JP4442966B2 - 不活性ガス発泡法による高発泡ポリエチレン被覆電線製造用の発泡性樹脂組成物及びこれを被覆して作った高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線 - Google Patents
不活性ガス発泡法による高発泡ポリエチレン被覆電線製造用の発泡性樹脂組成物及びこれを被覆して作った高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不活性ガス発泡法による高発泡ポリエチレン被覆電線製造用の発泡性樹脂組成物、これを用いた高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線、及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、フロンガスに代えて、不活性ガスを発泡剤として用いるガス発泡法によって、機械的特性や電気的物性に優れた発泡度70〜85%の高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線を製造するための高発泡性ポリエチレン樹脂組成物、これを用いた高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、絶縁電線、特に高周波信号伝送に用いられる同軸ケーブル等においては、絶縁被膜の発泡率を上げることによって誘電率やtanδの低下を図り、これによりケーブル等の漏洩減衰率を低減させ、画像や音声の鮮明化および中継器の数の減少を図っている。このような高発泡率の絶縁電線を製造するには、化学発泡法やガス発泡法が一般的に行われている。化学発泡法は、樹脂成分に化学発泡剤をその分解温度以下で配合し、それを押出機に供給し、前記化学発泡剤の分解温度以上の温度で導体上に押出被覆し、次いでこれを大気中で発泡させた後、水等により冷却固化する方法である。この化学発泡法は、ガス発泡法に比べ設備コストが低く、操作も簡単であるため、ガス発泡法の場合より発泡率が低く、発泡体の機械的強度が低いにもかかわらず一定のシェアを獲得してきた。しかし、化学発泡法では、最も進んだ技術でもってしても、発泡体の発泡度は70%が限界であり、しかも、使用できる樹脂は、高圧法低密度ポリエチレンであるので、機械的強度が劣り、高品位の同軸ケーブルの製造には、不十分であった。
【0003】
一方、ガス発泡法は、化学発泡剤の代りに、モノフロロトリクロロメタン、ジフロロジクロロメタン、トリフロロトリクロロエタン、テトラフロロジクロロエタン等のフロンガスを発泡剤として用いる方法である。このガス発泡法は、発泡度が80%前後の高発泡体を容易に得ることができるだけでなく、使用できる樹脂も機械的強度の強い高密度ポリエチレンであるため、高品位の同軸ケーブルの製造に最適であった。しかし、近年は、地球環境保護の気運が高まり、フロンガスは、オゾン層の破壊を引き起こす物質であることから、モントリオール議定書に基づくスケジュールにより、順次全廃されることとなった。そのため、ガス発泡法では、フロンガスに代わるガス発泡剤として、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス等の不活性ガスが用いられている。
【0004】
窒素ガス等の不活性ガスを用いたガス発泡法では、フロンガスを用いた場合と違って、従来の素材である高密度ポリエチレンを用いて同軸ケーブルを製造した際に、均一で、かつ微細なセル構造の発泡体が得られなかった。この原因は、窒素ガスがフロンガスに較べてポリエチレンに対し親和性がなく、沸点が低く、しかも比熱も小さいので、上記のような不十分な結果となったものと推定される。そのため、窒素ガスを使用するガス発泡法においては、従来、通常、ガス発泡法において使用される高密度ポリエチレンに代えて、新しい樹脂組成物を見出すための試みが数多くなされ、その結果、均一でかつ微細なセル構造を有し、しかも70%以上の高発泡度でかつ機械的強度にすぐれた高発泡体をつくることができるようになったが、これらの樹脂組成物は、樹脂材料やコスト等の面から、いずれも未だ十分に満足のいくものではなった。
【0005】
例えば、本発明者等が先に提案した特開平9−52983号、特開平9−213133号等には、発泡剤としてP,P’−オキシ−ビス−ベンゼンスルホニルヒドラジド(以下、「OBSH」と略称する。)を配合した高発泡絶縁ポリエチレン用発泡性樹脂組成物が記載されている。しかし、この発泡性樹脂組成物においては、樹脂成分である高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の融点が130〜160℃であるのに対して、発泡剤として配合したOBSHの分解温度が140〜160℃と低いので、加熱混練する際に、樹脂成分の融点範囲の温度で混練すれば、OBSHが分解してしまい、発泡性樹脂組成物は製造できず、そのため、融点が104℃前後の高圧法ポリエチレンを樹脂成分の中に加え、それと他の高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等を予め加熱混練し、見かけの融点が120〜130℃の混練物を作り、この混練物にOBSHを配合し、120〜130℃で加熱混練を行い、予備発泡率5%以下の発泡性樹脂組成物を作っている。このように、先に提案した発泡性樹脂組成物では、OBSHの様な分解温度の低い化学発泡剤を使用するため、2回に分けて加熱混練作業が必要となり、コストアップとなるばかりでなく、融点の低い高圧法ポリエチレンを平均融点を低下させるため、一定量使用せざるを得ないので、得られた高発泡体は、機械的特性や耐熱性がやや劣るという問題点もあった。
