JP4442387B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

この発明は、密閉型圧縮機の電動要素周辺の構成に関するものである。
従来の密閉型圧縮機では、ステータの外周を密閉容器の胴部に焼き嵌め等で直接固定し、ステータとロータの間を冷媒の流路とした構造のものがあった。
また、従来の密閉型圧縮機では、電動要素の固定子(ステータ)に取付ける円筒部から突出した4本の間隔子先端の取付部で密閉容器の内壁に圧設する固定具を設けて、円筒部外周と密閉容器の内壁の間をオイル(冷凍機油)が戻る通路としたものがあった。(例えば、特許文献1参照。)
実開昭60−87390号全文公報(第4−5頁、第3−4図)
従来の密閉型圧縮機では、ステータの外周を密閉容器の胴部内壁に直接焼き嵌め等で固定しているので、密閉容器の焼き嵌める力等の固定する力を受けてステータが変形しやすく、電動要素の性能が低下しやすいという課題があり、特に、冷媒を臨界圧力以上で使用するような密閉容器内が高圧(例えば約5Mpa〜14Mpa)となる密閉型圧縮機では、密閉容器の変形及び破壊を防ぐために密閉容器の肉厚を厚くするなど密閉容器の剛性を強くする必要があり、剛性の高い密閉容器によりステータがさらに強く変形の影響を受けやすく、電動要素の性能が低下するという課題があった。
また、圧縮要素内で圧縮された冷媒は、ミスト状となった冷凍機油と共にステータとロータとの狭い隙間を通る流路では冷媒ガスと冷凍機油の流速が上がるため冷媒ガスと冷凍機油が分離されず、密閉容器の吐出管から冷媒回路に吐出され、冷媒回路の熱交換率低下や熱交換器での圧力損失を増加させて性能が低下するという課題があった。特に臨界圧力以上で使用するような高差圧で運転する冷媒を用いる密閉型圧縮機では、差圧が高いために圧縮要素部分で冷媒が高圧側から低圧側に漏れやすく、この隙間を冷凍機油でシールするために油の量が多く必要となるため、吐出される冷凍機油の量も多くなり、この影響は顕著になるという課題があった。
また、4本の間隔子先端の取付部で密閉容器の内壁に圧設する固定具を設けて、円筒部外周と密閉容器の内壁の間を冷凍機油が戻る通路とし、冷凍機油の密閉容器からの流出量を減少させたものもあったが、4箇所の取付部で密閉容器に部分的に圧設されるため、ステータの外周に部分的に圧力が加わりステータが変形しやすく、電動要素の性能を低下させるという上記と同様の課題があり、また、前記のように高差圧で運転する密閉型圧縮機では密閉容器の剛性が強く、ステータがさらに異形状に変形しやすいので、電動要素の性能が低下するという課題があった。また、取付部で密閉容器に部分的に接するため、密閉容器の胴部の振動を抑える部分が少なく、圧縮要素での圧縮による振動と電動要素からの電磁振動により、密閉容器の振動振幅が大きくなり、騒音が大きくなることがあった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、密閉容器からの冷凍機油の流出を減少できるとともにステータの変形を防止して電動要素の性能低下を防止できる密閉型圧縮機を得ることを目的とする。
この発明に係わる密閉型圧縮機は、密閉容器内に、ロータと前記ロータの外周に配置したステータとを有する電動要素と、前記電動要素により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮要素と、前記ステータと前記密閉容器の間に介在し、円筒形状の内周に前記ステータの外周を当接させて前記ステータを支持する中間部材と、を備え、前記中間部材には円筒形状の長さ方向に貫通して前記圧縮要素から前記密閉容器内に放出された冷媒を流通させる全周に分布した複数の貫通穴を設けたものである。
この発明に係わる密閉型圧縮機は、密閉容器内に、ロータと前記ロータの外周に配置したステータとを有する電動要素と、前記電動要素により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮要素と、前記ステータと前記密閉容器の間に介在し、円筒形状の内周に前記ステータの外周を当接させて前記ステータを支持する中間部材と、を備え、前記中間部材には円筒形状の長さ方向に貫通して前記圧縮要素から前記密閉容器内に放出された冷媒を流通させる全周に分布した複数の貫通穴を設けたので、密閉容器からの冷凍機油の流出を減少できるとともにステータの変形を防止して電動要素の性能低下を防止できる密閉型圧縮機を得られる効果がある。
実施の形態1.
