JP4449299B2 - 基板ホルダ、基板トレイ、ステージ装置、露光装置 - Google Patents

基板ホルダ、基板トレイ、ステージ装置、露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板ホルダ、基板トレイ、ステージ装置、露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子の製造に用いられる半導体ウエハや、液晶表示パネルの製造に用いられるガラス基板等の基板に対して加工を施す装置として、投影型露光装置やレーザリペア装置等が知られている。この種の装置では、基板を高い精度で平坦化しつつ安定して固定させる必要があるため、上記の基板を真空吸着して所定の平面内に保持する吸着手段等を設けた基板ホルダが使用されている。例えば、ウエハの裏面側を吸着固定し、複数の面要素をそれぞれ光軸方向に所定量だけ駆動させることができるウエハホルダや(例えば、特許文献1参照。)、基板に帯電した静電気を徐電する機能、あるいは基板への静電気の発生を抑制する機構を持たせた基板ホルダなどがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
投影露光装置においては、上記のような基板ホルダは、露光対象としての基板を負圧吸着等により保持するように、ステージ装置(XYステージ)上に備えられている。図15に示すように、従来の基本的な液晶基板用基板ホルダの構造としては、基板保持部1の表面上に、基板接触部2が形成されてなる。基板接触部2には、基板Pの吸着を確実に行うために吸着領域を分割させたり、基板Pの剥離帯電による静電気の発生を抑制させたりするために溝加工が施されている。このような基板ホルダは、前記の溝加工を含めて、アルミニウム合金等の金属材料からなる一枚の板状の素材から削り出して製作されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−209030号公報
【特許文献2】
特開2002−158277号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術では、基板ホルダが単一の部材で形成されていることに伴い、以下のような問題が存在する。
液晶基板用の基板ホルダを製作するためには、製作の初期段階から基板ホルダ全体を加工できるような大型で、且つ、高精度の工作機械が必要となる。例えば、基板ホルダの上下面は、高精度の平行・平面度が要求されるので、基板ホルダの製作時に、基板接触部2の一部に規格外の場所が発生した場合は、基板接触部2の全てを再加工しなければならないという問題があった。更に、一旦基板ホルダの製作が進行してしまうと、対応する基板サイズの変更が困難であるという問題があった。また、近年の基板サイズの大型化に伴い、加工の難易度が一層増加し、高精度で大型の加工装置の確保が難しくなりつつあるという問題がある。
【0006】
また、基板ホルダの基板接触部の表面粗さを最適に設定することにより、基板ホルダから基板が離れる際の剥離帯電による静電気の発生を抑制することができるが、基板ホルダの長期間の使用によって基板接触部に局所的に摩耗が生じ、その領域によっては表面粗さにばらつきが発生するという問題があった。この場合、前記領域毎に予め摩耗を想定して異なる表面粗さに加工する対策が考えられるものの、基板ホルダが単一の部材で形成されているために、基板接触部の領域に対応して異なる表面粗さに形成することは困難であった。
また、基板ホルダの材質をセラミックとする場合、製作に使用する工作機械の選択の種類が減少し、焼成炉も大型のものが必要となった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、製造過程の初期段階において、大型で、且つ、高精度の工作機械を使用することなく、また、基板サイズの変更に伴う形状変更にも柔軟に対応できる基板ホルダ、基板トレイ、ステージ装置、露光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1乃至図14に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の基板ホルダは、基板(P)を保持する基板保持部(10,86)を有する基板ホルダ(7,35,44,80)において、基板保持部(10,86)は、基板(P)を保持する複数の保持部材(12,82)を有することを特徴としている。
従って、本発明の基板ホルダは、複数の保持部材(12,82)を組み合わせて形成するので、製作の初期段階において、基板ホルダ(7,35,44,80)の全体形状と比較して小型である保持部材(12,82)の加工が可能である小型の工作機械を準備すれば良い。また、一部の基板接触部に欠陥が発生しても、欠陥がある保持部材のみを修理又は交換すれば良いので、基板ホルダ全体を再加工する必要がない。更に、形状の異なる保持部材(12,82)の組み合わせを変更することによって、対応する基板サイズに合わせて、容易に基板ホルダの形状を変更することが可能となる。
【0009】
また、本発明の基板トレイは、基板ホルダ(80)に基板(P)を載置する基板トレイ(87)において、基板ホルダ(80)は、請求項1から13のいずれか一項に記載の基板ホルダであり、該基板ホルダ(80)に基板(P)を載置した後、互いに隣接する保持部材(82)同士の間に形成される空間(97)内に、本体(87,88)を収容自在であることを特徴としている。
従って、本発明の基板トレイは、該基板トレイ本体(87,88)を、互いに隣接する保持部材(82)同士の間に形成される空間(97)内に収容自在であるので、基板ホルダ(80)に突き上げピン等の駆動機構を設置することなく、簡単な構造で効率良く基板(P)の載置及び搬送を実施することが可能となる。
