JPH11146555A - 超電導限流装置 - Google Patents

超電導限流装置

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JPH11146555A
JPH11146555A JP9302639A JP30263997A JPH11146555A JP H11146555 A JPH11146555 A JP H11146555A JP 9302639 A JP9302639 A JP 9302639A JP 30263997 A JP30263997 A JP 30263997A JP H11146555 A JPH11146555 A JP H11146555A
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JP
Japan
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current limiting
current
circuit
superconducting
limiting device
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JP9302639A
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Kazuyuki Tsurunaga
和行 鶴永
Jun Matsuzaki
順 松崎
Hisashi Yoshino
久士 芳野
Hiroshi Kubota
宏 久保田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、サイズやコストを増大させずに、
臨界電流値のばらつきによる部分クエンチを無くし、限
流素子の劣化や焼損の防止を図る。 【解決手段】 電源と負荷との間に直列に接続されて用
いられ、複数の限流素子を備えた超電導限流装置におい
て、各限流素子14a〜14dからなる回路に並列接続
され、サイリスタスイッチ15、コンデンサ16及びリ
アクトル17からなるLC直列共振回路と、コンデンサ
を常時充電するための充電器と、各限流素子からなる回
路の通過電流を検出し、この検出結果が所定値を超える
と、瞬時にサイリスタスイッチを所定時間ターンオンさ
せる過電流検出器18とを設け、各限流素子の通過電流
が所定値を越えると、サイリスタスイッチのターンオン
により、予め充電されたコンデンサからLC共振電流を
各限流素子に所定時間通電する超電導限流装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大電流電路に生じ
る事故電流を限流するための超電導限流装置に係り、特
に、抵抗作動形超電導限流素子のクエンチ制御を行なう
超電導限流装置に関する。
【0002】
【従来の技術】配電線等の交流電路では、3相短絡や地
絡事故が発生した場合、数十kAにも及ぶ事故電流が流
れてしまう。この種の事故電流は、電力系統や機器に大
きなダメージを与えるため、可能な限り瞬時に抑制され
ることが望まれる。具体的な事故電流の抑制技術として
は、例えば特開昭63−109129号公報に開示され
た超電導限流装置がある。
【0003】図5は係る超電導限流装置の構成を示す模
式図である。この超電導限流装置は、電気的に直列又は
並列に接続された複数の酸化物超電導限流素子1(以
下、限流素子という)が絶縁スペーサ2により保持され
た構造を有し、例えば電源としての電力系統と、負荷と
しての機器との間に挿入されて用いられる。
【0004】これにより、超電導限流装置は、限流素子
1の臨界電流値以下の電流に対しては零抵抗の超電導状
態を維持する一方、臨界電流値を超える過電流が流れる
と、限流素子1がクエンチして高抵抗体に転移し、過電
流を抑制する。なお、クエンチ後の抵抗の時間的上昇率
が急峻であるほど、優れた限流特性が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うな超電導限流装置では、複数の限流素子間の臨界電流
値のばらつきにより、部分クエンチが発生する問題があ
る。なお、臨界電流値のばらつきとしては、例えば超電
導膜厚や熱処理条件などに起因する限流素子内部のばら
つきと、同一仕様で製造したロット内での限流素子個々
のばらつきとの2種類がある。
【0006】超電導限流装置は電力系統や機器などを含
む大電流高電圧回路に適用されるため、限流素子の臨界
電流値のばらつきが大きいほど部分クエンチが激しくな
り、1素子にかかる限流時損失を増大させ、劣化や焼損
の可能性を増大させる問題が生じる。
【0007】この問題を回避する観点から、限流素子の
並列数や直列数を増やして1素子にかかる限流時損失を
低減させる方法か、あるいは臨界電流値の均一な複数の
限流素子を選択して組合せる方法が考えられる。
【0008】しかしながら前者の方法は余分な限流素子
を設けるため、装置全体のサイズを増大させる問題があ
