JP4447396B2 - 回転角検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、回転角検出装置に関し、更に詳しくは、磁気抵抗素子を用いた回転角検出装置に関する。
一般に、乗用車、トラックなどに搭載される内燃機関であるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなど(以下、単に「エンジン」と称する)は、ECUにより運転制御が行われるために、エンジンの運転状態の情報としてエンジン回転数やクランク角度が必要となる。従って、エンジンには、ECUがこのエンジン回転数やクランク角度を取得するために、回転角センサが取り付けられている。この回転角センサは、クランクシャフトが回転することにより、クランクシャフトの回転角に基づいてECUにパルス信号を出力するものである。ECUは、このパルス信号により、クランクシャフトの回転角を検出する。ここで、ECUは、このパルス信号により、内燃機関の各気筒のピストンの位置(各気筒のピストンの上死点に位置したこと)を検出するものでもある。しかし、内燃機関の低回転時において、従来の回転角センサでは、その出力が弱いため、ECUが正確なクランクシャフトの回転角や各気筒のピストンの正確な位置を検出することが困難であった。従って、従来の回転センサを用いた場合、ECUは、エンジンの始動時において各気筒のピストンの正確な位置、すなわち気筒判別が行えないという問題があった。従来の回転角センサを取り付けた内燃機関では、上記のように、内燃機関の始動時に気筒判別が行えないため、ECUがクランクシャフトの回転を回転角センサからのパルス信号により検出した後、このECUからの噴射信号により全気筒に燃料を噴射する燃料噴射制御を行うことで、内燃機関の始動性を確保していた。
そこで、上記問題点を解決するために、特許文献1に示すように、内燃機関の低回転時においても、ECUがクランクシャフトの回転角や各気筒のピストンの位置を正確に検出することができ、パルス信号を出力する回転角センサが提案されている。この回転角センサは、磁界の変化に基づいて、ECUにパルス信号を出力するものであり、磁性材料で構成されている被検出対象であるギヤと、このギヤと対向する磁石と、ギヤと磁石との間に配置され、磁界の変化により電気的に変化する素子(磁気抵抗素子、ホール素子)と、電気信号をパルス信号に変換するコンパレータとにより構成されている。ギヤはクランクシャフトに固定されており、このギヤと磁石との間に磁界が発生する。この磁界は、クランクシャフトが回転し、それとともにギヤが回転することにより変化する。具体的には、ギヤの外周面に等間隔に形成された同一形状の歯と磁石との距離が変化することで磁界は変化し、例えば、歯と磁石との距離が近づくと磁界は強くなり、離れると磁界は弱くなる。この磁界の変化により素子が電気的に変化し、コンパレータに磁界の変化に応じた電気信号が出力される。コンパレータは、入力された電気信号を閾値により2値化し、ECUにパルス信号を出力する。ECUは、このパルス信号により、ギヤの回転角、すなわちクランクシャフトの回転角などを検出する。つまり、上記従来の回転角センサでは、内燃機関の低速時においても、磁界が変化するため、ECUが正確なクランクシャフトの回転角や各気筒のピストンの正確な位置を検出することができる。
特開平10−170533号公報
ところで、ECUは内燃機関の損傷を防止するため、クランクシャフトの回転方向を検出する必要がある。しかしながら、上記回転角検出装置においては、ECUに出力されるパルス信号の波形が、すなわちクランクシャフトの正回転時および逆回転時ともに同一波形であるため、ECUが被検出対象であるギヤの回転方向、クランクシャフトの回転方向を検出することができず、クランクシャフトの逆転を検出することができないという問題がある。なお、回転角センサを2つ用いることで、それぞれのコンパレータから位相差を有する2つのパルス信号がECUに出力され、ECUが2つのパルス信号の位相差からクランクシャフトの逆転を検出することも考えられる。しかし、回転角センサが2つ必要となり、構造の複雑化や部品点数の増加による高コスト化の問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、構造の簡素化や部品点数の抑制による低コスト化を図ることができる回転検出装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明では、被検出対象の回転角を検出する回転角検出装置において、回転方向に等間隔に形成される多数の歯を有する被検出対象と、前記被検出対象の歯と対向する位置に配置される磁石と、前記被検出対象と前記磁石との間に発生する磁界の変化により抵抗値が変化する第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子と、前記第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子との間の電気信号が入力され、それぞれ異なる閾値に基づいて、当該電気信号を2値化する第1コンパレータおよび第2コンパレータと、前記第1コンパレータおよび第2コンパレータから出力される2値化信号のそれぞれのHi状態およびLo状態に基づく出力パターンを連続的に取得する出力パターン取得手段と、前記連続的に取得される出力パターンを順次記憶する記憶手段と、前記順次記憶する出力パターンのうち、所定間隔ごとの出力パターンを他の出力パターンに置き換えて前記記憶手段に記憶する置換手段と、前記順次記憶された出力パターンの順番に基づいて被検出対象の回転方向を検出する回転方向検出手段と、を備えることを特徴とする。
