JP4451092B2 - 遮光塗布液 - Google Patents

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本発明は、ハウス栽培あるいはトンネル栽培に使用する農業用フィルムに適用する遮光塗布液および当該遮光塗布液を除去するための除去液に関する。
ハウス栽培あるいはトンネル栽培に関し、農業用フィルムハウス内で栽培される作物にとって、透過する光が強すぎ、作物に焼けなどの悪影響を与える場合がある。そのような作物の保護のために、農業用ハウスフィルムに遮光性を付与することが行われている。
現在そのような手段として、遮光カーテンあるいは遮光性フィルムを敷く方法(例えば、特許文献1および2)、農業用ハウスフィルム外側に水に分散させた石灰等を噴霧する方法等が提案されている。また、温室ハウスのプラスチックフィルムに、微細合成シリカ、フィルム形成性合成樹脂および担体とからなる液体を被覆し、皮膜を形成させることにより太陽熱および光量を調整ならしめる方法も提案されている(例えば、特許文献3)。
しかしながら、これらの方法にあっては、例えば、ハウスに遮光カーテンあるいは遮光フィルムを敷く方法は、これらのカーテンまたはフィルムが高価であることより、あまり普及しておらず、より安価な石灰を噴霧する方法が採用されていた。この石灰を噴霧する方法は、安価であり、かつ簡便な方法ではあるが、フィルム上に均一に塗布することが困難であり、また石灰などの無機物の被膜が脆いため、長時間維持できず、雨が降るなどして濡れた場合には、塗布した石灰が流れ落ち、効果の保持の耐久性が乏しい欠点を有している。
そこで、最近になって、顔料含有の遮光用ペイントを農業用フィルムにスプレーで散布・塗布する方法が提案されている(例えば、特許文献4に記載の塗料のスプレー)。この農業用フィルムに遮光ペイントを散布・塗布する方法にあっては、特定の粘度に調整した顔料含有のエマルジョン塗料を使用するものであり、フィルム上への塗膜形成は優れたものである。
しかしながら、この塗布膜が不要になった場合には、取り除く必要があるが、これら塗布膜を形成するエマルジョン塗料自体は、不要時の除去を可能とする処方で配合されているものではない。このような点を意図したものとして、最近除去可能な保護コーティングが提案されている(特許文献5)。この除去可能な保護コーティングは、強塩基および錯体形成剤を含む除去液により除去可能な保護コーティングであって、顔料とバインダーとしてビニルポリマー系の高分子化合物を使用したものであり、除去液として強塩基および錯体形成剤としてニトリロ3酢酸の3ナトリウム塩を使用したものである。
当該保護コーティング液にあっては、バインダーとして40〜250の酸価を有するビニルポリマー系の高分子化合物を使用しているが、酸価が小さなものであるため保護コーティングを除去するためには、除去液中に界面活性剤を添加しなくてはならず、液が泡立ち、液の調製がしづらいという問題点があった。
特開平3−127934号公報 実開平7−30645号公報 特公昭55−44567号公報 特開2002−119148号公報 特表2001−521944号公報
したがって本発明は、上記問題点に鑑み、農業用フィルムへ塗布する遮光塗布液として、塗料中に均一に遮光剤を含有させることができ、したがってフィルム上に均一に遮光剤を分散・塗布することにより、簡便に遮光効果が得られ、長期間の使用に耐え得るものであると共に、その不要時には、当該遮光塗布液により形成された塗膜を簡便に除去し得る、液の調製が容易な除去液を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するための本発明は、白色顔料、水溶性アクリル系樹脂、エポキシ基を含有する架橋剤および水からなり、形成された塗膜が、塩基性物質を含み、界面活性剤を含まない除去液により除去可能なことを特徴とする遮光塗布液であり、また、該遮光塗布液を除去し得る、強塩基性物質が添加されpHが9以上であり、界面活性剤が添加されていないことを特徴とする除去液である。