【0006】
また、同じく本発明者等の提案による特開平10−120835号には、上記の改良技術が記載されているが、この方法では、加熱混練工程を1回としてコストダウンを計るため、高い分解温度の化学発泡剤を核形成剤として使用し、高密度ポリエチレンの溶融粘度の不足による均一でかつ微細なセル構造の発泡体が得られない欠点を、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体の配合により解決している。しかし、この方法は、高密度ポリエチレンと比較して機械的強度の劣る高圧ラジカル法でつくった長鎖分岐を有する低密度ポリエチレンを使用しているため、均一でかつ微細なセル構造の高発泡体を製造する上で発泡体の機械的強度を増強することを必要とし、その結果、製造コストが高くなり、十分に満足のいくものではなった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の発泡性樹脂組成物のもつ問題点を解消し、高圧ラジカル法でつくった長鎖分岐を有する低密度ポリエチレンを樹脂成分として使用することなしに、不活性ガス発泡法によって高発泡でかつ均一な微細なセル構造の発泡体を作ることのできる発泡性樹脂組成物を提供すること、さらには、この樹脂組成物を被覆して作った高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく、高圧ラジカル法でつくった長鎖分岐を有する低密度ポリエチレンに代えて各種のポリマーを使用して研究を重ねた結果、特定の物性のメタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体を使用すれば、良好な結果が得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものである。
【0009】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、(A)DSC測定による融点127〜136℃、密度0.945〜0.967g/cm3及びメルトフローレート0.1〜10g/10分の高密度ポリエチレン100重量部に、(B)DSC測定による融点130℃以上のポリプロピレン2〜50重量部、(C)DSC測定による融点98〜121℃、密度0.900〜0.935g/cm3及びメルトフローレート0.5〜3g/10分の、触媒として、メタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体50〜200重量部、(D)次式(1)
【0010】
【化4】
[式中、Rは一価のアルキル基であり、Xは次式(2):
【0011】
【化5】
の基から選択された基であり、上式において、mは5〜300、nは2〜20、pは0又は2、qは0又は1で、R’はアルキル基、又はアルコキシ基から選択された基であり、式(3)
【0012】
【化6】
の基はtが2のエチレンオキサイド、又はtが3のプロピレンオキサイドの重合体鎖からなる基であり、sは5〜100である。)のポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体0.1〜5重量部、および(E)アゾジカルボンアミド及びタルクから選択された1種以上の核形成剤0.02〜5重量部を配合することを特徴とする、不活性ガス発泡法による高発泡ポリエチレン被覆電線製造用の発泡性樹脂組成物が提供される。
【0013】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明に係り、発泡性樹脂組成物100重量部を、L型押出機又はL/D30〜35の単軸押出機に入れ、不活性ガス0.01〜10.0重量部を注入して140〜230℃の温度範囲で発泡させることを特徴とする、発泡度70〜85%の高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線の製造方法が提供される。
【0014】
さらにまた、本発明の第3の発明によれば、第2の発明に係り、上記の方法により製造された発泡度70〜85%の高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0016】
1.高密度ポリエチレン
本発明において使用する高密度ポリエチレンは、DSC測定による融点が127〜136℃、密度が0.945〜0.967g/cm3及びメルトフローレートが0.1〜10g/10分のものであり、通常は、例えば、重合触媒として、酸化クロム担持触媒を使用するフィリップス法、有機アルミニウムとハロゲン化チタンからなる触媒を使用するチーグラー法、マグネシウム・チタン錯体触媒を使用する気相法等によって、エチレンを単独重合させるか、又はエチレンとブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1、5−メチルヘキセン−1等を共重合させることによって得られる。上記数値範囲のものは、発泡体の機械的特性、耐熱性、加工性、電気特性等をよくする効果がある。