図1〜図6はこの発明を実施するための実施の形態1における密閉型圧縮機を示す図で、図1は密閉型圧縮機を示す縦断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は中間部材を示す斜視図、図4は冷媒の流路を説明する図1に相当する縦断面図、図5ステータの平面図、図6はステータのコア部材の構成を説明する要部平面図である。図において、密閉型圧縮機の密閉容器1は胴部2とその両端に皿型の上皿容器3と下皿容器4を溶接等により固定して構成している。
密閉容器1の下方に配置され、駆動軸5により回転して冷媒を圧縮する圧縮要素6は、円筒形状のシリンダ7とその上下を挟持する上軸受け8と下軸受け9とで構成するシリンダ7内に、駆動軸5の偏心部に嵌合されてシリンダ7内面と圧縮を行うローラ10とで圧縮室11を形成している。そして、シリンダ7に冷媒を導く吸入管12から吸入された冷媒は圧縮室11で圧縮され、上軸受け8に形成した吐出ポート13から密閉容器1内に放出されるように構成している。
密閉容器1の上方に配置した電動要素14は、圧縮要素6を駆動する駆動軸5に嵌り固定されるロータ15と、ロータ15の外周に配置したステータ16を有し、密閉容器1内を圧縮要素6が配置された下方の空間17と上方の空間18とに区画している。そしてこの上方の空間18の密閉容器1に吐出管19を設けている。
そして、ステータ16の密閉容器1への固定は、ステータ16と密閉容器1の間に介在し、円筒形状の内周20aにステータ16の外周16aを当接させてステータ16を支持する中間部材20を設け、この中間部材20の外周20bを密閉容器1の同部2の内壁2aに固定することで、ステータ16を、中間部材20を介して密閉容器1に固定している。また、この例では中間部材20の長さを図4のL寸法に示すように、ステータ16の長さより若干長くなるようにし、中間部材20の長さをステータ16の長さ以上にして中間部材20がステータ16の全長に渡り確実に保持するようにしている。
なお、このステータ16の外周16aと中間部材20の内周20aとの固定は、鉄鋼材料等により略円筒形状に形成した中間部材20を温めて内周20aの径が広がった状態でステータ16の外周16aを挿入し、中間部材20が冷えて内周20aの径が狭まり内周20aでステータ16の外周16aを締め付けて固定する焼き嵌め手法により、確実に固定保持するようにしている。
また、ステータ16を固定した中間部材20の密閉容器1への固定も同様に焼き嵌めにより固定しており、密閉容器1を温めて胴部2の内径を広げた状態で中間部材20を胴部2に挿入し、冷えて内周2aが狭まり密閉容器1が中間部材20の外周20bを押さえ付けることで確実に固定している。
そしてまた、この中間部材20には円筒形状の長さ方向に貫通して圧縮要素6から密閉容器1内に放出された冷媒を流通させる全周に分布した複数の貫通穴21を設けており、この実施の形態では、図2〜図3に示すように円筒形状の中間部材20全周にほぼ等間隔で32個穿設している。
この貫通穴21は、冷媒を流通させるだけでなく、中間部材20のほぼ全周に分布しているので、中間部材20の剛性が十分に落とされ、密閉容器1の胴部2の焼き嵌めにより締め付ける力を貫通穴21による中間部材20の弾性変形で緩和させる。この弾性変形による緩和により、密閉容器1は焼き嵌めにより中間部材20を十分な締めしろと強い力で確実に締め付けて固定するが、その密閉容器1の締め付ける力はステータ16に緩和されて伝わるため、密閉容器1の締め付ける力によるステータ16の変形を防止でき、ステータ16の変形による電動要素14の性能低下を防止することができる。実験によれば貫通穴21の総合計面積を中間部材20の全周面積の1/4以上開口した時に、ステータ16の変形が防止されたものが得られた。なお、前記の貫通穴21により中間部材20の剛性が十分に落とされる働きは、ステータ16の外周16aを中間部材20の内周20aに焼き嵌める際にも中間部材20の剛性が強すぎて、ステータ16を締めつけ過ぎることがないようにもしている。
