JP4447655B1 - 保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ - Google Patents

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Abstract

すくなくとも2個の逆導通型半導体スイッチと2個のコンデンサから構成される磁気エネルギー回生スイッチにおいて、コンデンサを過電圧や短絡放電から保護すると共に、逆導通型半導体スイッチと負荷を、過電圧や過電流から保護するための保護回路と制御方法を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、制御器や限流器として使用できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチに関し、より詳細には、交流電源と負荷との間に接続される磁気エネルギー回生スイッチであって、磁気エネルギー回生スイッチを構成する磁気エネルギーを蓄積して回生するコンデンサを過電圧や短絡放電から保護すると共に、逆導通型半導体スイッチと負荷を、過電圧や過電流から保護するための保護回路と制御方法を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチに関する。
現在、電力エネルギーシステムは瞬時も停止できない重要な社会インフラとなっている負荷の異常や故障よる過電流対策は、ヒューズや高速機械スイッチ等を用いて行われるように負荷電流の高速遮断である。しかし、完全に遮断しないで、過電流をのみを制限して運転を継続し、復帰後はそのまま運転できる高機能なスイッチ、いわゆる制御器や限流器が求められている。
電力システムは、白熱灯の点灯時のラッシュ電流等短時間の過電流、誘導電動機の起動時ラッシュ電流や、トランスの初期励磁突入の過電流に耐えるように設計されていなければならず、機器の耐量を的確に配分することが肝要である。しかしながら、近年の半導体式インバータ電源、例えば燃料電池インバータは、トランスの初期励磁突入電流の10倍近いピーク電流には耐えられない場合が多い。このため、半導体式インバータ電源では、種々のソフトスタート機能を有している一つの半導体式インバータ電源に対して一つの負荷の場合であればよいが、一つの半導体式インバータ電源に複数の負荷が接続された場合は、後から起動する負荷に対しては対応が困難であった。
電力システムでは、事故時、または短時間の過電流に機器が耐え得るように保護協調、電流と継続時間を考慮して設計している。しかしながら、事故電流を選択的に遮断することで、事故を上流に波及させないことを目的とした保護協調をするのみであった。電力システムの下流での事故であれば、電源を遮断しないで、可能な限り運転を継続したいのが、近年の社会の要求である。
事故電流を直列要素で限流する限流器と呼ばれるものがある。限流器は、例えば超電導と常電導の移行現象を応用したものが開発されているが、これは、事故電流が過大になると遮断器の容量も過大になる問題がある。事故電流を限流器によって半分にでも減らすことができれば、遮断器のサイズやコストが削減できる。また、このような限流器が求められている。
一方、回路技術として、磁気エネルギー回生スイッチ(以下、MERSという)という負荷への電力制御が可能なものがある。MERSは、4個の逆導通型半導体スイッチから構成させるフルブリッジ回路と、フルブリッジ回路の直流端子間に接続されたコンデンサとから成る。コンデンサは磁気エネルギーを蓄積し、負荷に対して回生するためものである。また、フルブリッジ回路の対角に位置する(隣り合わない接続の位置にある)2個の逆導通型半導体スイッチを1組のペアとし、ペアとなった2個の逆導通型半導体スイッチのゲートに、ゲート制御信号を送る。ゲート制御信号を一方のペアの逆導通型半導体スイッチをオンにする時は、もう一方のペアの逆導通型半導体スイッチをオフとするように、ペア間で交互にオンオフさせると、電流位相を制御することができる。さらに、このゲート制御信号を交流電源の周波数に同期させながらその位相を制御すると、電流位相を任意に制御することができる。また、MERSに接続された負荷が誘導性負荷のときは、電流位相を進ませることで、負荷への電圧を高くも低くもできる。これは、すでに、特許登録され、開示されている(特許文献1参照)。上述の態様のMERSをフルブリッジ型MERSという。
また、MERSには、フルブリッジ型MERSの機能が一部制限されるが、逆導通型半導体スイッチを2個で構成できる、より簡易なMERS回路があることは、既に出願、公開され、公知となっている。(特許文献2、および特許文献3参照)。
特許第3634982号公報 特開2007−58676号公報 特開2008−92745号公報
簡易なMERS回路のうち、縦ハーフ型MERSと呼ばれるものは、フルブリッジ回路をハーフブリッジ化したものである。より詳しくは、縦ハーフ型MERSは、フルブリッジ型MERSのブリッジ接続された4個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方の交流端子側に接続される2個の逆導通型半導体スイッチを、それぞれダイオードで逆方向となるように接続したものに置き換る。また、コンデンサを同じ容量のコンデンサを1個追加して、それぞれのダイオードに並列に接続したものである。
簡易なMERS回路のうち、横ハーフ型MERSと呼ばれるものも、フルブリッジ回路をハーフブリッジ化したものであるが、縦ハーフ型MERSとハーフブリッジ化の方法が異なっている。フルブリッジ回路に接続されたコンデンサを軸として、横方向(水平方向)に分断した下半分を回路として使用したもので、コンデンサを同じ容量のコンデンサを1個追加したものである。より詳しくは、横ハーフ型MERSは、逆導通型半導体スイッチにコンデンサを並列に接続した回路を、2つ直列に接続したもので、直列に接続する際に、逆導通型半導体スイッチ同士が逆直列の向きとなるように接続したものである。
縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSは、フルブリッジ型MERSと比較して、使用するコンデンサの数量が2倍必要となるが、使用する逆導通型半導体スイッチの数量が半減する。そのため、電流が通過する逆導通型半導体スイッチの数が減り、導通損失が減少する。また、コンデンサ1個あたりの電流責務(単位時間当たりにコンデンサに通過する電流の量)が半減するため、一般にコンデンサの寿命が長くなる。また、磁気エネルギーの蓄積・回生に関する基本的な電気的特性は、フルブリッジ型MERSとほぼ等価である。縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSは、いずれも、フルブリッジ型MERSと比較して、特に大電流を対象とした応用時に有利となる。
縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSを、制御器や限流器として使用できれば、当初の目的は達成させる。しかし、その使用には課題がある。
縦ハーフ型MERSは、コンデンサの静電容量と負荷のインダクタンスによって決まる共振周波数が、逆導通型半導体スイッチのゲートに与えられるゲート制御信号のスイッチング周波数よりも低い場合、2個のコンデンサの電荷が完全に放電されずに残り、それぞれのコンデンサに電圧が残る(以下、オフセット電圧といい、コンデンサに電圧が残る状態をDCオフセットモードという)。一方のコンデンサが充放電している間、他方のコンデンサにオフセット電圧が残ったままとなる。そのため、オフ状態の逆導通型半導体スイッチには、充放電中のコンデンサの電圧に加えて、他方のコンデンサが持つオフセット電圧も加わるため、逆導通型半導体スイッチとコンデンサの電圧定格を越えてしまうことがある。
また、横ハーフ型MERSも、コンデンサの静電容量と負荷のインダクタンスによって決まる共振周波数が、逆導通型半導体スイッチのゲートに与えられるゲート制御信号のスイッチング周波数よりも低い場合に、縦ハーフ型MERSと同様にそれぞれのコンデンサにオフセット電圧を生じる。しかしながら、一方のコンデンサにオフセット電圧が生じた状態のままで他方のコンデンサを充電すると、オフセット電圧が生じている一方のコンデンサを短絡放電させることとなる(以下、横ハーフ型MERSでコンデンサを短絡放電させる状態をコンデンサ短絡モードという)。コンデンサ短絡モードの場合、コンデンサが短絡放電され、過電流が逆導通型半導体スイッチと負荷に流れてしまう。逆導通型半導体スイッチを破壊する原因となることがある。
縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSは、コンデンサの耐電圧、逆導通型半導体スイッチの電流容量と耐電圧に影響を与えるコンデンサの電荷、すなわちコンデンサの電圧の状態を常に把握しながら使用することが、応用上不可欠である。
縦ハーフ型MERSのDCオフセットモードと、横ハーフ型MERSのコンデンサ短絡モードは、電源周波数の擾乱により発生し得る以外に、負荷の過電流によっても引き起こされ得る。また、負荷の過電流は、電源周波数の擾乱よりも発生頻度が高い。負荷の過電流による過大な磁気エネルギーを、縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSの通常動作で制御すると、コンデンサに予定外の大きな磁気エネルギーが蓄積されることで、過電圧が発生する場合がある。このとき、負荷電圧も過電圧となる。この過電圧が負荷の耐電圧を超えてしまい、負荷故障や破壊する原因となることがある。負荷の過電流が発生した場合、速やかにコンデンサと逆導通型半導体スイッチを保護することができれば、結果として負荷を保護することにもなる。コンデンサと逆導通型半導体スイッチを保護する機能は重要であると同時に、コンデンサと逆導通型半導体スッチ自体が過大な過負荷耐量を具備しなくても済むことになり、MERSの小型化、および低コスト化の為にも重要である。
コンデンサと逆導通型半導体スイッチを保護するに当たり、MERS回路自体を遮断する回路、またはMERS回路の入力端と出力端とを迂回する回路を付加し、MERS回路を迂回する状態に移行して、単にMERSの機能を中止することは容易である。しかし、上述の方法では負荷の運転を中止する、または運転条件を大幅に変更する(例えば、全負荷運転から中負荷運転に変更する等)ことになり、MERSに並列接続して運転されている他の負荷までもが同時に影響を受けることになる。従来、これはやむを得ないこととされていた。
縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSは、2個の逆導通型半導体スイッチと、2個のコンデンサを備えており、逆導通型半導体スイッチのオンオフのタイミングも自由に設定できる。のため、これらを十分生かす制御方法を用いれば、負荷の過電流が発生した時に、単にMERS回路自体を遮断したり迂回すること無く最大の能力を保持したままで、過電流を阻止したり限流したりして、過電流の発生原因が無くなれば通常動作に復帰させるような動作することができる。上述のような動作ができれば、縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSは、より高機能なものとなり得る。
本発明はこれらの事情に鑑みて為されたものであり、縦ハーフ型MERSのコンデンサのオフセット電圧が原因となる過電圧、横ハーフ型MERSのコンデンサのオフセット電圧が原因となる短絡放電、負荷の異常や故障よる過電圧や過電流から縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSを保護することを可能にした、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は以下の手段により達成される。
(1) 交流電源と負荷との間に挿入され磁気エネルギーを蓄積して負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される2個の直列に接続したコンデンサと、交流電源の周波数に同期して、逆導通型半導体スイッチを交互にオンオフ制御するように逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
保護手段は、ブリッジ回路の直流端子間に接続され、2個の直列に接続したコンデンサの両端電圧を検出する電圧検出部と、ブリッジ回路の直流端子間に接続され、放電抵抗と放電スイッチとを直列に接続して構成した放電回路と、交流電源と負荷との間に挿入され、負荷に流れる電流を検出する電流検出部と、を備えたものであり、
制御手段は、前電圧検出部の出力が所定の電圧値を超えたときに放電スイッチを短絡して、放電抵抗を介してコンデンサの電荷を放電するように放電スイッチのゲートを制御し、電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることで限流制御を行う、ことを特徴とする保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによって達成される。
(2) さらに上記目的は、交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2コンデンサと、交流電源の周波数に同期して、逆導通型半導体スイッチを交互にオンオフ制御するように逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
保護手段は、ブリッジ回路の直流端子間であって、
第1のコンデンサに並列に接続され、第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、および第2のコンデンサに並列に接続され、第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、第1のコンデンサに並列に接続されると共に第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、第2のコンデンサに並列に接続されると共に第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、交流電源と負荷との間に挿入され、負荷に流れる電流を検出する電流検出部と、を備えたものであり、
制御手段は、第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに第1の放電スイッチを短絡して、第1の放電抵抗を介して第1コンデンサの電荷を放電し、さらに第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに第2の放電スイッチを短絡して、第2の放電抵抗を介して第2のコンデンサの電荷を放電するように第1の放電スイッチのゲートと第2の放電スイッチのゲートを制御し、電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることで、限流制御を行う、ことを特徴とする保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成される。
(3) さらに上記目的は、交流電源と負荷との間に挿入され磁気エネルギーを蓄積して負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
磁気エネルギー回生スイッチは、2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチと、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2コンデンサと、を並列に接続し、2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチの中点と直列に接続した第1のコンデンサと第2のコンデンサの中点同士間を結線した配線と、交流電源の周波数に同期して、逆導通型半導体スイッチを交互にオンオフ制御するように逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
保護手段は、第1のコンデンサに並列に接続され、第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、および第2のコンデンサに並列に接続され、第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、第1のコンデンサに並列に接続されると共に第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、第2のコンデンサに並列に接続されると共に第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、交流電源と負荷との間に挿入され、負荷に流れる電流を検出する電流検出部と、を備えたものであり、
制御手段は、第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに第1の放電スイッチを短絡して、第1の放電抵抗を介して第1コンデンサの電荷を放電し、さらに第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに第2の放電スイッチを短絡して、第2の放電抵抗を介して第2のコンデンサの電荷を放電するように第1の放電スイッチのゲートと第2の放電スイッチのゲートを制御し、電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることで、限流制御を行う、ことを特徴とする保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成される。
(4) (1)乃至(3)のいずれか一つに記載の発明であって、制御手段は、電流検出部の出力が、所定の電流値に戻ったときに、逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5に戻し、限流制御を終了する、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成される。
(5) (1)乃至(3)のいずれか一つに記載の発明であって、制御手段は、電圧検出部の出力が、所定の電圧値を超える期間が所定の時間を超えたときに、逆導通型半導体スイッチのすべてをオフにして電流を遮断するように逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成される。
(6) (1)乃至()のいずれか一つに記載の発明であって、制御手段は、電圧検出部の出力が、所定の電圧値を超える期間が所定の時間を超えたときに、2個のコンデンサの電荷を放電して電圧が略ゼロとなるように放電スイッチのゲートを制御した後に、逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成させる。
(7) (1)乃至()のいずれか一つに記載の発明であって、制御手段は、電検出部の出力が、所定の電流値を超えたときに、逆導通型半導体スイッチのすべてをオフにして電流を遮断するように逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成させる。
(8) (1)に記載の発明であって、制御手段は、電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、オンになっている方の逆導通型半導体スイッチだけをオフにして電流を遮断するように逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成される。
(9) さらに上記目的は、交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される2個の直列に接続したコンデンサと、交流電源の周波数に同期して、逆導通型半導体スイッチを交互にオン・オフ制御するように逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
保護手段は、ブリッジ回路の直流端子間に接続され、2個の直列に接続したコンデンサの両端電圧を検出する電圧検出部と、ブリッジ回路の直流端子間に接続され、放電抵抗と放電スイッチとを直列に接続して構成した放電回路と、を備えたものであり、
制御手段は、電圧検出部の出力が、所定の電圧値を超える期間が所定の時間を超えたときに、2個の直列に接続したコンデンサの電荷を放電して電圧が略ゼロになるように放電スイッチのゲートを制御した後に、逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成される。
(10) さらに上記目的は、交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、交流電源の周波数に同期して、逆導通型半導体スイッチを交互にオン・オフ制御するように逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段とを備えたものであり、