なお、高密度ポリエチレンは、メタロセン触媒を用いて共重合をして得たものであってもよい。なお、DSC測定による融点とは、差動走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter)を用いて結晶性樹脂の融解潜熱を測定する方法(JIS K7121に準拠)によって決定されたものを意味する。
【0017】
2.ポリプロピレン
本発明において使用するポリプロピレンは、チーグラー・ナッタ触媒によりプロピレン単独で重合させた単独重合体、又はプロピレンとエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1等を重合させたランダム共重合体、又はブロック共重合体であり、そのDSC測定による融点は、130℃以上、好ましくは135℃以上である。この融点を有するポリプロピレンは、発泡温度範囲である140〜230℃において、溶融張力が大きいため、発泡ガスのセルからの抜けを少なくする効果があり、均一なセル構造を形成するので、上記数値範囲のものが好適である。一方、ポリプロピレンの融点が130℃未満のものは、上記の効果がなく、望ましくない。ポリプロピレンの配合量は、高密度ポリエチレン100重量部に対して、2〜50重量部、好ましくは10〜30重量部である。2重量部未満であると、均一で微細なセルを得ることができず、一方、50重量部を越えると、樹脂組成物中に均一に分散できず、上記効果を発現しなくなり、望ましくない。
【0018】
3.エチレン−α−オレフィン共重合体
本発明において使用するメタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒によりエチレンとα−オレフィン、例えば炭素原子数4ないし12のα−オレフィンとを共重合して得た共重合体である。α−オレフィンの具体例としては、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げることができる。
【0019】
上記エチレン−α−オレフィン共重合体の製造に使用されるメタロセン触媒は、別名として、活性点が同種(シングルサイト)であることからシングルサイト触媒とも、又は発明者の名前からカミンスキー触媒とも呼ばれている。この触媒成分としては、下記の式(a)〜(c)で表される化合物を例示できる。
式(a):(Cp)mMRnR’p (a)
(式中、Cpは未置換又は置換シクロペンタジエニル基であり、Mは周期表第4〜10族の遷移金属であり、R及びR’は互いに独立してハロゲン原子、炭素原子数1ないし20の炭化水素基又はヒドロカルボキシル基であり、mは1〜3、nは0〜3、pは0〜3の数であるが、m+n+pはMの酸化状態(価数)に等しい。)で表される遷移金属化合物。
式(b)又は(b’): (C5R’m)pR”s(C5R’m)MQ3−p−x (b)
R”S(C5R’m)2MQ’ (b’)
(式中、C5R’mは未置換又は置換シクロペンタジエニル基であり、その中のR’は互いに独立して水素原子又は炭素原子数1ないし20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基または互いに結合してC4〜C6環の一部を形成する2個の炭素原子であり、R”は1個又はそれ以上の炭素、ゲルマニウム、ケイ素、リンもしくは窒素原子又はそれらの組合わせであり、これらは2個のC5R’m環上を置換してそれらを橋渡しする基又は1個のC5R’m環上を置換してMに橋渡しする基を含有し、pが0である場合にはxは1であり、その他の場合にはxは常に0であり、各Qは互いに独立して炭素原子数1ないし20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基又はハロゲン原子であり、Q’は炭素原子数1ないし20のアルキリデン基であり、sは0又は1であり、sが0である場合にはmは5、且つpが0、1又は2であり、一方、sが1である場合にはmは4、且つpが1である。)で表される遷移金属化合物。
なお、上記の式(a)、(b)及び(b’)で表される遷移金属化合物に関しては、特開平8−134121号公報、特表平8−509773号公報、特表平8−510290号公報等に記載されているため、それを参照し、これら特許公報の開示内容を本明細書に編入する。
式(c):
【0020】
【化7】
(式中、Mは周期表第3〜10族又はランタノイドの金属原子であり、CpはMにη5結合様式で結合している未置換又は置換シクロペンタジエニル基であり、Zはホウ素又は周期表第14族の元素、そして、場合に応じて硫黄原子又は酸素原子を含有する原子団であり、該原子団は20個までの水素原子以外の原子を有するか又はCp及びZは一緒になって縮合環系を形成し、Xは互いに独立してアニオン性配位子又は30個までの水素原子以外の原子を有する中性ルイス塩基配位子であり、nは0、1、2、3又は4であり、且つMの原子価より2少ない数であり、そして、YはZ及びMと結合するアニオン性又は非アニオン性配位子、窒素原子、リン原子、酸素原子又は硫黄原子を含んでおり、そして、20個までの水素原子以外の原子を有するか、又は必要に応じてYとZは一緒になって縮合環系を形成する。)で表される遷移金属化合物。