より具体的には、本発明は、塗膜形成用の水溶性アクリル系樹脂として、酸価が260〜550であり、数平均分子量が10,000〜100,000である水溶性アクリル系樹脂を使用する遮光塗布液、および該遮光塗布液を除去する除去液である。
すなわち本発明は、遮光塗布液中に含有させる遮光性を確保するために白色顔料を均一に分散させ、塗布液による白色顔料を含有する塗膜として水溶性アクリル系樹脂による樹脂塗膜をフィルム上に形成させた場合に、極めて良好な遮光性を確保し得ること、また、その塗膜の不要時には、塩基性物質を含有し、界面活性剤が添加されていない除去液により、極めて簡便に塗膜を除去し得ることを新規に見出し、本発明を完成したのである。
特に、遮光塗布液成分中に塗膜形成用の水溶性アクリル系樹脂として、酸価が260〜550であり、数平均分子量が10,000〜100,000である水溶性アクリル系樹脂を使用したことにより、その塗膜が不要となった場合には、塩基性物質を含有し、界面活性剤が添加されていない除去液により簡便に除去し得るものであり、液の調製を容易にする配慮がなされている点に大きな特徴を有するものである。
また、水溶性アクリル系樹脂を使用し、エマルジョンタイプの非水溶性アクリル系樹脂を使用しない点で、遮光塗布液の泡立ちが少なくなり、液の調製、ならびフィルム上への塗布が容易なものである特徴を有している。特に水溶性アクリル系樹脂を使用したことより、エマルジョンタイプの非水溶性アクリル系樹脂を用いた遮光塗布液にみられるフィルム上へ塗布した場合の遮光塗布液の泡たれが無い点で、特に優れたものである特徴を有する。
本発明の遮光塗布液により、農業用フィルム等の基材上に形成された塗膜は、親水性塗膜となっている。親水性塗膜の場合に、一般的には耐水性の乏しいものとなってしまうが、エポキシ基を有する架橋剤を添加することにより耐水性が優れたものとなっている。
したがって、通常の塗膜を除去する場合においては、除去液に界面活性剤等を添加して除去液の塗付性を向上させている。それにより塗膜面に均一に除去液を塗布可能にしている。しかしながら、本発明の遮光性塗布液により形成された塗膜は、親水性のある塗膜となっているために、除去液に界面活性剤等を添加しなくても除去液を均一に塗布することが可能である。また、除去液に界面活性剤等を添加する必要がないので、除去液自体も調製時に泡立ち等がなく、塗布時の塗布面の泡だれ等がなく、塗付性が向上させたものとなっているのである。
本発明が提供する遮光塗布液中に含有される、遮光性を確保するために添加される白色顔料としては、チタン白、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、マイカ、硫酸バリウム等をあげることができる。これらの白色顔料はその1種でも、また複数種を選択し、組合せて使用することができる。
これらの白色顔料の中でも、炭酸カルシウムを使用するのがよいことが判明した。炭酸カルシウムは、本発明の遮光塗布液中に水溶性アクリル系樹脂とともに含有され、農業フィルムに塗布された場合には、遮光被膜を形成させるものである。この場合の炭酸カルシウムの粒子径は一概には限定できないが、微細な平均粒子径を有する微粉末としての炭酸カルシウムを用いるのがよい。すなわち、当該炭酸カルシウムは、本発明の遮光塗布液中に均一に分散され、遮光性被膜を形成させるものであり、その粒径は微細なものであることが好ましい。なお、粒子径が大きな場合には、遮光塗布液中に炭酸カルシウムが沈降してしまい、塗布することが困難となり、またスプレー塗布を意図した場合には、かかるスプレー塗布ができず、したがって遮光性を確保することが困難となる。このような微細な炭酸カルシウムの中でも、特にコロイド状の炭酸カルシウムを使用するのがよい。
かかる微細な炭酸カルシウムの含有量としては、遮光剤として所望の遮光効果を発揮し得る量であればよく、水100重量部に対して1〜60重量部添加するのがよい。1量部未満であると所望の遮光効果を得ることが困難となり、また60重量部を超えて添加してもそれ以上の遮光効果が得られず、かえって不経済であり、さらに遮光塗布液をスプレー塗布する際に目詰まりを生じ易く、好ましいものではない。