次に冷媒の圧縮動作について説明する。ステータ16とロータ15の電動要素14により圧縮要素6を駆動する駆動軸5が回転することで、冷凍回路から吸入管12を通りシリンダ7内に吸入される。そして、圧縮室11内に吸入された低圧の冷媒ガスは、上下軸受け8,9と駆動軸5の偏心部外周に嵌合されたローラ10との上下の隙間から高圧雰囲気の密閉容器1内と低圧雰囲気の圧縮室11内との差圧により密閉容器1内から圧縮室11内に流入した冷凍機油と共に、シリンダ7内周面とローラ10外周面とで構成される圧縮室11で圧縮される。圧縮された冷媒ガスと冷凍機油は上軸受け8に設けられた吐出ポート13からステータ16と上軸受け8間の下方の空間17に吐出される。そして、この下方の空間17に吐出された冷媒ガスと冷凍機油は、図4に示すようにステータ16とロータ15との間の流路Bと、中間部材20に設けられた貫通穴21からなる流路Cを通り、下方の空間17から密閉容器1内部の上部空間18に吐出され、密閉容器1上端の上皿容器3に配置された吐出管19から冷凍回路内に冷媒ガスが運ばれる。
このように、密閉容器1内が高圧となる密閉型圧縮機において、密閉容器1の膨張を含めてステータ16を保持できる締め代を確保する必要があるが、軸方向に胴部2とステータ16の間で形成される中間部材20の全集面積の1/4以上の割合で貫通穴21が配されることで十分に剛性が落とされた中間部材20をステータ16と胴部2との間に焼き嵌めにて挟み込むことで、密閉容器1の胴部2の焼き嵌めによる力を中間部材20の弾性変形で緩和させ、従来のようにステータ16を胴部2に直接焼き嵌めるものと比べ、ステータ16の変形を少なくすることができ、ステータ16の変形を防止して電動要素14の性能低下を抑えることができる。また、従来技術で示した4ヶ所の取付部で部分的に圧接するものに比べ、この実施の形態では胴部2の焼き嵌めによる力が中間部材20の円筒形状と全周に分散配置した貫通穴21によりステータ16にほぼ均等に加わるため、ステータ16が異形状に変形せず電動要素14の性能低下を防ぐことができる。
また、この例では冷媒に炭酸ガス冷媒の一種である二酸化炭素冷媒を使用している。二酸化炭素冷媒は自然環境への影響が少ないことから近年、給湯器等の密閉型圧縮機に使われてきており、色々な製品への利用研究が進められている。そして、この二酸化炭素冷媒は臨界圧力以上の高圧で使用され、密閉容器1内が高圧(約5Mpa〜14Mpa)となるため、密閉容器1の変形及び破壊を防ぐために密閉容器1の肉厚を厚くするなどで密閉容器1の剛性を強くする必要が有り、胴部2に厚さが8mm以上の鉄鋼材を用いることもある。この厚さは臨界圧力以下で使用されるような冷媒用密閉容器の2倍程の厚さであり、剛性が強く、密閉容器1を焼き嵌めする際に剛性により強く締め付けることになるため、前記の中間部材20によりステータ16の変形を防止できる構成による効果がとりわけ効果的に得られるわけである。
つまり、焼き嵌めによる固定は、密閉型圧縮機使用時の冷媒圧縮による密閉容器1の温度変化や膨張及び振動などでずれること等を防止するために、締め付ける適度な強さとともに適度な締めしろが必要になり、その締めしろを確保すると、臨界圧力以下で使用されるような冷媒用の密閉容器に比べ、高い剛性により焼き嵌めの際に必要以上の強い力で締め付ける場合が生じ、これを防止するために前記の中間部材20によるステータ16の変形を防止できる効果が顕著に有効になるわけである。
また、中間部材20に貫通穴21を設けることで吐出ポート13から密閉容器1上部に位置する吐出管19までの冷媒流路として、ロータ15とステータ16の隙間の流路Bだけでなく貫通穴21による十分な流路Cも確保でき、吐出ポート13から吐出された冷媒ガスと冷凍機油を広い流路(B+C)に分散させて冷媒ガスの流速を落とし、冷凍機油を吹き上げる力を失わせることができる。このため、密閉容器1内で冷媒ガスと冷凍機油を分離できるため、冷媒回路に冷凍機油が流れ込む量を削減でき、冷媒回路に冷凍機油が流れ込むことによる冷媒回路の熱交換率低下や熱交換器での圧力損失を増加させて性能が低下することも防止できる。
また、上記のように中間部材20がステータ16の長さ以上の長さを有し胴部2に焼き嵌めで固定されることで胴部2の剛性が上がり、圧縮室11での圧縮による振動や電動要素14から発生する電磁振動による胴部2の振動振幅を抑え、騒音放射面となる胴部2の振動による騒音を低減することができる。
次に、ステータ16の構成について説明する。ステータ16は薄板のドーナツ形状の円板を積層してコア部材を形成する例もあるが、この実施の形態では図5、図6に示すようにステータ16に、積層され円周方向に分割されたコア部材22を円周方向に連結部22aで連結して形成するものを使用している。このようにしたコア部材22を使用すると図6に示すようにコイル23を巻きやすいコア部材22を開いた状態でコイル23を巻いてからコア部材22を円筒形状にすることで、ステータ16を構成することができ、コア部材22を円周方向に分割しないものに比べコイル23を隙間なく巻くことができるため、効率のよい電動要素14(モータ)を得ることができ、密閉型圧縮機の性能を向上させることができる。
