JP4813788B2 - 精密機器用複合構造材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化プラスチック(FRP)を利用した、例えば、半導体や液晶ガラス基板などの大型プレートの製造用ロボットのロボットハンドやアーム、更には、大型プレート搬送用のトレイなどの精密機器用部品を作製するのに使用される精密機器用複合構造材の製造方法に関するものである。
従来、精密機器用複合構造材は、特許文献1に記載されるように、単一材料、鉄、アルミニウム等の金属、或いは、通常、炭素繊維強化プラスチックとされる繊維強化プラスチックにて、中空若しくは中実構造で作られていた。
金属の精密機器用構造材を金属で作製した場合には、中実構造では重量が大となり、また、中空構造では剛性が弱いという問題がある。従って、軽量で、高剛性の炭素繊維強化プラスチックにて精密機器用構造材を作製することが頻繁に行われるようになってきた。
特に、軽量、高剛性が必要とされる半導体や液晶ガラス基板製造用のロボットのハンドやアーム、更には、部品搬送のためのトレイなど、種々の精密機器用部品などを製造するための精密機器用構造材として炭素繊維強化プラスチックが一般的に用いられるようになっている。
金属は、せん断強さが強いのでカッター等の刃物で大きな傷を付けたり、切断することは容易ではない。一方、炭素繊維強化プラスチックは、軽量で、高剛性であるが、表面が損傷し易い。つまり、炭素繊維強化プラスチックは、せん断強度が低いため、容易に切断することができ、加工性がよい。しかし、傷が付き易く、また、損傷した場合の損傷時発塵が問題となる。
そこで、繊維強化プラスチックに対して、特許文献2に記載するように、樹脂コーティングを施したり、特許文献3、特許文献4に記載するように、硬質皮膜を施すことにより、損傷防止を行い、発塵防止を行っている。
特殊な場合には、無電解Niメッキを行っているが、金属にメッキしたものに比べて傷つき易いという欠点がある。電解メッキは、導電性のある炭素繊維強化プラスチックしかできない。炭素繊維強化プラスチックに電解メッキを行った場合には、メッキとの付着力が弱いので、金属の収縮を利用して密着させることのできる円筒形のものしかメッキできないという問題がある。
更に、炭素繊維強化プラスチックにメッキを行う場合には、使用する金属はNi(ニッケル)に限定され、それ以外の金属では、炭素繊維強化プラスチック表面を均一にメッキできるものはない。
また、炭素繊維強化プラスチックの表面に設けた金属メッキ層は、その強度が弱いため、一般に必要とされる強度で溶接接合することができない。このため、金属層をメッキにて表面に設けたとしても、部材間の接合は、接着剤やボルト止めを採用するしか方法がないという欠点があった。
一方、炭素繊維強化プラスチックにアルマイト処理が必要な場合は、特許文献5に記載するような炭素繊維の表面にフッ化物基の層を形成した炭素繊維強化アルミニウム複合材とか、又は、特許文献6、特許文献7に記載するようなセラミックスをアルミマトリックスにしたセラミックス・アルミ複合材料が知られている。
繊維強化アルミニウム複合材料やセラミックス・アルミ複合材料でもアルマイト処理は可能であるが、表面全体がアルマイト表面になるには、繊維やセラミックス材料の割合を下げる必要があり、高弾性率のものを作るのが困難であった。
更に又、従来、特許文献8、特許文献9に記載するように、樹脂材料で炭素繊維強化プラスチックの棒状の成形品を製造する方法はあったが、可撓性の被覆材で、且つ、被覆材が樹脂であるため、表面処理が容易にできないことや、耐傷性が弱い等の欠点があり、精密部品には使えなかった。
本発明者らの知る限りにおいて、メッキ厚以上の厚さを有した金属を外周部に設けた繊維強化プラスチック及びその製造方法はこれまで提案されていない。
特開平11−254374号公報 特開平10−39372号公報 特開2003−160759号公報 特開2002−161157号公報 特開平5−125662号公報 特開2002−235128号公報 特開2003−3221号公報 特開平11−70596号公報 特開平11−320696号公報
本発明の目的は、外周部の強度を金属と同等にし、表面の破損防止ができる精密機器用複合構造材の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、溶接が可能であり、また、金属と同様のメッキやアルマイト処理等の表面処理を行うことのできる精密機器用複合構造材の製造方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、プリプレグによる一体成形或いは樹脂含浸による一体成形が可能であり、成形時間を短縮でき、製造コストを低減することのできる精密機器用複合構造材の製造方法を提供することである。
