JP4445141B2 - 傾斜複合材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックスと金属とを含有する傾斜複合材の製造方法に関し、一層詳細には、硬度が略均一でかつ厚肉な均質部が表面側に存在し、しかも、該均質部から内部に指向して硬度が低下する傾斜複合材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属とセラミックスとを含有する複合材は、種々の分野で広汎に使用されている。例えば、コバルトと炭化タングステンが焼結されてなる炭化タングステン−コバルト系超硬合金や、モリブデンと炭化チタンが焼結されてなる炭化チタン系サーメットは、切削工具の刃具として採用されている。
【0003】
前記複合材の靱性や強度、硬度等の特性は、金属とセラミックスの組成比に依存して変化する。すなわち、金属の組成比が高くなるほど強度および靱性が向上し、一方、金属の組成比が低くなるほど硬度が向上する。したがって、金属とセラミックスの組成比は、複合材が所望の特性となるように選定される。例えば、上記したような刃具においては、硬度や耐摩耗性を確保して長寿命化を図るために、金属の組成比を低くする傾向にある。
【0004】
しかしながら、金属の組成比が低い刃具は、高硬度および高耐摩耗性を有するが、靱性が低い。したがって、この種の刃具を使用した場合には、該刃具に割れや欠けが生じることが懸念される。一方、靱性が高い刃具には、耐摩耗性が低く寿命が短いという不具合がある。
【0005】
そこで、例えば、均質部から内部に指向してセラミックスの組成比が減少し、かつ金属の組成比が増加する傾斜複合材から刃具を構成することが提案されている。この場合、均質部が高硬度であるので長寿命を有する刃具となり、かつ内部が高靱性であるので割れや欠けが生じ難くなるからである。
【0006】
この種の傾斜複合材は、例えば、100体積%の金属粒子、80体積%の金属粒子と20体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、60体積%の金属粒子と40体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、40体積%の金属粒子と60体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、20体積%の金属粒子と80体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、100体積%の非酸化物セラミックス粒子、20体積%の金属粒子と80体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、40体積%の金属粒子と60体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、60体積%の金属粒子と40体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、80体積%の金属粒子と20体積%の非酸化物セラミックス粒子の混合粉末、100体積%の金属粒子をこの順序で積層し、次いでこの積層体を焼結させることにより製造することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属粒子の焼結可能な温度と非酸化物セラミックス粒子の焼結可能な温度は周知のように大きく異なり、後者の方がより高温である。したがって、金属粒子が焼結可能な温度で上記積層体を焼結した場合には、非酸化物セラミックス粒子が緻密化しないので低強度の傾斜複合材となる。一方、非酸化物セラミックス粒子が焼結可能な温度で上記積層体を焼結した場合には、金属が融解してしまうので所望の形状の傾斜複合材を製造することが困難となる。また、上記のように段階的に組成比が異なる積層体の焼結を行うと、緻密化速度や焼結に伴う体積収縮の度合いが各層において異なるために、焼結体(傾斜複合材)が変形する。さらに、焼結の際に、焼結体にクラックが発生することもある。
【0008】
すなわち、従来技術に係る傾斜複合材の製造方法には、実用に供することが可能な程度の硬度および靱性を兼ね備える傾斜複合材を所望の形状で製造することが著しく困難であるという不具合がある。