更に、本発明の基板トレイ(87)は、空間(97)の全体形状に合わせられた格子状の骨格を有するので、搬送する基板(P)が大型で、且つ薄型のガラス基板であっても、基板トレイ(87)上で基板(P)に発生する撓みを抑えることができ、基板(P)の破損を防止することが可能である。
【0010】
また、本発明のステージ装置は、マスクと基板とのいずれか一方を保持する基板ホルダを備えたステージ装置であって、基板ホルダ(7,35,44,80)は、請求項1から13のいずれか一項に記載の基板ホルダであることを特徴とする。
従って、本発明のステージ装置は、対応する基板サイズを容易に変更することができるとともに、一部の基板接触部に欠陥が発生しても、欠陥がある保持部材(12,82)のみを修理又は交換することにより、短期間で装置の復旧を行うことが可能となる。
【0011】
そして、本発明の基板ホルダの製造方法は、基板(P)を保持する基板保持部(10,86)を有する基板ホルダの製造方法であって、保持する基板(P)の形状に応じて、該基板(P)と対向する複数の保持部材(12,82)を組み合わせて基板保持部(10,86)を形成する組立工程と、前記組立工程後に、保持部材(12,82)の平面度の調整を行う調整工程とを備えることを特徴としている。
従って、本発明の基板ホルダの製造方法では、基板サイズに応じて複数の保持部材(12,82)を組み合わせて基板ホルダ(7,35,44,80)の外型を形成させた後に、保持部材(12,82)の平面度を調整するので、高精度の平面度を有する基板ホルダを効率良く形成することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の基板ホルダ、基板トレイ、ステージ装置、及び基板ホルダの製造方法の実施形態について説明する。ここでは、基板を液晶表示パネルの製造に用いられる矩形のガラス基板とし、本発明の基板ホルダ及びステージ装置を前記ガラス基板に対応したものとして説明する。
【0013】
まず、基板ホルダ、ステージ装置、及び基板ホルダの製造方法の第1の実施形態を、図1乃至図4を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るステージ装置50の外観斜視図である。このステージ装置50は、ステージ定盤51と、移動ステージ(ステージ)52と、この移動ステージ52を走査方向であるY軸方向に駆動するリニアモータとしてのYモータ61と、移動ステージ52をステップ移動方向であるX軸方向に駆動するリニアモータとしてのXモータ62とを主体として構成されている。
【0014】
ステージ定盤51は、床面上のベースプレート(不図示)の上方に、防振ユニット53を介してほぼ水平に支持されている。防振ユニット53は、アクチュエータ部と内圧が調整可能なエアマウントとをそれぞれ含んだアクテイブ防振システムを構成しており、三角形の頂点をなす3カ所に配置されている(なお、図1では、紙面奥側の防振ユニットについては図示せず)。そして、不図示であるが、ステージ定盤51には、該定盤51のZ軸方向の振動を検出する振動センサ(例えば加速度センサ等の加速度計)が少なくとも3つ、X方向、Y方向の振動を検出する振動センサ(例えば加速度センサ等の加速度計)が合計で少なくとも3つ(但し、X方向振動検出用センサ及びY方向振動検出用センサを各1つ含む)取り付けられている。そして、これらの少なくとも6つの振動センサ(以下、便宜上「振動センサ群55」と呼ぶ)の出力が後述する主制御装置56(図4参照)に供給され、該主制御装置56によってステージ定盤51の6自由度方向の運動が求められ、防振ユニット53が移動面(平面)51aとほぼ直交するZ方向に駆動されることでベースプレートを介してステージ定盤51に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるように制御される。
【0015】
Yモータ61は、Xガイド65の端部にそれぞれ設けられた可動子68と、ベースプレートの上方に反力遮断用フレーム(不図示)を介してほぼ水平に支持され可動子68との間の電磁気的相互作用により可動子68をY方向に相対移動させる固定子69とから構成されている。反力遮断用フレームは、Yモータ61による移動ステージ52の駆動に伴って生じる反力を受けるものであり、反力遮断用フレームに支持されることにより、可動子68と固定子69とは振動的に独立して設けられることになる。可動子68の中、+X側に位置する可動子68は、Y軸方向に沿って延設されたYガイド71に沿って移動自在なYキャリッジ70の+X側端部に設けられている。
【0016】
Xモータ62は、X軸方向に沿って延設された固定子63と、移動ステージ52が固定され固定子63との間の電磁気的相互作用により固定子63に対してX方向に相対移動する可動子としてのXキャリッジ64とから構成されている。固定子63は、X軸方向に沿って延設されたXガイド65の上部に設けられている。
【0017】
移動ステージ52には、基板P(図2参照)を保持する基板ホルダ7が備えられている。基板ホルダ7は、Xキャリッジ64上に備えられており、Xキャリッジ64には、Xガイド65を挟んで移動部材66がXキャリッジ64と一体的に、且つXガイド65に対して移動自在に設けられている。移動部材66は、底面側にエアベアリング67が配設されて、定盤51に対して浮上支持されている。
【0018】
図2に、本発明の一実施形態に係る基板ホルダ7の外観斜視図を示す。