また、この発明では、上記回転角検出装置において、前記第1コンパレータあるいは第2コンパレータの少なくともいずれか一方から出力される2値化信号のHi状態およびLo状態に基づいて被検出対象の回転角を検出する回転角検出手段をさらに備え、前記回転方向検出手段は、前記検出された被検出対象の回転角に基づいた被検出対象の回転数が所定回転数以下の場合に、被検出対象の回転方向を検出することを特徴とする。ここで、所定回転数とは、被検出対象の回転方向が逆転する虞が生じ始める回転数をいう。
また、この発明では、上記回転角検出装置において、前記連続的に取得される出力パターンに基づいて被検出対象の基準位置を検出する基準位置検出手段をさらに備え、前記記憶手段は、前記被検出対象の基準位置を検出することを条件として、前記連続的に取得される出力パターンを順次記憶することを特徴とする。
これらの発明によれば、閾値が異なる2つのコンパレータから出力される2値化信号のHi状態およびLo状態に基づいた出力パターンが連続的に取得される順番で順次記憶される際に、その連続的に取得される出力パターンのうち、所定間隔ごとの出力パターンが他の出力パターンに置き換えられる。つまり、記憶された出力パターンの順番は、実際に連続的に取得された出力パターンの順番と異なるものとなる。従って、連続的に取得される出力パターンの順番は、被検出対象の回転方向にかかわらず同じであるが、被検出対象の回転方向が逆転した際には、直前に記憶された出力パターンと逆転した後に取得された出力パターンとの順番が記憶された出力パターンの順番とは異なるものとなる。これにより、2つのコンパレータを備える1つの回転角センサにより、被検出対象の回転方向を検出することができる。
また、この発明では、被検出対象の回転角を検出する回転角検出装置において、回転方向に等間隔に形成される多数の歯を有する被検出対象と、前記被検出対象の歯と対向する位置に配置される磁石と、前記被検出対象と前記磁石との間に発生する磁界の変化により抵抗値が変化する第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子と、前記第1磁気抵抗素子および前記第2磁気抵抗素子との間の電気信号が入力され、当該電気信号を2値化するシュミット回路で構成されるヒステリシスコンパレータと、前記ヒステリシスコンパレータから出力される2値化信号のHi状態の期間とLo状態の期間との比に基づいて、被検出対象の回転方向を検出する回転方向検出手段と、を備えることを特徴とする。
また、上記回転角検出装置において、前記被検出対象の歯は、歯溝の幅が前記歯の幅よりも広く形成されていることを特徴とする。
これらの発明によれば、入力される電気信号の電圧上昇時および電圧下降時で閾値が異なる1つのヒステリシスコンパレータから出力される2値化信号は、被検出対象の回転方向でのHi状態の期間とLo状態の期間との差が異なる。つまり、被検出対象の回転方向により、Hi状態の期間とLo状態の期間と比が異なるものとなる。これにより、1つのヒステリシスコンパレータを備える1つの回転角センサにより、被検出対象の回転方向を検出することができる。
また、上記回転角検出装置において、前記第1磁気抵抗素子の初期抵抗値と前記第2磁気抵抗素子の初期抵抗値とが異なることを特徴とする。
この発明によれば、ヒステリシスコンパレータに出力される電気信号の電圧変化を低電圧側に長く維持することができ、被検出対象の歯の幅と歯溝の幅が同一であっても、ヒステリシスコンパレータから出力されるパルス信号のHi状態の期間とLo状態の期間との差を広くすることができる。従って、被検出対象の歯の幅と歯溝の幅が同一であっても、被検出対象の正回転時におけるHi状態の期間とLo状態の期間との比と、逆回転時におけるHi状態の期間とLo状態の期間との比との差を広くすることができる。これにより、回転方向検出手段は、被検出対象の回転方向を検出することができる。
また、上記回転角検出装置において、前記歯溝の幅は、前記歯の幅の1.5倍以上であることを特徴とする。
この発明によれば、ヒステリシスコンパレータから出力されるパルス信号のHi状態の出力期間とLo状態の出力期間との差を確実に広くすることができる。従って、被検出対象の正回転時におけるHi状態の期間とLo状態の期間との比と、逆回転時におけるHi状態の期間とLo状態の期間との比との差を確実に広くすることができる。これにより、回転方向検出手段は、被検出対象の回転方向を確実に検出することができる。
この発明にかかる回転角検出装置は、閾値が異なる2つのコンパレータあるいは異なる閾値を有する1つのヒステリシスコンパレータを回転角センサにより、被検出対象の回転方向を検出することができるので、回転角センサを2つ用いて被検出対象の回転方向を検出する場合と比較して、構造の簡素化や部品点数の抑制による低コスト化を図ることができるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。以下の実施例では、この回転検出装置がエンジンに取り付けられ、被検出対象がクランクシャフトとともに回転する回転体であるギヤの場合について説明するが、これに限定されるものではなく。被検出対象が回転運動するものであれば、いずれのものにも用いることができる。
図1は、実施例1にかかる回転角検出装置の構成例を示す図である。また、図2は、実施例1にかかる回転角検出装置の部分拡大図を示す図である。図1および図2に示すように、実施例1にかかる回転角検出装置1−1は、回転角センサ10と、被検出対象であるギヤ20と、被検出対象20の回転角に基づいてクランクシャフト40の回転角を検出するECU30とにより構成されている。
