JP4444049B2 - 集塵機用フィルターの製造方法 - Google Patents

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本発明は、集塵機用フィルターの製造方法に関する。
従来より、小麦粉に代表される食品分野における有価粉体の回収や、様々な分野における化学合成物、セメント、金属粉体などの回収には、バグフィルター式集塵機が用いられている。また、高炉、製鉄炉、焼却炉などで発生する排煙からのダスト除去にも、最近特に問題とされている公害防止の観点から、電気式集塵機に代えて捕集性能に優れたバグフィルター式集塵機が多用されるようになってきている。
近年、これらの集塵機用のフィルターには、フィルター材料として、高い捕集性能、耐熱性、耐薬品性および低エネルギー洗浄性などの諸物性を満足するため、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔膜が用いられている。このPTFE多孔膜をフィルター材料として使用する場合、フェルト、織布、帆布などの通気性支持体と積層するのが一般的である。これにより、PTFE多孔膜によって高い捕集性能およびダスト離形性を実現するとともに、通気性支持体によって十分な強度を確保することが出来るため、フィルター寿命を大きく延長することが可能となる。
前記通気性支持体には、集塵機の運転条件によって、種々の材料が使われている。例えば、高温下で運転される場合には、耐熱性を有するフェルトや織布が多く使われ、ガラス織物やフッ素系樹脂のフェルト、コーネックスやノーメックスのフェルトや織物、さらには、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、P84などの新素材も種々検討されてきている。一方、集塵温度がそれほど高くない分野では、高価な耐熱材料ではなく比較的安価なポリエステルのフェルトなどが用いられることが多い。
これらの集塵機用フィルターにおいては、PTFE多孔膜と通気性支持体との接着が重要なポイントとなる。前記接着の方法としては、前記通気性支持体に熱可塑性樹脂繊維製フェルトを用いる場合においては、フェルトの表面を熱で溶融させ、熱溶着によりPTFE多孔膜と接着する方法が多く行われている。熱で接着する場合には、フェルト表面の繊維を加熱(毛焼き)して毛玉を形成し、PTFE多孔膜と接着しやすくする方法も用いられてきている(特許文献1参照)。この方法によれば、加熱により形成された毛玉に融点が下がる現象が見られるので、熱可塑性樹脂の融点以下の温度でPTFE多孔膜とフェルトとを接着する事が出来る。
しかしながら、このフェルト表面の繊維の加熱処理をコントロールする事は難しく、加熱不足だとPTFE多孔膜とフェルトとが熱で接着しない場合があり、また逆に加熱しすぎると、フェルト表面の凹凸が激しくなって接着時にPTFE多孔膜にダメージを与えたり、接着後のフィルターの表面が硬くなり風合いを損ねることがあった。
特公平4−17685号公報
そこで、本発明の目的は、PTFE多孔膜および熱可塑性樹脂繊維製フェルトが積層されて一体化された集塵機用フィルターの製造方法において、前記PTFE多孔膜とフェルトとを接着する際に、PTFE多孔膜にダメージを与えることがなく、且つ、フィルターの風合いを損なうことのない製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の製造方法は、PTFE多孔膜および熱可塑性樹脂繊維製フェルトが積層されて一体化された集塵機用フィルターの製造方法であって、前記フェルトとして、表面の繊維が加熱されて毛玉が形成されたフェルトを準備し、前記毛玉を熱プレスにより扁平状にした後、前記フェルトの表面に前記PTFE多孔膜を加圧加熱により接着する製造方法である。
本発明によれば、表面の繊維が加熱されて毛玉が形成されたフェルトを準備し、前記毛玉を熱プレスにより扁平状にして、フェルト表面の凹凸を少なくしてからPTFE多孔膜と接着するので、PTFE多孔膜にダメージを与えることがなく、フィルターの風合いを損ねることもない。その結果、例えば、逆洗浄などによりフィルターに付着したダストを払い落とす際に、クラックが発生しにくくなり、フィルターの耐久性を向上させることができる。また、毛玉を扁平状にすることでフェルトとPTFE多孔膜との接着面積が増し、接着性が向上するという効果も得られる。