しかし、このようなコア部材22を円周方向に分割して形成したステータ16は、その構成上、形状が変形しやすく、円筒形状が変形すると性能が低下しやすい反面もあり、円筒形状が変形しないようにすることが望まれる。そして、この実施の形態では、中間部材20の内周20aによりステータ16の外周16aを確実に保持してステータ16の変形が防止されるとともに、密閉容器1が中間部材20を固定する力も貫通穴21による中間部材20の弾性により弱められてバランスよくステータ16に伝わるので、ステータ16の変形が防止され効率のよいステータ16すなわち効率のよい電動要素14を備えた密閉型圧縮機を得られる効果がある。
また、この実施の形態では中間部材20の内周20aとステータ16の外周16aとの固定及び中間部材20の外周20bと密閉容器1の内周2aとの固定を同じ焼き嵌め手法により固定しているので、例えば密閉容器1と中間部材20の焼き嵌めを行う際に、同様の固定方法なので、ステータ16と中間部材20の焼き嵌めによる固定部分等に影響を及ぼすことがなく品質を向上でき、また、それぞれの焼き嵌めによる固定を行う際、同一工場内などの近隣で行う場合には、焼き嵌めに必要な設備等を共有でき、安価に組立てできる効果も得られる。
次にこの発明を実施するための実施の形態1における密閉型圧縮機の他の例を説明する。図7は本発明の実施の形態1を示す他の例の図3に相当する中間部材の斜視図である。
図8は図7の中間部材のカシメ部分を説明する要部断面説明図である。なお、前記の例と同一又は相当部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。また、記載以外の構造と動作及び効果は上記の例と同じである。前記の例では略円筒形状の中間部材20を継ぎ目無く一体に形成したものを示したが、図7,図8に示すように、薄肉の電磁鋼鈑を積層して一体に構成してもよい。
図7,図8に示すように中間部材20を、貫通穴21を形成する穴21aを開けた薄肉の冷延鋼鈑等の鋼鈑20cを積層し、鋼鈑20c同士の結合はこの例では円周の4ヶ所部分で図8に示すように、積層する鋼鈑20c同士を凹凸部で重ね合わせて結合するカシメ20dにより安価に結合させて一体に形成している。
このように、鋼鈑20cを積層して中間部材20を構成するものは、積層しない前記の例のように継ぎ目の無い一体型の中間部材20に貫通穴21を貫通させる時間の掛かる加工を必要とするものと比べ、薄肉の鋼鈑20cは型等で打ち抜くことも容易に可能で加工性が良く、鋼鈑20cに穴21aを容易に形成でき、中間部材20を安価に得られる効果がある。また、中間部材20を構成する鋼鈑20cはカシメ20dにより積層されるため、積層された鋼鈑20c同士の隙間はそれぞれの鋼鈑20cの板厚よりも小さくすることができ、鋼鈑20c同士の入り込みによる形状不良を防ぐことができるようにしている。また、この例では、鋼鈑20cの結合をカシメ20dにより簡単且つ安価に結合したものを示したが、溶接などの他の方法で結合してもよい。
次にこの発明を実施するための実施の形態1における密閉型圧縮機の別の例を説明する。図9は本発明の実施の形態1による別の例を示す図2の断面に相当する要部断面図である。なお、前記の例と同一又は相当部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。また、記載以外の構造と動作及び効果は上記の例と同じである。図9に示すように分割された各コア部材22の円周方向に対応する貫通穴21の個数を各コア部材22の円弧間22bで略均等数になるように配置してもよく、図ではそれぞれ3個ずつの貫通穴21が位置するように配置している。このようにするとさらに中間部材20から加わる力が均等にステータ16に分散されて働くので、ステータ16の変形をさらに防止できるものが得られる効果がある。
また、前記の例では中間部材20の内周20aとステータ16の外周16a及び中間部材20の外周20bと密閉容器1の胴部2内周2aとをそれぞれ焼き嵌めにより固定し、品質がよく、組み立てのしやすいものを示したが、焼き嵌めに替えて、圧力を加えて押し込み固定する圧入手法により中間部材20の内周20aとステータ16の外周16aとの固定もしくは中間部材20の外周20bと密閉容器1の胴部2内周2aとを固定してもよい。このようにしても中間部材20によりステータ16の変形を防止できる効果は同様に得られる。
