JP4445195B2 - アモルファス合金薄帯およびそれを用いた磁心 - Google Patents
アモルファス合金薄帯およびそれを用いた磁心 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアモルファス合金薄帯およびそれを用いた磁心に係り、特に室温から130℃までの範囲において安定な磁気特性が得られるのはもちろんのこと、130℃を超える高温環境下においても磁気特性の低下が極めて少なく、例えば車載用電子部品のように高温環境下で長時間使用されるものに好適なアモルファス合金薄帯およびそれを用いた磁心に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンに内蔵される安定化電源、電子機器に組込まれる安定化電源、一般通信用の安定化電源として、磁気増幅器を組込んだスイッチング式の安定化電源が広く用いられている。磁気増幅器を構成する主要部は可飽和リアクトルであり、低保磁力、高角形、低損失などの優れた特性を併せ持つCo基アモルファス合金薄帯を巻回したトロイダル状コアが使用されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、Co基アモルファス合金薄帯からなるトロイダル状コアは、FET、ダイオード等の半導体素子から発生するスイッチングノイズ、逆電流を抑制する場合にも用いられている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
Co基アモルファス合金薄帯は、組成を制御し磁歪をほぼゼロにすることで低保磁力、高角形、低損失を実現することが知られている。このようなほぼ磁歪ゼロを達成するものとして、例えばCo基アモルファス合金薄帯のCoの一部をFeで置換したものが知られている。
【0005】
しかしながら、このCo基アモルファス合金薄帯は、高温環境下で長期間にわたって使用すると、大きな誘導磁気異方性が発生し、保磁力、鉄損が大幅に増加するという問題があった。このため、従来のFeを含有させたCo基アモルファス合金薄帯の使用温度は120℃程度までに限られていた。
【0006】
また、磁歪の低減などを目的として上述したCo基アモルファス合金薄帯のFeの代わりにMnを置換したたものや、FeとMnを複合置換したものも知られている(例えば、特許文献3〜9参照。)。
【0007】
しかしながら、Coの一部をMnで置換したほぼゼロ磁歪のCo基アモルファス合金薄帯では、超急冷法(例えば単ロール法)で作製した状態でアモルファス相にはなっているものの、薄帯が脆くなってしまうという問題があった。
【0008】
またFeとMnの複合置換でゼロ磁歪化したCo基アモルファス合金薄帯でも、上記したように高温環境下での長期間の使用により大きな誘導磁気異方性が発生し、保磁力、鉄損が増大するという問題がある。
【0009】
Co基アモルファス合金薄帯の高温での磁気特性を改善したものとして、例えば120℃、1000時間のエージング処理前後のHcおよびBr/B1変化(特許文献7参照。)、HcおよびBr/B1の130℃でのエージング特性(特許文献8参照。)、結晶化温度以下かつキュリー温度以下での熱処理による磁気特性の安定化(特許文献10参照。)が報告されている。また、超急冷して得られた状態で脆くなりにくいCo基アモルファス合金薄帯の組成も提案されている(例えば、特許文献11、12参照。)。
【0010】
しかしながら、130℃を超えるような高温環境下で保磁力の変化が少なく、かつ超急冷して得られた状態の薄帯が脆くなり難いCo基アモルファス合金薄帯は得られていない。
【0011】
【特許文献1】
特開昭59−179751号公報
【特許文献2】
特開平1−64311号公報
【特許文献3】
特開昭56−3646号公報
【特許文献4】
特開平6−93392号公報
【特許文献5】
特開昭55−164051号公報
【特許文献6】
特開昭56−81651号公報
【特許文献7】
特開昭58−31053号公報
【特許文献8】
特開昭59−85835号公報
【特許文献9】
特開昭60−106936号公報
【特許文献10】
特開昭61−143520号公報
【特許文献11】
特開昭60−24338号公報
【特許文献12】
特開平4−9453号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
近年、車載用電子機器(カーナビゲーション等)の増加、HIDバルブを用いた車用ヘッドライト、モータを駆動元とし、インバータを内蔵する電気自動車が増えてきており、それらに使用される電子機器・インバータ等には高い耐熱性が要求されている。