本発明の製造方法において、前記加圧加熱による接着は、ラミネートによる接着を含む。
本発明の製造方法において、前記熱可塑性樹脂は、芳香族ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)若しくはポリプロピレンであることが好ましい。前記芳香族ポリエステルとしては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアリレート系樹脂などが挙げられる。なお、上記の熱可塑性樹脂は、集塵に好適に用いられるものの代表例であり、これら以外の熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン系、スチレン−イソプレン系など)、ポリメチルペンテン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル系樹脂などを用いることもできる。これらは、単独で使用してもよく、若しくは好適に用いられる代表的な熱可塑性樹脂を混合し、二種類以上を併用してもよい。
本発明の製造方法において、 前記PTFE多孔膜のJIS L 1096の6.27.1 A法に基づくフラジール法により測定した空気量は、低圧力損失(高通気量)などの見地から、4cm3/cm2・秒以上であることが好ましい。上限は、特に制限されないが、例えば、30cm3/cm2・秒である。従って、前記PTFE多孔膜のJIS L 1096の6.27.1 A法に基づくフラジール法により測定した空気量は、例えば、4〜30cm3/cm2・秒の範囲であり、好ましくは、8〜20cm3/cm2・秒の範囲である。なお、本発明において、前記PTFE多孔膜のJIS L 1096の6.27.1 A法に基づくフラジール法により測定した空気量は、PTFE多孔膜の通気性を意味する。
以下に、図1を用いて、本発明の製造方法の工程の一例について説明する。
まず、図1(A)に示すように、表面の繊維が加熱されて毛玉が形成された熱可塑性樹脂繊維製フェルト1を準備する。
前記熱可塑性樹脂としては、前述のとおりである。
前記フェルト1としては、市販のものを用いることもできるし、自家製造することもできる。
前記フェルト1に市販のものを用いる場合には、例えば、芳香族ポリエステル繊維製フェルトであるアンビック社製商品名FT0507D、PPS繊維製フェルトである呉羽テック社製商品名PSG50BP、ポリプロピレン繊維製フェルトである日本フエルト社製商品名FLT450EXなどを用いることができる。
前記フェルト1の自家製造は、例えば、前記フェルト1の表面の繊維をガスバーナーなどの炎で焼き、毛玉を形成することで行うことができる。前記熱可塑性樹脂の種類によって条件は異なるが、例えば、ガスバーナーの炎の強さ、炎からフェルト1までの距離、フェルト1を動かす速度などを変更することにより、種々の表面状態に調整される。前記条件は、特に制限するものではないが、前記毛玉2の直径が、例えば、0.2〜0.8mmの範囲、前記フェルト1の表面における前記毛玉2の分布密度が、例えば、20〜45個/cm2となるように設定するのが好ましい。
前記フェルト1の厚さは、特に制限されないが、例えば、0.3〜3.0mmの範囲であり、好ましくは、0.5〜2.5mmの範囲であり、より好ましくは、0.8〜2.0mmの範囲である。
つぎに、図1(B)に示すように、前記毛玉2を熱プレスにより扁平状にし、フェルト1の表面の凹凸を少なくする。
前記熱プレスの方法は、特に制限されず、例えば、平板のプレス機で毛玉2を扁平状にすることも可能であるが、作業性を考慮するとフェルト1を熱ロールの間に通すことでプレスする方法が好ましい。前記熱プレスにおける圧力は、例えば、0.1〜10MPaの範囲であり、好ましくは、0.2〜2MPaの範囲であり、より好ましくは、0.3〜1MPaの範囲である。また、前記熱プレスを、熱ロールを通すことで行う際には、その速度は、例えば、1〜50m/分の範囲であり、好ましくは、2〜30m/分の範囲であり、より好ましくは、5〜20m/分の範囲である。
