JP4448802B2 - 電磁調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ回路で発生した高周波電流を加熱コイルに供給し電磁誘導で被加熱物を加熱する電磁調理器に係り、特に、この加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を求める技術に関するものである。
電磁調理器において、加熱コイルの電流検出は、加熱の調整や負荷の種別の判別等に必要であり、加熱コイルの電流検出方法としては、例えば、大電流検出用のカレントトランス(特許文献1)やシャント抵抗を用いた方法が採用されていた。
また、電磁調理器の制御で扱いやすいように、電流検出回路からの出力を整流し加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を出力する包絡線検出回路を備えたものが紹介されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−75623号公報 特開2002−93563号公報
従来の電流検出回路は以下の欠点がある。即ち、大電流検出用のカレントトランスやシャント抵抗は、大型であり、電流検出回路が大型となっている。また、これらのカレントトランスやシャント抵抗には大きな発熱が生じる。更に、カレントトランスやシャント抵抗には温度ドリフトがあり温度変化によって特性が変化するため、温度変化によって検出精度が低下する。また、カレントトランスは周波数特性が悪く、高周波領域では検出精度が低下する。
また、従来の包絡線検出回路は以下の欠点がある。即ち、包絡線検出回路は、その内部に整流手段としてダイオードを用いたものとトランジスタを用いたものとがあるが、前者では、電流検出回路からの電流を電圧に変換するための抵抗に流入する電流の一部が上記ダイオードを介して分流し結果として高精度な検出が困難となる。
また、後者のトランジスタを用いた方式のものでは、そのベース・エミッタ間の逆耐電圧の関係から入力電圧の適用範囲に制限が生じ、そのための対策や適用面での制約を考慮する必要がある。
この発明は、以上のような問題点を解消するためになされたもので、その第1の目的は、大型で損失が大きくなるカレントトランスやシャント抵抗を用いることなく、加熱コイルに係る電流情報を得ることを可能とすることである。
また、この発明の第2の目的は、従来の包絡線検出回路の欠点を簡便に解消して有用な電流情報を入手できる電磁調理器を得ることである。
この発明に係る電磁調理器は、スイッチング素子のオンオフ動作により直流電源の電圧を交流電圧に変換して電磁加熱用の加熱コイルと共振コンデンサとの直列接続体に供給するインバータ回路、共振コンデンサの両端の電圧を検出する電圧検出回路、この電圧検出回路からの出力を微分する微分回路、およびこの微分回路からの出力を整流し加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を出力する包絡線検出回路を備え
上記包絡線検出回路は、上記微分回路からの出力を整流する整流手段、コンデンサ、このコンデンサと直列に接続され上記整流手段からの出力を所定の充電時定数で上記コンデンサに充電するための充電用抵抗、および上記コンデンサと並列に接続され上記コンデンサの電荷を所定の放電時定数で放電させるための放電用抵抗を備え、上記コンデンサの電圧を上記電流情報として出力し、
上記整流手段は、そのコレクタ端子に制御電圧が入力され、そのベース端子に上記微分回路からの出力が入力され、そのエミッタ端子から上記整流出力を取り出すトランジスタで構成し、
上記微分回路は、その両端に上記電圧検出回路からの出力が入力される、微分用コンデンサと微分用抵抗との直列接続体を備え、上記微分用抵抗の電圧を上記微分出力とするとともに、上記電圧検出回路からの正極性出力が順電圧となる極性で上記微分用抵抗と直列に接続された順方向ダイオード、および上記微分用抵抗と順方向ダイオードとの直列接続体と並列に接続され上記電圧検出回路からの正極性出力が逆電圧となる極性の逆方向ダイオードと逆方向抵抗との直列接続体を備えたものである。
この発明は、以上のように、共振コンデンサの電圧の微分出力から加熱コイルに係る電流情報を得るようにしたので、カレントトランスやシャント抵抗が不要となり、装置が小型で発熱も低減する。
また、包絡線検出回路は、微分回路からの出力を整流する整流手段、コンデンサ、このコンデンサと直列に接続され整流手段からの出力を所定の充電時定数でコンデンサに充電するための充電用抵抗、およびコンデンサと並列に接続されコンデンサの電荷を所定の放電時定数で放電させるための放電用抵抗を備え、コンデンサの電圧を電流情報として出力するので、加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報が確実に得られる。
更に、整流手段は、そのコレクタ端子に制御電圧が入力され、そのベース端子に微分回路からの出力が入力され、そのエミッタ端子から整流出力を取り出すトランジスタで構成したので、コンデンサへの充電電流はトランジスタの制御電源から供給されるため、入力段での電流分流による精度低下の問題がない。