上記目的は本発明に係る精密機器用複合構造材の製造方法にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、繊維強化プラスチックと、その外周囲に設けられた、厚さ(t)が0.1mm以上の金属層とを有する精密機器用複合構造材の製造方法であって、
(a)前記金属層として金属パイプを準備し、
(b)前記金属パイプに強化繊維を挿入し、次いで、熱硬化樹脂を注入し、
(c)前記樹脂が含浸された強化繊維を硬化して、前記金属パイプ内に前記繊維強化プラスチックを形成する、
ことを特徴とする精密機器用複合構造材の製造方法が提供される。
第2の本発明によれば、繊維強化プラスチックと、その外周囲に設けられた、厚さ(t)が0.1mm以上の金属層とを有する精密機器用複合構造材の製造方法であって、
(a)強化繊維に樹脂が含浸された半硬化状態のプリプレグを準備し、
(b)前記プリプレグの周囲に複数に分割された金属板を接着して前記金属層を形成し、
(c)前記プリプレグを硬化して、前記金属層内に繊維強化プラスチックを形成する、
ことを特徴とする精密機器用複合構造材の製造方法が提供される。
本発明の一実施態様によれば、前記金属層は、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼、ステンレススチール、チタン、チタン合金、マグネシウム、或いは、マグネシウム合金である。
他の実施態様によれば、前記金属層は、アルミニウムにて形成され、前記アルミニウムの外表面はアルマイト処理される。又は、前記金属層は、鋼にて形成され、前記鋼の外表面はメッキ処理される。
他の実施態様によれば、前記繊維強化プラスチックは、強化繊維とマトリックス樹脂とを有し、前記強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリアリレート繊維、ポリビニールアルコール繊維、又は、ベンズアゾール繊維であり、これら繊維を単独で、又は、複数種混入してハイブリッドにて使用し、前記マトリックス樹脂は、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又は、メラミン樹脂である。
他の実施態様によれば、前記繊維強化プラスチック及び前記金属層は横断面形状が矩形とされ、前記繊維強化プラスチックの厚さをa(mm)、前記金属層の厚さをt(mm)としたときt/aが0.25以下である。
本発明に従って製造される精密機器用複合構造材は、棒状或いは板状の繊維強化プラスチックの外周部に0.1mm以上の厚さを有した金属層を設けた複合構造とされるので、外周部の強度を金属と同等にし、表面の破損防止を有効に達成できる。また、本発明の精密機器用複合構造材は、溶接が可能であり、また、金属と同様のメッキやアルマイト処理等の表面処理を行うことができる。更に、本発明の精密機器用複合構造材は、プリプレグによる一体成形或いは樹脂含浸による一体成形が可能であり、成形時間を短縮でき、製造コストを低減することができる。
以下、本発明に係る精密機器用複合構造材、その製造方法、及び、複合構造材を使用した精密機器用部品を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1に、本発明に係る精密機器用複合構造材の一実施例を示す。本実施例によると、精密機器用複合構造材1は、繊維強化プラスチック2と、その外周囲に設けられた、厚さ(t)が0.1mm以上の金属層3とを有する。厚さ(t)が0.1mm未満では、複合構造材1に金属としての強度を与えることができず、また、複合構造材1を他の部材に対し溶接により接合することができない。
本実施例によると、精密機器用複合構造材1は、横断面形状が矩形とされ、従って、繊維強化プラスチック2の横断面形状も又矩形とされる。金属層3は、その厚み(t)が、図1(a)、(d)では、全周囲にて均一とされているが、例えば、図1(b)、(c)に示すように、上下、左右の辺にてそれぞれ、厚さがt、t1となるように異なる値に設定することも可能である。
通常、精密機器用複合構造材1は、金属層3の厚さ(t、t1)は、上述のように最小0.1mmとされ、上限としては、要求される強度、耐傷性などの点を考えると、2mm以下で十分である。また、その他の寸法形状は、全高さh=0.5〜50cm、幅W=0.5〜50cm、長さL=10〜500cmとされる。
繊維強化プラスチック2は、強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリアリレート繊維、ポリビニールアルコール繊維、又は、ベンズアゾール繊維であり、これら繊維を単独で、又は、複数種混入してハイブリッドにて使用することができる。また、マトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又は、メラミン樹脂を使用することができる。