【0009】
また、このような傾斜複合材を刃具や金型等として使用する場合、焼結体の均質部に対して旋削加工等の後加工を施すことが一般的である。しかしながら、この後加工によって該焼結体の肉厚が小さくなる。すなわち、硬度が最も高い領域が除去される。このため、最終製品としての刃具や金型等を得る際に、これらに硬度が最も高い領域を残留させることが困難となる。
【0010】
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、硬度が最も高い領域を製品に残留させることが可能で、しかも、所望の形状をなす傾斜複合材の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、非酸化物セラミックスと金属とを含有し、表面から内部に向かう深さ方向に沿ってビッカース硬度を測定したときの最大測定硬度との硬度差が20以内である均質部を表層部として有し、且つ前記均質部の肉厚が当該傾斜複合材の肉厚の15〜70%を占めるとともに前記均質部から内部に指向して硬度が低下する傾斜複合材の製造方法であって、
非酸化物セラミックス粒子と金属粒子とが混合されてなる混合粉末を成形して成形体とする成形工程と、
前記成形体を焼結して多孔質焼結体とする一次焼結工程と、
前記多孔質焼結体の内部に粒成長促進物質含有溶液を含浸する第1の含浸工程と、
前記多孔質焼結体の内部に含浸された粒成長促進物質含有溶液を乾燥する第1の乾燥工程と、
前記多孔質焼結体の内部に粒成長促進物質含有有機溶液を含浸する第2の含浸工程と、
前記多孔質焼結体の内部に含浸された粒成長促進物質含有有機溶液を乾燥する第2の乾燥工程と、
前記多孔質焼結体を再焼結して傾斜複合材とする二次焼結工程と、
を有することを特徴とする。
【0012】
この製造方法で得られた傾斜複合材は、均質部の硬度が略均一であり、しかも、その肉厚が大きい。このため、該均質部に対して研削加工等を施して最終製品とする場合であっても、該最終製品に最も硬度が高い領域を残留させることができる。
【0013】
なお、非酸化物セラミックスの好適な例としては、TiC、TiN、NbN、NbC、TaN、TaC、WC、ZrN、ZrCおよびAlCの群から選択された少なくとも1つを挙げることができ、金属の好適な例としては、Fe、Ni、Coおよびこれらの2種以上からなる合金の群から選択された少なくとも1つを挙げることができる。この場合、傾斜複合材における金属の組成比を5〜15%とする。非酸化物セラミックス粒子の組成比が85重量%未満でかつ金属粒子の組成比が15重量%を超えると、傾斜複合材10としては硬度に乏しいものとなる。また、非酸化物セラミックス粒子が95重量%を超えかつ金属粒子が5重量%未満であると、靱性が乏しくなる。いずれの場合においても、金型や切削工具の刃具等として使用することが困難となるからである。
【0014】
多孔質焼結体に対して含浸工程を2回行うと、該多孔質焼結体の内部深くまで粒成長促進物質が到達する。このため、該多孔質焼結体を緻密化すると、内部に存在するセラミックス粒子を比較的大きく粒成長させることができる。その結果、硬度が略均一な領域の肉厚が大きい緻密焼結体が得られる。また、セラミックス粒子の粒成長は、表面側に存在するものが促進される。したがって、得られた緻密焼結体は、内部に比して均質部の硬度が高い傾斜複合材となる。
【0015】
しかも、この場合、成形体の形状が緻密焼結体(傾斜複合材)の形状に対応する。したがって、成形体を所定の形状とすることによって所望の形状の傾斜複合材を得ることができる。
【0016】
ここで、第1の含浸工程では、粒成長促進物質含有溶液として水溶液またはアルコール溶液が使用され、第2の含浸工程では、粒成長促進物質含有有機溶液として金属アルコキシドが使用される。この場合、第2の乾燥工程が行われても粒成長促進物質が多孔質焼結体の内部に残留するので、該内部に存在するセラミックス粒子の粒成長を確実に誘起することができる。このため、硬度が略均一な領域の肉厚が大きい緻密焼結体を確実に得ることができるからである。また、金属アルコキシドは、第1の含浸工程で多孔質焼結体の内部に分散された粒成長促進物質に対する溶解度が低いので、粒成長促進物質を溶解してしまう懸念がないからである。
