JP4449677B2 - 触媒活性化制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いて好適な、触媒活性化制御装置に関する。
従来より、エンジンからの排ガスを浄化する手段として触媒が用いられているが、触媒は低温では活性化しておらず浄化性能が低くなるという性質を有している。このため、触媒が低温である場合には速やかに昇温させて活性化させる必要がある。触媒を昇温する手法としては、例えば、点火時期を遅らせることで排ガス温度を上昇させる手法や、エンジンの吸気バルブと排気バルブとが共に開放している時期(いわゆる、バルブオーバラップ)を長く設定することで内部EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガス量を増やすことで、未燃HCの排出量を増加させ、排気管内における燃焼(いわゆる後燃え)を生じさせて排ガス温度を上昇させたりする手法などがある。
そして、このような排ガスの昇温は、触媒が活性化されたと判定されるまで継続されるが、触媒が活性化されたか否かの判定は、触媒の中心近傍における温度を推定し、この触媒中心温度が所定温度を超えた場合には、当該触媒が活性化したとみなす手法が一般的である。
なお、バルブオーバラップを増大することにより触媒の昇温を促す技術の一例として、以下の特許文献1の技術が存在する。
特開2002−206436号公報
ところで、触媒の温度は均一ではなく、触媒の中心近傍と外周近傍とでは温度差が生じる。これは、一般的な排気系においては、排気管の断面積が触媒の断面積よりも小さいため、排気管から触媒へ流れ込んだ排ガスは触媒の入口で剥離しやすく、これにより、排気管から触媒へ流入した排ガスの流速は、触媒の中心近傍で速くなり、触媒の外周近傍で遅くなるという現象が生ずるためであると考えられる。
したがって、従来の技術で述べたように、点火時期を遅らせたり、バルブオーバラップを増大させたりすることで排ガス温度を上昇させて触媒の昇温を図ったとしても、触媒の中心近傍は素早く昇温できるものの、中心近傍以外の部分はなかなか昇温されないという事態が生ずる。
また、触媒の中心近傍における温度に基づいて触媒が活性化したか否かを判定する手法では、触媒内での温度分布が生じているため、精度良く触媒が活性化したか否かを判定することはできず、適切な排ガス浄化作用が得られないという課題もある。
仮に、触媒の数箇所の温度を測定または推定し、触媒全体の温度に基づいて昇温制御を行なったとしても、排ガスの流速が遅い場合には、上述のように、触媒の外周近傍における昇温を図ることが困難であるため、やはり十分な早期活性化は図ることができない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、触媒を早期に活性させることのできる触媒活性化制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の触媒活性化制御装置(請求項1)は、内燃機関の排気系に設けられる触媒の昇温を制御する触媒活性化制御装置であって、
該触媒の出口から該触媒内へ逆流する排ガス量を調整する逆流調整手段と、該触媒のガス容量に相関した目標排ガス逆流量となるように該逆流調整手段を制御する逆流制御手段とをそなえることを特徴としている。
また、請求項1記載の内容において、該排ガス逆流量を検出する排ガス逆流量検出手段を備え、該逆流制御手段は、該排ガス逆流量検出手段にて検出された排ガス逆流量が目標排ガス逆流量となるように該逆流調整手段を制御することを特徴としている(請求項2)。
また、請求項1または2記載の内容において、内燃機関の吸気バルブと排気バルブとのオーバラップを制御するオーバラップ制御手段をそなえ、該逆流調整手段が該オーバラップ制御手段であることを特徴としている(請求項3)。
本発明の触媒活性化制御装置によれば、触媒内へ触媒のガス容量に相関した量の排ガスを逆流させることで、触媒を早期に活性化させることができ、触媒内への排ガス逆流量を検出し、目標排ガス逆流量となるように制御することで、効率よく触媒を活性化させることができる(請求項)。
また、吸気バルブと排気バルブとが同時に開放している期間(即ち、バルブオーバラップ)を制御することで、触媒内へ逆流する排ガス量を迅速且つ精度良く制御することができる(請求項)。
