JP4441209B2 - 圧電/電歪素子の製造方法 - Google Patents

圧電/電歪素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電/電歪素子の製造方法に関し、更に詳しくは、高度に分極された圧電/電歪部を備えた圧電/電歪素子の効率的な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、サブミクロンのオーダーで微小変位を制御できる素子として、圧電/電歪素子が知られており、例えば図3(a)、図3(b)に示すような、セラミックスからなる基体2上に、圧電/電歪磁器材料からなる圧電/電歪部1と、この圧電/電歪部1に電気的に接続される電極3(上部電極3a、下部電極3b)とを積層した圧電/電歪素子(例えば、特許文献1参照)は、微小変位の制御に好適であることの他、高電気/機械変換効率、高速応答性、高耐久性、及び少消費電力等の優れた特性を有するものである。従って、このような特性を有する圧電/電歪素子は、圧電型圧力センサ、走査型トンネル顕微鏡のプローブ移動機構、超精密加工装置における直進案内機構、油圧制御用サーボ弁、VTR装置のヘッド、フラットパネル型の画像表示装置を構成する画素、又はインクジェットプリンタのヘッド等、様々な用途に用いられている。
【0003】
圧電/電歪体は強誘電体であるため、電子機器等に組み込んでその性質(圧電/電歪性)を利用するには、圧電/電歪磁器材料(圧電/電歪材料)により構成されているが、実質的に有効な圧電/電歪性を未だ発揮していない圧電/電歪性部について分極処理を実施する必要がある。この分極処理とは、圧電/電歪性部に高電圧を印加し、自発分極の向きを特定方向に揃える処理をいい、一般的には、適当な温度条件下、圧電/電歪性部に電圧印加すること等により実施される。
【0004】
ここで、潜在的に具備する分極の度合い(分極率)まで十分に分極されていない圧電/電歪部を備えた圧電/電歪素子を、その変位量に厳密な制御が要求される機器等に取り付けた場合には、電圧印加の繰り返しに伴って圧電/電歪部の分極率が徐々に変化してしまい、所望とする変位量が達成されなくなるという問題がある。更には、複数の圧電/電歪素子を並設して使用する場合には、圧電/電歪素子毎の変位量に差異が生じてしまうという問題があり、これらの問題を解消するためには、圧電/電歪素子の圧電/電歪部を予め十分に分極しておくことが必要である。
【0005】
圧電/電歪素子の分極に関連する従来技術としては、10〜100分程度の時間、70〜120℃、1.2〜2.6kV/mmの電界を印加する、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系圧電素子の分極方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、特許文献2において開示された分極方法により分極処理を行った場合であっても、十分に分極された圧電/電歪部を備えた圧電/電歪素子を製造することは困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−217465号公報
【特許文献2】
特開平6−85345号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高度に分極された圧電/電歪部を備えた圧電/電歪素子の効率的な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、分極処理により圧電/電歪性を実質的に発現する圧電/電歪磁器材料により構成された圧電/電歪性部と、前記圧電/電歪性部に配設された少なくとも一対の電極とを含んでなる圧電/電歪性素子を分極処理して、圧電/電歪性を具備した圧電/電歪素子を製造する方法であって、前記分極処理の前に、最高到達温度が400〜600℃の条件で加熱処理し、前記加熱処理に次いで、前記圧電/電歪磁器材料のキューリー温度に達するときの冷却速度を30℃/min以上の条件で冷却処理した後、前記分極処理を、温度が50〜100℃で、時間が1〜60秒で、印加電界が5〜30kV/mmの条件で行うことを含む圧電/電歪素子の製造方法が提供される。
【0009】
本発明においては、圧電/電歪磁器材料が、下記式(3)に示すPb(Mg、Ni)1/3Nb2/3−PbZrO−PbTiO三成分固溶系組成物、又は下記式(4)に示すPbMg1/3Nb2/3−PbZrO−PbTiO三成分固溶系組成物を主成分としNiOを含有してなるもの、であることが好ましい。