前記熱プレスの温度条件は、前記熱可塑性樹脂の種類によって異なる。例えば、PET繊維製フェルトでは、結晶化の程度にもよるが、一般的には融点が250〜260℃に存在する。前述の特許文献1に記載のように、前記毛玉2には融点の低下がおこることが知られている。本発明者は、前記PET繊維製フェルトでは、前記毛玉2の融点が20〜50℃近く低下する事を見出した。更には、熱プレスの際前記毛玉2が軟化する温度は、前記毛玉2の融点よりさらに20〜50℃低い温度であることも見出した。従って、PET繊維製フェルトでは、前記熱プレスの温度は、下限として、例えば、150℃、好ましくは180℃であり、上限は、例えば、220℃、好ましくは210℃である。従って、PET繊維製フェルトでは、前記熱プレスの温度は、例えば、150〜220℃の範囲であり、好ましくは180〜210℃の範囲である。前記範囲内の温度とすることで、温度が低すぎて毛玉2が軟化せず、圧力をかけてもフェルト1の表面の凹凸を少なくすることが困難となったり、温度が高すぎてフェルト1の表面が溶融してしまい、風合いが損なわれるのを防ぐことができる。例えば、150℃では、圧力をかけることで容易に毛玉2を扁平状にすることができ、例えば、220℃では、フェルト1の表面を溶融させることがなく、風合いが損なわれることもない。
また、PPS繊維製フェルトでは、前記PET繊維製フェルトとは異なり、融点が270〜280℃に存在し、前記毛玉2の融点の低下は少なく、せいぜい10〜30℃程度である。また、軟化しにくい材料であるため、前記毛玉2が軟化する温度も、前記毛玉2の融点と大きくは変わらない。従って、PPS繊維製フェルトでは、前記熱プレスの温度は、下限として、例えば、240℃、好ましくは250℃であり、上限は、例えば、270℃である。従って、PPS繊維製フェルトでは、前記熱プレスの温度は、例えば、240〜270℃の範囲である。
そして、軟化しやすい材料であるポリプロピレン繊維製フェルトでは、例えば、40〜50℃の範囲で充分に毛玉2を扁平状にすることが可能である。従って、ポリプロピレン繊維製フェルトでは、前記熱プレスの温度は、特に制限するものではないが、例えば、40〜50℃の範囲である。
上述のように、前記熱可塑性樹脂の種類により、熱プレスにより毛玉2を扁平状にする温度条件は全く異なる。なお、前述のとおり、上記の熱可塑性樹脂は、集塵に好適に用いられるものの代表例であり、これら以外の熱可塑性樹脂についても、毛玉2が軟化する温度条件で、熱プレスにより毛玉2を扁平状にすることができる。
前記熱プレスの際、毛玉2を扁平状にする程度については、例えば、手触りで玉状部分2により凹凸の在る表面が、手触りで平滑になる程度が好ましく、特に制限するものではないが、例えば、前記毛玉2の高さが熱プレス前の1〜2割程度になることが好ましい。
つぎに、図1(C)に示すように、前記フェルト1の表面にPTFE多孔膜3を加圧加熱により接着する。
本発明に用いられるPTFE多孔膜3において、その通気性は、前述のとおりである。また、その厚さは、特に制限されないが、例えば、3〜30μmの範囲であり、その平均孔径は、特に制限されないが、例えば、0.8〜2.0μmの範囲であり、その気孔率は、特に制限されないが、例えば、85〜97%の範囲である。
前記PTFE多孔膜3は、例えば、未焼成のPTFEシートを延伸により多孔化することによって作製できる。以下、この製造方法の一例について簡単に説明する。前記PTFEシートは、未焼成のPTFE粉末(好ましくはPTFEファインパウダー)と液状潤滑剤とを混合し、この混合物を押出および圧延から選ばれる少なくとも1つの手段によりシート状に成形することで得られる。前記PTFE粉末としては、特に制限されず、市販のものが使用できる。前記液状潤滑剤としては、前記PTFE粉末を濡らすことができ、後に除去できるものであれば特に制限されず、流動パラフィン、ナフサなどの炭化水素油、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アルコール類、ケトン類およびエステル類の溶媒などが使用できる。また、これらは、単独で使用しても良く、若しくは二種類以上併用してもよい。前記液状潤滑剤の添加量は、例えば、前記PTFE粉末100重量部に対して5〜50重量部の範囲である。なお、前記PTFEシートの厚さは、例えば、0.1〜0.7mmの範囲である。