金属層3の金属材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼、ステンレススチール、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金などが好適に使用される。
実験例1〜8
次に、図1に示す矩形状の横断面形状を有する本実施例に従った精密機器用複合構造材1を、寸法を変えて種々作製し、その曲げ弾性率を測定した。その結果を、表1及び表2に示す。
本実験例では、繊維強化プラスチック2は、強化繊維として引張弾性率800GPaの炭素繊維を使用し、マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂を使用した。炭素繊維の体積含有率Vfは、57%であった。また、金属層3の金属として、アルミニウム(Al)(表1に示す実験例1〜実験例4)及び鋼(表2に示す実験例5〜8)を使用した。
この実験例にて、実験例1、5は、図1(a)に示すように、金属層3の厚さtが一定とされる場合であり、実験例2、6は、図1(b)に示すように、金属層3の厚さが、上下の方が薄くされている場合であり、実験例3、7は、図1(c)に示すように、実験例(a)と同じ寸法の繊維強化プラスチック2を有しているが、金属層3の厚さが上下の方が薄くされている場合であり、実験例4、8は、図1(d)に示すように、実験例(a)と同じ寸法の繊維強化プラスチック2を有しているが、金属層3の厚さが上下、左右、ともに薄くされている場合である。
表1、表2の結果から、外形寸法が同じでも、実験例1、5よりも実験例2、6の方が金属層2の厚さが上下とも薄いので、繊維強化プラスチック1の厚さが厚い分だけ剛性が高くなる。また、実験例3、7は、実験例1、5と同じ寸法の繊維強化プラスチック1の外周部に金属2の薄いものを配置した構成とされるので、実験例1、5よりも曲げ弾性率は高くなる。また、実験例4、8は、側面の金属も薄くしたので、最も曲げ弾性率が高い結果となった。
曲げ弾性率については、図1の長手方向を固定した場合の上下方向を基準とした。
Figure 0004813788
Figure 0004813788
上記実験例1〜8にて理解されるように、本発明の精密機器用複合構造材1は、繊維強化プラスチック2の外周部に金属層3を配置した複合構造としたことにより、外周部の強度を金属と同等にし、表面の破損防止ができる。しかも、本発明によれば、内部に強化繊維プラスチック2を備えているので、曲げ弾性率及び曲げ剛性を、金属単体の場合に比べると、著しく向上させることができる。
また、横断面形状が矩形の繊維強化プラスチック2の外表面は、無電解メッキによらなければ金属メッキ層を形成することはできない。また、円筒形状以外では、無電解ニッケルメッキによりメッキ処理を施した場合には、メッキが厚肉になると剥離しやすいため、メッキ層の厚みは、0.003mm程度しかメッキできない。
これに対して、本発明では、上述した理由により、最小厚さ(t)が0.1mmとされ、また、金属層3の厚さ(t)は自由に変更できる。
上述のように、本発明では、金属層3の肉厚(t)は自由に調整でき、メッキと違い最小厚さ(t)が0.1mm以上の、所謂、金属板とされるので、強度が高いため、溶接が容易にできる。
一般に、精密機器用構造材1は、種々の方法で接続されるが、ボルトナットによる接続を採用することが不可能か、或いは、極めて困難な場合には、例えば、接着剤を使用することが考えられる。しかしながら、接着剤による接続は、ガスの発生、紫外線による劣化、などがあり、信頼性の点で問題がある。従って、溶接による接続が好まれる。
従って、本発明の精密機器用複合構造材1に対しても当然のことながら、溶接接続の要求がある。
そこで、本発明の精密機器用複合構造材1の溶接可能性について溶接試験を行った。溶接試験を行うために、図2に示すような、本実施例に従った精密機器用複合構造材1を使用した精密機器用部品20としてのロボット用アーム状部品を作製した。
この溶接試験に使用したロボット用アーム状部品20は、2本の複合構造材1、1を2本のロッド状金属部材4、4で接続した構造とした。金属部材4は、矩形断面の20(幅w)×80(高さh)×400(長さL1)mmの中実のアルミニウムロッドであった。また、両複合構造材1、1は同じ構造とし、各々、図1に示す矩形の構造材であり、全体の寸法は、20(w)×80(h)×600(L)mmとし、金属層3の厚さ(t)を種々に変えて作製した。
繊維強化プラスチック2は、強化繊維として引張弾性率800GPaの炭素繊維を使用し、マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂を使用した。炭素繊維の体積含有率Vfは、57%であった。また、金属層3の金属として、アルミニウムを使用した。
溶接試験の結果、金属層3の厚さ(t)が薄くなると溶接により金属層3が破れるなどの不具合を起こすが、金属層3の厚さ(t)が0.1mm以上では不具合が起こらないことが分かった。