る。また、後者の方法は製作歩留りを低下させるため、
コストを増大させる問題がある。
【0009】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、サイズやコストを増大させずに、臨界電流値のばら
つきによる部分クエンチを無くすことができ、もって、
限流素子の劣化や焼損を防止し得る超電導限流装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、過電流
を検出した瞬間に全ての限流素子を強制的にフラックス
フロー状態に転移させ、もって、臨界電流値のばらつき
に伴う部分クエンチを無くすことにある。
【0011】以上のような本発明の骨子に基づいて具体
的には以下のような手段が講じられる。請求項1に対応
する発明は、電源と負荷との間に直列に接続されて用い
られ、複数の限流素子を備えた超電導限流装置におい
て、前記各限流素子からなる回路に並列接続され、サイ
リスタスイッチ、コンデンサ及びリアクトルからなるL
C直列共振回路と、前記コンデンサを常時充電するため
の充電器と、前記各限流素子からなる回路の通過電流を
検出し、この検出結果が所定値を超えると、瞬時に前記
サイリスタスイッチを所定時間ターンオンさせる過電流
検出器とを設け、前記各限流素子の通過電流が所定値を
越えると、前記サイリスタスイッチのターンオンによ
り、予め充電された前記コンデンサからLC共振電流を
前記各限流素子に所定時間通電する超電導限流装置であ
る。
【0012】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する超電導限流装置において、前記各限流素子
からなる回路は、直列又は並列回路である超電導限流装
置である。
【0013】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1に対応する超電導限流装置において、前記過電流検
出器に代えて、前記各限流素子からなる回路の端子間電
圧に基づいて、いずれかの限流素子が少なくともフラッ
クスフロー状態に転移したか否かを判別し、この判別結
果が転移した旨を示すとき、瞬時に前記サイリスタスイ
ッチを所定時間ターンオンさせるクエンチ検出器を備え
た超電導限流装置である。
【0014】また、請求項4に対応する発明は、請求項
1乃至請求項3のいずれか1項に対応する超電導限流装
置において、前記LC共振電流としては、その波形、波
高値、周波数及び通電時間に対応したエネルギーが、全
ての限流素子のうちの最大値のフラックスフロー転移エ
ネルギー以上である超電導限流装置である。 (作用)従って、請求項1に対応する発明は以上のよう
な手段を講じたことにより、過電流検出器が、各限流素
子からなる回路の通過電流を検出し、この検出結果が所
定値を超えると、瞬時にサイリスタスイッチを所定時間
ターンオンさせ、サイリスタスイッチのターンオンによ
り、予め充電器により充電されたコンデンサからはリア
クトルを介してLC共振電流が各限流素子に所定時間通
電され、全ての限流素子が強制的にフラックスフロー状
態に転移され、ほぼ同時にクエンチ状態に移行するの
で、サイズやコストを増大させずに、臨界電流値のばら
つきによる部分クエンチを無くすことができ、もって、
限流素子の劣化や焼損を防止することができる。
【0015】また、請求項2に対応する発明は、各限流
素子からなる回路が直列又は並列回路であるので、請求
項1に対応する作用に加え、優れた汎用性を実現させる
ことができる。
【0016】さらに、請求項3に対応する発明は、上記
過電流検出器に代えて、クエンチ検出器が、各限流素子
からなる回路の端子間電圧に基づいて、いずれかの限流
素子が少なくともフラックスフロー状態に転移したか否
かを判別し、この判別結果が転移した旨を示すとき、瞬
時にサイリスタスイッチを所定時間ターンオンさせるの
で、請求項1に対応する作用と同様の作用に加え、冷凍
機の異常により限流素子がクエンチ状態になった場合で
も通電を一旦停止できるので、信頼性の向上を図ること
ができる。
【0017】また、請求項4に対応する発明は、LC共
振電流の波形、波高値、周波数及び通電時間に対応した
エネルギーが、全ての限流素子のうちの最大値のフラッ
クスフロー転移エネルギー以上であるように回路の条件
が設定されているので、請求項1乃至請求項3のいずれ
かに対応する作用を容易且つ確実に奏することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態につい
て図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
る超電導限流装置を適用した高電圧大電流回路の構成を
示す模式図である。この回路は、電源11と負荷12と
の間に遮断器13及び超電導限流装置が直列に接続され
ている。
【0019】超電導限流装置は、4つの限流素子14a
〜14dの直列回路と、この直列回路に並列接続され、
サイリスタスイッチ15、コンデンサ16及びリアクト