以下、図面により、第1実施形態に係る触媒活性化制御装置について説明すると、図1はその構成を示す模式的なブロック図、図2はその作用を示すフローチャートである。
図1に示すように、車両用のエンジン(内燃機関)11には吸気系12と排気系13とECU14とが主にそなえられ、このうち、排気系13には上流側三元触媒(第1の触媒)15,エアフローセンサ16,NOx吸蔵触媒(第2の触媒)17Aおよび下流側三元触媒(第2の触媒)17Bが設けられるとともに、吸気系12には、インジェクタ18が設けられている。さらに、このエンジン11には、可変バルブタイミング機構(VVT機構)20,吸気側カムシャフト28,排気側カムシャフト29,吸気側カム30,排気側カム31がそなえられている。
このうち、VVT機構20は、燃焼室23の上部に設けられた吸気バルブ21および排気バルブ22の開閉時期を独立して変更するものであって、吸気バルブ22を駆動する吸気側カムシャフト28と図示しない吸気側カムスプロケットとの間、および、排気バルブ21を駆動する排気側カムシャフト29と図示しない排気側スプロケットとの間に介装されている。また、これらの吸気側および排気側スプロケットとエンジン11のクランクシャフト(図示略)とはチェーン等によって接続され、クランクシャフトの回転に伴って回転するようになっている。
そして、このVVT機構20により、吸気側カム30および排気側カム31とエンジン11のクランクシャフトとの間の相対的な位相をそれぞれ独立して変更することが可能となり、吸排気バルブ21,22の開閉時期(即ち、バルブタイミング)をそれぞれ独立して変更、調節することができるようになっている。
なお、このVVT機構20には、さまざまな種類のものを適用できるので、その構造等についての詳しい説明は省略するが、吸気バルブ22と排気バルブ21とのそれぞれのバルブタイミングを連続的に変更できるタイプに限らず、例えば、複数のバルブタイミングをあらかじめ設定しておき、この中から適当な時期を選択するようなタイプのものであってもよい。
また、排気系13における上流側三元触媒15は、いわゆるMCC(Manifold Catalytic Converter)であって、エンジン11の排気マニホールドに近接して設けられた小型の触媒である。このMCC15へはエンジン11から排出された排ガスが流入するが、MCC15がエンジン11に近接して配設されているため、その排ガス温度は殆ど低下しない。これにより、MCC15は短期間の間に昇温されて早期に活性されるので、このMCC15によりエンジン11始動直後から排ガス中の有害物質(HC,CO,NOx)を浄化することができるようになっている。
下流側三元触媒17Bも、上流側三元触媒15と原則的には同様の三元触媒であるが、MCC15よりも排ガスの浄化能力が高いという特徴があるほか、NOx吸蔵触媒17Aによって一旦は吸蔵されたNOxがNOx吸蔵触媒17Aから放出された際に、NOx吸蔵触媒17Aによって還元しきれなかったNOxを還元することもできるようになっている。
また、これらのMCC15および下流側三元触媒17Bは、ともに、セラミックの表面に貴金属としてのPt(白金)およびRh(ロジウム)とOSC剤としてのCeO2(セリア)を担持することによって構成されている。なお、貴金属材料としては、上記以外にも、例えば、Pd(パラジウム)を含む他の組み合わせを用いるようにしてもよい。
また、NOx吸蔵触媒17Aは、排ガスがリーン空燃比である場合にNOxを一旦吸蔵するとともに、排ガスがリッチ空燃比である場合にNOxを放出してNOxをN2(窒素)等に還元させることができるようになっている。なお、このNOx吸蔵触媒17Aは、貴金属として白金(Pt)、ロジウム(Rh)等を有した触媒として構成されており、吸蔵材としてはバリウム(Ba)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が採用されている。
また、エアフローセンサ16は、MCC15の出口15bから上流側へ逆流してMCC15に流れ込む排ガスの流量FBを測定するものであって、測定結果はECU14へ送信されるようになっている。なお、MCC15へはエンジン11から排出された排ガスが入口15aから出口15bへ向けて流れるのが通常であるが、本実施形態においては、出口15bからMCC15内へ排ガスを積極的に逆流させることができるようになっている。この点については後述する。
