JP4441799B2 - プラスチックカード及びその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保護部材の間に基材を挟んでなり、所定部位にエンボス部が形成されたプラスチックカード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばクレジットカード或いはキャッシャカードのような磁気カード或いはICカードでは、複数のプラスチックのシートを積層した状態で溶融して一体化したもの所定寸法に切断することにより実用に供している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、磁気カード或いはICカードでは数字或いは文字などのエンボス部を加工することにより所定の情報を目視可能としている。
しかしながら、エンボス部の加工時の残留応力の影響により、図5に示すようにカード1の裏面にはエンボス部に向かって引張られる残留応力が発生するのに対して、カード1の表面にはエンボス部を中心に外側に押し広げられる残留応力が発生する。このため、カード1が裏側に反るという現象を生じ、カード1の品質低下の要因となっている。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、エンボス加工時の残留応力による反りを軽減することができるプラスチックカード及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、プラスチックの主体をなす基材を被覆するカバーシートは硬質プラスチックシートであるので、プラスチックカードにエンボス部を形成すると、カバーシートの塑性変形が限界に達して破断する。これにより、プラスチックカードで発生する残留応力の連鎖を断つことができる。しかも、基材の主体をコアシートは柔軟プラスチックからなるので、全体の残留応力が緩和されてプラスチックカードの反りを軽減することができる。また、基材はエンボス部の加工時に破断しない柔軟プラスチックシートで挟まれているので、エンボス部の破断部が露出することはない。
【0006】
また、基材のコアシートは硬化時に柔軟性を有する熱可塑性プラスチックであるので、熱プレスによる成形を容易に行うことができると共に、硬化時の柔軟性を確保することができる。
【0007】
請求項の発明によれば、着色材を含んだプラスチック部材は着色材の存在により破断しやくなっているので、このような着色剤を含んだプラスチック部材をカバーシートとして用いることによりエンボス部の加工時にカバーシートを容易に破断させることができる。この場合、保護部材は透明なプラスチックシートであるので、カバーシートの色をプラスチックカードの下地色として使用する場合の構成として好適である。
【0008】
請求項の発明によれば、酸化チタンを含んだポリエチレンテレフタレートは一般に供されているので、低コストで実施することができる。
【0009】
請求項の発明によれば、プラスチックカードにエンボス部を加工する場合は、基材のカバーシートを破断させるように実行する。これにより、プラスチックカード内部の残留応力の連鎖を断つことができるので、プラスチックカード全体の残留応力を緩和して、プラスチックカードの反りを軽減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をICカードに適用した一実施の形態を図1乃至図4を参照して説明する。
図2はICカードの表面を示し、図3はICカードの裏面を示している。これらの図2及び図3において、ICカード(プラスチックカードに相当)11はICチップ12及びアンテナコイル13を内蔵して構成されている。また、ICカード11の裏面には磁気テープ14が添着されており、その磁気テープ14に記憶された識別情報に基づいてICチップ12からのデータの読出し或いはICチップ12への書込みが許可されるようになっている。
【0011】
図4は上記ICカード11を分解して模式的に示す斜視図である。この図4において、ICカード11は、保護シート(保護部材に相当)15の間に基材16を挟んで構成されている。保護シート15としては、柔軟プラスチック部材が用いられており、例えばPVC(ポリ塩化ビニール)或いはPETG(アモルファス性のポリエチレンテレフタレート)が好適する。
【0012】
基材16は、回路シート(カバーシートに相当)17と、接着層としての中間シート(コアシートに相当)18と、カバーシート19とからなる三層構造にて構成されている。回路シート17は、例えばポリエステル系プラスチックであるPET(ポリエチレンテレフタレート)を所定厚さ寸法に形成されたシートからなる。この回路シート17の片面には、コイル状の回路パターンによりアンテナコイル13が形成されていると共に、このアンテナコイル13に接続されたICチップ12が実装されている。上記アンテナコイル13は、導電性ペーストである例えばポリエステル系銀ペーストを用いたスクリーン印刷により形成され、ICチップ12は、例えばエポキシ系異方性導電性接着剤によりフリップチップ実装されている。この場合、アンテナコイル13は後述するエンボス加工が施される部位には形成されないようになっている。また、ICチップ12の周囲は矩形枠状の補強部材20により囲繞されており、これによりICカード11の曲げに対してICチップ12が破損してしまうことが防止されている。
【0013】
上記アンテナコイル13は、外部機器との間で電波信号を送受信するためのもので、本実施の形態では、ICチップ12に回路構成されたCPUなどの動作用電力も外部機器から送信される電波信号から得るように構成されている。
尚、アンテナコイル13のリード部は、アンテナコイル13自身と交差しているものの、両者の間にはスクリーン印刷による絶縁膜により絶縁されている。
【0014】
中間シート18は、熱せられると溶融状態になって流動性を帯びるという熱溶融性を有したプラスチック材料である例えばポリエステル系ホットメルト接着剤により所定厚さ寸法に形成されたシートからなる。この中間シート18は、アンテナコイル13、ICチップ12などを保護すると共に、回路シート17とカバーシート19とを接着する機能を有する。
【0015】
カバーシート19は、中間シート18を保護するためのもので、例えば回路シート17と同様に所定厚さ寸法のPET(ポリエチレンテレフタレート)製のシートからなる。この場合、カバーシート19をなすプラスチック材料には例えば白色の着色剤が混入されており、カバーシート19の色がICカード11の下地色となると共に、後述するようにエンボス加工時に破断しやすい特性を発揮するようになっている。