基板ホルダ7は、基板Pが直接載置される基板保持部10と、該基板保持部10を設置するベース部材11とからなる。基板保持部10は、基板Pを保持する8つの保持部材12a〜12hと、該複数の保持部材12a〜12hを互いに連結する連結部材(連結部)13とから構成されている。なお、図2では、連結部材13とベース部材11とを別々の部材としているが、連結部材13をベース部材11と一体的に構成するようにしてもよい。また、連結部材13として、ボルト等の締結具を用い、保持部材12a〜12hがベース部材11と直接接するようにしてもよい。更には、連結部材13として、接着剤を用いてもよい。
【0019】
保持部材12は、それぞれ3種類の形状の立方部材であって、保持部材12a〜12dは、それぞれの基板接触面14a〜14dの形状が矩形で、互いに同一形状あり、保持部材12e,12fは、それぞれの基板接触面14e,14fの形状が長細い矩形で、互いに同一形状であり、また、保持部材12g,12hは、それぞれの基板接触面14g,14hの形状が、基板接触面14e,14fよりも面積の広い矩形で、互いに同一形状である。
【0020】
保持部材12の材質は、軽量で、且つ加工性に優れる等の条件を満たす、アルミニウム合金、セラミックス、若しくは金属基複合材等が使用されるが、特に限定するものではない。また、本発明のステージ装置を投影型露光装置に採用する場合は、露光光の反射を抑えるために、基板接触面14を反射率の低い黒色とすることが望ましい。例えば、基板接触面14にブラックアルマイト処理を施すことで実現できる。
【0021】
また、各保持部材12a〜12hにおける基板接触面14a〜14hの表面粗さをそれぞれ異ならせることも可能である。例えば、基板ホルダ7を長期間使用すると、基板Pとの摩擦によって基板接触部に局所的に摩耗が生じ、その領域によっては表面粗さにばらつきが発生する。この問題に対応するために、基板接触部全体としては、表面粗さが粗い保持部材を使用し、基板ホルダ7から基板Pが離れる際の剥離帯電による静電気の発生を抑制するとともに、表面の摩耗の進行が速い保持部材においては、表面粗さの小さく設定することにより、摩耗による基板接触面の平面度の変化を抑えることが可能となる。
【0022】
基板保持部10は、各保持部材12a〜12hを互いに隣接する保持部材12同士の間に空間(溝、隙間S、図3参照)を形成しつつ、全ての基板接触面14を合成した接触面が基板Pの略表面形状となるように、複数の連結部材13で連結して組み合わされることにより形成される。基板保持部10は、連結部材13を介してベース部材11上に載置される。なお、隙間Sをほぼ無くすように、隣接する保持部材12同士を密着するようにしてもよい。この場合、隙間Sが小さいため、基板Pの高い平面度を達成することができる。
【0023】
図3に、基板ホルダ7の断面図(A−A断面、図2参照)を示す。
図3に示すように、基板保持部10には、基板Pを基板接触部14に真空吸着させる吸着機構が備えられている。吸着機構は、基板Pを基板接触部14上に吸着保持する吸着部20と、該吸着部20の真空排気する吸着制御装置(不図示)と、該吸着制御装置と吸着部20とを連結する配管23とから構成されている。
【0024】
吸着部20は、基板接触部14a,14bの断面にそれぞれ4カ所備えられている図が示されており、更に保持部材12a,12bの内部には、吸着部20と配管23とが連設するように吸着孔21がそれぞれ貫設されている。配管23は、連結部材13に支持されつつ、ベース部材11と保持部材12との間に形成されている空間24に配設されており、配管23と吸着孔21とは継手25を介して互いに接続されている。なお、不図示であるが、保持部材12c、12dにも、吸着制御装置に接続され、保持部材12a,12bに設けられた上述の吸着部20と同一の吸着部がそれぞれ備えられている。なお、吸着部20は、基板接触部14a,14bには複数あってもよく、その他の基板接触部14a〜14hにおいても同様である。また、配管23は、連結部材13に支持されないように保持部材12a〜12h同士の間で接続されるようにしてもよい。更に、連結部材13とベース部材11とが一体化した場合には、連結部材13の高さは低くなり、その際、配管23は、ベース部材11の内部又は溝のようなものが形成され、組み込まれるようにすることが望ましい。
【0025】
また、保持部材12e,12gの側面部には、基板保持部10に対する基板Pの設置位置を検出する3カ所の位置センサ(例えば接触センサ等)30a〜30cが取り付けられている(図2参照)。位置センサ30は、各保持部材12e〜12hの側面部に対して着脱自在であり、取り付け位置や取り付け個数は、これに限定されるものではない。なお、本実施形態では、位置センサ30を基板保持部10(保持部材12)に取り付ける構成としているが、位置センサ30をベース部材11に取り付けてもよい。
【0026】
次に、基板ホルダ7の製造方法について説明する。
まず、形状の異なる3種類の保持部材12を切削加工にて形成する。特に、基板接触面14が正方形である保持部材12a〜12dは、対応する基板Pの基板サイズによらない規格品として予め製作しておくことが望ましい。製作された8つの保持部材12a〜12hは、複数の連結部材13を介して、隣り合う保持部材同士の間に間隔Sの空間を形成し(図3参照)、基板保持部10の表面形状が略基板サイズとなるように組み立てられる。なお、連結部材13と個々の保持部材12との連結手段は、ボルト等の締結具が使用されるが、これに限定されるものではない。
【0027】