また、微分回路は、その両端に電圧検出回路からの出力が入力される、微分用コンデンサと微分用抵抗との直列接続体を備え、微分用抵抗の電圧を微分出力とするとともに、電圧検出回路からの正極性出力が順電圧となる極性で微分用抵抗と直列に接続された順方向ダイオード、および微分用抵抗と順方向ダイオードとの直列接続体と並列に接続され電圧検出回路からの正極性出力が逆電圧となる極性の逆方向ダイオードと逆方向抵抗との直列接続体を備えたので、簡便な構成で、包絡線検出回路のトランジスタの耐電圧保護が確実になされる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における電磁調理器全体の概要を示す構成図である。図1において、スイッチング素子8のオンオフ動作により直流電源の電圧を所定の高周波交流電圧に変換して電磁加熱用の加熱コイル1と共振コンデンサ3との直列接続体に供給するインバータ回路2と、共振コンデンサ3の両端の電圧を検出する電圧検出回路4と、この電圧検出回路4からの出力を微分する微分回路5と、この微分回路5からの出力を整流し加熱コイル1に流れる電流のピーク値に追随する電流情報を出力する包絡線検出回路6と、各種制御情報および包絡線検出回路6からの電流情報を基にスイッチング素子8のオンオフ動作を制御する制御部7とを備えている。
インバータ回路2は、商用電源の50Hz(60Hz)を全波整流した100Hz(120Hz)の直流電圧を入力して、例えば、加熱コイルに数十kHzの高周波電流を出力する。具体的な回路構成として、図2に示す、フルブリッジインバータ、図3に示す、デューティ固定型ハーフブリッジインバータ、図4に示す、周波数一定型ハーフブリッジインバータ等が存在する。これらの回路は、正側アームを構成する正側スイッチング素子33、33a、33bと正側ダイオード35,35a、35b、負側アームを構成する負側スイッチング素子34,34a、34bと負側ダイオード36,36a、36b、更に、スナバコンデンサ37,37a、37b、還流ダイオード38を備えている。
これらのインバータ回路の内、図2に示すフルブリッジインバータや図3に示すデューティ固定型ハーフブリッジインバータでは、加熱コイル1と共振コンデンサ3とが確実に直列に接続されているため、加熱コイル1と共振コンデンサ3とに流れる電流が常に等しく、後述するように共振コンデンサ電圧を微分することによって加熱コイル1の電流と等価な情報を得ることができる。
これに対し、図4に示すような周波数一定型ハーフブリッジインバータでは、図5に示すように、還流ダイオード38が導通する期間では加熱コイル1と共振コンデンサ3とに流れる電流は等しくなくなるが、通常の使用形態では、加熱コイル1の正極側の電流のピーク値は、負極側の還流ダイオード38に流れる電流のピーク値よりも大きいため、共振コンデンサ3の電圧の微分によって加熱コイル電流のピーク値情報は検出可能である。この点については、後段で更に詳述する。
次に、この発明の要部である微分回路と包絡線検出回路について説明する。図6は、この発明の実施の形態1における微分回路5aおよび包絡線検出回路6aを示す構成図である。
先ず、微分回路5aは、その両端に電圧検出回路4からの出力が入力される、微分用コンデンサ9と微分用抵抗10との直列接続体と、微分用抵抗10と並列に接続されたクランプ用ダイオード28とを備えている。
ここで、ダイオード28は、後段のトランジスタを用いた包絡線検出回路6aの有する使用上の制約を解消するために設けたものであるが、この機能特性については、後述する包絡線検出回路6aの部分で再度触れるものとする。
微分回路5aにおいて、入力VinAが増加(共振コンデンサ3に正側の電流が流れ、共振コンデンサ3の電圧が増加)した場合、コンデンサ9と抵抗10を通って電流が流れ、電圧の変化分(加熱コイル1の電流の大きさ)に応じた電圧が抵抗10の両端に生じる。また、入力VinAが減少(共振コンデンサ3に負側の電流が流れ、共振コンデンサ3の電圧が減少)した場合、コンデンサ9とダイオード28を通って電流が流れダイオード28の両端にダイオードの順方向電圧Vfが生じる。即ち、後段の包絡線検出回路6aには図7に示す微分出力波形VinBが入力される。従って、加熱コイル1の電流の正側値に関しては、実際の電流波形に忠実な出力波形が得られる。
以上のように、従来の大型で発熱の大きなカレントトランス等を使用することなく、検出回路の小型化が実現し、かつ、包絡線検出回路の使用上の制約についても簡便な整流機能を有する微分回路5aによって、解決することができる。
次に、図6の包絡線検出回路6aについて説明する。包絡線検出回路6aは、そのコレクタ端子に制御電圧Vtrが入力され、そのベース端子に微分回路5aからの出力VinBが入力されるトランジスタ20を備え、更に、そのエミッタ端子には充電用抵抗22を介して直列にコンデンサ25が接続され、このコンデンサ25と並列に放電用抵抗23と24とが接続されている。そして、コンデンサ25の電圧Vcが加熱コイル1に流れる電流のピーク値に追随する電流情報VoutBとして出力される。
次に、この包絡線検出回路6aの動作について説明する。包絡線検出回路6aは、コンデンサ25の電圧Vcと包絡線検出回路6aの入力電圧VinBに応じてコンデンサ25の充電、放電が繰り返えされる。抵抗22は、充電(積分)時の時定数を決める数十〜数百Ωの抵抗で、抵抗23、24は、放電時の時定数を決める数十k〜数百kΩの抵抗である。なお、抵抗23、24は片方のみでもよい。
図8は、インバータ回路2の数十kHzの高周波スイッチング周期における包絡線検出回路6aの動作図である。
VinB>Vbe(=Vf1)+Vcの場合、コンデンサ25は、抵抗22を通って充電され、図8斜線部の面積に比例した電圧だけコンデンサ25の電圧は増加する。なお、Vbeは、トランジスタ20のベース・エミッタ間の順方向電圧である。