また、ECU14は、メモリ,CPU,インターフェース装置など(いずれも図示略)をそなえた電子制御ユニットであって、VVT制御部(逆流制御手段)26,燃料噴射制御部(図示略)および点火時期制御部(図示略)がそなえられている。なお、これらのVVT制御部26,燃料噴射制御部および点火時期制御部は、いずれもソフトウェアとして実現されている。
このうち、VVT制御部26は、排気バルブ21および吸気バルブ22の開閉時期をそれぞれ独立して変更すべくVVT機構20(逆流調整手段)を制御するものであって、排気バルブ21と吸気バルブ22とが同時に開いている期間であるバルブオーバラップを設定することができるようになっている。
また、VVT制御部26は、MCC15の出口15bからMCC15内へ逆流させる排ガスの量(体積)の目標を目標逆流量FBTとして設定することもできるようになっている。なお、本実施形態において、この目標逆流量FBTは、ECU14の図示しないメモリに前もって記録されているMCC15の内部容積(ガス容量)Vc1として設定されるようになっている。
一般的には、吸気行程中にバルブオーバラップの設定をすることにより、本来は排出されるはずの排ガスを次行程の混合気に含める(いわゆる内部EGRを設定する)ことが可能となり、これにより、排ガスに含まれる未燃燃料を排気通路内で燃焼させる(いわゆる後燃えを生じさせる)ことにより触媒の昇温を図ったりするが、これに対して、本実施形態においては、バルブオーバラップの設定をすることにより、一旦はMCC15の出口15bから排出された排ガスを再びMCC15へ逆流させることを意図している。この場合、MCC15の入口15aから出口15bへ向う排ガスは流速分布を生じて流通するが、一旦MCC15の出口15bから排出された排ガスが逆流すると、逆流する排ガスは概ね流速分布が解消されてMMC15内を流通することとなり、MCC15全体を均一に昇温できるものであり、一般的なバルブオーバラップの設定とは、その意図が大きく異なっている。
なお、吸気行程中にバルブオーバラップを設定してエンジン11を運転することによって、MCC15のみならず、NOx吸蔵触媒17Aや下流側三元触媒17Bにおいても排ガスを逆流させることができることは言うまでもないが、本実施形態においては、説明の簡素化のため、MCC15への排ガス逆流を生じさせる場合を例にとって説明する。
VVT制御部26は、目標逆流量FBTとしてのMCC15の内部容積Vc1とエアフローセンサ16によって検出された排ガス逆流量FBとを比較し、この比較結果に基づいて、バルブオーバラップを増大させたり減少させたりすることができるようになっている。
なお、ECU14内の図示しない燃料噴射制御部はインジェクタ18による燃料噴射時期および燃料噴射量を制御するものであり、また、ECU14内の図示しない点火時期制御部は燃焼室23の上部に突設された点火プラグ27の点火時期を制御するものである。
本実施形態に係る触媒活性化制御装置は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
まず、図2のフローチャートで示すように、エアフローセンサ16によってMCC15へ逆流する排ガスの量(体積)が測定され、測定結果が排ガス逆流量FBとしてECU14へ送信される(ステップS11)。
その後、ステップS12において、VVT制御部26が、MCC15の内部容積Vc1(目標逆流量)とエアフローセンサ16によって検出された排ガス逆流量FBとを比較し、排ガス逆流量FBがMCC15の内部容積Vc1に満たない(即ち、排ガス逆流量FB<触媒容積VC1である)か否かを判定する。
ここで、排ガス逆流量FBがMCC15の内部容積Vc1未満である場合には、逆流した排ガス量ではMCC15を満たすことができないため、VVT制御部26がバルブオーバラップを増大させて逆流する排ガス量を増やす(ステップS13)。一方、排ガス逆流量FBがMCC15の内部容積Vc1以上である場合には、逆流した排ガスの量で既にMCC15を満たすことができており、むしろ、過剰に排ガスを逆流させているため、VVT制御部26がバルブオーバラップをより減少させる(ステップS14)。
このように、VVT制御部26は、できる限り実際の排ガス逆流量FBとMCC15の容積Vc1とが一致するようにVVT機構20を制御する。
なお、ここで目標逆流量FBTとしてMCC15の容積Vc1が設定されているのは、MCC15が、排気系13において最も上流側に位置している触媒だからである。つまり、最も昇温され易いMCC15を優先的に活性化させることで、排ガス性能を速やかに高めることができるのである。
