JP4447080B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胃など体腔内にスコープを挿入し、体腔映像をモニタに映し出すことで患部を診断、処置する内視鏡装置に関し、特に、手術や検査時において、モニタ上に映し出される体腔画像の患部付近を拡大して表示することができる拡大表示機能を備えた拡大式内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、モニタに映し出される体腔画像において、患部を重点的に拡大して表示することができる拡大表示機能が備えられた内視鏡装置が知られている。このような内視鏡装置では、体腔画像の一部を拡大させることにより、患部付近の映像が画面全体に表示される。患部が画面全体に大きく表示されることにより、手術をする時には患部を十分確認することができ、また、患部の状態について、正確に診断することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ズームレンズを備えたスコープを用いて体腔画像を拡大表示する場合、通常の表示に比べて狭い観察エリアでの体腔画像が表示される。すなわち、画面に表示される体腔画像の視野(画角)が狭くなる。そのため、スコープを保持している手のブレや、あるいは、胃のように体腔自体が変動することによって観察エリアが僅かにずれた場合でも、画面上では大きな体腔画像のずれが生じ、観察したい患部周辺の画像が画面から外れてしまう恐れがある。このような画像のずれが手術などの最中に起こると、手術などの進行が妨げられる。
【0004】
本発明は、体腔画像を拡大表示する場合、画面に表示される体腔画像の観察エリアを特定のエリアに維持し続けることができる内視鏡装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡装置は、スコープの先端部分に設けられた撮像素子を有し、被写体に光が反射することで撮像素子に形成される被写体像を撮像する撮像手段と、先端部分と連結している湾曲部を所定方向に湾曲させる湾曲動作を制御する湾曲部駆動制御手段と、撮像素子に形成された被写体像を、画面に表示する通常表示手段と、画面に表示される被写体像の一部を拡大した拡大被写体像を画面に表示する拡大表示手段と、拡大被写体像を画面に表示する間、撮像素子に形成される被写体像において、被写体に対する先端部分の相対的位置の変動によって被写体像のずれが生じているか否か検出する画像ずれ検出手段と、被写体像のずれが検出された場合、被写体像のずれと被写体像のずれに応じた湾曲部の湾曲角との関係式に基づき前記湾曲部を湾曲させることによって、被写体像のずれを自動的に相殺するように補正する画像ずれ補正手段とを備えたことを特徴とする。これにより、被写体像のずれが検出された場合、湾曲部がずれを補正するように湾曲され、特定の観察エリアを維持した状態で拡大被写体像を画面に表示することができる。
【0006】
画像ずれ検出手段は、撮像素子に形成される被写体像において、先端部分の相対的位置の変動から生じる動きベクトルを検出することが望ましい。この場合、画像ずれ補正手段は、動きベクトルに基づいて、先端部分の相対的な位置ずれ移動量を算出し、さらに、位置ずれ移動量に応じた湾曲角だけ湾曲部を湾曲させることによって、被写体像のずれを補正するが望ましい。これにより、被写体像のずれを補正する分の湾曲角だけ湾曲部が湾曲される。
【0007】
スコープは、先端部分と接続される、湾曲部を湾曲させるためのワイヤを内部に有し、さらに、湾曲部の遠隔操作が可能となるように、ワイヤを押し引きするための操作ノブを有することが望ましい。これにより、湾曲部を操作ノブによって遠隔操作が可能となる。
【0008】
拡大表示手段は、先端部分に設けられた像倍率の変更可能な対物光学系と、対物光学系の像倍率を任意設定するための変倍操作ノブとを有し、変倍された対物光学系を介して撮像素子に被写体像を結像させることによって、拡大被写体像を画面に表示することが望ましい。例えば、対物光学系は、複数の光学レンズから構成され、変倍操作ノブの操作に連動して各光学レンズの相対的位置が光軸に沿って変位することで焦点距離が任意変更されるズーム光学系である。
【0009】
このような対物光学系を移動させる拡大表示手段を内視鏡装置が備える場合、スコープは、湾曲部の湾曲角と操作ノブの回転角との関係と、変倍操作ノブの回転角と拡大率との関係と、通常表示で撮像素子に形成される被写体像において測定される通常表示動きベクトルと先端部分の位置ずれ移動量との関係とをデータとして格納する不揮発性メモリを有することが望ましい。そして、拡大表示の間、画像ずれ検出手段は、拡大表示を始める時に撮像素子に形成された被写体像と拡大表示を開始してから順次撮像される被写体像とを比較することによって、拡大表示における拡大表示動きベクトルを検出し、拡大率に基づいて拡大表示動きベクトルから通常表示動きベクトルを算出することが望ましい。さらに、画像ずれ補正手段は、通常表示動きベクトルに応じた位置ずれ移動量を求め、さらに、位置ずれ移動量と、最大近接観察深度と、被写体像のずれを補正するのに必要とされる補正湾曲角との関係を示す算術式に基づいて、補正湾曲角を求めることが望ましい。そして、画像ずれ補正手段は、得られた補正湾曲角に基づき、補正湾曲角から補正湾曲角に応じた前記操作ノブの補正回転角を求め、補正回転角だけ前記操作ノブを、例えば、モータの駆動で回転させることが望ましい。これにより、拡大表示の時に被写体像のずれが生じると、ずれを補正するように自動的に湾曲部が湾曲される。
【0010】
あるいは、拡大表示手段は、前撮像素子に形成される被写体像において、一部の部分的画像に応じた部分画像データを抽出し、部分画像データを電気的に画像処理することにより、拡大被写体像を画面に表示することが望ましい。
【0011】
このような電気的な画像処理による拡大表示手段を内視鏡装置が備える場合、、スコープは、湾曲部の湾曲角と操作ノブの回転角との関係と、撮像素子に形成される前記被写体像において測定される動きベクトルと先端部分の位置ずれ移動量との関係をデータとして格納する不揮発性メモリを有することが望ましい。そして、拡大表示の間、画像ずれ検出手段は、拡大表示を始める時に撮像素子に形成された被写体像と拡大表示を開始してから順次撮像される被写体像とを比較することによって、動きベクトルを検出することが望ましい。さらに、画像ずれ補正手段は、動きベクトルに応じた位置ずれ移動量を求め、位置ずれ移動量と、最大近接観察深度と、被写体像のずれを補正するのに必要とされる湾曲部の補正湾曲角との関係を示す算術式に基づいて、補正湾曲角を求めることが望ましい。そして、画像ずれ補正手段は、得られた補正湾曲角に基づき、補正湾曲角から補正湾曲角に応じた前記操作ノブの補正回転角を求め、補正回転角だけ操作ノブを、例えば、モータの駆動で回転させることが望ましい。これにより、拡大表示の時に被写体像のずれが生じると、ずれを補正するように自動的に湾曲部が湾曲される。
【0012】
あるいは、拡大表示手段は、対物光学系の像倍率を変えることにより、拡大被写体像を画面に表示するとともに、さらに、拡大被写体像における一部の部分的画像に応じた部分画像データを抽出し、部分画像データを電気的に画像処理することにより、さらなる拡大被写体像を画面に表示可能であることが望ましい。