従って、上述のように、本発明の精密機器用複合構造材1では、金属層3の厚さ(t)は、0.1mm以上とされる。
また、メッキの場合には、金属層3の金属材料は、銅、クロム、ニッケルが一般的であり、高強度の鋼やステンレス鋼のようなものは使用することができない。これに対して、本発明では、金属層3に使用し得る材料は、板材への成形が可能であれば、基本的には全ての材料を使用し得る。
上記実験例にて理解されるように、本発明の精密機器用複合構造材1は、繊維強化プラスチック2の外周部に金属層3を配置した複合構造としたことにより、外周部の強度を金属と同等にし、溶接接続が可能である。
更に、本発明の構造材1は、精密機器用部品として使用されるが、その際の部品の表面のきず防止として、又、耐食性増大のために、金属と同様の表面処理、例えば、金属層3としてアルミニウムを使用した場合にはアルマイト処理を行うことができる。また、鋼などを使用した場合には、通常の銅、クロム、ニッケルなどのメッキ処理も可能である。
更には、構造材の弾性率の細かな調整が可能である。つまり、上述のように、金属層3を、その厚さ(t)が0.1mm以上としたことにより、例えば、本発明の複合構造製品の弾性率を測定後、金属層3の部分の厚さ(t)を研削等の機械加工で削って薄くすることにより、用途に合わせて、高精度の弾性率の調整が可能である。
実験例9、10
次に、図1(a)に示す形状の精密機器用複合構造材1において、繊維強化プラスチック2の厚さをa(mm)とし、金属層3の厚さをt(mm)としたときの、弾性率を密度で割った比弾性率(m)とt/aとの関係を調べた。比弾性率(m)は、精密機器用複合構造材1をロボット用アームなどの精密機器用部品に使用した場合の振動特性に関係する重要な因子となる。振動特性から比弾性率(m)は、金属の1.5倍以上が必要である。その結果を、図3(実験例9)及び図4(実験例10)に示す。
本実験例9、10では、繊維強化プラスチック2は、強化繊維として引張弾性率800GPa(実験例9)及び600GPa(実験例10)の炭素繊維を使用し、マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂を使用した。炭素繊維の体積含有率Vfは、57%であった。また、金属層3の金属として、両実験例9、10にてアルミニウム(Al)、鋼(Fe)、チタン(Ti)を使用した。
図3及び図4に示す実験例9、10の結果から、t/aが0.25以下において良好な結果を得ることができる。つまり、図示されるように、金属層3の肉厚が薄くなるほど、比弾性率(m)は大きくなるが、t/aが0.25以下の場合、本発明に従った複合構造材1の非弾性率(m)は、繊維強化プラスチック2を有さない金属単体に比べて1.5倍以上であり、優位性が出てくることを見出した。なお、金属の比弾性率は、アルミニウム(Al)は2.7×106m、鋼板(Fe)は2.7×106m、チタン(Ti)は2.5×106mである。
実施例2
実施例1では、本発明の精密機器用複合構造材1は、断面が矩形状の棒状体の形状とされたが、本発明はこれに限定されるものではない。
図5(a)に示す複合構造体1は、図1を参照して説明した実施例1に示す複合構造体であり、長さLの方向に矩形断面を持つ棒状体である。本実施例である図5(b)は、図5(a)と同じ棒状体ではあるが、長さ方向に対して直交する巾方向の長さが、長さ方向においてwからw1へと拡開した実施例であり、また、図5(c)は、長さ方向において巾方向の長さがwからw1に広がり、且つ、高さ方向にhからh1へと狭くなった実施例である。
本実施例においても実施例1と同様の作用効果を達成し得る。
実施例3
実施例1では、本発明の精密機器用複合構造材1は、断面が矩形状の棒状体の形状とされ、又、実施例2では、断面が矩形状の棒状体ではあるが、長手方向において形状が変化する構成とされた。
本実施例によると、精密機器用複合構造材1は、図6(a)に示す実施例では、厚さhに対して幅wが相当長くされた、例えば、w/hが5〜500とされるような板状体とされる。
図6(b)は、図6(a)と同じ板状体ではあるが、長さ方向に対して直交する巾方向の長さが、長さ方向においてwからw1へと狭くされた実施例であり、図6(c)は、長さ方向において巾方向の長さがwからw1に広がり、且つ、高さ方向にhからh1へと狭くなった実施例である。
本実施例においても実施例1、2と同様の作用効果を達成し得る。
実施例4
上記実施例においては、金属層3は繊維強化プラスチック2の周囲に一体的に連続して設けられていたが、種々の形状とされる金属板を複数個組み合わせて一体的に連続した金属層3を形成することもできる。図7(a)〜(j)にその実施態様を示す。