VinB<Vbe(=Vf1)+Vcの場合、コンデンサ25は、抵抗23と抵抗22、24という経路を通って放電され、コンデンサ25の電圧は減少する。抵抗23、抵抗24の抵抗値は、抵抗22の抵抗値の1000倍程度であるため、充電に比べ、放電による電圧の減少は遅い。
図9、10は、直流電源であるインバータ入力として商用電源50Hz(60Hz)を全波整流した100Hz(120Hz)の電圧を供給した場合の当該100Hz(120Hz)の周期における包絡線検出回路の動作図である。
インバータのスイッチング周期における加熱コイル1の電流のピークは、火力(スイッチング素子の導通比)や、鍋の種類に応じて変化する。また、インバータのスイッチング周期における加熱コイル1の電流のピークは、インバータに入力される電圧に比例することが分かっている。そのため、商用電源の電圧のピーク値付近で1〜数点サンプリングして制御を行っている。
そして、包絡線検出回路6aは、100Hz(120Hz)の周期でコンデンサ25の充放電を繰り返し、100Hz(120Hz)の周期のコイル電流ピーク値に追随する。即ち、加熱コイル1の電流のピーク値が大きくなると充電の頻度が増し、包絡線検出回路6aの出力であるコンデンサ25の電圧VoutBが増加していき、加熱コイル1の電流のピーク値が小さくなると放電し続け、コンデンサ25の電圧はVc=VoutBのピーク値−Vbe(Vf1)まで減少する。
特に、整流手段としてトランジスタ20を採用した包絡線検出回路6aでは、ダイオードを採用した場合と異なり、コンデンサ25への充電電流はコレクタ端子の制御電圧Vtrから供給されるため、この充電動作自体が入力電圧VinBに影響を及ぼすことはない。しかし、トランジスタ20のベース・エミッタ間電圧Vbeの逆電圧は5V程度であるため、このトランジスタ20を耐電圧破壊から保護するため、Vc−VinB<5としなければならない。
この対策のため、従来は、種々複雑な回路が検討されているが、この発明の実施の形態1では、先に図6の微分回路5aで説明したように、クランプ用ダイオード28を設け、包絡線検出回路6aへの入力電圧VinBは、図7に示すように、その負極性電圧の絶対値がVfに抑制される。従って、Vf<Vbe=Vf1≒5となるよう、クランプ用ダイオード28の特性を選定するだけでよく、簡便な構成で包絡線検出回路の使用上の制約を解消し信頼性の高い運転特性が得られるわけである。
また、微分回路は、一般に高周波ノイズの影響を受け易く、微分回路の入力に高周波ノイズが生じた場合、出力に大きなパルスが生じ得る。しかし、この発明のように、包絡線検出回路と組み合わせることで高周波ノイズの影響を除去することができる。
実施の形態2.
図11は、この発明の実施の形態2における微分回路5bおよび包絡線検出回路6bを示す構成図である。包絡線検出回路6bは、先の実施の形態1における包絡線検出回路6aと同様であるので、説明を省略し、ここでは、主として、微分回路5bについて説明する。微分回路5bは、その両端に電圧検出回路4からの出力が入力される、微分用コンデンサ9と微分用抵抗10との直列接続体を備え、更に、電圧検出回路4からの正極性出力が順電圧となる極性で微分用抵抗10と直列に接続された順方向ダイオード31、および微分用抵抗10と順方向ダイオード31との直列接続体と並列に接続され電圧検出回路4からの正極性出力が逆電圧となる極性の逆方向ダイオード30と逆方向抵抗29との直列接続体を備えている。
微分回路5bにおいて、入力VinAが増加した場合、コンデンサ9とダイオード31と抵抗10とを通って電流が流れ、抵抗10の両端に電圧の変化分に応じた電圧が生じる。入力VinAが減少した場合、コンデンサ9とダイオード30と抵抗29とを通って電流が流れ、抵抗10には電流が流れないため抵抗10の両端には電圧は生じない。従って、図12に示すような波形が包絡線検出回路6bに入力され、包絡線検出回路6bへの入力VinBの負極性電圧は零となるので、先の実施の形態1でも説明した包絡線検出回路の使用上の制約が、微分回路の簡単な対策で解決される。
また、VinAの増加時と減少時との電流の経路のインピーダンスが等しくなるので、微分する波形への影響が少なくなり、検出精度が向上する。
実施の形態3.
図13は、この発明の実施の形態3における微分回路5cおよび包絡線検出回路6cを示す構成図である。更に、微分回路5cは、電圧検出回路4の出力を極性反転する反転増幅回路5c1と微分回路5c2とから構成される。即ち、オペアンプを使用した微分回路5c2には、出力が反転するという特徴があるため、入力電圧VinAを反転させる反転増幅回路5c1と微分回路5c2とを組み合わせている。なお、反転増幅回路5c1は、オペアンプを使用した周知の回路であるので、内部の構成の説明は省略する。
微分回路5c2は、オペアンプ1、反転増幅回路5c1の非接地側出力端子とオペアンプ17の反転入力端子との間に接続された微分用コンデンサ15、およびオペアンプ17の反転入力端子と出力端子との間に接続された微分用抵抗11を備え、オペアンプ17の出力端子から微分出力VinBを取り出すとともに、オペアンプ17の非反転入力端子に印加する基準電圧Vrefを調整することにより微分出力の出力範囲を調整するようにしている。