ル17からなるLC直列共振回路と、回路の過電流(以
下、事故電流という)を検出してサイリスタスイッチ1
5をターンオンさせるための過電流検出器18とを備え
ている。
【0020】ここで、電源11は、交流電源であり、例
えばAC400V、50Hz、200A定格で内部イン
ピーダンス2%のものが使用される。なお、電源11
は、交流電源に限らず、パルス電源や直流電源など、種
々の電流波形のものが使用可能である。
【0021】負荷12は、インピーダンス2Ωの抵抗負
荷となっており、定常電流値は200Aとなるよう構成
されている。遮断器13は、超電導限流装置が事故電流
を限流した後、回路を遮断するものであり、ここでは、
事故電流を2サイクルで遮断可能な真空遮断器となって
いる。
【0022】各限流素子14a〜14dは、図2に示す
ように、所定の臨界電流値Icrを超える電流が流れる
と、超電導状態からフラックスフロー状態(混合状態)
を経て、高抵抗のクエンチ状態(常電導状態)に転移し
て限流作用を生じるものである。ここで、フラックスフ
ロー状態は、超電導体中の磁束が動き、微小な損失が生
じている状態をいい、クエンチ状態の1/1000オー
ダーの抵抗率を有している。なお、この微小損失によ
り、超電導体温度が上昇して臨界温度を超えると、限流
素子14a〜14dは常電導化し高抵抗体となって事故
電流を限流する。すなわち、限流素子14a〜14dは
所定の臨界電流値Icrで超電導状態が破れ、フラックス
フロー状態という時間遅れを経て限流作用を生じるもの
である。
【0023】ここでは、各限流素子14a〜14dは、
互いに同一仕様で作成されたものであるが、臨界電流値
crが各々Ia,Ib,Ic,Idの如きばらつきを有
している。なお、各臨界電流値はIa<Ib<Ic<I
dの関係にあるものとする。但し、臨界電流値の大小関
係の順と、各限流素子14a〜14dの配列順とは関係
は無い。
【0024】具体的には各限流素子14a〜14dは、
例えば定格電流300A、常電導抵抗4Ωの素子であ
り、各々の臨界電流値は波高値で順にIa=400A,
Ib=450A,Ic=500A,Id=550Aとば
らつきがある。
【0025】サイリスタスイッチ15は、過電流検出器
18から入力される指令により、オン状態又はオフ状態
となる双方向のスイッチであり、限流素子をフラックス
フロー状態に転移させ得るサイクル数だけオンするよう
制御される。
【0026】コンデンサ16は、例えば100μFの静
電容量を有し、常時図示しない充電器により、約400
Vの電圧に充電されている。リアクトル17は、例えば
約10μHのインダクタンスを有し、コンデンサ16と
共にLC直列共振回路を構成している。なお、LC直列
共振回路はその両端が短絡されたとき、波高値1200
Aで5kHzのLC共振電流を生じる。また、LC共振
電流は、その波形、波高値、周波数及び通電時間に対応
したエネルギーが、全ての限流素子14a〜14dのう
ちの最大値のフラックスフロー転移エネルギー以上とな
っている。ここではLC共振電流は、全ての限流素子1
4a〜14dのうちの最大の臨界電流値Id以上の値と
なるよう、限流素子の特性に合わせて設定されている。
また、リアクトル17は、回路の残留インダクタンスの
調整で代用してもよい。
【0027】過電流検出器18は、回路を流れる電流の
絶対値もしくはdi/dt値に基づいて、事故電流か否
かを判別して検出する機能を有し、事故電流と判別した
とき、瞬時にサイリスタスイッチ15を所定サイクル数
ターンオンさせる機能をもっている。具体的には過電流
検出器18は、波高値300A以上の回路電流を事故電
流として判別し、瞬時にオン指令をサイリスタスイッチ
15に与えるものである。
【0028】次に、以上のような超電導限流装置の動作
を図3のタイムチャートを用いて説明する。定常時、遮
断器13はオン状態にあり、負荷12には電源11から
200Aの定常電流IS が供給されている(時刻t
0)。ここで、負荷12に短絡事故が発生し、回路に短
絡電流が流れる場合について述べる。負荷12に短絡事
故が発生すると(時刻t1)、回路に流れる短絡電流
は、図3に破線で示すように、定格電流の約50倍(波
高値14kA)まで上昇しようとする。
【0029】過電流検出器18は、回路を流れる電流が
300Aまで上昇してしきい値を超えると短絡電流を検
出し、サイリスタスイッチ15にオン指令を入力する
(時刻t2)。サイリスタスイッチ15は、このオン指
令によりターンオンする。
【0030】サイリスタスイッチ15のオン動作によ
り、コンデンサ16からはリアクトル17を介して波高
値1200Aで5kHzのLC共振電流ILCが短絡電流
に重畳して限流素子14a〜14d中を流れる(時刻t
3)。
【0031】このLC共振電流ILCの波高値1200A
は、最も高い臨界電流値を有する限流素子の臨界電流値
Id(=550A)以上に設定されており、全ての限流
素子14a〜14dはこのLC共振電流ILCによってフ