図7(a)は平板状の金属板3aを4枚使用して金属層3が形成されており、図7(b)、(c)、(g)、(h)はL形の金属板3aを2枚使用して金属層3が形成されており、図7(d)、(i)は1枚の平板状の金属板3aと、コ字状金属板3bとを使用して金属層3が形成されており、図7(e)は2枚コ字状金属板3bを使用して金属層3が形成されており、図7(f)は2枚の平板状の金属板3aと、L形金属板3bとを使用して金属層3が形成されており、図7(j)は1枚の平板状の金属板3aと、2枚のL形金属板3bとを使用して金属層3が形成されている。
本発明の精密機器用複合構造材1は、上記構成に限定されるものではなく、その他の種々の金属板の組合せが可能である。
実施例5
次に、本発明の精密機器用複合構造材1の製造方法について説明する。
図8(a)、(b)に、本発明に従った精密機器用複合構造材1の製造方法の一実施例を示す。
本実施例によると、図8(a)に示すように、断面が矩形状とされる棒状体の繊維強化プラスチック2に、4枚の金属板3aが接着されて金属層2が形成され、図8(b)に示す構造の精密機器用複合構造材1が作製される。本実施例では、接着剤としてエポキシ樹脂を使用した。
尚、棒状体の繊維強化プラスチック2の代わりに、未だ半硬化状態のプリプレグを複数層積層した状態で、その周囲に金属板3aをエポキシ樹脂にて接着することもできる。この場合には、金属板3aをプリプレグの周囲に接着後、真空バグを行い、オートクレーブに入れ4気圧に加圧、130℃で1時間保持して硬化させ、成形される。この方法にても、図8(b)に示す構造の精密機器用複合構造材1が作製される。このような一体成形法は、成形時間を短縮でき、安価な製品を造ることが可能となる。
実施例6
図9(a)、(b)に、本発明に従った精密機器用複合構造材1の製造方法の他の実施例を示す。
本実施例によると、図9(a)に示すように、金属層3を形成するパイプ形状の金属管3aの中に、未だ半硬化状態のプリプレグを複数層積層した状態で挿入し、その後硬化される。この方法により、図9(b)に示す構造の精密機器用複合構造材1が作製される。
本実施例にて、プリプレグは、60〜80℃で硬化する低温硬化エポキシ樹脂のプリプレグを用いた。硬化条件は、昇温後80℃で2時間保持して常温にした。繊維強化プラスチック2と、金属管3aにて形成金属層3の線膨張率の差があるので、高温硬化プリプレグになると剥がれが発生し易くなる。従って、プリプレグは130℃以下の硬化温度のプリプレグが望ましい。
実施例7
図10(a)、(b)、(c)に、本発明に従った精密機器用複合構造材1の製造方法の他の実施例を示す。
図10(a)、(b)に示すように、金属層3を形成するパイプ状の金属管3aの中に、炭素繊維の束5を挿入した後、金属管3a内へと樹脂を注入する。炭素繊維束5に樹脂を含浸させた後、硬化し、金属管3a内に繊維強化プラスチック2を形成する。
樹脂注入は、金属管3aの一端に配置した加圧器10により加圧側接続配管11を介して金属管3a内へと樹脂を加圧注入し、同時に、金属管3aの他端に設けた真空ポンプ12にて真空側接続配管13を介して金属管3a内を真空引きし、樹脂を金属管3a内へと流入させるのが好適である。
本実施例にて、マトリックス樹脂としては、常温硬化型のビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂を用いた。樹脂は、常温硬化の樹脂が望ましいが、加熱硬化の樹脂でも良い。加熱硬化型の場合は、後で昇温硬化する必要がある。この際、繊維強化プラスチック2と金属層3の線膨張率の差があるので硬化温度は低いものが良く、130℃以下のものが望ましい。このような一体成形法は、成形時間を短縮でき、安価な製品を造ることが可能である。
実施例8
上記実施例においては、本発明の精密機器用複合構造材1は、その横断面形状が矩形状であるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
図11(a)〜(i)に示すように、種々の横断面形状とすることができる。例えば、図11(a)は円形断面であり、図11(b)は長円形断面であり、図11(c)は変形した長方形断面であり、図11(d)〜(i)は、それぞれ、エの字形、L形、逆T形、コの字形、台形、三角形の断面とされる。
また、円形断面の精密機器用複合構造材1について言えば、図12(a)〜(c)に示すように、金属層3は繊維強化プラスチック2の周囲に一体的に連続して設けるのではなく、種々に形状とされる金属板を複数個組み合わせて一体的に連続した金属層3を形成することもできる。
図12(a)は同じ形状の2枚の円弧状の金属板3aを使用して金属層3が形成されており、図12(b)は、同じ形状の3枚の円弧状金属板3aを使用して金属層3が形成されており、図12(c)は、同じ形状の2枚の円弧状金属板3aと、1枚の円弧状金属板3bを使用して金属層3が形成されている。
本発明の精密機器用複合構造材1は、上記構成に限定されるものではなく、その他種々の金属板の組合せが可能である。
実施例9