【0013】
画像ずれ検出手段は、拡大被写体像の表示が開始されたことを検出する拡大表示開始検出手段を有することが望ましい。この場合、画像ずれ補正手段は、拡大表示開始検出手段により拡大表示の開始が検出されると、被写体像のずれを補正し、拡大表示の開始が検出されない間、被写体像のずれを補正しないことが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
図を参照して、本発明の実施形態である内視鏡装置について説明する。本発明の内視鏡装置は、胃など体腔内にスコープを挿入し、モニタに体腔画像を映し出すことによって患部を検査、処置するための装置である。
【0015】
図1は、第1の実施形態である内視鏡装置の構成要素であるスコープを示した斜視図である。
【0016】
スコープ10は、操作部13と挿入部12から構成される、いわゆる電子式スコープである。挿入部12は、軟性部12a、湾曲部12b、先端硬性部(先端部分)12cが順次連結することで形成されている。操作部13には、操作ノブ15X、15Y、拡大ノブ(変倍操作ノブ)15F、吸引口14a、送気用口14bが設けられており、さらに、操作部13にはライトガイドケーブル11が接続されている。なお、ライトガイドケーブル11は、光源装置を含むプロセッサ(不図示)に接続される。
【0017】
挿入部12は、処置あるいは検査において体腔内に挿入される部分であり、軟性部12aは、撓むように形成されている。湾曲部12bは、操作部13の操作ノブ15X、15Yの遠隔操作により任意の方向に湾曲可能である。先端硬性部12cの表面には、ライトガイド端12caと、先端硬性部12c内に設けられた撮像素子および対物光学系(ともに不図示)をカバーするカバーレンズ12cbと、送気、送水用ノズル口12ccと、吸引チャンネル12cdとが設けられている。この送気用ノズル口12ccと吸引チャンネル12cdを利用して、手術などが行われる。
【0018】
先端硬性部12c内においては、カバーレンズ12cの方から順に、第1レンズ、第2レンズ(どちらも不図示)、撮像素子が配置され、カバーレンズ12c、第1レンズ、第2レンズの3つのレンズにより対物光学系が構成されている。第1レンズ、第2レンズは、ズーム光学系であり、拡大操作ノブ15Fの操作に連動して対物光学系の光軸周りに回動するカム環(図示せず)に取り付けられている。したがって、操作ノブ15Fが操作されると、2つのレンズ間の光軸方向に沿った相対的距離が連続的に変化することで焦点距離が変更され、いわゆるズーミング(変倍動作)が施される。拡大ノブ15Fは、通常表示の場合(拡大表示をしない時)、基準位置ZZにあり、拡大ノブ基準指標ZCと基準位置ZZは、一直線状にある。このとき、対物光学系の焦点距離は最も短い。
【0019】
このように、スコープ10では、湾曲部12bを遠隔操作するための操作ノブ15X、15Yの操作、およびレンズ間の相対的距離を変えるための拡大ノブ15Fの操作が可能であり、これらの操作により、湾曲部12bを観察したい方向に湾曲させることができ、また、観察している画像をズームアップさせることができる。
【0020】
図2は、スコープ10の先端硬性部12cおよび湾曲部12bを示した斜視図である。
【0021】
スコープ10の挿入部12内には、2本のワイヤー(押し引き部材)C1、C2が挿入されており、操作部13の操作ノブ15X、15Yに連結された各プーリ−(図示せず)にそれぞれ巻きつけられている。ワイヤーC1は、湾曲部12bを左右方向に湾曲させるワイヤーである。ここで、挿入部12の左側部分を通り、先端硬性部12cの左側に固着したワイヤー部分を、ワイヤーCLとする。一方、挿入部12の右側部分を通り、先端硬性部12cの右側に固着するワイヤー部分を、ワイヤーCRとする。同じように、ワイヤーC2において、挿入部12の上側部分を通り、先端硬性部12cの上側に固着するワイヤー部分をワイヤーCT、挿入部12の下側部分を通り、先端硬性部12cの下側に固着するワイヤー部分をワイヤーCBとする。
【0022】
湾曲部12bを左へ湾曲させるように操作ノブ15Xを時計回りに回すと、ワイヤーCL,CRが押し引きされる。すなわち、操作ノブ15Xの回転に従ってプーリーが回転し、この回転に連動して、ワイヤーCLが操作部13の方向に引かれ、逆に、ワイヤーCRが先端硬性部12cの方向に押される。これにより、湾曲部12bは左方向に湾曲する。逆に、湾曲部12bを右へ湾曲させる場合(操作ノブ15Xを半時計回りに回す場合)、今度は、ワイヤーCRが引かれ、ワイヤーCLが押される。
【0023】
同様にして、操作ノブ15Yを操作することより、湾曲部12bは上下方向に湾曲する。ただし、操作ノブ15を時計回りに回転させると上方向に湾曲し、操作ノブ15Yを半時計回りに回転させると下方向に湾曲する。
【0024】
なお、湾曲部12bは、左右上下方向にそれぞれ180度以上湾曲可能である。
【0025】
図3は、湾曲部12bの左右方向の湾曲角と操作ノブ15Xの回転角との関係を示した図である。なお、以下では、左右方向の湾曲角をθh 、上下方向(操作ノブ15Y)の湾曲角を、θv と表す。
【0026】
湾曲部12bの湾曲角θh は、先端硬性部12cの中心点を通る軸線BNに基づいて計測される。このとき、湾曲部12bが湾曲していない時の軸線BN0を基準として、湾曲角θh が測定される。操作ノブ15Xの回転角ωも、湾曲部12bが湾曲していない時の軸線BM0に基づいて計測される。
【0027】
操作ノブ15Xをωだけ時計回りに回転させると、湾曲部12bは左方向へθh だけ湾曲するとする。このとき、湾曲角θh と操作ノブ15Xの回転角度ωとは次式で示す関係にある。ただし、fは、θh を変数とする関数である。
ω=f(θh ) ・・・・・(1)
(1)式は、湾曲部12bが湾曲可能な範囲で成立する。
【0028】
同様に、操作ノブ15Yの回転角γと湾曲部12bとの関係も、次式によって表される(図示せず)。ただし、gは、θv を変数とする関数である。
γ=g(θv ) ・・・・・(2)
【0029】
このように、操作ノブ15X、15Yの回転角ω、γは、湾曲角θh 、θv とそれぞれ一対一の関係にあり、湾曲角θh 、θv が定まると、(1)、(2)式により、それぞれ回転角ω、γが求められる。
【0030】
図4は、第1の実施形態である内視鏡装置の電気回路を示したブロック図である。スコープ10は、光源装置を含むプロセッサ30と接続され、また、プロセッサ30には、モニタ51とキーボード52、プリンタ53が接続されている。なお、内視鏡装置全体の制御は、制御回路50により行われる。
【0031】
プロセッサ30内の光源44から放射された光は、集光レンズ45を介してライドガイドケーブル17の入射端17aに入射する。ライトガイドケーブル17に入射した光は、ライトガイドケーブル17の出射端17bから出射し、体腔Wに照明する。
【0032】
体腔Sが照明されて光が反射することで得られる体腔Sの画像は、カバーレンズ12cb、第1レンズ18a、第2レンズ18bを介してCCDである撮像素子19上において結像される。撮像素子19上には、赤(R)、青(B)、緑(B)の各色に応じたモザイクフィルタが設けられ、光電変換により各色に応じた画像信号が撮像素子19上において光電変換により発生する。光電変換により発生した画像信号は、画像信号処理回路31により読み出され、1フレーム分の画像信号が画像信号処理回路25に送られる。1フレーム分の画像信号は、所定の時間間隔(ここでは、1/30秒)で順次読み出される。
