JP4446223B2 - 電磁流量計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁流量計に関するものであり、詳しくはシールドケーブルを介して入力する測定管に配置した検出電極で得られた起電力の信号を増幅する変換器の入力回路の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における電磁流量計は、図4に示すように、測定管111の外部に設けられた励磁コイル112A、112Bにより磁界を発生させ、この測定管111に設けた検出電極113A、113B間に生じる起電力を変換器114で検出することにより測定管111内に流れる流体の流量を測定するように構成されており、その構成は、励磁コイル112A、112Bと検出電極113A、113Bを備えた測定管111と、検出電極113Bを芯線115に接続した外部導体116を有するシールドケーブル117と、シールドケーブル117の芯線115からの信号を増幅する変換器114と、変換器114で得られた信号に基づいて流量を演算測定する流量演算回路部118とから大略構成されている。
【0003】
変換器114は、測定管111に設置されている検出電極113Bからの信号を外部導体116を有するシールドケーブル117の芯線115に供給し、この芯線115に供給されている検出電極113Bの信号Vinを増幅する増幅器Uと、増幅器Uの出力端子とコモンとの間に接続した2つの抵抗器R1、R2の中間点をシールドケーブル117の外部導体116に接続して正帰還するシールドデバイス119と、を備えた構成になっている。つまりシールドデバイス119は、抵抗器R1、R2からなる抵抗直列回路より構成されることになる。
【0004】
ここで、測定管111に直角に磁界をかけ、測定管111の内面に設けた一対の検出電極113A、113B間から起電力Esを測定することにより、その測定値から管内の流量を次に示す式(1)により求めることができる。
【0005】
Q=π・D・Es/(4kB)……式(1)
Q;体積流量(m3/S)
π;円周率
D;測定管の内径(m)
Es;起電力
k;定数
B;磁束密度
【0006】
このようにして、測定管111内で発生する起電力Esに基づき、流量を測定することができる。
この流量を測定するのにあたって、測定管111の検出電極113Bと変換器114を接続するケーブルには、シールドケーブル117が使用される。ここで、若し、図5に示すように、シールドケーブル117の外部導体116を回路コモンに接続してしまうと、流体抵抗による信号源抵抗である接液抵抗Rsとケーブル容量Ccの分圧比で変換器114に起電力Esの信号(Vin)が入力されるので、シールドケーブル117のケーブル長が長くなるとケーブル容量Ccが大きくなり変換器114に入力される信号Vinが、下記の式(2)に示すように減衰してしまう。
【0007】
Vin=Es/[(ωCc)・(Rs+1/ωCc)]………式(2)
Vin:変換器を構成する増幅器への入力信号
Es:起電力
Cc:シールドケーブルのケーブル容量
Rs:接液抵抗
【0008】
この問題を防ぐために、通常、シールドケーブル117の外部導体116にバッフアの出力信号を与える。これにより、ケーブル容量Ccの両端の電位差はなくなるので、下記の式(2)に示すように、起電力Esの信号が変換器114に入力する信号Vinと同等となる。
【0009】
Es=Vin………式(3)
Es:起電力
Vin:変換器を構成する増幅器への入力信号
【0010】
しかし、ケーブル容量Ccを介して増幅器Uの非反転入力端子に帰還をかけることから、ゲイン1のまま正帰還をかけてしまうと、増幅器Uは発振してしまうという問題がある。
そこで、図4に示すように、抵抗R1とR2でなす分電圧を与えることで発振を防ぎつつ、ケーブル長による信号減衰を防いでいた。この手法は一般的にドライブシールドと呼ばれる。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−278180号公報 (第3頁 第1図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術で説明した回路において、一つの変換器に対して、分電圧を生成するために抵抗R1とR2が必要で、その抵抗値の定数も一定であるために、次に示す問題点が発生する。
【0013】
A:帰還率を下げると、流体導電率が低くなり、接液抵抗Rsが上がる場合に、信号減衰が大きくなる。
B:帰還率を上げると、Aの問題は解決するが、ケーブル長が長くて接液抵抗Rsが小さい場合、増幅器Uの出力端子に接続されるインピーダンスは、ほぼケーブル容量Ccとなり容量性負荷のために発振しやすくなるという問題点がある。