【0017】
なお、成形体(多孔質焼結体)が、TiC、TiN、NbN、NbC、TaN、TaC、WC、ZrN、ZrCおよびAlCの群から選択された少なくとも1つの非酸化物セラミックス粒子と、Fe、Ni、Coおよびこれらの2種以上からなる合金の群から選択された少なくとも1つの金属粒子とを含有するとともに金属の組成比が5〜15重量%である場合、粒成長促進物質含有溶液または粒成長促進物質含有有機溶液に溶解ないし分散される粒成長促進物質としては、Fe、Ni、Co、Mn、Cr、Ti、ZrまたはAlが好適である。これらはいずれも、上記したセラミックス粒子の粒成長を促進する。
【0018】
また、第2の乾燥工程の後に、多孔質焼結体の表面にホウ素化合物からなるコーティング膜を形成する被覆工程を行うことが好ましい。ホウ素化合物の存在によりセラミックス粒子の粒成長が一層促進されるので、均質部の硬度を一層向上させることができるからである。
【0019】
このような作用を営むホウ素化合物の好適な例としては、六方晶系窒化ホウ素(h−BN)または炭化ホウ素(B4C)を挙げることができる。また、これらのコーティング膜は容易かつ簡便に形成することができるので、コスト的にも有利となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る傾斜複合材の製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
本実施の形態に係る製造方法によって得られる傾斜複合材の全体概略斜視図を図1に示す。この場合、傾斜複合材10は、直径20mm、長さ40mmの円柱体であり、非酸化物セラミックスと金属とを含有してなる。
【0022】
非酸化物セラミックスは、傾斜複合材10に高硬度や耐摩耗性をもたらす成分である。非酸化物セラミックスとしては、後述する二次焼結工程の際に、当該傾斜複合材10を構成する金属の融点よりも低温で緻密化が促進されるものであれば特に限定はされないが、好適な例としては、TiC、TiN、NbN、NbC、TaN、TaC、WC、ZrN、ZrCを挙げることができる。
【0023】
金属は、傾斜複合材10に高靱性をもたらす成分である。すなわち、金属の含有量が高いほど傾斜複合材10の靱性が高くなる。したがって、該傾斜複合材10を切削工具の刃具として用いる場合、この刃具は割れや欠けが生じにくいものとなる。
【0024】
金属としては、二次焼結工程の際に溶融することのないもの、換言すれば、非酸化物セラミックス粒子の粒成長が起こる温度よりも融点が高いものが選定される。このような金属であれば特に限定はされないが、非酸化物セラミックスとして上記したようなものが選定された場合においては、Fe、Ni、Coおよびこれらの2種以上からなる合金の群から選択された少なくとも1つを好適な例として挙げることができる。
【0025】
傾斜複合材10における非酸化物セラミックスの組成比が高くなると、必然的に金属の組成比が低くなり、その結果、該傾斜複合材10の靱性が低下してしまう。このため、非酸化物セラミックスと金属の組成比は、得られる傾斜複合材10に必要とされる硬度や靱性に応じて設定される。例えば、上記したような非酸化物セラミックスおよび金属を含有する傾斜複合材10を刃具とする場合、非酸化物セラミックスの組成比を85〜95重量%、金属の組成比を5〜15重量%とすることが好ましい。
【0026】
ここで、図1におけるII−II線矢視断面図を図2に示す。この傾斜複合材10では、硬度が略均一な均質部12が表面側に存在し、かつ該均質部12に比して硬度が低い低硬度部14が内部側に存在する。
【0027】
ここで、本実施の形態における硬度が略均一な均質部12とは、具体的には、傾斜複合材10の深さ方向に沿ってビッカース硬度を測定したとき、その最大測定値とのビッカース硬度差が20となった深さ同士を仮想的に連ねて形成される表面側の領域を指称する。例えば、傾斜複合材10において深さ方向に沿って測定されたビッカース硬度の最大値が1600である場合、ビッカース硬度が1580を示す領域までを均質部12とする。また、図2における均質部12と低硬度部14とを区画する境界線は、傾斜複合材10に硬度が略均一な領域(均質部12)と該均質部12に比して低硬度な領域(低硬度部14)とが存在することを表すために便宜的に図示したものであり、均質部12と低硬度部14との間に界面が存在することを意味するものではない。