また、MCC15の内部容積Vc1を下回る量の排ガスをMCC15へ流入させた場合には、MCC15内での温度分布を均一化するという効果を十分にえることが困難となるおそれがあり、他方、MCC15の容積を上回る量の排ガスをMCC15へ流入させた場合には、MCC15内での温度分布を均一化するという効果は得られるものの、過剰なバルブオーバラップの設定により燃費が悪化するおそれがある。
そこで、本実施形態においては、MCC15の容積Vc1がMCC15の出口15bからMCC15内へ逆流させる排ガスの目標量である目標逆流量FBTとして設定するのである。
このように、エンジン11の吸気行程中にバルブオーバラップを設定することにより、MCC15へは出口15bから排ガスを逆流させることができ、これにより、MCC15内における排ガスの流速の分布を概ね均一にすることができる。したがって、MCC15の中心近傍のみならず、外周近傍を含めたMCC15全体の昇温を図ることが可能となり、MCC15の早期活性化が実現される。
そして、ステップS13およびステップS14において設定されたバルブオーバラップに適合するように、ECU14の燃料噴射制御部がインジェクタ18による燃料噴射時期および燃料噴射量を制御するとともに、ECU14の点火時期制御部が点火プラグ27の点火時期を制御してリターンする。
ここで、図2のフローチャートに示すフィードバック制御を行なう理由について説明すると、エンジン11の吸気行程中にバルブオーバラップを設定するということは、次行程の燃焼に用いられる混合気中に含まれる排ガスの割合が増大、即ち、内部EGRガスを増大させることになる。しかしながら、内部EGRガスを過剰に増大させると、エンジン11の燃焼が不安定となる。そこで、本実施形態においては、目標逆流量FBTをMCC15の容積Vc1とすることで、過剰なオーバラップが設定されてエンジン11の燃焼が不安定となることを防ぎながら、適切な量の排ガスをMCC15に逆流させて、速やかにMCC15の昇温が図れるようにしているのである。
上述のように、第1実施形態に係る触媒活性化制御装置によれば、MCC15内へ排ガスを逆流させることで、MCC15を速やかに昇温することが可能となり、早期に活性化させることができる。
また、MCC15の容積Vc1に応じてMCC15内へ逆流させる排ガス量(目標逆流量FBT)を設定することで、効率よくMCC15を活性化させることができる。
また、エンジン11の吸気行程における吸気バルブ21と排気バルブ22とが同時に開放している時期(即ち、バルブオーバラップ)を制御することで、MCC15内へ逆流する排ガス量を迅速且つ精度良く制御することができる。
ところで、上述した第1実施形態においては、図2に示すように、MCC15へ逆流する排ガス量FBがMCC15の容積Vc1となるようにフィードバック制御する場合を例にとって説明したが、このようなフィードバック制御を用いず、より簡素なオープンループ制御としてもよい。
そこで、このようなオープンループ制御を用いた場合について、以下、第2実施形態として説明すると、図3はその全体構成を示す模式的なブロック図であり、また、図4はその作用を示す模式的なフローチャートである。なお、上述の第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略し、ここでは第1実施形態との相違点に重点を置いて説明する。また、上述の第1実施形態を説明するのに用いた図も併せて用いる。
図3に示す触媒活性化装置40が図1を用いて説明した第1実施形態における触媒活性化装置10と異なっている点は、エアフローセンサ16がそなえられていない点と、VVT制御部42の制御内容である。
本実施形態におけるVVT制御部42は、排気バルブ21および吸気バルブ22をそれぞれ独立して変更すべくVVT機構20を制御するものであって、バルブオーバラップを設定することができるようになっている。
また、このVVT制御部42は、MCC15の昇温を図るべき場合(例えば、MCC15の温度が所定値以下である場合など)に、目標逆流量FBTとしてのMCC15の容積Vc1と等しい量の排ガスをMCC15へ逆流させるために必要な内燃機関の運転状態に応じたバルブオーバラップの目標値(目標バルブオーバラップ)を設定するものである。