【0014】
従って、上記A、Bの2点の問題点を解決するための、シールドケーブルを用いた変換器の入力回路を実現することに解決しなければならない課題を有する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る電磁流量計は、次に示す構成にすることである。
【0016】
(1)検出電極の出力信号がシールドケーブルを介し入力される増幅器の出力信号を、抵抗直列回路よりなるシールドデバイスを介して前記シールドケーブルの外部導体に帰還するように構成されたドライブシールド機能を有する電磁流量計において、
前記シールドデバイスの抵抗値を可変にし帰還率を可変とし、
前記検出電極間の接液抵抗と電極径に基づき流体導電率を求める手段を備え、
この流体導電率を求める手段は、
前記流体導電率および前記シールドケーブルの長さに基づき前記シールドデバイスの抵抗値を制御して帰還率を変更することを特徴とする電磁流量計である。
(2)前記流体導電率を求める手段は、前記シールドケーブルの長さが長い場合であって流体導電率が大きく接液抵抗が小さい場合には、前記可変抵抗器の抵抗値を小さくして帰還率を下げ、前記シールドケーブルの長さが長い場合であって流体導電率が小さく接液抵抗が大きい場合には、前記可変抵抗器の抵抗値を大きくして帰還率を上げることを特徴とする(1)に記載の電磁流量計。
(3)前記流体導電率を求める手段は、2つの検出電極により検出電極間の接液抵抗を測定し、
σ=2/(Rs・d)
ここで、
σ;流体導電率
Rs;接液抵抗
d;電極径
なる関係式に基づいて求めるように構成されたこと
を特徴とする(1)または(2)記載の電磁流量計。
(4)前記流体導電率を求める手段は、2つの検出電極とアース電極の3つの電極により検出電極とアース電極間の各接液抵抗をそれぞれ測定し、
σa=2/(Ras・d)
σb=2/(Rbs・d)
ここで、
σa、σb;各検出電極とアース電極間の流体導電率
Ras、Rbs;各検出電極とアース電極間の接液抵抗
d;電極径
なる関係式に基づいて求めるように構成されたこと
を特徴とする(1)または(2)記載の電磁流量計。
【0017】
このように、測定管に備えた検出電極で得られた起電力をシールドケーブルを介して増幅器に入力するシールドデバイスを備えた変換器において、シールドデバイスを構成する抵抗器の抵抗値を可変にして、当該抵抗値を適宜変えることで、シールドケーブルのケーブル長及び流体導電率に応じて最適な帰還率を選択することが可能になり、信号減衰が少なく、発振することのない入力回路を備えた変換器を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る電磁流量計の実施形態について、図面を参照して、以下、説明する。
【0019】
本発明に係る第1実施形態の電磁流量計は、図1に示すように、測定管11の外部に設けられた励磁コイル12A、12Bにより磁界を発生させ、測定管11に設けた検出電極13A、13B間に生じる起電力Esを変換器17で検出することにより測定管11内に流れる流体の流量を測定するように構成された電磁流量計であり、その構成は、測定管11に設けた励磁コイル12A、12B、対向する位置に設けた一対の検出電極13A、13Bと、この一対の検出電極13A、13Bの一方の検出電極13Bを芯線14に接続した外部導体15を有するシールドケーブル16と、シールドケーブル16を介して得られた電極からの信号Vinを増幅する変換器17と、変換器17で増幅した信号から流量を演算する流量演算回路部18とからなる。
流量の測定は、従来技術で説明した式(1)に基づいて、演算して求めるものであり、測定管内に発生する起電力Esに基づいて演算により求める。
【0020】
変換器17には、測定管11に設置されている検出電極13A、13Bからの信号が外部導体15を有するシールドケーブル16の芯線14を介して入力されている。変換器17は、芯線14から抵抗器Rを介して入力される検出電極13Bの信号Vinを増幅する増幅器Uと、増幅器Uの出力端子とコモンとの間に接続した2つの抵抗器VR、R1の中間点を外部導体15に接続して正帰還するシールドデバイス19とを備えた構成になっている。この2つの抵抗器VR、R1のうち、一つの抵抗器VRの抵抗値は可変できる可変抵抗器VRとなっている。つまりシールドデバイス19は、可変抵抗器VRと抵抗器R1からなる抵抗直列回路より構成されることになる。
この可変抵抗器VRは、図示しないが、流量演算回路部18で制御する構成にすることができる。