なお、上記の式(C)で表される遷移金属化合物に関しては、特開平6−306121号公報、特表平7−500622号公報等に記載されているため、それを参照し、これら特許公報の開示内容を本明細書に編入する。上記したメタロセン触媒には、さらに活性化共触媒を含有することができる。該共触媒としては、高重合度又は低重合度のアルミノオキサン、特にメチルアルミノオキサンが適当である。また、いわゆる変性アルミノオキサンも上記共触媒として適している。上記エチレン−α−オレフィン共重合体の重合は、好ましくは溶液重合法、懸濁重合法、気相重合法等の方法により行われる。その際、一般的な重合反応条件としては、温度は0〜250℃であり、圧力は高圧(50MPa以上)、中圧(10〜50MPa)又は低圧(常圧〜10MPa)である。
【0021】
本発明に用いる上記エチレン−α−オレフィン共重合体は、DSC測定による融点が98〜121℃、密度が0.900〜0.935g/cm3及びメルトフローレートが0.5〜3g/10分のものである。これらの物性を有するエチレン−α−オレフィン共重合体は、発泡温度範囲である140〜230℃において、溶融張力が大きいため、発泡ガスのセルからの抜けを少なくする効果があり、均一なセル構造を形成するので、上記数値範囲のものが好適である。メタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体の配合量は、高密度ポリエチレン100重量部に対して、50〜200重量部、好ましくは50〜100重量部である。50重量部未満であると、均一な微細なセルを形成することができず、一方、200重量部を越えると、樹脂組成物中に均一に分散せず、上記効果を発現しなくなり、望ましくない。
【0022】
4.ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体
本発明において使用するポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体は、下記の式(1)に示すものである。
【0023】
【化8】
(式中、Rは一価のアルキル基であり、Xは次式(2):
【0024】
【化9】
の基から選択された基であり、上式において、mは5〜300、nは2〜20、pは0又は2、qは0又は1で、R’はアルキル基、又はアルコキシ基から選択された基であり、式(3):
【0025】
【化10】
の基はtが2のエチレンオキサイド、又はtが3のプロピレンオキサイドの重合体鎖からなる基であり、sは5〜100である。)
ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体の具体例としては、下記のものが挙げられる。
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0029】
【化14】
【0030】
【化15】
ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体の配合量は、高密度ポリエチレン100重量部に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜1重量部である。0.1重量部未満であると、均一でかつ微細なセルを形成することができなく、一方、5重量部を越えると、発泡体の電気的特性を悪化させ望ましくない。
【0031】
5.核形成剤
核形成剤としてはナイロン粉末やテフロン粉末も用いることができるが、本発明において使用する好ましい核形成剤は、アゾジカルボンアミド及びタルクから選択された1種以上である。この核形成剤は、不活性ガスの気泡を小さくし、ひいては均一でかつ微細なセル構造を形成させる効果がある。
核形成剤の配合量は、高密度ポリエチレン100重量部に対して、0.02〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。0.02重量部未満であると、均一で微細なセル構造を形成できなく、つくられた同軸ケーブルの特性が悪くなり、一方、5重量部を越えると、電気特性を悪化させ望ましくない。
【0032】
6.発泡性樹脂組成物
本発明の発泡性樹脂組成物は、前述したように、高密度ポリエチレンに、ポリプロピレン、メタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体、及び核形成剤を所定の割合で配合することにより調製される。その際、上記発泡性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において、当該分野でよく使用されている着色剤、酸化防止剤、加工助剤、銅害防止剤等の添加剤を配合してもよい。
本発明の発泡性樹脂組成物の調製は、バンバリーミキサー、ブスコニーダー、二軸押出機等の加熱混練性能の優れた加熱混練機に、上記した各成分(すなわち、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、メタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体、核形成剤、酸化防止剤等)を供給し、150〜200℃の温度で十分均一に加熱混練することにより行われる。
【0033】
7.高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線及びその製法
本発明の高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線(以下、「同軸ケーブル」と略称する場合がある)は、十分に加熱混練された発泡性樹脂組成物を押出機に入れた後、不活性ガスを注入して140〜230℃の温度範囲で発泡させることにより製造される。