Pb{(Mg1−yNi(1/3)× Nb2/3TiZr …(3)
「前記式(3)中、0.95≦x≦1.05、0.05≦y≦0.50、0.90≦a≦1.10であり、かつb,c,dが、該b,c,dを座標軸とする座標中、(b,c,d)=(0.550,0.425,0.025)、(0.550,0.325,0.125)、(0.375,0.325,0.300)、(0.100,0.425,0.475)、(0.100,0.475,0.425)、(0.375,0.425,0.200)で囲まれる範囲の小数である(但し、(b+c+d)=1.000である)。」
Pb(Mgy/3Nb2/3TiZr …(4)
「前記式(4)中、0.95≦x≦1.05、0.95≦y≦1.05であり、かつa,b,cが、該a,b,cを座標軸とする座標中、(a,b,c)=(0.550,0.425,0.025)、(0.550,0.325,0.125)、(0.375,0.325,0.300)、(0.100,0.425,0.475)、(0.100,0.475,0.425)、(0.375,0.425,0.200)で囲まれる範囲の小数である(但し、a+b+c=1.000である)。」
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜、設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
【0012】
本発明は、分極処理により圧電/電歪性を実質的に発現する圧電/電歪磁器材料により構成された圧電/電歪性部と、圧電/電歪性部に配設された少なくとも一対の電極とを含んでなる圧電/電歪性素子を分極処理して、圧電/電歪性を具備した圧電/電歪素子を製造する方法であり、分極処理を、温度が50〜100℃で、時間が1〜60秒で、印加電界が5〜30kV/mmの条件で行うことを含む圧電/電歪素子の製造方法である。以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
【0013】
図1は、本発明の圧電/電歪素子の製造方法の一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の圧電/電歪素子の製造方法では、圧電/電歪性部10と、圧電/電歪性部10に配設された電極(上部電極3a、下部電極3b)とを含んでなる圧電/電歪性素子20を、所定の条件下で分極処理することにより、圧電効果に基づいて屈曲変位(駆動)する圧電/電歪性を具備した圧電/電歪素子30を製造する。この圧電/電歪性部10は圧電/電歪磁器材料により構成されているものであり、所定の条件下で分極処理することにより圧電/電歪部1となり、圧電/電歪素子として使用するに際して要求される実質的な圧電/電歪性を発現する材料である。
【0014】
本発明の圧電/電歪素子の製造方法では、図1に示すような圧電/電歪性素子20について、温度が50〜100℃で、時間が1〜60秒で、印加電界が5〜30kV/mmの条件で分極処理を行うことにより、実質的な圧電/電歪性を具備した圧電/電歪素子30を製造する。このような条件で分極処理を行うことにより、飽和分極に近い、高度に分極された圧電/電歪部1を備えた圧電/電歪素子30を製造することができる。
【0015】
従って、本実施形態の製造方法により製造された圧電/電歪素子30は、これを構成する圧電/電歪部1の分極率が、電圧印加の繰り返しによっても変化し難いものであり、圧電/電歪部1の変位量に厳密な制御が要求される機器等に取り付けた場合であっても、長期間に渡って所望とする変位量が達成される。更に、例えば複数の圧電/電歪素子を並設して使用する場合であっても、圧電/電歪素子毎の変位量に差異が生じ難く、圧電/電歪素子間で安定した変位を達成することができる。
【0016】
また、従前のような高温で長時間、過剰の電圧を印加するといった過酷な条件下で分極処理を行うことなく、最適化された極めて温和な条件下で分極処理を行うため、圧電/電歪部1にクラック等の欠陥が発生する可能性が極めて低く、歩留り良好且つ効率的に圧電/電歪素子30を製造することができる。
【0017】
ここで、50℃未満の温度で分極処理すると、十分に分極できない場合があり、一方、100℃超の温度で分極処理をしてもそれ以上の分極は進行し難く、また、装置が大がかりになり、製造コスト・作業性の面で不利となる場合があるために好ましくない。また、1秒未満の分極処理をすると、十分に分極できない場合があり、一方、60秒超の分極処理をしてもそれ以上の分極は進行し難く、製造コストの面で好ましくない。更に、5kV/mm未満の印加電界で分極処理すると、十分に分極できない場合があり、30kV/mm超の印加電界で分極処理すると、得られる圧電/電歪素子の圧電/電歪部にクラック等の欠陥が発生する場合があるために好ましくない。