包絡線検出回路6cは、そのアノード端子に微分回路5c2からの出力VinBが入力され、そのカソード端子から整流出力を取り出すダイオード21を備え、更に、そのカソード端子には充電用抵抗22を介して直列にコンデンサ25が接続され、このコンデンサ25と並列に放電用抵抗23と24とが接続されている。そして、コンデンサ25の電圧Vcが加熱コイル1に流れる電流のピーク値に追随する電流情報VoutBとして出力される。なお、包絡線検出回路6cは、先の包絡線検出回路6aとはそのトランジスタ20をダイオード21に変えたのみであるので、それ自体の基本的な動作は、先の包絡線検出回路6aと変わるところが無くここでは説明を省略する。
次に、図13の回路の動作について説明する。前段の反転増幅回路5c1により、図14に示すように、入力VinA1は極性反転されVinA2のようになる。入力VinA1が増加した場合VinA2は減少し、抵抗11とコンデンサ15に電流が流れ、微分回路5c2の出力は基準電圧Vrefより高い電圧となる(図15)。基準電圧Vrefと微分回路5c2の出力との差は入力VinA1の変化分に比例する。
入力VinA1が減少した場合、VinA2は増加し、ダイオード12とコンデンサ15に電流が流れ、微分回路5c2の出力は基準電圧Vrefより低い電圧となる。しかし、基準電圧Vrefと微分回路5c2の出力との差は、ダイオード12によりVfまでにクランプされる。
また、基準電圧Vrefを任意に選定することで微分回路5c2の出力はオペアンプ17の出力可能範囲および包絡線検出回路6cの入力可能範囲に設定可能である。即ち、ダイオード21の逆耐電圧Vrに応じて、コンデンサ25の電圧は0<Vc<Vr+(VinBの最小値)とすることができる(VinBの最小値は、Vref−Vf)。
そのため、包絡線検出回路6cの出力可能範囲は任意に設定可能となる。包絡線検出回路6cの出力可能範囲を大きく取れることで加熱コイル1の電流ピークの小さな違いも検出することが容易となる。
更に、このオペアンプ17を使用した構成の微分回路を採用することにより、包絡線検出回路は、トランジスタ20を用いた回路6a、6bではなく、より簡単なダイオード21を用いた回路6cを利用することができる。なぜなら、コンデンサ25を充電する電流はオペアンプ17から供給されるため、電流検出回路からの電流を電圧に変換するための抵抗に流入する電流の一部が上記ダイオードを介して分流し結果として高精度な検出が困難となるとの従来からの問題が生じないからである。
実施の形態4.
図16は、この発明の実施の形態4における微分回路5および包絡線検出回路6を示す構成図である。なお、図16では、微分回路5の前段に必要となる反転増幅回路は図示を省略している。先の実施の形態3の図13と異なるのは、オペアンプ17の非反転入力端子と接地との間に補償用ダイオード32を接続する点である。そして、この補償用ダイオード32と包絡線検出回路6のダイオード21とを、互いに同一の特性で同一環境下に配置するようにする。
以上の構成を採用することにより、微分回路5の出力VoutC1に付加される補償用ダイオード32の順方向電圧に相当する+Vfの電圧が、包絡線検出回路6で減じられるダイオード21の順方向電圧に相当する−Vfの電圧で相殺される。従って、包絡線検出回路6からは、温度などによるダイオード21の順方向電圧Vfの変化の影響を受けずにより高精度に共振コンデンサ3に流れている電流のピーク値に比例した出力が得られるわけである。
実施の形態5.
上記実施の形態1〜4においては、加熱コイル1の電流の正極側のピーク値のみ検出される。ところで、フルブリッジインバータ(図2)やデューティ固定型ハーフブリッジインバータ(図3)は、加熱コイル1の電流波形の正極側と負極側とが対称であるため、正極のピーク値のみを検出するだけでよい。
しかし、周波数一定型ハーフブリッジインバータ(図4)は、既述したように、還流ダイオード38の存在により、加熱コイル1の電流波形の正極側と負極側とが非対称となり、正側アームスイッチング素子の導通時間t1と負側アームスイッチング素子の導通時間t2(図17参照)の比である導通比D=t1/t2<1の範囲においては、加熱コイル1の電流の正極側のピーク値が負極側のピーク値よりも大きく、また、導通比D<1の範囲では正負極のピーク値が比例関係にあるため正極のピーク値のみの検出で支障はない。
この周波数一定型インバータを適用した電磁調理器においては、導通比D=t1/t2を増加させるほど火力が大きくなる。導通比D=t1/t2<1の範囲外に該当する火力を得たい場合には、制御上でスイッチングの周波数を切り替え、導通比D=t1/t2<1の範囲とすることが可能である。
また、負極側のピーク値を検出するには、微分回路の前段に反転増幅回路を追加することで検出が可能である。
実施の形態6.
この実施の形態6では、共振コンデンサ3の電圧を検出する電圧検出回路4の適用例について説明する。共振コンデンサ3に生じる電圧は数百Vとなるため、そのまま微分回路5に入力すると高耐電圧部品が必要となる。そのため、共振コンデンサ3の電圧を低電圧に変換する回路を用いる。
図18は、低電圧に変換する回路として差動増幅回路を用いたもので、抵抗をR1=A×R2、R3=A×R4とすることで、共振コンデンサ3の両端の電圧(V2−V1)を(V2−V1)/Aに変換する。また、共振コンデンサ3の両端から見た差動増幅回路の入力インピーダンスを高くするために、抵抗R1〜R4は、数kΩ以上とする。
また、ハーフブリッジインバータのように、共振コンデンサ3の片側電位が一定の場合には、図19示す、数kΩ以上の高抵抗48、49の直列接続となる分圧回路を用いることができる。この分圧回路の抵抗に流れる電流は微分回路5に流れる電流より数百倍大きくなるように設定する、または分圧回路の後段にインピーダンス変換回路を追加する必要がある。
実施の形態7.