図13(a)、(b)に、本発明に係る精密機器用複合構造材1を使用して作製した精密機器用部品20の一実施例を示す。本実施例にて、図13(a)に示す精密機器用部品20は、液晶ガラス基板のような大型プレートなどとされる被搬送物(図示せず)を平面状態にて担持し、所定ステージまで搬送するロボット用トレイである。図13(b)は、ロボット用トレイ20の一部の構造を示す。
本実施例のロボット用トレイ20は、5本の精密機器用複合構造材1を平行に整列して配置し、この平行に配列された精密機器用複合構造材1と直交する態様で、ロッド状の金属部材、即ち、金属ロッド4を配置する。本実施例にて、金属ロッド4は、2本の複合構造材1、1の側面に端面が衝接するようにして、互いに平行に4本づつ配置した。また、金属ロッド4は、複合構造材1と直交する方向に直線状に整列して配置し、精密機器用複合構造材1と金属ロッド4とを格子状に組み合わせた。
金属ロッド4は、矩形断面の20(幅w)×80(高さh)×400(長さW0)mmの中実アルミニウム部材であった。2本の金属ロッド4、4は互いに、距離W0(400mm)だけ離間して配置した。
また、各複合構造材1は同じ構造とし、本実施例では、各々、矩形の構造材であり、寸法は、20(W)×80(h)×1500(L)mmであり、金属層3の厚さ(t)は1mmであった。繊維強化プラスチック2は、強化繊維として引張弾性率800GPaの炭素繊維を使用し、マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂を使用した。炭素繊維の体積含有率Vfは、57%であった。また、金属層3の金属として、アルミニウムを使用した。
複合構造材1の側面に衝接した金属ロッド4の周辺に溶接4aを施した。溶接を良好に行うことができ、溶接部4aにおいて、金属層3が破れることはなかった。
上記各部材の寸法、及び、各部材間の配置寸法は、一例であって、本発明をこれら寸法のものに限定するものではない。
このようにして作製したトレイ20は、従来の、アルミニウムや、炭化珪素20〜30%含むアルミニウム複合材にて作製したトレイに比較して、重さを2/3以下にまで低減することができ、又、曲げ剛性を、アルミニウムの2.0〜4.5倍程度、炭化珪素を含むアルミニウム複合材の1.5〜3.5倍程度増大することができた。これにより、搬送システムへの負荷を大幅に減少できた。
つまり、本実施例のトレイ20は、図13(a)に示すように、各複合構造材1の両端部がロボットの搬送アーム100に担持され、また、トレイ20の上面には、液晶ガラス基板(図示せず)を載置し、ロボット搬送アーム100にて、次の露光ステージの基板ホルダーで搬送したが、液晶ガラス基板は何ら撓むことがなく、何らの歪みも発生せず、良好な搬送が可能であった。
また、本実施例では、トレイの表面を低反射処理するために、各部材1、4にブラックアルマイトを施したが、極めて好結果を得ることができた。
実施例10
図14(a)に、本発明に係る精密機器用複合構造材1を使用して作製したロボット用トレイ20の他の実施例を示す。図14(b)、(c)は、ロボット用トレイ20の一部の構造を示す。
図14(a)に示す本実施例のロボット用トレイ20は、実施例9と同様のロボット用トレイの変形例である。先の実施例9においては、5本の精密機器用複合構造材1を平行に整列して配置し、金属ロッド4が、この平行に配列された精密機器用複合構造材1と直交する態様で、しかも、2本の複合構造材1、1の側面に端面が衝接するようにして、溶接などにより接合し、一体構造とされたが、本実施例のロボット用トレイ20は、4本の金属ロッド4を平行に整列して配置し、この平行の金属ロッド4と直交して、金属ロッド4を貫通する態様で、5本の精密機器用複合構造材1が平行に配置され、精密機器用複合構造材1と金属ロッド4とを格子状に組み合わせて作製された。
本実施例にて、各金属ロッド4は、矩形断面の20(幅w)×80(高さh0)×400(長さL0)mmの中実アルミニウム部材であり、金属ロッド4の軸線に直交して貫通穴4bが形成され、複合構造材1が挿入して配置される(図14(b))。
また、複合構造材1は同じ構造とし、各々、矩形の構造材であり、寸法は、20(w)×30(h)×1500(L)mmであり、金属層3の厚さ(t)は1mmであった。複合構造材1、1の離間距離W0は、400mmであった。
繊維強化プラスチック2は、強化繊維として引張弾性率800GPaの炭素繊維を使用し、マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂を使用した。炭素繊維の体積含有率Vfは、57%であった。また、金属層3の金属として、アルミニウムを使用した。
本実施例では、図14(c)に示すように、金属ロッド4の貫通穴の4bの両端周縁と、複合構造材1の側面との当接部に溶接4aを施した。溶接を良好に行うことができ、溶接部4aにおいて、金属層3が破れることはなかった。