回転角センサ10は、ギヤ20の近傍に配置されており、磁石11と、第1磁気抵抗素子12と、第2磁気抵抗素子13と、電源14と、第1コンパレータ15と、第2コンパレータ16とにより構成されている。磁石11は、後述するギヤ20に向けて磁界を発生するものであり、ギヤ20の歯21と対向する位置に配置される。第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13は、磁界の変化により電気的に変化、すなわち抵抗値が変化するものである。この第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13は、磁石11とギヤ20の歯21との間に位置するとともに、ギヤ20の回転方向に並ぶように配置されている。ここで、第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13は、初期抵抗値が同一である。従って、上記のように配置することで、磁石11とギヤ20の歯21との間に発生する磁界の変化による抵抗値の変化が同一となり、一定の磁界の強さにおける抵抗値が同一となる。この第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13は、直列に接続されており、その両端が電源14に接続され、直列回路を構成している。
第1コンパレータ15および第2コンパレータ16は、上記第1磁気抵抗素子12と第2磁気抵抗素子13との間(図2では、A点)にそれぞれ接続されている。この第1コンパレータ15および第2コンパレータ16は、上記第1磁気抵抗素子12と第2磁気抵抗素子13との間の電圧変化を電気信号として入力し、この電気信号を2値化し、2値化信号であるパルス信号をECU30に出力するものである。この第1コンパレータ15および第2コンパレータ16には、この電気信号を2値化するために、異なる閾値VAと閾値VBがそれぞれ設定されている。この閾値VA、閾値VBは、一方が第1磁気抵抗素子12と第2磁気抵抗素子13との間の電圧変化の中心電圧よりも高くなるように、他方がこの中心電圧よりも低くなるように設定されている。
ギヤ20は、被検出対象であり、磁性材料で形成されており、エンジンのクランクシャフト40に固定されている。従って、クランクシャフトが回転すると、このギヤ20も同一方向に回転する。ギヤ20の外周面には、複数の歯21がこのクランクシャフトの回転方向に等間隔に形成されている。この歯21の幅W1は、第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13のクランクシャフト40の回転方向における幅よりも広く設定されている。また、歯21と歯21との間に形成される歯溝22の幅W2は、歯21の幅W1より広く、好ましくは1.5倍以上となるように設定されている。ここで、23は、エンジンの各気筒のピストンの正確な位置(例えば、上死点に位置したこと)を取得するための基準となるギヤ20の基準位置を検出するための欠け歯部である。
ECU30は、上記第1コンパレータ15および第2コンパレータ16から出力されたパルス信号に基づいて、図示しない各気筒のピストンの位置や、エンジン回転数やクランク角度を取得するために必要なクランクシャフトの回転角や、クランクシャフトの回転方向などのエンジンの運転制御に必要な情報を取得して、この情報と記憶部に記憶されているマップとに基づいて、エンジンの運転制御(燃料噴射制御、点火制御など)を行うものである。
具体的には、上記入力信号や出力信号の入出力を行う入出力ポート(I/O)31と、処理部32と、上記マップや、後述する出力パターンを記憶する記憶部33とにより構成されている。処理部32は、基準位置検出部34と、出力パターン取得部35と、置換部36と、回転方向検出部37と、回転角検出部38とを有する。この処理部32メモリおよびCPU(Central Processing Unit)により構成され、実施例1にかかる回転角検出装置1−1の動作方法などに基づくプログラムをメモリにロードして実行することにより、回転角検出装置1−1の動作方法などを実現させるものであっても良い。また、記憶部33は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、ROM(Read Only Memory)のような読み出しのみが可能な揮発性のメモリあるいはRAM(Random Access Memory)のような読み書きが可能な揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。また、この実施例1では、回転角検出装置1−1の動作方法をECU30により実現させるが、これに限定されるものではなく、このECU30とは個別に形成された制御装置により実現しても良い。
基準位置検出部34は、出力パターン取得部35により連続的に取得される出力パターンに基づいてギヤ20の欠け歯部23を検出することで、ギヤ20の基準位置を検出するものである。出力パターン取得部35は、入出力ポート35を介して入力された第1コンパレータ15および第2コンパレータ16からの2つのパルス信号のHi状態およびLo状態に基づいた出力パターンを生成し、この生成した出力パターンを連続的に取得するものである。置換部36は、出力パターン取得部35で連続的に取得された出力パターンを記憶部33に順次記憶する際に、この記憶される出力パターンのうち、所定間隔ごとの出力パターンを他の出力パターンに置き換えて記憶部33に記憶させるものである。回転方向検出部37は、記憶部33に順次記憶された出力パターンの順番に基づいてギヤの回転方向、すなわちクランクシャフト40の回転方向を検出するものである。回転角検出部38は、入出力ポート35を介して入力された第1コンパレータ15および第2コンパレータ16から出力された2つのパルス信号のHi状態およびLo状態に基づいて被検出対象の回転角、すなわちクランクシャフト40の回転角を検出するものである。