【0018】
なお、より飽和分極近くまで高度に分極された圧電/電歪部を備えた圧電/電歪素子を、歩留り良好且つ効率的に製造するといった観点からは、本発明の圧電/電歪素子の製造方法においては、その分極処理の条件の一つである温度を、50〜80℃として分極処理することが好ましく、50〜70℃として分極処理することが更に好ましい。
【0019】
更に、同様の観点から、本発明の圧電/電歪素子の製造方法においては、その分極処理における条件の一つである時間を、2〜20秒として分極処理することが好ましく、5〜15秒として分極処理することが更に好ましい。また、本発明の圧電/電歪素子の製造方法においては、その分極処理における条件の一つである印加電界を、5〜20kV/mmとして分極処理することが好ましく、10〜20kV/mmとして分極処理することが更に好ましい。
【0020】
また、本発明の圧電/電歪素子の製造方法においては、圧電/電歪性部を構成する圧電/電歪磁器材料が、下記式(5)に示すPb(Mg、Ni)1/3Nb2/3−PbZrO−PbTiO三成分固溶系組成物であることが好ましい。この三成分固溶系組成物は、Pb(Mg1/3Nb2/3)O−PbTiO−PbZrO三成分固溶系組成物中のMgの一部をNiで置換したものであるため、圧電/電歪部における異相の形成が抑制され、屈曲変位に寄与するペロブスカイト相の占める割合が大きく、組成物自体の特性に起因する圧電/電歪特性の向上を図ることができる。
Pb{(Mg1−yNi(1/3)× Nb2/3TiZr …(5)
「前記式(5)中、0.95≦x≦1.05、0.05≦y≦0.50、0.90≦a≦1.10であり、かつb,c,dが、該b,c,dを座標軸とする座標中、(b,c,d)=(0.550,0.425,0.025)、(0.550,0.325,0.125)、(0.375,0.325,0.300)、(0.100,0.425,0.475)、(0.100,0.475,0.425)、(0.375,0.425,0.200)で囲まれる範囲の小数である(但し、(b+c+d)=1.000である)。」
【0021】
また、本発明の圧電/電歪素子の製造方法においては、圧電/電歪性部を構成する圧電/電歪磁器材料が、下記式(6)に示すPbMg1/3Nb2/33−PbZrO3−PbTiO3三成分固溶系組成物を主成分としNiOを含有してなるもの、であることも同様に好ましい。この三成分固溶系組成物を主成分としNiOを含有してなるものにより構成される圧電/電歪部においては、ペロブスカイト構造からのPbの減少が抑制されるため、圧電/電歪部の屈曲変位が極めて大きく、圧電/電歪特性の向上を図ることができる。
Pbx(Mgy/3Nb2/3aTibZrc3 …(6)
「前記式(6)中、0.95≦x≦1.05、0.95≦y≦1.05であり、かつa,b,cが、該a,b,cを座標軸とする座標中、(a,b,c)=(0.550,0.425,0.025)、(0.550,0.325,0.125)、(0.375,0.325,0.300)、(0.100,0.425,0.475)、(0.100,0.475,0.425)、(0.375,0.425,0.200)で囲まれる範囲の小数である(但し、a+b+c=1.000である)。」
【0022】
図2は、本発明の圧電/電歪素子の製造方法の他の実施形態を模式的に示す断面図である。図2に示すように、本実施形態においては、圧電/電歪性部10と、圧電/電歪性部10に配設された電極(上部電極3a、下部電極3b)とを含んでなる圧電/電歪性素子20を、前述した図1に示す実施形態の場合と同様に、所定の条件下で分極処理することにより圧電/電歪性を具備した圧電/電歪素子30を製造するが、その分極処理の前に、先ず最高到達温度が400〜600℃の条件で加熱処理し、この加熱処理に次いで、圧電/電歪磁器材料のキューリー温度に達するときの冷却速度を30℃/min以上の条件で冷却処理する。このように、分極処理の前に、所定の条件下で加熱処理及び冷却処理を行うことにより、より飽和分極近く、高度に分極された圧電/電歪部1を備えた圧電/電歪素子30を製造することができる。
【0023】
ここで、加熱処理の最高到達温度が400℃未満であると、加熱処理により効果が十分に発揮されなくなる場合があり、600℃超であっても効果が促進されることはなく、かえって処理時間が長くなるために製造コストの面で不利となる場合があるために好ましくない。また、冷却処理時の冷却温度が30℃/min未満であると、分極処理に先立って加熱処理と冷却処理とを行う効果が十分に発揮されない場合があるために好ましくない。