この実施の形態7では、先の形態例での説明と一部重複するが、以上で説明した本願発明になる電圧検出回路、微分回路および包絡線検出回路で求められる、加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を適用し電磁調理器で実行される各種制御の態様例について説明する。
インバータ回路2は、加熱コイル1と共振コンデンサ3とを共振させることで加熱コイル1に高周波電流を生じさせているが、加熱コイル1のインピーダンスは負荷の種類によって大きく異なるため、インバータ回路2に流れる電流は負荷の種類によって異なり、負荷の種類によってはインバータ回路2を構成する部品(スイッチング素子8や加熱コイル1や共振コンデンサ3など)に過大な発熱が生じ、さらにはインバータ回路2を構成する部品が故障する場合もある。
また、負荷の種類によらない均一な加熱を行うためにも、負荷の種類を判別しそれに応じた制御(例えば、スイッチング周波数を負荷に応じて切り替える、共振コンデンサ3を負荷に応じて切り替える、加熱コイル1のターン数を負荷に応じて切り替えるなど)を行う必要がある。
そのため、あらかじめ設定しておいた負荷判別用のスイッチング素子導通時間でスイッチング素子8を導通制御し、共振コンデンサ3に流れている電流のピーク値に比例した電流情報を、先の各実施の形態に示す方法で検出し、更に、負荷判別用のスイッチング素子導通時間における共振コンデンサ3に流れる電流のピーク値に比例した情報や、あるいは共振コンデンサ3に流れる電流のピーク値に比例した電流情報と共振コンデンサ電圧のピーク情報との組み合わせなどから、負荷の種類の判別を行い、負荷の種類に応じた制御を行う。
以下、インバータ回路2を周波数一定型ハーフブリッジ電流共振型インバータ回路とした場合を例に、説明する。
図20は、周波数一定型ハーフブリッジ電流共振型インバータ回路2(以下、単に、インバータ回路2と称す)の回路図である。インバータ回路2は、正側アームスイッチング素子33と負側アームスイッチング素子34とが直列に接続される。各スイッチング素子33、34には、正側アームダイオード35と負側アームダイオード36とがそれぞれ並列に接続される。負側アームスイッチング素子34にはスナバコンデンサ37および加熱コイル1と共振コンデンサ3との直列接続体が並列接続される。共振コンデンサ3には還流ダイオード38が並列接続される。制御部7は、制御情報を基に、一定周波数で正側アームスイッチング素子33と負側アームスイッチング素子34とを交互に導通制御する。図21は、周波数一定型ハーフブリッジ電流共振型インバータ回路2における加熱コイル1に流れる電流波形の例である。
インバータ回路2は、加熱コイル1のインダクタンス成分Lと共振コンデンサ3の容量Cとから決まる共振周波数f=1/(2π√LC)との差が大きい駆動周波数fs(f>fs)でスイッチング素子33、34を導通制御しようとした場合、負荷への加熱を大きくすると還流ダイオード38〜加熱コイル1〜負側アームスイッチング素子34という経路で非常に大きな電流が流れる期間(図21の部分A)が長くなり、還流ダイオード38と負側アームスイッチング素子34、加熱コイル1に非常に大きな発熱が生じる。また、この還流ダイオード38〜加熱コイル1〜負側アームスイッチング素子34という経路で電流が流れている期間は、加熱コイル1に流れる電流の時間変化が小さいため、負荷への加熱効率は非常に悪い。そのため、共振周波数fと駆動周波数fsとの差を小さくすることで還流ダイオード38〜加熱コイル1〜負側アームスイッチング素子34という経路で電流が流れる期間を短くする必要がある。
先に述べたように、加熱コイル1のインピーダンスは負荷の種類によって大きく異なり、例えば、負荷の種類が鉄などの磁性金属である場合、加熱コイル1のインダクタンス成分が大きくなり、また、負荷の種類がアルミなどの非磁性金属である場合は、加熱コイル1のインダクタンス成分は小さくなる。加熱コイル1に流れる電流の時間変化は、加熱コイル1のインダクタンス成分に反比例する。つまり、負荷の種類が磁性金属の場合は、加熱コイル1に流れる電流の時間変化は小さく、負荷の種類が非磁性金属などの場合は、加熱コイル1に流れる電流の時間変化は大きい。
図22は、複数の負荷の種類を用いて、あらかじめ設定しておいた負荷判別用のスイッチング素子導通時間で正側アームスイッチング素子33と負側アームスイッチング素子34とを導通制御した場合の加熱コイル1に流れる電流波形である。負荷の種類(加熱コイル1に流れる電流の時間変化)に応じて、加熱コイル1に流れる電流のピーク値は異なるため、加熱コイル1に流れる電流のピーク値から負荷の種類の判別が可能である。加熱コイル1と共振コンデンサ3とは直列接続となっているため、還流ダイオード38〜加熱コイル1〜負側アームスイッチング素子34という経路で電流が流れている期間を除いて、加熱コイル1と共振コンデンサ3とには等しい電流が流れる。つまり、共振コンデンサ3に流れる電流の片側ピーク値(図22の正極側)に追従する情報を検出することでも負荷の種類を判別できる。
図23は、負荷判別用のスイッチング素子導通時間でスイッチング素子33、34を導通制御した時の共振コンデンサ3に流れる電流の片側ピーク値に追従する情報(包絡線検出回路6の出力電圧)と負荷に応じた最適な駆動周波数との関係を示すグラフである。複数(例えば4個)の駆動周波数fs1〜fs4は、包絡線検出回路6の出力電圧が大きいほど大きく、複数の駆動周波数の差は2kHz以上となっている。複数のインバータ回路を複数の駆動周波数で動作させた場合、駆動周波数の差分が1〜2kHz程度となると鍋干渉音が強く生じるためである。