又、金属ロッド4と複合構造材1との嵌合は、焼き嵌めとすることもできる。即ち、金属ロッド4を100℃に加熱し、穴が膨張した状態で、複合構造材1を嵌め入れることも可能である。
上記実施例では、金属ロッド4は、中実アルミニウム部材であり、軸線に直交して貫通穴4bを形成し、この貫通穴4bに複合構造材1を貫通して組み合わせるものとしたが、図15に示すように、金属ロッド4を、上下に二分割された金属ロッド4A、4Bとにて構成することもできる。従って、この場合には、各金属ロッド4A、4Bの衝接面に、金属ロッド4A、4Bを一体に組み合わせた状態にて貫通穴4bを形成するための凹溝4ba、4bbが形成される。
複合構造材1は、各金属ロッド4A、4Bの凹溝4ba、4bbに適合するようにして装着され、その後、金属ロッド4A、4Bを圧入固定ピン6、更には、接着剤などを用いて一体に結合する。
これによって、図14(a)に示すような、精密機器用複合構造材1と金属ロッド4とを格子状に組み合わせて構成されるロボット用トレイ20が作製される。この構造によれば、トレーの加工費を大幅に削減できる。
上記各実施例における各部材の寸法、及び、各部材間の配置寸法は、一例であって、本発明をこれら寸法のものに限定するものではない。
例えば、上記実施例9、10にて説明したように、精密機器用複合構造材1及び金属ロッド4の断面形状は、矩形状とすることもできるが、図16(b)に示すように、長辺が上面に位置するようにした台形状とすることもできる。
つまり、特に、ロボット用トレイ20は、液晶ガラス基板(図示せず)を担持し、ロボット搬送アーム100にて、次の露光ステージの基板ホルダ位置まで搬送し、図16(c)に示すように、液晶ガラス基板をホルダ200の上面、即ち、ホルダ吸着面201に載置する。このとき、トレイ20は、ホルダ200に形成された溝202内に保持されることとなる。
このような、露光ステージにおいては、ホルダ200の上面201の反射率に対して、トレイ20の上面及びホルダ溝202からの反射光がホルダ上面位置でほぼ同等となるようにする必要がある。
従って、上述したように、トレイ20の表面を低反射処理のためのブラックアルマイト処理すると共に、図16(b)に示すように、格子状とされるトレイ構成部材1、4を、その上面を幅広とした逆台形形状とすることにより、図16(a)に示すように、断面が矩形状とされる場合に発生するホルダ溝202からの反射をなくし、ホルダ上面位置とほぼ同等の反射率とすることが可能となる。
また、図16(a)、(b)に示すように、トレイ20をホルダ200に設けたトレイ支持ピン203にて位置決めして保持するために、トレイ構成部材1、4の底面に、ホルダ200に設けられたトレイ支持ピン203に対応して位置決め凹所204を形成するのが好ましい。
実施例11
図17に、本発明に係る精密機器用複合構造材1を使用して作製したロボット用トレイ20の他の実施例を示す。
図17に示す実施例のロボット用トレイ20は、実施例9、10と同様のロボット用トレイの変形例であり、図13(b)、図14(b)と同様に、その一部を示す。
本実施例のロボット用トレイ20は、複合構造材1を距離(W0)が40mmとなるように互いに平行に、且つ、互いに直交するように、上下に井桁状(格子状)に積み重ねた構造とされる。
各複合構造材1は同じ構造とし、各々、矩形の構造材であり、寸法は、20(w)×20(h)×1500(L)mmであり、金属層3の厚さ(t)は1mmであった。繊維強化プラスチック2は、強化繊維として引張弾性率800GPaの炭素繊維を使用し、マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂を使用した。炭素繊維の体積含有率Vfは、57%であった。また、金属層3の金属として、アルミニウムを使用した。
上下に井桁状に積み重ねた複合構造材1の当接した箇所の周辺において溶接4aを施した。溶接を良好に行うことができ、溶接部4aにおいて、金属層3が破れることはなかった。
上記各部材の寸法、及び、各部材間の配置寸法は、一例であって、本発明をこれら寸法のものに限定するものではない。
本発明に係る精密機器用複合構造材の一実施例の斜視図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材を使用して作製したロボット用アーム状部品の斜視図である。 本発明の一実施例の精密機器用複合構造材の比弾性率とt/aの関係を示す図である。 