【0024】
なお、本発明においては、更に飽和分極近くまで高度に分極された圧電/電歪部を備えた圧電/電歪素子を製造するといった観点からは、最高到達温度が450〜600℃の条件で加熱処理することが更に好ましく、500〜600℃の条件で加熱処理することが特に好ましい。
【0025】
更に同様の観点から、圧電/電歪磁器材料のキューリー温度に達するときの冷却速度を50℃/min以上の条件で冷却処理することが更に好ましい。なお、本発明においては、この冷却速度の上限値については特に限定されないが、急激な温度変化に伴うクラック発生等を回避するといった観点からは、冷却速度が200℃/min以下の条件で冷却処理することが好ましい。
【0026】
次に、本発明の圧電/電歪素子の製造方法について、具体例を挙げながら更に詳細に説明する。本発明の製造方法においては、先ず、基体上、又は基体上に形成された電極上に、圧電/電歪磁器材料からなる層を形成する。基体の材質としては、セラミックスが好適に用いられる。セラミックスの種類に特に制限はないが、耐熱性、化学的安定性、及び絶縁性の点から、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、及びガラスからなる群より選択される少なくとも一種を含むセラミックスが好ましく、中でも、機械的強度が大きく、靭性に優れる点から安定化された酸化ジルコニウムが好ましい。なお、「安定化された酸化ジルコニウム」とは、安定化剤の添加により結晶の相転移を抑制した酸化ジルコニウムをいい、安定化酸化ジルコニウムの他、部分安定化酸化ジルコニウムを包含する。
【0027】
安定化された酸化ジルコニウムとしては、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化スカンジウム、酸化イッテルビウム、酸化セリウム又は希土類金属の酸化物等の安定化剤を、1〜30モル%含有するものを挙げることができる。中でも、振動部の機械的強度が特に高くなる点で、酸化イットリウムを安定化剤として含有させたものが好ましく、この際、酸化イットリウムは、1.5〜6モル%含有させることが好ましく、2〜4モル%含有させることが更に好ましい。また、更に酸化アルミニウムを0.1〜5モル%含有させたものが好ましい。安定化された酸化ジルコニウムの結晶相は、立方晶+単斜晶の混合相、正方晶+単斜晶の混合相、立方晶+正方晶+単斜晶の混合相などであってもよいが、主たる結晶相が、正方晶、又は正方晶+立方晶の混合相であるものが、強度、靭性、及び耐久性の観点から好ましい。
【0028】
基体の厚みは、1μm〜1mmとすることが好ましく、1.5〜500μmとすることが更に好ましく、2〜200μmとすることが特に好ましい。1μm未満であると、得られる圧電/電歪素子の機械的強度が弱くなる場合があり、1mmを超えると、電圧を印加した際における、圧電/電歪部の収縮応力に対する基体の剛性が大きくなり、圧電/電歪素子の屈曲変位が小さくなる場合がある。
【0029】
また、図4(a)、図4(b)に示すように、基体2は、圧電/電歪素子30(下部電極3b)が固着する固着面2aを有し、上述した所定厚み(基体の厚み)を有する薄肉部2cと、薄肉部2cと連続する、薄肉部2cよりも肉厚である厚肉部2bとを備えてなる形状であってもよい。基体2の形状をこのようにすることにより、圧電/電歪素子30の屈曲変位を大きくし、かつ機械的強度を大きくすることができる。また、図5(a)、図5(b)に示すように、一の基体2を複数の圧電/電歪素子30で共用し、複数の圧電/電歪素子単位を並設した構造としてもよい。即ち、図5(a)、図5(b)に示す圧電/電歪素子については、一度で複数の圧電/電歪性部の分極処理等を実施すればよい。なお、本発明にいう「固着」とは、有機・無機の一切の接着剤を用いることなく、基体と、圧電/電歪性部又は電極との固相反応により、基体に圧電/電歪性部を直接、又は電極を介して緊密一体化することを意味する。
【0030】
基体の表面形状(図1(b)における、下部電極3bが固着される面形状)について特に制限はなく、例えば、長方形、正方形、三角形、楕円形、真円形、R付正方形、R付長方形、又はこれらを組合わせた複合形等の表面形状を挙げることができる。また、基体の全体形状についても特に制限はなく、適当な内部空間を有するカプセル型等の形状であってもよい。
【0031】
