平行に分割し、かつ、交換可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂封止金型。
  4. サブエアーベントの巾寸法を0.5〜2.0mmとしたことを特徴する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂封止金型。
  5. 第2金型のゲートを設けた1辺の内側縁部に、ゲートとキャビティとに連通するサブゲートを前記1辺に沿って設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂封止金型。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の樹脂封止金型と、前記第2金型および第1金型のうち、いずれか一方の金型を駆動し、残る他方の金型に押し付けて基板を挟持するとともに、キャビティを形成するプレス装置と、プランジャを駆動してポット内の樹脂材料をカル部で溶融し、得られた溶融樹脂をランナーおよびゲートを介して前記キャビティに充填するプランジャ駆動装置と、からなることを特徴とする樹脂封止装置。
  7. 第1金型と対向面にキャビティとなる凹部を備えた第2金型とで基板の周辺縁部を挟持するとともに、前記キャビティを形成する前記第2金型の4辺のうち、その1辺の対向面に前記キャビティに連通する複数のゲートを設ける一方、少なくとも前記ゲートを設けた1辺に対向する対向辺の対向面に複数のメインエアーベントを設けるとともに、少なくとも前記対向辺の対向面の内側縁部に、前記キャビティおよび前記メインエアーベントに連通するサブエアーベントを前記対向辺に沿って設け、さらに、前記サブエアーベントを、キャビティを形成する第2金型の内側面に交差して跨ぐように形成する一方、第2金型のゲートを形成した1辺の対向面の面積と、メインエアーベントを形成した1辺の対向面の面積とを同一にし、前記ゲートから前記キャビティに充填した溶融樹脂で内部空気を前記サブエアーベントおよび前記メインエアーベントから排出しつつ、前記基板の片面に実装した複数の半導体チップを一括で樹脂封止するMAP工法にて被覆して樹脂封止することを特徴とする樹脂封止方法。
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