【0028】
なお、均質部12が低硬度部14に比して高硬度となる理由は、該均質部12に存在する非酸化物セラミックス粒子が、低硬度部14に存在する非酸化物セラミックス粒子に比して大きく粒成長しているためである。
【0029】
均質部12の肉厚は、傾斜複合材の肉厚の15〜70%を占める。図2に示される傾斜複合材10の場合、例えば、直径方向では表面(側壁面)から6mm程度まで、長さ方向では表面(底面)から12mm程度までを均質部12として設けることができる。
【0030】
このため、低硬度部12は、傾斜複合材10と略相似形となる。上記したように、均質部12の肉厚が傾斜複合材10の肉厚の15〜70%であるので、傾斜複合材10に対する低硬度部12の縮尺割合は、85〜30%となる。
【0031】
このように、高硬度な領域(均質部12)の肉厚を著しく大きくすることができるので、傾斜複合材10に研削加工等を施して該均質部12の一部を除去する場合であっても、高硬度な領域を確保した状態で最終製品とすることができる。
【0032】
しかも、この傾斜複合材10においては、均質部12と低硬度部14とを区分する界面が存在しないので、傾斜複合材10の一部に熱応力や応力が集中することを回避することができる。このため、傾斜複合材10の耐久性を確保することができ、結局、傾斜複合材10を金型や刃具として長期間に亘り使用することができる。
【0033】
この傾斜複合材10は、次のようにして製造することができる。
【0034】
本実施の形態に係る傾斜複合材の製造方法のフローチャートを図3に示す。この製造方法は、成形体を得る成形工程S1と、前記成形体を焼結して多孔質焼結体とする一次焼結工程S2と、前記多孔質焼結体の内部に粒成長促進物質含有溶液を含浸する第1の含浸工程S3と、前記粒成長促進物質含有溶液の溶媒を乾燥する第1の乾燥工程S4と、前記多孔質焼結体の内部に粒成長促進物質含有有機溶液を含浸する第2の含浸工程S5と、前記粒成長促進物質含有有機溶液の有機溶媒を乾燥する第2の乾燥工程S6と、前記多孔質焼結体の均質部にコーティング膜を形成する被覆工程S7と、前記多孔質焼結体を再焼結して緻密焼結体(傾斜複合材)とする二次焼結工程S8とを備える。
【0035】
まず、成形工程S1において、非酸化物セラミックス粒子と金属粒子の混合粉末を調製する。
【0036】
ここで、非酸化物セラミックス粒子の好適な例としては、上記したようなTiC、TiN、NbN、NbC、TaN、TaC、WC、ZrN、ZrC等の少なくとも1つを挙げることができる。これらの非酸化物セラミックス粒子は、二次焼結工程S8において、後述する粒成長促進物質の作用により粒成長が促進される。また、金属粒子の好適な例としては、Fe、Ni、Coおよびこれらの2種以上からなる合金の群から選択された少なくとも1つを挙げることができる。
【0037】
混合粉末における非酸化物セラミックス粒子と金属粒子との組成比は、傾斜複合材10の用途にもよるが、上記したように、非酸化物セラミックス粒子:金属粒子=85:15〜95:5(重量比、以下同じ)とすることが好ましい。非酸化物セラミックス粒子の組成比が85重量%未満でかつ金属粒子の組成比が15重量%を超えると、傾斜複合材10としては硬度に乏しいものとなる。また、非酸化物セラミックス粒子の重量比が95重量%を超えかつ金属粒子の重量比が5重量%未満であると、靱性が乏しくなる。いずれの場合においても、金型や切削工具の刃具等として使用することが困難となる。
【0038】
そして、この混合粉末に成形加重を加えて成形体を作製する。この際の成形荷重は、一次焼結工程S2で多孔質焼結体が確実に得られるようにするために、成形体の開気孔が閉塞されることがない程度に設定される。具体的には、成形荷重を100〜300MPa程度とすることが好ましい。この場合、金属粒子が塑性変形を起こすことを回避することができるので、成形体の開気孔が閉塞されることはない。
【0039】
次いで、一次焼結工程S2において、開気孔が残留するように前記成形体を焼結して多孔質焼結体とする。この時点で緻密焼結体とすると、第1の含浸工程S3および第2の含浸工程S5において、粒成長促進物質含有溶液および粒成長促進物質含有有機溶液を内部に含浸させることが困難となるからである。