また、本発明が提供する農業用フィルムに適用する遮光塗布液においては、遮光塗布液中に含有される樹脂としては、フィルム上に塗布された遮光塗布液が乾燥し、無機遮光剤である炭酸カルシウムを均一に保持した樹脂膜を形成するものであり、水溶性アクリル系樹脂が使用される。
当該水溶性アクリル系樹脂としては、その酸価が260〜550であり、数平均分子量が10,000〜100,000である水溶性アクリル系樹脂を使用する。酸価が260未満であると、樹脂塗膜の除去に際して除去が困難なものとなり、除去液中に界面活性剤を含有させなければならない不利益がある。また、酸価が550を超える大きな値であると、樹脂膜の耐水性が低下し、長期間にわたって被覆し得るべき遮光塗布液としての性能が低下する。
当該水溶性アクリル系樹脂は造膜温度が低く、造膜性に優れたものであり、その耐水性を架橋剤により架橋することにより補強され、強固な塗布膜を形成するのである。該水溶性アクリル系樹脂は、有機溶剤中で溶液(共)重合した後、溶剤を取り除き、水に溶解させることにより得られる。
本発明が提供する遮光塗布液中における当該水溶性アクリル系樹脂の含有量は、水100重量部に対して、樹脂固形分として0.1〜20重量部添加するのがよい。0.1重量部未満であるとフィルム上への塗膜の形成が不十分なものとなり、また20重量部を超える場合には、塗布後の乾燥に時間がかかり好ましいものではない。
上記の水溶性アクリル系樹脂の耐水性を増強させるために使用される架橋剤としては、特にエポキシ基を含有する架橋剤が好ましい。そのようなエポキシ基を含有する架橋剤としては、各種のエポキシ樹脂をあげることができる。かかるエポキシ基を含有する架橋剤の添加量は、遮光塗布液中に含有させる水溶性アクリル系樹脂の添加量により異なるが、0.01〜10重量部添加するのがよい。0.01重量部未満であると、水溶性アクリル系樹脂の耐水性を増強させることができず、また10重量部を超えて添加してもそれ以上の架橋効果を得ることができない。
本発明の遮光塗布液には、上記した白色顔料、特に炭酸カルシウムの他に、必要に応じて、さらに硬化剤、防腐剤、増粘剤、減粘剤、分散剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、アルコール類等を添加することができる。
一方、本発明が提供する遮光塗布液により形成された遮光性塗膜を除去する除去液としては、塩基性物質を添加してpH9程度以上となる水溶液からなる除去液である。このような添加される塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウムまたは水酸化カリウムをあげることができる。
ところで、一般に、高分子化合物からなる塗膜を除去するのには、有機溶媒を用いて除去することも可能である。しかしながら、有機溶媒を使用する場合には、用いる有機溶媒の種類により除去能力が異なり、また、使用する有機溶媒によっては土壌中に残留し、作物の生育に悪影響を与える。さらに、生育した作物中における残留有機溶媒が問題となる。また、基材となる農業用フィルム自体の物性低下となる場合もあり、好ましくない。
その点からみれば、本発明が提供する除去液は水溶液からなるものであり、有機溶媒を使用しないものであることより、土壌中への残留も問題とならないものであり、安全性が確保されたものであるといえる。なお、より一層の除去効果を確保するために、泡が立ちすぎない範囲内で界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムがよく、その添加量は、除去液100重量部に対して0.1〜5重量部程度である。