【0013】
また、多数の電子機器搭載はノイズによる誤動作をなくすため、ノイズ低減素子の搭載が必須になってきている。このため、それらの機器に組み込まれる可飽和リアクトル、ノイズ抑制素子にも高い耐熱性が要求されている。
【0014】
例えば、車載用電子機器においては130℃を超える高温環境下での使用も予想されるため、車載用電子部品にも相当の高耐熱性が必要になる。従来から使用されているCoの一部をFeで置換し、ゼロ磁歪化したCo基アモルファス合金薄帯では130℃を超える高温環境下で使用した場合には、保磁力、鉄損の増大を招く。
【0015】
また、高耐熱性を要求される電子部品に用いられるCo基アモルファス合金薄帯には、130℃を超える高温環境下での磁気特性の長期安定性だけでなく、電子部品を製造する観点から、量産が可能なように急冷法により作製された薄帯が脆くないことも求められている。
【0016】
しかしながら、130℃を超える高温環境下で長期間使用しても磁気特性の低下が少なく、かつ量産可能な程度に脆化が抑制されたCo基アモルファス合金薄帯は未だ得られていない。
【0017】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑み、室温から130℃までの磁気特性の安定性はもちろんのこと、さらには130℃を超える高温環境下での磁気特性も安定で、かつ脆化の極めて少ない量産性に優れたアモルファス合金薄帯およびそれを用いた磁心を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明のアモルファス合金薄帯は、
一般式:(CoaMnbMcT1−a−b−c)xSiyBz
(式中、MはV、Nb、Ta、Cr、MoおよびWから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、TはFeおよびNiから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、a、b、cは0.855≦a≦0.945、0.06≦b≦0.09、0≦c≦0.05、0.001≦(1−a−b−c)/a<0.005を、x、y、zはx+y+z=100(原子%)、74≦x≦77、10<z≦15、5<x/y≦7、23≦y+z≦26を満足する値である)
で表される組成を有し、キュリー温度が190℃以上260℃以下、かつ130℃を超える環境下で使用可能なことを特徴とする。
【0019】
前記アモルファス合金薄帯は磁歪が絶対値で1×10−6以下であることが好ましい。
【0020】
本発明のアモルファス合金薄帯は平均板厚が6〜17μmであることが好ましく、表面には該アモルファス合金薄帯を熱処理することによって形成されるMnを主体とする酸化層が設けられていることが好ましい。また、本発明のアモルファス合金薄帯は130℃を超える環境下で使用されることが好ましい。
【0021】
また、本発明の磁心は、上記したようなアモルファス合金薄帯を用いて製造されることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のアモルファス合金薄帯について説明する。
【0023】
本発明のアモルファス合金薄帯は、
一般式:(CoaMnbMcT1−a−b−c)xSiyBz
(式中、MはV、Nb、Ta、Cr、MoおよびWから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、TはFeおよびNiから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、a、b、cは0.855≦a≦0.945、0.06≦b≦0.09、0≦c≦0.05、0.001≦(1−a−b−c)/a<0.005を、x、y、zはx+y+z=100(原子%)、74≦x≦77、10<z≦15、5<x/y≦7、23≦y+z≦26を満足する値である)
で表される組成を有し、キュリー温度が190℃以上260℃以下、かつ130℃を超える環境下で使用可能なことを特徴とする。
【0024】
以下、本発明のアモルファス合金薄帯における各元素の添加理由およびその限定理由について説明する。
【0025】
Co(コバルト)はアモルファス合金薄帯の磁性を担う元素である。Coの含有量aは、0.855以上0.945以下である。含有量aが0.855未満ではキュリー温度および飽和磁束密度が低くなりすぎ、高温で使用するには磁束量が不足する。