【0040】
したがって、一次焼結工程S2における焼結温度や時間は、金属粒子同士の融着が起こり、該金属粒子同士にネックが形成された状態で終了されるように設定される。すなわち、一次焼結工程S2では、非酸化物セラミックス粒子同士は融着されない。具体的には、焼結温度を1050〜1330Kとし、かつ焼結時間を1.5〜2時間とすれば充分である。
【0041】
次いで、第1の含浸工程S3において、粒成長促進物質を含有する粒成長促進物質含有溶液を前記多孔質焼結体の内部に含浸させる。すなわち、例えば、粒成長促進物質含有溶液中に前記多孔質焼結体を浸漬する。この浸漬により、粒成長促進物質含有溶液が多孔質焼結体の開気孔を介してその内部へと浸透する。
【0042】
なお、粒成長促進物質は、二次焼結工程S8において非酸化物セラミックス粒子の成長を促進する物質であれば特に限定されるものではないが、非酸化物セラミックスが上記したようなものである場合、Fe、Ni、Co、Mn、Cr、Ti、ZrまたはAl等を好適な例として挙げることができる。粒成長促進物質含有溶液としては、上記した金属を含有する硝酸塩や酢酸塩等の金属塩を溶媒に溶解ないし分散させたものを使用すればよい。溶媒も特に限定されるものではないが、水やアルコール等を好適な例として挙げることができる。
【0043】
第1の含浸工程S3を行った後、第1の乾燥工程S4において、自然放置により粒成長促進物質含有溶液を乾燥して溶媒を揮散除去させる。または、多孔質焼結体を330〜390Kで30分程度加熱して粒成長促進物質含有溶液を乾燥するようにしてもよい。これにより、溶媒の大部分が多孔質焼結体から揮散除去して粒成長促進物質が残留する。
【0044】
この乾燥の際に、多孔質焼結体の内部に含浸された溶媒が均質部に指向して移動することに伴い、粒成長促進物質も均質部に移動する。このため、多孔質焼結体の均質部における粒成長促進物質の濃度は、内部に比して高くなる。
【0045】
次いで、第2の含浸工程S5において、粒成長促進物質が残留した多孔質焼結体を、粒成長促進物質を含有する粒成長促進物質含有有機溶液中に浸漬する。この浸漬により、第1の含浸工程S3と同様に、粒成長促進物質含有有機溶液が多孔質焼結体の開気孔を介してその内部へと浸透する。
【0046】
ここで、粒成長促進物質含有有機溶液としては、自身が液体であるもの、または有機溶媒に粒成長促進物質が分散ないし溶解されたものが使用される。この理由は、水溶液を使用した場合、第1の含浸工程S3および第1の乾燥工程S4を行うことによって多孔質焼結体の内部に分散された粒成長促進物質が第2の含浸工程S5で溶解ないし溶出してしまうからである。
【0047】
このような観点から、粒成長促進物質含有有機溶液としては、粒成長促進物質の溶解度が著しく低いものが選定される。特に、粒成長促進物質の溶解度が低く、かつゲル化ないしは固化して流動性が消失し、このために多孔質焼結体の内部に滞留し易いことから、金属アルコキシドが好適である。この場合、後述するように、傾斜複合材10において均質部12の肉厚を大きくすることができるからである。
【0048】
なお、粒成長促進物質含有有機溶液に含有される粒成長促進物質の好適な例としては、第1の含浸工程S3において使用された粒成長促進物質含有溶液に含有される粒成長促進物質、すなわち、Fe、Ni、Co、Mn、Cr、Ti、ZrまたはAl等が挙げられる。要するに、第2の含浸工程S5において使用される粒成長促進物質含有有機溶液としては、例えばチタニウムイソプロポキシド等、これらの金属アルコキシドを使用することが好ましい。
【0049】
次いで、第2の乾燥工程S6において、第1の乾燥工程S4と同様にして粒成長促進物質含有有機溶液の溶媒を揮散除去させる。
【0050】
この際、金属アルコキシドは、多孔質焼結体に僅かに残留した溶媒(水分)等によりゲル化ないしは固化した状態で多孔質焼結体の内部に滞留している。したがって、多孔質焼結体の内部に含浸された溶媒が均質部12に指向して移動しても、粒成長促進物質自体は内部に滞留する。
【0051】