次に、この実施例1にかかる回転角検出装置1−1の動作方法について説明する。図3は、この実施例1にかかる回転角検出装置の動作フローである。また、図4−1〜7は、この実施例1にかかる回転角検出装置1−1の動作説明図である。ここでは、実施例1にかかる回転角検出装置1−1においてクランクシャフト40の回転方向を検出する場合の動作方法について説明する。なお、クランクシャフト40の回転角の検出およびギヤ20の基準位置の検出については、以下の動作方法の途中で適宜説明する。
まず、2つの第1コンパレータ15および第2コンパレータ16を備える回転角センサ10の動作について説明する。図4−1に示すように、クランクシャフト40が正回転すると、ギヤ20も同一方向に回転し、このギヤ20の歯21と図示しない磁石11との距離が変化する。これにより、磁石11とギヤ20との間で発生する磁界は、磁石と歯21との距離が短くなれば強くなり、長くなれば弱くなる。従って、この磁石11とギヤ20の歯21との間に位置する第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13は、通電状態であればその抵抗値が上記磁石11とギヤ20と間で発生する磁界の変化に応じて抵抗値が変化する。つまり、第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13は、ギヤ20の歯21に対する距離に応じてそれぞれ抵抗値が変化し、図4−2に示すように、この第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13との間の電圧が変化する。この電圧の変化が電気信号として、第1コンパレータ15および第2コンパレータ16に出力される。
第1コンパレータ15は、図4−2に示す入力された電気信号を閾値VAで二値化し、パルス信号をECU30に出力する。この第1コンパレータ15から出力されるパルス信号は、図4−3に示すように、電気信号の電圧が閾値VA以上の時がHi状態、閾値VAよりも低い時がLo状態となる。第2コンパレータ16は、図4−2に示す入力された電気信号を閾値VBで二値化し、パルス信号をECU30に出力する。この第2コンパレータ16から出力されるパルス信号は、図4−4に示すように、電気信号の電圧が閾値VB以上の時がHi状態、閾値VBよりも低い時がLo状態となる。
この実施例1にかかる回転角検出装置1−1の動作は、図3に示すように、まず、ECU30の処理部32がエンジンの停止信号を出力したか否か判断する(ステップST101)。具体的には、ECU32がエンジンにこのエンジンの運転制御を終了する信号を出力し、クランクシャフト40が空転状態であるか否かを判断する。なお、エンジンの停止信号を出力するまで、このステップST101を繰り返す。
次に、処理部32がエンジンの停止信号を出力したと判断すると、処理部32の回転角検出部38は、ギヤ20の回転角、すなわちクランクシャフト40の回転角を検出し、このクランクシャフト40の回転角に基づいてエンジン回転数Neを取得する(ステップST102)。具体的には、回転検出部38は、第1コンパレータ15および第2コンパレータ16から出力されたパルス信号のいずれか一方のHi状態とLo状態の変化のタイミング(Lo状態からHi状態および/またはHi状態からLo状態)をカウントし、このカウント数によりギヤ20の回転角を検出し、クランクシャフト40の回転角を検出する。そして、このクランクシャフト40の回転角からエンジン回転数Neを取得する。
なお、回転角検出部38によるクランクシャフト40の回転角の検出は、第1コンパレータ15および第2コンパレータ16から出力されたパルス信号のいずれか一方のみならず両方のパルス信号のHi状態とLo状態の変化から行っても良い。この場合は、2つのパルス信号からLo状態とHi状態の変化のタイミングをカウントすることで、ギヤ20が1回転する間のカウント数を増やすことができる。従って、クランクシャフト40の回転角を細かく検出することができ、エンジン回転数Neを精度良く取得することができる。ここで、エンジンの高回転時には上記2つのパルス信号のいずれか一方に基づいてクランクシャフト40の回転角を検出することが好ましい。これにより、エンジンの高回転時におけるECU30の負担を低減することができる。
次に、ECU30の処理部32は、取得したエンジン回転数Neが所定回転数Ne1以下であるか否かを判断する(ステップST103)。ここで、所定回転数Ne1は、エンジンの運転制御が停止され空転しているクランクシャフト40の回転数が、このクランクシャフト40の正回転の方向と逆方向に作用するエンジンのフリクションにより低下し、このエンジンのフリクションによりクランクシャフト40が正回転から逆転する虞が生じ始める回転数(例えば400rpm)である。つまり、回転角検出部38により検出されたクランクシャフト40の回転角に基づいたエンジン回転数Neが、クランクシャフト40が正回転から逆転する虞がある回転数であるか否かを判断する。なお、取得したエンジン回転数Neが所定回転数Ne1以下となるまで、ステップST102、ステップST103を繰り返す。