ここで、MCC15の容積Vc1は固定値であるため目標バルブオーバラップは予め求めることができ、本実施形態において、この目標バルブオーバラップはVVT制御部42に前もって記憶されるようになっている。
つまり、上述した第1実施形態におけるVVT制御部26は、目標逆流量FBTとしてのMCC15の容積Vc1とエアフローセンサ16によって検出された排ガス逆流量FBとを比較し、この比較結果に基づいて、バルブオーバラップを増大したり減少させたりするフィードバック制御を行なうようになっていたが、本実施形態におけるVVT制御部26は、このようなフィードバック制御を行なわず、MCC15を昇温させることが必要な場合には、前もって設定された目標バルブオーバラップとなるようにVVT機構20を制御するというシンプルな制御を実行できるようになっている。
本発明の第2実施形態に係る触媒活性化装置は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
図4のフローチャートで示すように、VVT制御部42はMCC15の内部の容積Vc1と等しい量の排ガスをMCC15へ逆流させるために必要なバルブオーバラップ(目標バルブオーバラップ)を読み出し(ステップS21)、読み出された目標バルブオーバラップとなるようにVVT機構20を制御する(ステップS22)。このように、吸気行程中にバルブオーバラップを設定することで、MCC15へ出口15bから排ガスを逆流させ、これにより、MCC15の全体を昇温することが可能となり、MCC15の早期活性化が実現される。
そして、ステップS22において設定されたバルブオーバラップに適合するように、ECU41の燃料噴射制御部(図示略)がインジェクタ18による燃料噴射時期および燃料噴射量を制御するとともに、ECU41の点火時期制御部(図示略)が点火プラグ27の点火時期を制御してリターンする。
上述のように、第2実施形態に係る触媒活性化制御装置によれば、MCC15内へ排ガスを逆流させることで、MCC15を速やかに昇温することが可能となり、触媒の早期活性化を実現できる。
また、MCC15の容積Vc1とMCC15内へ逆流させる排ガスの量(目標逆流量FBT)とが等しくなるように設定することで、効率よくMCC15を活性化させることができる。
また、MCC15の容積Vc1と等しい体積の排ガスをMCC15へ逆流させるべく、エンジン11の吸気行程において、吸気バルブ21と排気バルブ22とが同時に開放している時期(即ち、バルブオーバラップ)をオープンループ制御することで、MCC15内へ逆流する排ガス量を迅速に制御することができる。
以上、第1および第2実施形態に係る触媒活性化制御装置を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の各実施形態においては、吸気行程中にバルブオーバラップを設定する場合を例にとって説明したが、吸気バルブ22の開放時期に関わらず、吸気行程中に排気バルブ21を開放することで触媒15,17に排ガスを逆流させることが可能である。
また、上述の各実施形態においては、排気系13のうち最上流に設けられた触媒であるMCC15に着目し、目標逆流量FBTとしてMCC15の容積Vc1を用いる場合を例にとって説明したが、排ガス流の流速分布が生じている触媒のうち、最も容積の大きな触媒の容積を目標逆流量FBTとして用いるようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態においては、エアフローセンサ16によって計測された排ガス逆流量FBに基づいてバルブオーバラップをフィードバック制御する場合を例にとって説明したが、排ガス逆流量FBに基づいたPID制御や、排ガス逆流量FBに基づいたモデル式による制御やファジイ制御等の現代制御理論を用いた制御などであってもよい。
また、第1実施形態のバルブオーバラップの制御に不感帯を設け、制御のハンチングを防ぐようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態において、排ガス逆流量FBはエアフローセンサ16を用いて計測しているが、エンジンの運転条件に基づいたマップから得られるようにしてもよい。ここで、エンジンの運転条件としてのパラメータ、例えば、バルブオーバラップの期間(バルブオーバラップ量),エンジン回転速度,体積効率,吸気管圧,正味平均有効圧のうちいずれか1以上を用いるようにすればよい。