【0026】
また、含有量aが0.945を超えると誘導磁気異方性が大きくなり、130℃を超える温度、特に150℃以上の温度での熱安定性が低下、すなわち保磁力、鉄損が増大する。Coの好ましい含有量aは、0.880以上0.920以下である。
【0027】
Mn(マンガン)はアモルファス合金薄帯の磁歪の絶対値を1×10−6以下に制御する元素であり、優れた軟磁気特性が得られる。Mnの含有量bは、0.06以上0.09以下とすることが好ましい。Mnの含有量bが0.06未満ではアモルファス合金薄帯の磁歪が負でその絶対値が1×10−6を超え、0.09を超えると磁歪が正で1×10−6を超え、磁歪に基づく特性劣化が顕著となる。
【0028】
また、Mnの含有量bが0.09を超えるときにはアモルファス合金薄帯の製造時の脆化も顕著となる。また、磁心の製造過程においてアモルファス合金薄帯を回転刃で所定の幅にスリットする際に、切れや割れが発生しやすくなり、磁心の製造性が低下する。Mnの含有量bのより好ましい値は、0.07以上0.085以下である。
【0029】
MはV、Nb、Ta、Cr、MoおよびWから選ばれる少なくとも1種の元素であり、アモルファス合金薄帯の磁気特性を安定させるとともに、飽和磁束密度や角形比の調整などのために加えられる。
【0030】
Mの含有量cは0以上0.05以下である。Mの含有量cが0.05を超えるとキュリー温度や飽和磁束密度が低下し、高温で十分な磁束量が得られなくなる。Mの含有量cの好ましい値は0.04以下である。
【0031】
TはFeおよびNiから選ばれる少なくとも1種の元素である。FeおよびNiはアモルファス合金薄帯の耐熱性低下の原因となるため、このような観点からは極力含まれないことが好ましい。しかしながら、FeおよびNiはアモルファス合金薄帯の製造性、すなわち脆化の低減に有効であることから、微量の含有は許容される。
【0032】
このような耐熱性低下の抑制と脆化低減とを考慮して、Tの含有量(1−a−b−c)は、Tの含有量(1−a−b−c)とCoの含有量aとの比(1−a−b−c)/aが0.001以上、0.005未満となるような範囲とする。
【0033】
すなわち、比(1−a−b−c)/aが0.005以上となると、Coの含有量aに対するFeまたはNiの含有量(1−a−b−c)が多くなるため、130℃を超える高温環境下で大きな誘導磁気異方性が発生し、保磁力、鉄損が増加してしまうなどの問題が発生する。
【0034】
Tの含有量(1−a−b−c)とCoの含有量aとの比(1−a−b−c)/aは好ましくは0.001以上、0.003以下である。なお、成分T、すなわちFeまたはNiは積極的に添加したものであってもよいし、原料または製造工程中に不可避的に混入された不純物であってもよい。
【0035】
B(硼素)はアモルファス化に必須の元素であり、Bの含有量zは10を超え、15以下である。上述したような磁歪低減のためのMnを含有させたCoを基とするアモルファス合金薄帯においては、Bの含有量zが10以下であると急冷時のアモルファス合金薄帯における脆化が顕著となるため、その後の磁心製造が困難となる。
【0036】
また、Bの含有量zが15を超えても急冷時のアモルファス合金薄帯の脆化が顕著となるため、その後の磁心製造が困難となる。好ましいBの含有量zは、11以上14以下である。
【0037】
Si(珪素)はBとの組合せで脆さをほぼなくしたアモルファス合金薄帯の製造を容易にするために加えられる。Siの含有量yは、Bの含有量zとの合計量y+zが23以上26以下となるようにする。
【0038】
合計量y+zが23未満ではアモルファス合金薄帯の高温での耐熱性が低下し、合計量y+zが26を超えるとアモルファス合金薄帯の急冷時の脆化が顕著となり、その後の磁心の製造が困難となる。Siの含有量yとBの含有量zとの合計量y+zは、好ましくは23.5以上25.5以下である。
【0039】
また、Co、Mn、MおよびTからなる遷移金属元素の含有量xとSiの含有量yとの比率を調整することにより、アモルファス合金薄帯のキュリー温度と薄帯製造時の靭性とを制御することができる。遷移金属元素の含有量xとSiの含有量yとの比x/yは5を超え、7以下とする。比x/yが5以下ではアモルファス合金薄帯のキュリー温度が低くなりすぎ、7を超えるとアモルファス合金薄帯の製造時の脆化が顕著となる。
【0040】