ラックスフロー状態に転移する。なお、LC共振電流I
LCは、所定サイクル数、限流素子中を流れた後、サイリ
スタスイッチ15のターンオフによって遮断される。
【0032】ただし、全ての限流素子14a〜14dに
は、短絡電流が流れ続ける。このため、短絡電流による
発熱が生じ、全ての限流素子14a〜14dは、フラッ
クスフロー状態からほぼ同時に臨界温度に達してクエン
チ状態に転移し、短絡電流を限流する(時刻t4)。
【0033】限流された短絡電流は、遮断器13によっ
て遮断される。なお、回路電流が遮断されると、各限流
素子14a〜14dは冷凍機によって冷却され、超電導
状態に復帰する。
【0034】上述したように本実施形態によれば、過電
流検出器18が、各限流素子14a〜14dからなる回
路の通過電流を検出し、この検出結果が所定値を超える
と、瞬時にサイリスタスイッチ15を所定時間ターンオ
ンさせ、サイリスタスイッチ15のターンオンにより、
予め充電器により充電されたコンデンサ16からはリア
クトル17を介してLC共振電流ILCが各限流素子14
a〜14dに所定時間通電され、一様に全ての限流素子
14a〜14dが強制的にフラックスフロー状態に転移
され、ほぼ同時にクエンチ状態に移行するので、サイズ
やコストを増大させずに、臨界電流値Ia〜Idのばら
つきによる部分クエンチを無くすことができ、もって、
限流時損失を均等かつ低く抑制することができ、限流素
子の部分劣化や焼損を防止することができる。
【0035】また、各限流素子14a〜14dは直列回
路としたが、並列回路又は直並列回路としても本発明を
同様に実施できるので、優れた汎用性を実現させること
ができる。
【0036】さらに、LC共振電流ILCの波形、波高
値、周波数及び通電時間に対応したエネルギーが、全て
の限流素子14a〜14dのうちの最大値のフラックス
フロー転移エネルギー以上であるように回路の条件が設
定されているので、これらの効果を容易且つ確実に奏す
ることができる。
【0037】また、定常電流IS は、限流素子14a〜
14dを流れるために通電損失や電圧降下をきたさず
に、負荷への給電が可能となる。また、短絡電流が十分
小さいときに短絡電流を限流して遮断できるため、系統
の事故電流による電磁力や短時間耐量を低く設計するこ
とが可能となり、もって、電力系統間の自由な連系や遮
断器、ケーブル等の電力機器のコンパクト化とコスト低
減とを図ることができる。
【0038】経済面からは、限流素子における臨界電流
値のばらつきの許容範囲が広くなるため、歩留りを向上
させて相対的なコスト低減に寄与することができる。 (第2の実施形態)図4は本発明の第2の実施形態に係
る超電導限流装置を適用した高電圧大電流回路の構成を
示す模式図であり、図1と同一部分には同一符号を付し
てその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0039】すなわち、本実施形態は、図1に示す構成
の変形形態であり、具体的には図4に示すように、過電
流検出器18に代えて、各限流素子14a〜14dの直
列回路の端子間電圧と電流とに基づいて、サイリスタス
イッチ15をオンオフ制御するクエンチ検出器19を備
えている。
【0040】なお、本実施形態は、短絡電流(事故電
流)の検知手段として限流素子の転移に伴う信号を利用
している。すなわち、過電流に対して高速に応答する限
流素子のセンサ機能を用いることで過電流検出器を不要
としたものである。
【0041】ここで、クエンチ検出器19は、各限流素
子14a〜14dの直列回路の端子間電圧及び電流の夫
々の位相に基づいて、全ての限流素子14a〜14dが
超電導状態か否かを判別し、少なくとも1つの限流素子
14aがその内部に部分的にフラックスフローやクエン
チを生じた,いわゆる混合状態に転移したとき、この混
合状態を検出し、瞬時にサイリスタスイッチにオン指令
を入力する機能をもっている。なお、混合状態に限ら
ず、クエンチ状態であっても検出することは言うまでも
ない。
【0042】具体的にはクエンチ検出器19は、限流素
子14a〜14dの直列回路の端子間電圧の位相と電流
の位相との比較に基づいて、限流素子14a〜14dの
抵抗発生を検知するものである。すなわちクエンチ検出
器19は、限流素子14a〜14dの直列回路の端子間
電圧に対して電流の位相遅れが90度のときには超電導
状態と判別し、電流の位相遅れが90度より小さいとき
には少なくとも混合状態(クエンチ状態の場合もある)
と判別する。
【0043】また、クエンチ検出器19は、限流素子1
4a〜14dの端子間電圧の絶対値で超電導状態又は混
合状態を判別する検出方法を用いてもよい。この検出方
法は、電源11が直流電源の場合、前述した位相差を比
較する方法を使えないので特に有効である。なお、限流
素子14a〜14dの端子間電圧は、超電導状態から混
合状態、クエンチ状態へと移行するに従って大きい値が
測定される。
【0044】いずれにしても、以上のような構造によ
り、クエンチ検出器19は混合状態を検出するとサイリ