負荷判別用のスイッチング素子導通時間でスイッチング素子を導通制御し、その時の包絡線検出回路6の出力電圧から、その負荷に最適な駆動周波数を決定し、その駆動周波数で正側アームスイッチング素子33と負側アームスイッチング素子34とを交互に導通制御する。また、包絡線検出回路6の出力電圧が非適正負荷範囲となった場合は、加熱を行わない。
負荷への加熱の強さはスイッチング素子33、34の導通比D=t1/t2に比例して増加していく。t1は、正側アームスイッチング素子33の導通時間、t2は、負側アームスイッチング素子34の導通時間である。負荷への加熱を強くするために導通比Dを増加させていき、導通比Dが1に達した場合は、駆動周波数fsを一段低い駆動周波数fs’に変更を行う。
上記例では、駆動周波数fsを負荷に応じて変更しているが、負荷に応じて加熱コイル1のターン数(インダクタンス成分L)や共振コンデンサ3(容量C)を切り替える事でも共振周波数fを変更し、駆動周波数fsとの差を減らすことも可能である。その際、負荷判別用のスイッチング素子導通時間を複数個用いる事や共振コンデンサ3の両端の電圧のピーク情報と組み合わせることで、より細かい制御が可能となる。
また、加熱コイル1と共振コンデンサ3とが直列に接続されるフルブリッジ電流共振型インバータ回路と加熱コイル1と共振コンデンサ3とが並列に接続される電圧共振型インバータ回路においても加熱コイル1と共振コンデンサ3とに流れる電流には相関があるため、共振コンデンサ3に流れる電流のピーク値に追従した電流情報から負荷の種類を判別し、負荷に応じた制御を行うことは可能である。
また、負荷への加熱を大きくしようとした場合、インバータ回路2に流れる電流を大きくする必要がある。しかしながら、インバータ回路2に流れる電流が大きくなるとインバータ回路2を構成する部品(スイッチング素子8や加熱コイル1、共振コンデンサ3など)には大きな発熱が生じ、また、過大な電流が流れると故障に至る場合もある。
以下、周波数一定型ハーフブリッジ電流共振型インバータ回路2を例にインバータ回路に流れる電流を所定値以下に制限する方法を説明する。
図24は、インバータ回路2に入力される電圧波形である。一般的にインバータ回路2には商用周波数を全波整流した波形や、あるいは、全波整流された波形を平滑回路によって平滑した波形が入力される。加熱コイル1に流れる電流は、インバータ回路2の入力電圧に比例して大きくなる。商用周波数の半サイクルにおいては、インバータ回路2の入力電圧が最大の時、加熱コイル1に流れる電流も最大となる。先の形態例に示す方法では、共振コンデンサ3に流れている電流の商用周波数の半サイクルにおけるピーク値に比例する情報を検出する。
図25に示す様に、包絡線検出回路6の出力電圧(共振コンデンサ3に流れる電流の商用周波数の半サイクルにおけるピーク値)はスイッチング素子33、34の導通比Dに比例して大きくなる。負荷への加熱を強くするにはスイッチング素子33、34の導通比Dを徐々に大きくしていく。スイッチング素子33、34の導通比Dをあげていくと包絡線検出回路6の出力電圧も大きくなるが、ここで、包絡線検出回路6の出力電圧があらかじめ設定した電流制限値以上となった場合は、スイッチング素子33、34の導通比Dを、電流制限値と包絡線検出回路6の出力電圧の差に応じて減少させる。また、包絡線検出回路6の出力電圧が加熱停止値以上となった場合は加熱を停止する。
このように、包絡線検出回路6の出力電圧に応じてスイッチング素子33、34の導通比Dを制御することで、共振コンデンサ3に流れる電流を所定の範囲内に制限することが可能となる。
また、先の図21に示す周波数一定型ハーフブリッジ電流共振型インバータ回路における加熱コイル1に流れる電流波形において、部分Aを除いて、加熱コイル1と共振コンデンサ3とには等しい電流が流れている。この共振コンデンサ3に流れている電流の正極側のピーク値は、正側アームスイッチング素子33および負側アームダイオード36に流れている電流のピーク値にほぼ等しく、共振コンデンサ3に流れている電流の負極側のピーク値は、負側アームスイッチング素子34および正側アームダイオード35に流れている電流のピーク値にほぼ等しいため、包絡線検出回路6の出力電圧に応じてスイッチング素子33、34の導通比Dを制御することでインバータ回路2を構成する部品に流れる電流も所定の範囲内に制限することが可能となる。
また、共振コンデンサ3に流れる電流の負極側のピーク値は正極側のピーク値と相関があり、スイッチング素子33、34の導通比Dが1以下であれば正極側のピーク値と負極側のピーク値とは比例関係となる。そのため、スイッチング素子33、34の導通比Dが1以上にならないような制御を行えば、共振コンデンサ3に流れる電流の正極側のピーク値に比例する情報のみで周波数一定型ハーフブリッジ電流共振型インバータ回路を構成する部品に流れる電流を所定の範囲内に制限することが可能である。
更に、フルブリッジ電流共振型インバータ回路、電圧共振型インバータ回路であっても、共振コンデンサに流れる電流のピーク値に比例した情報からスイッチング素子の導通時間を制御することでインバータを構成する部品に流れる電流を所定の範囲内に制限することも可能である。
また、この発明の各変形例において、包絡線検出回路は、微分回路からの出力を整流する整流手段、コンデンサ、このコンデンサと直列に接続され整流手段からの出力を所定の充電時定数でコンデンサに充電するための充電用抵抗、およびコンデンサと並列に接続されコンデンサの電荷を所定の放電時定数で放電させるための放電用抵抗を備え、コンデンサの電圧を電流情報として出力するので、加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報が確実に得られる。