上記したようなアモルファス合金薄帯においては、そのキュリー温度が190℃以上260℃以下となるようにすることが好ましい。キュリー温度が190℃未満では高温環境下での使用時に磁束量が不十分となり、キュリー温度が260℃を超えると高温での耐熱性が低下する。
【0041】
アモルファス合金薄帯のキュリー温度は、195℃以上250℃以下とすればより好ましく、200℃以上および240℃以下とすればさらに好ましい。
【0042】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は6μm以上17μm以下とすることが好ましい。アモルファス合金薄帯の平均板厚が6μm未満では表面性の良好なアモルファス合金薄帯の製造が困難となり、平均板厚が17μm以上ではアモルファス合金薄帯の急冷時の脆化が顕著となる。
【0043】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は8μm以上16μm以下であればより好ましく、10μm以上15μm以下であればさらに好ましい。
【0044】
本発明のアモルファス合金薄帯では、その表面を積極的に酸化させて、表面にMnを主体とする酸化層を形成してもよい。この酸化層は絶縁体であるため、トロイダル状コアなどに巻回する際の層間絶縁となる。層間絶縁は隣接するアモルファス合金薄帯間の電気的接続を断ち、これにより渦電流損失を低減することができる。
【0045】
従来、マグネシア、シリコーンなどの絶縁物をアモルファス合金薄帯に塗布、浸漬させることにより層間絶縁を行っていたが、絶縁物を薄くかつ均一に付着させることは極めて困難であった。このため、層間絶縁部分が厚くなり、トロイダル状コアの占積率が低下して、磁束量が低減してしまい、磁気特性の劣化につながっていた。
【0046】
上述したように、アモルファス合金薄帯の表面を酸化させることにより、その表面に薄くかつ均一な酸化層を形成することができるため、トロイダル状コアの占積率を向上させ、磁束量を増大させ、磁気特性を向上させることができる。
【0047】
このようなMnを主体とする酸化層は、アモルファス合金薄帯の少なくとも一方の面に形成されていることが好ましい。少なくとも一方の面に酸化層が形成されていれば、トロイダル状コアなどに巻回した際に層間絶縁することができる。
【0048】
アモルファス合金薄帯に形成する酸化層の厚さは0.01〜1μm程度とすることが好ましい。酸化層の厚さが0.01μm以上であれば有効に層間絶縁することができ、また1μmを超えて酸化層を形成すると、層間絶縁層部分が増大し、占積率が低下してしまう。
【0049】
上述したようなアモルファス合金薄帯は、例えば液体急冷法により作製することができる。具体的には、上述したような組成比に調製した母合金を溶湯状態から104〜6℃/秒程度の冷却速度で急冷することにより作製することができる。
【0050】
このような液体急冷法により作製されるアモルファス合金薄帯は、平均板厚が6〜17μmの範囲となるようにすることが好ましい。平均板厚の調整は、作製する際に用いられるロールの周速、ノズルの仕様、溶湯をロール上に射出する温度、およびその射出ガス圧、ロールとノズル間のギャップなどを適宜変化させることにより行うことができる。
【0051】
なお、特に板厚の薄いアモルファス合金薄帯、例えば6〜10μmのアモルファス合金薄帯、さらには表面平滑性に優れた15μm以下のアモルファス合金薄帯は、減圧下での単ロール法で作製してもよい。
【0052】
この後、アモルファス合金薄帯に、急冷時に生じた内部歪を緩和する熱処理を施すことが好ましい。このような歪取り熱処理により、低保磁力化、低鉄損化、さらに角形比の調整をすることができる。
【0053】
アモルファス合金薄帯の角形比は、上記したように歪取り熱処理の温度を調整することにより調整することができるが、より適切に角形比を調整するために、歪取り熱処理の後に磁場中で熱処理を行ってもよい。
【0054】
また、層間絶縁となるべき酸化層を形成する場合には、アモルファス合金薄帯を酸化性雰囲気中、例えば大気中、80〜200℃で10分〜10時間程度熱処理すればよい。
【0055】
上述したようなアモルファス合金薄帯は、これを巻回し、あるいは所定の形状に打ち抜いた後に積層することにより磁心とすることができる。このような磁心は、例えば可飽和リアクトル、ノイズ抑制素子等に用いることができる。
【0056】
このようにアモルファス合金薄帯を用いて磁心を作製する場合、量産を念頭に置くと幅広のアモルファス合金薄帯を製造し、この後設計された磁心仕様に適した薄帯幅になるようにアモルファス合金薄帯を回転刃でスリットすることが好ましいが、アモルファス合金薄帯に脆化している部分があると、その部分で破断して工程が止まってしまうため、その回数が多いと量産には適さないことになる。
