JP4441022B2 - 型枠の隙間やひび割れに充填するコンクリートの施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木、建築分野で使用されるコンクリートの施工方法に関する。
なお、本発明でいう部又は%は特に規定しない限りは質量基準である。
また、本発明でいうコンクリートとは、セメントペースト、セメントモルタル、及びセメントコンクリートを総称するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来から、コンクリートは、製造が容易で流動性に富んでおり、輸送が容易でコストがかからず、作業性も良好であることから多く使用されている。
そして、コンクリートの施工に際しては、型枠内に流し込んで打設することから、例えば、流動性が大きい場合や、型枠が確実に設置されていない場合などでは、型枠の隙間からコンクリートが流れ出してしまい施工が困難となったり、地下空隙等の水が存在する場所にコンクリートを施工する場合は、材料分離して安定した品質のコンクリート硬化体ができないという課題があった。
また、壁、天井面、地山、及びトンネルの背面等の空隙等にコンクリートを施工する場合、ダレたり、剥離したりしてしまい施工がしづらいという課題があった。
【0003】
一方、材料分離を防止する方法として水中不分離混和剤を使用することが土木学会基準で定められており、また、型枠にかかる側圧を減少させることを目的として、無機塩とカルシウムアルミネート、増粘剤、及び減水剤からなるセメント混和材等が提案されている(特開平05−009049号公報)。
しかしながら、水中分離抵抗性のさらなる要望を満足すべく優れた材料が求められていた。
【0004】
本発明者は、前記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、特定の方法でコンクリートを施工することによって、施工が容易で打設後速やかに流動性がなくなり、前記課題が解決されることができるという知見を得て本発明を完成するに至った
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、ヒドロキシエチルメチルセルロースであるセルロース誘導体とアルミン酸カリウムであるアルカリ金属アルミン酸塩とを別々に送給して、水セメント比が30〜100%のセメントペーストであるコンクリート材料に混合する際に、前記セルロース誘導体をセメント100部に対して0.1〜2部、前記アルカリ金属アルミン酸塩をセメント100部に対して1〜10部、かつ、前記セルロース誘導体と前記アルカリ金属アルミン酸塩の質量比が1/1.5〜30となるように混合し、型枠の隙間やひび割れに充填するコンクリートの施工方法であり、セルロース誘導体をコンクリート材料と混合して圧送すると共に、アルカリ金属アルミン酸塩を別途送給し、合流混合しながら施工する該コンクリートの施工方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】
本発明で使用するコンクリート材料とは、セメントや必要に応じ使用する骨材等の混合物をいう。
ここで、セメントは特に限定されるものではなく、通常のセメントが使用可能である。具体的には普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、シリカ、スラグ、又はフライアッシュなどを混合した各種混合セメントの使用が可能である。
【0008】
混合する水は特に限定されるものではないが、通常清水が用いられる。
水の使用量も特に限定されるものではないが、通常は、セメント100部に対して、30〜100部が好ましい。30部未満では流動性が悪くなる場合があり、100部を越えると強度発現が遅れる場合がある。
【0009】
また、セメントと水以外に、骨材、減水剤、防水剤、及び収縮低減剤等の各種セメント混和材やセメント混和剤を使用することが可能である。
【0010】
本発明で使用するセルロース誘導体としては、メチルセルロース、エチルセルロース、カルシウムメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びヒドロキシエチルメチルセルロースが挙げられ、増粘性の面から、ヒドロキシエチルメチルセルロースが好ましい。また、これらのうち、水には難溶性か不溶性であるがアルカリ性溶液に溶解するものが好ましい。
セルロース誘導体の使用量は特に限定されるものではないが、通常は、セメント100部に対して、0.05〜2部が好ましく、0.1〜1部がより好ましい。0.05部未満では添加効果が得られない場合があり、2部を越えると粘性が強くなり作業性が悪くなる場合がある。
【0011】
本発明で使用するアルカリ金属アルミン酸塩(以下、アルミン酸塩という)としては、アルミン酸ナトリウムやアルミン酸カリウムなどが挙げられる。
アルミン酸塩のR2O/Al2O3のモル比は、通常、0.8〜2.6が好ましく、1.5〜2.0がより好ましい。この範囲外では急結性が低下する場合がある。
アルミン酸塩の使用量は、セメント100部に対して固形分換算で0.5〜10部が好ましく、1〜5部がより好ましい。0.5部未満では強度発現性が得られない場合があり、10部を越えて使用しても急結効果が向上せず、その後の長期強度発現が遅れる場合がある。