なお、前記PTFEシートに含まれる前記液状潤滑剤は、続いて行う延伸工程前に、加熱法または抽出法などにより除去しておくことが好ましい。前記抽出法に使用する溶媒は、特に制限されないが、例えば、ノルマルデカン、ドデカン、ナフサ、ケロシン、スモイルなどが挙げられる。
つぎに、前記PTFEシートに対して延伸を行う。前記PTFEシートをPTFEの融点(327℃)以下の温度で、一軸延伸または二軸延伸で延伸し多孔化する。例えば、前記PTFEシートの長手方向において、その長さが5〜30倍の範囲になるように、温度240〜320℃で延伸し、続いて、前記シート状成形体の幅方向において、その長さが10〜50倍の範囲になるように、温度25〜200℃で延伸する。前記延伸後、その延伸状態を保持して、PTFEの融点(327℃)以上の温度に加熱して焼成することにより、機械的強度の向上と寸法安定性の増加を図ることができる。なお、この焼成工程は任意である。以上のようにして、PTFE多孔膜が製造できる。
なお、本発明におけるPTFE多孔膜は、前述の製造方法に制限されず、他の製造方法で製造されてもよいし、市販のPTFE多孔膜を用いてもよい。
前記PTFE多孔膜3を、前記フェルト1の融点以下で、且つ前記毛玉2の融点以上でフェルト1の表面に加圧加熱により接着する。前記加圧加熱による接着において、その圧力は、例えば、0.2〜5MPaの範囲、好ましくは0.3〜2MPaの範囲、さらに好ましくは0.4〜0.6MPaの範囲である。また、前記加圧加熱による接着を、ラミネートで行う際には、その速度は、例えば、0.5〜10m/分の範囲、好ましくは0.8〜6m/分の範囲、より好ましくは1〜4m/分の範囲である。
つぎに、本発明の実施例について、比較例と併せて説明するが、本発明は、以下の実施例および比較例によって制限されるものではない。なお、実施例および比較例における各特性の測定方法は、以下に示すとおりである。
(1)通気性
PTFE多孔膜の通気性は、JIS L 1096の6.27.1 A法に基づくフラジール法に準じて測定した。
(2)繰り返し折り曲げ試験
この試験には、JIS R 3420に基づいたMIT試験機を用いた。集塵機用フィルターから幅15mm、長さ約110mmの試験片を切り取って、試験機のつかみに取り付け、荷重1kg、175回/分の条件で繰り返して試験片の折り曲げを5000回行った後、膜面でのクラックの発生を目視で観察した。
(3)捕集効率
集塵機用フィルターの捕集効率は、JIS Z 8901に規定されているジオクチルフタレート(DOP)粒子を用いて、JIS K 0901に規定の方法で測定した。
(4)PTFE多孔膜とフェルトとの接着性
集塵機用フィルターの膜面から1cmの距離を離して2mmφのノズルを有するエアーガンでエアーを吹き付け、PTFE多孔膜が破壊するまでのエアーの圧力(単位:MPa)として測定した。
図1に示す工程により集塵機用フィルターを製造した。図1(A)に示すフェルト1には、表面の繊維が加熱されて毛玉が形成された芳香族ポリエステル繊維製フェルト(アンビック社製商品名FT0507D、厚さ1.8mm)を用いた。このフェルト1の表面の毛玉2は、210℃付近で軟化する程度の状態であった。このフェルト1を、温度220℃、圧力0.4MPa、速度10m/分の条件で熱ロールでプレスして、図1(B)に示す手触りで平滑な表面のフェルト1を得た。これを、図1(C)に示すように、PTFE多孔膜3(日東電工社製商品名NTF5110、厚さ10μm、平均孔径1.5μm、気孔率91%、通気性10cm3/cm2・秒)と230℃、0.5MPa、4m/分の条件でラミネートにより接着し、集塵機用フィルターを得た。
図1に示す工程により集塵機用フィルターを製造した。図1(A)に示すフェルト1には、表面の繊維が加熱されて毛玉が形成されたポリプロピレン繊維製フェルト(日本フエルト社製商品名FLT450EX、厚さ2.0mm)を用いた。このフェルト1の融点は、170℃であるが、その表面の毛玉2は、それよりも40℃低い温度で軟化する程度の状態であった。これを、温度130℃、圧力0.6MPa、速度5m/分の条件で熱ロールでプレスして、図1(B)に示す手触りで平滑な表面のフェルト1を得た。これを、図1(C)に示すように、実施例1で用いたのと同じPTFE多孔膜3と150℃、0.4MPa、3m/分の条件でラミネートにより接着し、集塵機用フィルターを得た。