【0016】
このような5層構造のICカード11を製造するには、保護シート15、回路シート17、中間シート18、カバーシート19、保護シート15を順に重ねた状態で、全体を図示しない熱プレスにより熱圧着する。すると、中間シート18を構成するホットメルト接着剤が溶融してアンテナコイル13及びICチップ12を隙間なく覆った状態で回路シート17とカバーシート19とを接着し、その後の冷却により中間シート18は固化する。また、保護シート15は、回路シート17及びカバーシート19にそれぞれ溶着して一体化される。
【0017】
以上のようにして、保護シート15、回路シート17、中間シート18、カバーシート19及び保護シート15が強固に接合された5層構造の平面状のシートを所定寸法に切断することによりICカード11が製造されるもので、このICカード11は曲げ力に対してしなやかに曲がる弾性力を有している。
【0018】
ここで、図2及び図3に示すように、ICカード11の所定部位(ISO或いはJISで規定されている)にはエンボス部21が形成されている。このエンボス部21は、ICカード11の裏面から表面に向かって刻印により突出形成されるもので、ICカード11を識別するための数字或いはアルファベットからなる識別番号及び使用者の名前が視認可能に形成されている。
【0019】
ところで、ICカード11にエンボス部21を加工すると、ICカード11の裏面にはエンボス部21に向かって引張られる残留応力が発生するのに対して、ICカード11の表面にはエンボス部21を中心に外側に押し広げられる残留応力が発生する。このため、ICカード11が裏側に反るという現象が発生し、ICカード11の品質の低下を招く虞がある。
【0020】
しかるに、本実施の形態のICカード11では、ICカード11を構成する基材16の回路シート17及びカバーシート19は大きな力が作用した際に破断する白色PETからなるので、ICカード11にエンボス部21を加工すると、図1に示すように基材16の回路シート17及びカバーシート19におけるエンボス加工部の塑性変形が限界となって破断する。この場合、このようなエンボス加工で塑性変形して破断するような打刻力を事前に求め、斯様な打刻力でエンボス加工する必要がある。これにより、ICカード11の内部において裏面から表面まで連続して発生する残留応力の連鎖を回路シート17及びカバーシート19で断つことができる。この結果、残留応力の発生部位の主体は基材16の中間シート18となるものの、この中間シート18は硬化状態でしなやかな弾力性を有するホットメルト接着剤からなるので、エンボス加工による残留応力が残るにしても、その残留応力を小さくすることができる。
【0021】
このような本実施の形態によれば、ICカード11の主体をなす基材16のカバーシート19としてエンボス加工時に破断する部材で形成することによりICカード11内におけるエンボス加工時の残留応力の連鎖を断つようにしたので、ICカード11全体の残留応力を緩和することができる。従って、ICカードの部材としてエンボス加工時に破断しないプラスチック部材が用いられている従来構成のものと違って、ICカード11全体の残留応力を緩和して、ICカード11の反りを軽減することができる。
【0022】
また、ICカード11の表面はエンボス部21の加工時に破断することがない保護シート15により被覆されているので、エンボス部21の破断部が外部に露出してしまうことはなく、品質が低下してしまうことを防止できる。
【0023】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
磁気カード、或いはその他の汎用のプラスチックカードに適用するようにしてもよい。
エンボス加工時に破断する層をエンボス領域のみに設けるようにしてもよい。
【0024】
エンボス加工時に破断した部位が目視できないようにプラスチックカードの表面に印刷して目視できないようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるICカードにおけるエンボス加工部位を模式的に示す断面図
【図2】ICカードの表面を示す図
【図3】ICカードの裏面を示す図
【図4】ICカードを分解して示す斜視図
【図5】従来例におけるエンボス加工部位を模式的に示す断面図
【図6】プラスチックカードの反りを示す断面図
【符号の説明】
11はICカード(プラスチックカード)、12はICチップ、13はアンテナコイル、14は磁気テープ、15は保護シート、16は基材、17は回路シート(カバーシート)、18は中間シート(コアシート)、19はカバーシート、21はエンボス部である。

Claims (4)

  1. 保護部材の間に基材を挟んでなり、所定部位に打刻によりエンボス部が形成されたプラスチックカードにおいて、
    前記保護部材は、前記基材の表面及び裏面全体を覆うものであって、前記エンボス部の加工時に破断しない柔軟プラスチックシートからなり、
    前記基材は前記エンボス部の加工時に破断する硬質プラスチックからなるカバーシートと、このカバーシートで挟まれ、硬化状態で柔軟性を有する熱可塑性の柔軟プラスチックからなるコアシートとから構成されていることを特徴とするプラスチックカード。
  2. 前記保護部材は透明なプラスチックシートであり、
    前記基材のカバーシートは着色材を含んだプラスチックであることを特徴とする請求項1記載のプラスチックカード。
  3. 前記基材のカバーシートは、着色材として酸化チタンを含んだポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項2記載のプラスチックカード。
  4. 柔軟プラスチックシートからなる保護部材の間に、硬質プラスチックシートからなるカバーシートと、このカバーシートで挟まれ、硬化状態で柔軟性を有する熱可塑性の柔軟プラスチックからなる基材を挟んだ状態で熱圧着により溶着して一体化されたプラスチックカードを製造し、
    このプラスチックカードに打刻によりエンボス部を形成する際に、前記基材のカバーシートを破断させるようにしたことを特徴とするプラスチックカードの製造方法
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