【0033】
第1レンズ18a、第2レンズ18bは、ワイヤーW1、W2とそれぞれ接続されており、ワイヤーW1、W2は、ギア28a、28bを介して、拡大ノブ15Fとつながっている。拡大ノブ15Fが操作されると、ギア28a、28bの回転に連動して第1レンズ18a、第2レンズ18bが光軸MMに沿ってそれぞれ移動する。これにより、第1レンズ18a、第2レンズ18b間の相対的距離が変化し、焦点距離が変わる。このような焦点距離の変動をすることにより、拡大した体腔Wの画像をモニタ51に表示することができる。本実施形態では、ズーミングによる像倍率は、1〜8倍の範囲に収められている。
【0034】
画像信号処理回路31では、読み出された各色に応じた画像信号に対してノイズ除去などが施され、また、入力される画像信号を安定化させるためのサンプルホールド処理が施される。各処理が施された画像信号は、A/D変換器32に入力され、アナログ信号からデジタル信号に変換される。そして、デジタル化された画像信号の中で、赤色Rに応じた画像信号は、Rメモリ33R、緑色Gに応じた画像信号は、Gメモリ33G、青色Bに応じた画像信号は、Bメモリ33Bにそれぞれ順次送られ、一時的に各メモリに格納される。
【0035】
Rメモリ33R、Gメモリ33G、Bメモリ33Bに格納された各色に応じた画像信号は、タイミングジェネレータ48により同期化され、D/A変換器37および分割テーブル34に送られる。D/A変換器37では、同期化された各色の画像信号がアナログ信号に変換され、ビデオ処理回路38に送られる。ビデオ処理回路38では、ホワイトバランス調整やガンマ補正などの画像処理が行われ、さらに、モニタ51へ出力できるように、R、G、Bに応じた画像信号がビデオ信号(輝度信号、色差信号)に変換される。ビデオ信号に変換された画像信号は、ビデオ処理回路38からモニタ51へ出力される。これにより、体腔画像が動画像としてモニタ51に映し出される。
【0036】
分割テーブル34では、1フレーム分の画像が複数のブロック毎に分割されるように、各色に応じた画像信号が処理され、処理された画像信号は、判別回路42に送られる。処理された画像信号は、順次判別回路42に送られ、それとともに、所定の時間だけタイミングを遅らせて、判別回路42に入力された画像信号がエリアメモリ41に入力される。そして、判別回路42では、エリアメモリ41に入力される以前に読み出された画像信号と新しく判別回路42に入力される画像信号とが比較され、撮像した体腔画像に動きが生じているか否か検出される。
【0037】
制御回路50は、CPU46、エリアメモリ41、判別回路42、分割テーブル34から成り、CPU46には、RAM40a、ROM40bが設けられている。ROM40bには、被写体像のずれを補正するのに関連した算術式があらかじめ記録されている。この算術式は、後で詳述する。
【0038】
スコープ10内のEEPROM24には、スコープ10に関連するデータがあらかじめ書き込まれている。そして、スコープ10がプロセッサ30に接続されると、それらスコープ10に関連したデータは、CPU46により読み出され、RAM40に一時的に格納される。スコープ10に関するデータには、湾曲部12bの湾曲角θh 、θv と操作ノブ15X、15Yの回転角ω、γとの関係式((1)、(2)式)と、拡大ノブ15Fの回転角と拡大率Mとの関係式と、最大近接観察深度と、動きベクトルと先端硬性部12cの相対的位置ずれ移動量との関係式などが含まれており、接続されているスコープ10の種類によってそれぞれ値が異なる。この接続されるスコープ10に関するデータに基づいて、拡大表示における体腔画像のずれ補正が実行される。なお、近接観察深度、動きベクトル、先端硬性部12cの位置ずれ移動量、拡大率Mに関しては、後で詳述する。
【0039】
拡大ノブ15Fが操作されると、回転角検出回路26(拡大表示開始検出手段)により拡大表示が開始されたことが検出されるとともに、今までモニタ51に表示された被写体像の一部が拡大された体腔画像が、モニタ51に映し出される。
【0040】
判別回路42において、拡大された体腔画像のずれ(動きベクトル)が検出されると、スコープ10の湾曲部12bは、体腔画像のずれを相殺するように湾曲駆動される。このとき、駆動信号が、CPU46からモータ20、21に送られ、モータ20、21の駆動により操作ノブ15X、15Yが回転し、これにより、ワイヤーCL、CR(C1)およびCT、CB(C2)がそれぞれ押し引きされる。モータ20、21は、ステッピングモータであり、CPU46から送られてくる駆動信号、すなわちパルス信号のパルス数に従って所定の回転量だけ回転する。回転角検出回路22、23では、操作ノブ15X、15Yの回転角ω、γがそれぞれ検出される。このような湾曲部12bの駆動制御機構によって、湾曲部12bを手動でなく自動的に湾曲させることができる。
【0041】
スコープ10内のワイヤーW1、W2には、モータ25が接続されており、モータ25が駆動されると、2つのギア28a、28bがそれぞれ相反する方向に引っ張られ、これにより、第1レンズ18a、第2レンズ18b間の相対的距離が光軸MMに沿って変わる。
【0042】
体腔画像とともに患者名などのキャラクタ情報をモニタ51に表示するため、キャラクタ情報に応じたキャラクタ信号が、CPU46の制御によってキャラクタジェネレータ39において読み出され、得られたキャラクタ信号は、ビデオ処理回路38に送られる。そして、モニタ51の所定の位置にキャラクタ情報が表示されるように、キャラクタ信号の出力タイミングがビデオ処理回路38において調整される。これにより、体腔画像とともにキャラクタ情報をモニタ51に表示することができる。
【0043】
パネルスイッチ43には、プリンタ53を稼動させるためのスイッチなどが設けられ、プリンタ53が印刷可能な状態になると、体腔画像をプリンタ用紙(印刷用紙)に印刷することができる。キーボード52では、患者名などのデータ処理のための操作が行われ、キーボード52が操作されると、その操作に応じた信号が、CPU46に入力される。
【0044】
タイミングジェネレータ48は、画像信号処理回路31、A/D変換器32、メモリ33R、33G、33B、D/A変換器37、ビデオ処理回路38、判別回路42に同期信号を出力しており、これにより、各回路に対する信号の入出力のタイミングが調整される。
【0045】
図5、図6は、モニタ51に映し出される体腔画像を示した図である。
【0046】
図5は、通常表示における体腔Wの画像を示している。画面MTには、観察したい患部JNが画面MTの中央付近に表示されている。
【0047】
拡大ノブ15Fを基準位置ZZ(図1参照)から所定量だけ回転させると、図5の画像領域LAの部分が拡大され、拡大された体腔画像が画面MTに表示される(図6参照)。この時の表示を、拡大表示と呼ぶ。ただし、ここでの拡大率Mは2倍である。このような拡大ノブ15Fの操作により、観察したい患部JNが画面全体に表示され、処置や検査中において患部の状態を正確に確認することができる。
【0048】