図1に示す工程により集塵機用フィルターを製造した。図1(A)に示すフェルト1には、表面の繊維が加熱されて毛玉が形成されたPPS繊維製フェルト(呉羽テック社製商品名PSG50BP、厚さ1.7mm)を用いた。このフェルト1の表面の毛玉2は、255℃付近で軟化する程度の状態であった。これを、温度250℃、圧力0.5MPa、速度10m/分の条件で熱ロールでプレスして、図1(B)に示す手触りで平滑な表面のフェルト1を得た。これを、図1(C)に示すように、実施例1で用いたのと同じPTFE多孔膜3と265℃、0.5MPa、4m/分の条件でラミネートにより接着し、集塵機用フィルターを得た。
(比較例1)
フェルトとして、実施例1に記載の表面の繊維が加熱されて毛玉が形成された芳香族ポリエステル繊維製フェルト(アンビック社製商品名FT0507D、厚さ1.8mm)を、毛玉の熱プレス処理を行わずにそのまま用い、実施例1で用いたのと同じPTFE多孔膜と230℃、0.5MPa、4m/分の条件でラミネートにより接着し、集塵機用フィルターを得た。
(比較例2)
フェルトとして、実施例3に記載の表面の繊維が加熱されて毛玉が形成されたPPS繊維製フェルト(呉羽テック社製商品名PSG50BP、厚さ1.7mm)を、毛玉の熱プレス処理を行わずにそのまま用い、実施例1で用いたのと同じPTFE多孔膜と265℃、0.5MPa、4m/分の条件でラミネートにより接着し、集塵機用フィルターを得た。
実施例1〜3および比較例1、2で得られた集塵機用フィルターにおける各特性の測定結果を下記表1に示す。
(表1)
繰り返し折り曲げ試験 捕集効率(%) 接着性
実施例1 クラック無 98.9 0.6MPaでも破壊せず
実施例2 クラック無 97.5 0.6MPaでも破壊せず
実施例3 クラック無 99.2 0.6MPaでも破壊せず
比較例1 クラック有 89.4 0.4MPaで破壊
比較例2 クラック有 88.7 0.4MPaで破壊
上記表1に示したとおり、実施例1〜3で得られた集塵機用フィルターは、比較例1、2で得られた集塵機用フィルターより捕集効率が高く、PTFE多孔質膜とフェルトとを接着する際に、PTFE多孔膜がダメージを受けていないことがわかった。また、実施例1〜3で得られた集塵機用フィルターは、繰り返し折り曲げ試験によるクラックの発生が無く、比較例1、2で得られた集塵機用フィルターより耐久性も向上していることがわかった。そして、実施例1〜3で得られた集塵機用フィルターでは、比較例1、2で得られた集塵機用フィルターよりPTFE多孔膜とフェルトとの接着性も向上していることがわかった。
本発明の製造方法によれば、PTFE多孔膜とフェルトとを接着する際に、PTFE多孔膜にダメージを与えることなく、且つ、フィルターの風合いを損なうことなく集塵機用フィルターを製造できる。本発明の製造方法により製造された集塵機用フィルターは、例えば、バグフィルター式集塵機などに使用できる。
本発明の製造方法の工程の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 フェルト
2 毛玉
3 PTFE多孔膜

Claims (3)

  1. ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔膜および熱可塑性樹脂繊維製フェルトが積層されて一体化された集塵機用フィルターの製造方法であって、前記フェルトとして、表面の繊維が加熱されて毛玉が形成されたフェルトを準備し、前記毛玉を熱プレスにより扁平状にした後、前記フェルトの表面に前記PTFE多孔膜を加圧加熱により接着する製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、芳香族ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドおよびポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1記載の製造方法。
  3. 前記PTFE多孔膜のJIS L 1096の6.27.1 A法に基づくフラジール法により測定した空気量が、4cm3/cm2・秒以上である請求項1または2記載の製造方法。
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