また、電極の材質としては、白金、パラジウム、ロジウム、金、銀、及びこれらの合金からなる群より選択される少なくとも一種の金属を挙げることができる。中でも、耐熱性が高い点で、白金又は白金を主成分とする合金が好ましい。
【0032】
電極を形成する方法としては、例えば、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、PVD、イオンプレーティング、CVD、メッキ、スクリーン印刷、スプレー、又はディッピング等の方法を挙げることができる。中でも、基体及び圧電/電歪性部(圧電/電歪部)との接合性の点でスパッタリング法、スクリーン印刷法が好ましい。形成された電極は、1000〜1400℃程度の熱処理により、基体及び/又は圧電/電歪性部(圧電/電歪部)と一体化することができる。この熱処理は電極を形成する毎に行ってもよいが、圧電/電歪磁器材料からなる層についてする熱処理と一括して行ってもよい。
【0033】
電極の厚みは15μm以下とすることが好ましく、5μm以下とすることが更に好ましい。厚みが過剰であると電極が緩和層として作用し、屈曲変位が小さくなり易いためである。なお、実質的な製造可能性等の観点から、電極の厚みは0.1μm以上とすることが好ましい。また、電極の形成幅は、圧電/電歪性部の形成幅の60〜90%とすることが好ましく、70〜80%とすることが更に好ましい。60%未満であると、電界が印加される圧電/電歪部の面積が小さいため屈曲変位が小さくなる場合があり、90%を超えると、電極間の短絡や絶縁破壊を回避すべく、電極の位置合わせに高い精度が要求される場合がある。
【0034】
圧電/電歪磁器材料は、その組成に対応させて各種原料を混合してなる混合原料を仮焼、粉砕して調製するか、或いは混合原料を仮焼後、NiOを添加し、更に仮焼後、粉砕して調製することができる。以下、代表例としてPbMg1/3Nb2/33−PbZrO3−PbTiO3三成分固溶系組成物を主成分としNiOを含有してなる圧電/電歪磁器材料の調製方法について具体的に述べる。
【0035】
先ず、Pb、Mg、Nb、Zr、若しくはTiの各元素単体、これら各元素の酸化物(PbO、Pb34、MgO、Nb25、TiO2、又はZrO2等)、炭酸塩(MgCO3等)、又はこれら各元素を複数種含有する化合物(MgNb2O等)等を、各元素の含有率が所望の圧電/電歪磁器材料の組成割合になるように混合して、圧電/電歪磁器材料の主成分となる混合原料を調製する。
【0036】
次に、この混合原料を750〜1300℃で仮焼した後、NiOを所望量添加して混合し、再度750〜1300℃で仮焼することにより、圧電/電歪磁器材料を得ることができる。得られた圧電/電歪磁器材料は、X線回折装置による回折強度において、パイロクロア相の最強回折線の強度と、ペロブスカイト相の最強回折線の強度との比が5%以下であることが好ましく、2%以下であることが更に好ましい。
【0037】
また、得られた圧電/電歪磁器材料は、ボールミル、アトライタ、ビーズミルなどの一般的な粉砕装置を用いることにより粉砕して、所望の粒子径の粉末とする。粉砕して得られる圧電/電歪磁器材料の平均粒子径は0.1〜1.0μmであることが好ましく、0.3〜0.7μmであることが更に好ましい。なお、粒子径の調整は、粉砕して得られた圧電/電歪磁器材料の粉末を400〜750℃で熱処理することにより行ってもよい。この際には、微細な粒子ほど他の粒子と一体化して粒子径の揃った粉末となり、圧電/電歪部を粒子径が揃ったものとすることができるため好ましい。また、圧電/電歪磁器材料は、例えば、アルコキシド法や共沈法等によって調製してもよい。
【0038】
一方、Pb(Mg、Ni)1/3Nb2/33−PbZrO3−PbTiO3三成分固溶系組成物を主成分とする圧電/電歪磁器材料は、Pb、Mg、Ni、Nb、Zr、若しくはTiの各元素単体、これら各元素の酸化物(PbO、Pb34、MgO、NiO、Nb25、TiO2、又はZrO2等)、炭酸塩(MgCO3等)、又はこれら各元素を複数種含有する化合物(MgNb2O等)等を、Pb、Mg、Ni、Nb、Zr、及びTiの各元素の含有率が、所望の圧電/電歪磁器材料の組成割合になるように混合してなる混合原料を一度で仮焼することの他は、前述したPbMg1/3Nb2/33−PbZrO3−PbTiO3三成分固溶系組成物を主成分としNiOを含有してなる圧電/電歪磁器材料の場合と同様である。
【0039】