また、整流手段は、そのコレクタ端子に制御電圧が入力され、そのベース端子に微分回路からの出力が入力され、そのエミッタ端子から整流出力を取り出すトランジスタで構成したので、コンデンサへの充電電流はトランジスタの制御電源から供給されるため、入力段での電流分流による精度低下の問題がない。
また、微分回路は、その両端に電圧検出回路からの出力が入力される、微分用コンデンサと微分用抵抗との直列接続体を備え、微分用抵抗の電圧を微分出力とするとともに、微分用抵抗と並列に接続され微分出力の負極性出力を所定の絶対値以下に抑制するクランプ用ダイオードを備えたので、簡便な構成で、包絡線検出回路のトランジスタの耐電圧保護がなされる。
また、微分回路は、その両端に電圧検出回路からの出力が入力される、微分用コンデンサと微分用抵抗との直列接続体を備え、微分用抵抗の電圧を微分出力とするとともに、電圧検出回路からの正極性出力が順電圧となる極性で微分用抵抗と直列に接続された順方向ダイオード、および微分用抵抗と順方向ダイオードとの直列接続体と並列に接続され電圧検出回路からの正極性出力が逆電圧となる極性の逆方向ダイオードと逆方向抵抗との直列接続体を備えたので、簡便な構成で、包絡線検出回路のトランジスタの耐電圧保護が確実になされる。
また、整流手段は、そのアノード端子に微分回路からの出力が入力され、そのカソード端子から整流出力を取り出すダイオードで構成したので、包絡線検出回路の構成がより簡単に実現出来る。
また、微分回路は、電圧検出回路の出力を極性反転する反転増幅回路、オペアンプ、反転増幅回路の非接地側出力端子とオペアンプの反転入力端子との間に接続された微分用コンデンサ、およびオペアンプの反転入力端子と出力端子との間に接続された微分用抵抗を備え、オペアンプの出力端子から微分出力を取り出すとともに、オペアンプの非反転入力端子に印加する基準電圧を調整することにより微分出力の出力範囲を調整するようにしたので、包絡線検出回路としての出力範囲を任意に設定出来、かつ、包絡線検出回路のコンデンサへの充電電流がこの微分回路のオペアンプから供給されるので入力段での電流分流による精度低下の問題がない。
また、微分回路は、電圧検出回路の出力を極性反転する反転増幅回路、オペアンプ、反転増幅回路の非接地側出力端子とオペアンプの反転入力端子との間に接続された微分用コンデンサ、オペアンプの反転入力端子と出力端子との間に接続された微分用抵抗、およびそのアノード端子がオペアンプの非反転入力端子に接続されそのカソード端子が接地された補償用ダイオードを備え、オペアンプの出力端子から微分出力を取り出すとともに、整流手段を構成するダイオードと補償用ダイオードとを、互いに同一の特性で同一環境下に配置するようにしたので、包絡線検出回路におけるダイオード順方向電圧の変動の影響を受けず電流情報が高精度で得られ、かつ、包絡線検出回路のコンデンサへの充電電流がこの微分回路のオペアンプから供給されるので入力段での電流分流による精度低下の問題がない。
また、共振コンデンサに並列に還流ダイオードが接続される場合、スイッチング素子を構成するそれぞれ正側アーム素子および負側アーム素子の通電時間t1とt2との比t1/t2=Dを導通比としたとき、インバータ回路は、導通比D<1の範囲でスイッチング素子をオンオフ動作させるようにしたので、還流ダイオードが接続され加熱コイルと共振コンデンサとの電流が異なる期間が存在する場合にも、加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を確実に得ることが出来る。
この発明の実施の形態1における電磁調理器全体の概要を示す構成図である。 フルブリッジインバータの構成例を示す図である。 デューティ固定型ハーフブリッジインバータの構成例を示す図である。 周波数一定型ハーフブリッジインバータの構成例を示す図である。 図4のインバータの電流波形を示す図である。 この発明の実施の形態1における微分回路5aと包絡線検出回路6aを示す構成図である。 図6における微分出力波形を示す図である。 高周波スイッチング周期における包絡線検出回路6aの動作を説明する図である。 全波整流電圧の周期における包絡線検出回路6aの動作を説明する図である。 図9の時間幅を縮小した図である。 この発明の実施の形態2における微分回路5bと包絡線検出回路6bを示す構成図である。 図11における微分出力波形を示す図である。 この発明の実施の形態3における微分回路5cと包絡線検出回路6cを示す構成図である。 図13の反転増幅回路5c1の動作を説明する図である。 図13における微分出力波形を示す図である。 この発明の実施の形態4における微分回路と包絡線検出回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態5における各スイッチング素子の導通時間を説明する図である。 この発明の実施の形態6における電圧検出回路を示す構成図である。 同じくこの発明の実施の形態6における分圧回路を示す図である。 この発明の実施の形態7における電磁調理器の全体構成を示す図である。 周波数一定型ハーフブリッジ電流共振型インバータ回路における加熱コイルに流れる電流波形を示す図である。 負荷の種類が異なる場合の加熱コイルに流れる電流波形を示す図である。 負荷判別用にスイッチング素子を導通制御した時の包絡線検出回路の出力電圧と負荷に応じた最適な駆動周波数との関係を示す図である。 インバータ回路に入力される電圧波形を示す図である。 包絡線検出回路の出力電圧と導通比Dとの関係、更に電流制限値および加熱停止値との関係を示す図である。
符号の説明
1 加熱コイル、2 インバータ回路、3 共振コンデンサ、4 電圧検出回路、
5,5a,5b,5c 微分回路、5c1 反転増幅回路、
6,6a,6b,6c 包絡線検出回路、8 スイッチング素子、
9,15 微分用コンデンサ、10,11 微分用抵抗、