また、前記の例では中間部材20と密閉容器1の内周2aとの固定を胴部2で焼き嵌めもしくは圧入により固定するものを示したが、中間部材20の外周20bを密閉容器1の胴部2にアークスポット溶接で固定してもよい。このようにしてステータ16が中間部材20を介して胴部2にアークスポット溶接で固定されるように構成することで、ステータ16を密閉容器1に直接アークスポット溶接するものと比べ、アークスポットによる巻線やステータコアの損傷がなく、ステータ16が異形状に変形することも防ぐことができることにより、密閉型圧縮機の性能や騒音の悪化を防止し、信頼性を向上できる効果がある。特に臨界圧力以上で使用する高圧の密閉型圧縮機においては、密閉容器1の変形や破壊を防ぐため肉厚が厚く剛性が高いため、アークスポット溶接するための電流や電圧が高く必要で、ステータ16を損傷させやすいが、中間部材20によりアークスポット溶接の影響も緩和されるため、ステータ16の変形を防止できる効果が大きい。
また、前記の例では密閉型圧縮機の形態としてロータ10を有するロータリ式の密閉型圧縮機を示したが、スクロール式の密閉型圧縮機などの他の密閉型圧縮機であってもよく、同様の効果を奏するように適用できる。また。前記の例では電動要素14と圧縮要素6を上下に配置した縦置き式の密閉型圧縮機を示したが、横置きに配置される密閉型圧縮機であってもよい。
また、上記の例では冷媒に炭酸ガス冷媒の一種である二酸化炭素冷媒を使用し、冷媒が臨界圧力以上で使用され密閉容器1内が高圧(例えば約5Mpa〜14Mpa)となる密閉型圧縮機を示し、高圧による密閉容器1の変形及び破壊を防ぐために密閉容器1の肉厚が厚く密閉容器1の剛性が高いため、中間部材20によりステータ16の変形を防止できる効果が特に優れた例を示したが、冷媒を臨界圧力以下で使用する密閉型圧縮機の密閉容器1であってもよく、高圧力で使用する剛性の高い密閉容器1に適用する場合に比べ効果は少ないが、同様にステータ16の変形を防止できる効果が得られる。
また、上記の例では中間部材20の貫通穴21が略まん丸な円形状の穴を示したが、長穴や他の形状や大小混在した穴などであってもよく、ある程度バランスよく全周に分布するように配置して中間部材20が全周に適当な弾性を有する穴を設ければよく、ほぼ同様の効果を奏する。また、貫通穴21は中間部材20の全周に分布配置されていれば等間隔でなくてもほぼ同様の効果が得られ、図7に示すようにカシメ20dの位置には貫通穴21は設けられていなくともほぼ同様の効果が得られる。また、前記の例では中間部材20の内周20a及び外周20bが滑らかなほぼ真円形状の円筒形状の例を示したが、内周20aや外周20bの一部に効果に影響のない範囲で小さな浅い凹み部分(図示せず)等があったとしてもく、前記の例とほぼ同様の効果を奏する。
このようにして、密閉容器1内に、ロータ15とロータ15の外周に配置したステータ16とを有する電動要素14と、電動要素14により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮要素6と、ステータ16と密閉容器1の間に介在し、円筒形状の内周20aにステータ16の外周16aを当接させてステータ16を支持する中間部材20と、を備え、中間部材20には円筒形状の長さ方向に貫通して圧縮要素6から密閉容器1内に放出された冷媒を流通させる全周に分布した複数の貫通穴21を設けたので、密閉容器1からの冷凍機油の流出を減少できるとともにステータ16の変形を防止して電動要素14の変形の影響を防止できる密閉型圧縮機を得られる効果がある。
また、中間部材20を、貫通穴21を形成する穴21aを開けた薄肉の鋼鈑20cを積層して形成したので、中間部材20を簡単かつ安価に得られるという効果もある。
また、ステータ16を、分割されたコア部材22を円周方向に連結して形成したので、効率のよい電動要素14を備えた密閉型圧縮機を得られるという効果もある。
また、分割された各コア部材22の円周方向に対応する貫通穴21の個数を各コア部材22の円弧間22bで略均等数になるように配置したので、バランスよく中間部材20でステータ16を保持できる効果もある。