保護手段は、ブリッジ回路の直流端子間であって、第1のコンデンサに並列に接続され、第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、および第2のコンデンサに並列に接続され、第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、第1のコンデンサに並列に接続されると共に第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、第2のコンデンサに並列に接続されると共に第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、を備えたものであり、
制御手段は、第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに、第1の放電スイッチを短絡して第1の放電抵抗を介して第1のコンデンサの電荷を放電し、第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに、第2の放電スイッチを短絡して第2の放電抵抗を介して第2のコンデンサの電荷を放電するように放電スイッチのゲートを制御した後に、逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成させる。
(11) さらに上記目的は、交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
磁気エネルギー回生スイッチは、2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチと、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、を並列に接続し、2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチの中点と直列に接続した第1のコンデンサと第2のコンデンサの中点同士間を結線した配線と、交流電源の周波数に同期して、逆導通型半導体スイッチを交互にオン・オフ制御するように逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
保護手段は、第1のコンデンサに並列に接続され、第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、第2のコンデンサに並列に接続され、第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、第1のコンデンサに並列に接続されると共に第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、第2のコンデンサに並列に接続されると共に第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、を備えたものであり、
制御手段は、第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに、第1の放電スイッチを短絡して第1の放電抵抗を介して第1のコンデンサの電荷を放電し、第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに、第2の放電スイッチを短絡して第2の放電抵抗を介して第2のコンデンサの電荷を放電するように第1の放電スイッチのゲートと第2の放電スイッチのゲートを制御した後に、逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成させる。
(12) (9)乃至(11)のいずれか一つに記載の発明であって、保護手段は、さらに交流電源と負荷との間に挿入され、負荷に流れる電流を検出する電流検出部を備えたものであり、
制御手段は、電流検出部の出力が所定の電流値を超えた場合に、逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることにより、限流制御を行う、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチによっても達成させる。
本発明によれば、保護回路により、縦ハーフ型MERSのコンデンサのオフセット電圧が原因となる過電圧、横ハーフ型MERSのコンデンサのオフセット電圧が原因となる短絡放電、負荷の異常や故障よる過電圧や過電流から縦ハーフ型MERSと横ハーフ型MERSを保護することを可能にした、保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチを提供することができる。
ルブリッジ型磁気エネルギー回生スイッチを用いた交流電源装置を示す。 ハーフ型磁気エネルギー回生スイッチを用いた交流電源装置を示す。 ハーフ型磁気エネルギー回生スイッチを用いた交流電源装置の電流の流れを示す図である。 図3Aの電流の流れの時の動作を示す波形図である。DCオフセットモード状態を示す。 ハーフ型磁気エネルギー回生スイッチを用いた交流電源装置を示す。 ハーフ型磁気エネルギー回生スイッチを用いた交流電源装置の電流の流れを示す図である。 図5Aの電流の流れの時の動作を示す波形図である。コンデンサ短絡モードの状態を示す。 ハーフ型磁気エネルギー回生スイッチにおける過電圧と過電流の発生のシミュレーション結果を示す波形図である。 ハーフ型磁気エネルギー回生スイッチにおける過電圧と過電流の発生のシミュレーション結果を示す波形図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態1を示す回路ブロック図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態1の動作のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態1の動作のシミュレーション結果を示す波形図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態1の動作の別のシミュレーションを行うための回路を示す図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態1の動作の別のシミュレーション結果を示す波形図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態1の動作の別のシミュレーション結果を示す波形図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態1のゲート制御信号のデューティ比を説明する図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態2を示す回路ブロック図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態3を示す回路ブロック図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態3の動作のシミュレーションを行うための回路を示す図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態3の動作のシミュレーション結果を示す波形図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態3の動作のシミュレーション結果を示す波形図である。 本発明に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチの実施の形態3の動作のシミュレーション結果を示す波形図である。
1a、1b: ブリッジ回路(ハーフブリッジ回路)
3: 交流電源
4: 制御手段
5、501、502: 電圧検出部
6、601、602: 放電回路
61、611、612: 放電抵抗
62、621、622: 放電スイッチ
7: 電流検出部
8: 負荷
L: 負荷のインダクタンス成分
R: 負荷の抵抗成分
10: 保護回路
100、200、300: 保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ
S1、S2、S3、S4: 逆導通型半導体スイッチ
G1、G2、G3、G4: ゲート制御信号
H1、H2、H4: ゲート制御信号
C1、C2: コンデンサ
D1、D2: イオード
AC: ブリッジ回路の交流端子
DC(P)、DC(N): ブリッジ回路の直流端子
Vin: 電源電圧
Iin: 入力電流
Vc1: コンデンサC1の電圧
Vc2: コンデンサC2の電圧
Ic1: コンデンサC1の電流
Ic2: コンデンサC2の電流
Vout: 出力電圧
Iout: 出力電流
以下、本発明に係る好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組合せは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
[実施の形態1]
続いて、本発明の実施の形態1に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチについて説明する。
図7は、本発明の実施の形態1に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100の構成を示す回路図である。
図7に示す保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100は、図2に示、縦ハーフ型MERSを使用した交流電源装置1aに関して、過電圧や過電流から保護するための保護回路を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチである。
より詳細には、図7に示す保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100は、2個の逆導通型半導体スイッチS1、S2、および2個のイオードD1、D2により構成されるブリッジ回路(ハーフブリッジ回路)と、そのブリッジ回路の直流端子間DC(P)とDC(N)に、れぞれのイオードD1、D2に対して並列接続され磁気エネルギーを蓄積する第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2と、逆導通型半導体スイッチS1、S2を、交流電源の周波数に同期して交互にオンオフ制御するようにゲート制御信号G1、G2の位相を制御する制御手段4とからなる縦ハーフ型MERSが基本構成となっている。