【0057】
また、アモルファス合金薄帯の作製後、上述したようにテンションを加えた状態で巻回し磁心とするが、このような場合にもアモルファス合金薄帯に脆化している部分があると、テンションの力でアモルファス合金薄帯が切れてしまうことがあり、量産に適さないことになる。
【0058】
本発明のアモルファス合金薄帯は、上述したような構成を具備させることにより、130℃を超える環境下で使用したとしても優れた磁気特性を示し、かつ脆化の極めて少ない量産性に優れたものとなり、上記したような磁心などに好適に利用することができる。なお、本発明のアモルファス合金薄帯あるいはそれを用いた磁心の使用環境温度の上限は、キュリー温度から−10℃、好ましくは−20℃した温度である。
【0059】
【実施例】
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明する。
【0060】
(実施例1〜15、比較例1〜11)
表1に示されるような組成を有する合金組成物を母合金としてArガス雰囲気中で高周波溶解した後、単ロール法で超急冷することにより、幅30mmの長尺のアモルファス合金薄帯を作製した。なお、量産性も検討できるように、各アモルファス合金薄帯の作製量は50kgとした。アモルファス合金薄帯の板厚の調整は、ロール周速を20〜30m/sの間で変化させることによって行った。なお、板厚6〜9μmの試料については減圧下で作製した。
【0061】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は、アモルファス合金薄帯を1mの長さに切断して幅および重量を測定するとともに、アモルファス薄帯の密度をアルキメデス法により測定し、以下に示す計算式により算出した。
平均板厚[mm]=(重量[g])/(長さ[mm]×幅[mm]×密度[g/mm3])
【0062】
また、各アモルファス合金薄帯に対してX線回折測定を行い、アモルファス相のみからなっていることを確認した。
【0063】
次に、各アモルファス合金薄帯について脆化の評価を行った。評価は、量産で用いるスリッターを用いて、製造したアモルファス合金薄帯全体にわたって5mm幅になるようにスリットを行い、その際にアモルファス合金薄帯が破断した回数を調べ、これを脆化の程度とした。結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
表1に示されるように、Mnの含有量、Bの含有量、または、Siの含有量とBの含有量との合計量のいずれかが本発明の範囲外となる場合、アモルファス合金薄帯の破断した回数が極端に多くなり、量産に適さないことがわかる。
【0066】
(実施例16)
(Co0.899Mn0.08Fe0.001Cr0.02)76Si12B12で示される組成を有する合金組成物を母合金としてArガス雰囲気中で高周波溶解した後、ロール周速を20〜40m/sの間で変化させた単ロール法により超急冷し、平均板厚の異なる幅30mmの長尺のアモルファス合金薄帯をそれぞれ作製した。なお、量産性も検討できるように、各アモルファス合金薄帯の作製量は50kgとした。
【0067】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は、アモルファス合金薄帯を1mの長さに切断して幅および重量を測定するとともに、アモルファス薄帯の密度をアルキメデス法により測定し、以下に示す計算式により算出した。
平均板厚[mm]=(重量[g])/(長さ[mm]×幅[mm]×密度[g/mm3])
【0068】
また、各アモルファス合金薄帯に対してX線回折測定を行い、アモルファス相のみからなっていることを確認した。
【0069】
次に、各アモルファス合金薄帯について脆化の評価を行った。評価は、量産で用いるスリッターを用いて、製造したアモルファス合金薄帯全体にわたって5mm幅になるようにスリットを行い、その際にアモルファス合金薄帯が破断した回数を調べ、これを脆化の程度とした。結果を図1に示す。
【0070】
図1に示すように、アモルファス合金薄帯の平均板厚が17μmを超えると破断した回数が極端に多くなった。このことから、平均板厚が17μm以下であるものが量産に適していることがわかる。
【0071】
(実施例17〜21、比較例12〜13)