なお、拡大率Mは、通常表示(拡大ノブ15Fが基準位置ZZにある時の表示状態)における画面MTの体腔画像に対する倍率として定義する。すなわち、拡大率Mは、ズーム機能を有する対物光学系における像倍率に等しい。したがって、拡大率Mが2倍であれば、患部JNの寸法は、画面MT上において通常表示の時の2倍の大きさとなる。
【0049】
本実施形態では、ずれ補正動作の複雑化を防ぐため、連続的に変化する像倍率に対し、回転角検出回路26(図4参照)では、拡大ノブ15Fの回転角を4段間に分割し、4つの拡大率(1、2、4、8倍)に対応させる。したがって、検出される拡大率Mは、1、2、4、8倍のどれか一つなる。
【0050】
図7は、通常表示において画面MTに表示される体腔画像を示した図であり、図8は、拡大表示において画面MTに表示される体腔画像を示した図である。
【0051】
拡大表示にして処置などを行う場合、スコープ10は、動かないように手で保持している。しかしながら、スコープ10を保持するオペレータの手がぶれたりすると、スコープ10の姿勢が変化して先端硬性部12cが動き(移動し)、これにより観察エリアがずれる。すなわち、先端硬性部12cの体腔Wに対する相対的位置がずれてしまう。このようなずれが生じた場合、撮像素子19に形成される体腔画像にずれが生じ、したがって、患部JNの位置が画面MT上でずれる(以下では、観察エリアのずれにより生じる体腔画像のずれを、被写体像のずれという)。
【0052】
観察エリアのずれが僅かである場合、通常表示では、患部JNは画面MT内でそれほど移動せず(図7参照)、患部JNを観察し続けることができる。ところが、拡大表示をする場合、観察エリアの視野(画角)は、通常表示の場合に比べて狭い。すなわち、観察対象である体腔Wに対してより限定した部分を観察エリアとしている。そのため、わずかに観察エリアのずれが生じた場合でも、拡大表示では、患部JNが画面MTの外に移動してしまう(図8参照)。また、胃のような体腔Wは、それ自体動いているため、微小な体腔Wの動きによっても観察エリアが変動してしまい、観察したい患部JNが画面MTから外れてしまう恐れがある。
【0053】
そこで、本実施形態では、観察エリアがずれて被写体像のずれが生じた場合、スコープ10の湾曲部12bを湾曲させることによって被写体像のずれを補正(相殺)する。まず、撮像素子19により撮像された体腔画像に対して動きベクトルを検出する。そして、動きベクトルに基づいて先端硬性部12の相対的な位置ずれの移動量を算出し、その移動量に基づいて湾曲部12bを湾曲させる。
【0054】
ただし、拡大ノブ15Fが基準位置ZZにある状態では、ずれ補正動作は行われず、回転角検出回路26により拡大ノブ15Fの回転が検出されると、ずれ補正動作が実行される。
【0055】
図9は、拡大ノブ15Fが操作されたことによって撮像素子19において形成される拡大された体腔画像を示した図である。以下では、患部JN以外の体腔部分は、同じ色、形状をした変化のない画像であり、患部JNの輪郭が十分認識可能であるとする。
【0056】
順次所定時間間隔で撮像される体腔画像は、分割テーブ34により、複数のブロックに分割されている。ここでは、話を簡単にするため、縦を7ブロック、横を9ブロックに分割している。また、フレーム上において座標軸を取り、縦軸をY、横軸をXで表す。ただし、座標X,Yは、1ブロックを1単位とする。また、撮像素子19には、第1レンズ18a、第2レンズ18bにより上下逆さまに体腔画像が形成されるため、それに合わせて座標軸X−Yも設定する。
【0057】
拡大表示において、患部JNがブロックエリアBL0に収まって表示されている場合、このブロックエリアBL0が動きベクトルを検出するための基準のエリアとされる。ブロックエリアBL0は、2×4(=8)個のブロックから構成されており、患部JNの輪郭部周辺のブロックで囲まれたエリアである。なお、患部JNが表示される範囲となるブロックエリア(ここではBL0)は、患部JNの輪郭周辺における輝度、色の違いから生じる画像信号の変化に基づいて設定される。
【0058】
スコープ10の先端硬性部12bが位置ずれを生じたことなどによって、撮像素子19上に形成される体腔画像に対し、図10に示すように、被写体像のずれが生じたものとする。この時、患部JNは、撮像素子19上においてブロックエリアBL1に表示されている。患部JNがブロックエリアBL0からブロックエリアBL1へ移動した時の移動量が、動きベクトル(拡大表示動きベクトル)ΔR(=(ΔX、ΔY))である。ただし、動きベクトルΔRは、撮像素子19において形成される体腔画像のずれの移動量を示す。
【0059】
動きベクトルΔRは、本実施形態では、次のように求められる。まず、順次撮像される体腔画像が、拡大表示を開始した時の撮像素子19に形成されていた体腔画像と比較され、拡大表示を開始した時の体腔画像と現在撮像されている体腔画像とが一致しているか判断される。そして、図10に示すように、被写体像のずれが生じた場合(患部JNが移動した場合)、ブロックエリアBL0における画像(画像信号)の変化が検出され、患部JNが映し出されていたブロックエリアBL0と同じ画像が、他のブロックエリア(例えば、BL’、BL”など)において映し出されているか探索される。ただし、ブロックエリアBL0と同じ寸法(2×4)のブロックエリアが対象となる。この図10では、ブロックエリアBL1に患部JNが表示されてていることから、ブロックエリアBL0とブロックエリアBL1との距離が、動きベクトルΔR((ΔX、ΔY)=(2、2))として算出される。
【0060】
動きベクトルΔRを検出すると、次に、先端硬性部12cの位置ずれ移動量を求める。
【0061】
ここでまず、図11を用いて、拡大表示におけるスコープ10の先端硬性部12cの位置について説明する。
【0062】
通常、スコープ10の観察深度は、第1レンズ18a、第2レンズ18bのレンズ特性により定められる。特に、拡大表示をする場合、すなわち、観察エリアの画角が狭くなる場合、観察深度は通常表示に比べて狭くなる。なお、観察深度とは、ピントが合う状態でのスコープ10の先端硬性部12cから被写体までの距離範囲のことをいう。
【0063】
患部JNを拡大観察する場合、まず初めに、拡大しない状態(拡大率が1倍)で先端硬性部12cを観察対象である体腔にできるだけ近づけ、近接観察を行う。近接観察をすることによって、観察対象の体腔画像は、画面MTにおいてより大きく映し出される。そして、焦点が合う範囲で体腔Wに一番近接する所まで先端硬性部12cが動かされると、先端硬性部12はその位置で固定され、その後、拡大ノブ15Fが操作される。したがって、スコープ10の通常表示における観察深度がD0〜Dmであっても、拡大表示が開始される時には、先端硬性部12cの位置は、最も体腔Wに近づいた最大近接観察深度D0の位置まで移動されている。また、この最大近接観察深度D0は、拡大表示のときの観察深度の範囲内に収まる。
【0064】
このように、本実施形態では、拡大表示をしている間、スコープ10の先端硬性部12cは、最大近接観察深度D0の位置にあるものとする。
【0065】
図12は、図10に示すような被写体像のずれを生じさせた時の先端硬性部12cの位置ずれを示している。なお、湾曲部12cは任意の湾曲角θh 、θv まで湾曲しているものとする。
【0066】