次に、処理部32が取得したエンジン回転数Neが所定回転数Ne1以下であると判断すると、処理部32の出力パターン取得部35は、第1コンパレータ15および第2コンパレータ16から出力された2つのパルス信号のHi状態およびLo状態に基づいた出力パターンの取得を開始する(ステップST104)。この出力パターン取得部35は、2つのパルス信号のHi状態およびLo状態に基づいて複数の出力パターンを生成する。具体的には、図4−6に示すように、第1コンパレータ15からのパルス信号のHi状態およびLo状態と第2コンパレータ16からのパルス信号のHi状態およびLo状態と組み合わせた出力パターンを生成する。例えば、第1コンパレータ15からのパルス信号がLo状態で、このときの第2コンパレータ16からのパルス信号がHi状態である場合は、「LH」とする出力パターンを生成する。また、第1コンパレータ15からのパルス信号がLo状態で、このときの第2コンパレータ16からのパルス信号がLo状態である場合は、「LL」とする出力パターンを生成する。さらに、第1コンパレータ15からのパルス信号がHi状態で、このときの第2コンパレータ16からのパルス信号がHi状態である場合は、「HH」とする出力パターンを生成する。
ここで、第1コンパレータ15からのパルス信号および第2コンパレータ16からのパルス信号は、Hi状態およびLo状態を一定周期(後述する基準位置における場合を除く)に繰り返すため、生成される出力パターンは周期的に変化する。具体的には、出力パターンは、「LL」、「LH」、「HH」、「LH」の順番で周期的に変化する。出力パターン取得部35は、この周期的に変化する複数の出力パターンを連続的に取得する。
次に、処理部32の基準位置検出部34は、ギヤ20の基準位置を検出したか否かを判断する(ステップST105)。ギヤ20の基準位置は、ギヤ20に形成された欠け歯部23を用いて検出する。具体的には、クランクシャフト40の回転とともにギヤ20が回転し、欠け歯部23が回転角センサ10の近傍を通過する際には、歯溝22が回転角センサ10の近傍を通過する場合と比較して、第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13と歯21とが離れた状態が長く維持される。従って、図4−1に示すように、欠け歯部23と第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13との距離が一定に長く維持されると、図4−2に示すように、第1コンパレータ15および第2コンパレータ16に出力される電気信号の欠け歯部23に対応する部分は、長く一定電圧が維持された状態となる。
出力パターン取得部35は、この電気信号の欠け歯部23に対応する部分を第1コンパレータ15および第2コンパレータ16から出力されるパターン信号に基づいて出力パターン「LH」として生成する。この欠け歯部23に対応して生成された出力パターン「LH」は、その出力期間が上記周期的に変化する出力パターンのいずれの出力期間よりも長くなる。そこで、基準位置検出部34は、出力パターン取得部35により連続的に取得された出力パターンのうち最も出力期間が長い出力パターン「LH」を検出することで、ギヤ20の基準位置を検出する。なお、ギヤ20の基準位置を検出するまで、このステップST105を繰り返す。
次に、基準位置検出部34がギヤ20の基準位置を検出すると、処理部32は出力パターン取得部35により連続的に取得される出力パターンを記憶部33に記憶する(ステップST106)。つまり、処理部32は、ギヤ20の基準位置が検出されることを条件、すなわちきっかけとして出力パターンの記憶部33への記憶を開始する。従って、図4−5に示すように、記憶部33に記憶が開始される際に、出力パターン取得部35により連続的に取得される出力パターンの順番は、欠け歯部23に対応して生成された出力パターン「LH」を0番として、1周期分の出力パターン「LL」、「LH」、「HH」、「LH」を繰り返した順番となる。
次に、処理部32の置換部35は、基準位置から連続的に取得される出力パターンのうち、所定間隔ごとの出力パターンを他の出力パターンに置き換える(ステップST107)。出力パターン取得部35では、欠け歯部23に対応して生成された出力パターン「LH」のあとは、4つの出力パターン「LL」、「LH」、「HH」、「LH」を繰り返した順番に出力パターンが取得される。ここで、所定間隔は、1周期分の出力パターンの数に応じて設定すれば良く、例えば取得される出力パターンの順番をカウントし、その順番を4(1周期分の出力パターンの数)で割った際にあまりが2となる順番(2番、6番、10番・・・)の出力パターン「LH」を他の出力パターン「LL」に置き換えて、記憶部33に記憶する。これにより、図4−6に示すように、実際に記憶部33に記憶される置き換え後の出力パターンの順番は、図4−5に示す出力パターンの順番において、出力パターン「LL」と出力パターン「HH」と間である出力パターン「LH」が他の出力パターン「LL」に置き換えられたものとなる。つまり、図4−6に示す記憶された出力パターンの順番は、図4−5に示す実際に連続的に取得された出力パターンの順番と異なるものとなる。