表2に示されるような組成を有する合金組成物を母合金としてArガス雰囲気中で高周波溶解した後、単ロール法で超急冷することにより、幅30mmの長尺のアモルファス合金薄帯を作製した。なお、量産性も検討できるように、各アモルファス合金薄帯の作製量は50kgとした。アモルファス合金薄帯の板厚の調整は、ロール周速を20〜30m/sの間で変化させることにより行った。
【0072】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は、アモルファス合金薄帯を1mの長さに切断して幅および重量を測定するとともに、アモルファス薄帯の密度をアルキメデス法により測定し、以下に示す計算式により算出した。
平均板厚[mm]=(重量[g])/(長さ[mm]×幅[mm]×密度[g/mm3])
【0073】
また、各アモルファス合金薄帯に対してX線回折測定を行い、アモルファス相のみからなっていることを確認した。さらに、各アモルファス合金薄帯の飽和磁歪を歪ゲージを用いて測定した結果、全てのアモルファス合金薄帯の飽和磁歪は絶対値で1×10−6以下であった。
【0074】
次に、各アモルファス合金薄帯について、室温および150℃での飽和磁束密度(Bs)を試料振動型磁束計(VSM)を用いて400kA/mの測定磁場で測定した。
【0075】
さらに、各アモルファス合金薄帯の透磁率の温度特性を評価し、その値がゼロになった温度をキュリー温度(Tc)とした。結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
【0077】
表2に示されるように、比較例12、13のアモルファス合金薄帯ではキュリー温度が190℃未満となり、150℃における飽和磁束密度が400mTを下回った。このため、例えばトロイダル状コアなどで実用上十分な磁束量を確保するためには、コアサイズを大きくする、巻線数を多くするなどの設計変更が必要であることがわかる。
【0078】
(実施例22〜29、比較例14〜27)
表3に示されるような組成を有する合金組成物を母合金としてArガス雰囲気中で高周波溶解した後、単ロール法で超急冷することにより、幅30mmの長尺のアモルファス合金薄帯を作製した。なお、量産性も検討できるように、各アモルファス合金薄帯の作製量は50kgとした。また、アモルファス合金薄帯の板厚の調整は、ロール周速を20〜30m/sの間で変化させることにより行った。
【0079】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は、アモルファス合金薄帯を1mの長さに切断して幅および重量を測定するとともに、アモルファス薄帯の密度をアルキメデス法により測定し、以下に示す計算式により算出した。
平均板厚[mm]=(重量[g])/(長さ[mm]×幅[mm]×密度[g/mm3])
【0080】
また、各アモルファス合金薄帯に対してX線回折測定を行い、アモルファス相のみからなっていることを確認した。さらに、各アモルファス合金薄帯の飽和磁歪を歪ゲージを用いて測定した結果、全てのアモルファス合金薄帯の飽和磁歪は絶対値で1×10−6以下であった。
【0081】
次に、各アモルファス合金薄帯の透磁率の温度特性を評価し、その値がゼロになった温度をキュリー温度(Tc)とした。
【0082】
また、各アモルファス合金薄帯を4.5mm幅にスリットした後、マグネシア水溶液を塗布して外形12mm、内径8mmのトロイダル状に巻回した。そのトロイダル状コアをN2雰囲気中、440℃で40分間熱処理を施し、室温まで徐冷し、磁気特性の安定性を評価するエージング用試料とした。このエージング用試料の保磁力を測定し、これを初期値とした。
【0083】
さらに、このエージング用試料に銅線を1turn貫通させ、直流4Aを流し、150℃に設定された恒温槽に入れ、実働条件を考慮した磁界中エージング試験を1000時間行い、恒温槽から取り出し、室温で1時間冷却した後、保磁力を測定した。保磁力の測定は、BHアナライザー(SY−8216、岩崎通信機(株)製)を用いて、50kHz、240A/mの測定磁場で行った。結果を表3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】
比較例14〜15、23のように、Coの含有量に対するFeおよびNiの含有量を低くしても、キュリー温度が260℃を超える場合は、1000時間経過後の保磁力の増加が大きくなり、十分な耐熱性が得られない。比較例16、17は1000時間経過後の保磁力の変化はなかったが、キュリー温度が130℃以下となり、130℃を超える温度では磁心としての働きをなさない。