保持部材12を組み合わされて形成された基板保持部10には、該基板保持部10の連結部材13の接続側から配管23が配設され、該配管23は、継手25を介して各保持部材12a〜12dに形成されているそれぞれの吸着孔21に接続される。配管23が配設された基板保持部10は、ベース部材11上に載置されて基板ホルダ7が形成される。基板保持部10の連結部材13とベース部材11との連結手段は、ボルト等の締結具が使用されるが、これに限定されるものではない。なお、吸着部20を、保持部材12e〜12gにも設けておき、各基板Pの形状、又は載置する方向に対応するように、各保持部材12a〜12gの大きさを決定し、各基板Pの形状又は方向に応じて真空吸着の配管の接続を切り換えるようにして、基板Pを真空吸着するようにしてもよい。また、基板Pの方向を、0度、若しくは90度のどちらでも載置できるようにする場合、共通の中央部分の形状は、正方形とするのがよい。
【0028】
基板保持部10とベース部材11との連結後に、保持部材12上の各基板接触面14a〜14hからなる基板接触面14の全面に対して、一律に平行・平面度の精度出し加工を行う。精度出し加工時の平行・平面度の計測には、オートフォーカス機構により基板接触面上に載置した基板Pの表面部に焦点を合わせて測定する方法や、基板接触面上に載置した基板Pの裏面をセンサで直接測定する方法、又は、電気マイクロ等の非接触センサを用い、基板接触面を直接、又は平行出しした板(小片)を接触面上に載置し、間接的に測定する方法等が採用される。
【0029】
基板接触面14の精度出し加工が終了した後、保持部材12の側面部の3カ所に位置センサ30a〜30cを取り付けて、基板ホルダ7の製造が完了する。製造が完了した基板ホルダ7は、ステージ装置50の移動ステージ52上に備えられ、位置センサ30の配線接続及び配管23の吸着制御装置への接続とを行った後、基板Pの保持部として使用される。
【0030】
図4は、本実施形態に係る基板ホルダ7を備えたステージ装置50の制御系の主要な構成を示すブロック図である。
例えば、ステージ装置50を露光装置に搭載した場合、この制御系は、マイクロコンピュータ(或いはワークステーション)から成る制御系として、露光装置の主制御装置56を中心として構成される。図4に示すように、ステージ制御装置57は、主制御装置56の制御下で、露光装置に備えられたレチクルレーザ干渉計システム58やウエハレーザ干渉計システム59等の各種計測結果に基づいて、レチクルステージ装置用の各種モータ(不図示)の駆動と、本発明のステージ装置50に使用されるYモータ61及びXモータ62の駆動とを制御する。
【0031】
次に、本発明のステージ装置50の動作について説明する。
移動ステージ52は、Yモータ61が作動して可動子68が固定子69に対して相対移動することによりY方向に移動するが、この移動による反力は、反力遮断用フレームにより機械的にベースプレートに伝達されるため、ステージ装置50に振動等の悪影響が及ぶことを防止できる。なお、反力遮断用フレームに代えてY方向に移動可能な第2ステージで固定子69を支持することもできる。この場合、移動ステージ52が移動すると、第2ステージは、運動量保存則により移動ステージ52と第2ステージとの重量比に従って移動ステージ52と逆方向に移動する。このため、移動ステージ52の反力がステージ装置50に振動等の悪影響を及ぼすことはない。
【0032】
移動ステージ52の移動に際しては、主制御装置56からの指示に応じてステージ制御装置57がレーザ干渉計システム58,59等の計測値に基づいて、移動ステージ52の移動に伴う重心の変化による影響をキャンセルするカウンターフォースを防振ユニット53に対してフィードフォワードで与え、この力を発生するようにエアマウント及びアクチュエータ部を駆動して、ステージ定盤51の位置を所定の位置に制御する。また、移動ステージ52とステージ定盤51との摩擦が零でない等の理由で、ステージ定盤51の6自由度方向の微少な振動が残留した場合にも、振動センサ群55等の計測値に基づいて上記残留振動を除去すべく、エアマウント及びアクチュエータ部をフィードバック制御する。
【0033】
このように、本実施形態では、基板ホルダ7を構成する基板保持部12が、一枚の板状の部材からではなく、複数の保持部材12を組み合わせて形成されるので、製作の初期段階から基板ホルダ全体を加工できるような大型で、且つ、高精度の工作機械を必要としない。また、一部の基板接触面14に欠陥が発生しても、欠陥がある保持部材12のみを修理又は交換すれば良いので、基板ホルダ7全体を再加工する必要がない。更に、形状の異なる保持部材12の組み合わせを変更することによって、対応する基板サイズに合わせて、容易に基板ホルダ7の形状を変更することが可能となる。
また、保持部材12を組み合わせる際に隙間Sの空間を設け、更に形状の異なる保持部材を適宜組み合わせることによって、従来施されていた、基板Pの剥離帯電による静電気の発生を抑制させるための溝加工の効果を得ることができる。
【0034】
図5及び図6は、本発明の基板ホルダの第2の実施形態を示す図である。
この図において、図2及び図3に示す第1の実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。第2の実施形態と上記の第1の実施形態とが異なる点は、基板ホルダ35において、連結部材13に、基板保持部10の平面度を調整する調整機構36を備えている点にある。
【0035】
調整機構36は、基板保持部10を保持しつつ駆動させる駆動部37と、該駆動部37を支持するベース部材11とから構成されており、調整機構36と基板保持部10とは、輪状に形成された薄板からなる板バネ38を介して接続されている。
図6に、基板ホルダ35の断面図(B−B断面、図5参照)を示す。