図10では、患部JNは、撮像素子19において(モニタ51の画面MTにおいて)右上に移動していることから、スコープ10の先端硬性部12cは、左下の方へ(破線から実線へ)ずれたことになる。なお、ここでの左下方向は、湾曲部12bの湾曲方向(上下左右方向)に従う。
【0067】
体腔Wの表面上において、撮像素子19において設定した座標軸X−Y軸に対応するように座標軸x−yを設定する。なお、x方向が湾曲部12bの左右湾曲方向であり、y方向が上下湾曲方向である。
【0068】
先端硬性部12cの中心を通る中心軸線と体腔Wとの交点を、CQ(ずれ前)、CQ’(ずれ後)とすると、先端硬性部12cの位置ずれ移動量Δr(=(Δx、Δy))は、CQとCQ’との距離に等しい。ただし、本実施形態では、先端硬性部12cと体腔Wとの相対的な位置ずれは、観察エリアにおいて設定した体腔W上のx−y平面とほぼ平行に先端硬性部12cが移動して生じるものとする。前記体腔W自体が変動する場合も、先端硬性部12cと平行な移動によりずれが生じるものとする。
【0069】
この位置ずれ移動量Δrと動きベクトルΔRは、1対1の対応関係にあり、位置ずれ移動量Δrは、動きベクトルΔRに基づいて求められる。
【0070】
まず、拡大ノブ15Fが操作されて拡大率がM倍である時に動きベクトルΔRが検出された場合、通常表示における標準動きベクトル(通常表示動きベクトル)ΔR0が次式によって求められる。標準動きベクトルΔR0は、拡大表示で求められた動きベクトルΔRに対し、通常表示にした場合に撮像素子19上で測定される移動量である。
ΔR0=ΔR/M ・・・・・・(3)
これは、拡大率Mと撮像素子19に形成される被写体像の寸法とが比例関係にあることに基づく。つまり、撮像素子19に形成される被写体像に対して検出される動きベクトルの大きさは、拡大率Mに比例する(図13参照)。
【0071】
スコープ10内に設けられたEEPROM24には、標準動きベクトルΔR0(=(ΔX/M、ΔY/M))とそれに対応するスコープ10の先端硬性部12cの位置ずれ移動量Δr(=(Δx、Δy))との対応関係を示すデータがあらかじめ記録されている。したがって、この対応関係を示すデータにより、求められた標準動きベクトルΔR0に応じた先端硬性部12cの位置ずれ移動量Δrを求めることができる。
【0072】
位置ずれ移動量ΔrがEEPROM24に記憶されていたデータに基づいて得られると、今度は、位置ずれ移動量Δrに基づき、被写体像のずれを補正するのに必要な湾曲部12bの補正湾曲角Δθh 、Δθv が求められる。
【0073】
図14、15は、位置ずれ移動量Δr(=(Δx、Δy))と湾曲部12bの補正湾曲角Δθh 、Δθv との関係を示した図である。ただし、図14は、x方向(左右方向)、図15は、y方向(上下方向)に沿って横から見た湾曲部12bをそれぞれ示している。
【0074】
ここでは、拡大表示の間に生じる観察エリアのずれは微小であるとみなしていることから、位置ずれ移動量Δrも微小であり、補正湾曲角Δθh 、Δθv も微小な湾曲角となる。湾曲部12bが微小に曲がる場合、先端硬性部12cの湾曲前の軸線BNと湾曲後の軸線BN’との交点Gを中心に湾曲部12bが湾曲するとみなせる。
【0075】
x方向に沿った補正湾曲角Δθh を求めると、先端硬性部12cと体腔Wまでの距離は、最大近接観察深度D0であることから、補正湾曲角Δθと位置ずれ移動量Δrとの関係は、次式で表される。ただし、先端硬性部12cと交点Gとの距離をZとする。
tanΔθh =Δx/(D0+Z) ・・・・・・(4)
ところで、補正湾曲角Δθh は微小であることから、次の関係式が成立する。
Δθh ≒tanΔθh ≒sinΔθh ・・・・・・(5)
また、最大近接観察深度D0に比べ、Zの長さは、無視できるほどの長さである。このことから、補正湾曲角Δθh は、次式で求められる。
【0076】
Δθh =Δx/(D0+Z)≒Δx/D0 ・・・・・・(6)
【0077】
同じように、y方向に関しても、湾曲部12bの補正湾曲角Δθv が、次式で求められる(図15参照)。
Δθv =Δy/D0 ・・・・・・(7)
【0078】
(6)、(7)式により補正湾曲角Δθh 、Δθv が求められると、補正湾曲角Δθh 、Δθv に応じた操作ノブ15X、15Yの補正回転角Δω、Δγがそれぞれ次のように求められる。
【0079】
図16は、湾曲部12bのx方向の湾曲状態を示した図である。湾曲角θh だけ湾曲部12bを湾曲させた状態で拡大表示をした時に被写体像のずれ(Δr)が生じたとすると、回転角θh および補正湾曲角Δθh と回転角ωおよび補正回転角Δωは、(1)式より次の式を満たす関係にある。
ω+Δω=f(θh +Δθh ) ・・・・・(8)
よって、操作ノブ15Xの補正回転角Δωは、次式で求められる。
Figure 0004447080
同様に、操作ノブ15Yの補正回転角Δγは、(2)式に基づき次式で求められる。
Δγ=g(θv +Δθv )−g(θv ) ・・・・(10)
【0080】
このように、x方向、y方向についてそれぞれの補正湾曲角Δθh 、湾曲角Δθv が求められると、操作ノブ15X、15Yの補正回転角Δω、Δγが定められる。この補正回転角Δω、Δγに基づいて、モータ20、21が駆動され、湾曲部12bが上下、左右方向へそれぞれ湾曲する。湾曲部12bが自動的に湾曲すると、患部JNは、画面MT上において、被写体像のずれが生じる前の位置に戻る。
【0081】
このような湾曲部12bのx方向、y方向の湾曲操作が拡大表示の時に行われることにより、ある特定の観察エリアでの体腔画像が画面MTにおいて常に映し出されるようになり、患部JNが画面MTから消えることはない。
【0082】
図17は、被写体像のずれ補正動作を示すフローチャートである。内視鏡装置にスコープ10がプロセッサ20に接続された状態で電源がON状態となると、このフローチャートは開始され、電源がOFF状態になると、終了する。
【0083】
ステップ101では、スコープ10に関連するデータ、すなわち、湾曲部12bの湾曲角θh 、θv と操作ノブ15X、15Yの回転角ω、γとの関係と、拡大ノブ15Fの回転角と拡大率Mとの関係と、最大近接観察深度D0と、動きベクトルΔRと先端硬性部12cの位置ずれ移動量Δrとの関係がデータとして読み出され、RAM40に格納される。また、拡大率が1倍に設定される。通常表示状態であるときの対物レンズ18a、18b間の相対的距離になるように、モータ25が駆動される。なお、拡大ノブ15Fの回転角と拡大率Mとの関係は、1対1の対応関係にある。
【0084】
ステップ102では、スコープ10の変更があるか否かが判定される。すなわち、スコープ10が取り外され、他のスコープに取りかえられたか否かが判定される。スコープ10の変更があったと判断されると、ステップ101に戻る。スコープ10の変更がないと判断された場合、ステップ103に移る。
【0085】
ステップ103では、順次1フレーム分の画像データ(信号)が判別回路42に入力され、それとともに、所定のタイミングだけ遅れて画像データがエリアメモリ41に格納される。例えば、第n(=1、2・・・)フレームの画像データが判別回路42に入力されたとき、第n−k(kは整数)フレームの画像データがエリアメモリ41に入力される。
【0086】