次いで、被覆工程S7において、多孔質焼結体の表面にホウ素化合物からなるコーティング膜を形成する。これにより、傾斜複合材10の硬度を一層向上させることができる。この理由は、ホウ素化合物が非酸化物セラミックス粒子の粒成長を促進する粒成長促進剤として機能するためであると考えられる。
【0052】
ホウ素化合物の好適な例としては、六方晶系窒化ホウ素(h−BN)または炭化ホウ素(B4C)を挙げることができる。これらを構成材料とするコーティング膜を形成した場合、傾斜複合材10の硬度が顕著に向上する。具体的には、コーティング膜を形成しない場合に比して、傾斜複合材10のビッカース硬度が50〜100程度高くなる。
【0053】
しかも、h−BNまたはB4Cからなるコーティング膜は、例えば、キシレンやトルエン、あるいはアセトン等の溶媒にh−BNまたはB4Cの粉末が分散された溶液を多孔質焼結体の表面に噴霧した後、溶媒を揮散除去することにより容易にかつ低コストで形成することができる。
【0054】
最後に、二次焼結工程S8において、均質部の一部にコーティング膜が形成された多孔質焼結体を窒素雰囲気中で再焼結して緻密焼結体とする。すなわち、非酸化物セラミックス粒子を粒成長させる。これにより、製品としての傾斜複合材10が得られるに至る。なお、緻密焼結体(傾斜複合材10)は、相対密度が90%以上であることが好ましい。相対密度が90%未満では、強度や靱性が乏しくなるからである。
【0055】
また、二次焼結工程S8における焼結温度および時間は、それぞれ、1623〜1873K、30分〜4時間とすることが好ましい。温度が1673K未満である場合や時間が30分未満である場合、非酸化物セラミックス粒子の粒成長が充分には進行し難い。一方、1873Kを超えると、金属粒子の蒸発揮散を招くようになる。さらに、非酸化物セラミックス粒子の粒成長は4時間以内で略終了するので、4時間を超える焼結(緻密化)を行うと、傾斜複合材10の生産効率が低下する。
【0056】
二次焼結工程S8における非酸化物セラミックス粒子の粒成長は、上記した粒成長促進物質によって促進される。そして、上記したように、粒成長促進物質の濃度は、多孔質焼結体の均質部で最も大きい。このため、均質部に存在する非酸化物セラミックス粒子は、内部に存在するものに比して大きく粒成長するので、金属粒子が内部に多く偏在するような再配列が起こる。すなわち、均質部ではセラミックスの組成比が高く、内部では金属の組成比が高い傾斜複合材が得られる。その結果、得られる緻密焼結体(傾斜複合材10)においては、低硬度部14に比して均質部12が高硬度となる。
【0057】
しかも、第2の含浸工程S5で金属アルコキシドを使用した場合、多孔質焼結体の内部にも粒成長促進物質が高濃度で滞留している。このため、この内部においても非酸化物セラミックス粒子の粒成長が促進され、その結果、得られる傾斜複合材10においては、硬度が略均一な領域、すなわち、均質部12の肉厚が大きくなる。
【0058】
さらに、この場合、多孔質焼結体の表面にホウ素化合物からなるコーティング膜を形成しているので、このコーティング膜によっても非酸化物セラミックス粒子の粒成長が促進される。このため、傾斜複合材10の硬度が一層向上する。
【0059】
このように、本実施の形態に係る傾斜複合材の製造方法によれば、粒成長促進物質含有溶液を多孔質焼結体に含浸して一旦乾燥した後に粒成長促進物質含有有機溶液を該多孔質焼結体に含浸し、次いで二次焼結工程S8を行うことにより、硬度が略均一な領域の肉厚が大きい傾斜複合材を得ることができる。
【0060】
また、上記から諒解されるように、本実施の形態に係る傾斜複合材の製造方法によれば、成形体の形状が緻密焼結体(傾斜複合材)の形状に対応する。したがって、成形体を所定の形状とすることにより、傾斜複合材を所望の形状とすることができる。
【0061】
【実施例】
1.傾斜複合材の製造
[実施例1〜3、比較例1]
平均粒径1μmの炭化タングステン(WC)粒子を90重量%、平均粒径1.4μmのコバルト(Co)粒子10重量%を、ヘキサンを用いて湿式混合して混合粉末とした。次いで、この混合粉末を、静水圧加圧成形法において150MPaの加圧力で円柱状に成形した。このようにして得られた円柱状成形体を、加熱炉内を真空引きしながら1270Kで30分間保持することにより多孔質焼結体とした。
【0062】
