JP4441878B2 - 物品収納設備 - Google Patents
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Description
このような物品収納設備において、従来では、消火用装置が収納棚に対して物品を出し入れするスタッカークレーンを利用して構成されている。具体的には、供給源から供給される水又は消火剤を収納棚に向けて噴出する噴出部をスタッカークレーンの支柱に上下方向に並ぶように複数備えさせて消火用装置が構成されており、収納棚に発生した火災を検出する火災検知手段の検出情報に基づいて、スタッカークレーンの作動を制御する制御手段が、火災が発生した箇所にスタッカークレーンを走行させ、そして消火用装置にて収納棚に発生した火災を消火するように構成されている。この従来例では、スタッカークレーンにバッテリー電源等の非常用電源を備えさせて、停電時でも非常用電源からの給電によりスタッカークレーンを火災が発生した箇所に走行させることができるようにして、消火用装置にて収納棚に発生した火災を消火できるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、スタッカークレーンを電力にて走行させることができないときには、消火作業者が、スタッカークレーンを押し操作させることが考えられるが、重量が大きなスタッカークレーンを押し操作させるには大きな操作力が必要となるものであり、消火作業を良好に行ない難い不具合がある。
その第1特徴構成は、前記収納棚の前方側の収納棚横幅方向に沿う作業用通路を走行して前記収納棚に対して物品を出し入れするスタッカークレーンが設けられ、前記消火用装置が、供給源から供給される水又は消火剤を前記収納棚に向けて噴出する噴出部を上下方向に並ぶように複数備えた装置本体と、前記作業用通路の上方に位置させる状態でその作業用通路の長手方向に沿うように設けた案内レールとを備え、前記装置本体を前記案内レールにその長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持して、前記スタッカークレーンと別体に設けられて消火専用の装置として構成され、前記スタッカークレーンの上部を案内する上部用レールが前記案内レールに兼用され、前記装置本体が、前記作業用通路の長手方向に沿って前記スタッカークレーンが存在する側に水又は消火剤を噴出する補助噴出部を備えて構成されている点にある。
装置本体は案内レールにその長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持されているので、消火作業者は小さな操作力にて軽快に装置本体を移動させることができ、また、装置本体には噴出部を上下方向に並ぶように複数備えているから、収納棚に発生した火災が収納棚の上下方向に広範囲に又は上下方向に分散して発生した場合でも、火災を適確に消火することができる。
また、スタッカークレーンに火災が発生した際には、装置本体をスタッカークレーンに隣接する箇所に移動させ、補助噴出部から噴出される水又は消火剤をスタッカークレーンに噴きつけて、スタッカークレーンに発生した火災を消火することができる。
従って、スタッカークレーンに発生した火災も適切に消火することができる消火用装置を備えた物品収納設備を提供することができるに至った。
また、消火用装置における装置本体を、スタッカークレーンを案内するために設けられた上部用レールを利用して吊り下げ支持することにより、装置本体を吊り下げ支持する専用の案内レールを設けないようにして、消火用装置の構成の簡素化を図ることができる。
従って、構成の簡素化を図ることができる消火用装置を備えた物品収納設備を提供することができるに至った。
従って、第1特徴構成の効果に加えて、収納棚に発生した火災を消火させる際の移動体の移動操作を少なくすることができながらも良好に消火作業を行うことができる消火用装置を備えた物品収納設備を提供することができるに至った。
従って、第2特徴構成の効果に加えて、操作がし易くなって良好に消火活動を行うことができる消火用装置を備えた物品収納設備を提供することができるに至った。
従って、第1〜第3特徴構成のいずれかの構成による効果に加えて、収納棚に発生した火災を良好に消火することができる消火用装置を備えた物品収納設備を提供することができるに至った。
従って、第1〜第4特徴構成のいずれかの構成による効果に加えて、スタッカークレーンを移動させることなく収納棚に発生した火災を良好に消火することができる消火用装置を備えた物品収納設備を提供することができるに至った。
従って、第1〜第5特徴構成のいずれかの構成による効果に加えて、消火作業者が迅速に消火活動を行うことができる消火用装置を備えた物品収納設備を提供することができるに至った。