即ち、シールドデバイス19は、シールドケーブル16の長さが長い場合で、流体導電率が大きく接液抵抗が小さい場合は、抵抗器VRの値を小さくして帰還率を下げるようにする。又、シールドケーブル19の長さが長い場合で、流体導電率が小さく接液抵抗Rsが大きい場合は、抵抗器VRの値を大きくして帰還率を上げるようにする。
【0021】
流量演算回路部18は、変換器で得られた接液抵抗Rsにより発生する起電力Esの信号Vinを増幅した信号により流量を演算するもので、その中には、流体導電率を算出する機能を備えている。流体導電率は、測定管11に配置した検出電極13A、13B間の接液抵抗Rsと電極径との関係から求めることができる。この流体導電率を求めるための具体的な式は、第2実施形態で説明する式(4)、及び第3実施形態で説明する式(5)であるが、これらに限定されることなく、予め測定してある流体導電率をメモリ等に記憶させておいて、適宜使用するようにしてもよい。
【0022】
このような構成からなる電磁流量計において、分電圧を生成する抵抗器R又は可変抵抗器VR、実施例において可変抵抗器VRを可変にすることにより、シールドケーブル16のケーブル長と流体導電率の値に応じて、帰還率を変化させる。
具体的には、
A:ケーブル長が長い場合で、流体導電率が大きく接液抵抗Rsが小さい場合には、帰還率を、例えば、95パーセント〜98パーセント以下に下げる。
B:ケーブル長が長い場合で、流体導電率が小さく接液抵抗Rsが大きい場合は、帰還率を、例えば99パーセント以上に上げる。
【0023】
又、流体導電率を測定する機能を具備する変換器17においては、測定した流体導電率の値に応じて帰還率を変えることができる。即ち、ケーブル長は予め長さが決まっているので、流量演算回路部18にケーブル長の長さを記憶させておく。又、流量演算回路部18からの制御信号により、自動的に帰還率(抵抗器Rと可変抵抗器VRとの比)を変更することができる。
【0024】
次に、本願発明に係る第2実施形態の電磁流量計について、図2を参照して、以下説明する。尚、第1の実施形態の電磁流量計と同じものには同一符号を付与して説明する。
【0025】
本発明に係る第2実施形態の電磁流量計は、図2に示すように、流体導電率を算出する機能を備えたものであり、測定管11の外部に設けられた励磁コイル12A、12Bにより磁界を発生させ、測定管11に設けた検出電極13A、13B間に生じる起電力Esを変換器17Aで検出することにより測定管11内に流れる流体の流量を測定するように構成されている。また、この電磁流量計は、測定管11に設けた励磁コイル12A、12B、対向する位置に設けた一対の検出電極13A、13Bと、この一対の検出電極13A、13Bの一方の検出電極13Bを芯線14に接続したシールドケーブル16と、シールドケーブル16を介して得られた検出電極13A、13Bからの信号Vinを増幅する変換器17Aと、変換器17Aで増幅した信号から流量を演算する流量演算回路部18と、検出電極13A、13Bの各々にスイッチS1、S2を備え、スイッチS1、S2のオンにより定電流を印加する定電流源20、及びスイッチS1、S2のオン/オフを制御するスイッチ駆動回路部21と、から大略構成されている。
【0026】
変換器17Aは、測定管11に設置されている検出電極13A、13Bからの信号Vinが外部導体15を有するシールドケーブル16の芯線14を介して入力されている。変換器17Aは、芯線14から抵抗器Rを介して入力される検出電極13Bの信号Vinを増幅する増幅器Uと、増幅器Uの出力端子とコモンとの間に接続した2つの抵抗器VR、R1の中間点を外部導体15に接続して正帰還するシールドデバイス19Aとを備えた構成になっている。この2つの抵抗器VR、R1のうち、一つの抵抗器VRの抵抗値は可変できる可変抵抗器VRとなっている。この可変抵抗器VRは、流量演算回路部18で制御する構成になっている。
【0027】
即ち、シールドデバイス19Aは、シールドケーブル16の長さが長い場合で、流体導電率が大きく接液抵抗Rsが小さい場合は、抵抗器VRの値を小さくして帰還率を下げるように制御する。又、シールドケーブル16の長さが長い場合で、流体導電率が小さく接液抵抗Rsが大きい場合は、抵抗器VRの値を大きくして帰還率を上げるように制御する。
【0028】
流量演算回路部18は、変換器17Aで得られた接液抵抗Rsにより発生する起電力Esの信号Vinを増幅した信号により流量を演算するもので、その中には、スイッチ駆動回路部21によりスイッチS1、S2がオンに制御されたときに流体導電率を算出する機能を備えている。流体導電率は、測定管11に配置した検出電極13A、13B間の接液抵抗Rsと電極径との関係から求めることができる。