次に、処理部32の回転方向検出部37は、直前に記憶された出力パターンと取得された出力パターンとの順番を記憶された出力パターンの順番とを比較する(ステップST108)。ここで、例えば、欠け歯部23に対応して取得された出力パターン「LH」を0番として、出力パターン取得部34により、12番目に取得される出力パターン「LH」の際に、クランクシャフト40が正回転から逆回転となるとする。この場合は、図4−7に示すように、出力パターン取得部34により、クランクシャフト40の正回転時と同様に、1周期分の出力パターン「LL」、「LH」、「HH」、「LH」を繰り返した順番に出力パターン(12番、13番、14番・・・)が連続的に取得されることなる。つまり、クランクシャフト40の正回転時に連続的に取得された出力パターンの順番と、逆回転時に連続的に取得された出力パターンの順番とは同じである。しかし、図4−6に示す記憶部32に順次記憶された出力パターンの順番は、置き換えが行われたあとであるため、逆回転時に連続的に取得された出力パターンの順番と異なる隣り合う出力パターンの順番がある。つまり、処理部32の回転方向検出手段37は、連続的に取得された出力パターンとこの出力パターンが取得される直前に記憶部32に記憶された出力パターンとの組み合わせ(記憶された出力パターン、取得された出力パターンの順の組み合わせ)と記憶部に記憶された隣り合う出力パターンの組み合わせのいずれかとの比較を行う。
次に、処理部32の回転方向検出部37は、直前に記憶された出力パターンと取得された出力パターンとの順番と同じ順番が記憶部に記憶された出力パターンの順番にあるか否かを判断する(ステップST109)。同じ順番があれば、クランクシャフト40は正回転であるため、ステップST106〜ステップST109を繰り返す。一方、同じ順番がなければその時点でクランクシャフト40が逆回転していることが判断できるため、回転方向検出部37は、クランクシャフト40が逆転したことを検出する(ステップST110)。
以上により、この実施例1にかかる回転角検出装置1−1は、2つのコンパレータ(第1コンパレータ15および第2コンパレータ16)を備える1つの回転角センサ10により、被検出対象であるギヤ20の回転方向、すなわちクランクシャフト40の回転方向を検出することができる。また、処理部32の回転方向検出部37は、取得される出力パターンごとに、クランクシャフト40の回転方向を検出するので、瞬時にクランクシャフト40の逆転を検出することができる。
なお、処理部32の回転方向検出部37は、出力パターン取得部35により連続的に取得された出力パターンの出力期間に基づいて、クランクシャフトの回転方向を検出することもできる。図4−5に示すように、出力パターン取得部35により連続的に取得される出力パターンは、周期的に変化するものである。ここで、この1周期には、同一の出力パターン「LH」が2つ含まれる。この同一の出力パターン「LH」の出力期間は、歯溝22の幅W2を歯21の幅W1より広くすることで、異ならせることができる。これは、歯溝22の幅W2を歯21の幅Wよりも広くすることで、第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13が歯21に最も近づいている期間と、この歯21から最も離れている期間との差を広げることができ、この差が同一の出力パターン「LH」の出力期間の差となるためである。
処理部32の置換部35は、同一の出力パターン「LH」のうち出力期間が短い方の出力パターン「LH」を他の出力パターン「LL」に置き換える。この場合、クランクシャフト40の正回転時には、図4−5に示すように、置き換えられる取得された出力パターン「LH」の直前に記憶される出力パターンは「LL」となる。一方、クランクシャフト40の逆回転時には、図4−7に示すように、置き換えられる取得された出力パターン「LH」の直前に記憶される出力パターンは「HH」となる。そして、処理部32の回転方向検出部37は、置き換えられる取得された出力パターン「LH」の直前に記憶された出力パターンが出力パターン「LL」あるいは出力パターン「HH」のいずれであるかを判断する。これにより、処理部32の回転方向検出部37は、クランクシャフト40の回転方向を検出することができる。つまり、処理部32の回転方向検出部37は、置き換えられる取得された出力パターン「LH」の直前に記憶された出力パターン「HH」であると判断することで、クランクシャフト40が逆転したことを検出する。
図5は、実施例2にかかる回転角検出装置の構成例を示す図である。図6は、ヒステリシスコンパレータの回路構成例を示す図である。図5に示す回転角検出装置1−2が、図1に示す回転角検出装置1−1と異なる点は、2つの第1コンパレータ15および第2コンパレータ16のかわりに、ヒステリシスを有する1つのヒステリシスコンパレータ17を用いた点である。なお、図5に示す回転角検出装置1−2の基本的構成は、図1に示す回転角検出装置1−1の基本的構成と同様であるため、その説明は省略する。
ヒステリシスコンパレータ17は、第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子との間の電気信号が入力され、電気信号を2値化し、2値化信号であるパルス信号をECU30へ出力するものである。ヒステリシスコンパレータ17は、図5に示すように、この第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13との間に接続されており、この第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13の電圧の変化が電気信号として入力される。このヒステリシスコンパレータ17は、図6に示すように、オペアンプ17aと、2つの抵抗17b,17cと、リファレンス電源17dと、シュミット回路(ヒステリシス回路)が構成されている。このヒステリシスコンパレータ17は、入力された電気信号の電圧上昇時における閾値VCと電圧下降時のおける閾値VDとの値が異なる特性を有する。