これらのアルミン酸塩は均一に混合できるなど、取扱い性、計量性、及び混合性の面や輸送しやすさから、水と混合した懸濁液や水溶液にして用いることが好ましい。
【0012】
アルミン酸塩と混合する水の量は特に限定されるものではないが、通常、アルミン酸塩100部に対して、100〜200部が好ましい。100部未満では懸濁液や水溶液の粘度が高くなり、送給が困難になる場合があり、200部を越えるとコンクリートとして使用した場合の流動性が大きくなりすぎる場合がある。
【0013】
ここで、セルロース誘導体とアルミン酸塩を、セメントと水と混練りすると同時に増粘するため、練混ぜを短時間で行う必要があり、通常、連続練りミキサポンプを用いることが好ましい。
本発明では、圧送距離が長くなると施工性が損なわれ、充填不充分となりやすいため、コンクリートを製造するに当たり、セルロース誘導体とアルミン酸塩を別々に圧送して合流混合することが必要である。
特に、セルロース誘導体をコンクリート材料に添加して圧送し、アルミン酸塩を別に圧送し、これらを合流混合してコンクリートを製造することが好ましい。
合流混合の方法としては、Y字管等の混合管を使用する方法、二重管を使用する方法、及び懸濁液や水溶液をシャワー状に合流混合させるインレットピースを使用する方法等がある。
また、合流混合後の管中にスパイラル状のミキサをセットした静止型混合器でさらに混合する方法も可能である。
【0014】
セルロース誘導体とアルミン酸塩の使用割合は、セルロース誘導体1部に対して、アルミン酸塩を5〜20部の割合になるようにそれぞれを混合することがより好ましい。5部未満では強度発現性が得られない場合があり、20部を越えて使用しても急結効果が向上しない場合がある。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実験例に基づいてさらに説明する。
【0016】
実験例1
水・セメント比70%のセメントペーストに、表1に示すセルロース誘導体を添加し、Y字管の主管にポンプにて圧送すると同時に、表1に示すアルミン酸塩は50%の水溶液にして別途ポンプにて圧送し、Y字管の一方より添加した。
その後、ノリタケカンパニーリミテド製スタテックミキサで混合しながら混合したセメントペーストを製造し、水を高さ10cmまで入れた高さ30cmの型枠に、充填した。
硬化後、型枠を脱型してセメントペースト硬化体の充填状況を観察した。
なお、比較のため、セルロース誘導体とアルミン酸塩を使用しないで同様な実験を行った。その結果を表1に併記する。
また、セルロース誘導体とアルミン酸塩を同時に混合すると、混合した時点でスランプが0になり、充填が困難となり、ところどころに空隙が残った。
【0017】
<使用材料>
セメント :高炉セメントB種、電気化学工業社製
セルロース誘導体:ヒドロキシエチルメチルセルロース、一般市販品
アルミン酸塩:K2O/Al2O3のモル比=1.5の50%アルミン酸カリウム
水 :水道水
【0018】
【表1】
【0019】
実験例2
表2に示すセルロース誘導体とアルミン酸塩を使用したこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
【0020】
【表2】
【0021】
実験例3
表3に示すセルロース誘導体とアルミン酸塩を使用したこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】
本発明のコンクリートの施工方法を用いることで、型枠の隙間やひび割れなどの隙間から流れ出すことなく充分な施工ができる。
さらに、地下空隙等の水が存在する場所に施工する場合は、材料分離することなく安定した品質のコンクリート硬化体ができる。
また、壁、天井面、地山、及びトンネルの背面の空隙等に施工しても、ダレたり、剥離することなく充分な施工ができる。
Claims (2)
- ヒドロキシエチルメチルセルロースであるセルロース誘導体とアルミン酸カリウムであるアルカリ金属アルミン酸塩とを別々に送給して、水セメント比が30〜100%のセメントペーストであるコンクリート材料に混合する際に、前記セルロース誘導体をセメント100部に対して0.1〜2部、前記アルカリ金属アルミン酸塩をセメント100部に対して1〜10部、かつ、前記セルロース誘導体と前記アルカリ金属アルミン酸塩の質量比が1/1.5〜30となるように混合し、型枠の隙間やひび割れに充填することを特徴とするコンクリートの施工方法。
- セルロース誘導体をコンクリート材料と混合して圧送すると共に、アルカリ金属アルミン酸塩を別途送給し、合流混合しながら施工することを特徴とする請求項1記載のコンクリートの施工方法。
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JP32679299A JP4441022B2 (ja) | 1999-11-17 | 1999-11-17 | 型枠の隙間やひび割れに充填するコンクリートの施工方法 |
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