図1に示すように、物品収納設備は、物品を収納する収納部を上下左右に並べて備えている収納棚1と、この収納棚1の前方側の収納棚横幅方向に沿う作業用通路2を走行して前記収納棚1に対して物品を出し入れするスタッカークレーン3と、前記収納棚1に発生した火災を消火する消火用装置4とを倉庫内に設けて構成されており、例示図においては、収納棚1は、2本の作業用通路2夫々の両側に位置する状態で4個設けられている。
図2及び図3に示すように、消火用装置4は、供給源としての自立型の放水口31(図1参照)から供給される水を前記収納棚1に向けて噴出する噴出部35を上下方向に並ぶように複数備えた装置本体33と、前記作業用通路2の上方に位置させる状態でその作業用通路2の長手方向に沿うように設けた案内レール34とを備え、前記装置本体33を前記案内レール34にその長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持して構成されており、収納棚に火災が発生した際には、装置本体33を火災が発生した箇所に人為的に移動させて、噴出部35から噴出する水にて収納棚1に発生した火災を消火するように構成されている。
また、装置本体33は、前記作業用通路2の長手方向に沿って水を噴出する補助噴出部36を備えて構成されており、スタッカークレーン3に火災が発生した際には、装置本体33をスタッカークレーン3に隣接する箇所に人為的に移動させて、補助噴出部36から噴出する水にてスタッカークレーン3に発生した火災を消火するように構成されている。
そして、前記スタッカークレーン3の上部を案内する上部用レール20は、前記案内レール34に兼用されている。
移動体38の吊り下げ支持について説明を加えると、図4に示すように、移動体38における枠体40の上端部には回転自在な支持用車輪41が設けられており、この支持用車輪41が上部用レール20に載置支持されることによって、移動体38が上部用レール20にその長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持されている。
また、供給体37の支持について説明を加えると、図4に示すように、供給体37の上端部には、移動体38の平板部分40aに形成された挿通孔に挿通される棒状部材42が設けられ、この棒状部材42の上端部に、挿通孔より大型で平板部分40a上をスライド移動自在な支持部材43が設けられており、これら棒状部材42と支持部材43とによって供給体37が移動体38に縦軸芯周りに回転自在に支持されている。
そして、供給体37における支持部材43の回転は図外の規制部材にて設定角度以上の回転が規制されており、供給体37は、図5に示すように噴出部35の噴出方向が作業用通路2の横幅方向に沿う方向となる基本姿勢や、図6に示すように移動体38に対して基本姿勢から正逆方向に夫々45°程度の範囲で回転させた傾斜姿勢に変更可能に構成されている。
そして、作業用通路2の横幅方向に噴出する噴出ヘッド48における同高さに設けられた一対の噴出ヘッド48にて、前記作業用通路2の横幅方向の両側に向けて水を噴出する噴出部35が構成され、また、作業用通路2の長手方向に噴出する一対の噴出ヘッド48にて、前記作業用通路2の長手方向に沿って水を噴出する補助噴出部36が構成されており、装置本体33には、6つの噴出部35と1つの補助噴出部36とが備えられている。
尚、上記送水管47の並び方向や噴出部35及び補助噴出部36の水の噴出方向は、前記基本姿勢における方向である。
また、供給体37における送水管47の夫々は、ハンドル39が設けられた箇所よりも下方の部分において、下端部が水平状態又は略水平状態となるように屈曲されており、その先端にホース49が接続されるように構成されている。そして、ホース49の他端側は放水口31に接続されており、放水口31からの水がホース49を介して供給体37に供給されるように構成されている。
さらに、供給体37には、この供給体37の先端部に落下物が直接に当たらないように先端部の上方を覆う防護屋根50が取り付けられている。
つまり、作業用通路2においてスタッカークレーン3の一端側と他端側との両側に装置本体33が保管されているので、停電等により作業用通路2の途中でスタッカークレーン3が停止してしまった場合でも、作業用通路2におけるスタッカークレーン3が停止する箇所よりも一端側では、その一端側の装置本体33を移動させて収納棚1に発生した火災を消火することができ、また、作業用通路2におけるスタッカークレーン3が停止する箇所よりも他端側では、その他端側の装置本体33を移動させて収納棚1に発生した火災を消火することができる。
また、物品収納設備には、開閉扉13をロック状態並びに非ロック状態に切り換え可能なロック装置51や火災検知手段Sが火災を検出するに伴って警報を発する警報装置52が備えられている。
そして、火災検知手段Sは、収納部に収納した物品やパレットに発生した火災等の収納棚1に発生した火災を検出する収納棚用火災検知センサ53と、搬送途中の荷やパレットに発生した火災等のスタッカークレーン3に発生した火災を検出するクレーン用火災検知センサ54とを備えて構成されており、収納棚1に発生した火災とともにスタッカークレーン3に発生した火災も検出するように構成されている。