その際、押出機としては、L型押出機又は単軸押出機が使用される。L型押出機とは、L/D=25〜35、φ=50〜90mmの押出機をL字型に結合したものであって、ガス発泡法においては、従来から使用されているガス発泡用専用押出機である。一方、単軸押出機とは、従来、化学発泡法において使用されていた単軸でL/D=30〜35の押出機であって、この単軸押出機を用いてもL字型押出機を使用した場合に匹敵する高品質の高発泡体を製造することが可能である。また、不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、炭酸ガス及び窒素から選択されたものが使用される。その中でも、窒素や炭酸ガスが好ましく、窒素がコスト的に有利であるため、望ましい。これらの不活性ガスは、通常単独で使用するが、所望により複数を配合して用いてもよい。不活性ガスの使用量は、発泡樹脂組成物100重量部に対して、0.01〜10.0重量部である。0.01重量部未満であると、70〜85%の高発泡体が得られず、一方、10重量部を越えると、過発泡がおこり、同軸ケーブルの品質が悪くなり望ましくない。
【0034】
本発明の高発泡絶縁ポリエチレン電線は、例えば、一例を挙げて説明すると、以下のようにして製造される。しかし、云うまでもなく、本発明は、これによって何ら限定されるものではない。
高発泡絶縁ポリエチレン電線を製造するための装置は、L字型に連結された2台の押出機、ニップルとダイを含むクロスヘッド、及び中心導体駆動体から構成されている。本発明の発泡性樹脂組成物は、先ず第一段の押出機に供給され、150〜200℃で加熱混練しながら、第一の押出機の中間部において、不活性ガスをバレルより導入し、次いで、第2段の押出機に送り、140〜230℃で更に加熱混練し、クロスヘッドから中心導体上に高発泡体を押出被覆する。本発明においては、同軸ケーブルの製造にL/D=30〜35の単軸押出機を使用することもできる。この場合は、押出機の入口より、本発明の発泡性樹脂組成物を供給し、150〜200℃で加熱混練しながら押出機の供給部又は圧縮部のバレルから不活性ガスを導入し、計量部において混練温度を140〜230℃として更に加熱混練しクロスヘッドから中心導体上に高発泡体を押出被覆する。
【0035】
本発明により製造された高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線は、発泡度が70〜85%と高発泡であって、均一のセル構造を有し、しかも機械的特性や電気的物性に優れているため、特に同軸ケーブル、通信ケーブル等として最適である。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明について実施例及び比較例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例によって特に限定されるものではない。
【0037】
実施例1
融点135℃、密度0.959g/cm3、スウェリング比48%及びメルトフローレート3.4g/10分の高密度ポリエチレン100重量部に、融点151℃、密度0.90g/cm3及びメルトフローレート2.7g/10分のポリプロピレン13重量部、融点106℃、密度0.923g/cm3及びメルトフローレート2.1g/10分のメタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−ヘキセン−1共重合体65重量部、式(4)のポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体1.8重量部、アゾジカルボンアミド0.8重量部、タルク0.2重量部、及び酸化防止剤(ブチル化ヒドロキシトルエン)0.5重量部を混合し、次いでバンバリーミキサーで170℃、15分間加熱混練して、発泡性樹脂組成物を得た。この発泡性樹脂組成物は、シートにし、次いでシートカッターで切断し、厚さ3mm、長さ5mm、幅4mmのペレットとした。次いで、L/D=28、φ=65mmの第一段の押出機のホッパーに供給し、供給領域のシリンダ温度を151℃、圧縮領域のシリンダ温度を180℃、計量領域のシリンダ温度を187℃として、圧縮領域において、ペレット状にした発泡性樹脂組成物100重量部に対して1.7重量部の窒素ガスを圧入し、次いで、第1段の押出機からL/D=28、φ=65mmの第二段の押出機に供給し、供給領域のシリンダ温度を174℃、圧縮領域のシリンダ温度を157℃、計量領域のシリンダ温度を133℃として、発泡性樹脂組成物と窒素ガスを均一に混練し、各成分を均一に配合し、次いでクロスヘッドより2.4mmφの銅芯線上に線巻取り速度25m/分で押出被覆し、外径9.4mmの発泡絶縁同軸ケーブルコアを得た。このようにして得られた発泡体は、発泡度78.7%、気泡径20〜85μmを有し、長さ20mmの同軸ケーブルコアの円柱状試験片を作り、10m/分の速度で径方向に圧縮し、圧縮量(歪)と力から算出したヤング率をもって圧縮強さを測定したところ、1.26kg/mm2であり、機械的強度が十分であることが判明した。また静電気量を測定すると、47nF/kmであり、電気特性が良好であることが判明した。
【0039】
比較例1
実施例1において、エチレン−ヘキセン−1共重合体の量を230重量部に代えた以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、ヤング率が0.87kg/mm2であり、機械的強度が不十分であった。