次いで、この多孔質焼結体を濃度10%の硝酸ニッケル水溶液、硝酸ニッケルエタノール溶液、硝酸マンガン水溶液にそれぞれ3分間浸漬することにより、多孔質焼結体の内部にNiイオン又はMnイオンを分散させた。さらに、多孔質焼結体を350Kで1時間保持することにより乾燥した。
【0063】
そして、この多孔質焼結体をチタニウムイソプロポキシド中に浸漬することにより、該多孔質焼結体の内部にチタニウムイソプロポキシドを含浸させた。含浸前後における重量差は3.5gであった。その後、この多孔質焼結体を350Kで1時間保持することにより乾燥した。
【0064】
次いで、h−BNがキシレンに分散された溶液を多孔質焼結体の表面にスプレー塗布した。そして、室温にて放置してキシレンを揮散除去することによりh−BNのコーティング膜を形成した。
【0065】
次いで、多孔質焼結体を焼結して、直径20mm、長さ40mmの円柱状の緻密焼結体とした。これらを実施例1〜3とする。なお、加熱炉が室温から1650Kに到達するまでは昇温速度を10K/分とし、かつ窒素雰囲気下で圧力を5Paとした。その後、1700Kで1.5時間保持することにより焼結を進行させた。この際、加熱炉内の圧力が0.15MPaとなるように窒素を流通した。
【0066】
これらの緻密焼結体を、図2に示すように直径に沿って切断して該切断面を鏡面研磨仕上げした後、一方の底面から内部へと長さ方向に沿ってビッカース硬度を測定した。結果を図4にまとめて示す。この図4から、得られた緻密焼結体には、ビッカース硬度が略均一な領域(均質部)が12〜14mmに亘って存在することと、該均質部からさらに内部に指向するにしたがってビッカース硬度が低下していくことが明らかである。すなわち、得られた各緻密焼結体は、硬度が略均一な均質部を有し、かつ該均質部から内部に指向して硬度が低下する傾斜複合材である。
【0067】
なお、各緻密焼結体の切断面を長さ方向に沿って電子顕微鏡にて観察したところ、均質部に存在するセラミックス粒子が内部に比して大きく粒成長していることが認められた。
【0068】
一方、比較のために、WCとCoとを上記割合で混合して円柱状の成形体とした後、該成形体を上記のパターンで焼結して直径20mm、長さ40mmの円柱状の焼結体とした。これを比較例1とする。この焼結体についても上記と同様に切断面の長さ方向に沿ってビッカース硬度を測定したところ、いずれの箇所においても1325〜1350程度であった。すなわち、上記の緻密焼結体(傾斜複合材)に比してビッカース硬度が著しく低く、また、均質部から内部に指向して硬度が低下することも認められなかった。
【0069】
[実施例4〜6、比較例2]
最終寸法を直径30mm、長さ50mmとしたことを除いては実施例1〜3に準拠して緻密焼結体を作製した。これらをそれぞれ実施例4〜6とする。また、チタニウムイソプロポキシドに含浸する工程(第2の含浸工程S5)およびその後の乾燥工程(第2の乾燥工程S6)を行わなかったことを除いては実施例4に準拠して緻密焼結体を作製した。これを比較例2とする。
【0070】
これら実施例4〜6および比較例2の緻密焼結体のビッカース硬度を上記と同様にして測定した。結果を図5にまとめて示す。図5から、実施例4〜6の緻密焼結体には肉厚が15mm程度の均質部が存在すること、一方、比較例2の緻密焼結体は、表面から内部に指向してビッカース硬度が低下はするものの、ビッカース硬度が略均一な領域が存在しないことが諒解される。このことから、含浸工程を一度しか行わない場合には、緻密焼結体の表面の硬度を向上させることはできるが、硬度が略均一な領域を設けることは困難であるということがいえる。
【0071】
2.均質部の肉厚の制御
ビッカース硬度が略均一な領域(均質部)の肉厚が制御可能であるか否かを調べるため、硝酸ニッケル水溶液およびチタニウムイソプロポキシドの濃度を種々変化させて70mm×70mm×70mmの緻密焼結体を作製した。なお、多孔質焼結体とする際の温度と時間を1173K、30分間としたことを除き、その他の条件は実施例1〜3と同様とした。チタニウムイソプロポキシドの希釈には有機溶媒を使用した。
【0072】