制御手段Hは、火災検知手段Sから検出情報が入力されると、警報装置52を作動させるとともに、ロック装置51がロック状態であればロック装置51をロック解除状態に切り換えるように構成されている。
従って、消火作業者は、収納棚1やスタッカークレーン3に火災の発生が発生すると警報装置52にて警報が発せられることにより火災が発生したことを知ることができ、また、開閉扉13のロックが解除されているので作業用通路2内に進入して消火用装置4の装置本体33を移動させて収納棚1やスタッカークレーン3に発生した火災を消火することができる。
また、消火用装置4は、スタッカークレーン3とは別体で人為操作によって移動させるように構成されており、火災検知手段Sの検出結果に基づいて収納棚1に発生した火災を消火すべくスタッカークレーン3の作動を制御するような制御を行う必要がないので、スタッカークレーン3に備える制御装置の構成の簡素化を図ることができる。
(1) 上記実施の形態では、移動体38に供給体37を縦軸芯周りに回転自在に支持したが、移動体38に対して供給体37が縦軸芯周りに回転しないように移動体38と供給体を一体的に構成してもよい。この場合、人為操作用のハンドル39にて、移動体38の案内レール34の長手方向に沿う移動操作のみを行う。
このように噴出部35を作業用通路2の横幅方向に片側に向けて水又は消火剤を噴出するように構成しても、供給体37の移動体38に対する回転角度を大きくすることによって、作業用通路2の横幅方向の両側に設けた収納棚1に発生した火災を消火することができる。尚、収納棚1を作業用通路2の両側に設けたが、収納棚1を作業用通路2の片側にだけ設けても良い。
2 作業用通路
3 スタッカークレーン
4 消火用装置
13 開閉扉
20 上部用レール
31 供給源
33 装置本体
34 案内レール
35 噴出部
36 補助噴出部
37 供給体
38 移動体
39 ハンドル
S 火災検知手段
H ロック解除手段
Claims (6)
- 収納部を上下左右に並べて備えている収納棚と、前記収納棚に発生した火災を消火する消火用装置とが設けられている物品収納設備であって、
前記収納棚の前方側の収納棚横幅方向に沿う作業用通路を走行して前記収納棚に対して物品を出し入れするスタッカークレーンが設けられ、
前記消火用装置が、供給源から供給される水又は消火剤を前記収納棚に向けて噴出する噴出部を上下方向に並ぶように複数備えた装置本体と、前記作業用通路の上方に位置させる状態でその作業用通路の長手方向に沿うように設けた案内レールとを備え、前記装置本体を前記案内レールにその長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持して、前記スタッカークレーンと別体に設けられた消火専用の装置として構成され、
前記スタッカークレーンの上部を案内する上部用レールが前記案内レールに兼用され、
前記装置本体が、前記作業用通路の長手方向に沿って前記スタッカークレーンが存在する側に水又は消火剤を噴出する補助噴出部を備えて構成されている物品収納設備。 - 前記装置本体が、前記噴出部を複数備えた供給体と、この供給体を縦軸心周りに回転自在に支持し且つ前記案内レールにその長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持された移動体とを備えて構成されている請求項1記載の物品収納設備。
- 前記移動体に対する前記供給体の回転操作並びに前記移動体の前記案内レールの長手方向に沿う移動操作を行うための人為操作用のハンドルが、前記供給体の下部に設けられている請求項2記載の物品収納設備。
- 前記収納棚が、前記作業用通路の両側に設けられ、
前記噴出部が、前記作業用通路の横幅方向の両側に向けて水又は消火剤を噴出するように構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品収納設備。 - 前記装置本体が、非使用時において前記作業用通路の長手方向における一端部と他端部との待機箇所に保管する形態で一対設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品収納設備。
- 前記収納棚に発生した火災を検出する火災検知手段と、
外部から前記作業用通路に通じる入出用通路の扉設置箇所に設けられたロック可能な開閉扉と、
前記火災検知手段が火災を検出するに伴って前記開閉扉のロックを解除するロック解除手段とが備えられている請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品収納設備。
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