スタスイッチ15にオン指令を入力する。これにより、
前述同様に、全ての限流素子14a〜14dにLC共振
電流が流れて、全ての限流素子14a〜14dがほぼ同
時にクエンチ状態に転移され、もって、短絡電流が限流
される。
【0045】上述したように本実施形態によれば、第1
の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ク
エンチ検出器19は、万一、冷凍機等の故障に伴い、限
流素子14a〜14dのいずれかが正常な通電機能を消
失した場合にも前述の動作を行なって通電を一旦停止す
ることができるので、信頼性の向上を図ることができ
る。 (他の実施形態)なお、上記各実施形態は、電源11と
して交流電源を用いた場合について説明したが、これに
限らず、パルス電源や直流電源など、種々の電流波形の
ものを適宜使用しても、本発明を同様に実施して同様の
効果を得ることができる。
【0046】また、上記各実施形態は、4つの限流素子
14a〜14dを直列接続した場合について説明した
が、これに限らず、任意の個数の限流素子を並列接続又
は直並列接続しても、各限流素子の接続に対応し、最大
の臨界電流値以上のLC共振電流を流すように回路の条
件を設定することにより、本発明を同様に実施して同様
の効果を得ることができる。
【0047】さらに、コンデンサ16の静電容量やリア
クトル17のインダクタンスについても、LC共振条件
を満たす範囲で任意に変更できることは言うまでもな
い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施できる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、サ
イズやコストを増大させずに、臨界電流値のばらつきに
よる部分クエンチを無くすことができ、もって、限流素
子の劣化や焼損を防止し得る超電導限流装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る超電導限流装置
を適用した高電圧大電流回路の構成を示す模式図
【図2】同実施形態における限流素子の性質を説明する
ための図
【図3】同実施形態における動作を説明するためのタイ
ムチャート
【図4】図4は本発明の第2の実施形態に係る超電導限
流装置を適用した高電圧大電流回路の構成を示す模式図
【図5】従来の超電導限流装置の構成を示す模式図
【符号の説明】
11…電源 12…負荷 13…遮断器 14a〜14d…限流素子 15…サイリスタスイッチ 16…コンデンサ 17…リアクトル 18…過電流検出器 19…クエンチ検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 宏 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源と負荷との間に直列に接続されて用
    いられ、複数の限流素子を備えた超電導限流装置におい
    て、 前記各限流素子からなる回路に並列接続され、サイリス
    タスイッチ、コンデンサ及びリアクトルからなるLC直
    列共振回路と、 前記コンデンサを常時充電するための充電器と、 前記各限流素子からなる回路の通過電流を検出し、この
    検出結果が所定値を超えると、瞬時に前記サイリスタス
    イッチを所定時間ターンオンさせる過電流検出器とを設
    け、 前記各限流素子の通過電流が所定値を越えると、前記サ
    イリスタスイッチのターンオンにより、予め充電された
    前記コンデンサからLC共振電流を前記各限流素子に所
    定時間通電することを特徴とする超電導限流装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超電導限流装置におい
    て、 前記各限流素子からなる回路は、直列又は並列回路であ
    ることを特徴とする超電導限流装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の超電導限流装置におい
    て、 前記過電流検出器に代えて、 前記各限流素子からなる回路の端子間電圧に基づいて、
    いずれかの限流素子が少なくともフラックスフロー状態
    に転移したか否かを判別し、この判別結果が転移した旨
    を示すとき、瞬時に前記サイリスタスイッチを所定時間
    ターンオンさせるクエンチ検出器を備えたことを特徴と
    する超電導限流装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載の超電導限流装置において、 前記LC共振電流は、その波形、波高値、周波数及び通
    電時間に対応したエネルギーが、全ての限流素子のうち
    の最大値のフラックスフロー転移エネルギー以上である
    ことを特徴とする超電導限流装置。
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