即ち、流体導電率を測定する機能は、2つの検出電極13A、13Bに一定の定電流を流すことにより接液抵抗Rsを測定することで、下記に示す式(4)により流体導電率を得ることができる。
【0029】
ここで、接液抵抗Rsを得るためには、先ず、スイッチ駆動回路部21でスイッチS1をオンにし、スイッチS2をオンにする。そうすると、定電流源20からの電流が、スイッチS1→検出電極13A→接液抵抗Rs→検出電極13B→スイッチS2を経由してコモンラインへと流れる。流量演算回路部18は、このときの検出電極13A、13B間に生じた電圧を測定すればよい。接液抵抗Rsは検出電極13A、13B間に生じた電圧と定電流源20の電流(既知)から求められ、流体導電率は、次の式(4)の関係で求めることができる。
【0030】
σ=2/(Rs・d)……式(4)
σ;流体導電率
Rs;接液抵抗
d;電極径
【0031】
このようにして流体導電率を求め、且つ分電圧を生成する抵抗器R又は可変抵抗器VR、実施例において可変抵抗器VRを可変にすることにより、シールドケーブル16のケーブル長と流体導電率の値に応じて、帰還率を変化させることが可能となる。
具体的には、
A:ケーブル長が長い場合で、流体導電率が大きく接液抵抗Rsが小さい場合には、帰還率を、例えば、95パーセント〜98パーセント以下に下げる。
B:ケーブル長が長い場合で、流体導電率が小さく接液抵抗Rsが大きい場合は、帰還率を、例えば99パーセント以上に上げる。
【0032】
次に、本願発明に係る第3実施形態の電磁流量計について、図3を参照して、以下説明する。
【0033】
本発明に係る第3実施形態の電磁流量計は、図3に示すように、流体導電率を算出する機能を備えたものであり、それは測定管11の外部に設けられた励磁コイル12A、12Bにより磁界を発生させ、測定管11に設けた検出電極13A、13Bのそれぞれとアース電極22間に生じる起電力を変換器17Aで検出することにより測定管11内に流れる流体の流体導電率を測定するように構成されている。この電磁流量計は、測定管11に設けた励磁コイル12A、12B、対向する位置に設けた一対の検出電極13A、13Bと、一対の検出電極13A、13Bに等しい距離関係で設置したアース電極22と、この一対の検出電極13A、13Bの一方の検出電極13Bを芯線14に接続したシールドケーブル16と、シールドケーブル16を介して得られた電極からの信号Vinを増幅する変換器17Aと、変換器17Aで増幅した信号から流量を演算する流量演算回路部18と、検出電極13A、13Bの各々にスイッチS1、S2、アース電極22にスイッチS3を備え、スイッチS1とS3又はS2とS3のオンにより定電流を印加する定電流源20、及びこのスイッチS1、S2、S3のオン/オフを制御するスイッチ駆動回路部21と、から大略構成されている。
【0034】
変換器17Aは、測定管11に設置されている検出電極13Bからの信号が外部導体15を有するシールドケーブル16の芯線14を介して入力されている。変換器17Aは、芯線14から抵抗器Rを介して入力される検出電極13Bの信号Vinを増幅する増幅器Uと、増幅器Uの出力端子とコモンとの間に接続した2つの抵抗器VR、R1の中間点を外部導体15に接続して正帰還するシールドデバイス19Aとを備えた構成になっている。この2つの抵抗器VR、R1のうち、一つの抵抗器VRの抵抗値は可変できる可変抵抗器VRとなっている。
この可変抵抗器VRは、流量演算回路部18で制御する構成になっている。
【0035】
即ち、シールドデバイス19Aは、シールドケーブル16の長さが長い場合で、流体導電率が大きく接液抵抗Ras、Rbsが小さい場合は、抵抗器VRの値を小さくして帰還率を下げるように制御する。又、シールドケーブル16の長さが長い場合で、流体導電率が小さく接液抵抗Ras、Rbsが大きい場合は、抵抗器VRの値を大きくして帰還率を上げるように制御する。
【0036】
流量演算回路部18は、変換器17Aで得られた接液抵抗Ras、Rbsにより発生する起電力の信号Vinを増幅した信号により流量を演算するもので、その中には、スイッチ駆動回路部21によりスイッチS1、S3又はS2、S3がオンに制御されたときに流体導電率を算出する機能を備えている。流体導電率は、測定管11に配置した検出電極13A、13Bとアース電極22間の接液抵抗Ras、Rbsと電極径との関係から求めることができる。
即ち、流体導電率を測定する機能は、2つの検出電極13A、13Bとアース電極22間に一定の定電流を流すことにより接液抵抗Ras、Rbsを測定することで、下記に示す式(5)、(6)により流体導電率を得ることができる。
【0037】