さらに、排ガス逆流量FBを吸気管圧(あるいは筒内圧),排圧(大気圧としてもよいし、所定値としてもよい),排ガス温度(所定値としてもよい),吸気バルブ開口面積および排気バルブ開口面積から、絞りの式を用いてバルブオーバラップ期間中に排気バルブ開口を通じて燃焼室へ流入する排ガス流量としてもよい。
また、上述の各実施形態においては、MCC15に限らず、NOx吸蔵触媒17Aや下流側三元触媒17Bのようにエンジン11から離れて配設された触媒に対しても排ガスを逆流させ、昇温が図れる旨を説明したが、MCC15のように、エンジンに近接して設けられた触媒の昇温を図る場合に本発明は特に有効である。理由は以下の通りである。
排気系における排ガスの流れは、エンジンの燃焼室内で生じる圧力、すなわち、ピストンがシリンダ内で往復運動することにより生じる圧力によって生じる。そして、ピストンの往復運動の速度は、上死点および下死点近傍で遅くなり、上死点から下死点へ向かう間および下死点から上死点に向かう間で速くなる。つまり、ピストンの往復運動によって生じる圧力の絶対値は、上死点および下死点近傍で小さく、上死点から下死点へ向かう間および下死点から上死点に向かう間で大きくなる。
他方、排気系における排ガスの流れは、上述したピストンの往復運動に起因するものだけでなく、排ガスが冷却されることによっても生じる。つまり、高温の燃焼ガスである排ガスは、排気系を流通する際には排気管や大気へ熱を放出することで相対的に冷却され排ガスは体積収縮する。この冷却は排気温度が高い即ち排気管上流ほど大きく収縮量も相対的に大きくなるため、当該排ガス冷却時に体積収縮により排気管上流方向に向かって流れ(逆流)が生じる。
したがって、排気系における排ガスの逆流量を検討する際には、原則的に、排ガスの冷却度合いについても考慮する必要があるが、エンジンに近接して設けられた触媒においては、排気系内で排ガスが冷却されることに起因する排ガス逆流が生じにくいため、エンジンの燃焼室内で生じる圧力のみに着目すればよく、排気バルブの開閉時期を制御することで、エンジンに近接して設けられた触媒に対して逆流する排ガス量を正確に制御することができるのである。
また、上述の各実施形態においては、逆流調整手段およびオーバラップ制御手段としてVVT機構を適用した場合を説明したが、VVT機構に限らず触媒上において逆流を生じさせるものであれば良く、更に排気系内の排ガスの温度を積極的に制御することで、触媒へ逆流する排ガスの量を制御し得る排ガス冷却手段を備えるように構成してもよい。
本発明の第1実施形態に係る触媒活性化制御装置の構成を示す模式的なブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る触媒活性化制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る触媒活性化制御装置の構成を示す模式的なブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る触媒活性化制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
11 エンジン(内燃機関)
13 排気系
15 上流側三元触媒(MCC;第1の触媒;触媒)
17A NOx吸蔵触媒(第2の触媒;触媒)
17B 下流側三元触媒(第2の触媒;触媒)
20 VVT機構(逆流調整手段)
21 排気バルブ
22 吸気バルブ
26 VVT制御部(オーバラップ制御手段,逆流制御手段)

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気系に設けられる触媒の昇温を制御する触媒活性化制御装置であって、
    該触媒の出口から該触媒内へ逆流する排ガス量である排ガス逆流量を調整する逆流調整手段と、
    該排ガス逆流量を検出する排ガス逆流量検出手段と、
    該排ガス逆流量検出手段にて検出された該排ガス逆流量が目標排ガス逆流量となるように該逆流調整手段を制御する逆流制御手段とをそなえた
    ことを特徴とする、触媒活性化制御装置。
  2. 該内燃機関の吸気バルブと排気バルブとのオーバラップを制御するオーバラップ制御手段をそなえ、
    該逆流調整手段が該オーバラップ制御手段である
    ことを特徴とする、請求項1記載の触媒活性化制御装置
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