圧電/電歪磁器材料からなる層を基体上に形成する方法としては、例えば、スクリーン印刷、スプレー、又はディッピング等の方法を挙げることができる。中でも、簡単に精度の高い形状、厚さで連続して形成することができる点でスクリーン印刷法が好ましい。次に、基板上に形成した圧電/電歪磁器材料からなる層の上に、前述の方法と同様に方法により電極を形成する。なお、図6に示すように、最終的に得られる圧電/電歪素子30が、基体2(固着面2a)上に、下部電極3b、第二圧電/電歪部1b、中間電極3c、第一圧電/電歪部1a、及び上部電極3aの順で積層された多層型圧電/電歪素子となるように、電極と圧電/電歪性部とを交互に繰り返し複数回形成してもよい。
【0040】
圧電/電歪性部の厚みは1〜300μmとすることが好ましく、3〜100μmとすることが更に好ましく、5〜30μmとすることが特に好ましい。1μm未満であると、圧電/電歪性部(圧電/電歪部)の緻密化が不十分となる場合がある。一方、300μmを超えると基体への応力が過大となるため、基体破壊を防止すべく基体をより厚くする必要があり、小型化への対応が困難となる場合がある。また、圧電/電歪素子の機械的強度、及び所望とする量の屈曲変位確保という観点から、圧電/電歪性部の厚みに対する、基体の厚みの比の値を、0.1〜30とすることが好ましく、0.3〜10とすることが更に好ましく、0.5〜5とすることが特に好ましい。
【0041】
その後、圧電/電歪磁器材料からなる層及び電極を基板上に積層することにより得られた積層体を一体的に熱処理する。この熱処理により、圧電/電歪磁器材料により構成された圧電/電歪性部を、基体上に直接又は電極を介して固着させることができる。なお、この熱処理は必ずしも一体的に実施する必要はなく、圧電/電歪磁器材料からなる層を一層形成する毎に順次実施してもよいが、生産効率の観点からは電極も含めた状態で一体的に熱処理することが好ましい。
【0042】
このときの熱処理温度は1000〜1400℃が好ましく、1100〜1350℃が更に好ましい。1000℃未満では、基体又は電極と、圧電/電歪性部との固着が不完全であったり、圧電/電歪性部の緻密性が不十分となる場合があり、1400℃を超えると圧電/電歪磁器材料から揮発するPb、Niの量が多くなるため、所望の組成の圧電/電歪性部(圧電/電歪部)を形成することが困難となる場合がある。また、熱処理時の最高温度保持時間は10分以上10時間以下が好ましく、20分以上4時間以下が更に好ましい。最高温度保持時間が10分未満では、圧電/電歪性部(圧電/電歪部)の緻密化が不十分となり易く、所望の特性が得られない場合があり、最高温度保持時間が10時間を超えると、たとえ雰囲気制御を行っていてもPbやNiの揮発総量が多くなり、圧電/電歪特性が低下したり、絶縁破壊が増えるという不具合が発生する場合もある。
【0043】
次に、分極処理の一例について説明する。図7は、分極処理装置の一例を示す模式図である。図7においては、ヒータ40が埋設されたヒータ付きステージ41上に、複数の圧電/電歪性素子20が平面状に載置された状態が示されている。これらの圧電/電歪性素子20の上方には、複数のプローブピン45、及び温度センサ44が配設された板状のプローブカード43が、圧電/電歪性素子20が載置された平面と並行に、所定間隔を保ちつつ離隔した状態で配設されている。即ち、圧電/電歪性素子20自体に接触することなく配設された温度センサ44によって、圧電/電歪性素子20の温度を測定しながらこれを加熱することができる。なお、ヒータ付きステージ41は、圧電/電歪性素子20に電圧印加するためのプローブピン45、及び温度センサ44に対して相対的に位置決め可能とすべく、XYテーブル42上に配設されている。
【0044】
また、図8は、分極処理を行うための回路の一例を示す図(回路図)であり、分極に際しては、圧電/電歪性素子20の複数個を並列に接続し、これらに直流電圧を印加する。ここで、図8に示すように多数個の圧電/電歪性素子20を同時に分極処理する場合には、一の圧電/電歪性素子20が分極処理中に短時間短絡し、他の圧電/電歪性素子20に電荷が集中することを回避すべく、各圧電/電歪性素子20に、各々ダイオード50を接続するように回路を構成することが好ましい。なお、図8中、符号51は電圧を調整するための抵抗、「DC」は直流電源を示す。
【0045】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0046】
参考例1〜4、比較例1〜4)
グリーンシート積層法により成形、及び焼成し、Yで安定化したZrOからなる基体上に、Ptからなる下部電極(寸法:0.4×3mm×厚さ5μm)をスクリーン印刷法により形成し、1300℃、2時間の熱処理により基体と一体化させた。この下部電極上に、圧電/電歪磁器材料(組成式:Pb1.00{(Mg0.87Ni0.131/3Nb2/30.20Ti0.43Zr0.37)を、スクリーン印刷法により寸法0.6×3.2mm×厚さ15μmで積層した。