次に、この実施例2にかかる回転角検出装置1−2の動作方法について説明する。図7は、この実施例2にかかる回転角検出装置の動作フローである。また、図8−1〜4は、この実施例2にかかる回転角検出装置1−2の動作説明図である。なお、図5に示す実施例2にかかる回転角検出装置1−2において、処理部32の回転角検出部38によるクランクシャフト40の回転角の検出および基準位置検出部34によるギヤ20の基準位置の検出は、図1に示す実施例1にかかる回転角検出装置1−1と同様であるため、その説明は省略する。
まず、1つのヒステリシスコンパレータ17を備える回転角センサ10の動作について説明する。図8−1に示すように、クランクシャフト40の正回転とともにギヤ20が同一方向に回転することで、磁石11とギヤ20との間で発生する磁界の変化が変化し、第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13の抵抗値が変化し、図8−2に示すように、この第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13との間の電圧が変化する。この電圧の変化が電気信号として、ヒステリシスコンパレータ17に出力される。
ヒステリシスコンパレータ17は、図8−2に示す入力された電気信号を閾値VC、閾値VDで二値化し、パルス信号をECU30に出力する。このヒステリシスコンパレータ17から出力されるパルス信号は、図8−3および図8−4に示すように、電気信号の電圧上昇時に電圧が閾値VC以上となるとHi状態となり、電圧下降時に電圧が閾値VD以上となるとLo状態となる。
この実施例2にかかる回転角検出装置1−2の動作は、図7に示すように、まず、処理部32の回転方向検出部37は、ヒステリシスコンパレータ17から出力されたパルス信号を取得する(ステップST201)。次に、この回転方向検出部37は、取得されたパルス信号のHi状態の期間THiとLo状態の期間TLoを取得する(ステップST202)。
次に、回転方向検出部37は、取得されたHi状態の期間THiとLo状態の期間TLoとの比THi/TLoが所定値T1以上であるか否かを判断する(ステップST203)。回転方向検出部37に取得されるパルス信号は、図8−3および図8−4に示すように、被検出対象であるギヤ20の回転方向、すなわちクランクシャフト40の回転方向により、Hi状態の期間THiとLo状態の期間TLoとの差が異なる。具体的には、図8−3に示すように、クランクシャフト40の正回転時に取得されるパルス信号は、Hi状態の期間THiがLo状態の期間TLoよりも長くなる。一方、図8−4に示すように、クランクシャフト40の逆回転時に取得されるパルス信号は、Hi状態の期間THiがLo状態の期間TLoよりも短くなる。従って、回転方向検出部37は、取得したパルス信号のHi状態の期間(Lo状態の期間)と直前に記憶されたLo状態の期間(Hi状態の期間)との比THi/TLoを算出し、この算出された比THi/TLoと所定値T1とを比較する。
ここで、所定値T1は、クランクシャフト40の正回転時には比THi/TLoが1以上となり、クランクシャフト40の逆回転時には比THi/TLoが1未満となるため、T1=1とする。これは、ギヤ20は、図5に示すように、歯溝22の幅W2を歯21の幅W1より広く設定されているので、第1磁気抵抗素子12および第2磁気抵抗素子13が歯21に最も近づいている期間と、この歯21から最も離れている期間との差を広げることができ、この差がヒステリシスコンパレータ17から出力されるパルス信号のHi状態の期間とLo状態の期間の差となるためである。なお、上記ギヤ20のおいては、歯溝22の幅W2が歯21の幅W1の1.5倍以上となるように設定されていることが好ましい。これにより、ヒステリシスコンパレータから出力されるパルス信号のHi状態の期間とLo状態の期間との差を広げることができ、クランクシャフト40の正回転時の比THi/TLoと、逆回転時の比THi/TLoとの差を確実に広げることができる。
次に、回転方向検出部37は、Hi状態の期間THiとLo状態の期間TLoとの比THi/TLoが所定値T1以上であれば、クランクシャフト40は正回転であるため、ステップST202〜ステップST203を繰り返す。一方、比THi/TLoがT1未満であれば、その時点でクランクシャフト40が逆回転していることが判断できるため、回転方向検出部37は、クランクシャフト40が逆転したことを検出する(ステップST204)。
以上により、この実施例2にかかる回転角検出装置1−1は、1つのヒステリシスコンパレータ17を備える1つの回転角センサ10により、被検出対象であるギヤ20の回転方向、すなわちクランクシャフト40の回転方向を検出することができる。また、処理部32の回転方向検出部37は、取得したパルス信号のHi状態あるいはLo状態ごとに、クランクシャフト40の回転方向を検出するので、瞬時にクランクシャフト40の逆転を検出することができる。
なお、上記実施例では、ギヤ20の歯溝22の幅W2を歯21の幅W1より広く(1.5倍以上に)設定することで、ヒステリシスコンパレータ17から出力されるパルス信号のHi状態の期間とLo状態の期間とに差を広げているがこれに限定されるものではない。例えば、第1磁気抵抗素子12の初期抵抗値と第2磁気抵抗素子の初期抵抗値13とを異ならせても良い。この場合、ヒステリシスコンパレータ17に出力される電気信号は、その電圧変化が低電圧側に長く維持される。従って、ギヤ20の歯溝22の幅W2と歯21の幅W1とが同一であっても、ヒステリシスコンパレータ17から出力されるパルス信号のHi状態の期間とLo状態の期間とに差を広げることができる。
以上のように、この発明にかかる回転角検出装置は、クランクシャフトの逆転を検出する回転角検出装置に有用であり、特に、1つの回転角センサでクランクシャフトの逆転を検出するので、構造の簡素化や部品点数の抑制による低コスト化を図るのに適している。