12,28 クランプ用ダイオード、17 オペアンプ、20 トランジスタ、
21 ダイオード、22 充電用抵抗、23,24 放電用抵抗、25 コンデンサ、
29 逆方向抵抗、30 逆方向ダイオード、31 順方向ダイオード、
32 補償用ダイオード、38 還流ダイオード。

Claims (4)

  1. スイッチング素子のオンオフ動作により直流電源の電圧を交流電圧に変換して電磁加熱用の加熱コイルと共振コンデンサとの直列接続体に供給するインバータ回路、上記共振コンデンサの両端の電圧を検出する電圧検出回路、この電圧検出回路からの出力を微分する微分回路、およびこの微分回路からの出力を整流し上記加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を出力する包絡線検出回路を備え
    上記包絡線検出回路は、上記微分回路からの出力を整流する整流手段、コンデンサ、このコンデンサと直列に接続され上記整流手段からの出力を所定の充電時定数で上記コンデンサに充電するための充電用抵抗、および上記コンデンサと並列に接続され上記コンデンサの電荷を所定の放電時定数で放電させるための放電用抵抗を備え、上記コンデンサの電圧を上記電流情報として出力し、
    上記整流手段は、そのコレクタ端子に制御電圧が入力され、そのベース端子に上記微分回路からの出力が入力され、そのエミッタ端子から上記整流出力を取り出すトランジスタで構成し、
    上記微分回路は、その両端に上記電圧検出回路からの出力が入力される、微分用コンデンサと微分用抵抗との直列接続体を備え、上記微分用抵抗の電圧を上記微分出力とするとともに、上記電圧検出回路からの正極性出力が順電圧となる極性で上記微分用抵抗と直列に接続された順方向ダイオード、および上記微分用抵抗と順方向ダイオードとの直列接続体と並列に接続され上記電圧検出回路からの正極性出力が逆電圧となる極性の逆方向ダイオードと逆方向抵抗との直列接続体を備えた電磁調理器。
  2. スイッチング素子のオンオフ動作により直流電源の電圧を交流電圧に変換して電磁加熱用の加熱コイルと共振コンデンサとの直列接続体に供給するインバータ回路、上記共振コンデンサの両端の電圧を検出する電圧検出回路、この電圧検出回路からの出力を微分する微分回路、およびこの微分回路からの出力を整流し上記加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を出力する包絡線検出回路を備え、
    上記包絡線検出回路は、上記微分回路からの出力を整流する整流手段、コンデンサ、このコンデンサと直列に接続され上記整流手段からの出力を所定の充電時定数で上記コンデンサに充電するための充電用抵抗、および上記コンデンサと並列に接続され上記コンデンサの電荷を所定の放電時定数で放電させるための放電用抵抗を備え、上記コンデンサの電圧を上記電流情報として出力し、
    上記整流手段は、そのアノード端子に上記微分回路からの出力が入力され、そのカソード端子から上記整流出力を取り出すダイオードで構成し、
    上記微分回路は、上記電圧検出回路の出力を極性反転する反転増幅回路、オペアンプ、上記反転増幅回路の非接地側出力端子と上記オペアンプの反転入力端子との間に接続された微分用コンデンサ、および上記オペアンプの反転入力端子と出力端子との間に接続された微分用抵抗を備え、上記オペアンプの出力端子から上記微分出力を取り出すとともに、上記オペアンプの非反転入力端子に印加する基準電圧を調整することにより上記微分出力の出力範囲を調整するようにした電磁調理器。
  3. スイッチング素子のオンオフ動作により直流電源の電圧を交流電圧に変換して電磁加熱用の加熱コイルと共振コンデンサとの直列接続体に供給するインバータ回路、上記共振コンデンサの両端の電圧を検出する電圧検出回路、この電圧検出回路からの出力を微分する微分回路、およびこの微分回路からの出力を整流し上記加熱コイルに流れる電流のピーク値に追随する電流情報を出力する包絡線検出回路を備え、
    上記包絡線検出回路は、上記微分回路からの出力を整流する整流手段、コンデンサ、このコンデンサと直列に接続され上記整流手段からの出力を所定の充電時定数で上記コンデンサに充電するための充電用抵抗、および上記コンデンサと並列に接続され上記コンデンサの電荷を所定の放電時定数で放電させるための放電用抵抗を備え、上記コンデンサの電圧を上記電流情報として出力し、
    上記整流手段は、そのアノード端子に上記微分回路からの出力が入力され、そのカソード端子から上記整流出力を取り出すダイオードで構成し、
    上記微分回路は、上記電圧検出回路の出力を極性反転する反転増幅回路、オペアンプ、上記反転増幅回路の非接地側出力端子と上記オペアンプの反転入力端子との間に接続された微分用コンデンサ、上記オペアンプの反転入力端子と出力端子との間に接続された微分用抵抗、およびそのアノード端子が上記オペアンプの非反転入力端子に接続されそのカソード端子が接地された補償用ダイオードを備え、上記オペアンプの出力端子から上記微分出力を取り出すとともに、上記整流手段を構成するダイオードと上記補償用ダイオードとを、互いに同一の特性で同一環境下に配置するようにした電磁調理器。
  4. 上記共振コンデンサに並列に還流ダイオードが接続される場合、上記スイッチング素子を構成するそれぞれ正側アーム素子および負側アーム素子の通電時間t1とt2との比t1/t2=Dを導通比としたとき、上記インバータ回路は、導通比D<1の範囲で上記スイッチング素子をオンオフ動作させるようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電磁調理器。
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