なお、本発明が提供する遮光塗布液が適用し得る農業フィルムとしては、従来から農業用フィルムとして用いられているものを、いずれも使用することができる。そのようなフィルムの材質としては、例えば、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエステルフィルム、アクリル樹脂系フィルム、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ガラス、酢酸ビニル系フィルム等を挙げることができる。
かかる農業用フィルムに対する本発明の遮光塗布液の塗布量は、固形分として0.1〜50g/m程度が好ましい。0.1g/m未満であると、充分な遮光効果を得ることができない。また50g/mを超える場合には、塗工作業中に農業用フィルムから樹脂の落滴が生じ、好ましいものではない。
かくして、本発明の微細粒子径を有する白色顔料、特に微細炭酸カルシウム、水溶性アクリル系樹脂、エポキシ基を含有する架橋剤および水を含有する遮光塗布液は、農業用フィルム上にスプレー散布あるいは塗布されて塗膜を形成し、遮光塗布液中に均一に分散、含有される白色顔料により簡便にその遮光効果を得ることができる。
一方、その遮光性塗膜が不要となった場合には、塩基性物質を含有する水溶液からなる除去液を塗膜上にスプレー散布あるいは塗布することにより、簡便に塗膜を除去し得るのである。
以下に本発明を実施例および比較例により、より詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜6:
下記表1に記載の処方(重量部)により、本発明の遮光塗布液を得た。得られた遮光塗布液を農業用ビニルハウスフィルムにスプレー塗工し、その遮光性、塗布性および耐水性を一定の基準により評価し、その結果をあわせて表1中に示した。
Figure 0004451092
*1:炭酸カルシウム:ハイドロカーブ90(平均粒子径:1.1μm、固形分75%:添加量は固形分量で表示)備北粉化社製
*2:界面活性剤:L−77 日本ユニカー社製
*3:アクリル系樹脂A:AT−210(水溶性アクリル樹脂:酸価90、固形分30%:添加量は固形分量で表示)日本純薬社製
*4:アクリル系樹脂B:AC−10S(水溶性アクリル樹脂:酸価700、固形分40%:添加量は固形分量で表示)日本純薬社製
*5:架橋剤A:ボンタイターHUX−XW−3(エポキシ系架橋剤)旭電化社製
*6:架橋剤B:WS−700(オキサゾリン系架橋剤)日本触媒社製
*7:遮光性については、以下の測定により評価した。
遮光塗布液を塗布した後、室温で乾燥させたフィルムの透明性を、目視により以下の基準で判定した。
◎:均一に白くなり透明感がない。
○:若干不均一であるが、透明感がない。
□:不均一であり、少し透明感がない。
△:かなり不均一であり、透明感がある。
×:全く透明である。
*8:塗布性は、遮光塗布液をフィルム上に塗布液を塗布した状態を、目視により以下の基準で判定した。
◎:液垂れせず、均一に塗布できる。
○:やや液垂れするが、均一に塗布できる。
□:やや液垂れし、少し不均一になる。
△:液垂れし、不均一になる。
×:液垂れが激しく、不均一になる。
*9:耐水性については、以下の測定により評価した。
遮光塗布液を塗布した後、室温で乾燥させたフィルムを45°の角度をつけて置き、50cm離れたところから霧吹きで水(除去性の評価の時は除去液)を吹きかけた時の塗膜の状態を、目視により以下の基準で判定した。
◎:塗膜に全く影響が無く、変化がない。
○:塗膜が殆ど流れ落ちず、若干流水が濁る程度である。
□:塗膜が少し流れ落ち、フィルムに若干透明感が出る程度である。
△:塗膜が剥がれ落ち易く、若干塗膜が残る程度である。
×:塗膜が容易に剥がれ落ち、水と共に流れ落ちる程度である。
*10:除去性については、以下のとおりである。
除去液A:pH10の水酸化ナトリウム水溶液
除去液B:除去液Aのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1%水溶液
評価は除去液を吹きかけた時の塗膜の状態を、目視により以下の基準で判定した。
◎:塗膜が容易に剥がれ落ち、除去液と共に流れ落ちる程度である。
○:塗膜が剥がれ落ち易く、若干塗膜が残る程度である。
□:塗膜が少し流れ落ち、フィルムに若干透明感が出る程度である。