逆導通型半導体スイッチS1、S2は、例えばFETまたはIGBT等の自己消弧形(ゲートターンオフ)の半導体素子と、逆並列に接続したダイオードからなる。逆並列に接続したダイオードは、一般的な商用交流電源の様に、交流電源の周波数が十分に低い場合には、逆回復時間が長いパワーMOSFETの寄生ダイオードを使用することができる。
ハーフ型MERSは、交流電源3と、インダクタンス成分Lと抵抗成分Rからなる負荷8との間に直列に挿入されている。具体的には、交流電源3は、ブリッジ回路の一方の交流端子(AC)に接続され、負荷8は他方の交流端子(AC)に接続され、交流電源装置1aを成している。
縦ハーフ型MERSを過電圧または過電流から保護するための保護回路10は、ブリッジ回路の直流端子DC(P)とDC(N)間に接続され、かつ、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2との直列回路に並列に接続した、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2との合計電圧を検出する電圧検出部5と、同じく第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2との直列回路に並列に接続した放電回路6と、を備えたものである。電回路6は、放電抵抗61と放電スイッチ62とが直列に接続されたものであり、放電スイッチ62のオンオフは制御手段4から伝達される放電スイッチ62のゲート制御信号H1によって制御される。
具体的には、電圧検出部5の出力が制御手段4に入力され、制御手段4に予め記憶されている所定の電圧値(電圧閾値)との比較が行われ、電圧検出部5の出力が電圧閾値を超えたとき、すなわち第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧が過電圧になったときに、制御手段4から放電スイッチ62のゲートをオンにするゲート制御信号H1が伝達され、放電スイッチ62を短絡させ、放電抵抗61を介して第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷を放電することによって、両方のコンデンサ電圧を降下させる。第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧が正常範囲内に復帰したときは、制御手段4から放電スイッチ62のゲートをオフにするゲート制御信号H1が伝達され、放電スイッチ62をオフにする。なお、放電スイッチ62は、逆導通型半導体スイッチS1、S2と同様に、例えばFETまたはIGBT等の自己消弧形の半導体素子と、逆並列に接続したダイオードからなるもの、または寄生ダイオードが内蔵されたパワーMOSFETでよい。
第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの電圧は、逆導通型半導体スイッチS1、S2のゲート制御信号のG1、G2の周期で振動することから、過電圧からの保護は高速でなければならない。電圧検出回路5で検出された第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧が、電圧閾値を超えそうになると電流制限の放電抵抗61等を通して放電され、その結果、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧は、電圧閾値を超えることなくその値で止まる。
図8Aと図8Bは、保護回路10を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100の動作を示すシミュレーション結果を示す。
図8Aは、電源電圧Vin、逆導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1(を100倍に拡大したもの)、出力電圧Vout、出力電流Ioutを示し、図8Bは、第1のコンデンサC1の電圧Vc1、第1のコンデンサC1を流れる電流Ic1、第2のコンデンサC2の電圧Vc2、第2のコンデンサC2を流れる電流Ic2、放電スイッチ62のゲート制御信号H1を示す。
時刻0.6秒以降、過負荷により、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧が約800Vppを超えようとすると、制御手段4によって放電スイッチ62が、オンになり、放電抵抗61へと電流を放電する放電回路6を動作させ、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷を放電させ、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧は800Vpp以上にはならない。要な点は、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧が抑えられた結果、リアクタンス電圧が抑えられるので、負荷電圧Voutと負荷電流Ioutの上昇も、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧の制限によって抑えられていることである。
図6Aと図6Bは、保護回路10を備えない、ハーフ型MERSを使用した交流電源装置1aでの動作を示すシミュレーション結果を示す。
図6Aは、電源電圧Vin、逆導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1(を100倍に拡大したもの)、出力電圧Vout、出力電流Ioutを示し、図6Bは、第1のコンデンサC1の電圧Vc1、第1のコンデンサC1を流れる電流Ic1、第2のコンデンサC2の電圧Vc2、第2のコンデンサC2を流れる電流Ic2を示す。
時刻0.6秒に、過負荷により、負荷8の抵抗成分Rが半分になり過電流が発生してから約80ミリ秒後(時刻0.68秒)に、出力電圧Voutが100Vrmsから600Vrmsに、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧が約280ppから約1600Vppに急速に上昇している。8Aと図8Bに示す通り、保護回路10を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100が有効に作用していることがわかる。
縦ハーフ型MERSに過電流が発生すると、急速に2つのコンデンサの電圧が上昇するコンデンサの電圧を抑えれば、負荷電圧と負荷電流の両方が急速に上昇しないことが特徴である。従来の電圧型インバータ装置内の直流電圧源として使用しているコンデンサの過電圧保護と本質的に異なる。
別の方法として、コンデンサの耐電圧、逆導通型半導体スイッチの耐電圧を超える場合、縦ハーフ型MERSのゲート制御信号の位相をさらに進めて負荷の分担電圧を下げることが一応考えられる。しかしながら、ゲート制御信号の位相の制御周期は、交流電源の周波数に同期した半周期である。交流電源の位相の変化スピードに近いゲート制御信号のオンオフの位相の変化は、逆導通型半導体スイッチのゲートのオン時間が、交流電源の周期の半周期以上の時間にな、負荷電圧に直流分を生じさせ、保護方法としては好ましくない。ゲート制御信号のオンオフの位相の変化に、10ミリ秒以上(交流電源の周波数が50Hzの場合)の時定数を入れる必要がある。また、保護動作の結果が現れるのは、交流電源の周期の1周期の時間後である。負荷の出力変化制御に対しては、上述の制御で十分であるが、事故等での過電流の電流増加スピードは、交流電源の1周期の時間より速いため、保護動作が間に合わないことになる
図9Aは、本発明の実施の形態1に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100において、ゲート制御信号の急激な位相の変化、およびゲートオン信号のパルス幅減少による、コンデンサ電圧、負荷電圧、負荷電流の変化を見るシミュレーションのための回路図である。
図9Bは、時刻0.50秒に過負荷による負荷電圧の過電圧、負荷電流の過電流が発生し、時刻0.60秒に保護対応として急激にゲート制御信号位相を変化させた場合のシミュレーション結果を示す。
図9Bの波形図は、逆導通型半導体スイッチS1とS2のゲート制御信号G1とG2、負荷(出力)電圧Vout、負荷(出力)電流Iout第1のコンデンサC1の電圧Vc1第2のコンデンサC2の電圧Vc2を示す。上述の場合、ゲート制御信号G1とG2のパルスが、急激な位相変化によって欠けたときに負荷(出力)電流Ioutが乱れ、直流が出力された状態になっている。従って、電圧検出部5の出力が制御手段4に入力され、制御手段4に予め記憶されている所定の電圧値(電圧閾値)との比較が行われ、電圧検出部5の出力が電圧閾値を超えたとき、すなわち、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の合計電圧が過電圧になったときに、それぞれのコンデンサ電圧を下げる方向に、ゲート制御信号のオンオフの位相を変化させても、保護動作が間に合わないことがわかる。
発明の保護回路のさらに好適な実施の形態として、ゲート制御信号のオン信号のパルス幅を減少させる方法、すなわち、ゲート制御信号の「デューティ比」を0.5よりも小さくしてもよい。7に示すように、交流電源装置1aと負荷8との間に電流検出部7を挿入して負荷8に流れる電流を検出し、電流検出部7の出力が所定の電流(電流閾値)を超えたときに、制御手段4が逆導通型半導体スイッチS1、S2のゲート制御信号G1、G2のパルスのオンオフの「デューティ比」を0.5より小さくすることで、限流制御を行ってもよい。
図10は、オンオフの「デューティ比」に関して説明するものである。通常状態、すなわち電流検出部7の出力が所定の値を超えていないときは、逆導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1は、時t1にてオンに転じ、時t3にオフに転じ、t5で再びオンに転じており、以降これを繰り返している。また、逆導通型半導体スイッチS2のゲート制御信号G2は、時t1にてオフに転じ、時t3にオンに転じ、時刻t5で再びオフに転じており、逆導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1とちょうど逆の動き(逆相)になっている。なお、ゲート制御信号のオンオフ切り替えタイミングは、交流電源の極性位相切り替わりタイミングよりαdegだけ進んでいる(すなわち、オンオフ位相αの状態)。導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1に関して、オン時間(時t1から時t3まで)とオフ時間(時t3から時t5まで)とは等しい。同様に、逆導通型半導体スイッチS2のゲート制御信号G2に関して見れば、オフ時間(時t1から時t3まで)とオン時間(時t3から時t5まで)とは等しい。これが、オンオフの「デューティ比」=0.5の状態である。