ここで、検出電極13Aの接液抵抗Rasを得るためには、先ず、スイッチ駆動回路部21でスイッチS1をオンにし、スイッチS3をオンにする。そうすると、定電流源20からの電流が、スイッチS1→検出電極13A→接液抵抗Ras→アース電極22→スイッチS3を経由してコモンラインへと流れる。
又、検出電極13Bの接液抵抗Rbsを得るためには、先ず、スイッチ駆動回路部21でスイッチS2をオンにし、スイッチS3をオンにする。そうすると、定電流源20からの電流が、スイッチS2→検出電極13B→接液抵抗Rbs→アース電極22→スイッチS3を経由してコモンラインへと流れる。
【0038】
流量演算回路部18は、このときの検出電極13A、13Bとアース電極22間に生じた電圧を測定すればよい。接液抵抗Ras、Rbsは検出電極13A、13Bとアース電極22間に生じた電圧と定電流源20の電流(既知)から求められ、流体導電率は、次の式(5)、(6)の関係で求めることができる。
【0039】
σa=2/(Ras・d)………式(5)
σb=2/(Rbs・d)………式(6)
σa、σb;各検出電極とアース電極間の流体導電率
Ras、Rbs;各検出電極とアース電極間の接液抵抗
d;電極径
【0040】
このようにして流体導電率を求め、且つ分電圧を生成する抵抗器R又は可変抵抗器VR、実施例において可変抵抗器VRを可変にすることにより、シールドケーブル16のケーブル長と導電率の値に応じて、帰還率を変化させることが可能となる。
具体的には、
A:ケーブル長が長い場合で、流体導電率が大きく接液抵抗Ras、Rbsが小さい場合には、帰還率を、例えば、95パーセント〜98パーセント以下に下げる。
B:ケーブル長が長い場合で、流体導電率が小さく接液抵抗Ras、Rbsが大きい場合は、帰還率を、例えば99パーセント以上に上げる。
【0041】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明に変換器は、ケーブル長、流体導電率に応じて最適な帰還率を選択することで、信号減衰が少なく、発振することのない入力回路を持つ変換器を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の電磁流量計を示す略示的な説明図である。
【図2】本発明に係る第2の実施形態の電磁流量計を示す略示的な説明図である。
【図3】本発明に係る第3の実施形態の電磁流量計を示す略示的な説明図である。
【図4】従来技術における係る電磁流量計を示す略示的な説明図である。
【図5】従来技術における電磁流量計の略示的な等価回路である。
【符号の説明】
11 測定管
12A 励磁コイル
12B 励磁コイル
13A 検出電極
13B 検出電極
14 芯線
15 外部導体
16 シールドケーブル
17 変換器
17A 変換器
18 流量演算回路部
19 シールドデバイス
20 定電流源
21 スイッチ駆動回路部
Claims (4)
- 検出電極の出力信号がシールドケーブルを介し入力される増幅器の出力信号を、抵抗直列回路よりなるシールドデバイスを介して前記シールドケーブルの外部導体に帰還するように構成されたドライブシールド機能を有する電磁流量計において、
前記シールドデバイスの抵抗値を可変にし帰還率を可変とし、
前記検出電極間の接液抵抗と電極径に基づき流体導電率を求める手段を備え、
この流体導電率を求める手段は、
前記流体導電率および前記シールドケーブルの長さに基づき前記シールドデバイスの抵抗値を制御して帰還率を変更することを特徴とする電磁流量計。 - 前記流体導電率を求める手段は、
前記シールドケーブルの長さが長い場合であって流体導電率が大きく接液抵抗が小さい場合には、前記シールドデバイスの抵抗値を小さくして帰還率を下げ、前記シールドケーブルの長さが長い場合であって流体導電率が小さく接液抵抗が大きい場合には、前記シールドデバイスの抵抗値を大きくして帰還率を上げることを特徴とする
請求項1記載の電磁流量計。 - 前記流体導電率を求める手段は、2つの検出電極により検出電極間の接液抵抗を測定し、
σ=2/(Rs・d)
ここで、
σ;流体導電率
Rs;接液抵抗
d;電極径
なる関係式に基づいて求めるように構成されたこと
を特徴とする請求項2記載の電磁流量計。 - 前記流体導電率を求める手段は、2つの検出電極とアース電極の3つの電極により検出電極とアース電極間の各接液抵抗をそれぞれ測定し、
σa=2/(Ras・d)
σb=2/(Rbs・d)
ここで、
σa、σb;各検出電極とアース電極間の流体導電率
Ras、Rbs;各検出電極とアース電極間の接液抵抗
d;電極径
なる関係式に基づいて求めるように構成されたこと
を特徴とする請求項1または2記載の電磁流量計。
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