△:塗膜が殆ど流れ落ちず、若干除去液が濁る程度である。
×:塗膜に全く影響が無く、変化がない。
比較例1〜7:
上記実施例と同様に、下記表2に記載の処方(重量部)により、比較例の遮光塗布液を得た。得られた遮光塗布液を農業用ビニルハウスフィルムにスプレー塗工し、その遮光性、塗布性および耐水性を一定の基準により評価し、その結果をあわせて表中に示した。
Figure 0004451092
表中の*1〜*10は表1と同様である。
*11:均一に塗布できないため、判定不能。
*12:炭酸カルシウムが沈降し、均一に塗布できない。
*13:A−612(アクリル系エマルジョン樹脂)楠本化成社製
以上の実施例1〜5および比較例1〜8の結果からも明らかなように、本発明の遮光塗布液は、農業用フィルムへの塗布することで、良好な遮光性が得られ、吹付け塗工性も優れ、フィルム上に形成される塗膜の耐水性にも優れていることが理解される。
これに対して比較例の遮光塗布液は、炭酸カルシウムを含有しないと全く遮光性を確保することができず、また、炭酸カルシウムの含有量が多い場合には、吹付けの際に目詰まりが生じ、吹付け自体が困難なものである。さらに、炭酸カルシウムの平均粒子径が大きい場合には、沈降して塗布できないものであることが理解される。
また、酸価が260〜550である水溶性アクリル系樹脂を使用する本発明の遮光塗布液は、塩基性物質を含有する水溶液からなる除去液により塗膜の除去が良好なものであるのに対し、酸価が小さなものであると塗膜の除去性が劣り、また酸価が大きなものであると耐水性が劣るものであった。
さらに、架橋剤を添加することにより、塗膜の耐水性が優れていることが理解される。
また、水溶性アクリル形樹脂と異なりエマルジョンタイプのアクリル樹脂を使用した場合には、形成された塗膜は、本発明の除去剤では除去することができないものであった。
以上記載したように、本発明のハウス栽培あるいはトンネル栽培に使用する農業用フィルムに適用する遮光塗布液は、白色顔料、特に炭酸カルシウム、酸価が260〜550である水溶性アクリル系樹脂、架橋剤および水を含有するものであり、遮光塗布液液中へ炭酸カルシウムを均一に分散させることが可能となり、遮光塗布液液の垂れを防止することができるものである。
また、架橋剤を添加させることにより、遮光塗布液中に含有される水溶性アクリル系樹脂の耐水性を向上させており、農業用フィル上に炭酸カルシウムを均一に含有する樹脂塗膜を強固に形成することができるものであり、長期にわたり遮光効果を確保し得るのである。したがって一回の塗布によりフィルム上に遮光塗布液を均一に塗布し得る利点を有し、かかる遮光塗布液を農業用フィルムに塗工することで、太陽光線等によるハウス内の昇温化を抑制することができる遮光・遮熱効果をフィルムに簡便に付与し得る利点を有している。
さらに、遮光性塗膜が不要となった場合には、塩基性物質を含有する水溶液からなる除去液により簡便に塗膜を除去し得るものであり、有機溶媒、あるいは界面活性剤を含有しなければ除去できない塗膜と異なり、液の調製がし易く、また、土壌環境へ与える影響が少なく、加えて、ハウス、トンネル等の被覆材を廃棄、交換する必要が無くなり、農業従事者に対して、多大な経費節減をもたらす利点を有している。

Claims (2)

  1. 水100重量に対して、白色顔料を1〜60重量部、酸価が260〜550であり数平均分子量が10,000〜100,000である水溶性アクリル系樹脂を固形分として0.1〜20重量部、エポキシ基を有する架橋剤を0.01〜10重量部添加してなる遮光塗布液であり、該遮光塗布液により形成される塗膜が、pH10の水酸化ナトリウム水溶液であって界面活性剤を含まない除去液により除去可能なことを特徴とする前記遮光塗布液。
  2. 白色顔料が炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1に記載の遮光塗布液。
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