また、ステータ16の外周16aを中間部材20の内周20aに焼き嵌めで固定するとともに、中間部材20の外周20bを密閉容器1の内周2aに焼き嵌めで固定したので、ステータ16の外周16aと中間部材20の内周20aの固定及び中間部材20の外周20bと密閉容器1の内周2aの固定が品質よく確実に行える密閉型圧縮機を得られる効果もある。
また、中間部材20の外周20bを密閉容器1にアークスポット溶接で固定したので、ステータ16を変形させることなくステータ16を固定できる密閉型圧縮機を得られる効果もある。
また、冷媒に炭酸ガス冷媒を使用したので、環境への影響の少ない冷媒を使用した密閉型圧縮機を得られる効果もある。
本発明の実施の形態1の密閉型圧縮機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1を示す図1のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態1の中間部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1を示す冷媒の流路を説明する図1に相当する縦断面図である。 本発明の実施の形態1を示すステータの平面図である。 本発明の実施の形態1を示すステータのコア部材の構成を説明する要部平面図である。 本発明の実施の形態1を示す他の例の図3に相当する中間部材の斜視図である。 本発明の実施の形態1を示す他の例の図7の中間部材のカシメ部分を説明する要部断面説明図である。 本発明の実施の形態1を示す別の例の図2に相当する要部平面断面図である。
符号の説明
1 密閉容器、2 胴部、2a 内周、3 上皿容器、4 下皿容器、5 駆動軸、6 圧縮要素、7 シリンダ、8 上軸受け、9 下軸受け、10 ローラ、11 圧縮室、12 吸入管、13 吐出ポート、14 電動要素、15 ロータ、16 ステータ、16a 外周、17 下方の空間、18 上方の空間、19 吐出管、20 中間部材、20a 内周、20b 外周、20c 鋼鈑、20d カシメ、21 貫通穴、21a 穴、22 コア部材、22a 連結部、22b 円弧間、23 コイル。

Claims (7)

  1. 密閉容器内に、ロータと前記ロータの外周に配置したステータとを有する電動要素と、前記電動要素により駆動されて冷媒を圧縮する圧縮要素と、前記ステータと前記密閉容器の間に介在し、円筒形状の内周に前記ステータの外周を当接させて前記ステータを支持し前記密閉容器の胴部の焼き嵌めにより前記密閉容器に固定された中間部材と、を備え、前記中間部材には円筒形状の長さ方向に貫通して前記圧縮要素から前記密閉容器内に放出された冷媒を流通させる全周に等間隔に分布した複数の貫通穴を設け、前記貫通穴の総合計面積が前記中間部材の全周面積の1/4以上開口したことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 前記中間部材を、前記貫通穴を形成する穴を開けた薄肉の鋼鈑を積層して形成したことを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記ステータを、分割されたコア部材を円周方向に連結して形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 分割された前記各コア部材の円周方向に対応する前記貫通穴を前記各コア部材の円弧間の円周方向長さに対応する中間部材の円周方向長さの範囲に複数配置したことを特徴とする請求項3に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記中間部材の駆動軸方向長さを前記ステータの駆動軸方向長さ以上にして前記中間部材が前記ステータの全長に渡り保持することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 前記ステータの外周を前記中間部材の内周に焼き嵌めで固定するとともに、前記中間部材の外周を前記密閉容器の内周に焼き嵌めで固定したことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  7. 冷媒に炭酸ガス冷媒を使用することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
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