ベース部材11の上面には、円柱状の締結部39が3カ所に等間隔で形成されており、各締結部39には、板バネ38が締結されている。更に、ベース部材11の上面には、図7に示すように、締結部39の固定位置と同心円上で、各締結部39の間に等間隔となるように、高さを調整自在な駆動部37が3カ所設置されている。基板保持部10は、駆動部37上に板バネ38を介して連設されており、また、連結部材13と駆動部37との連結手段は、ボルト等の締結具が使用されるが、これに限定されるものではない。
【0036】
駆動部37には、例えば、応答性が高く、Z方向に微動作が可能なピエゾ素子を用いた積層型のピエゾアクチュエータが採用される。3カ所の各駆動部37は、互いに独立して制御することが可能である。また、締結部39は、ベース部材11に一体型で形成しても良く、又は、円柱状もしくは多角形の部材として、ベース部材11に設置しても良い。
【0037】
基板ホルダ35は、第1の実施形態に示したように、保持部材12を組み合わせて基板保持部10を形成し、配管23を配設した後、本実施形態では、調整機構35をベース部材11上に形成し、調整機構35上に基板保持部10を設置して形成される。基板保持部10とベース部材11との連結後に、保持部材12上の各基板接触面14a〜14hからなる基板接触面14の全面に対して、一律に平面度の精度出し加工を行う。その後、3カ所の各駆動部36をそれぞれ駆動させて、基板保持部10の設置面高さを微調整し、基板接触面14の平行度を調整する。ここで、調整機構35と基板保持部10は、板バネ38を介して接続されているので、板バネ38によって、調整時に水平方向に発生する応力を吸収し、駆動部37のピエゾアクチュエータにおける横シフトの発生が抑止され、安定した調整が可能となる。
【0038】
このように、本実施形態の基板ホルダによれば、平面度の精度出し加工のみを行えばよく、平行度については、調整機構35によって自在に設定することが可能となる。即ち、平行度の精度出し工程を除外することができ、更に、平行度にズレが生じても、直ちに再調整が可能となる。
【0039】
なお、本実施形態では、基板ホルダ35において、連結部材13に、基板保持部10の平面度を調整する調整機構36を備える構成としたが、本発明は、これに限定するものではなく、図8に示すように、第1の実施形態で示したベース部材11の下部に、調整機構40を備える構成としてもよい。この場合、新たに台座41を備え、上記調整機構36と同一構成の調整機構を設置する。基板保持部10は、ベース部材11に固定されているので、更に安定した基板ホルダとすることができる。
また、本実施形態では、駆動部37として、ピエゾアクチュエータと板バネとを組み合わせた構成としたが、精度良く駆動することができるものであれば良く、限定するものではない。
【0040】
図9は、本発明の基板ホルダの第3の実施形態を示す図である。
この図において、図6に示す第2の実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。第3の実施形態と上記の第2の実施形態とが異なる点は、基板ホルダ44において、各保持部材12a〜12hに、それぞれの該保持部材12の傾きを調整する調整機構45を備えている点にある。
【0041】
調整機構45は、第2の実施形態で説明した調整機構35若しくは調整機構40を、基板保持部10に対してではなく、基板保持部10を構成する各保持部材12にそれぞれ備えたものである。即ち、保持部材12aを一例として説明すると、調整機構45は、保持部材12aを保持しつつ、Z方向に駆動させる駆動部46と、該駆動部46を支持する固定板48とから構成されており、調整機構45と保持部材12aとは、輪状に形成された薄板からなる板バネ47を介して接続されている。
【0042】
固定板48は、平面形状が保持部材12aとほぼ同一であって、連結部材13a,13bの上面に設置されており、固定板48の上面には、円柱状の締結部49が3カ所に、それぞれ板バネ47を締結しつつ、等間隔で形成されている。更に、固定板48の上面には、第2の実施形態と同様に、締結部49の固定位置と同心円上で、各締結部49の間に等間隔となるように、高さを調整自在な駆動部46が3カ所設置されている。保持部材12aは、駆動部46上に板バネ47を介して連設されており、また、保持部材12aと駆動部46との連結手段は、ボルト等の締結具が使用されるが、これに限定されるものではない。本実施形態の駆動部46も、積層型のピエゾアクチュエータが採用され、また、3カ所の各駆動部46は、互いに独立して制御することが可能である。
【0043】
上記のように、各保持部材12に調整機構45を備えた基板保持部10には、該基板保持部10の連結部材13の接続側から配管23が配設され、配管23が配設された基板保持部10は、ベース部材11上に載置されて基板ホルダ44が形成される。基板保持部10とベース部材11との連結後に、保持部材12上の各基板接触面14a〜14hからなる基板接触面14の全面に対して、一律に平面度の精度出し加工を行う。その後、それぞれの保持部材12に設置された3カ所の各駆動部46を互いに駆動させて、各保持部材12の設置面高さ、即ち、傾きを微調整し、基板接触面14の平行度を調整する。この場合も、調整機構45と各保持部材12は、板バネ47を介して接続されているので、板バネ47によって、調整時に水平方向に発生する応力を吸収し、駆動部46のピエゾアクチュエータにおける横シフトの発生が抑止され、安定した調整が可能となる。
【0044】
このように、本実施形態の基板ホルダによれば、平面度の精度出し加工のみを行えばよく、平行度については、調整機構45によって自在に設定することが可能となる。即ち、平行度の精度出し工程を除外することができ、更に、平行度にズレが生じても、直ちに再調整が可能となる。特に、本実施形態では、基板接触面14a〜14hのいずれか一領域にズレが生じた場合、若しくは、前記一領域を修理・交換した場合でも、その領域のみ再調整することによって、不具合の復旧時間の低減が可能となる。