「オンオフの「デューティ比」を0.5より小さくする」と、図10に示すように、逆導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1は、時t1にてオンに転じ、時t2(時t3より所定時間前)にオフに転じ、時刻t5で再びオンに転じており、以降これを繰り返している。また、逆導通型半導体スイッチS2のゲート制御信号G2は、時t3にオンに転じ、時刻t4(時t5より所定時間前)で再びオフに転じており、逆導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1とちょうど逆の動き(逆相)になっている。導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1に関してt2から時t3まで、逆導通型半導体スイッチS2のゲート制御信号G2に関してt4から時t5まで、それぞれオン時間を縮めている。すなわち、オン信号のパルス幅を減少させている。
t2から時t3まで、および時t4から時t5までの期間は、逆導通型半導体スイッチS1のゲート信号G1、および逆導通型半導体スイッチS2のゲート制御信号G2が共にオフになる期間(以下、全オフ期間という)である。全オフ期間は、逆導通型半導体スイッチS1のゲート信号制御G1、および逆導通型半導体スイッチS2のゲート制御信号G2のオン期間の後部に設定される(オン期間の後部を縮める)。また、全オフ期間は、オン期間の途中に、1回、または複数回オン状態であゲート制御信号を瞬時オフにすることで設けてもよい。
図9Cは、時刻0.50秒に過負荷による負荷電圧の過電圧、負荷電流の過電流が発生し、時刻0.60秒に保護対応として急激にオン信号のパルス幅を「デューティ比」=0.5から急速に減少させた場合のシミュレーション結果を示す。
図9Cの波形図は、逆導通型半導体スイッチS1とS2のゲート制御信号G1とG2、負荷(出力)電圧Vout、負荷(出力)電流Iout第1のコンデンサC1の電圧Vc1、第2のコンデンサC2の電圧Vc2を示す。上述の場合、ゲート制御信号G1とG2のオン信号のパルス幅を減少させても、電流波形の乱れは起こらずに、電流が減少しているのがわかる。
具体的には、制御手段4は、電圧検出部5の出力が電圧閾値を超えたとき、すなわち、過電圧を検出するとその過電圧の検出結果、および/または、電流検出部7の出力が電流閾値を超えたとき、すなわち、過電流を検出するとその過電流の検出結果により、逆導通型半導体スイッチS1、S2のゲート制御信号G1、G2のオン信号のパルス幅を減少させる。上述の保護動作により、負荷電圧の上昇は止まり、負荷電流は電流フィードバック制御によって、過電流保護レベル以下に下げられる。結果として、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の過電圧も保護レベルより下げられることになる。上述のゲート制御信号のデューティ比制御による電流フィードバック制御は瞬時には効果が現れないので、放電スイッチ62による第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷放電する保護動作と組み合わせることが好ましい。また、ゲート制御信号のデューティ比制御による電流フィードバック制御、および/または放電スイッチ62による第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷の放電を行うとき、ゲート制御信号の位相は変化させず固定しておくことが望ましい。
ゲート制御信号のデューティ比制御による電流フィードバック制御によって、負荷電流が電流閾値を超えると逆導通型半導体スイッチS1、S2はオフの時間が長くなる(オン信号のパルス幅が狭くなる)。すなわち、逆導通型半導体スイッチS1、S2は限流器として作用する。従って、縦ハーフ型MERS自体を限流器として動作させることが可能になる。
上述より、縦ハーフ型MERSの保護方法として、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電圧のピークカットによる過電圧保護機能、および逆導通型半導体スイッチS1、S2のゲート制御信号G1、G2のデューティ比制御による電流制限機能が可能である。これらは、一方のみを用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。組み合わせて用いる場合、縦ハーフ型MERSの保護機能はさらに高められる。
電圧検出部5の出力が、所定の電圧(電圧閾値)を超える期間が所定の時間を超えたときに、逆導通型半導体スイッチS1、S2のすべてをオフにして、負荷電流を遮断するようにゲート制御信号G1、G2を制御するように構成してもよい。
また、電圧検出部5の出力が、所定の電圧(電圧閾値)を超える期間が所定の時間を超えたときに、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷を放電して電圧がゼロとなるように放電スイッチ62のゲートを制御した後に、逆導通型半導体スイッチS1、S2をすべてオンにして電流の両方向導通状態になるようにゲート制御信号G1、G2を制御するように構成してもよい。
[実施の形態2]
続いて、本発明の実施の形態2に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチについて説明する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ200の構成を示す回路図である。
図11に示す保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ200は、図2に示、縦ハーフ型MERSを使用した交流電源装置1aに関して、過電圧や過電流から保護するための保護回路を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチである。
本発明の実施の形態2は、保護回路として、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれに対応した、2個の放電回路と2個の電圧検出部を設けている。
より詳細には、第1の放電回路601は第1のコンデンサC1と並列に接続され、第2の放電回路602は第2のコンデンサC2と並列に接続され、さらに、第1の電圧検出部501は第1のコンデンサC1および第1の放電回路601と並列に接続され、第2の電圧検出部502は第2のコンデンサC2および第2の放電回路602と並列に接続されている。
第1の放電回路601は、放電抵抗611と放電スイッチ621とが直列に接続されたものであり、第2の放電回路602は、放電抵抗612と放電スイッチ622とが直列に接続されたものである。それぞれの放電スイッチ621、622のオンオフは、制御手段4から伝達される放電スイッチ621、622のゲート制御信号H1、H2によって制御される。すなわち、電圧検出部501の出力が制御手段4に入力され、制御手段4に予め記憶されている第1の所定の電圧値(第1の電圧閾値)との比較が行われ、電圧検出部501の出力が第1の電圧閾値を超えたとき、すなわち、第1のコンデンサC1の電圧が過電圧になったときに、制御手段4から放電スイッチ621のゲートをオンにするゲート制御信号H1が伝達され、放電スイッチ621を短絡させ、放電抵抗611を介して第1のコンデンサC1の電荷を放電することによって、第1のコンデンサC1の電圧を降下させる。第1のコンデンサC1の電圧が正常範囲内に復帰したときは、制御手段4から放電スイッチ621のゲートをオフにするゲート制御信号H1が伝達され、放電スイッチ621をオフにする。
同様に、電圧検出部502の出力が制御手段4に入力され、制御手段4に予め記憶されている第2の所定の電圧値(第2の電圧閾値)との比較が行われ、電圧検出部502の出力が第2の電圧閾値を超えたとき、すなわち、第2のコンデンサC2の電圧が過電圧になったときに、制御手段4から放電スイッチ622のゲートをオンにするゲート制御信号H2が伝達され、放電スイッチ622を短絡させ、放電抵抗612を介して第2のコンデンサC2の電荷を放電することによって、第2のコンデンサC2の電圧を降下させる。第2のコンデンサC2の電圧が正常範囲内に復帰したときは、制御手段4から放電スイッチ622のゲートをオフにするゲート制御信号H2が伝達され、放電スイッチ622をオフにする。
上述のように、本発明の実施の形態2においては、縦ハーフ型MERSの第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2のそれぞれの電圧を、電圧検出部501および電圧検出部502により個別に検出し、第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2を、それぞれ個別に過電圧から保護することができる。
さらに、図11に示すように、交流電源装置1aと負荷8との間に電流検出部7を挿入して負荷8に流れる電流を検出し、電流検出部7の出力が所定の電流(電流閾値)を超えたときに、制御手段4が逆導通型半導体スイッチS1、S2のゲート制御信号G1、G2のパルスのオンオフの「デューティ比」を0.5より小さくすることで、限流制御を行ってもよい。「デューティ比」の態様については、本発明の実施の形態1に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100で説明したものと同様である。
電圧検出部501、502のそれぞれの出力が、それぞれの所定の電圧(第1の電圧閾値、第2の電圧閾値)を超える期間が所定の時間を超えたときに、逆導通型半導体スイッチS1、S2のすべてをオフにして、負荷電流を遮断するようにゲート制御信号G1、G2を制御するように構成してもよい。