本発明の他の実施例の精密機器用複合構造材の比弾性率とt/aの関係を示す図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材の他の実施例の斜視図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材の他の実施例の斜視図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材における金属層の分割の実施態様を示す断面図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材の製造方法の一実施例を説明する図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材の製造方法の他の実施例を説明する図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材の製造方法の他の実施例を説明する図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材の他の実施例の斜視図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材における金属層の分割の実施態様を示す断面図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材を使用して作製した精密機器用部品の一実施例であるロボット用トレイの斜視図である。 本発明に係る精密機器用複合構造材を使用して作製した精密機器用部品の他の実施例であるロボット用トレイの斜視図である。 ロボット用トレイの構成部材の組み合わせ態様を示す斜視図である。 ロボット用トレイが露光ステージにおけるホルダに保持された態様を示す断面図(図16(a)、(b))と斜視図(図16(c))である。 本発明に係る精密機器用複合構造材を使用して作製した精密機器用部品の他の実施例であるロボット用トレイの一部を示す斜視図である。
符号の説明
1 精密機器用複合構造材
2 繊維強化プラスチック
3 金属層
4 アルミニウムロッド(金属部材)
4a 溶接部
5 炭素繊維束
6 圧入固定ピン
10 加圧器
11 加圧側接続配管
12 真空側接続配管
13 真空ポンプ
20 精密機器用部品
100 ロボット搬送アーム
200 ホルダ
201 ホルダ吸着面
202 溝
203 トレイ支持ピン
204 位置決め凹所

Claims (7)

  1. 繊維強化プラスチックと、その外周囲に設けられた、厚さ(t)が0.1mm以上の金属層とを有する精密機器用複合構造材の製造方法であって、
    (a)前記金属層として金属パイプを準備し、
    (b)前記金属パイプに強化繊維を挿入し、次いで、熱硬化樹脂を注入し、
    (c)前記樹脂が含浸された強化繊維を硬化して、前記金属パイプ内に前記繊維強化プラスチックを形成する、
    ことを特徴とする精密機器用複合構造材の製造方法。
  2. 繊維強化プラスチックと、その外周囲に設けられた、厚さ(t)が0.1mm以上の金属層とを有する精密機器用複合構造材の製造方法であって、
    (a)強化繊維に樹脂が含浸された半硬化状態のプリプレグを準備し、
    (b)前記プリプレグの周囲に複数に分割された金属板を接着して前記金属層を形成し、
    (c)前記プリプレグを硬化して、前記金属層内に繊維強化プラスチックを形成する、
    ことを特徴とする精密機器用複合構造材の製造方法。
  3. 前記金属層は、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼、ステンレススチール、チタン、チタン合金、マグネシウム、又は、マグネシウム合金であることを特徴とする請求項1又は2の精密機器用複合構造材の製造方法。
  4. 前記金属層は、アルミニウムにて形成され、前記アルミニウムの外表面はアルマイト処理したことを特徴とする請求項1又は2の精密機器用複合構造材の製造方法。
  5. 前記金属層は、鋼にて形成され、前記鋼の外表面はメッキ処理したことを特徴とする請求項1又は2の精密機器用複合構造材の製造方法。
  6. 前記繊維強化プラスチックは、強化繊維とマトリックス樹脂とを有し、前記強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリアリレート繊維、ポリビニールアルコール繊維、又は、ベンズアゾール繊維であり、これら繊維を単独で、又は、複数種混入してハイブリッドにて使用し、前記マトリックス樹脂は、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又は、メラミン樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の精密機器用複合構造材の製造方法。
  7. 前記繊維強化プラスチック及び前記金属層は横断面形状が矩形とされ、前記繊維強化プラスチックの厚さをa(mm)、前記金属層の厚さをt(mm)としたときt/aが0.25以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の精密機器用複合構造材の製造方法。
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