なお、本実施形態においても、駆動部37として、ピエゾアクチュエータと板バネとを組み合わせた構成としたが、精度良く駆動することができるものであれば良く、限定するものではない。
【0045】
図10は、本発明の基板ホルダの第4の実施形態を示す図である。
この図において、第4の実施形態と第1から第3の実施形態とが異なる点は、上記の各実施形態では、基板保持部10として、複数の保持部材12a〜12hを、ブロック材である連結部材13を介して接続するとともに、該基板保持部10をベース部材11に載置させる構造としたが、第4の実施形態では、連結部材を介さずに、各保持部材12a〜12hを締結具によって直接ベース部材11に接続させる点にある。
【0046】
図10(a)は、基板Pが載置される、基板ホルダ80の表面側の斜視図であり、図10(b)は、基板ホルダ80の裏面側の斜視図である。
図10(a)に示すように、ベース部材81上には、複数の保持部材82が、ボルト等の締結具85(図11参照)により直接固定されている。各保持部材82は、第1の実施形態と同様に、一定の隙間を形成しつつ、配置されている。また、図10(b)に示すように、ベース部材81の裏面には、該ベース部材81の撓みを抑止するための格子状の補強部材83が張り巡らされている。補強部材83には、基板ホルダ80の設置時に使用される、3カ所の固定部84が形成されている。
【0047】
このように、本実施形態の基板ホルダによれば、第1の実施形態と同様の効果を奏しつつ、連結部材を必要としないので、基板ホルダの厚さを薄くすることができ、且つ、低コストとすることが可能となる。
【0048】
なお、本実施形態では、各保持部材82に、平面度・平行度を調整する調整機構を備えていないが、本発明は、これに限定するものではなく、第2及び第3の実施形態と同様に調整機構を設置しても良く、若しくは、保持部材82を締結具により固定する際に、保持部材82とベース部材81との間にスペーサー等の調整部材を挿入して、簡易的に平面度・平行度を調整することもあり得る。
また、図10における保持部材82の形状や個数が、第1及び第2の実施形態と異なっているが、上述のように、基板Pの形状等の条件により適宜構成を変更することが可能であるのは勿論である。なお、固定部84で基板ホルダ80を支持して、保持部材82の表面を一体的に研磨して、全体の平面度を調整するようにしてもよい。
【0049】
図11は、本発明の第5の実施形態である基板トレイと、該基板トレイに対応した基板ホルダとを示す斜視図である。
基板トレイは、基板を保持して搬送させ、且つ、基板ホルダに基板を載置させる部材である。以下、本実施形態では、基板トレイに対応する基板ホルダを、第4の実施形態に示した基板ホルダ80として説明する。
【0050】
図11(a)に示すように、基板トレイ87は、骨格部88を有する格子状の部材である。基板トレイ87における基板Pの載置面の面積は、略基板面積であり、基板トレイ87の側面部には支持部89が設置され、該支持部89は、不図示の搬送機構に連設されている。なお、骨格部88は、複数の棒材を組み合わせて好適に形成されるが、金型成形等により一体で形成しても良く、若しくは、板材から不要部分を切り抜いて形成することも可能である。また、基板トレイ87の材質は、アルミニウム合金等の金属材、若しくは、セラミック材等が好適に用いられるが、これに限定するものではない。
【0051】
特に、本実施形態における基板トレイ87は、図11(b)に示すように、基板ホルダ80に基板Pを載置した後、互いに隣接する保持部材82同士の間に形成される空間内に、基板トレイ87の本体、即ち、骨格部88全体を収容自在であることを特徴としている。
【0052】
図12に、基板トレイ87に対応した基板ホルダ80の断面図(C−C断面、図11(b)参照)を示す。
この図において、図3に示す第1の実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
基板ホルダ80は、基板保持部86を構成する複数の保持部材82を、締結具85によりベース部材81に固定させる構成としている。保持部材82は、第1から第3の各実施形態に示した保持部材12と同様の作用・効果を奏するものであるが、図13に示すように、保持部材12を変形させたものとしても良い。以下、基板ホルダ80を構成する保持部材82としては、図13に示す保持部材を採用するものとして説明する。
【0053】
図13に示すように、保持部材82には、該保持部材82の表面外周部に基板接触面94が形成され、更に、基板接触面94と同様に、基板に直接接触するようにピン部95が表面全体に複数刻設されている。また、保持部材82の略中央部には、基板を基板接触面94及びピン部95に真空吸着させるための真空排気を行う吸着孔96が2カ所穿設されている。なお、本実施形態では、ピン部95の形状を立方体とし、且つ、全て同一形状としているが、これに限定するものではなく、ピン部95の形状を円柱状としても良く、また、ピン部95の設置個数や、保持部材82の任意の位置におけるピン部95の形状を適宜変化させることも可能である。
【0054】
即ち、基板ホルダ80には、上記に示した保持部材82と、吸着孔96を介して真空排気する吸着制御装置(不図示)と、該吸着制御装置と吸着孔96とを連結する配管23とからなるピンチャック機構が構成されている。これによれば、基板に対する吸着面積が小さくなるために、ゴミやパーティクル等に起因する基板の平面度の悪化を抑制することが可能となり、更には、基板の静電気破壊を抑止させることが可能となる。
【0055】