また、電圧検出部501、502の出力が、それぞれ所定の電圧(第1の電圧閾値、第2の電圧閾値)を超える期間が所定の時間を超えたときに、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷を放電して、それぞれのコンデンサの電圧がゼロとなるように放電スイッチ621、622のゲートH1、H2を制御した後に、逆導通型半導体スイッチS1、S2をすべてオンにして電流が両方向導通状態になるようにゲート制御信号G1、G2を制御するように構成してもよい。
[実施の形態3]
続いて、本発明の実施の形態3に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチについて説明する。
図12は、本発明の実施の形態3に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ300の構成を示す回路図である。
図12に示す保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ300は、図4に示す横ハーフ型MERSを使用した交流電源装置1bに関して、過電圧や過電流から保護するための保護回路を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチである。
より詳細には、図12に示す保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ300は、2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチS2、S4と、直列に接続した第1のコンデンサC1および第2コンデンサC2と、を並列に接続し、2個の逆導通型半導体スイッチSとSの中点と、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の中点同士間を結線した配線23と、交流電源の周波数に同期して、逆導通型半導体スイッチS2、S4を交互にオンオフ制御するようにゲート制御信号G2、G4の位相を制御する制御手段4とを備えている。逆導通型半導体スイッチS2と第1のコンデンサC1との接続点に交流電源3が接続され、逆導通型半導体スイッチS4と第2のコンデンサC2との接続点に電流検出部7を介して負荷8が接続されている。
本発明の実施の形態3においては、第1の放電回路601は第1のコンデンサC1と並列に接続され、第2の放電回路602は第2のコンデンサ2と並列に接続され、さらに、第1の電圧検出部501は第1のコンデンサ1および第1の放電回路601と並列に接続され、第2の電圧検出部501は第2のコンデンサ2および第2の放電回路602と並列に接続されている。
第1の放電回路601は、放電抵抗611と放電スイッチ621とが直列に接続されたものであり、第2の放電回路602は、放電抵抗612と放電スイッチ622とが直列に接続されたものである。それぞれの放電スイッチ621、622のオンオフは,制御手段4から伝達される放電スイッチ621、622のゲート制御信号H2、H4によって制御される。
すなわち、電圧検出部501の出力が制御手段4に入力され、制御手段4に予め記憶されている第1の所定の電圧値(第1の電圧閾値)との比較が行われ、電圧検出部501の出力が第1の電圧閾値を超えたとき、すなわち、第1のコンデンサC1の電圧が過電圧になったときに、制御手段4から放電スイッチ621のゲートをオンにするゲート制御信号H2が伝達され、放電スイッチ621を短絡させ、放電抵抗611を介して第1のコンデンサC1の電荷を放電することによって、第1のコンデンサC1の電圧を降下させる。第1のコンデンサC1の電圧が正常範囲内に復帰したときは、制御手段4から放電スイッチ621のゲートをオフにするゲート制御信号H2が伝達され、放電スイッチ621をオフにする。
同様に、電圧検出部502の出力が制御手段4に入力され、制御手段4に予め記憶されている第2の所定の電圧値(第2の電圧閾値)との比較が行われ、電圧検出部502の出力が第2の電圧閾値を超えたとき、すわなち、第2のコンデンサC2の電圧が過電圧になったときに、制御手段4から放電スイッチ622のゲートをオンにするゲート制御信号H4が伝達され、放電スイッチ622を短絡させ、放電抵抗612を介して第2のコンデンサC2の電荷を放電することによって、第2のコンデンサC2の電圧を降下させる。第2のコンデンサC2の電圧が正常範囲内に復帰したときは、制御手段4から放電スイッチ622をオフにするゲート制御信号H4が伝達され、放電スイッチ622をオフにする。
上述のように、本発明の実施の形態3においては、横ハーフ型MERSの第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2のそれぞれの電圧を、電圧検出部501および電圧検出部502により個別に検出し、第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2を、それぞれ個別に過電圧から保護することができる。
さらに、図12に示すように、交流電源装置1bと負荷8との間に電流検出部7を挿入して負荷8に流れる電流を検出し、電流検出部7の出力が所定の電流(電流閾値)を超えたときに、制御手段4が逆導通型半導体スイッチS2、S4のゲート制御信号G2、G4のパルスのオンオフの「デューティ比」を0.5より小さくすることで、限流制御を行ってもよい。「デューティ比」の態様については、本発明の実施の形態1に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ100で説明したものと同様である。
図13Aは、本発明の実施の形態3に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ300において、保護回路、ゲートオン信号のパルス幅減少による、コンデンサ電圧、負荷(出力)電圧、負荷(出力)電流の変化を見るシミュレーションのための回路図である。
図13Bは、時刻0.20秒から時刻0.50秒の間に過負荷による過電圧、過電流が発生し、同時に第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの電圧が、所定電圧以上を示す場合、第1の放電回路601と第2の放電回路602により、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの過電圧を放電する対応を行った場合の負荷(出力)電圧、負荷(出力)電流の変化のシミュレーション結果を示す。
図13Bの波形図は、逆導通型半導体スイッチS2とS4のゲート制御信号G2とG4、負荷(出力)電圧Vout第1のコンデンサ電圧Vc1、第2のコンデンサ電圧Vc2、負荷(出力)電流Iout、放電スイッチ621のゲート制御信号H2放電スイッチ622のゲート制御信号H4を示す。第1のコンデンサC1と、第2のコンデンサC2が所定電圧以上を示す場合、放電スイッチ621、622は、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの電荷を放電するため、第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2の電圧が、それぞれ約400Vppとなるように抑えられ結果、負荷電圧Voutと負荷電流Ioutの大幅な上昇も抑えられていることがわかる。
図13Cは、時刻0.20秒から時刻0.50秒の間に過負荷による過電圧、過電流が発生し、同時に第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの電圧がゼロでない場合、逆導通型半導体スイッチS2のゲートG2、S4のゲートG4をオンにしない対応を行った場合の負荷(出力)電圧、負荷(出力)電流の変化のシミュレーション結果を示す。
図13Cの波形図は、逆導通型半導体スイッチS2とS4のゲート制御信号G2とG4、負荷(出力)電圧Vout第1のコンデンサ電圧Vc1、第2のコンデンサ電圧Vc2、負荷(出力)電流Ioutを示す。制御手段4は、逆導通型半導体スイッチS2とS4のオンオフを切り替える際に、次にオンにする逆導通型半導体スイッチに並列に接続されているコンデンサの電圧がゼロでない場合、該コンデンサの電圧がゼロになるまで、前の状態(該逆導通半導体スイッチがオフの状態)を維持し、コンデンサの電圧がゼロになった時点で該逆導通型半導体スイッチをオンにするゲート制御信号を与える。従って、第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2は、短絡放電を起こしていない。
上述のゲート制御信号G2とG4、逆導通型半導体スイッチ2、4がオンになる期間になっても、第1のコンデンサC1、または、第2のコンデンサC2の電圧ゼロでない場合、逆導通型半導体スイッチS2、または、逆導通型半導体スイッチS4をオンにしない。これは、逆導通型半導体スイッチS2、S4のゲート制御信号G2、G4のゲートオン信号のパルス幅を減少させ、「デューティ比」が0.5より小さくなっていることに相当する。
従って、本発明の実施の形態3に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ300においても、逆導通型半導体スイッチS2、S4のゲート制御信号G2、G4のゲートオン信号のパルス幅を減少させ、「デューティ比」が0.5より小さくすることは、第1のコンデンサC1第2のコンデンサC2の保護として有効である。全オフ期間は、逆導通型半導体スイッチS1のゲート制御信号G1、および逆導通型半導体スイッチS2のゲート制御信号G2のオン期間の前部に設定される(オン期間の最初を削る)。
上述では、全オフ期間の設定は、第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2の電圧がゼロでない場合は逆導通型半導体スイッチS2、S4オンにしない制限によって行っている。または、第1のコンデンサC1、第2のコンデンサC2のそれぞれが放電する時間を想定して全オフ期間を設定してもよい。
上述の通り、横ハーフ型MERSの保護方法として、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの電圧のピークのカットによる過電圧保護機能、および逆導通型半導体スイッチS2、S4のゲート制御信号G2、G4のデューティ比制御による電流制限機能が可能である。これらは、一方のみを用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。組み合わせて用いる場合、横ハーフ型MERSの保護機能はさらに高められる。