ステップ104では、撮像素子19上に形成される被写体像に対し、画像の動きが生じているか否かが判定される。すなわち、スコープ10の先端硬性部12cの位置が調整されている段階で、まだ観察エリアが定められていないか否かが判定される。ここでは、判別回路42に新たに入力される画像データとエリアメモリ41に一時的に格納された画像データとが比較され、画像の動きが生じているか判断される。被写体像に対して画像の動きが生じていると判断されると、ステップ103に戻り、新たな画像データが判別回路42に、そして所定のタイミングだけ遅れてその画像データがエリアメモリ41に格納される。被写体像に動きが生じていない、すなわち、スコープ10の先端硬性部12cの位置が定まることで観察エリアが固定されたと判断された場合、ステップ105に移る。
【0087】
ステップ105では、回転角検出回路26により検出される拡大ノブ15Fの回転角に基づいて、拡大ノブ15の回転角を検出することにより、拡大率Mが1より大きいか否かが判定される。すなわち、観察エリアが固定された状態で拡大表示が開始され、画面MTに拡大された体腔画像が表示されているか否かが判定される。拡大率Mが1よりも大きいと判断されると、ステップ106に移る。拡大率Mが1、すなわち通常表示であると判断された場合、ステップ103に戻る。
【0088】
ステップ106では、エリアメモリ41に一時的に格納された画像データが、消去されないように固定される。この画像データは、拡大表示が開始された時の観察エリアによる体腔画像である。そして、ステップ107では、あらたに撮像された画像データが判別回路42へ入力される。
【0089】
ステップ108では、ステップ106で得られる画像データと、ステップ107で定められた画像データとの比較が行われ、動きベクトルΔRが生じているか否かが判定される。動きベクトルΔRが生じていない、すなわち被写体像のずれが生じていないと判断されると、ステップ110に移る。動きベクトルΔRが生じていると判断された場合、ステップ109に移り、被写体像のずれ補正に関するサブルーチンが開始される。
【0090】
図18は、ステップ109のサブルーチンを示したルーチンである。
【0091】
ステップ201では、検出された動きベクトルΔRと拡大率Mに基づいて、最大近接観察深度D0および標準動きベクトルΔR0と位置ずれ移動量Δrとの関係を参照することにより、先端硬性部12cの位置ずれ移動量Δrが算出される。そして、ステップ202では、位置ずれ移動量Δrと(5)、(6)および(9)、(10)式から、操作ノブ15X、15Yの補正回転角Δω、Δγが算出される。
【0092】
ステップ203では、モータ20へ送るパルス信号のパルス数Pが0に初期設定される。さらに、ステップ202により求められた補正回転角Δωにしたがって、正のパルス信号もしくは負のパルス信号どちらをモータ20に送るか決定される。ただし、負のパルス信号の場合、湾曲部12bは湾曲角0度の方向に湾曲し、正のパルス信号の場合、湾曲部12bは湾曲角を増加させる方向へ湾曲する。
【0093】
ステップ204では、パルス数Pに1が加えられ、1パルス分だけモータ20が駆動される。これにより、1パルスに応じた角度だけ操作ノブ15Xが回転し、連動して湾曲部12bがx方向(左右方向)に沿って湾曲する。
【0094】
ステップ205では、回転角検出回路22で検出される回転角ωに基づき、操作ノブ15Xが補正回転角Δωだけ回転されたか否かが判定される。操作ノブ15Xが補正回転角Δωの分だけ回転されたと判断されると、ステップ207に移る。操作ノブ15Xが、まだ補正回転角Δωだけ回転していないと判断された場合、ステップ206に移る。
【0095】
ステップ206では、湾曲部12bが限度湾曲角θh mまで湾曲しているか否か判定される。限度湾曲角θh mは、湾曲部12bが必要以上に湾曲して体腔Sに当たらないように設定した湾曲角であり、ここでは90度である。回転角検出回路22により湾曲部12bが限度湾曲角θh mまで湾曲していないと判断されると、ステップ204に戻る。湾曲部12bが限度湾曲角θh mを超えて湾曲していると判断された場合、湾曲部12bの湾曲動作は停止し、ステップ207に移る。ステップ204〜ステップ206が繰り返し実行されることにより、操作ノブ15Xは補正回転角Δωだけ回転する。
【0096】
ステップ207では、モータ21へ送るパルス信号のパルス数Qが0に初期設定され、さらに、ステップ202により求められた補正回転角Δγにしたがって、正のパルス信号もしくは負のパルス信号どちらをモータ21に送るか決定される。ただし、負のパルス信号の場合、湾曲部12bは湾曲角0度の方向に湾曲し、正のパルス信号の場合、湾曲部12bは湾曲角を増加させる方向へ湾曲する。
【0097】
ステップ208では、パルス数Qに1が加えられ、1パルス分だけモータ21が駆動される。これにより、1パルスに応じた角度だけ操作ノブ15Yが回転し、連動して湾曲部12bがy方向に湾曲する。
【0098】
ステップ209では、回転角検出回路23で検出される回転角γに基づき、操作ノブ15Yが補正回転角Δγだけ回転されたか否かが判定される。操作ノブ15Xが補正回転角Δωだけ回転されたと判断されると、サブルーチンは終了し、図16のステップ110に移る。操作ノブ15Yが、まだ補正回転角Δγの分だけ回転していないと判断された場合、ステップ210に移る。
【0099】
ステップ210では、湾曲部12bが限度湾曲角θv m(ここでは、90度)まで湾曲しているか否か判定される。回転角検出回路23により湾曲部12bが限度湾曲角θv mまで湾曲していないと判断されると、ステップ208に戻る。湾曲部12bが限度湾曲角θv mを超えて湾曲していると判断された場合、サブルーチンは終了し、図16のステップ110に移る。ステップ208〜ステップ210が繰り返し実行されることにより、操作ノブ15Yは補正回転角Δγだけ回転する。なお、限度湾曲角θh m、θv mは、あらかじめスコープ10のEEPROM24に記憶されている。
【0100】
ステップ110では、回転角検出回路26により検出される拡大ノブ15Fの回転角に基づいて、拡大率の変更があるか否かが判定される。拡大率の変更がないと判断されると、ステップ107に戻り、ずれ補正動作の実行が続けられる。拡大率の変更があったと判断された場合、ステップ102に戻る。
【0101】
以上のように第1の実施形態によれば、拡大表示がされた場合、撮像素子19において形成される体腔画像に対し、先端硬性部12cの体腔Wに対する相対的位置がずれたことによって動きベクトルΔRが生じているか否かが検出される。動きベクトルΔRが検出された場合、RAM40に一時的に格納されたスコープ10の関連データと、(3)、(6)、(7)、(9)および(10)式に基づいて、操作ノブ15x、15Yの補正回転角Δω、Δγがそれぞれ算出される。そして、ステップ109の実行により、操作ノブ15X,15Yが補正回転角Δω、Δγだけ回転し、これにより、湾曲部12bが補正回転角Δθh 、Δθv だけ湾曲し、被写体像のずれを相殺するように自動的にずれ補正が施され、拡大表示の間、特定の観察エリアでの体腔画像が画面MTに表示され続ける。
【0102】
本実施形態では、湾曲部12bを遠隔操作で湾曲させる機構として、ワイヤをプーリーの回転で押し引きする方式を適用しているが、代わりに、チェーンをスプロケットに巻いて押し引きする方式や、ワイヤを押し引きするラックをピニオンで移動させる方式を適用してもよい。