【0040】
比較例2
実施例1において、エチレン−ヘキセン−1共重合体の量を40重量部に代えた以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、均一のセル構造の発泡体が得られなく、発泡率も68%であり、本発明の目的とする高発泡体は得られなかった。
【0041】
比較例3
実施例1において、ポリプロピレンの量を1.4重量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、発泡率が67%となり、本発明の目的とする高発泡体は得られなかった。
【0042】
比較例4
実施例1において、ポリプロピレンの量を62重量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、セル構造が不均一であり、電気特性が不十分であった。
【0043】
比較例5
実施例1において、ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体の量を0.04重量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、セル構造が不均一であり、電気特性が不十分であった。
【0044】
比較例6
実施例1において、ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体の量を6.5重量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、誘電率が上昇し、電気特性が悪くなった。
【0045】
比較例7
実施例1において、アゾジカルボンアミド(ADCA)とタルクを、ADCAのみとし、その量を0.01重量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、発泡率が65%となり、本発明の目的とする高発泡体が得られなかった。
【0046】
比較例8
実施例1において、アゾジカルボンアミドの量を10重量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、過発泡現象が起こり、外径変動を起こし、電気特性が悪くなった。
【0047】
比較例9
実施例1において、エチレン−ヘキセン−1共重合体に代えて、融点157℃、密度0.90g/cm3及びメルトフローレート3.5g/10分のポリプロピレンを使用した以外は、実施例1と同様な実験を行った。得られた同軸ケーブルは、70℃で1時間使用したところ、静電気量が65nF/kmと電気特性が低下した。
【0048】
比較例10
実施例1で製造した発泡性樹脂組成物を用い、化学発泡法に使用する50mmφ、L/D=28の押出機一台を使用して供給領域のシリンダ温度を143℃、圧縮領域のシリンダ温度を163℃、計量領域のシリンダ温度を175℃とし、供給領域において、発泡性樹脂組成物100重量部に対して、1.9重量部の窒素ガスを圧入し、樹脂成分中に窒素ガスを分散させて、次いでクロスヘッドより、2.4mmφの銅芯線上に線巻取り速度25m/分で押出被覆し、外形9.4mmの発泡同軸ケーブルコアを得た。このようにして得られた発泡体は、発泡度64%と低く、セル構造が不均一であるばかりでなく、静電気量は62nF/kmであり、同軸ケーブルの規格を満さなかった。
【0049】
【発明の効果】
不活性ガス発泡法による発泡性樹脂組成物では、高密度ポリエチレンを単独で使用して70〜85%の高発泡にすると、均一のセル構造の発泡体が得られないが、本発明においては、高密度ポリエチレンに、特定のポリプロピレン、メタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリシロキサン−ポリエーテルブロック共重合体、及び核形成剤を特定量配合することによって、70〜85%の高発泡率で、均一のセル構造を有し、かつ長時間使用しても劣化しない同軸ケーブルが得られるという効果がある。
Claims (3)
- (A)DSC測定による融点127〜136℃、密度0.945〜0.967g/cm3及びメルトフローレート0.1〜10g/10分の高密度ポリエチレン100重量部に、
(B)DSC測定による融点130℃以上のポリプロピレン2〜50重量部、
(C)DSC測定による融点98〜121℃、密度0.900〜0.935g/cm3及びメルトフローレート0.5〜3g/10分の、触媒として、メタロセン触媒を用いて共重合をして得たエチレン−α−オレフィン共重合体50〜200重量部、
(D)次式(1):
(E)アゾジカルボンアミド及びタルクから選択された1種以上の核形成剤0.02〜5重量部を配合することを特徴とする、不活性ガス発泡法による高発泡ポリエチレン被覆電線製造用の発泡性樹脂組成物。 - 請求項1に記載の発泡性樹脂組成物100重量部を、L型押出機又はL/D30〜35の単軸押出機に入れ、不活性ガス0.01〜10.0重量部を注入して140〜230℃の温度範囲で発泡させることを特徴とする、発泡度70〜85%の高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線の製造方法。
- 請求項2に記載の方法により製造された発泡度70〜85%の高発泡絶縁ポリエチレン被覆電線。
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