【0047】
次いで、積層した圧電/電歪磁器材料と同一組成の雰囲気制御用材料を、雰囲気単位体積当たりのNiO換算量で0.002mg/cm3容器内に共存させ、1275℃、2時間熱処理した後、更に、その上に、Auからなる上部電極(寸法:0.5×3mm×厚さ1μm)をスクリーン印刷法により積層し、800℃、10分間熱処理して圧電/電歪性素子を得た。なお、得られた各圧電/電歪性素子の圧電/電歪性部の厚みは、全て8μmであった。圧電/電歪性部の厚みの測定方法は以下に示す通りである。
【0048】
[圧電/電歪性部の厚みの測定]:
圧電/電歪性部の積層方向の断面を走査型電子顕微鏡で鏡検することにより測定した。具体的には、圧電/電歪性素子の断面の中心部、及び両端部の三点において圧電/電歪性部の厚みを測定し、これら三点における厚みの平均値を「圧電/電歪性部の厚み」とした。なお、圧電/電歪性素子の断面の両端部の位置は、電極により挟持された各圧電/電歪部の特性が実効的に発揮される箇所の端部であり、例えば、図6における「圧電/電歪性素子の断面の両端部」は、電極(上部電極3a、下部電極3b、及び中間電極3c)の両端部に対応する部分である。また、図6に示すような多層型圧電/電歪素子の場合の、「圧電/電歪性部の厚み」とは、各圧電/電歪性部の厚みの平均値をいう。
【0049】
得られた各圧電/電歪性素子について、表1に示す分極処理条件に従って分極処理を行うことにより、圧電/電歪素子を作製した(参考例1〜4、比較例1〜4)。
【0050】
作製した各圧電/電歪素子について、変位量(分極処理後の変位量(μm))を測定した。結果を表1に示す。また、得られた圧電/電歪素子の圧電/電歪部におけるクラック発生の有無を光学顕微鏡で観察することにより確認した。結果を表1に示す。
【0051】
更に、分極処理後の変位量(μm)を測定した後の各圧電/電歪素子について、100℃、200V(25kV/mm)、600秒の条件で飽和分極処理を行った後に、変位量(飽和分極処理後の変位量(μm))を測定した。また、下記式(7)に従って未分極率A(%)を算出した。各々、結果を表1に示す。
未分極率A(%)=−{(X−Y)/Y}×100 …(7)
「前記式(7)中、Xは、分極処理後に測定した変位量(μm)、Yは、Xの測定後、更に飽和分極処理した後に測定した変位量(μm)を示す。」
【0052】
[変位量の測定]:
上下電極間に、電界が50V/mmとなるように電圧を印加した際に生じた屈曲変位の量(分極処理後の変位量(μm)、飽和分極処理後の変位量(μm))をレーザー変位測定機により測定した。
【0053】
【表1】
Figure 0004441209
【0054】
表1に示すように、比較例1〜3の製造方法により作製した圧電/電歪素子は、参考例1〜4の製造方法により作製した圧電/電歪素子よりも、その未分極率Aの値が大きく、また、未分極率Aの値が小さい場合(比較例4)であっても、得られる圧電/電歪素子の圧電/電歪部にクラックが発生することが明らかとなった。
【0055】
参考例5〜7、実施例1〜3
分極処理の前に、表2に示す加熱条件及び冷却条件に従って加熱処理及び冷却処理を行うとともに(但し、参考例7については、加熱処理及び冷却処理は行っていない)、表2に示す分極処理条件に従って分極処理を行うこと以外は、前述した参考例1〜4、比較例1〜4の場合と同様の操作により、圧電/電歪素子を作製した(参考例5〜7、実施例1〜3)。なお、各圧電/電歪性素子の圧電/電歪性部の厚みは全て8μmであり、用いた圧電/電歪磁器材料のキューリー温度は全て320℃であった。
【0056】
作製した各圧電/電歪素子について、変位量(分極処理後の変位量(μm))を測定した。結果を表2に示す。更に、分極処理後の変位量(μm)を測定した後の各圧電/電歪素子について、実施例の条件で加熱、冷却、及び分極処理し、次いで100℃、200V(25kV/mm)、600秒の条件で飽和分極処理を行った後に、変位量(飽和分極処理後の変位量(μm))を測定した。また、下記式(8)に従って未分極率B(%)を算出した。各々、結果を表2に示す。
未分極率B(%)=−{(X−Z)/Z}×100 …(8)
「前記式(8)中、Xは、分極処理後に測定した変位量(μm)、Zは、Xの測定後、更に実施例の条件で加熱、冷却、及び分極処理し、次いで飽和分極処理した後に測定した変位量(μm)を示す。」
【0057】
【表2】
Figure 0004441209
【0058】