【0086】
比較例18〜22、24〜27のように、Coに対するFeおよびNiの比が本発明の範囲外となるときは、1000時間経過後の保磁力の増加が大きく、十分な耐熱性を有していない。
【0087】
(実施例38〜41、比較例28〜35、参考例1〜8)
表4に示されるような組成を有する合金組成物を母合金としてArガス雰囲気中で高周波溶解した後、単ロール法で超急冷することにより、幅30mmの長尺のアモルファス合金薄帯を作製した。
【0088】
なお、実施例38、39については比較的純度の低いCo素材を用いて作製を行った。不純物レベルのFe、Ni量は発光分光法(ICP)で分析した。また、量産性も検討できるように、各アモルファス合金薄帯の作製量は50kgとした。アモルファス合金薄帯の板厚の調整は、ロール周速を20〜30m/sの間で変化させることにより行った。
【0089】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は、アモルファス合金薄帯を1mの長さに切断して幅および重量を測定するとともに、アモルファス薄帯の密度をアルキメデス法により測定し、以下に示す計算式により算出した。
平均板厚[mm]=(重量[g])/(長さ[mm]×幅[mm]×密度[g/mm3])
【0090】
また、各アモルファス合金薄帯に対してX線回折測定を行い、アモルファス相のみからなっていることを確認した。さらに、各アモルファス合金薄帯の飽和磁歪を歪ゲージを用いて測定した結果、全てのアモルファス合金薄帯の飽和磁歪は絶対値で1×10−6以下であった。
【0091】
次に、各アモルファス合金薄帯の透磁率の温度特性を評価し、その値がゼロになった温度をキュリー温度(Tc)とした。
【0092】
さらに、各アモルファス合金薄帯を4.5mm幅にスリットした後、マグネシア水溶液を塗布して外形12mm、内径8mmのトロイダル状に巻回した。そのトロイダル状コアをN2雰囲気中、440℃で40分間熱処理を施し、室温まで徐冷し、磁気特性の安定性を評価するエージング用試料とした。このエージング用試料の保磁力を測定し、これを初期値とした。
【0093】
さらに、このエージング用試料に銅線を1turn貫通させ、直流4Aを流し、170℃に設定された恒温槽に入れ、実働条件を考慮した磁界中エージング試験を1000時間行い、恒温槽から取り出し、室温で1時間冷却した後、保磁力を測定した。保磁力の測定は、BHアナライザー(SY−8216;岩崎通信機(株)製)を用いて、50kHz、240A/mの測定磁場で行った。結果を表4に示す。
【0094】
【表4】
【0095】
表4に示されるように、参考例1〜8は高純度のCo素材を用い、FeおよびNiの含有量を不可避的不純物レベルとし、Coに対するFeおよびNiの比を大幅に低くできたため、170℃の磁界中エージング試験においても保磁力の増加が抑制された。
【0096】
実施例38、39は比較的純度が低い素材を用いたにもかかわらず、実用上問題のない保磁力の増加であった。また、実施例40、41についても、Coに対するFeおよびNiの比を十分に低くできているため、実用上問題のない保磁力の増加であった。
【0097】
比較例28、29はCoに対するFeおよびNiの比は充分に低いが、キュリー温度が高く、保磁力の増加も大きく、比較例30〜35はCoに対するFeおよびNiの比が本発明の範囲よりも高くなることなどから、保磁力の増加幅が極めて大きくなった。
【0098】
(実施例42〜44)
表5に示されるような組成を有する合金組成物を母合金としてArガス雰囲気中で高周波溶解した後、単ロール法で超急冷することにより、幅30mmの長尺のアモルファス合金薄帯を作製した。また、量産性も検討できるように、各アモルファス合金薄帯の作製量は50kgとした。アモルファス合金薄帯の板厚の調整は、ロール周速を20〜30m/sの間で変化させることにより行った。
【0099】
アモルファス合金薄帯の平均板厚は、アモルファス合金薄帯を1mの長さに切断して幅および重量を測定するとともに、アモルファス薄帯の密度をアルキメデス法により測定し、以下に示す計算式により算出した。
平均板厚[mm]=(重量[g])/(長さ[mm]×幅[mm]×密度[g/mm3])
【0100】
また、各アモルファス合金薄帯に対してX線回折測定を行い、アモルファス相のみからなっていることを確認した。さらに、各アモルファス合金薄帯の飽和磁歪を歪ゲージを用いて測定した結果、全てのアモルファス合金薄帯の飽和磁歪は絶対値で1×10−6以下であった。