【0103】
動きベクトルを検出するための方式としては、本実施形態で示したブロックエリアの一致する部分を探索する方式に限定されず、他の方法により動きベクトルを検出してもよい。例えば、患部JNと他の体腔部分の画像信号の値の違いに着目して2値化処理を行い、2値化信号に基づいて患部JNの部分の領域の動きベクトルを検出してもよい。
【0104】
なお、パネルスイッチ43もしくはスコープ10の操作部13にずれ補正スイッチを設け、ずれ補正スイッチを押すことにより、自動的にずれ補正動作が開始されるようにしてもよい。また、第1レンズ18a,第2レンズ18bによるズーム光学系以外の像倍率変更可能な光学系を適用させてもよい。
【0105】
図19は、第2の実施形態である内視鏡装置の電気回路を示したブロック図である。第2の実施形態は、第1の実施形態と異なり、電気的な画像処理によって拡大した体腔画像を画面に表示する。その他の点に関しては、第1の実施形態と同じである。
【0106】
スコープ10には、1つの対物レンズ18aのみが設けられ、レンズ18aの位置は固定されている。したがって、拡大ノブ15Fは設けられていない。
【0107】
キーボード52では、オペレータにより画面MTに表示される体腔画像の拡大率Mが設定され、これにより拡大表示処理が施される。キーボード52の操作により、拡大率Mが設定されると、その設定に関する信号がCPU40に送られる。
【0108】
データ抽出回路35では、キーボード52の操作により設定された拡大率Mに基づき、拡大される画像エリアの部分的画像データのみが抽出され、拡大縮小処理回路36に送られる。
【0109】
拡大縮小処理回路36では、入力された部分的画像データに対し拡大画像処理が施される。すなわち、部分的画像データの各画素データ間にそれぞれ補間データが拡大率に応じて挿入される。例えば、拡大率Mが2倍である場合、各画素データ間にそれぞれ1つずつ補間データが挿入される。ただし、挿入される補間データは、線形補間法により求められる。拡大画像処理が施された画像データは、D/A変換器37に送られ、これにより拡大された体腔画像がモニタ51に表示される。そして、拡大表示の間、拡大率Mが体腔画像のとともに画面MTに表示される。なお、このような拡大表示処理は、従来公知である。拡大率Mは、2倍、4倍、8倍に設定可能である。
【0110】
キーボード52の操作により拡大率Mが1、すなわち通常表示に設定されると、データ抽出回路35では、1フレーム分の画像信号がそのまま拡大縮小処理回路36に送られ、拡大画像処理が施されずにA/D変換器37に送られる。
【0111】
このような電気的拡大表示処理では、第1の実施形態のような光学的な拡大処理と違い、撮像素子19に形成される体腔画像自体は拡大されない。つまり、撮像素子19において観察エリアは狭くならないが、画面MTでは観察エリアが狭くなる。したがって、先端硬性部12cの位置ずれ移動量Δrと撮像素子19のいて検出される動きベクトルΔRとの関係と、最大近接観察深度D0と、操作ノブ15X、15Yの回転角ω、γと湾曲部12bの湾曲角θh 、θv との関係に基づいて、操作ノブ15X、15Yの補正回転角Δω、Δγを算出することが可能であり、位置ずれ移動量Δrを求める時に(3)式は利用されない。
【0112】
図20は、第2の実施形態のずれ補正動作を示すフローチャートである。このフローチャートで、ステップ305とステップ310の処理が第1の実施形態の図17のステップ105とステップ110の処理と異なる。他のステップの実行、すなわち、ステップ301〜304およびステップ306〜309の実行は、図17のステップ101〜104およびステップ106〜109の実行と同じである。
【0113】
ステップ305では、キーボード52の操作により拡大率Mが1倍よりも多きい倍率に設定されているか否かが判定される。拡大率Mが1倍よりも大きい倍率に設定されたと判断されると、ステップ105に移る。拡大率が1倍、すなわち通常表示に設定されていると判断された場合、ステップ103に戻る。また、ステップ310では、キーボード52の操作により拡大率Mが変更されたか否かが判定される
【0114】
このように第2の実施形態では、体腔画像を拡大表示する間、第1の実施形態と同じように、動きベクトルΔRが検出されると先端硬性部12cの位置ずれ移動量Δrが求められ、さらに操作ノブ15X,15Yの補正回転角Δω、Δγが求められる。
【0115】
なお、スコープ10の操作部13に拡大率を設定するための拡大スイッチを設け、キーボード52の操作の代わりに拡大スイッチを操作することによって、被写体像のずれ補正動作を実行させてもよい。
【0116】
図21は、第3の実施形態である内視鏡装置の電気回路を示したブロック図である。第3の実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態とを合わせた構成をしており、電気的な拡大画像処理と光学的な体腔画像の拡大化の両方の機能を備えている。
【0117】
スコープ10の拡大ノブ15Fを拡大表示させる方向へ回すと、拡大率8倍まではレンズ18a、18bが駆動される。さらに拡大率Mを上げる場合、キーボード52の操作により、通常表示に対する16倍、32倍の拡大率を設定することが可能である。すなわち、拡大率8倍で撮像素子19に形成される体腔画像を、電気的な拡大画像処理によってさらに2倍、4倍に拡大する。
【0118】
このように、拡大表示をする場合、まず始めに拡大ノブ15Fの操作により最大倍率(8倍)まで光学的拡大処理が行われる。そして、さらに拡大した体腔画像を表示する場合、電気的拡大画像処理によって32倍まで体腔画像を拡大することができる。
【0119】
なお、被写体像のずれ補正動作のフローチャートは、第1の実施形態の図17のフローチャートと同じである。
【0120】
このように、第3の実施形態によれば、光学的な拡大画像処理と電気的な拡大画像処理両方を用いることにより、より拡大した体腔画像が画面MTに表示される。そして、非常に拡大した体腔画像に対しても、ずれ補正動作により観察エリアが固定される。
【0121】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、体腔画像を拡大表示する場合、画面に表示される体腔画像の観察エリアを特定のエリアに維持し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態である内視鏡装置のスコープを示した斜視図である。
【図2】スコープの先端硬性部と湾曲部を示した斜視図である。
【図3】スコープと操作ノブを横から見た平面図である。
【図4】内視鏡装置の電気回路を示したブロック図である。
【図5】通常表示において画面に表示される体腔画像を示した図である。
【図6】拡大表示において画面に表示される体腔画像を示した図である。
【図7】通常表示において画面に表示される体腔画像を示した図である。
【図8】拡大表示において画面に表示される体腔画像を示した図である。
【図9】撮像素子において形成されるブロック分割された体腔画像を示した図である。
【図10】撮像素子において形成される被写体像に対し、ずれが生じた時の体腔画像を示した図である。
【図11】先端硬性部の観察する時の位置を示した図である。
【図12】先端硬性部の位置ずれ移動量を示した図である。