図12に示すように、基板トレイ87は、保持部材82上に基板Pを載置した後、互いに隣接する保持部材82同士の間に形成される空間97内(隙間S)に、基板トレイ87の本体、即ち、骨格部88全体を収容される。
【0056】
この場合、図13に示すように、保持部材82の底面の外周部に切り欠き部98を形成させることにより、図12に示すように、空間97の底部に収納空間99が形成される。該収納空間99内には、例えば、基板トレイ87が空間97に収容されているか否かを判別する検出機構100を少なくとも1カ所設置することができる。検出機構100としては、例えば非接触センサが好適に用いられるが、これに限定するものではない。
【0057】
また、収納空間99内には、基板保持部、即ち、保持部材82の基板接触部に発生する静電気を測定するための静電気モニタ等の測定機構101を少なくとも1カ所設置することができる。更には、第1の実施形態に示した保持部材12に表面処理を施すと同様に、空間97を通過してベース部材81の表面における反射を抑制するために、反射率を低く調整するための調整部材102を収納空間99全体に設置することができる。調整部材102としては、例えば表面にブラックアルマイト処理を施した板体が採用できるが、これに限定するものではない。
【0058】
このように、本実施形態の基板トレイによれば、格子状の骨格部88を有するので、搬送する基板が大型で、且つ薄型のガラス基板であっても、基板トレイ87上で基板に発生する撓みを抑えることができ、基板の破損を防止することが可能である。
更に、本実施形態の基板ホルダによれば、基板トレイ87全体を、互いに隣接する保持部材82同士の間に形成される空間97内に収容自在であるので、基板ホルダ80に突き上げピン等の駆動機構を設置することなく、簡単な構造で効率良く基板の載置及び搬送を実施することが可能となる。
【0059】
また、基板ホルダ80に形成される空間97内に、非接触センサ等の検出機構100を設けることにより、空間97内に基板トレイ87が収容されたか否かを判別できるので、基板トレイ97が正常に動作しているか、又は、基板Pが正確に基板ホルダ80に載置されているかを効率良く判断することが可能となる。また、空間97内に基板保持部に発生する静電気を測定するための静電気モニタ等の測定機構101を少なくとも1カ所設けることにより、効率良く静電気の容量を測定できるので、基板Pの静電気破壊を事前に抑止させることが可能となる。更には、空間97内全面に反射率を低く調整するための調整部材102を設けることにより、空間97を通過してベース部材91の表面における光の反射を抑制させることができ、特に、本発明の基板ホルダ80を投影型露光装置に備えられるステージ装置に採用する場合は、露光光の反射を効率良く抑えることが可能となる。
【0060】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更も加え得ることは勿論である。
例えば、第1から第3の実施の形態では、保持部材12に設けられた吸着孔21に接続される配管23は、連結部材13に支持されつつ、ベース部材11と保持部材13との間に形成されている空間に配設されているが、本発明は、これに限定するものではない。図14に示すように、各連結部材13に連結孔90が穿設されているとともに、該連結孔90と連結するように、ベース部材11には導通孔91が穿設されている。保持部材にもうけられた吸着孔と連結孔、及び導通孔とをそれぞれ気密に接続することにより、基板ホルダ内に配管や継手を設けることなく、簡単な吸着機構とすることができる。また、保持部材は、基板接触面で支持する実施の形態を示したが、より接触率が低い第4の実施形態で示したピンチャック機構であっても良いのは勿論である。また、基板を載置して吸着させた際には、保持部材毎に気密性が保たれることは言うまでもない。また、複数の保持部材を用いるだけでなく、ベース部材11を分割構造として、複数のベース部材を結合させた上に、複数の保持部材を固定するようにしてもよい。
【0061】
また、上記実施の形態では、本発明のステージ装置を露光装置の基板ステージに適用する構成としたが、これに限られず、レチクルステージにも適用可能である。更に、露光装置以外にも、転写マスクの描画装置、マスクパターンの位置座標測定装置等の精密測定機器にも適用可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、複数の保持部材を組み合わせて基板ホルダを形成するので、製作の初期段階において、基板ホルダの全体形状と比較して小型である保持部材の加工が可能である小型の工作機械を準備すれば良い。
また、一部の基板接触部に欠陥が発生しても、欠陥がある保持部材のみを修理又は交換すれば良いので、基板ホルダ全体を再加工する必要がない。
更に、形状の異なる保持部材の組み合わせを変更することによって、対応する基板サイズに合わせて、容易に基板ホルダの形状を変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態におけるステージ装置の外観斜視図である。
【図2】 第1の実施形態における基板ホルダの斜視図である。
【図3】 図2における基板ホルダの断面図(A−A断面)である。
【図4】 第1の実施形態における制御ブロック図である。
【図5】 第2の実施形態における基板ホルダの斜視図である。
【図6】 図5における基板ホルダの断面図(B−B断面)である。
【図7】 図5及び図6における板バネの平面図である。
【図8】 第2の実施形態における、他の例の基板ホルダの断面図である。
【図9】 第3の実施形態における基板ホルダの断面図である。
【図10】 第4の実施形態における基板ホルダの斜視図である。
【図11】 第4の実施形態における基板トレイの斜視図である。