実施例1にかかる回転角検出装置の構成例を示す図である。 実施例1にかかる回転角検出装置の部分拡大図を示す図である。 この実施例1にかかる回転角検出装置の動作フローである。 第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子と回転するギヤとの関係を示す図である。 第1コンパレータおよび第2コンパレータに出力される電気信号を示す図である。 第1コンパレータからECUに出力されるパルス信号を示す図である。 第2コンパレータからECUに出力されるパルス信号を示す図である。 クランクシャフトの正回転時における出力パターン順番を示す図である。 置き換え後の出力パターン順番を示す図である。 クランクシャフトの逆回転時における出力パターン順番を示す図である。 実施例2にかかる回転角検出装置の構成例を示す図である。 ヒステリシスコンパレータの回路構成例を示す図である。 この実施例2にかかる回転角検出装置の動作フローである。 第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子と回転するギヤとの関係を示す図である。 ヒステリシスコンパレータに出力される電気信号を示す図である。 クランクシャフトの正回転時におけるヒステリシスコンパレータからECUに出力されるパルス信号を示す図である。 クランクシャフトの逆回転時におけるヒステリシスコンパレータからECUに出力されるパルス信号を示す図である。
符号の説明
1−1,1−2 回転角検出装置
10 回転角センサ
11 磁石
12 第1磁気抵抗素子
13 第2磁気抵抗素子
14 電源
15 第1コンパレータ
16 第2コンパレータ
17 ヒステリシスコンパレータ
20 ギヤ(被検出対象)
21 歯
22 歯溝
23 欠け歯部
30 ECU
31 入出力ポート
32 処理部
33 記憶部
34 基準位置検出部
35 出力パターン取得部
36 置換部
37 回転方向検出部
38 回転角検出部
40 クランクシャフト

Claims (7)

  1. 被検出対象の回転角を検出する回転角検出装置において、
    回転方向に等間隔に形成される多数の歯を有する被検出対象と、
    前記被検出対象の歯と対向する位置に配置される磁石と、
    前記被検出対象と前記磁石との間に発生する磁界の変化により抵抗値が変化する第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子と、
    前記第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子との間の電気信号が入力され、それぞれ異なる閾値に基づいて、当該電気信号を2値化する第1コンパレータおよび第2コンパレータと、
    前記第1コンパレータおよび第2コンパレータから出力される2値化信号のそれぞれのHi状態およびLo状態に基づく出力パターンを連続的に取得する出力パターン取得手段と、
    前記連続的に取得される出力パターンを順次記憶する記憶手段と、
    前記順次記憶する出力パターンのうち、所定間隔ごとの出力パターンを他の出力パターンに置き換えて前記記憶手段に記憶する置換手段と、
    前記順次記憶された出力パターンの順番に基づいて被検出対象の回転方向を検出する回転方向検出手段と、
    を備えることを特徴とする回転角検出装置。
  2. 前記第1コンパレータあるいは第2コンパレータの少なくともいずれか一方から出力される2値化信号のHi状態およびLo状態に基づいて被検出対象の回転角を検出する回転角検出手段をさらに備え、
    前記回転方向検出手段は、前記検出された被検出対象の回転角に基づいた被検出対象の回転数が所定回転数以下の場合に、被検出対象の回転方向を検出することを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記連続的に取得される出力パターンに基づいて被検出対象の基準位置を検出する基準位置検出手段をさらに備え、
    前記記憶手段は、前記被検出対象の基準位置を検出することを条件として、前記連続的に取得される出力パターンを順次記憶することを特徴とする請求項1または2記載の回転角検出装置。
  4. 被検出対象の回転角を検出する回転角検出装置において、
    回転方向に等間隔に形成される多数の歯を有する被検出対象と、
    前記被検出対象の歯と対向する位置に配置される磁石と、
    前記被検出対象と前記磁石との間に発生する磁界の変化により抵抗値が変化する第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子と、
    前記第1磁気抵抗素子および前記第2磁気抵抗素子との間の電気信号が入力され、当該電気信号を2値化するシュミット回路で構成されるヒステリシスコンパレータと、
    前記ヒステリシスコンパレータから出力される2値化信号のHi状態の出力期間とLo状態の出力期間との比に基づいて、被検出対象の回転方向を検出する回転方向検出手段と、
    を備えることを特徴とする回転角検出装置。
  5. 前記被検出対象の歯は、歯溝の幅が前記歯の幅よりも広く形成されていることを特徴とする請求項4に記載の回転角検出装置。
  6. 前記第1磁気抵抗素子の初期抵抗値と前記第2磁気抵抗素子の初期抵抗値とが異なることを特徴とする請求項4に記載の回転角検出装置。
  7. 前記歯溝の幅は、前記歯の幅の1.5倍以上であることを特徴とする請求項5に記載の回転角検出装置。
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