【図13】拡大率と動きベクトルとの比例関係を示した図である。
【図14】ずれ補正時における湾曲部をx方向に沿って横から見た平面図である。
【図15】ずれ補正時における湾曲部をy方向に沿って横から見た平面図である。
【図16】ずれ補正時におけるスコープ10を横から見た平面図である。
【図17】ずれ補正動作を示すフローチャートである。
【図18】図17のステップ109のサブルーチンを示したルーチンである。
【図19】第2の実施形態である内視鏡装置の電気回路を示したブロック図である。
【図20】ずれ補正動作を示すフローチャートである。
【図21】第3の実施形態である内視鏡装置の電気回路を示したブロック図である。
【符号の説明】
10 スコープ
12b 湾曲部
12c 先端硬性部(先端部分)
19 撮像素子
20 モータ
21 モータ
24 EEPROM
40b ROM
51 モニタ
MT 画面
Δθh 補正湾曲角
Δθv 補正湾曲角
ΔR 動きベクトル
Δr 位置ずれ移動量

Claims (14)

  1. スコープの先端部分に設けられた撮像素子を有し、被写体に光が反射することで前記撮像素子に形成される被写体像を撮像する撮像手段と、
    前記先端部分と連結している湾曲部を所定方向に湾曲させる湾曲動作を制御する湾曲部駆動制御手段と、
    前記撮像素子に形成された被写体像を、画面に表示する通常表示手段と、
    前記画面に表示される前記被写体像の一部を拡大した拡大被写体像を前記画面に表示する拡大表示手段と、
    前記拡大被写体像を前記画面に表示する間、前記撮像素子に形成される被写体像において、前記被写体に対する前記先端部分の相対的位置の変動によって被写体像のずれが生じているか否か検出する画像ずれ検出手段と、
    前記被写体像のずれが検出された場合、拡大被写体像の表示中において前記被写体像のずれを相殺する補正湾曲角だけ前記湾曲部を湾曲させることによって、前記被写体像のずれを自動的に補正する画像ずれ補正手段とを備え
    前記画像ずれ検出手段が、前記撮像素子に形成される前記被写体像において、前記先端部分の相対的位置の変動から生じる動きベクトルを検出し、
    前記画像ずれ補正手段が、前記動きベクトルに基づいて前記先端部分の相対的な位置ずれ移動量を算出し、位置ずれ移動量と、最大近接観察深度と、補正湾曲角との関係を示す算術式に基づいて、前記被写体像のずれを相殺するのに必要とされる補正湾曲角を求めることを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記スコープが、前記先端部分と接続される、前記湾曲部を湾曲させるためのワイヤを内部に有し、さらに、前記湾曲部の遠隔操作が可能となるように、前記ワイヤを押し引きするための操作ノブを有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  3. 前記拡大表示手段が、前記先端部分に設けられた像倍率の変更可能な対物光学系と、前記対物光学系の像倍率を任意設定するための変倍操作ノブとを有し、変倍された前記対物光学系を介して前記撮像素子に被写体像を結像させることによって、前記拡大被写体像を前記画面に表示することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  4. 前記対物光学系が、複数の光学レンズから構成され、前記変倍操作ノブの操作に連動して各光学レンズの相対的位置が光軸に沿って変位することで焦点距離が任意変更されるズーム光学系であることを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  5. 前記スコープが、前記湾曲部の湾曲角と前記操作ノブの回転角との関係と、前記変倍操作ノブの回転角と拡大率との関係と、通常表示で前記撮像素子に形成される前記被写体像において測定される通常表示動きベクトルと前記先端部分の位置ずれ移動量との関係とをデータとして格納する不揮発性メモリを有することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  6. 前記画像ずれ検出手段が、拡大表示を始める時に前記撮像素子に形成された被写体像と拡大表示を開始してから順次撮像される被写体像とを比較することによって、拡大表示における拡大表示動きベクトルを検出し、前記拡大率に基づいて前記拡大表示動きベクトルから前記通常表示動きベクトルを算出することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  7. 前記画像ずれ補正手段が、前記補正湾曲角から前記補正湾曲角に応じた前記操作ノブの補正回転角を求め、前記補正回転角だけ前記操作ノブをモータの駆動で回転させることにより、前記被写体像のずれを補正することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  8. 前記拡大表示手段が、前記撮像素子に形成される被写体像において、一部の部分的画像に応じた部分画像データを抽出し、前記部分画像データを電気的に画像処理することにより、前記拡大被写体像を前記画面に表示することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  9. 前記スコープが、前記湾曲部の湾曲角と前記操作ノブの回転角との関係と、前記撮像素子に形成される前記被写体像において測定される動きベクトルと前記先端部分の位置ずれ移動量との関係をデータとして格納する不揮発性メモリを有することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  10. 前記画像ずれ検出手段が、拡大表示を始める時に前記撮像素子に形成された被写体像と拡大表示を開始してから順次撮像される被写体像とを比較することによって、前記動きベクトルを検出することを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  11. 前記画像ずれ補正手段が、前記補正湾曲角から前記補正湾曲角に応じた前記操作ノブの補正回転角を求め、前記補正回転角だけ前記操作ノブをモータの駆動で回転させることにより、前記被写体像のずれを補正することを特徴とする請求項10に記載の内視鏡装置。
  12. 前記拡大表示手段が、前記対物光学系の像倍率を変えることにより、前記拡大被写体像を前記画面に表示するとともに、さらに、前記拡大被写体像における一部の部分的画像に応じた部分画像データを抽出し、前記部分画像データを電気的に画像処理することにより、さらなる拡大被写体像を前記画面に表示可能であることを特徴とする請求項に記載の内視鏡装置。
  13. 前記画像ずれ検出手段が、前記拡大被写体像の表示が開始されたことを検出する拡大表示開始検出手段を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  14. 前記画像ずれ補正手段が、前記拡大表示開始検出手段により拡大表示の開始が検出されると、前記被写体像のずれを補正し、拡大表示の開始が検出されない間、前記被写体像のずれを補正しないことを特徴とする請求項13に記載の内視鏡装置。
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