【図12】 図11における基板ホルダの断面図(C−C断面)である。
【図13】 第4の実施形態における保持部材の斜視図である。
【図14】 その他の実施形態である基板ホルダの断面図である。
【図15】 従来技術による基板ホルダの斜視図である。
【符号の説明】
7、35、44、80 基板ホルダ
10、86 基板保持部
11、81 ベース部材
12a〜12h、82 保持部材
13 連結部材(連結部)
14a〜14h 基板接触部(基板接触面)
20 吸着部
23 配管
30a〜30c 位置センサ(検出機構)
36、40、45 調整機構
87 基板トレイ
100 非接触センサ(検出機構)
101 静電気モニタ(測定機構)
102 調整部材
P 基板

Claims (16)

  1. 基板を保持する基板ホルダにおいて、
    複数の保持部材複数の保持部材を互いに連結する連結部とを組み合せて形成され、前記基板が載置される基板保持部と、
    前記基板保持部が設置されるベース部材と、
    前記連結部を介して前記基板保持部の複数ヵ所を保持し、前記ベース部材に対する複数の前記保持部材の全体の設置高さを調整して前記基板保持部の平面度を調整する調整機構と、
    前記基板保持部と前記調整機構との間に設けられる板バネ部材と、を備え、
    前記調整機構は、前記板バネ部材の複数ヵ所を介して前記基板保持部に連設されることを特徴とする基板ホルダ。
  2. 前記調整機構は、前記ベース部材に支持されて独立して高さ調整可能な複数の駆動部を含み、該複数の駆動部によって前記基板保持部の複数ヵ所を保持することを特徴とする請求項1に記載の基板ホルダ。
  3. 基板を保持する基板ホルダにおいて、
    複数の保持部材複数の保持部材を互いに連結する連結部とを組み合せて形成され、前記基板が載置される基板保持部と、
    前記基板保持部が設置されるベース部材と、
    複数の前記保持部材のそれぞれに対して前記連結部上に設置され、前記保持部材の複数ヵ所を保持し、前記ベース部材に対する複数の前記保持部材のそれぞれの設置面高さを調整して前記基板保持部の平面度を調整する調整機構と、
    を備えることを特徴とする基板ホルダ。
  4. 前記調整機構は、複数の前記保持部材のそれぞれに対し、前記連結部上に設置される固定板と、該固定板に支持されて独立して高さ調整可能な複数の駆動部とを備え、該複数の駆動部によって前記保持部材の複数ヵ所を保持することを特徴とする請求項に記載の基板ホルダ。
  5. 複数の前記保持部材のそれぞれに対し、前記保持部材と前記調整機構との間に設けられる板バネ部材を備え、
    前記複数の駆動部は、前記板バネ部材の複数ヵ所を介して前記保持部材に連設されることを特徴とする請求項に記載の基板ホルダ。
  6. 前記調整機構は、前記基板保持部の基板接触面の平行度を調整することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  7. 前記保持部材は、前記基板を吸着させる吸着部を有し、
    前記吸着部は、ピンチャック機構を構成することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  8. 前記保持部材は、前記基板を吸着させる吸着部を有し、
    前記連結部は、前記吸着部に接続される配管が配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  9. 前記基板保持部又は前記ベース部材に設けられ、前記基板保持部に対する前記基板の設置位置を検出する検出機構を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  10. 前記保持部材同士の間に形成される空間に設けられ、前記基板保持部に発生する静電気を測定する測定機構を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  11. 前記保持部材同士の間に形成される空間に設けられ、該空間に入射した光の反射率を調整する調整部材を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  12. 前記保持部材同士の間に形成される空間に設けられ、該空間に収容される部材の有無を検出する部材検出機構を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  13. 複数の前記保持部材のうち表面の磨耗の進行が速い保持部材は、他の保持部材に比して表面粗さが小さく設定されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の基板ホルダ。
  14. 基板を保持して搬送される基板トレイにおいて、
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の基板ホルダの前記保持部材同士の間に形成される空間内に収容自在に形成され、前記基板が載置される骨格部を有することを特徴とする基板トレイ。
  15. 基板を保持して移動するステージ装置において、
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の基板ホルダを備えることを特徴とするステージ装置。
  16. 液晶表示パネルの製造に用いられる基板に対して加工を施す露光装置において、
    前記基板を保持して移動する請求項15に記載のステージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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