図13Dは、時刻0.20秒から時刻0.50秒の間に過負荷による過電圧、過電流が発生し、同時に第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの電圧がゼロでない場合、逆導通型半導体スイッチS2、S4をオンにしない対応、および第1の放電回路601と第2の放電回路602により、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2のそれぞれの電荷を放電する対応の両方を行った場合のシミュレーション結果である。
図13Dの波形図は、逆導通型半導体スイッチS2とS4のゲート制御信号G2とG4、負荷(出力)電圧Vout第1のコンデンサ電圧Vc1、第2のコンデンサ電圧Vc2、負荷(出力)電流Iout、放電スイッチ621のゲート制御信号H2放電スイッチ622のゲート制御信号H4を示す。上述の場合においても、第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2の電圧が、それぞれ約400Vppとなるように抑えられた結果、負荷(出力)電圧Voutの大幅な上昇が抑えられる。さらに、負荷(出力)電流Ioutについては、定常状態よりも少なく供給され、限流制御の効果がより大きく現れている。
本発明の実施の形態3に係る保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ300においても、ゲート制御信号のデューティ比制御による電流フィードバック制御、および/または放電スイッチ621、622による第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷の放電を行うとき、ゲート制御信号の位相は変化させず固定しておくことが望ましい。
電圧検出部501、502の出力が、それぞれの所定の電圧(第1の電圧閾値、第2の電圧閾値)を超える期間が所定の時間を超えたときに、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷を放電して、それぞれのコンデンサの電圧がゼロとなるように放電スイッチ621、622のゲートH2、H4を制御した後に、逆導通型半導体スイッチS2、S4のすべてをオフにして電流を遮断するようにゲートG2、G4を制御するように構成してもよい。
また、電圧検出部501、502の出力が、それぞれの所定の電圧(第1の電圧閾値、第2の電圧閾値)を超える期間が所定の時間を超えたときに、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の電荷を放電して、それぞれのコンデンサの電圧がゼロとなるように放電スイッチ621、622のゲートH2、H4を制御した後に、逆導通型半導体スイッチS2、S4をすべてオンにして電流両方向導通状態になるようにゲート制御信号G2、G4を制御するように構成してもよい。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれ得るものである。

Claims (12)

  1. 交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して前記負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
    該磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
    前記磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、前記2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される2個の直列に接続したコンデンサと、前記交流電源の周波数に同期して、前記逆導通型半導体スイッチを交互にオンオフ制御するように前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
    前記保護手段は、前記ブリッジ回路の直流端子間に接続され、前記2個の直列に接続したコンデンサの両端電圧を検出する電圧検出部と、前記ブリッジ回路の前記直流端子間に接続され、放電抵抗と放電スイッチとを直列に接続して構成した放電回路と、前記交流電源と前記負荷との間に挿入され、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出部と、を備えたものであり、
    前記制御手段は、前記電圧検出部の出力が所定の電圧値を超えたときに前記放電スイッチを短絡して、前記放電抵抗を介して前記コンデンサの電荷を放電するように前記放電スイッチのゲートを制御し、前記電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることで限流制御を行う、ことを特徴とする保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  2. 交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して前記負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
    該磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
    前記磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、前記2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源の周波数に同期して、前記逆導通型半導体スイッチを交互にオンオフ制御するように前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段とを備えたものであり、
    前記保護手段は、前記ブリッジ回路の直流端子間であって、前記第1のコンデンサに並列に接続され、前記第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、および前記第2のコンデンサに並列に接続され、前記第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、前記第1のコンデンサに並列に接続されると共に前記第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、前記第2のコンデンサに並列に接続されると共に前記第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、前記交流電源と前記負荷との間に挿入され、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出部と、を備えたものであり、
    前記制御手段は、前記第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに前記第1の放電スイッチを短絡して、前記第1の放電抵抗を介して前記第1のコンデンサの電荷を放電し、さらに前記第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに前記第2の放電スイッチを短絡して、前記第2の放電抵抗を介して前記第2のコンデンサの電荷を放電するように前記第1の放電スイッチのゲートと前記第2の放電スイッチのゲートを制御し、前記電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることで、限流制御を行う、ことを特徴とする保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  3. 交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して前記負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
    該磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
    前記磁気エネルギー回生スイッチは、2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチと、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、を並列に接続し、前記2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチの中点と前記直列に接続した第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの中点同士間を結線した配線と、前記交流電源の周波数に同期して、前記逆導通型半導体スイッチを交互にオンオフ制御するように前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
    前記保護手段は、前記第1のコンデンサに並列に接続され、前記第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、および前記第2のコンデンサに並列に接続され、前記第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、前記第1のコンデンサに並列に接続されると共に前記第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、前記第2のコンデンサに並列に接続されると共に前記第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、前記交流電源と前記負荷との間に挿入され、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出部と、を備えたものであり、