表2に示すように、分極処理に先立って、所定条件の加熱処理及び冷却処理を行う実施例の製造方法により作製した圧電/電歪素子は、所定条件の加熱処理及び冷却処理を行わない参考例5〜7の製造方法により作製した圧電/電歪素子よりも、その未分極率Bの値が小さいことが明らかとなった。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の圧電/電歪素子の製造方法は、分極処理を、所定の温度、時間、及び印加電界の各条件下で行うことを含む製造方法であるため、高度に分極された圧電/電歪部を備えた圧電/電歪素子を、極めて効率的且つ簡便に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の圧電/電歪素子の製造方法の一実施形態を模式的に示す断面図である。
【図2】 本発明の圧電/電歪素子の製造方法の他の実施形態を模式的に示す断面図である。
【図3】 圧電/電歪素子の一例を模式的に示す図面であり、図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)のX−X’断面図である。
【図4】 圧電/電歪素子の他の例を模式的に示す図面であり、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)のX−X’断面図である。
【図5】 圧電/電歪素子の更に他の例を模式的に示す図面であり、図5(a)は上面図、図5(b)は図5(a)のX−X’断面図である。
【図6】 圧電/電歪素子の更に他の例を模式的に示す断面図である。
【図7】 分極処理装置の一例を示す模式図である。
【図8】 分極処理を行うための回路の一例を示す図(回路図)である。
【符号の説明】
1a…第一圧電/電歪部、1b…第二圧電/電歪部、1…圧電/電歪部、2a…固着面、2b…厚肉部、2c…薄肉部、2…基体、3a…上部電極、3b…下部電極、3c…中間電極、3…電極、10…圧電/電歪性部、20…圧電/電歪性素子、30…圧電/電歪素子、40…ヒータ、41…ヒータ付きステージ、42…XYテーブル、43…プローブカード、44…温度センサ、45…プローブピン、50…ダイオード、51…抵抗、DC…直流電源。

Claims (2)

  1. 分極処理により圧電/電歪性を実質的に発現する圧電/電歪磁器材料により構成された圧電/電歪性部と、前記圧電/電歪性部に配設された少なくとも一対の電極とを含んでなる圧電/電歪性素子を分極処理して、圧電/電歪性を具備した圧電/電歪素子を製造する方法であって、
    前記分極処理の前に、最高到達温度が400〜600℃の条件で加熱処理し、
    前記加熱処理に次いで、前記圧電/電歪磁器材料のキューリー温度に達するときの冷却速度を30℃/min以上の条件で冷却処理した後、
    前記分極処理を、温度が50〜100℃で、時間が1〜60秒で、印加電界が5〜30kV/mmの条件で行うことを含む圧電/電歪素子の製造方法。
  2. 前記圧電/電歪磁器材料が、下記式(1)に示すPb(Mg、Ni)1/3Nb2/3−PbZrO−PbTiO三成分固溶系組成物、又は下記式(2)に示すPbMg1/3Nb2/3−PbZrO−PbTiO三成分固溶系組成物を主成分としNiOを含有してなるもの、である請求項1に記載の圧電/電歪素子の製造方法。
    Pb{(Mg1−yNi(1/3)× Nb2/3TiZr …(1)
    「前記式(1)中、0.95≦x≦1.05、0.05≦y≦0.50、0.90≦a≦1.10であり、かつb,c,dが、該b,c,dを座標軸とする座標中、(b,c,d)=(0.550,0.425,0.025)、(0.550,0.325,0.125)、(0.375,0.325,0.300)、(0.100,0.425,0.475)、(0.100,0.475,0.425)、(0.375,0.425,0.200)で囲まれる範囲の小数である(但し、(b+c+d)=1.000である)。」
    Pb(Mgy/3Nb2/3TiZr …(2)
    「前記式(2)中、0.95≦x≦1.05、0.95≦y≦1.05であり、かつa,b,cが、該a,b,cを座標軸とする座標中、(a,b,c)=(0.550,0.425,0.025)、(0.550,0.325,0.125)、(0.375,0.325,0.300)、(0.100,0.425,0.475)、(0.100,0.475,0.425)、(0.375,0.425,0.200)で囲まれる範囲の小数である(但し、a+b+c=1.000である)。」
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