そして、緻密焼結体を中央部で切断して該切断面を鏡面研磨仕上げした後、一端面から中心部に指向してビッカース硬度を測定した。硝酸ニッケル水溶液およびチタニウムイソプロポキシドの濃度と、ビッカース硬度が略均一であった領域の肉厚との関係を図6に一括して示す。この図6から、硝酸ニッケル水溶液およびチタニウムイソプロポキシドの濃度を種々変化させることにより均質部の肉厚を制御することができることが明らかである。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって得られる傾斜複合材は、均質部の硬度が高くかつ略均一で、しかも、その肉厚が大きい。このため、該均質部に対して研削加工等を施すような場合であっても、最終製品に高硬度な領域を残留させることができる。
【0074】
また、本発明に係る傾斜複合材の製造方法によれば、粒成長促進物質含有溶液を多孔質焼結体に含浸して一旦乾燥した後に粒成長促進物質含有有機溶液を該多孔質焼結体に含浸し、次いで該多孔質焼結体を焼結して緻密化するようにしている。このため、多孔質焼結体の均質部に存在するセラミックス粒子が内部に存在するものに比して非酸化物セラミックス粒子の粒成長が促進されるので、内部に比して硬度が高くかつ肉厚が大きい均質部を有する傾斜複合材を得ることができるという効果が達成される。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る傾斜複合材の全体概略斜視図である。
【図2】 図1のII−II線矢視断面図である。
【図3】 本実施の形態に係る傾斜複合材の製造方法のフローチャートである。
【図4】 実施例1〜3の傾斜複合材における表面から内部に亘るビッカース硬度を示すグラフである。
【図5】 実施例4〜6および比較例2の傾斜複合材における表面から内部に亘るビッカース硬度を示すグラフである。
【図6】 実施例7において、硝酸ニッケル水溶液およびチタニウムイソプロポキシドの濃度と、得られた傾斜複合材における硬度が略均一な領域の肉厚との関係を示す図表である。
【符号の説明】
10…傾斜複合材 12…均質部
14…低硬度部
Claims (4)
- 非酸化物セラミックスと金属とを含有し、表面から内部に向かう深さ方向に沿ってビッカース硬度を測定したときの最大測定硬度との硬度差が20以内である均質部を表層部として有し、且つ前記均質部の肉厚が当該傾斜複合材の肉厚の15〜70%を占めるとともに前記均質部から内部に指向して硬度が低下する傾斜複合材の製造方法であって、
非酸化物セラミックス粒子と金属粒子とが混合されてなる混合粉末を成形して成形体とする成形工程と、
前記成形体を焼結して多孔質焼結体とする一次焼結工程と、
前記多孔質焼結体の内部に、粒成長促進物質を含有した水溶液またはアルコール溶液を含浸する第1の含浸工程と、
前記多孔質焼結体の内部に含浸された前記水溶液または前記アルコール溶液を乾燥する第1の乾燥工程と、
前記多孔質焼結体の内部に、粒成長促進物質となる金属を含む金属アルコキシドを含浸する第2の含浸工程と、
前記多孔質焼結体の内部に含浸された前記金属アルコキシドを乾燥する第2の乾燥工程と、
前記多孔質焼結体を再焼結して傾斜複合材とする二次焼結工程と、
を有することを特徴とする傾斜複合材の製造方法。 - 請求項1記載の製造方法において、前記成形工程で、TiC、TiN、NbN、NbC、TaN、TaC、WC、ZrN、ZrCおよびAlCの群から選択された少なくとも1つの非酸化物セラミックス粒子と、Fe、Ni、Coおよびこれらの2種以上からなる合金の群から選択された少なくとも1つの金属粒子とを含有するとともに金属の組成比が5〜15重量%である混合粉末を成形して成形体とし、
かつ前記第1の含浸工程および前記第2の含浸工程で、Fe、Ni、Co、Mn、Cr、Ti、ZrまたはAlを粒成長促進物質として含有する水溶液、アルコール溶液、および金属アルコキシドをそれぞれ使用することを特徴とする傾斜複合材の製造方法。 - 請求項1または2記載の製造方法において、前記第2の乾燥工程の後に、多孔質焼結体の表面にホウ素化合物からなるコーティング膜を形成する被覆工程を有することを特徴とする傾斜複合材の製造方法。
- 請求項3記載の製造方法において、前記ホウ素化合物が六方晶系窒化ホウ素または炭化ホウ素であることを特徴とする傾斜複合材の製造方法。
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