【0101】
次に、実施例42、43については、アモルファス合金薄帯を4.5mm幅にスリットした後、層間絶縁処理を行わずに外形12mm、内径8mmのトロイダル状に巻回して、大気中、440℃で40分間熱処理を施した後、室温まで徐冷し、トロイダル状コアを作製した。
【0102】
実施例44、45については、アモルファス合金薄帯を4.5mm幅にスリットした後、マグネシア水溶液を塗布して外形12mm、内径8mmのトロイダル状に巻回して、N2雰囲気中、440℃で40分間熱処理を施した後、室温まで徐冷し、トロイダル状コアを作製した。
【0103】
各トロイダル状コアの重量、外形、内径および断面積を測定して、下記式により占積率(パッキングファクター:P.F.)を算出した。なお、アモルファス合金薄帯の密度をアルキメデス法により測定した。
P.F.[%]=(重量[g]×100)/(密度[g/mm3]×平均磁路長[mm]×断面積[mm2])
平均磁路長[mm]=(外径[mm]+内径[mm])/(2π)
【0104】
また、アモルファス合金薄帯の室温での飽和磁束密度(Bs)を、試料振動型磁束計(VSM)を用いて400kA/mの測定磁場で測定した。さらに、保磁力の測定を行った。保磁力の測定は、BHアナライザー(SY−8216;岩崎通信機(株)製)を用いて、50kHzおよび100kHz、240A/mの測定磁場で測定した。結果を表5に示す。
【0105】
【表5】
【0106】
表5に示されるように、実施例42、43の飽和磁束密度は実施例44、45の飽和磁束密度に比べ若干減少していた。これはアモルファス合金薄帯表面に酸化層が形成されたために総磁束に寄与する部位が減少したことによる。
【0107】
しかしながら、酸化層を形成したことによる飽和磁束密度の減少はわずかであることや、絶縁物を塗布する工程を省略できることや、このような絶縁物による占積率の低下も抑制でき、実質的に磁気特性を向上させることができることなどから、アモルファス合金薄帯表面に酸化層を形成することは極めて有効であることがわかる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば130℃までの磁気特性の安定性はもちろんのこと、130℃を超える温度範囲での磁気特性も安定なアモルファス合金薄帯を提供することができる。また、本発明によれば脆化のほとんどないアモルファス合金薄帯を提供することができ、その後の磁心製造に適した薄帯を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】平均板厚と破断回数との関係を示した図
Claims (6)
- 一般式:(CoaMnbMcT1−a−b−c)xSiyBz
(式中、MはV、Nb、Ta、Cr、MoおよびWから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、TはFeおよびNiから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、a、b、cは0.855≦a≦0.945、0.06≦b≦0.09、0≦c≦0.05、0.001≦(1−a−b−c)/a<0.005を、x、y、zはx+y+z=100(原子%)、74≦x≦77、10<z≦15、5<x/y≦7、23≦y+z≦26を満足する値である)で表される組成を有し、キュリー温度が190℃以上260℃以下、かつ130℃を超える環境下で使用可能なことを特徴とするアモルファス合金薄帯。 - 請求項1記載のアモルファス合金薄帯において、
前記アモルファス合金薄帯の磁歪が絶対値で1×10−6以下であることを特徴とするアモルファス合金薄帯。 - 請求項1または2記載のアモルファス合金薄帯において、
前記アモルファス合金薄帯は6〜17μmの範囲の平均板厚を有することを特徴とするアモルファス合金薄帯。 - 請求項1乃至3のいずれか1項記載のアモルファス合金薄帯において、
前記アモルファス合金薄帯の表面に、前記アモルファス合金薄帯を熱処理することによって形成されるMnを主体とする酸化層が設けられていることを特徴とするアモルファス合金薄帯。 - 請求項1乃至4のいずれか1項記載のアモルファス合金薄帯において、
130℃を超える環境下で使用されることを特徴とするアモルファス合金薄帯。 - 請求項1乃至5のいずれか1項記載のアモルファス合金薄帯を用いたことを特徴とする磁心。
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