    前記制御手段は、前記第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに前記第1の放電スイッチを短絡して、前記第1の放電抵抗を介して前記第1のコンデンサの電荷を放電し、さらに前記第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに前記第2の放電スイッチを短絡して、前記第2の放電抵抗を介して前記第2のコンデンサの電荷を放電するように前記第1の放電スイッチのゲートと前記第2の放電スイッチのゲートを制御し、前記電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることで、限流制御を行う、ことを特徴とする保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  4. 前記制御手段は、前記電流検出部の出力が、前記所定の電流値に戻ったときに、前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5に戻し、限流制御を終了する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  5. 前記制御手段は、前記電圧検出部の出力が、前記所定の電圧値を超える期間が所定の時間を超えたときに、前記逆導通型半導体スイッチのすべてをオフにして電流を遮断するように前記逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、請求項1乃至のいずれか1項に記載の保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  6. 前記制御手段は、前記電圧検出部の出力が、前記所定の電圧値を超える期間が所定の時間を超えたときに、前記2個のコンデンサの電荷を放電して電圧がゼロになるように前記放電スイッチのゲートを制御した後に、前記逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように前記逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、請求項1乃至のいずれか1項に記載の保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  7. 前記制御手段は、前記電流検出部の出力が、前記所定の電流値を超えたときに、前記逆導通型半導体スイッチのすべてをオフにして電流を遮断するように前記逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  8. 前記制御手段は、前記電流検出部の出力が、前記所定の電流値を超えたときに、オンになっている方の前記逆導通型半導体スイッチだけをオフにして電流を遮断するように前記逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する、請求項1に記載の保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  9. 交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して前記負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
    該磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、
    を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
    前記磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、前記2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される2個の直列に接続したコンデンサと、前記交流電源の周波数に同期して、前記逆導通型半導体スイッチを交互にオン・オフ制御するように前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
    前記保護手段は、前記ブリッジ回路の直流端子間に接続され、前記2個の直列に接続したコンデンサの両端電圧を検出する電圧検出部と、前記ブリッジ回路の前記直流端子間に接続され、放電抵抗と放電スイッチとを直列に接続して構成した放電回路と、を備えたものであり、
    前記制御手段は、前記電圧検出部の出力が、前記所定の電圧値を超える期間が所定の時間を超えたときに、前記2個の直列に接続したコンデンサの電荷を放電して電圧が略ゼロになるように前記放電スイッチのゲートを制御した後に、前記逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように前記逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  10. 交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して前記負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
    該磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、
    を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
    前記磁気エネルギー回生スイッチは、2個の直列に接続した逆導通型半導体スイッチおよび2個の直列に接続したダイオードにより構成されるブリッジ回路と、前記2個の直列に接続したダイオードのそれぞれに対して並列に接続される、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源の周波数に同期して、前記逆導通型半導体スイッチを交互にオン・オフ制御するように前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段とを備えたものであり、
    前記保護手段は、前記ブリッジ回路の直流端子間であって、前記第1のコンデンサに並列に接続され、前記第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、および前記第2のコンデンサに並列に接続され、前記第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、前記第1のコンデンサに並列に接続されると共に前記第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、前記第2のコンデンサに並列に接続されると共に前記第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、を備えたものであり、
    前記制御手段は、前記第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに、前記第1の放電スイッチを短絡して前記第1の放電抵抗を介して前記第1のコンデンサの電荷を放電し、前記第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに、前記第2の放電スイッチを短絡して前記第2の放電抵抗を介して前記第2のコンデンサの電荷を放電するように前記第1の放電スイッチのゲートと前記第2の放電スイッチのゲートを制御した後に、前記逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように前記逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  11. 交流電源と負荷との間に挿入され、磁気エネルギーを蓄積して前記負荷に回生する磁気エネルギー回生スイッチと、
    該磁気エネルギー回生スイッチを過電圧または過電流から保護するための保護手段と、
    を備えた保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチであって、
    前記磁気エネルギー回生スイッチは、2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチと、直列に接続した第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、を並列に接続し、前記2個の逆直列に接続した逆導通型半導体スイッチの中点と前記直列に接続した第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの中点同士間を結線した配線と、前記交流電源の周波数に同期して、前記逆導通型半導体スイッチを交互にオン・オフ制御するように前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号の位相を制御する制御手段と、を備えたものであり、
    前記保護手段は、前記第1のコンデンサに並列に接続され、前記第1のコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出部と、前記第2のコンデンサに並列に接続され、前記第2のコンデンサの電圧を検出する第2の電圧検出部と、前記第1のコンデンサに並列に接続されると共に前記第1の電圧検出部と並列に接続され、第1の放電抵抗と第1の放電スイッチとが直列に接続された第1の放電回路と、前記第2のコンデンサに並列に接続されると共に前記第2の電圧検出部と並列に接続され、第2の放電抵抗と第2の放電スイッチとが直列に接続された第2の放電回路と、を備えたものであり、
    前記制御手段は、前記第1の電圧検出部の出力が第1の所定の電圧値を超えたときに、前記第1の放電スイッチを短絡して前記第1の放電抵抗を介して前記第1のコンデンサの電荷を放電し、前記第2の電圧検出部の出力が第2の所定の電圧値を超えたときに、前記第2の放電スイッチを短絡して前記第2の放電抵抗を介して前記第2のコンデンサの電荷を放電するように前記第1の放電スイッチのゲートと前記第2の放電スイッチのゲートを制御した後に、前記逆導通型半導体スイッチをすべてオンにして電流が両方向導通状態になるように前記逆導通型半導体スイッチのゲートを制御する保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
  12. 前記保護手段は、さらに前記交流電源と前記負荷との間に挿入され、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出部を備えたものであり、
    前記制御手段は、前記電流検出部の出力が所定の電流値を超えたときに、前記逆導通型半導体スイッチのゲート制御信号のオン・オフのデューティ比を0.5より小さくすることにより、限流制御を行う、請求項9乃至11のいずれか1項に記載の保護回路付き磁気エネルギー回生スイッチ。
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